JPH11256112A - 擬似接着シート - Google Patents

擬似接着シート

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JPH11256112A
JPH11256112A JP6287898A JP6287898A JPH11256112A JP H11256112 A JPH11256112 A JP H11256112A JP 6287898 A JP6287898 A JP 6287898A JP 6287898 A JP6287898 A JP 6287898A JP H11256112 A JPH11256112 A JP H11256112A
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JP
Japan
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pseudo
adhesive sheet
layer
display substrate
base material
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JP6287898A
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English (en)
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Sunao Nakasaki
素直 中▲崎▼
Katsuaki Yoshizawa
克明 吉沢
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】めくり取り難いという欠点を改善した、物流管
理に用いる荷札や配送伝票、工程管理などに用いる表示
ラベルに適した擬似接着シートを提供する。 【解決手段】表面に記録層7を有する表示基材2、表示
基材の裏面に表示基材と剥離可能に擬似接着された熱可
塑性樹脂層3が積層され、前記表示基材は少なくとも2
つ以上11,12に分割可能となるように表示基材の厚
みと略同一の深さのミシン目または切込み10を有し、
さらに表示基材の擬似接着面のミシン目または切込み部
分に水分散性の離型剤を塗布した層9を有することを特
徴とする擬似接着シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂によ
り擬似接着された層を含む擬似接着シートに関し、さら
に詳しくは物流管理に用いる荷札や配送伝票、工程管理
に用いる表示ラベルに適した擬似接着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デパートや通信販売、宅配便等の
運送会社は、商品の受注、発送、顧客の受取等の物流管
理に、感圧複写紙(例えばノーカーボン紙)を複数枚積
層し、最下層部が粘着シートとなった形状の配送伝票を
用いている。配送伝票は、例えば、荷物引き受け時に依
頼人に渡す依頼人控え、運送会社控え、配送先までの各
経由場所での控え、配送先の受取人の確認印を貰うため
の配達確認証(受領書)、荷物に貼付ける粘着剤層を伴っ
た荷物貼付け伝票等の数枚の伝票を重ね合わせ、これら
の伝票がバラバラになるのを防ぐために一辺を接着剤等
で固定し、また、伝票を一枚づつ切り離す時のために、
伝票に切り離し線としてミシン目が入っている構成にな
っている。
【0003】通常、この配送伝票は、依頼人控え、運送
会社控えを切り離した後、配送先までの各経由場所での
控え、配送先の受取人の確認印を貰うための配達確認証
等を保持したままの荷物貼付伝票を荷物や小包等に添付
け、各経由場所で一枚づつ切り離して保管したり、受取
人の確認印を貰うための配達確認証を切り離して保管し
て使用する。しかし、ミシン目から伝票を切り離す際、
紙厚の薄い伝票では破れたり、また、紙厚の厚い伝票
や、伝票の枚数の多いものは嵩ばるために、配送中に他
の荷物とこすれあい伝票が脱落するという問題がある。
【0004】このような伝票の脱落を防ぐため、一端を
開封した封筒内に封筒よりも長い伝票を入れ固定し、封
筒からはみ出した伝票を引っ張って、封筒内のミシン目
