JPH11257963A - レーザー光投映装置 - Google Patents

レーザー光投映装置

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JPH11257963A
JPH11257963A JP8033498A JP8033498A JPH11257963A JP H11257963 A JPH11257963 A JP H11257963A JP 8033498 A JP8033498 A JP 8033498A JP 8033498 A JP8033498 A JP 8033498A JP H11257963 A JPH11257963 A JP H11257963A
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JP
Japan
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lenses
laser
laser light
laser beam
rod
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JP8033498A
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English (en)
Inventor
Junichiro Takeda
順一郎 竹田
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YASAKA KK
Original Assignee
YASAKA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の置位置や向きを変えることなく、例え
ば天井から壁面さらには床面にまで届く、極めて広角な
直線又は十字状の直線映像を形成して、これにより墨出
しと同様の作業を容易かつ簡単にしかも正確に行えるよ
うにすることができるレーザー光投映装置を提供するこ
とにある。 【解決手段】 レーザー光L1を照射するモジュール5
の前方の近接した光通路箇所に、少なくとも2つの広角
のレンズ(ロッドレンズ1,2)を平行に備えて被投映
面に極めて広角な直線映像を形成し、さらにはこの2つ
の広角のレンズ(ロッドレンズ1,2)間に、この直線
映像と直交する薄厚のレンズ11を組み合わせて構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー発振器か
ら照射したレーザー光を一定方向に広範囲に拡散させ
て、例えば天井から壁面を経て床面にも続く極めて長い
1本の直線映像又は2本の直線映像を直交させた直交映
像を形成し得るレーザー光投映装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建築現場で直線及び水平線を印す手段と
して、従来より炭壺による墨出し作業が行われている
が、建材に墨糸による線を印すと建材を汚すことにな
り、また墨出し作業では墨壺を持つ人と炭壺を持つ人の
2名による共同作業が必要なこと、また墨出し作業は熟
練を要することから、現在では墨壺に代わる道具とし
て、レーザー光による直線映像を室内の天井面や壁面な
どに投影する墨出し用レーザー装置(レーザー墨出し装
置)が開発され、数多く使用されている。
【0003】この種従来構造の墨出し用レーザー装置
は、図7に示すように、レーザー光を照射するレーザー
発振器50を内装したモジュール51からなるレーザー
照準器53が、ジャイロ54に支持されてケーシング5
5内に鉛直調整自在に取り付けられており、このモジュ
ール51前面のレーザー光通過路には、断面が円形のロ
ッドレンズ56がその周面を光の通過方向に向けて配設
されており、モジュール51内から照射したレーザー光
をこのロッドレンズ56を通すことによって、室内の壁
面57及び天井58等に直線映像59が映し出されるよ
うに構成されている。
【0004】従来、この種の墨出し用レーザー装置は、
1本の直線を映し出すものと、2本の直線が直交した直
交線を映し出すものとがある。
【0005】前者については、図8に示すように、モジ
ュール51前面の光通路に1本のロッドレンズ56が備
えられてなるもので、レーザー照準器53から照射され
たレーザー光がこのロッドレンズ56を通じることによ
って周方向に屈折して拡がり、例えば天井や壁面に1本
の墨出し線に相当する、レーザー光による直線59が映
し出されるのである。
【0006】後者のうち低コストで製造できるものにつ
いては、図9に示すように、モジュール51前面の光通
路に、T形状に組み合わせた2本のロッドレンズ56
