JPH11260150A - 設置型機器の高圧回路用電線 - Google Patents

設置型機器の高圧回路用電線

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JPH11260150A
JPH11260150A JP10060925A JP6092598A JPH11260150A JP H11260150 A JPH11260150 A JP H11260150A JP 10060925 A JP10060925 A JP 10060925A JP 6092598 A JP6092598 A JP 6092598A JP H11260150 A JPH11260150 A JP H11260150A
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JP
Japan
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wire
electric wire
voltage circuit
conductor wire
core
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JP10060925A
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English (en)
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Hideki Tanigawa
英己 谷川
Yoshihisa Kobayashi
良尚 小林
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B7/00Insulated conductors or cables characterised by their form
    • H01B7/0063Ignition cables

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  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静止した状態で設置される事務機器・家庭用
電化製品等の設置型機器に使用される高圧回路用電線に
おいて、高圧ノイズ低減効果等を得る。 【解決手段】 磁性材料を混入したフッ素ゴムによって
形成された巻芯12の上層の導体線13の径を40μm
以下としているので、高圧回路用電線の曲げ配策考慮し
ても巻き回数を10000回/m以上確保しながら導体
線同士の重なりを防止でき、高抵抗値を確保してノイズ
混入レベルを低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、静止した状態で
設置される事務機器・家庭用電化製品等の設置型機器に
おいて高圧ノイズ発生部位回路に使用される設置型機器
の高圧回路用電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高圧回路用電線としては、通常は
銅導体を用いた電線に対し、ノイズ除去のため後工程に
てフェライトコアを使用して構成したもの(第1従来技
術:図示せず)や、あるいは、アラミド繊維、ガラス繊
維等から成る補強紐の表面に導電性のカーボンを焼き付
けて処理を施したものを導体線とし、この導体線のカー
ボン部分の抵抗値を大きくすることでノイズ除去効果を
得て使用するもの(第2従来技術:図示せず)があっ
た。
【0003】あるいは、耐電圧特性を向上させるため
に、図4の如く、複数本の導体線1を撚り合わせて形成
した高圧回路用電線があった。この高圧回路用電線は、
一点への電圧集中を防止する方法として、撚り導体線1
の表面を均一な平滑面とする目的で、撚り導体1の上層
に導電性樹脂2を押出し成形にて被覆し、さらにその上
層に絶縁体3を被覆する構造が一般に用いられる(第3
従来技術)。
【0004】この第3従来技術の例としては、絶縁体3
として、耐電圧特性が良好で電線押出し加工性の良好な
低密度ポリエチレン(LDPE)や、あるいはその架橋
タイプのLDPE等が使用されるが、純粋なポリエチレ
ン樹脂は可燃性のため、事務機器や家庭用電化製品に不
可欠な難燃特性を向上する目的で、配合剤として難燃材
を添加していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1従来技術のように
フェライトコアを使用した高圧回路用電線では、広範囲
の周波数帯に渡るノイズ除去は難しく、その結果、ノイ
