JPH11253997A - 高効率脱水方法及び高効率脱水装置 - Google Patents
高効率脱水方法及び高効率脱水装置Info
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- JPH11253997A JPH11253997A JP10076611A JP7661198A JPH11253997A JP H11253997 A JPH11253997 A JP H11253997A JP 10076611 A JP10076611 A JP 10076611A JP 7661198 A JP7661198 A JP 7661198A JP H11253997 A JPH11253997 A JP H11253997A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な装置にて短時間で充分な脱水効率が得
られる高効率脱水方法及び高効率脱水装置を提供する。 【解決手段】 スラッジや汚泥等の含水物12を第1の
フィルター部材10によって受持した状態で、含水物1
2中に気流を通気して脱水する気体ブロー脱水工程を有
する。
られる高効率脱水方法及び高効率脱水装置を提供する。 【解決手段】 スラッジや汚泥等の含水物12を第1の
フィルター部材10によって受持した状態で、含水物1
2中に気流を通気して脱水する気体ブロー脱水工程を有
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鉄所等で発生す
るスラッジ、下水処理場で発生する下水汚泥、建築現場
で生ずる建築汚泥、浄水場で発生する浄水汚泥、味噌、
醤油、酒又は焼酎等の食品滓などの高含水汚泥の脱水を
高効率に行なうことができる高効率脱水方法及び高効率
脱水装置に関する。
るスラッジ、下水処理場で発生する下水汚泥、建築現場
で生ずる建築汚泥、浄水場で発生する浄水汚泥、味噌、
醤油、酒又は焼酎等の食品滓などの高含水汚泥の脱水を
高効率に行なうことができる高効率脱水方法及び高効率
脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製鉄所において酸洗工場から排出
される弱酸廃液の中和・凝集処理時に発生する中和スラ
リーは、シックナーで沈澱処理し、脱水処理されている
が、その含水率は60〜70%を有するので、乾燥によ
り水分を低下させた後、ぺレットの原料として使用さ
れ、高炉装入原料として回収されている。このような高
含水スラッジ等の脱水を行なう脱水方法及び脱水装置と
して、特開平5−4010号公報には、吸水管及び送気
管をつけた脱水板を脱水槽に設置し、脱水板内を真空状
態にし脱水を行なっている。この際、真空状態が継続す
ると、高含水土と脱水槽の内部が真空状態での平衡状態
になり易く、脱水効率が悪くなるため、随時、送気管に
よる脱水板への通気を行い、真空状態を解消し、高含水
土から水を引き続き吸引し、脱水の進行に応じて加圧し
ながら継続的に効率良く脱水する方法が記載されてい
る。また、特開平5−184820号公報記載のフィル
タープレスにおいて、ケーキ生成室に高含水汚泥等の処
理液を処理液送入口より供給して、処理液を濾過する濾
過脱水方式に加え、処理液送入口を介してケーキ生成室
に圧縮空気を供給して通気脱水する脱水方法が知られて
いる。
される弱酸廃液の中和・凝集処理時に発生する中和スラ
リーは、シックナーで沈澱処理し、脱水処理されている
が、その含水率は60〜70%を有するので、乾燥によ
り水分を低下させた後、ぺレットの原料として使用さ
れ、高炉装入原料として回収されている。このような高
含水スラッジ等の脱水を行なう脱水方法及び脱水装置と
して、特開平5−4010号公報には、吸水管及び送気
管をつけた脱水板を脱水槽に設置し、脱水板内を真空状
態にし脱水を行なっている。この際、真空状態が継続す
ると、高含水土と脱水槽の内部が真空状態での平衡状態
になり易く、脱水効率が悪くなるため、随時、送気管に
よる脱水板への通気を行い、真空状態を解消し、高含水
土から水を引き続き吸引し、脱水の進行に応じて加圧し
ながら継続的に効率良く脱水する方法が記載されてい
る。また、特開平5−184820号公報記載のフィル
タープレスにおいて、ケーキ生成室に高含水汚泥等の処
理液を処理液送入口より供給して、処理液を濾過する濾
過脱水方式に加え、処理液送入口を介してケーキ生成室
に圧縮空気を供給して通気脱水する脱水方法が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の脱水方法及び脱水装置においては、未だ解決すべき
以下のような問題があった。特開平5−4010号公報
記載の脱水方法及び脱水装置においては、高含水土と脱
水槽の内部を真空状態にすると共に随時、脱水板への通
気を行い、さらに脱水の進行に応じて加圧するために、
装置が大掛かりとなると同時に、制御も複雑となるとい
う問題があった。また、特開平5−184820号公報
記載の脱水方法及び脱水装置においては、一個所の処理
液送入口からケーキ生成室に圧縮空気を供給して通気脱
水するため、圧縮空気のリークが起こりやすく、ケーキ
生成室内で成長するケーキを全て通気脱水するには長時
間を要するという問題もあった。さらに、両方の脱水方
法及び脱水装置共、脱水率が充分でなく、その結果処理
物のハンドリングが困難であり、乾燥する場合には不経
済となり、また、埋め立て等の処理に困る等の問題もあ
った。
