JPH11258646A - 分極反転ドメイン及び光学素子、並びにこれらの作製方法 - Google Patents

分極反転ドメイン及び光学素子、並びにこれらの作製方法

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JPH11258646A
JPH11258646A JP6521398A JP6521398A JPH11258646A JP H11258646 A JPH11258646 A JP H11258646A JP 6521398 A JP6521398 A JP 6521398A JP 6521398 A JP6521398 A JP 6521398A JP H11258646 A JPH11258646 A JP H11258646A
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inverted
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ferroelectric
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JP6521398A
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Inventor
Masahiro Yamada
正裕 山田
Toru Doko
徹 堂向
Hitoshi Tamada
仁志 玉田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/355Non-linear optics characterised by the materials used
    • G02F1/3558Poled materials, e.g. with periodic poling; Fabrication of domain inverted structures, e.g. for quasi-phase-matching [QPM]

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  • Optics & Photonics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分極反転ドメインをこれまでにはない独得の
領域(特に深さ)に形成した構造及び素子と、これらの
再現性の良い作製方法を提供すること。 【解決手段】 強誘電性基板1の少なくとも一部に、そ
の一方の主面3から基板厚さtの全体もしくはほぼ全体
に亘る深さに分極反転ドメイン2を形成した後、強誘電
性基板1をそのキュリー温度以下の温度に所定時間保持
して、分極反転ドメイン2を強誘電性基板1の主面3か
ら基板厚さtの1/2以上、1未満の深さdとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分極反転ドメイン
及び光学素子、並びにこれらの作製方法に関し、例えば
非線形光学効果を利用して波長変換する光学素子に好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、強誘電体の光学効果を利用した種
々の光ビームの制御が盛んに行われている。例えば、S
HG素子(第2高調波発生素子)等の光デバイス装置に
おいて、その表面に周期ドメイン反転構造を形成して光
出力等の特性の向上を図ることが提案されている。
【0003】SHG素子は、周波数ωの光を導入する
と、2ωの周波数の第2高調波の光を発生するものであ
って、単一波長光の波長範囲の拡大化を実現し、これに
伴ってレーザの利用範囲の拡大化と各技術分野でのレー
ザ光利用の最適化を図ることができる。例えば、レーザ
光の短波長化によって、レーザ光を用いた光記録再生、
光磁気記録再生等において、その記録密度を向上させる
ことができる。
【0004】こうした光デバイスにおいて、例えばニオ
ブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の強誘電体基板結
晶中に、基板の一方の主面から基板の厚さの途中までの
深さに亘る分極反転ドメインの作製法としては、基板結
晶をキュリー温度近傍で長時間保持する方法、チタンや
プロトンを基板中に拡散させる方法、基板の両主面に形
成された電極間に電圧を印加する方法、基板の少なくと
も一方の主面に電荷を帯びた荷電粒子を照射する方法が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基板の結晶を