から伝票を切り離すという封筒形式の配送伝票も使用さ
れている。しかし、このような配送伝票は、コスト高
く、伝票が嵩ばったり、伝票の切り離しに手間がかかる
という問題がある。
【0005】また、伝票に配達先や必要情報を書き込む
シートとして使用されているノーカーボン紙等の感圧記
録紙は、依頼人が一番上の依頼人控えの伝票に配達先や
必要情報等の文字を書き込むと、一番下の伝票まで文字
が写るようになっていることが多い。ところが、先に挙
げたように伝票の枚数が少なくとも5枚を下ることはな
く、筆圧が弱いと一番下の伝票まで文字や情報が写らな
い場合がある。また、たくさんの荷物や小包を同じ配送
先に送るときなどは、プリンタで配送先等の必要情報を
印字することもあるが、この時も一番下の控えの伝票ま
で文字や情報が写らないことがあるという問題もある。
更に、流通過程で強い衝撃を受けると発色し、書き込ま
れている情報が読み取り難くなる場合がある。
【0006】このような問題を解決するために、近年、
図3に示すような表示基材2と熱可塑性樹脂層3を有
し、表示基材と熱可塑性樹脂層との間で剥離可能なよう
に擬似接着されている擬似接着シート1を用い、その熱
可塑性樹脂層側に粘着剤層5および剥離シート6を積層
した図4の如き擬似接着粘着シート13や、図5に示す
ような表示基材2、1層または2層からなる熱可塑性樹
脂層3、紙基材またはフィルム等からなる中間基材4を
有し、表示基材と熱可塑性樹脂層との間または熱可塑性
樹脂層と中間基材の間のどちらか一方で剥離可能なよう
に擬似接着されている擬似接着シート1を用い、その中
間基材側に粘着剤層5および剥離シート6を積層した図
6の如き擬似接着粘着シート13が提案されている。こ
のような構成の擬似接着粘着シートを荷札等に用いる方
法は、例えば特公昭55−15035号公報に開示され
ている。
【0007】この公報の開示によればポリエチレン、ポ
リプロピレン等の熱可塑性樹脂から選ばれた1種または
数種を通常のラミネーション処理温度より低い温度で溶
融し押し出し機のTダイより押し出し紙等の基材と積層
冷却固化することにより擬似接着シートを製造し、該擬
似接着シートに粘着加工を施すことにより擬似接着粘着
シートを得ることができる。
【0008】このような擬似接着粘着シートは、例えば
荷札や物流管理用の配送伝票に用いる場合、一枚の表示
基材上に受領書と送り状等のその他の伝票を同時に印刷
し、これら受領書と送り状等のその他の伝票の間にミシ
ン目加工を行い、送り状等のその他の伝票はそのまま荷
物に貼着されたまま宛先に残し、捺印やサイン後の受領
書は、伝票から切り離して持ち帰り伝票整理等に用いて
使用する。したがって、感圧複写紙を複数枚積層したタ
イプを用いた場合の、情報を書き込む際に強い圧力を加
える必要がある、流通過程で強い衝撃を受けると発色し
書き込まれている情報が読み取り難くなる、複数枚の紙
が積層されているため流通過程で破れたり剥がれ落ちる
場合がある等の欠点が改善されている。
【0009】一方で、荷物の受け渡し時に荷物に貼られ
ている配送伝票の一枚を受領書としてめくり取る場合、
感圧複写紙を複数枚積層したタイプの配送伝票は非常に
めくり取り易いという長所を有するが、擬似接着粘着シ
ートを配送伝票に用いた場合は感圧複写紙を複数枚積層
したタイプに比較しめくり取り難いという欠点を有す
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
めくり取り難いという欠点を改善した、物流管理に用い
る荷札や配送伝票、工程管理などに用いる表示ラベルに
適した擬似接着シートを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、擬似接着
シートの各伝票間に設けたミシン目や切込み(以下、ミ
シン目等と記す)部分について研究した結果、ミシン目
等を設けた部分も熱可塑性樹脂層に圧着されているため
に、実際には容易に剥離を開始することができないこと
がわかった。該ミシン目等部分に粘着シート等で使用さ
れているシリコーン系剥離剤を塗布すると、剥離開始が
容易になることを見出したが、表示基材がプリンター等
で多数の情報の印字ができる記録シートを用いた場合、
新たな問題に直面した。例えば、表示基材に感熱記録紙