a,56bを、それぞれの周面がレーザー光の照射方向
に向くように、すなわち横倒しにした状態で、備え付け
られてなるもので、この2本のロッドレンズ56a,5
6bの向きが直交しているために、例えば天井や壁面に
レーザー光による直交線が映し出されるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記何
れの従来技術も、1本の直線映像を1本のロッドレンズ
で形成しているのであるが、1本のロッドレンズによる
レーザー光の拡がりは一般には120°程度であり、例
えばレーザー光の中心を直上の天井面に位置させたと
き、形成される直線光像は天井面から両壁面の上部近く
まで届くが、さらに壁面から床面にまでは届くものでは
なかった。このため、例えば壁面に窓及びドアを取り付
けるときには直線映像の長さが足りず、この長さを満た
すためには、本装置をドア近くで移動させたり、一人の
作業者が手でレーザー照準器を傾けたまま、もう一人の
作業者が取付作業をするという、極めて低い作業効率に
なり、またその作業にも熟練を要していた。
【0008】また、交差する直線映像を形成する上記従
来技術によると、T形状に組み合わせたロッドレンズで
形成される直線が交差した光像は、四方に長い映像では
なく1方が極めて短い映像になる。すわなち1本のロッ
ドレンズでは120°の拡がり得られるが、もう一本の
ロッドレンズでは他方のロッドレンズが位置するために
120°以下(90°+α°)の拡がりになるのであ
る。このため、例えば天井に複数個の蛍光灯を複数列取
り付ける場合等には、本装置を移動させたり向きを変え
るなどして短い映像の足りない部分を補うといった、極
めて低い作業効率になり、またその作業にも熟練を要し
ていた。
【0009】本発明者は、このような従来技術の墨出し
用レーザー装置が有する諸問題に対し鋭意検討し続けて
きた結果、本発明を完成するに至ったのである。しかも
墨出し用レーザー装置以外の利用分野でも適用できるの
ではないかという結論にも至った。しかしてその目的と
するところは、レーザー光を照射するモジュールの前方
の近接した光通路箇所に、少なくとも2つの広角のレン
ズを平行に備えて極めて広角な直線映像を映し出し、さ
らにはこの2つの広角のレンズ間に直交するレンズを組
み合わせたことによって、装置の置位置や向きを変える
ことなく、例えば天井から壁面さらには床面にまで届
く、極めて広角な十字状の直線映像を映し出すことが可
能となり、これにより墨出しと同様の作業を容易かつ簡
単にしかも正確に行えるようにすることができるレーザ
ー光投映装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに提案される本発明の第1の構成に係るレーザー光投
映装置は、レーザー光を照射するレーザー発振器前方の
光通路に、レーザー光の照射中心点の少なくとも前方か
ら側方を経て略後方に至る周面が形成された一対のレン
ズが左右対象に備えられていることを特徴とするもので
ある。
【0011】本構成のレーザー光投映装置に用いられて
いるレンズは、このように左右対象の一対のものからな
るが、ここにいう一対は左右対象の2個のレンズのこと
を出願人は意図しているのであるが、実質的には2個の
レンズと同様の作用を有する1個のレンズもこれに含ま
れるものとする。レーザー光の照射中心点の少なくとも
前方から側方を経て略後方に至る周面が形成された・・
レンズとは、具体的には、断面形状が円形状を有する所
定厚のレンズという意味であり、この厚さは理論的には
0・5〜数mm程度で十分であるが、少なくともレンズ
の取付代(しろ)が必要なことなどを考慮した長さのレ
ンズであることが必要である。
【0012】本発明の第2の構成はこれをさらに具体化
させたもので、第1の構成に記載の2つのレンズが、レ
ーザー発振器から照射されるレーザー光の中心で近接又
は接当する2本のロッドレンズで構成され、しかもこれ
らロッドレンズはレーザー光の照射方向に周面が向けら
れて平行に備えられていることを特徴としている。
【0013】すわなち平行に近接又は接当させた2本の
ロッドレンズをレーザー発振器の前方の光通路を直角に
横切る方向に倒した状態で備え、この2本のロッドレン
ズの合わせ目にレーザー光の中心が向くように構成した
のである。
【0014】このロッドレンズは従来より一般的に使用
されている墨出し用レーザー装置に用いられているロッ
ドレンズで十分であり、従来では1本のロッドレンズに
レーザー発振器から照射されたレーザー光を通すと約1
20°に広がった直線映像を被投映面に形成することが
できるのであるが、これを2本のロッドレンズを上述し
たように組み合わせると320°程度まで広がる極めて
