JP3277515B2 - 分極反転制御方法 - Google Patents

分極反転制御方法

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JP3277515B2 JP10739291A JP10739291A JP3277515B2 JP 3277515 B2 JP3277515 B2 JP 3277515B2 JP 10739291 A JP10739291 A JP 10739291A JP 10739291 A JP10739291 A JP 10739291A JP 3277515 B2 JP3277515 B2 JP 3277515B2
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    • G02F1/3548Quasi phase matching [QPM], e.g. using a periodic domain inverted structure

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光第2高調波発
生素子(以下SHG素子という)等の光デバイス装置の
形成に適用して好適な分極反転制御方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】近年特にSHG素子等の光デバイス装置
において、その表面に周期的な分極反転構造いわゆるド
メイン反転構造を形成して光出力等の特性の向上をはか
ることが提案されている。
【0003】例えばSHG素子は、周波数ωの光を導入
すると、2ωの周波数の第2高調波の光を発生するもの
で、このSHG素子によって単一波長光の波長範囲の拡
大化がはかられ、これに伴いレーザの利用範囲の拡大化
と各技術分野でのレーザ光利用の最適化をはかることが
できる。例えばレーザ光の短波長化によってレーザ光を
用いた光記録再生、光磁気記録再生等において、その記
録密度の向上をはかることができる。
【0004】このようなSHG素子としては、例えばK
TPを用いたいわゆるバルク型のSHG素子や、より大
なる非線形光学定数を利用して位相整合を行う導波路型
のSHG素子、例えばLiNbO3 (LN)等の強誘電
体結晶の非線形光学材料より成る単結晶基板の上に線形
導波路を形成して、これに近赤外光の基本波を入力して
第2高調波の例えば緑、青色光を放射モードとして基板
側からとりだすチェレンコフ放射型のSHG素子等があ
る。
【0005】しかしながらバルク型SHG素子はその特
性上SHG変換効率が比較的低く、また廉価で高品質が
得られるLNを用いることができない。またチェレンコ
フ放射型SHG素子は、SHGビームの放射方向が基板
内方向であり、ビームスポット形状も例えば三日月状ス
ポットという特異な形状をなし、実際の使用においての
問題点が存在する。
【0006】変換効率の高いデバイス実現のためには、
基本波と第2高調波の位相伝搬速度を等しくしなくては
ならない。これを擬似的に行う方法として非線形光学定
数の+−を周期的に配列する方法が提案されている(J.
A.Armstrong,N.Bloembergen,他,Phys.Rev.,127,1918(19
62))。これを実現する方法として結晶(例えば結晶軸)
の方向を周期的に反転させる方法がある。具体的な方法
としては、例えば結晶を薄く切断して貼り合わせる方法
(岡田、滝沢、家入、NHK技術研究、29(1)、24(197
7)) や、また結晶引き上げ時に例えば印加する電流の極
性を制御して周期的な分域(ドメイン)を形成して周期
分極反転構造を形成する方法(D.Feng,N.B.Ming,J.F.Hon
g,他、Appl.Phys.Lett.37,607(1980),K.Nassau,H.J.Lev
instein,G.H.Loiacano Appl.Phys.Lett.6,228(1965),A.