などを用いた場合、ミシン目等の付近が地肌かぶりが生
じてしまうという問題が生じた。
【0012】本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、表
面基材の裏面にシリコーン剥離剤を溶剤塗工すると、該
基材を溶剤が浸透し、反対面の記録層を発色させたり、
剥離剤を塗布した後、熱可塑性樹脂層を設けるまでの間
に、表示基材は巻き取り状態で保管されるが、この際に
表示基材の記録層に裏面のシリコーン剥離剤が接触し、
残存する溶剤により発色等のトラブルの原因となること
を見出したのである。特に感熱記録体の場合、熱により
発色するので、剥離剤を塗布した後に高温での乾燥がで
きないので、残留する溶剤は多くなり、トラブルの原因
となる。
【0013】(1)本発明は、表面に記録層7を有する
表示基材2、表示基材の裏面に表示基材と剥離可能に擬
似接着された熱可塑性樹脂層3が積層され、前記表示基
材は少なくとも2つ以上に分割可能11,12となるよ
うに表示基材の厚みと略同一の深さのミシン目または切
込み10を有し、さらに表示基材の擬似接着面のミシン
目または切込み部分に水分散性の離型剤を塗布した層9
を有することを特徴とする擬似接着シートである。 (2)水分散性の離型剤がアクリル酸エステルにポリジ
メチルシロキサンをグラフト重合した水性アクリルエマ
ルジョンであることを特徴とする(1)記載の擬似接着
シートである。 (3)表示基材が感熱記録体である(1)又は(2)に
記載の擬似接着シートである。 (4)(1)〜(3)のいずれかに記載の擬似接着シー
トの熱可塑性樹脂層側に、更に粘着剤層5及び剥離シー
ト6を積層した擬似接着シートである。
【0014】(5)本発明は、表面に記録層7を有する
表示基材2、熱可塑性樹脂層3、中間基材4の順に積層
されてなり、表示基材と熱可塑性樹脂層の間で剥離可能
に擬似接着されており、前記表示基材は少なくとも2つ
以上11,12に分割可能となるように表示基材の厚み
と略同一の深さのミシン目または切込み10を有し、さ
らに表示基材の擬似接着面のミシン目または切込み部分
に水分散性の離型剤を塗布した層9を有することを特徴
とする擬似接着シートである。 (6)水分散性の離型剤がアクリル酸エステルにポリジ
メチルシロキサンをグラフト重合した水性アクリルエマ
ルジョンであることを特徴とする(5)記載の擬似接着
シートである。 (7)表示基材が感熱記録体である(5)又は(6)に
記載の擬似接着シートである。 (8)(5)〜(7)のいずれかに記載の擬似接着シー
トの中間基材側に、更に粘着剤層5及び剥離シート6を
積層した擬似接着シートである。
【0015】
【発明の実施の形態】表示基材としては、感熱記録層、
熱転写用記録層、インクジェット記録層、感圧記録層な
どの記録層を有する公知の記録シートが使用される。記
録シートには、宛て名などの文字情報の他、バーコード
のような精密な情報が記録されるので、これに適した記
録シートである必要がある。例えば、記録シートの白色
度、平滑度、光沢度、強度、剛度、摩擦係数、カール安
定性、印刷適性、記録適性、保存性等を適宜調節すると
よい。記録シートの中でも、感熱記録層を有する感熱記
録体は、バーコード等の記録に適しており、プリンター
も安価であるので特に好ましい。なお、感熱記録体の場
合、保存性を高めるために保護層を有することが好まし
い。
【0016】記録シートの基材としては、上質紙、顔料
塗被紙、耐水紙、含浸紙などの紙類のほか、合成紙、ポ
リプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のフィル
ム類、金属フォイル類、ラミネート類など公知の基材が
適宜使用される。中でも、表示基材を分割する上では、
実際にはダイカット装置等が使用されること、表面に情
報を各種プリンタによる印字や手書き等の手段によって
表示することや経済性を考慮すると、基材は紙類が好ま
しい。なお、表示基材の厚さは特に限定はされないが、
通常20〜150μm程度である。
【0017】表示基材の裏面には、ミシン目等の部分に
剥離開始を容易にするための水分散性の離型剤を塗布し
た層(以下、剥離開始用処理層と記す)を形成する。該