長い直線が映し出されることが出願人の実験結果から得
られた。なお、実際には2本のロッドレンズをレーザー
照準器を内装したモジュールの前面に固定する必要があ
ること等による光進路の障害があるために、240°程
度の拡がりになる。
【0015】このように240°まで拡がると、このレ
ーザー光投映装置が墨出し用レーザー装置である場合、
レーザー照準器を直上方に向けたときにロッドレンズを
通して得られる直線光像は、天井面からその両側の壁面
を経て床面にも長く映し出されるのである。このため、
床上に置いた該装置を動かさなくても壁面に垂直の基準
線が映し出され、この基準線に合わせて窓やドアの取付
位置を決めたりすることができるのである。
【0016】なお上述した第1及び第2の構成では、何
れも1本の長い直線映像を広角に形成する点に特徴を有
するが、本発明ではこれら直線映像のみならず長い2本
の直線が直交する映像を形成する場合も想定している。
【0017】そのうちの1つが本発明の第3の構成のレ
ーザー光投映装置であり、本構成では、上記第1又は第
2の構成に用いられている2つのレンズ間に挟まれた状
態で、レーザー光がこれら2つのレンズを通過すること
により形成される直線映像と直交する比較的長い直線映
像を形成するレンズが備えられていることを特徴とする
ものである。
【0018】本構成を例を挙げて具体的に説明すると、
平行に位置する2本のロッドレンズ間に、このロッドレ
ンズと略径を等しくする数mm乃至5mm程度の薄厚の
(判り易く説明すると、ロッドレンズを長手方向と直交
する方向に切った形状)のレンズ(以下、薄厚レンズ、
と略称する)を薄厚面をロッドレンズの周面に向くよう
に挟んだ状態で組み合わせたものである。
【0019】そしてこの薄厚レンズの中心にレーザー発
振器から照射されるレーザー光の中心を位置させれば、
前述したように2本のロッドレンズの周方向には240
°程度に拡張した直線映像が形成され、同時に、前記薄
厚レンズによってこの直線光像と直交する120°程度
に拡張した直線映像が形成されるのである。
【0020】なお前記2本のロッドレンズ同士、また2
本のロッドレンズと薄厚レンズ同士は、出願人は、接触
しているものを想定しているが、これらロッドレンズに
照射されるレーザー光の大きさによっては、0・5mm
程度以下の隙間を設けたものであっても構わない。すな
わち、これらロッドレンズの合わせ目を中心にして向け
られたレーザー光の径は、0・5〜1mm程度のドット
形状であるが、このような場合には2本のロッドレンズ
同士は接当させておく必要があるが、例えばレーザー光
がドット形状ではなく、2本のロッドレンズの双方を照
射する程度に横一直線に細長い線状のものであれば、2
本のロッドレンズ間に多少隙間があっても構わない。
【0021】このように本発明の第3の構成では、直交
する直線映像を形成することができるのであるが、上述
したように直交する2本の直線映像はそれぞれの拡張角
(一方では240°程度、他方では120°程度)が異
なるために同じ長さではない。すなわち120°という
角度は、例えばレーザー光の中心の直上に向けた場合、
天井面に直線映像を形成する範囲内ではあるが、もう一
方の直線映像のように天井面から両壁面を経て床面に至
らせることができない。
【0022】この点を解消させたものが本発明の第4の
構成のレーザー光投映装置であり、本装置は、上記第1
又は第2の構成に用いられている2つのレンズ間に挟ま
れた状態で2つのレンズ間に挟まれた状態で、レーザー
光がこれら2つのレンズを通過することにより形成され
る直線映像と直交する比較的長い直線映像を形成する2
個のレンズが、双方のレンズの周面を隣り合わせて備え
られていることを特徴とするものである。
【0023】本構成を例を挙げて具体的に説明すると、
前述した第3の構成の薄厚レンズを2個、ロッドレンズ
な長手方向に向けた状態でロッドレンズ間に挟んで構成
したものであり、この場合レーザー発振器から照射する
レーザー光の中心は、ロッドレンズ間の中央で2つの薄
厚レンズの合わせ目となる箇所である。
【0024】このため、この2つの薄厚レンズによっ
て、上述した2本のロッドレンズと同様に、240°と
いう極めて広角に拡張された直線映像が、2本のロッド
レンズによる240°の直線映像と直交して形成される
のである。
【0025】なお上記第3及び第4の構成においては、
レーザー発振器から照射されるレーザー光は、薄厚レン
ズだけでなく2本のロッドレンズにも十分照射される程
度の幅を有するものであることが必要であることはいう
までもない。
【0026】また上記第1乃至第4の何れの構成におい
ても、レーザー発振器とロッドレンズ及び薄厚レンズと
の間の光通路に、レーザー発振器から照射されるレーザ