Feisst,P.Koidl Appl.Phys.Lett.47,1125(1985))があ
る。これらの方法は結晶材料の全体に渡って周期構造を
形成することを目的としている。しかしながら上述した
方法による場合は大規模な装置が必要となるのみなら
ず、分極反転形成の制御が難しいという問題点がある。
【0007】これに対して結晶材料の表面近傍に上述の
周期分極反転構造を形成する方法として、例えばTiを
結晶表面から拡散させる方法 (伊藤弘昌、張英海、稲場
文男、第49回応用物理学会講演会予稿集919(1988))
や、LiO2 を外拡散する方法(Jonas Webjoern,et al,
IEEE PHOTONICS TECHNOL. LETT.1,1989,PP316-318)が提
案されている。
【0008】このTi拡散法により分極反転を形成する
場合は、例えば図16にその一製造工程の略線的拡大断
面図を示すように、全面的にc軸方向に即ち図16にお
いて矢印dで示す分極方向に単分域化された例えばLN
より成る強誘電体材料10の、+c面上にTi21を所
要の例えば平行帯状パターンに例えばピッチPを5μ
m、電極幅Wを2.5μmとして被着形成する。
【0009】そしてこのような状態で例えば1100℃
程度の加熱を行ってTiを強誘電体材料10内に拡散さ
せ、図17に示すように分極反転領域3を周期的に形成
することができる。しかしながらこの場合、分極反転領
域3の屈折率が変化したり、また分極反転領域3のピッ
チに対してその深さDが小であり、かつその分極反転領
域は断面三角形状となって形状の制御性に劣る(F.Laur
ell et al,IntegratedPhotonics Research,Tu12,1989)
等の恐れがある。
【0010】即ち、上述した位相整合を確実に行うため
には、分極反転領域3の深さDを大とすることが望まし
く、かつその断面形状は強誘電体材料10の深さ方向に
延長するストライプ状に、分極反転領域3と分極反転が
生じない領域とが交互に形成されることが望ましいが、
上述のTi拡散法によってSHG素子を形成した場合、
その分極反転領域3の形状の制御性に劣るため、入力光
の漏波や第2高調波光の漏波、更に入力光と第2高調波
光との結合効率の低下を招来する等して、いわゆる光変
換効率の低下を招く恐れがある(Inst.Phys.Conf.Ser.N
o103:Part I,Paper presented at Int.Conf.Materials
for Non-linear and Electro-optics.Cambridge,1989)
【0011】これに対して本出願人は、先に特開平2−
187735号において、強誘電体材料に対する分極反
転制御方法を提案した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】更に本出願人は、特願
平1−344270号出願及び特願平2−124786
号出願において、強誘電体材料の非線形光学材料に対す
る分極反転制御方法を提案した。これらの方法は、単分
域化された強誘電体材料を挟んでその相対向する両主面
に対向電極を配置または絶縁体を介して対向配置し、両
電極間に直流電圧またはパルス電圧を印加することによ
って、局部的に分極反転部を形成して周期分極反転構造
を得るものである。
【0013】このような分極反転制御方法の一例を図1
8の略線的拡大断面図を参照して説明する。この場合強
誘電体材料10として厚さ1mm程度のLN単結晶を用
い、そのc軸方向に同様に単分域化されて成り、+c面
上に1000Å程度の膜厚のアルミナ層22を被着した
後、これの上にPt電極23を、目的とする分極反転領
域を形成すべきパターン、例えばピッチPが40μm、
幅Wが20μmの平行帯状にパターニングして形成し、
一方この裏の−c面上には厚さ0.5mmのアルミナ板
24を介してPt電極板25を接触させる。
【0014】このような構成において、電源5によって
1000Vの直流電圧を印加し、昇温レートを8.5℃
/分として1035℃まで昇温し、この温度において5
分間保持する。この場合、Pt電極23のパターンに対
応するパターンの分極反転領域を形成することができ
る。
【0015】しかしながら、この場合においてもその分
極反転領域はTi拡散法による場合と同様に、図19に
その顕微鏡写真に基づくパターン図を示すように、分極
反転領域3のピッチPに比して深さDが小となり、また
分極反転領域3の幅WがピッチPに対して大となって、
確実な位相整合を行い難くなり、光変換効率の低下を招
く場合がある。
【0016】またこれらの電圧印加による分極反転制御
方法では、非線型光学材料の抗電界を低下させるため
に、150℃〜1200℃程度に加熱して直流電圧また
はパルス電圧を印加する方法を採っているため、強誘電
体材料の表面に絶縁体或いは電極材料等の物質を被着し
てパターニングするか或いは接触させ、この状態で高温
