JPH11255715A - N,n−ジ置換アニリン誘導体 - Google Patents

N,n−ジ置換アニリン誘導体

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JPH11255715A
JPH11255715A JP6314598A JP6314598A JPH11255715A JP H11255715 A JPH11255715 A JP H11255715A JP 6314598 A JP6314598 A JP 6314598A JP 6314598 A JP6314598 A JP 6314598A JP H11255715 A JPH11255715 A JP H11255715A
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JP
Japan
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carbon atoms
singlet oxygen
substituted
formula
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JP6314598A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Sugiyama
充 杉山
Masakazu Yamaguchi
真主 山口
Hiroyuki Osu
弘之 大須
Yoshiaki Fujikura
芳明 藤倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた一重項酸素消去能を有し、皮膚等への
適用性の良好な化合物、並びにこれを有効成分とする一
重項酸素消去剤の提供。 【解決手段】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は環構造を有していてもよいC8-12の不飽
和炭化水素基を示し、R 2 は-(R4O)n-R5(式中R4 はC
1-3アルキル基が置換していてもよいアルキレン基を示
し、R5 はヒドロキシル基等が置換していてもよいアル
キル基を示し、nは0〜6の整数を示し、n個のR4
びR5 の炭素数の合計は1〜12である。)を示し、R
3 は水素原子等を示す。)で表わされるN,N−ジ置換
アニリン誘導体;並びにかかるN,N−ジ置換アニリン
誘導体を有効成分とする一重項酸素消去剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚や毛髪で発生
する一重項酸素消去能を有し、皮膚の老化や毛髪の損傷
を防止する化合物及びこれを有効成分とする一重項酸素
消去剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、ス
ーパーオキサイド、過酸化水素などの生体中で発生する
活性酸素が皮膚の様々な疾患に関与し、更には老化にも
密接に関与していることがわかってきた(フレグランス
ジャーナル,11巻,12〜17頁(1993))。
【0003】活性酸素のなかでも一重項酸素は、最も反
応性が高く、炎症、皮膚黒化、老化、蛋白質変性、サン
バーンセル形成、脂質過酸化、DNA損傷などの原因と
なりやすい。このため一重項酸素消去能を有する物質の
探索及びこれを外用剤として利用しようとする試みがな
されている(特開平5−320036号公報、同6−3
29530号公報、同7−97322号公報、同7−2
33046号公報及び同9−235256号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来知
られている一重項酸素消去剤はその作用が充分でなく、
毒性やアレルギー、化合物自身の化学的安定性などの問
題から外用剤としては使用しにくいものが多かった。従
って、本発明の目的は優れた一重項酸素消去能を有し、
皮膚等への適用性の良好な化合物及びこれを有効成分と
する一重項酸素消去剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
数多くの化合物についてその一重項酸素消去能を検討し
たところ、不飽和炭化水素基等が置換したN,N−ジ置
換アニリン誘導体が、優れた一重項酸素消去能を有し、
皮膚や毛髪上で一重項酸素の影響により生じる種々の反
応、例えば脂質過酸化を防止できるだけでなく、公知の
一重項酸素消去剤では実現できなかった化学的な安定性
にも優れていることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1 は環構造を有していてもよい