剥離開始用処理層は、ミシン目等の幅よりも広い幅で形
成するが、あまりに広い範囲で形成すると擬似接着シー
ト全体の接着力が軽くなるので、3〜20mm程度の幅
で設けるとよい。剥離開始用処理層の形成は、ミシン目
等の形成前でもミシン目の形成後でもよいが、擬似接着
加工の際に表示基材が破れる恐れがあるので、ミシン目
等を形成する部分に予め剥離開始用処理層を形成する方
が好ましい。
【0018】水分散性の離型剤としては、例えば、ポリ
ブタジエンゴム系、スチレン−ブタジエン共重合体系、
アルキド−シリコ−ン共重合体、アクリル−シリコーン
共重合体系の離型処理剤、剥離ワニス、メジウム等の剥
離剤を成分とするインキのほか、アクリル酸エステル樹
脂ラテックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸
アミド、パラフィン、ポリエチレン、ポロプロピレン等
のワックス類、および上記ワックス類とポリビニルアル
コール等の水溶性高分子等との混合物等が挙げられる。
これら離型剤は単独で用いても、2種以上を併用しても
よい。
【0019】中でも、アクリル酸エステルにポリジメチ
ルシロキサン等のシリコーン樹脂をグラフト重合した水
性のアクリル酸エステル−シリコーン樹脂共重合体エマ
ルジョンは、優れた剥離性能を有するので好ましい。ア
クリル酸エステル−シリコーン樹脂共重合体中のシリコ
ーン樹脂含量は1〜70重量%が好ましく、5〜60重
量%のものが特に好ましい。例えば、ポリゾールROY
−6312(シリコーン含量40%、昭和高分子製)、
GF−255(シリコーン含量30%、日本触媒製)等
が市販されている。因みにシリコーン樹脂含量が1重量
%より少ない場合には剥離性能が不十分となり、70重
量%を越える場合にはアクリル酸エステルとグラフトし
ていないシリコン樹脂が多くなり、表示基材表面への移
行や剥離剤塗工後の裏写り等の悪影響を及ぼす可能性が
ある。
【0020】これら離型剤の塗被方法としては、グラビ
アコーター、バーコーター、リップコーター等による塗
工方式およびグラビア印刷方式等が使用され、塗被量は
乾燥重量で0.1〜10g/m2、好ましくは0.2〜
5g/m2の範囲で調節される。特に、本発明では剥離
開始用処理層を表示基材の裏面に選択的に且つできるだ
け薄く形成することが必要であるため、グラビアコータ
ーあるいはグラビア印刷機を用いた塗被方法を用いるこ
とが好ましい。グラビアコーターではグラビアロールの
メッシュの大きさ、グラビア印刷機ではグラビア版のセ
ルの深さを微妙に調節することによって剥離開始用処理
層の塗被量を均一に制御し易いという長所があるからで
ある。
【0021】中間基材を用いる構成の場合、該中間基材
としては、上質紙やクラフト紙、グラシン紙、パーチメ
ント紙等の紙基材類や、これらに更にポリエチレン等を
ラミネートしたラミネート紙、PETやポリ塩化ビニリ
デン、ポリプロピレン等のフィルム類が使用されるがこ
れらに限定されるものではない。また、中間基材の厚み
としては通常15〜150μm、好ましくは20〜10
0μm程度である。
【0022】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のポリオレフィン系重合体または共重合
体やポリスチレン、酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂を1種または数種を
混合したものが使用されるが、勿論これらに限定される
ものではなく、擬似接着の効果が得られる熱可塑性樹脂
であれば何れでも良い。また、熱可塑性樹脂層の厚さは
特に限定はされないが通常5〜60μm、好ましくは1
0〜50μm程度である。なお、熱可塑性樹脂は、通常
のラミネーション処理温度より10〜50℃低い温度
で、例えばポリエチレン樹脂の場合250〜320℃
で、溶融して押し出し機のTダイより、冷却ロールと圧
着ロールの間に導かれた表面基材の裏面、または表面基
材と中間基材の間に該溶融熱可塑性樹脂を押し出され
る。なお、スピードは10〜300m/min、ラミネ
ート圧力1〜20kg/cm2の範囲で適宜調節され
る。
【0023】本発明は、表示基材と熱可塑性樹脂層が擬
似接着されており、しかも剥離開始位置には、ミシン目