の熱処理及び高温中での電圧印加を行うこととなり、強
誘電体材料の表面が汚れる恐れがあり、また強誘電体材
料としてLNを用いる場合は、この加熱によってLNか
ら酸素分子が外拡散する恐れがあり、組成の変化による
屈折率の変動をもたらして、特性の変動を生ずる恐れが
ある。
【0017】本発明が解決しようとする課題は、上述し
たような強誘電体材料の表面汚染、屈折率変化等を回避
して、制御性よく分極反転構造を得ることができるよう
にするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明による分極反転制
御方法は、単分域化されたLiNbO3 強誘電体材料
に、その分極方向に第1及び第2の電極を配置し、少な
くとも第1の電極の先端部は、最終的に得る分極反転構
造の、ピッチが1μm以上30μm以下、幅が0.5μ
m以上15μmのパターンに対応するパターンに形成さ
れ、150℃未満の温度下において、第1及び第2の電
極間に、強誘電体材料の自発分極の負側を負電位、正側
を正電位となるように10kV/mm〜100kV/m
mの電圧を印加して、分極反転構造を形成する。また本
発明は、上述の分極反転制御方法において、単分域化さ
れたLiNbO3 強誘電体材料に、凸状のリッジを、そ
の長手方向が強誘電体材料の自発分極方向に直交するよ
うに選定して形成する工程と、このリッジの長手方向の
側壁面を、強誘電体材料の自発分極の正側より成る第1
の側面と、自発分極の負側より成る第2の側面として、
少なくとも上記第1及び第2の側面に、長手方向に沿っ
てピッチが1μm以上30μm以下、幅が0.5μm以
上15μm以下のパターンの第1及び第2の電極をそれ
ぞれ形成する工程と、150℃未満の温度下において、
これら第1及び第2の電極間に、強誘電体材料の自発分
極の負側を負電位、正側を正電位となるように10kV
/mm以上100kV/mm以下の電圧を印加して、分
極反転構造を形成する。更に本発明においては、上述の
各分極反転制御方法において、強誘電体材料を絶縁液に
浸漬した状態で、第1及び第2の電極に対する電圧印加
を行う。
【0019】
【作用】上述の、本発明分極反転制御方法によれば、分
極反転領域の形状を制御性よくまた結晶劣化を生じるこ
となく形成することができた。
【0020】これは次に述べる理由に因るものと思われ
る。即ち一般的にはLN単結晶のような、高電圧を印加
すると結晶が破壊される強誘電体材料(frozen ferroel
ectorics)においては、結晶破壊が生じない程度の電圧
を印加しても分極反転が生じないとされており、従来は
結晶破壊を生じさせない程度の比較的低い電圧の印加に
よって分極反転を生じさせるために、即ち抗電界を下げ
るために、150℃〜1200℃程度の高温下において
比較的低い電圧、即ち例えば数V/mm〜数百V/mm
程度の電圧を印加して分極反転を形成していた。
【0021】しかしながら、上述したような結晶破壊
は、電圧印加を行う電極の形状、その電極幅等に依存す
ることが本発明者等の鋭意考察研究の結果究明された。
即ち、このような結晶破壊は圧電効果によるもので、対
象とする強誘電体材料に応じて電極幅等を適切に選定す
ることによって、電極付近に発生する応力を分散させる
ことができ、試料の力学的破壊即ち結晶破壊を生じさせ
ることなく強誘電体材料の分極反転を行うことができる
ものと思われる。
【0022】また本発明方法では単分域化された強誘電
体材料10に、その分極方向に第1及び第2の電極1及
び2を配置し、第1及び第2の電極1及び2間に電圧を
印加するものであるが、このとき、強誘電体材料10の
自発分極の向きに対して垂直な方向に生じる電界成分を
小として、圧電効果によって生じる応力の発生を小とす
ることによって、結晶歪みや結晶破壊を抑制することが
できる。
【0023】即ちこのような電極形状の選定及びその配
置位置の選定によって結晶破壊を抑制し得るため、本発
明制御方法によれば150℃未満の温度下という低い温
度状態において、1kV/mm〜100kV/mmとい
う大なる電圧を印加することができ、これによって形状
の制御性よく、また強誘電体材料表面の汚染や、熱によ
るイオン電流の発生を回避して、これによる結晶性の劣
化を生じることなく分極反転を形成することができる。
【0024】
【実施例】以下本発明分極反転制御方法の各例を詳細に
説明する。各例共に、強誘電体材料としてLN単結晶を
用いた場合で、このLN単結晶上に周期的な分極反転構
造を形成すると共に、この部分において光導波路を形成
して、高効率のSHG素子を得る場合を示す。また各例
共に、強誘電体材料10の単結晶分域化は、例えばキュ
リー温度直下の例えば1200℃程度まで昇温して一定
の方向に外部直流電圧を全面的に印加することによっ
て、全面的にc軸方向に揃えて行った。各例共に150
℃以下の例えば室温において電圧印加を行った。