炭素数8〜12の不飽和炭化水素基を示し、R2 は-(R4
O)n-R5(式中、n個のR4 は同一又は異なって炭素数1
〜3のアルキル基が置換していてもよいアルキレン基を
示し、R5 はヒドロキシル基又は炭素数1〜3のアルコ
キシル基が置換していてもよいアルキル基を示し、nは
0〜6の整数を示し、n個のR4 及びR5 の炭素数の合
計は1〜12であり、n個のR4 及びR5 において、置
換しているアルキル基、ヒドロキシル基及び炭素数1〜
3のアルコキシル基の合計は0〜3である。)を示し、
3 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示
す。)で表わされるN,N−ジ置換アニリン誘導体を提
供するものである。本発明はまた請求項1記載のN,N
−ジ置換アニリン誘導体を有効成分とする一重項酸素消
去剤を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】一般式(1)において、R2 は-
(R4O)n-R5を示す。ここでn個のR4 は同一又は異なっ
て炭素数1〜3のアルキル基が置換していてもよいアル
キレン基を示す。アルキレン基はn個のR4 及び後記す
るR5 の炭素数の合計が1〜12であればどのようなも
のでもよく、直鎖、分岐鎖を問わない。炭素数1〜3の
アルキル基はアルキレン基の何位の炭素原子に置換して
いてもよい。nは0〜6の任意の整数を示す。R5 はヒ
ドロキシル基又は炭素数1〜3のアルコキシル基が置換
していてもよいアルキル基を示す。アルキル基はn個の
4 及びR5 の炭素数の合計が1〜12であればどのよ
うなものでもよく、直鎖、分岐鎖を問わない。ヒドロキ
シル基、炭素数1〜3のアルコキシル基はアルキル基の
何位の炭素原子に置換していてもよい。ただしn個のR
4 及びR5 に置換しているアルキル基、ヒドロキシル
基、炭素数1〜3のアルコキシル基の合計は0〜3であ
る。
【0010】R2 としては入手の容易性、一重項酸素消
去能及び安定性の観点から、以下に示すものが好まし
い。n=0でR5 がヒドロキシル基又は炭素数1〜3の
アルコキシル基で置換されていない場合、すなわちR2
は炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは
炭素数1〜4のアルキル基、特に好ましくはメチル基又
はエチル基である。n=1でR4 は置換されていないア
ルキレン基、より好ましくは炭素数1〜4のアルキレン
基、特に好ましくはエチレン基であり、R5 はヒドロキ
シル基又は炭素数1〜3のアルコキシル基が置換したア
ルキル基、より好ましくはヒドロキシル基及び炭素数1
〜3のアルコキシル基が隣接する炭素原子で置換した炭
素数1〜4のアルキル基、特に好ましくは2−ヒドロキ
シ−3−アルコキシ−n−プロピル基である。
【0011】R1 は環構造を有していてもよい炭素数8
〜12の不飽和炭化水素基を示す。このうち入手容易性
及び一重項酸素消去能の高さと化合物の安定性の観点か
ら、二重結合を1つだけ有する炭素数8〜10の不飽和
炭化水素基が好ましい。なお環構造は架橋を有していて
もよい。特に好ましいR1 としては1−エチル−2,
2,3−トリメチル−3−シクロペンテニル基(カンホ
レニル基)、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−5−エン
−2−メチル基、3,7−ジメチル−6−オクテニル基
(シトロネリル基)が挙げられる。
【0012】R3 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキ
ル基を示すが、アルキル基は直鎖でも分岐鎖でもよい。
3 としてはこのうち入手の容易性から水素原子、メチ
ル基が好ましい。
【0013】上記一般式(1)で示されるN,N−ジ置
換アニリン誘導体(1)は、公知の種々の方法により合
成することができ、その合成法は特に限定されるもので
はないが、例えば次に示す方法に従って合成することが
できる。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、R1aは、R1a=CH-又はR1aCH2-が
1 となる基を示し、R2 及びR3 は前記と同じものを
示す。) すなわち、アルデヒド類(2)にアニリン類(3)を還
元的条件下で反応させることにより化合物(1)を得る
ことができる。
【0016】このアルデヒド類(2)とアニリン類
(3)との反応は、メタノール、エタノール等のアルコ
ール溶媒中、又はボラン−ピリジン錯体(A.E.Mo
ormann.Synth.Commun.,199