キュリー温度近傍に長時間に亘って保持する上記の方法
では、所望部分以外にも基板全体に亘ってドメインが形
成されてしまい、ドメイン形成の制御性が悪く、また、
基板の一つの主面にほぼ垂直なドメイン壁が形成されな
いために光ビームが安定して伝搬され難くなる。
【0006】また、基板結晶の表面からチタンやプロト
ンを拡散させる上記の方法では、任意の場所に分極反転
ドメインを形成できるという長所はあるが、形成される
ドメインは基板の主面近傍のごく薄い領域しか形成され
ない。また、基板の一つの主面にほぼ垂直なドメイン壁
が形成され難い。
【0007】更に、基板結晶の両主面に形成された電極
に電圧を印加する上記の方法や、基板の少なくとも一方
の主面に電荷を帯びた荷電粒子を照射する上記の方法で
は、基板の厚さ方向のほぼ全てに亘るドメインしか形成
されない。
【0008】本発明の目的は、分極反転ドメインをこれ
までにはない独得の領域(特に深さ)に形成した構造及
び素子と、これらの再現性の良い作製方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、強誘電
性基体の一方の主面から基体厚さの1/2以上、1未満
の深さに亘って形成された分極反転ドメイン(以下、本
発明の分極反転ドメインと称する。)、及び、この分極
反転ドメインが強誘電性基体中に所定形状に形成されて
いる光学素子(以下、本発明の光学素子と称する。)に
係るものである。
【0010】本発明の分極反転ドメイン及び光学素子に
よれば、分極反転ドメインが強誘電性基体の一方の主面
から基体厚さ(t)の1/2以上、1未満の深さ(d)
に亘って、即ち(t/2)≦d<1を満たす深さ(d)
に亘って形成されているので、従来にはない独得のドメ
イン構造として、十分な深さ(d)の分極反転ドメイン
により入射光の受光及び透過面積が増え、非線形光学効
果(例えば特定波長の光ビームの出射)や電気光学効果
(光ビームの偏向、回折、屈折等)又は光ビームによる
信号量を十分なものとすることができ、しかも、基体の
厚さ方向において互いに異なる分極反転ドメイン領域と
非分極反転領域が存在することになるため、光ビームの
進行時に複数の機能(偏向、回折、屈折等)を生ぜし
め、光ビームを制御する上での自由度を向上させ得るこ
とができる。
【0011】また、本発明は、強誘電性基体の少なくと
も一部に、その一方の主面から基体厚さの全体もしくは
ほぼ全体に亘る深さに分極反転ドメインを形成する第1
工程と、前記強誘電性基体をそのキュリー温度以下の温
度に所定時間保持して、前記分極反転ドメインを前記強
誘電性基体の前記主面から基体厚さの1/2以上、1未
満の深さとする第2工程とを有する、分極反転ドメイン
の作製方法(以下、本発明の分極反転ドメインの作製方
法と称する。)、及びこの作製方法によって前記分極反
転ドメインを前記強誘電性基体中に所定形状に形成する
光学素子の作製方法(以下、本発明の光学素子の作製方
法と称する。)も提供するものである。
【0012】本発明の分極反転ドメインの作製方法及び
光学素子の作製方法によれば、前記第1工程において、
前記基体に電圧を印加する等の方法によって、基体の厚
さ方向の全体もしくはほぼ全体に亘る分極反転ドメイン
を形成した後、前記第2工程において前記基体をそのキ
ュリー温度以下(例えば室温以上でかつキュリー温度未
満の温度)で所定時間保持(即ち、アニール)するの
で、前記第1工程で形成された分極反転ドメインの深さ
を効果的かつ制御性良く縮小し、分極反転ドメインを基
体の一方の主面から、基体厚さの1/2以上、1未満に
亘る深さ形状に加工することができる。即ち、前記第2
工程におけるアニールの条件を選択し、例えば分極反転
ドメインの深さはアニール温度が高いほど、またアニー
ル時間が長いほど小さくなり、基体厚さの1/2に近付
けることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の分極反転ドメイン及び光
学素子、並びにこれらの作製方法においては、前記分極
反転ドメインのドメイン壁の少なくとも一つが前記強誘
電性基体の前記主面に対して垂直もしくはほぼ垂直であ
ると、光ビームがドメイン壁で基体の面内方向とは垂直
の方向に屈折散乱されることがないので、光ビームを長
い距離に亘って基体中を伝搬させることができ、光ビー
ムの制御が容易になる。
【0014】また、前記強誘電性基体がLiNbx Ta
1-x 3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなり、ドメイ
ン壁の辺の方向が前記結晶のミラー面と平行であると、