【0025】尚、以下の各実施例において、自発分極の
方向を矢印dで示し、分極反転領域の分極方向を矢印h
で示す。
【0026】実施例1 図1の略線的拡大斜視図を参照して説明する。この例で
は、矢印dで示す面内方向に単分域化された強誘電体材
料10を用いた場合で、その一主面1S上の分極方向に
第1及び第2の電極1及び2を配置する。この場合Al
等より成る第1及び第2の電極1及び2は共に例えば蒸
着、スパッタリング等により被着した後例えば櫛歯状に
パターニングされて形成され、、その櫛歯先端部の幅W
が例えば5μm、ピッチPが例えば10μm程度とさ
れ、かつ各電極1及び2の櫛歯先端部が対向するように
配置されて成る。5は電源である。
【0027】このような構成において、150℃未満の
例えば室温において、第1及び第2の電極1及び2間
に、強誘電体材料10の自発分極の負側の第1の電極1
が負電位、正側の第2の電極2が正電位となるように1
kV/mm〜100kV/mmの例えば20kV/mm
の電圧を印加して、第1の電極1の櫛歯先端部から延長
する分極反転領域3を形成し、第1の電極1の櫛歯先端
部のパターンに対応するパターンの周期的な分極反転構
造30を、結晶破壊を殆ど生じることなく形成すること
ができた。このように、本発明制御方法によれば、面内
方向に単分域化された強誘電体材料に対しても、その表
面上に分極反転領域を形成することができる。
【0028】図1に示した例においては、第1及び第2
の電極1及び2の櫛歯先端部の形状を図2Aにその上面
図を示すように方形状としたが、その他図2B及びCの
上面図に示すように、山型、半円型等でもよい。また図
2Dに示すように、この先端部に更に微細な幅WS をも
って櫛歯部が形成された形状としても良い。このよう
に、電極の先端部を微細化することにより結晶破壊を防
ぐことができる。即ち、電極近傍で圧電効果により蓄積
された応力や歪みを、電極の被着されていない部分で解
放することができ、圧電効果による結晶破壊いわゆるピ
エゾ破壊を防ぐことができる。つまり電極のない部分の
試料が緩衝材として働き電極近傍でたまった歪みをとる
ので、ピエゾ破壊に至る応力が試料中に広範囲にわたっ
てかかることを防ぐことができ、結晶破壊を生じること
なく分極反転領域3を形成することができる。
【0029】また、電極の微細化によって分極反転に要
する印加電圧を減少させることができる。これは、電極
即ち導電体中の電荷が電極の端部に集まる性質があるた
め、電極の微細化による電極近傍における局所的な電界
強度が増大するためと思われる。
【0030】実施例2 図3を参照して説明する。図3において、図1に対応す
る部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この
例では、強誘電体材料10に凸部即ちリッジ6が形成さ
れて成る。このリッジ6の長手方向は強誘電体材料10
の矢印dで示す自発分極方向に直交するように選定さ
れ、その長手方向の側壁面が、分極の正側より成る側面
1Aと、負側より成る側面1Bとにより構成される。こ
の側面1A及び1B上と、これらに隣接する上側面1E
上にわたって後述する製造工程によってAl等より成る
第1の電極1及び第2の電極2が例えばその幅及びピッ
チを実施例1と同様に選定され、櫛歯状パターンとして
形成される。このとき、櫛歯部は両上側面1E上から両
側面1A及び1Bにわたって形成されるようになし、更
に両側面1A及び1B上の櫛歯先端部が主面1Sの両端
に対向して配置されるようになす。
【0031】このような構成において、第1の電極1側
が正電位、第2の電極2側が負電位となるように、例え
20kV/mmの電圧を印加して、リッジ6に分極反
転領域3を形成し、各櫛歯先端部のパターンに対応する
パターンの分極反転構造30を得ることができた。
【0032】上述したように強誘電体材料10にリッジ
6を形成し、更にその長手方向の側面1A及び1Bに所
要のパターンの電極1及び2を作成する方法の一例を図
4A〜Dに示す。図4Aに示すように、強誘電体材料1
0の分極反転を形成すべき主面1S上にレジスト11を
全面的に塗布、ベークした後、Ni,Cr等より成るマ
スク層12を蒸着、スパッタリング等によって被着し、
更にこの上にレジスト13を塗布、ベークした後リッジ
6を形成すべき所要の部分にレジスト13が残るよう
に、即ちこの場合矢印dで示す分極方向に所要の幅を有
し、図4の紙面に対して直交する方向を長手方向とする
パターンにフォトリソグラフィ等の適用によって露光現
像してパターニングする。
【0033】そして図4Bに示すように、RIE(反応
性イオンエッチング)等の異方性エッチングによりレジ
スト13をマスクとして、マスク層12とレジスト11
をパターニングする。
【0034】続いて図4Cに示すように、RIE等の異
方性エッチングによってマスク層12をマスクとして強
誘電体材料10を主面1S上からエッチングして、側面