ズ除去のための他の部品の追加を余儀なくされることに
なり、その追加に際する加工のためにコストの上昇が発
生する。
【0006】また、第2従来技術のように、補強紐の周
囲にカーボンが焼き付けされてなる導体線を使用する場
合、高圧ノイズを除去するために抵抗値を大きく設定す
ることはできるが、インダクタンス成分を含まない構造
のため、高圧ノイズ除去には十分な効果を得ることがで
きなかった。
【0007】さらに、第3従来技術の場合、長期使用に
よる熱劣化等により導電性樹脂2の表面に微細な亀裂等
が発生することがあり、この場合その亀裂部分に電圧集
中が発生し、高電圧の印加に伴って絶縁破壊を起こし、
ひいては高電圧電線としての機能を果たさなくなってし
まうおそれがあった。
【0008】また、第3従来技術においては、端末加工
において金属端子を接続する場合、導電性樹脂2を介し
て接続されることがあり、この場合には抵抗値のばらつ
きが発生していた。特に、長期使用の場合に導電性樹脂
2の劣化による抵抗値の変化が発生したり、端子保持力
の低下等が発生したり、耐電圧特性が劣化するといった
種々の問題が生じることがあった。
【0009】さらにまた、第3従来技術において低密度
ポリエチレンを使用する場合、高温時の変形により、米
国UL(アンダーライターズラボラトリー)規格に定め
られる高圧カットスルー試験等の特性を満足することが
できないことがあった。このような場合に、難燃性を向
上するため難燃剤を配合することも考えられるが、難燃
剤の配合に伴って耐電圧特性が低下してしまうことにな
る。逆に、耐電圧特性を確保するためには、非常に大き
な絶縁体の厚さが必要となってしまい、塑性特性を阻害
し、高圧回路用電線の曲げ配線が困難になる。
【0010】そこで、この発明の課題は、高圧ノイズ低
減特性、耐電圧特性及び難燃性等の各種特性が向上する
とともに、その加工性をも向上できる設置型機器の高圧
回路用電線を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
請求項1に記載の発明は、静止した状態で設置される事
務機器・家庭用電化製品等の設置型機器に使用される高
圧回路用電源であって、磁性材料を混入したフッ素ゴム
によって形成された巻芯と、前記巻芯の上層に横巻きさ
れた導体線と、前記導体線の上層に被覆形成された絶縁
層とを備え、前記導体線の径は40μm以下とされ、且
つ当該導体線の巻き回数は10000回/m以上とされ
たものである。
【0012】請求項2に記載の発明は、前記絶縁層が、
融点が120C゜以上で難燃剤が混入されない軟性絶縁
樹脂が使用されてなるものである。
【0013】請求項3に記載の発明は、抵抗値が30〜
35kΩとされたものである。
【0014】請求項4に記載の発明は、前記導体線が前
記巻芯に食い込ませた状態で横巻きされたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一の実施の形態
に係る高圧回路用電線を示す図である。この高圧回路用
電線は、事務機器・家庭用電化製品等の設置型機器にお
いて、図1の如く、繊維質の補強紐11の上層に、フェ
ライト粉末(磁性材料)が混入されたフッ素ゴムを押出
被覆して巻芯12を形成し、この巻芯12の上層に導体
線13を巻き付けた後、絶縁層14を押出被覆し、さら
に最外シース16によって順次被覆してなるものであ
る。
【0016】補強紐11は、アラミド繊維またはガラス
繊維等を使用して直径0.6mmに形成される。
【0017】巻芯12に使用されるフッ素ゴムには、補
強用ポリマーとして、前記フッ素ゴムと相溶性があり、
しかも加硫に際して共加硫するエチレン・酢酸ビニル共
重合体(EVA)がブレンドされており、そのブレンド
比はフッ素ゴム100重量部に対してEVA5〜25重
量部の範囲に設定され、直径1.3mm程度に形成され
る。また、巻芯12に混入されるフェライト粉末として
は、例えば、Mn−Zn−Fe(マンガン−ジンク−フ
ェロオキサイト)のようなMn−Zn系フェライトが使
用され、当該フェライト粉末の混入比は、フッ素ゴム1
00重量部に対して40〜90重量%の範囲に設定され
る。
【0018】導体線13としては線径約40μm以下の
ニクロム製またはステンレス製の抵抗線が使用されてお
り、上記巻芯12の未加硫状態においてその周囲に10
000回/m以上で横巻きされる。なお、巻芯12のフ
ッ素ゴムは未加硫状態において、適度な硬度を有してい
るため、前記導体線13は、図2に示すように、少なく
とも5%以上、望ましくは当該導体線13の直径の半分
程度に前記巻芯12に食い込ませて埋没した状態になっ
ており、その後に行われる加硫処理(加硫条件:160