ドメイン壁の平面度を向上させ、偏向を良好に行える。
【0015】また、本発明の分極反転ドメイン及び光学
素子の作製方法においては、前記第1工程において、前
記強誘電性基体の対向した両主面に電極をそれぞれ設
け、これらの対向電極間に電圧を印加することによっ
て、前記分極反転ドメインを形成するのがよい。
【0016】例えば、前記強誘電性基体の対向した両主
面に電極をそれぞれ設け、少なくとも一方の主面には所
定形状の電極を設け、前記両主面間に電圧を印加するこ
とによってそれぞれの分極反転ドメインを所定形状に形
成する(所望の形状に分極を反転させる)。
【0017】或いは、前記第1工程において、前記強誘
電性基体の自発分極の負側又は正側の面に、負又は正の
電荷を有する荷電粒子を照射することによって、前記分
極反転ドメインを形成するのがよい。
【0018】例えば、強誘電性基体の自発分極の負側の
面に、電子線又は負電荷を有する荷電粒子を照射するこ
とによってそれぞれの分極反転ドメインを所定形状に形
成する(所望の形状に分極を反転させる)。或いは、強
誘電性基体の自発分極の正側の面に、正電荷を有する荷
電粒子を照射することによってそれぞれの分極反転ドメ
インを形成する(所望の形状に分極を反転させる)。
【0019】また、前記第2工程において、前記強誘電
性基体をそのキュリー温度より低い温度に保持するのが
よい。
【0020】例えば、前記強誘電性基体がLiNbx
1-x 3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなる場合、
前記強誘電性基体をキュリー温度以下で大気中又は酸素
雰囲気中に保持するとよい。例えば、前記強誘導性基体
がLiNbO3 の結晶からなる場合、前記強誘電性基体
を300〜1150℃で0分〜30時間、大気中または
酸素雰囲気中に保持するとよい。
【0021】前記強誘電性基体は、LiNbx Ta1-x
3 (但し、0≦x≦1)の結晶であるニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3 )、タンタル酸リチウム(LiTaO
3 )が使用可能であり、或いはKTP(KTiOP
4 )等の結晶を用いることもできる。
【0022】次に、本発明の好ましい実施の形態を図面
によって説明する。
【0023】強誘電性基板の厚さ方向の全体(基板厚さ
全体)に亘る深さの分極反転ドメインを作製する方法に
は、直接に基板に電圧を印加する方法と、電子線等の荷
電粒子を照射する方法とがある。
【0024】分極反転ドメインの形成方法として、第1
の方法によれば、例えば図2にニオブ酸リチウム(Li
NbO3 )基板1への電界印加方向を概念的に示すよう
に、ニオブ酸リチウムのz板1の+z面(+c面)上に
形成するドメインの形状の電極43を導電膜(例えばア
ルミニウム膜の被着と通常のリソグラフィ技術によるも
の)で形成すると共に、z板1の−z面(−c面)上に
平面電極44を形成し、+z面上の電極43が−z面上
の電極44より高電位になるように、電源61によって
例えば20kV/mm以上の電界を室温中で印加する。
【0025】これによって、電極43の直下には、分極
反転された複数のドメイン2を電極43とほぼ同一パタ
ーンに形成し、図1に示した如き素子10を作製する。
【0026】なお、図2に示した外部電界印加によるド
メイン形成方法と類似の方法が、特開平2−18773
5号公報や、文献(山田正裕等、”疑似位相整合導波路
型SHG素子”、電子情報通信学会論文誌 C-I 、Vol.
J77-C-I、No.5、pp. 206-213(1994))にも述べられてい
るので、これらの方法は本実施の形態でも参照できる。
但し、本実施の形態をSHG素子に適用するときには、
上記のドメイン2の形成後に分極反転用の電極43、4
4も含めてすべての電極を除去しなければ、電極の領域
で光が減衰してしまう。
【0027】他方、このようなSHG素子に比べ、偏向
素子に適用するときには、ドメイン形成方法は同様であ
っても、電気光学効果のために必ず電極が必要である。
即ち、基板1の両側面5、6には、例えばアルミニウム
等の導電性の膜を蒸着法やスパッタリング法等で被着す
ることによって、電極(図示せず)を形成するが、これ
らの両電極が短絡されないようにする必要がある。両側
面5、6は予め平面研磨することが望ましい。この場
合、図2に示した電極43、44は予め除去してよい
が、そのまま残してもよい。
【0028】分極反転ドメイン2の形成方法として、第
2の方法によれば、図3にニオブ酸リチウム(LiNb
3 )基板1への電子線照射による方法を概念的に示す