1A及び1Bと、これに隣接する上側面1Eとを露出さ
せ、リッジ7を構成する。このときこの強誘電体材料1
0に対するエッチングの深さを制御してリッジ6の高さ
を2μm程度となす。
【0035】そして更に図4Dに示すように、Al,A
u,Pt,K,Li等の例えばAlより成る金属層14
をリッジ6上を覆って全面的に蒸着、スパッタリング等
によって被着形成する。
【0036】次にRIE等の異方性エッチングによって
図3に示す櫛歯状パターンにこの金属層14をパターニ
ングした後、アセトン等の溶剤に浸してレジスト11を
除去することにより、図4Eに示すように、リッジ6上
の金属層14のみをリフトオフして、側面1A及び1B
からそれぞれ上側面1Eに隣接する櫛歯状の第1の電極
1及び第2の電極2を形成することができる。
【0037】この場合、上述した分極反転形成のための
電圧印加工程の前或いは後に、プロトン交換法等によっ
てリッジ6に導波路を形成し、第1の電極1及び第2の
電極2を除去してSHG素子を得ることができる。
【0038】このように、強誘電体材料10にリッジ6
を形成して、その側面1A及び1Bに電極を被着して電
圧印加を施す場合は、自発分極に対して平行ではない電
界成分、即ち分極反転に直接影響のない電界成分を大幅
に減少させることができる。LN結晶等の強誘電体材料
10では、このような自発分極の生じる方向に平行でな
い電界成分が材料に与える応力が大であるため、このよ
うな電界成分を減少させることによって、強誘電体材料
10の結晶破壊を防ぐことができる。
【0039】またこのような構成によって分極反転を形
成する場合、各分極反転領域3をリッジ6の全厚さにわ
たって形成することができる。従ってこれに形成する導
波路の深さを適切に選定することによって、この導波路
の全厚さ或いはそれ以上の深さにわたって、かつ結晶破
壊を殆ど生じることなく分極反転構造30を形成するこ
とができて、これをSHG素子として用いる場合、SH
G効率等の光変換効率を高めることができる。
【0040】実施例3 図5の略線的拡大斜視図を参照して説明する。この場合
も主面1Sの面内方向の、矢印dで示す方向に単分域化
された強誘電体材料10を用いた例で、主面1S上の分
極の正側にフォトリソグラフィ等の適用によってAl等
より成る第1の電極1が被着形成され、一方分極の負側
の側面1B上には全面的にAl等より成る第2の電極2
が蒸着、スパッタリング等により被着形成されて成る。
5は電源である。このような構成において、第1の電極
1側が正電位、第2の電極2側が負電位となるように電
圧を印加して、第1の電極1の櫛歯パターンに対応する
パターンの分極反転構造30を形成する。この場合、櫛
歯先端部の幅及びピッチ、電圧の大きさを実施例1と同
様に選定して、結晶破壊等をほとんど生じることなく分
極反転構造を得ることができる。
【0041】実施例4 図6の略線的拡大斜視図を参照して説明する。図6にお
いて、図5に対応する部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。この場合は強誘電体材料10の分極の正
側の側面1A上に、櫛歯状パターンの第1の電極1を、
更に分極の負側の主面1S上に櫛歯状パターンの第2の
電極2をそれぞれ蒸着、スパッタリング等により被着し
た後フォトリソグラフィ等の適用によって形成した例
で、これら各電極1及び2の櫛歯先端部が、主面1S上
と側面1A上とにわたって相対向するようにパターニン
グされるようになす。このような構成において、上述の
実施例3と同様に、第1の電極1側に正電位、第2の電
極2側が負電位となるように電圧を印加して、第1の電
極1及び第2の電極2の櫛歯パターンに対応するパター
ンの分極反転構造30を形成した。この場合において
も、櫛歯先端部の幅及びピッチ、電圧の大きさを実施例
1と同様に選定して、結晶破壊等をほとんど生じること
なく分極反転構造30を得ることができた。
【0042】実施例5 図7の略線的拡大斜視図を参照して説明する。この場合
強誘電体材料10が厚さ方向に全面的に単分域化されて
成る場合で、その分極の正側の主面1S上にAl等より
成る第1の電極1が例えば櫛歯状パターンにパターニン
グされ、分極の負側の裏面1R上にも同様にAl等より
成る櫛歯状パターンの第2の電極2が、その櫛歯部が主
面1S上と裏面1上とで相対向して強誘電体材料10を
挟み込むように被着形成されて成る。そして上述の各実
施例と同様に、分極の正側即ち第1の電極1側を正電
位、分極の負側即ち第2の電極2側を負電位として電圧
を印加し、第1の電極1の櫛歯パターンに対応するパタ
ーンの分極反転構造を形成した。この場合においても、
櫛歯先端部の幅及びピッチ、電圧の大きさを実施例1と
同様に選定して、結晶破壊を殆ど生じることなく分極反
転構造を得ることができた。更にこの場合、各電極1及
び2の櫛歯部にわたって即ち強誘電体材料10の全厚さ