等を有するとともに、裏面に水分散性の離型剤による剥
離開始用処理層を設けることにより剥離開始を容易でき
るものである。具体的には、剥離開始用処理層を設けた
表示基材部分が熱可塑性樹脂層より剥離する時の剥離力
は、1.0〜80g/100mm程度であり、好ましく
は2〜60g/100mmである。一方、剥離開始用処
理層を設けていない表示基材部分が熱可塑性樹脂層より
剥離するときの剥離力は、20〜300g/100mm
程度であり、好ましくは30〜200g/100mmで
ある。なお、配送伝票を取り扱う各種工程で、伝票とな
った表示基材が熱可塑性樹脂層から脱落するのを防ぐた
めに、剥離開始用処理層を設けていない表示基材部分が
熱可塑性樹脂層より剥離する時の剥離力は、剥離開始用
処理層を設けた部分よりも高くする必要がある。好まし
くは10〜100g/100mm程度の差があるとよ
い。なお、本発明でいう剥離力とは、100mm幅の表
示基材を熱可塑性樹脂層から180°の角度、300m
m/minの剥離速度で剥がしたときにかかる力をg/
100mmの単位で表示したものである。
【0024】本発明の擬似接着シートは、例えば配送伝
票等として使用される場合、裏面に粘着剤等の公知の粘
着加工を施すことができる。粘着剤の種類としては、ゴ
ム系、アクリル系、シリコーン系等、型体としては、溶
剤型、エマルジョン型、ホットメルト型等が使用され
る。粘着剤層を形成させるには、剥離シートへ前記粘着
剤を塗布、必要により乾燥して粘着剤層を形成し、その
後熱可塑性樹脂をラミネートした表示基材と貼り合わせ
るとよい。
【0025】この粘着剤の塗被装置としては、例えばロ
ールコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコ
ーター、コンマコーター、リップコーター、リバースグ
ラビアコーター、バリオグラビアコーター等が適宜使用
され、粘着剤の塗被量は、乾燥重量で5〜50g/m2
程度の範囲で調節されるが、荷物や小包等の被着体に貼
り付けたときに剥がれ落ちない程度の接着力を基材シー
トと被着体間に持たせることが必要である。
【0026】粘着剤を覆う剥離シートの基材としては、
グラシン紙の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフ
ト紙、または上質紙等に、例えばカゼイン、デキストリ
ン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エ
チレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然、または
合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を設けた剥離
基材、または、クラフト紙または上質紙等にポリエチレ
ン等をラミネートしたポリラミ紙、またはポリプロピレ
ン、ポリエチレンテレフタレートのフィルム等が使用で
き、水分散型、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹
脂やフッ素樹脂等を乾燥重量で0.05〜3g/m2
度塗被後、熱硬化あるいは電離放射線硬化等によって剥
離剤層を形成したものが使用される。なお、離型剤を塗
被する塗被装置としては、特に限定されるものではない
が、例えば、バーコーター、ダイレクトグラビアコータ
ー、オフセットグラビアコーター、エアーナイフコータ
ー、多段ロールコーター等が適宜使用される。
【0027】ミシン目等は、表示基材を複数のシート片
に分離できるように、表面基材の厚みと略同一のミシン
目や切込みであればよい。勿論、剥離開始用処理層まで
及んでいても構わない。またミシン目のカット部と非カ
ット部の間隔は適宜選択するとよい。ミシン目等の加工
は、剥離開始用処理層の形成前、熱可塑性樹脂層を形成
前、あるいは後、粘着加工後、表示基材への印刷等の処
理中乃至後など、任意の工程で行なうことができるが、
加工の際にミシン目等の部分からシートが破れる恐れが
あるので、出来るだけ後の工程、例えば粘着加工後、印
刷等の処理中、処理後で行なうことが好ましい。
【0028】本発明の一実施形態である配送伝票を図
1、図2を用いて説明する。表示基材2は、支持体8の