ように、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )のz板1の
+z面(+c面)上に平面電極45を例えばアルミニウ
ム膜の被着により形成し、これを接地した状態で−z面
(−c面)上のドメイン2を形成したい部分に、20k
V(加速電圧)×t(t:基板1の厚さt(mm))以
上の電子線62を室温中で走査して照射する。
【0029】これによって、基板1中には分極反転され
た複数のドメイン2(但し、分極方向は図2のものとは
逆)を所定のパターンに形成する。この後は、偏向素子
の場合には基板の両側面に上述した電極を設けるが、上
記の平面電極45はそのまま残して用いてもよい。
【0030】なお、図3に示した電子線照射によるドメ
イン形成方法と類似の方法が、特開平4−270322
号公報、特開平4−270323号公報や、文献(M.Ya
madaand K.Kishima、“Fabrication of periodically r
eversed domein structurefor SHG in LiNbO3 by direc
t beam lithography at room temperature”、Electro
n. lett. 、Vol. 27, No.10, pp. 828-829(1991))にも
述べられている。但し、この公知の方法もSHG素子を
対象としている。
【0031】上記した2種類のドメイン形成方法は、L
iNbx Ta1-x 3 (但し、0≦x≦1)やKTP
(KTiOPO4 )などの強誘電体材料に対して有効な
方法である。
【0032】以上に例示した方法で、基板1の厚さ方向
の全体に亘る分極反転ドメイン2を形成するが、次に、
このドメイン2を基板1の一方の主面3から基板厚の1
/2以上、1未満に亘る深さ形状に加工する方法を説明
する。
【0033】そのためには、基板1を室温以上でかつ基
板のキュリー温度未満の温度で所望の時間、保持する方
法によりアニールすることがよい。
【0034】例えば、図1に示すように、ニオブ酸リチ
ウム(LiNbO3 )のアニール温度として望ましいの
は300〜1150℃であり、大気中か酸素雰囲気中で
アニールするのが望ましい。アニール時間は、どの程度
の深さ(又は厚さ)のドメインを形成したいかによる
が、0分〜30時間でよい。アニール後のドメイン2の
深さdは、温度が高いほど、またアニール時間が長いほ
ど小さくなり、基板1の厚さの1/2に近付く。例え
ば、アニール温度が1025℃のときには、3時間でド
メイン2の深さdは基板1の厚さtの1/2になる。
【0035】以上説明した方法により基板1の一方の主
面3から基板1の厚さtの1/2以上、1未満に亘る深
さ形状のドメイン2を形成すれば、十分な深さ(d)の
分極反転ドメイン2により入射光の受光及び透過面積が
増え、非線形光学効果(特定波長の光ビームの出射)や
電気光学効果(光ビームの偏向、回折、屈折等)又は光
ビームによる信号量を十分なものとすることができ、し
かも、基体1の厚さ方向において互いに異なる分極反転
ドメイン領域2と非分極反転領域2’が存在することに
なるため、光ビームの進行時に複数の機能(偏向、回
折、屈折等)を生ぜしめ、光ビームを制御する上での自
由度を向上させ得ることができる。
【0036】また、ドメイン壁4が基板1の一つの主面
3に垂直であると、光ビームがドメイン壁4で基板1の
面内方向とは垂直の方向に屈折散乱されることがないの
で、光ビームを長い距離に亘って基板中を伝搬させるこ
とができ、光ビームの制御が容易になるというメリット
がある。
【0037】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
上述の実施の形態は本発明の技術的思想に基づいて種々
の変形が可能である。
【0038】例えば、ドメイン2は直方体以外の例えば
三角柱等の形状としたり、電極43の形状を矩形以外の
形状にすることができるし、他方の電極44も同様に変
形してもよい。ドメイン壁の形状や個数も上述したもの
に限定されない。
【0039】また、上述した電子線以外の負電荷を有す
る荷電粒子を照射したり、或いは、ドメインの自発分極
の正側の面に、正電荷を有する荷電粒子(例えば陽子)
を照射することによってそれぞれのドメインを形成する
ことができる。
【0040】さらに、光ビーム入射側に偏光子、光ビー
ム出射側に検光子を配置してよいが、いずれか一方のみ
を配置した場合でも、電気光学素子の動作は可能であ
る。
【0041】また、上述の素子を透過型波長フィルタ及
び光強度変調器として直列に並べることによって、光ビ
ームの位相整合と強度変調とを同時に行うことができ
る。