ー光を所望すなわちレンズ幅の大きさに拡張する凸レン
ズを設けて、レーザー発振器から照射されるレーザー光
の幅を補うようにすると鮮明な映像が得られる。
【0027】このような構成を有する前記第1乃至第4
の構成のレーザー光投映装置は、あらゆる分野で用いる
ことが可能であるが、このうち特に墨出し用レーザー装
置として利用するのが最適であり、また本出願人が本来
意図するところである。このため、本発明の第5の構成
において、前記第1乃至第4の構成のレーザー光投映装
置が墨出し用レーザー装置であることを特徴とする、と
別途記載した。
【0028】このようにレーザー光投映装置を墨出し用
レーザー装置として用いると、床面などに載置した墨出
し用レーザー装置から照射されるレーザー光による直線
や十字状の交差線を天井面及び壁面に東映させることが
可能となり、しかも該装置の載置位置を変更することな
く、これら影像の向きの変更及び平行移動が行える。こ
のため、例えば建築作業において天井面に複数の蛍光灯
をしかも複数列に形成するとき、壁面の所望の高さの位
置に地上面と平行な桟を取り付けたり凹凸を形成したり
するとき、タイルを平行に貼り付けたりするときに、こ
れら投映線が目印となり、その作業は至極楽になり、し
かも正確に行える。
【0029】なお本出願人は本出願と同日に、レーザー
照準器がその支持部材に枢着されて上下に回動自在に構
成された、発明の名称「レーザー光投映装置」を特許出
願をしており、上記記載の各構成をこのレーザー光投映
装置に備えればその利用価値はさらに広がる。このため
本構成の第5の構成に記載の墨出し用レーザー装置は、
レーザー照準器がジャイロ上に備えられているレーザー
照準器の保持体にピンを介して上下回動自在に枢着さ
れ、しかも所望の回動角で手動により係止させることが
できる構成のものも含まれる。
【0030】また本出願人は本出願と同日に、発明の名
称「吊下体の揺動停止構造及びこの構造を備えた墨出し
用レーザー装置」の特許出願をしており、この出願明細
書中において吊下体(鏡筒)にブレーキ板を備え、この
ブレーキ板と共に吊下体を電磁石で鉛直姿勢及び所望の
上下回動角で停止させる構造が記載されており、本第5
構成の墨出し用レーザー装置には、レーザー照準器をこ
のような手段により所望を上下回動角で停止させること
ができる構造のものも含まれる。
【0031】特に本発明の第3及び第4構成のレーザー
光投映装置において、このようにレーザー照準器を上下
回動させ、また所望の上下回動角で停止させる構成を加
えれば、直交する2直線の影像のうちの一方の直線を平
行移動させることが可能となる。このため、例えば天井
に複数個の蛍光灯を多数列取り付けるときの取付基準位
置を順次表わしてその作業を正確且つ迅速に行うことが
できるようになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザー光投光装
置の1実施形態を添付図面に従って詳述する。
【0033】図1(a)はレーザー照準器から照射され
る光通路に2本のロッドレンズを平行に近接させて示し
た平面図、(b)は同じく正面図、(c)は同じく側面
図である。
【0034】図1の各図に示すロッドレンズは、1,2
は何れも従来の墨出し用レーザー装置にも使用されてい
る断面が円形のロッドレンズと同形状のものが使用され
ており、これら2つのロッドレンズ1,2は互いに平行
にしかも接当させた状態で図示しないレーザー発振器前
方の光空路に、その周面をレーザー光の照射方向に対し
て直角となる向きに寝かした状態で備えられる。そして
このロッドレンズ1,2間中央の周面1a,2aの合わ
せ目(接当箇所)P1に、モジュール5から照射した例
えば赤色のドット状のレーザー光L1、又はロッドレン
ズ1,2を横切る程度の幅を有する細長い線状のレーザ
ー光が照射されるようになっている。
【0035】このようにすると、レーザー光L1は、双
方のロッドレンズ1,2の周面1a,2aの合わせ目か
らこれらレンズ1,2内を通ってその周方向に拡張する
ように屈折し、その拡がり角は320°程度になるので
ある。なお、2本のロッドレンズ1,2を装着するモジ
ュール5などがあるため、実際には240°程度の拡が
りになる。
【0036】レーザー光が照射される部分はこれらロッ
ドレンズ1,2の長手方向の中央だけであるが、ロッド
レンズ1,2の取付固定の代(しろ)が必要なことか
ら、ある程度の長さのロッドレンズが必要である。なお
その取付方法として例えばロッドレンズ1,2の両端を
押さえるように支持する方法を採れば、相当程度ロッド
レンズを短くした形状のレンズであっても構わない。
【0037】このように2本のロッドレンズ1,2によ