表面に記録層7を有する。表示基材2の裏面には、部分
的に水分散性の離型剤の剥離開始用処理層9が形成され
る。次いで、図1のように、表示基材裏面に熱可塑性樹
脂3をエクストリュージョンラミネートするか、図2の
ように表示基材裏面と他の中間基材4の間に熱可塑性樹
脂3をエクストリュージョンラミネートするかして擬似
接着シート1を形成する。次いで常法に従って裏面に粘
着剤層5および剥離シート6を設ける。
【0029】次いで、表示基材の剥離開始用処理層部分
9に表示基材の厚さと同一の深さまでミシン目等10を
施す。なお、ミシン目等は直線状のみならず曲線状であ
っても良い。また、受領書等の伝票を剥がし易くするた
めに切り欠け部やつまみ部を形成しても良い(図示せ
ず)。
【0030】このようにして得られた伝票の表示基材に
は、罫線、説明書、サービスマーク等の一般情報を印刷
することができる。この印刷は、ミシン目等の加工工程
の前または後にすることができる。この印刷方法として
は、例えばオフセット印刷、グラビア印刷、活版印刷、
スクリーン印刷、フレキソ印刷等の印刷方法と印刷機が
挙げられ、印刷インキとその乾燥は各種の方法が使用で
きるが、UVインキを用いて紫外線照射乾燥するUV印
刷が好まれる。
【0031】また、この伝票に対して配送先等必要情報
を表示する方法としては、記録機器を使用してプリント
することができる。記録機器としては、例えばインクジ
ェット方式、インクリボン方式、熱転写方式、電子写真
方式、感熱記録方式、感圧記録方式等のプリンタやイン
パクト方式のドットプリンタや複写機等が挙げられる。
従って、本発明の配送伝票の形態は必要情報を表示する
ために、巻取り、Z折りまたは平版の形態で取り扱われ
る。
【0032】
【実施例】以下に、配送伝票の実施例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、勿論本発明はそれらに限定さ
れるものではない。尚、例中の部、重量、割合、塗被量
等は特に断らない限り、全て固形分重量で示すものであ
る。
【0033】
【実施例1】「剥離開始用処理層の形成」厚さ77μm
の感熱記録紙(商品名:PD300NR−78,王子製
紙製)の裏面(非記録層面)に水分散性離型剤としてア
クリル酸エステル−シリコーン樹脂共重合体エマルジョ
ン(商品名:ポリゾールOLY−6686−4,シリコ
ーン樹脂含量20%,昭和高分子製)をグラビアコータ
ーにて部分的に塗被、乾燥し(塗被量:1g/m2)、
剥離開始用処理層を形成した。
【0034】「擬似接着加工」この表示基材の剥離開始
用処理層を設けた面に、厚さ15μmの熱可塑性樹脂層
をエクストリュージョンラミネート法で形成し、擬似接
着シートを得た。なお、熱可塑性樹脂としてはポリエチ
レン樹脂(商品名L−708S,三菱化学製)を使用
し、ラミネート温度320℃、スピード150m/mi
n、ラミネート圧3kg/cm2の諸条件で行った。
【0035】「粘着加工」更に、グラシン片面ポリラミ
剥離紙(商品名:84GPS,王子製紙製)の剥離剤塗
工面に粘着剤(商品名:アクロナールYJ−8655D
B,三菱化学BASF製)を乾燥重量で20g/m2
なるように塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成した後、
上記で得た擬似接着シートの熱可塑性樹脂層面と貼り合
わせた。 「ミシン目加工」さらに、表示基材の剥離開始用処理剤
を塗被した部分の中心に表示基材の厚みと同一深さのミ
シン目を設け、本発明の配送伝票を得た。
【0036】
【実施例2】実施例1において、水分散性離型剤として
アクリル酸エステル−シリコーン樹脂共重合体エマルジ
ョン(商品名:ポリゾールOLY−6686−5,シリ
コーン樹脂含量5%,昭和高分子製)を用いた以外は実
施例1と同様にして配送伝票を作成した。
【0037】
【実施例3】実施例1において、水分散性離型剤として
アクリル酸エステル−シリコーン樹脂共重合体エマルジ
ョン(商品名:ポリゾールROY−6312,シリコー
ン樹脂含量40%,昭和高分子製)を用いた以外は実施
例1と同様にして配送伝票を作成した。
【0038】
【実施例4】実施例3において、離型剤の塗被量を0.