にわたって分極反転領域が形成され、そのピッチに対し
て深さを比較的大とすることができた。
【0043】実施例6 図8の略線的拡大斜視図を参照して説明する。図8にお
いて、図7に対応する部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。この場合は強誘電体材料10の裏面1R
上に全面的に第2の電極2を被着形成した例で、この例
においても、上述の実施例5と同様に、第1の電極1の
パターンに対応するパターンの分極反転構造を得ること
ができ、更にそのピッチに対して深さを大とすることが
できた。
【0044】実施例7 図9の略線的拡大斜視図を参照して説明する。図9にお
いて、図3に対応する部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。この例では、図3において説明した実施
例2におけるリッジ6を有する強誘電体材料10全体
を、容器8中のフロリナート(住友3M社製、商品名)
等のフロン系耐高電圧液などの絶縁液9に浸漬した状態
で電圧印加を行うものである。このように絶縁液9中に
おいて電圧を印加することによって、電極1及び2間の
放電を確実に回避することができて、結晶破壊を生じる
ことなく制御性よく分極反転構造を得ることができた。
【0045】実施例8 図10の略線的拡大断面図を参照して説明する。図10
において、図8に対応する部分には同一符号を付して重
複説明を省略する。この例では、図8において説明した
実施例6における強誘電体材料10全体を、実施例7と
同様に容器8中のフロン系耐高電圧液等の絶縁液9に浸
漬した状態で電圧印加を行うものである。このとき、第
1の電極1のパターンは紙面に直交する平行帯状パター
ンとし、ピッチPを2μm、幅Wを1μm、厚さT1
500Å、強誘電体材料10の厚さTを50μm、また
裏面1R上の第2の電極2の厚さT2 を500Åとし、
このような構成において、電圧値1.5kV、パルス幅
120m秒のパルス電圧を1回印加した。この場合図1
0において矢印hで示すように、第1の電極1直下の領
域において、強誘電体材料10の全厚さにわたって分極
反転が生じ、この第1の電極1のパターンに対応するパ
ターンの分極反転構造30が形成された。このように、
絶縁液9中において電圧を印加することによって実施例
8と同様に、電極1及び2間の放電を確実に回避するこ
とができた。
【0046】また、印加電圧をパルス電圧としても良好
な形状でかつ結晶破壊を生じることなく分極反転構造3
0を得ることができる。特にこのパルス電圧の電圧値及
びパルス幅を適切に選定することによって、分極反転領
域3の幅及び深さを制御することができる。
【0047】実施例9図11の略線的拡大斜視図を参照
して説明する。図11において、図1に対応する部分に
は同一符号を付して重複説明を省略する。この場合にお
いても、図1において説明した実施例1における強誘電
体材料10全体を、容器8中の絶縁液9に浸漬した状態
で電圧印加を行うものである。このとき、第1の電極1
のピッチPは2μm、幅Wは1μm、主面1S上の各電
極1及び2の櫛歯先端部間の距離Lは3.5μm、強誘
電体材料10の厚さTは1mmであり、このような構成
において、93Vの直流電圧を40秒間印加した。この
場合、主面1S上の第1の電極1及び第2の電極2の櫛
歯先端部間に、この櫛歯パターンに対応するパターンの
分極反転構造30が形成された。また、電極1及び2間
の放電を確実に回避することができた。
【0048】参考例 図12の略線的拡大斜視図を参照して説明する。この例
においては、厚さ方向に全面的に単分域化され、かつそ
の厚さが一方の端面においては小なる厚さt1 、他方の
端面においては大なる厚さt2 を有するように、例えば
その分極の正側となる上面1Uが傾斜して成るテーパ状
の強誘電体材料10を用いた場合で、分極の負側となる
裏面1R上には、Al等より成る例えば平行帯状パター
ンの第1の電極1が被着形成され、テーパ面である上面
1U上にはAl等より成る第2の電極2が全面的に被着
形成されて成る。
【0049】このような構成において、分極の正側即ち
第2の電極2が正電位、負側即ち第1の電極1が負電位
となるように、5kVの直流電圧を1分間印加して分極
反転領域を形成した。この分極反転領域の顕微鏡写真に
基づくパターン図を図13に示す。図13からわかるよ
うに、強誘電体材料10の厚さがある程度以上の領域に
おいては分極反転領域3が形成されない。このように分
極反転領域3が形成されない最小の厚さTC はこの場合
372μmであり、この部分においての単位厚さ当たり
の印加電圧は13.4kV/mmであった。
【0050】即ち、LN単結晶に対して分極反転領域を
形成し得る印加電圧はほぼ10kV/mm程度以上であ
ることがわかる。しかしながら、LN単結晶以外の例え
ばKTP,LiTaO3 等の電気伝導度が比較的大なる