【0042】
【発明の作用効果】本発明は上述した如く、分極反転ド
メインが強誘電性基体の一方の主面から基体厚さ(t)
の1/2以上、1未満の深さ(d)に亘って、即ち(t
/2)≦d<1を満たす深さ(d)に亘って形成されて
いるので、従来にはない独得のドメイン構造として、十
分な深さ(d)の分極反転ドメインにより入射光の受光
及び透過面積が増え、非線形光学効果(特定波長の光ビ
ームの出射)や電気光学効果(光ビームの偏向、回折、
屈折等)又は光ビームによる信号量を十分なものとする
ことができ、しかも、基体の厚さ方向において互いに異
なる分極反転ドメイン領域と非分極反転領域が存在する
ことになるため、光ビームの進行時に複数の機能(偏
向、回折、屈折等)を生ぜしめ、光ビームを制御する上
での自由度を向上させ得ることができる。
【0043】また、分極反転ドメインの作製に際し、第
1工程において前記基体に電圧を印加する等の方法によ
って、基体の厚さ方向の全体もしくはほぼ全体に亘る分
極反転ドメインを形成した後、第2工程において前記基
体をそのキユリー温度以下(例えば室温以上でかつキュ
リー温度未満の温度)で所定時間保持(即ち、アニー
ル)するので、前記第1工程で形成された分極反転ドメ
インの深さを効果的かつ制御性良く縮小し、分極反転ド
メインを基体の一方の主面から基体厚さの1/2以上、
1未満に亘る深さ形状に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて分極反転ドメインを作製する
方法を示す概略図である。
【図2】同、分極反転ドメインを有する光学素子のドメ
インの形成方法を示す概略斜視図である。
【図3】同、分極反転ドメインを有する光学素子のドメ
インの他の形成方法を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1…強誘電性基板、2…分極反転ドメイン、3…主面、
4…ドメイン壁、5、6…側面、10…光学素子、4
3、44、45…電極、61…電源、62…電子線

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電性基体の一方の主面から基体厚さ
    の1/2以上、1未満の深さに亘って形成された分極反
    転ドメイン。
  2. 【請求項2】 ドメイン壁の少なくとも一つが前記強誘
    電性基体の前記主面に対して垂直もしくはほぼ垂直であ
    る、請求項1に記載した分極反転ドメイン。
  3. 【請求項3】 前記強誘電性基体がLiNbx Ta1-x
    3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなり、ドメイン壁
    の辺の方向が前記結晶のミラー面と平行である、請求項
    1に記載した分極反転ドメイン。
  4. 【請求項4】 強誘電性基体の少なくとも一部に、その
    一方の主面から基体厚さの全体もしくはほぼ全体に亘る
    深さに分極反転ドメインを形成する第1工程と、 前記強誘電性基体をそのキュリー温度以下の温度に所定
    時間保持して、前記分極反転ドメインを前記強誘電性基
    体の前記主面から基体厚さの1/2以上、1未満の深さ
    とする第2工程とを有する、分極反転ドメインの作製方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1工程において、前記強誘電性基
    体の対向した両主面に電極をそれぞれ設け、これらの対
    向電極間に電圧を印加することによって、前記分極反転
    ドメインを形成する、請求項4に記載した分極反転ドメ
    インの作製方法。
  6. 【請求項6】 前記第1工程において、前記強誘電性基
    体の自発分極の負側又は正側の面に、負又は正の電荷を
    有する荷電粒子を照射することによって、前記分極反転
    ドメインを形成する、請求項4に記載した分極反転ドメ
    インの作製方法。
  7. 【請求項7】 前記第2工程において、前記強誘電性基
    体をそのキュリー温度より低い温度に保持する、請求項
    4に記載した分極反転ドメインの作製方法。
  8. 【請求項8】 前記強誘電性基体がLiNbx Ta1-x
    3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなる場合、前記強
    誘電性基体をキュリー温度以下で大気中又は酸素雰囲気
    中に保持する、請求項7に記載した分極反転ドメインの
    作製方法。
  9. 【請求項9】 前記強誘電性基体がLiNbO3 の結晶