5g/m2とした以外は実施例3と同様にして配送伝票
作成した。
【0039】
【実施例5】実施例1において、離型剤の塗被量を4g
/m2とした以外は実施例1と同様にして配送伝票作成
した。
【0040】
【実施例6】実施例1において、水分散性離型剤として
剥離ワニス(商品名:X−713剥離ワニス,東洋イン
キ製)を用いた以外は実施例1と同様にして配送伝票を
作成した。
【0041】
【実施例7】実施例1において、水分散性離型剤として
完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA11
0、クラレ製)100部に対し、ステアリン酸亜鉛(商
品名:ハイドリンZ−7−30、中京油脂製)10部の
8wt%水溶液を用いた以外は実施例1と同様にして配
送伝票を作成した。
【0042】
【実施例8】厚さ77μmの感熱記録紙(商品名:PD
300NR−78,王子製紙製)の裏面(非記録層面)
に水分散性離型剤としてアクリル酸エステル−シリコー
ン樹脂共重合体エマルジョン(商品名:ポリゾールOL
Y−6686−4,シリコーン樹脂含量20%,昭和高
分子製)をグラビアコーターにて部分的に塗被、乾燥し
(塗被量:1g/m2)、剥離開始用処理層を形成し
た。別に、紙厚100μmの上質紙(商品名:OKプリ
ンス,王子製紙製)を中間基材として用意した。この表
示基材の剥離開始用処理層と中間基材の間に、厚さ15
μmの熱可塑性樹脂層をエクストリュージョンラミネー
ト法で形成し、擬似接着シートを得た。なお、熱可塑性
樹脂としてはポリエチレン樹脂(商品名L−708S,
三菱化学製)を使用し、ラミネート温度320℃、スピ
ード150m/min、ラミネート圧3kg/cm2
諸条件で行った。更に、グラシン片面ポリラミ剥離紙
(商品名:84GPS,王子製紙製)の剥離剤塗工面に
粘着剤(商品名:アクロナールYJ−8655DB,三
菱化学BASF製)を乾燥重量で20g/m2となるよ
うに塗布し、乾燥させて粘着剤層を形成した後、上記で
得た擬似接着シートの熱可塑性樹脂層面と貼り合わせ
た。さらに、表示基材の剥離開始用処理剤を塗被した部
分の中心に表示基材の厚みと同一深さのミシン目を設
け、本発明の配送伝票を得た。
【0043】
【比較例1】実施例1において、剥離開始用処理層2を
設けなかった以外は実施例1と同様にして配送伝票を作
成した。
【0044】
【比較例2】実施例1において、剥離処理剤として溶剤
型シリコーン(商品名:SD7220,東レダウ製)を
用いた以外は実施例1と同様にして配送伝票を作成し
た。なお、溶剤型シリコーンを感熱記録紙裏面に塗被し
た際に、感熱紙が発色した。
【0045】「評価」得られた配送伝票について、下記
の評価を行った。
【0046】〔印字適性〕作成した配送伝票に感熱プリ
ンタ(商品名:DPU5400、セイコ−電子製)で印
字をした。 ○:良好に印字することができた。 ×:裏面を剥離開始用処理した部分は、感熱記録紙が発
色しており、良好な印字が得られなかった。
【0047】〔剥離開始適性〕配送伝票の剥離シートを
除去し、ダンボールに貼り付けた後、伝票の控え部分の
ミシン目部から剥がした際の剥がしやすさを評価した。 ○:良好に剥離することができた。 ×:剥離が困難であった。
【0048】〔剥離力〕剥離開始用処理層部の剥離力と
非処理部分の剥離力を測定した。100mm幅の表示基
材を熱可塑性樹脂層から180°の角度、300mm/
minの剥離速度で剥がしたときにかかる力をg/10
0mmの単位で表示した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の擬似接着シートは、ミシン目等
からの切り離しが容易であり、またプリンタによる印字
が良好な擬似接着シートである。例えば配送伝票に用い
た場合、一枚で二つ以上の伝票を同時に印字でき配送伝
票の枚数を減らすことが可能となり、伝票コストを低下
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の擬似接着シート(配送伝票)の構成を