℃×30分)によってその状態が保持される。
【0019】絶縁層14は、耐電圧向上のため、難燃剤
などの添加剤を含まない融点が120C゜以上の柔軟性
架橋ポリエチレンが使用されてなり、具体的には、HD
PEまたはL−LDPE等のポリエチレンを押し出し成
形にて形成した後、電子線またはシラン架橋により架橋
処理を施し、その上層に電線としての難燃性を確保する
ため、安価で加工性の良好な高難燃タイプのポリ塩化ビ
ニル樹脂等を外被とし、押し出し成形した2層構造の電
線形状を形成して作成されたものである。また、当該絶
縁層14は、厚み0.3〜0.7(例えば0.65)m
m、外径2.6mmに設定されている。
【0020】最外シース16は、ポリ塩化ビニール樹脂
等の絶縁樹脂が使用されて、絶縁層14の厚さと同等か
またはこれよりやや厚い寸法(例えば0.75mm)に
設定され、またその外径は4.1mmに設定される。
尚、最外シース16の耐熱性としては105C゜以下で
耐久性が保証できればよく、自動車用ハイテンションケ
ーブルのように180〜200C゜程度の耐熱性までは
要求されないものであるため、最外シース16の材料と
して選択の自由度が確保されるものであり、主として軟
性を中心に材料の選択を行われるものである。
【0021】以上の高圧回路用電線は、自動車に使用さ
れるハイテンションケーブルと類似の構造を採るもので
あるが、自動車用ハイテンションケーブルでは巻芯周り
の導体線の直径が50〜60μm、巻密度が1000〜
5000回/m程度とされるのに対し、この実施の形態
に係る設置型機器の高圧回路用電線においては、前述の
通り、導体線13の直径を約40μmに形成すること
で、巻密度が10000回/m以上に高密度に設定して
いる。
【0022】尚、上述のように、自動車用ハイテンショ
ンケーブルにおける導体線の直径が50〜60μmと比
較的太径に設定されるのは、移動体としての特質上、振
動や配策経路が長くなるなどの理由で信頼性を維持する
ためにはある程度導体線の径を太くせざるを得ないから
であり、このため、自動車用ハイテンションケーブルの
曲げ配策時に導体線同士の重なり等を防止するために巻
ピッチをある程度粗く設定する必要があるからであり、
これに対して、この実施の形態に係る高圧回路用電線
は、静止した状態で設置される事務機器・家庭用電化製
品等の設置型機器に適用されることから、自動車用ハイ
テンションケーブルに要求される振動対策が必要とされ
ずに導体線13を細径化でき、故に高圧回路用電線の曲
げ配策を考慮しても巻ピッチを自動車用ハイテンション
ケーブルに比べて密に設定できるのである。
【0023】尚、一般の自動車用ハイテンションケーブ
ルでは、その巻芯へのフェライト粉末の混合比が300
〜500重量部(即ち75〜83重量%)であるのに対
し、上述の通り、この実施の形態に係る高圧回路用電線
では巻芯12へのフェライト粉末の混入比がフッ素ゴム
100重量部に対して40〜90重量%の範囲に設定さ
れる点でも異なっている。
【0024】そして、一般に、導体線13の巻数の2乗
にほぼ比例するようにインピーダンス(抵抗値)が増大
する傾向があるため、自動車用ハイテンションケーブル
の抵抗値が16〜19kΩ/m程度に設定されるのに対
し、この実施の形態に係る設置型機器の高圧回路用電線
の抵抗値は30〜35kΩ/m程度に高く設定されるこ
とになる。
【0025】図3は、この実施の形態に係る高圧回路用
電線と、何らノイズ除去を施さない一般電線と、第1従
来技術のものと、第2従来技術のものとのそれぞれにつ
いて、30〜1000MHzの周波数帯域にて高圧ノイ
ズ低減特性を測定した結果を示した図である。同図にお
いて、横軸は周波数(frequency[MHz])、縦軸は
ノイズの混入レベル(LEVEL[dBuA])を示してい
る。この図3に示した通り、何らノイズ除去を施さない
場合(同図中の「一般電線」と記した折れ線)、第1従
来技術(同図中「一般電線+フェライトコア装着」と記
した折れ線)及び第2従来技術(同図中「一般電線+抵
抗10kΩ装着」と記した折れ線)のいずれに比較して
も、この実施の形態に係る高圧回路用電線(同図中の
「発明品」と記した折れ線)の方が、ノイズの混入レベ
ルが低くなっており、一般電線、第1従来技術及び第2
従来技術に対して大きな高圧ノイズ低減効果を得ている
ことがわかる。
【0026】また、事務機器等の内部配線に用いられる
電線に必須とされる特性として、例えば米国UL(アン
ダーライターズラボラトリー)規格に定義される耐電圧
特性、難燃性、高圧カットスルー試験等の各種試験にて
十分な性能が得られる。
【0027】さらに、導体線13を巻芯12に食い込ま