3,23,789)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム
(R.F.Borch et al.,J.Am.Ch
em.Soc.,1971,93,2879)等のボラ
ン化合物存在下、0〜200℃に加熱して行うことがで
きる。また、この反応はPt等の金属触媒を用いても行
うことができる。あるいはアルデヒド類(2)とN−ヒ
ドロキシアニリン類とを反応させた後、エピクロルヒド
リン等を反応させてR2 骨格を合成してもよい。
【0017】かくして得られるN,N−ジ置換アニリン
誘導体(1)は、化学的に安定であり、優れた一重項酸
素消去能を有する。したがってこれらの化合物は、一重
項酸素が原因の一つと考えられる皮膚や毛髪の種々の異
常状態、例えば炎症、老化(しわ形成など)、皮膚黒
化、蛋白質変性、サンバーンセル形成、脂質過酸化、D
NA損傷などを防止する作用を有する。本発明において
は、かかるN,N−ジ置換アニリン誘導体の一種又は二
種以上を使用することができる。
【0018】本発明の一重項酸素消去剤は、かかるN,
N−ジ置換アニリン誘導体をそのまま用いたものであっ
てもよいが、これを適当な担体に担持させたものでもよ
い。ここで用いられる担体はN,N−ジ置換アニリン誘
導体に対し不活性なものであれば特に制限されず、固
体、液体、乳状体、ゲル等いずれの形態のものでもよ
い。具体的には、水、アルコール、油脂(炭化水素系油
剤、フッ素系油剤、脂肪酸エステル、高級アルコール、
シリコーン系油剤など)、澱粉、タルクなどの微粉末、
エアゾール噴射剤として使用される低沸点炭化水素又は
ハロゲン炭化水素などを挙げることができる。また、
N,N−ジ置換アニリン誘導体は一種類を単独で又は二
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるもので
はない。
【0020】実施例1 N,N−カンホレニル(エチ
ル)アニリン(1−1)の合成
【0021】
【化4】
【0022】磁気攪拌機、還流冷却管、50ml滴下ロー
トを備えた300mlの2つ口フラスコにカンホレニルア
ルデヒド(1−2)22.84g、N−エチルアニリン
(1−3)12.12g、酢酸6.01gをメタノール
100mlに加えた。ここに、シアノ水素化ホウ素ナトリ
ウム6.28gをメタノール30mlに溶解した溶液を約
10分間かけて滴下した。滴下後、24時間攪拌を続け
た。溶媒を留去し得られた黄色油状物を酢酸エチル10
0mlに溶解した。この溶液を2N水酸化ナトリウムと飽
和食塩水で洗浄した後、溶媒を留去して黄色油状物を得
た。この油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(流出溶媒ヘキサン10+酢酸エチル1)にて精製し、
目的の化合物(1−1)21.08gを淡黄色精製物と
して得た(収率82%)。得られた化合物(1−1)の
物性は以下の通りである。
【0023】1H NMR(CDCl3,δ)0.75(s,3H), 0.99(s,3
H), 1.16(t,3H,J=7.1Hz), 1.46-2.00(m,7H),2.31-2.43
(m,1H), 3.12-3.34(m,2H), 3.37(q,2H,J=7.1Hz),5.24-
5.26(m,1H), 6.59-6.69(m,3H), 7.16-7.23(m,2H). IR(νneat,cm-1)3095, 2960, 1600, 1510, 1375, 74
0, 690. UV(EtOH,λmax(ε)) 305nm(2,400).
【0024】実施例2 N,N−シトロネリル(エチ
ル)アニリン(2−1)の合成
【0025】
【化5】
【0026】実施例1において、カンホレニルアルデヒ
ドの代わりに、シトロネリルアルデヒド(2−2)を用
いた以外は合成例1と同様に反応を行い、目的の化合物
(2−1)を淡黄色油状物として得た(収率75%)。
得られた化合物(2−1)の物性は以下の通りである。
【0027】1H NMR(CDCl3,δ)0.96(d,3H,J=6.1Hz), 1.
15(t,3H,J=7.0Hz), 1.21-1.55(m,5H),1.61(s,3H), 1.69
(s,3H), 1.92-2.07(m,2H), 3.24(t,2H,J=6.1Hz),3.34
(q,2H,J=7.0Hz), 5.06-5.15(m,1H), 6.59-6.67(m,3H),
7.16-7.24(m,2H). IR(νneat,cm-1)2970, 2930, 1600, 1510, 1375, 74
0, 690. UV(EtOH,λmax(ε)) 306nm(2,000).