り屈折して得られるレーザー光は、被投映面には極めて
細長い一直線の映像に拡張されて映し出されるのであ
る。
【0038】図2(a)はこのような2本のロッドレン
ズ間にこれらロッドレンズと拡散方向が直交する薄厚の
レンズを備えて示した平面図、(b)は同じく正面図、
(c)は同じく側面図である。
【0039】これら図2の各図に用いられるロッドレン
ズ1,2は前述したロッドレンズ1,2と同様のものが
使用され、この2本のロッドレンズ1,2間に備えられ
ている薄厚のレンズ10は、判り易く言えばロッドレン
ズ1(2)を0.5〜1mm程度の厚さに短く切った形
状のものと同形状のものが用いられる。
【0040】この薄厚のレンズ10は、その周面10a
がロッドレンズ1,2の周面1a,2aと直交する方
向、すなわち両平坦面がロッドレンズ1,2の周面1
a,2aに向くように、ロッドレンズ1,2間中央に接
当させて備えられており、図示しないレーザー光発振器
からこれらレンズ(1,2,10)に照射されるレーザ
ー光L1は、その中心が薄厚のレンズ10の中央に向け
られてその両側方のロッドレンズ1,2にも照射範囲が
及ぶ、幅0.5〜1mm程度の横一直線の照射面を有す
るものである。
【0041】このため、レーザー発振器から照射された
レーザー光L2は、2本のロッドレンズ1,2によって
前述したように320°程度(実際には240°程度)
に拡散した極めて長い直線映像を被投映面に映し出すこ
とができ、さらに薄厚のレンズ10によってこの映像と
直交する約120°程度に拡散した長い直線映像を映し
出すことができるのである。
【0042】図3(a)はこのような2本のロッドレン
ズ間にこれらロッドレンズと拡散方向が直交する薄厚の
レンズを2個並列に隣り合わせて備えて示した平面図、
(b)は同じく正面図、(c)は同じく側面図である。
【0043】これら図3の各図に示すロッドレンズ1,
2及び2枚の薄厚のレンズ11,12は何れも前述した
ものと同じ大きさのものが用いられており、2枚の薄厚
のレンズ11,12の何れもがロッドレンズ1,2の周
面1a,2aに接当して備えられており、モジュール5
から照射されるレーザー光はL3は、その中心が、2本
のロッドレンズ1,2間の中央であり且つ薄厚のレンズ
11,12の合わせ目(接当箇所)に向けられ、2本の
ロッドレンズ1,2にも照射範囲が及ぶ、少なくとも薄
厚のレンズ11(12)の厚さよりも大きい、図示する
ように、幅0.5〜1mm程度のドット形状の照射面を
有するもの、或いは図示しないが、0.5〜1mm程度
の太さを有し、何れのレンズ(1,2、11,12)に
も照射面が及び短線形状の照射面を有するものである。
【0044】このように薄厚のレンズ11,12を2枚
使用すると、前述したような2本のロッドレンズ1,2
による320°程度(実際には240°程度)の拡がり
角を有する極めて長い十字状の直線映像を被投映面に映
し出すことができる。
【0045】なお、上述においてレーザー発振器15か
ら各レンズに向けて照射するレーザー光L1,L2を線
状に形成する手段として、レーザー発振器から各レンズ
に至る光通路の間に所望の形状の切欠きを開設した図示
しない遮蔽板を用いても構わないが、図4に示すように
光通路にレーザー光を所望の照射形状に変形するレンズ
14を備えると、レーザー発振器15から照射されるレ
ーザー光の照度を減退させずにさらに照度を高めること
もできるため、鮮明な映像を被投映面に形成することが
できるのである。なお、図4において、5はレーザー発
振器15と前記レンズ14及びロッドレンズ1,2等を
保持するモジュールであり、これら各部を一体化させた
ものがレーザー照準器17である。
【0046】なお図示していないが、ロッドレンズ1,
2をこのモジュール(16)の前面に取付固定する手段
としては、例えばこれらロッドレンズ1,2の両端部を
止板で装着する方法、また薄厚のレンズ10(11,1
2)を固定する手段としては、これらレンズ10(1
1,12)を適当な接着剤で接着する方法が採られる。
【0047】なお、上述した各レンズ(1,2,10,
11,12)を組合せたレーザー光投映装置は、大型産
業機器の設置位置合わせ、レーザー光による装飾照明、
この他様々な用途に利用できるが、墨出し用レーザー装
置に用いるとその利用価値は極めて高いものになる。
【0048】図5はその墨出し用レーザー装置の上部分
の正面断面図であり、図6は墨出し用レーザー装置の使
用例を示した図である。
【0049】図5及び図6に示すように、本発明に係る
レーザー光投光装置を備えた墨出し用レーザー装置20
には、基台としての三脚等の複数本の脚体21の上部に
支持されているケーシング22内にジャイロ23の周囲