強誘電体材料を用いる場合は分極反転が比較的生じ易い
ため、1kV/mm以上程度の電圧印加によって良好な
分極反転構造を得ることができる。
【0051】尚、1kV/mm未満の電圧印加によって
分極反転領域が形成される場合はその後の安定度が低
く、温度等の外部環境の変化に伴ってこの分極反転が元
に戻ってしまう恐れがある。例えば分極反転構造によっ
て位相整合をなし、かつ基板に電圧を印加して電気光学
効果によって導波路の屈折率を部分的に変化させる電気
光学装置等に本発明を適用する場合は、動作時の電圧印
加によって分極反転領域が消滅する恐れがある。従って
安定な分極反転構造を形成するために、印加電圧は1k
V/mm以上とする。
【0052】また100kV/mmを越える電圧を印加
すると、強誘電体材料の結晶性が破壊されてしまう恐れ
があるため、印加電圧は100kV/mm以下とする。
特にLN単結晶の場合は確実に結晶破壊を防ぐために、
25kV/mm程度以下とすることが望ましい。
【0053】次に、比較例として、強誘電体材料として
同様にLN単結晶を用いて、電圧印加を行うパターン電
極の幅が100μmを越える場合の一例を説明する。
【0054】比較例 図14の略線的拡大上面図を参照して説明する。図14
において、図1に対応する部分には同一符号を付して重
複説明を省略する。この場合、櫛歯状の第1及び第2の
電極1及び2が100μmを越える幅Wを有する場合
で、各電極の櫛歯先端部の間隔Lを200μmとした。
このような構成において、4kVの直流電圧を40秒間
印加した。
【0055】このようにして分極反転を形成し、更に第
1及び第2の電極1及び2を除去した後の強誘電体材料
10の表面の顕微鏡写真に基づくパターン図を図15に
示す。この場合、第1の電極1の櫛歯先端部から延長す
るように分極反転領域3が形成されるが、第1の電極1
の直下の電極被着領域13において結晶破壊が生じてい
ることがわかる。即ち、LN単結晶の場合はこのように
100μmを越える幅の電極によって電圧を印加する場
合、結晶破壊を生じる恐れがあることがわかる。
【0056】尚、LN単結晶を用いて周期的な分極反転
構造を形成してSHG素子を構成するに、その周期は、
1μm〜30μm程度とし、分極反転領域の幅は、0.
5〜15μmとすることにより、電極幅を充分小とする
ことから、結晶破壊をほとんど生じることなく分極反転
構造を形成することができる。
【0057】
【0058】尚、上述した各実施例においては、強誘電
体材料10上に直接的に電極を被着形成した場合である
が、この電極と強誘電体材料10との間に絶縁層を設け
て電圧印加を行ってもよい。
【0059】また、電圧印加に先立って、強誘電体材料
に対してプロトン交換、電子線等の荷電粒子照射を行う
場合は、強誘電体材料内の分極が反転し易くなり、分極
反転に必要な電圧値を低減化することができる。
【0060】更に、直流電圧と共に、例えば徐々にその
振幅が減衰する波形パターンの交流成分を加えてこれを
試料に印加することによって、強誘電体材料内の分極に
擾乱を与え、分極を反転し易くすることもできる。
【0061】
【発明の効果】上述したように、本発明分極反転制御方
法によれば、屈折率変化や結晶破壊を生じることなく、
分極反転構造を得ることができる。
【0062】また、厚さ方向に単分域化された強誘電体
材料に対して本発明を適用する場合は、その深さ方向に
良好な形状制御性をもって分極反転構造を形成すること
ができる。一方面内方向に単分域化された強誘電体材料
に対しても分極反転を形成することができ、特に強誘電
体材料上にリッジ等の凸部を形成して、これを挟むよう
に電極を被着して電圧を印加する場合は、その凸部の厚
さに応じた深さの分極反転構造を得ることができて、分
極反転構造の形状制御性を向上することができ、SHG
素子を構成する場合は位相整合を確実に行うことができ
て、光変換効率の向上をはかることができる。
【0063】更に、印加電圧をパルス電圧とする場合
は、その電圧値及びパルス幅を適切に選定することによ
って、形成される分極反転領域の幅及び深さを制御する
ことができる。
【0064】また、電圧印加に先立ってプロトン交換や
荷電粒子の照射を行ったり、または印加電圧に交流成分
を加える等して強誘電体材料の分極を反転し易くするこ
とによって、分極反転領域を形成し得る電圧値を低減化
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明分極反転制御方法の一例を示す略線的拡
大斜視図である。
【図2】電極先端形状の各例を示す略線的拡大上面図で
ある。
【図3】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図4】本発明分極反転制御方法の他の例を示す製造工
程図である。