示す断面図。
【図2】本発明の擬似接着シート(配送伝票)の他の構
成を示す断面図。
【図3】従来の擬似接着シートの構成を説明する断面
図。
【図4】従来の擬似接着シートの構成を説明する断面
図。
【図5】従来の擬似接着シートの構成を説明する断面
図。
【図6】従来の擬似接着シートの構成を説明する断面
図。
【符号の説明】
1 :擬似接着シート 2 :表示基材 3 :熱可塑性樹脂層 4 :中間基材 5 :粘着剤層 6 :剥離シート 7 :記録層 8 :支持体 9 :剥離開始用処理層 10:ミシン目等 11:表示基材(伝票控え)部分 12:表示基材(伝票)部分 13:擬似接着シート(擬似接着粘着シート,配送伝
票)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に記録層7を有する表示基材2、表示
    基材の裏面に表示基材と剥離可能に擬似接着された熱可
    塑性樹脂層3が積層され、前記表示基材は少なくとも2
    つ以上11,12に分割可能となるように表示基材の厚
    みと略同一の深さのミシン目または切込み10を有し、
    さらに表示基材の擬似接着面のミシン目または切込み部
    分に水分散性の離型剤を塗布した層9を有することを特
    徴とする擬似接着シート。
  2. 【請求項2】水分散性の離型剤がアクリル酸エステルに
    ポリジメチルシロキサンをグラフト重合した水性アクリ
    ルエマルジョンであることを特徴とする請求項1記載の
    擬似接着シート。
  3. 【請求項3】表示基材が感熱記録体である請求項1又は
    2に記載の擬似接着シート。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の擬似
    接着シートの熱可塑性樹脂層側に、更に粘着剤層5及び
    剥離シート6を積層した擬似接着シート。
  5. 【請求項5】表面に記録層7を有する表示基材2、熱可
    塑性樹脂層3、中間基材4の順に積層されてなり、表示
    基材と熱可塑性樹脂層の間で剥離可能に擬似接着されて
    おり、前記表示基材は少なくとも2つ以上11,12に
    分割可能となるように表示基材の厚みと略同一の深さの
    ミシン目または切込み10を有し、さらに表示基材の擬
    似接着面のミシン目または切込み部分に水分散性の離型
    剤を塗布した層9を有することを特徴とする擬似接着シ
    ート。
  6. 【請求項6】水分散性の離型剤がアクリル酸エステルに
    ポリジメチルシロキサンをグラフト重合した水性アクリ
    ルエマルジョンであることを特徴とする請求項5記載の
    擬似接着シート。
  7. 【請求項7】表示基材が感熱記録体である請求項5又は
    6に記載の擬似接着シート。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれか1項に記載の擬似
    接着シートの中間基材側に、更に粘着剤層5及び剥離シ
    ート6を積層した擬似接着シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001288399A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Sumitomo 3M Ltd 剥離性コーティング剤
JP2015008315A (ja) * 2009-01-27 2015-01-15 アーテー・ウント・エス・オーストリア・テヒノロギー・ウント・ジュステームテッヒニク・アクチェンゲゼルシャフトAt & S Austria Technologie & Systemtechnik Aktiengesellschaft 多層プリント回路基板を製造する方法、接着防止材料、多層プリント回路基板、およびそのような方法の使用

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