が保持されており、このジャイロ23の中央開孔内に円
筒形状を有する吊下体24の上端部を保持している保持
筒体25が装着されており、この保持筒体25の上部に
台座26を介して側面視略U形状を有する支持部材27
が立設固定されており、この支持部材27,27間にピ
ン28,28を介してレーザー照準器17が上下回動自
在に枢着されている。
【0050】ジャイロ23から吊り下げられている吊下
体24は、振動を受けるとジャイロ23を起点に揺動
し、この揺動と共に吊下体24上方のレーザー照準器1
7も揺動し、吊下体24の自重による鉛直姿勢回復力に
よって、レーザー照準器17が自然に直上に向くように
構成されている。
【0051】なお、図示していないが、一方の支持部材
27にはレーザー照準器17を所定の傾斜角度に傾けた
まま係止させることができる操作部材が備えられてい
る。19,20は何れも吊下体24の揺動幅を制限する
平面視円形の開孔が形成された揺動規制板であり、2
1,21は支持杆である。
【0052】また吊下体24の貫通孔の上端に接する状
態でレーザー発振器29を内装したモジュール30が照
射面を斜下方に向けて備えられており、このモジュール
30内から吊下体24の貫通孔を通って下方に照射され
る照射面がドット状のレーザー光は、前記鉛直位置を示
すためのものである。
【0053】なお、前記ジャイロ23は(床面に対し
て)水平方向にも回動(回転も含む)できるようになっ
ているため、レーザー照準器17は前述した上下回動に
加えて水平回動も自在である。
【0054】なお、図示していないが、これら上下回動
及び水平回動かそれぞれモーターで行われ、このモータ
ーの制御をリモコン等により遠隔操作できるように構成
しても構わない。
【0055】次に本発明のレーザー光投映装置である墨
出し用レーザー装置の使用例について説明する。
【0056】図6において、墨出し用レーザー装置20
を用い、天井面32に複数の空調機又は照明器具等の被
取付部材31を等間隔おきに複数列取り付ける場合を説
明する。なお以下の説明では十字状の投光映像(映像
線)を形成する場合について説明する。
【0057】先ず、本装置20を床面33に設置させ
る。このとき、レーザー照準器17は前記ジャイロ23
により鉛直状態に調整され維持される。下向きのモジュ
ール30から下方鉛直に照射されたレーザー光L7は、
床面33に地墨34としてスポット投影され、これを目
印にして本装置20の位置決めを行う。
【0058】次に、上向きにしたレーザー照準器17を
所定の角度まで回転させると、レーザー光は、十字状の
互いに直角に交差した映像線L5,L5となって天井面
32から四方の壁面(図には二面のみ表示)35,35
に亘って映し出される。
【0059】そして、例えば、第1の被取付部材31a
の角部を映像線L5,L6の交点A1と一致させる。こ
の場合、一方の映像線(X方向)L6は壁面35に対し
て平行に設定されており、第1の照明器具31aは各映
像線L5,L6に沿って取り付ける。
【0060】続いて、レーザー照準器17を上下方向の
一方に回動させて一方の映像線L6を所望の位置まで平
行させると、次の被取付部材の取付位置の交点が映し出
される。尚、各被取付部材31の取り付けは、上述した
ように投影線を投影させた状態で行っても、或いは、予
めそれぞれの位置をマークしておいてから、後で取り付
けるようにしても良い。
【0061】更に、別の列の被取付部材を取り付ける場
合には、レーザー照準器17を所定角度に回動させて係
止させたり、本装置20を所定距離だけ移動させて行え
ば良い。
【0062】尚、レーザー照準器17を鉛直上向きとし
た場合には、床面33の地墨34と投影線の交点A3と
は一直線状になるので、かかる交点A3より鉛直点の墨
出しも可能となる。
【0063】なお、壁面34に窓枠やドアを取り付ける
場合も略同様の方法で行なう。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明のレーザー光投映装
置及び墨出し用レーザー装置を、レーザー光を照射する
モジュールの前方の近接した光通路箇所に、少なくとも
2つの広角のレンズを平行に備えたことによって、極め
て広角な直線映像を天井や壁面等に映し出すことがで
き、さらにはこの2つの広角のレンズ間に直交するレン
ズを組み合わせて構成したことによって、装置の置位置
や向きを変えることなく、例えば天井から壁面さらには
床面にまで届く、極めて広角な十字状の直線映像を天井
や壁面に映し出すことができ、これにより墨出しと同様
の作業を容易かつ簡単にしかも正確に行うことができる
ようになったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はレーザー照準器から照射される光通路