【0028】実施例3 4−メチル−N,N−カンホレ
ニル−((2−(2−ヒドロキシ−3−メトキシ)−n
−プロポキシ)エチル)アニリンの合成
【0029】
【化6】
【0030】(1)4−メチル−N,N−カンホレニル
−(2−ヒドロキシエチル)アニリン(3−a)の合成
【0031】
【化7】
【0032】実施例1において、N−エチルアニリンの
代わりに4−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアニリ
ンを用いた以外は実施例1と同様にして反応を行い、化
合物(3−a)を淡黄色油状物として得た。
【0033】(2)4−メチル−N,N−カンホレニル
−((2−(2,3−ジヒドロキシ)−n−プロポキ
シ)エチル)アニリン(3−b)の合成
【0034】
【化8】
【0035】磁気攪拌機、還流冷却管を備えた300ml
の2つ口フラスコに化合物(3−a)19.82g、エ
ピクロルヒドリン40.25g、粒状水酸化ナトリウム
17.41gをTHF100mlに加え、60℃で24時
間加熱攪拌した。沈澱を除去した後、溶媒を留去して褐
色の油状物を得た。この油状物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(流出溶媒ヘキサン10+酢酸エチル
1)にて精製し、化合物(3−b)を淡黄色の油状物と
して得た。
【0036】(3)4−メチル−N,N−カンホレニル
−((2−(2−ヒドロキシ−3−メトキシ)−n−プ
ロポキシ)エチル)アニリン(3−1)の合成 磁気攪拌機、還流冷却管を備えた300mlの2つ口フラ
スコに化合物(3−b)13.74g、28%ナトリウ
ムメトキシド−メタノール溶液0.8gをメタノール1
00mlに加え、60℃で5時間加熱攪拌した。溶媒を留
去して、得られた黄色油状物を酢酸エチルに溶解した。
この溶液を飽和食塩水で2回洗浄した後、溶媒を留去し
て黄色油状物を得た。この油状物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(流出溶媒ヘキサン10+酢酸エチル
1)にて精製し、目的の化合物(3−1)を淡黄色油状
物として得た(収率41%)。得られた化合物(3−
1)の物性は以下の通りである。
【0037】1H NMR(CDCl3,δ)0.74(s,3H), 0.98(s,3
H), 1.45-1.91(m,8H), 2.29-2.46(m,1H),2.24(s,3H),
3.22-3.66(m,10H), 3.37(s,3H), 3.91-3.96(m,1H),5.21
-5.27(m,1H), 6.61(d,2H,J=8.6Hz), 7.03(d,2H,J=8.6H
z). IR(νneat,cm-1)3465, 3035, 1620, 1525, 1360, 111
5, 800. UV(EtOH,λmax(ε)) 310nm(2,000).
【0038】実施例4 N,N−カンホレニル−((2
−(2−ヒドロキシ−3−メトキシ)−n−プロポキ
シ)エチル)アニリン(4−1)の合成
【0039】
【化9】
【0040】実施例3において、4−メチル−N−ヒド
ロキシエチルアニリンの代わりにN−ヒドロキシエチル
アニリンを用いる以外は実施例3と同様にして反応を行
い、目的の化合物(4−1)を淡黄色油状物として得た
(収率57%)。得られた化合物(4−1)の物性は以
下の通りである。
【0041】1H NMR(CDCl3,δ)0.75(s,3H), 0.98(s,3
H), 1.47-1.98(m,7H), 2.30-2.39(m,1H),2.42(d,1H,J=
4.1Hz), 3.17-3.69(m,10H), 3.37(s,3H),3.90-3.95(m,1
H), 5.21-5.27(m,1H), 6.62-6.70(m,3H),7.17-7.22(m,2
H). IR(νneat,cm-1)3465, 3095, 1600, 1510, 1365, 119
5, 1115, 745. UV(EtOH,λmax(ε)) 303nm(2,200).