せた状態で巻き付けることにより、巻き付けた導体線1
3が横ズレすることがなく、巻芯12に導体線13を巻
き付ける際、あるいは端末を端子金具に接続する際の皮
剥ぎや折り曲げによって導体線13がほぐれたりするこ
とがなくなり、ピッチの乱れや導体線の断線の防止が可
能となる。
【0028】なお、上記実施の形態では、絶縁層14の
材料としてポリエチレンを使用していたが、シリコン等
の他の軟性絶縁樹脂を使用してもよい。
【0029】また、導体線13を横巻きした状態のさら
に上層には全て絶縁性の絶縁層14及び最外シース16
を順次被覆形成していたが、最外シース16を絶縁体で
構成し、導体線13と絶縁層14の間に導体粒子が混入
された抵抗率の高い半導体が介装されていても良い。
【0030】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、静止し
た状態で設置される事務機器・家庭用電化製品等の設置
型機器に使用される高圧回路用電線において、巻芯の上
層の導体線の径を40μm以下としているので、高圧回
路用電線の曲げ配策を考慮しても巻き回数を10000
回/m以上確保しながら導体線同士の重なりを防止で
き、例えば請求項3のように高抵抗値を確保できること
から、ノイズの混入レベルが低くなり、一般電線、第1
従来技術及び第2従来技術に対して大きな高圧ノイズ低
減効果を得ることができる。
【0031】請求項2に記載の発明によれば、絶縁層の
融点を120C゜以上とし、難燃剤を混入しない軟性絶
縁樹脂を使用して形成しているので、設置型機器に十分
な特性で安価な高圧回路用電線を提供できる。
【0032】請求項4に記載の発明によれば、導体線を
巻芯に食い込ませた状態で横巻きしているので、巻き付
けた導体線が横ズレすることがなくなり、巻芯に導体線
を巻き付ける際、あるいは端末を端子金具に接続する際
の皮剥ぎや折り曲げによって導体線がほぐれたりするこ
とがなくなり、ピッチの乱れや導体線の断線を防止でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る高圧回路用電
線を示す側面図である。
【図2】この発明の一の実施の形態に係る高圧回路用電
線において導体線が巻芯に食い込ませて設置された状態
を示す断面図である。
【図3】この実施の形態に係る高圧回路用電線と、何ら
ノイズ除去を施さない一般電線と、第1従来技術のもの
と、第2従来技術のものとのそれぞれについて、30〜
1000MHzの周波数帯域にて高圧ノイズ低減特性を
測定した結果を示した図である。
【図4】第3従来技術の高圧回路用電線を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 補強紐 12 巻芯 13 導体線 14 絶縁層 16 最外シース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静止した状態で設置される事務機器・家
    庭用電化製品等の設置型機器に使用される高圧回路用電
    源であって、 磁性材料を混入したフッ素ゴムによって形成された巻芯
    と、 前記巻芯の上層に横巻きされた導体線と、 前記導体線の上層に被覆形成された絶縁層とを備え、 前記導体線の径は40μm以下とされ、且つ当該導体線
    の巻き回数は10000回/m以上とされたことを特徴
    とする設置型機器の高圧回路用電線。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の設置型機器の高圧回路
    用電線であって、前記絶縁層は融点が120C゜以上で
    難燃剤が混入されない軟性絶縁樹脂が使用されてなるこ
    とを特徴とする設置型機器の高圧回路用電線。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の設置型
    機器の高圧回路用電線であって、抵抗値が30〜35k
    Ωとされたことを特徴とする設置型機器の高圧回路用電
    線。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の設置型機器の高圧回路用電線であって、前記導体線
    は前記巻芯に食い込ませた状態で横巻きされたことを特
    徴とする設置型機器の高圧回路用電線。
JP10060925A 1998-03-12 1998-03-12 設置型機器の高圧回路用電線 Pending JPH11260150A (ja)

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