に2本のロッドレンズを平行に近接させて示した平面
図、(b)は同じく正面図、(c)は同じく側面図であ
る。
【図2】(a)は2本のロッドレンズ間にこれらロッド
レンズと拡散方向が直交する薄厚のレンズを備えて示し
た平面図、(b)は同じく正面図、(c)は同じく側面
図である。
【図3】(a)はこのような2本のロッドレンズ間にこ
れらロッドレンズと拡散方向が直交する薄厚のレンズを
2個並列に隣り合わせて備えて示した平面図、(b)は
同じく正面図、(c)は同じく側面図である。
【図4】墨出し用レーザー装置の上部分を示した正面断
面図である。
【図5】レーザー光発振器及び各レンズをモジュールに
組み付けた状態を示した正面断面図である。
【図6】墨出し用レーザー装置の使用例を示した図であ
る。
【図7】従来技術による墨出し用レーザー装置の使用例
を示す斜視図である。
【図8】従来技術による墨出し用レーザー装置に備えて
いる1本のロッドレンズによる照射角を示した図であ
る。
【図9】従来技術による墨出し用レーザー装置に備えて
いるT形状に組み合わせたロッドレンズによる照射角を
示した図である。
【符号の説明】
1,2 ロッドレンズ 1a,2a ロッドレンズの周面 5 モジュール L1 (レーザー照準器から照射された)レーザー光 10 薄厚のレンズ 10a (薄厚のレンズの)周面 11 薄厚のレンズ 11a (薄厚のレンズの)周面 12 薄厚のレンズ 12a (薄厚のレンズの)周面 17 レーザー照準器 20 レーザー光投映装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を照射するレーザー発振器前
    方の光通路に、レーザー光の照射中心点の少なくとも前
    方から側方を経て略後方に至る周面が形成された一対の
    レンズが左右対象に備えられていることを特徴とするレ
    ーザー光投映装置。
  2. 【請求項2】 一対のレンズが、レーザー発振器から照
    射されるレーザー光の中心で近接又は接当する2本のロ
    ッドレンズで構成され、しかもこれらロッドレンズはレ
    ーザー光の照射方向に周面が向けられて平行に備えられ
    ている請求項1に記載のレーザー光投映装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれかに記載の一対
    のレンズ間に、この一対のレンズが映し出す直線映像と
    直交する直線映像を映し出す断面形状が円形を有する薄
    厚のレンズが、挟まれた状態で備えられているレーザー
    光投映装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2のいずれかに記載の一対
    のレンズ間に、この一対のレンズが映し出す直線映像と
    直交する直線映像を映し出す断面形状が円形を有する2
    個の薄厚のレンズが互いに周面を接当させた状態で、そ
    れぞれ挟まれた状態で備えられているレーザー光投映装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4に記載のレーザー光投映
    装置が墨出し用レーザー装置であるレーザー光投映装
    置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006106402A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Hara Doki Kk レーザーラインの投射機構
DE10217108B4 (de) * 2001-06-01 2006-09-21 Kabushiki Kaisha Audio-Technica, Machida Verfahren und Vorrichtung zum Erzeugen eines Laserstrahlenbündels für eine Lichtlinie auf Objekten
JP2006319147A (ja) * 2005-05-13 2006-11-24 Hitachi Koki Co Ltd レーザー墨出器
JP2008139204A (ja) * 2006-12-04 2008-06-19 Toyo Techno Kk レーザー墨出し器用レーザーヘッド
JP2009220190A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Toyota Motor Corp 据付設備の位置決め方法及び位置決め装置

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