【0042】試験例1 一重項酸素消去速度定数の測定
試験 上記で得られた化合物(2−1)、(3−1)及び比較
品としてトリエチルアミンの一重項酸素消去速度定数を
特開平9−235256号公報に記載の方法で測定し
た。結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1から、本発明化合物の一重項酸素消去
定数は比較品(1)であるトリエチルアミンより優れて
いることがわかる。
【0045】試験例2 過酸化脂質生成抑制試験 培養したヒト繊維芽細胞に100mMポルフィリン及び上
記で得られた化合物(1−1)、(4−1)のエタノー
ル溶液(0.01重量%)を添加し、ソーラーシュミレ
ーターによりUVA/UVB混合光(1J/cm2,36
5nm光測定)を照射した。繊維芽細胞をトリプシン処理
にて採取し、アセトンにて脂溶性物質を抽出した。これ
を窒素により乾燥させ、細胞脂質サンプルとした。TB
A法にて細胞の過酸化脂質形成後、及び過酸化脂質形成
抑制度を測定した。対照として比較品(2)(アジ化ナ
トリウム)を用いて測定した。その結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から、本発明化合物の過酸化脂質生成
抑制力は比較品(2)であるアジ化ナトリウムと比べて
優れていることがわかる。
【0048】試験例3 保存安定性試験 合成例2と合成例4で得られた化合物(2−1)、(4
−1)、ジエタノールアニリン(比較品(3))、ジメ
チルフラン(比較品(4))及びα−トコフェロール
(比較品(5))の安定性を評価した。その結果を表3
に示す。
【0049】(評価方法)各化合物3gを10mlサンプ
ル管に入れ50℃で2ケ月保存した時の着色を観察し
た。
【0050】
【表3】
【0051】表3から、比較品に比べ本発明化合物は安
定性が高いことがわかる。
【0052】配合例1 ローション 表4に示す配合で常法にしたがいローションを製造し
た。かかるローションは優れた一重項酸素消去能を示す
ものであった。
【0053】
【表4】
【0054】
【発明の効果】本発明のN,N−ジ置換アニリン誘導体
は極めて高い一重項酸素消去能を有するとともに、化学
的安定性及び皮膚等への適用性に優れたものである。し
たがってこれを有効成分とする一重項酸素消去剤及び外
用剤は、一重項酸素により生じる種々の障害、例えば炎
症、老化、皮膚黒化、蛋白質変性、サンバーンセル形
成、脂質酸化、DNA損傷等に対して優れた予防、抑制
効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤倉 芳明 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は環構造を有していてもよい炭素数8〜1
    2の不飽和炭化水素基を示し、R2 は-(R4O)n-R5(式
    中、n個のR4 は同一又は異なって炭素数1〜3のアル
    キル基が置換していてもよいアルキレン基を示し、R5
    はヒドロキシル基又は炭素数1〜3のアルコキシル基が
    置換していてもよいアルキル基を示し、nは0〜6の整
    数を示し、n個のR4 及びR5 の炭素数の合計は1〜1
    2であり、n個のR4 及びR5 において、置換している
    アルキル基、ヒドロキシル基及び炭素数1〜3のアルコ
    キシル基の合計は0〜3である。)を示し、R3 は水素
    原子又は炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表わさ
    れるN,N−ジ置換アニリン誘導体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のN,N−ジ置換アニリン
    誘導体を有効成分とする一重項酸素消去剤。
JP6314598A 1998-03-13 1998-03-13 N,n−ジ置換アニリン誘導体 Pending JPH11255715A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163461A (ja) * 2002-04-19 2010-07-29 Arizona Board Of Regents On Behalf Of The Univ Of Arizona 光毒性を調節する方法

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JP2010163461A (ja) * 2002-04-19 2010-07-29 Arizona Board Of Regents On Behalf Of The Univ Of Arizona 光毒性を調節する方法

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