【図5】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図6】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図7】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図8】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図9】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線的
拡大斜視図である。
【図10】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線
的拡大断面図である。
【図11】本発明分極反転制御方法の他の例を示す略線
的拡大斜視図である。
【図12】分極反転制御方法の参考例を示す略線的拡大
斜視図である。
【図13】強誘電体材料の分極反転を示す顕微鏡写真に
基づくパターン図である。
【図14】分極反転制御方法の比較例を示す略線的拡大
上面図である。
【図15】強誘電体材料の分極反転を示す顕微鏡写真に
基づくパターン図である。
【図16】Ti拡散分極反転制御方法の一製造工程図で
ある。
【図17】Ti拡散分極反転制御方法による強誘電体材
料の分極反転領域を示す模式的断面図である。
【図18】従前の分極反転制御方法の一例を示す略線的
拡大断面図である。
【図19】強誘電体材料の分極反転を示す顕微鏡写真に
基づくパターン図である。
【符号の説明】
1 第1の電極 2 第2の電極 3 分極反転領域 1S 主面 1A 側面 1B 側面 5 電源 6 リッジ 10 強誘電体材料 30 分極反転構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木島 公一朗 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−119066(JP,A) 特開 平2−187735(JP,A) 特開 平4−19719(JP,A) 特開 平4−280234(JP,A) 特開 平3−121428(JP,A) 特開 平3−48831(JP,A) 特開 平4−3128(JP,A) 国際公開90/9094(WO,A1) E.J.Lim et.al.,,E lectronics Letter s,1989年2月2日,Vol.25 N o.3,pp.174−175 R.W.Keys et.al.,E lectronics Letter s,1990年2月1日,Vol.26 N o.3,pp.188−190 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/35 - 1/39 H01S 3/108 - 3/109

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単分域化されたLiNbO3 強誘電体材
    料に、その分極方向に第1及び第2の電極を配置し、 少なくとも第1の電極の先端部は、最終的に得る分極反
    転構造の、ピッチが1μm以上30μm以下、幅が0.
    5μm以上15μmのパターンに対応するパターンに形
    成され、 150℃未満の温度下において、上記第1及び第2の電
    極間に、上記強誘電体材料の自発分極の負側を負電位、
    正側を正電位となるように10kV/mm以上100k
    V/mm以下の電圧を印加して、分極反転構造を形成す
    るようにしたことを特徴とする分極反転制御方法。
  2. 【請求項2】 上記単分域化されたLiNbO3 強誘電
    体材料に、凸状のリッジを、その長手方向が上記強誘電
    体材料の自発分極方向に直交するように選定して形成す
    る工程と、 上記リッジの上記長手方向の側壁面を、上記強誘電体材
    料の自発分極の正側より成る第1の側面と、自発分極の
    負側より成る第2の側面として、少なくとも上記第1及
    び第2の側面に、上記長手方向に沿ってピッチが1μm
    以上30μm以下、幅が0.5μm以上15μm以下の
    パターンの第1及び第2の電極をそれぞれ形成する工程
    と、 150℃未満の温度下において、上記第1及び第2の電
    極間に、上記強誘電体材料の自発分極の負側を負電位、
    正側を正電位となるように10kV/mm以上100k
    V/mm以下の電圧を印加して、分極反転構造を形成す
    るようにしたことを特徴とする上記請求項1に記載の分
    極反転制御方法。
  3. 【請求項3】 上記強誘電体材料を、絶縁液に浸漬した
    状態で、上記第1及び第2の電極に対する電圧印加を行
    うことを特徴とする上記請求項1又は2に記載の分極反
    転制御方法。
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