    からなる場合、前記強誘導性基体を300〜1150℃
    で0分〜30時間、大気中又は酸素雰囲気中に保持す
    る、請求項7に記載した分極反転ドメインの作製方法。
  10. 【請求項10】 ドメイン壁の少なくとも一つが前記強
    誘電性基体の前記主面に対して垂直もしくはほぼ垂直で
    ある前記分極反転ドメインを形成する、請求項4に記載
    した分極反転ドメインの作製方法。
  11. 【請求項11】 LiNbx Ta1-x 3 (但し、0≦
    x≦1)の結晶からなる前記強誘電性基体に、ドメイン
    壁の辺の方向が前記結晶のミラー面と平行である前記分
    極反転ドメインを形成する、請求項4に記載した分極反
    転ドメインの作製方法。
  12. 【請求項12】 強誘電性基体と、この強誘電性基体中
    に所定形状に形成された分極反転ドメインとを有し、こ
    の分極反転ドメインが、前記強誘電性基体の一方の主面
    から基体厚さの1/2以上、1未満の深さに亘って形成
    されている光学素子。
  13. 【請求項13】 前記分極反転ドメインのドメイン壁の
    少なくとも一つが前記強誘電性基体の前記主面に対して
    垂直もしくはほぼ垂直である、請求項12に記載した光
    学素子。
  14. 【請求項14】 前記強誘電性基体がLiNbx Ta
    1-x 3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなり、前記分
    極反転ドメインのドメイン壁の辺の方向が前記結晶のミ
    ラー面と平行である、請求項12に記載した光学素子。
  15. 【請求項15】 強誘電性基体と、この強誘電性基体中
    に所定形状に形成された分極反転ドメインとを有する光
    学素子の作製方法において、 前記強誘電性基体の少なくとも一部に、その一方の主面
    から基体厚さの全体もしくはほぼ全体に亘る深さに分極
    反転ドメインを形成する第1工程と、 前記強誘電性基体をそのキュリー温度以下の温度に所定
    時間保持して、前記分極反転ドメインを前記強誘電性基
    体の前記主面から基体厚さの1/2以上、 1未満の深さとする第2工程とを有することを特徴とす
    る、光学素子の作製方法。
  16. 【請求項16】 前記第1工程において、前記強誘電性
    基体の対向した両主面に電極をそれぞれ設け、これらの
    対向電極間に電圧を印加することによって、前記分極反
    転ドメインを形成する、請求項15に記載した光学素子
    の作製方法。
  17. 【請求項17】 前記第1工程において、前記強誘電性
    基体の自発分極の負側又は正側の面に、負又は正の電荷
    を有する荷電粒子を照射することによって、前記分極反
    転ドメインを形成する、請求項15に記載した光学素子
    の作製方法。
  18. 【請求項18】 前記第2工程において、前記強誘電性
    基体をそのキュリー温度より低い温度に保持する、請求
    項15に記載した光学素子の作製方法。
  19. 【請求項19】 前記強誘電性基体がLiNbx Ta
    1-x 3 (但し、0≦x≦1)の結晶からなる場合、前
    記強誘電性基体をキュリー温度以下で大気中又は酸素雰
    囲気中に保持する、請求項18に記載した光学素子の作
    製方法。
  20. 【請求項20】 前記強誘電性基体がLiNbO3 の結
    晶からなる場合、前記強誘導性基体を300〜1150
    ℃で0分〜30時間、大気中又は酸素雰囲気中に保持す
    る、請求項18に記載した光学素子の作製方法。
  21. 【請求項21】 ドメイン壁の少なくとも一つが前記強
    誘電性基体の前記主面に対して垂直もしくはほぼ垂直で
    ある前記分極反転ドメインを形成する、請求項15に記
    載した光学素子の作製方法。
  22. 【請求項22】 LiNbx Ta1-x 3 (但し、0≦
    x≦1)の結晶からなる前記強誘電性基体に、ドメイン
    壁の辺の方向が前記結晶のミラー面と平行である前記分
    極反転ドメインを形成する、請求項15に記載した光学
    素子の作製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100390651C (zh) * 2002-11-25 2008-05-28 松下电器产业株式会社 光学元件的制造方法和具有极化反转结构的光学元件

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