来の脱水方法及び脱水装置においては、未だ解決すべき
以下のような問題があった。特開平5−4010号公報
記載の脱水方法及び脱水装置においては、高含水土と脱
水槽の内部を真空状態にすると共に随時、脱水板への通
気を行い、さらに脱水の進行に応じて加圧するために、
装置が大掛かりとなると同時に、制御も複雑となるとい
う問題があった。また、特開平5−184820号公報
記載の脱水方法及び脱水装置においては、一個所の処理
液送入口からケーキ生成室に圧縮空気を供給して通気脱
水するため、圧縮空気のリークが起こりやすく、ケーキ
生成室内で成長するケーキを全て通気脱水するには長時
間を要するという問題もあった。さらに、両方の脱水方
法及び脱水装置共、脱水率が充分でなく、その結果処理
物のハンドリングが困難であり、乾燥する場合には不経
済となり、また、埋め立て等の処理に困る等の問題もあ
った。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、簡単な装置にて短時間で充分な脱水効率が得ら
れる高効率脱水方法及び高効率脱水装置を提供すること
を目的とする。
もので、簡単な装置にて短時間で充分な脱水効率が得ら
れる高効率脱水方法及び高効率脱水装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の高効率脱水方法は、スラッジや汚泥等の含水物を
第1のフィルター部材によって受持した状態で、前記含
水物中に気流を通気して脱水する気体ブロー脱水工程を
有する。請求項2記載の高効率脱水方法は、請求項1記
載の高効率脱水方法において、前記含水物は、水を多量
に含むスラリー状物を、第2のフィルター部材を用いて
脱水する通常脱水工程によって処理されたものである。
請求項3記載の高効率脱水方法は、請求項2記載の高効
率脱水方法において、前記通常脱水工程と前記気体ブロ
ー脱水工程とが連続的に行われる。請求項4記載の高効
率脱水方法は、請求項2又は3記載の高効率脱水方法に
おいて、前記第1のフィルター部材と前記第2のフィル
ター部材は、同一のフィルター部材である。請求項5記
載の高効率脱水方法は、請求項1〜4のいずれか1項に
記載の高効率脱水方法において、前記第1のフィルター
部材側を減圧状態とする。
記載の高効率脱水方法は、スラッジや汚泥等の含水物を
第1のフィルター部材によって受持した状態で、前記含
水物中に気流を通気して脱水する気体ブロー脱水工程を
有する。請求項2記載の高効率脱水方法は、請求項1記
載の高効率脱水方法において、前記含水物は、水を多量
に含むスラリー状物を、第2のフィルター部材を用いて
脱水する通常脱水工程によって処理されたものである。
請求項3記載の高効率脱水方法は、請求項2記載の高効
率脱水方法において、前記通常脱水工程と前記気体ブロ
ー脱水工程とが連続的に行われる。請求項4記載の高効
率脱水方法は、請求項2又は3記載の高効率脱水方法に
おいて、前記第1のフィルター部材と前記第2のフィル
ター部材は、同一のフィルター部材である。請求項5記
載の高効率脱水方法は、請求項1〜4のいずれか1項に
記載の高効率脱水方法において、前記第1のフィルター
部材側を減圧状態とする。
【0006】請求項6記載の高効率脱水方法は、請求項
1〜5のいずれか1項に記載の高効率脱水方法におい
て、前記気流を前記含水物中に貫通状態で通気する。請
求項7記載の高効率脱水方法は、請求項1〜6のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記気流を前
記第1のフィルター部材と対向する側から通気する。請
求項8記載の高効率脱水方法は、請求項1〜7のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記気流を所
定の噴出断面積を有するノズルから噴出させる。請求項
9記載の高効率脱水方法は、請求項1〜7のいずれか1
項に記載の高効率脱水方法において、前記含水物を押圧
手段により圧搾した状態で、前記気体ブロー脱水処理を
行う。請求項10記載の高効率脱水方法は、請求項9記
載の高効率脱水方法において、前記押圧手段には、前記
含水物を前記第1のフィルター部材方向に加圧し、しか
も、前記気流を噴出するノズルが形成された押圧板を備
えている。
1〜5のいずれか1項に記載の高効率脱水方法におい
て、前記気流を前記含水物中に貫通状態で通気する。請
求項7記載の高効率脱水方法は、請求項1〜6のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記気流を前
記第1のフィルター部材と対向する側から通気する。請
求項8記載の高効率脱水方法は、請求項1〜7のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記気流を所
定の噴出断面積を有するノズルから噴出させる。請求項
9記載の高効率脱水方法は、請求項1〜7のいずれか1
項に記載の高効率脱水方法において、前記含水物を押圧
手段により圧搾した状態で、前記気体ブロー脱水処理を
行う。請求項10記載の高効率脱水方法は、請求項9記
載の高効率脱水方法において、前記押圧手段には、前記
含水物を前記第1のフィルター部材方向に加圧し、しか
も、前記気流を噴出するノズルが形成された押圧板を備
えている。
【0007】請求項11記載の高効率脱水方法は、請求
項10記載の高効率脱水方法において、前記ノズルは間
隔を有してスポット的に配置された1又は2以上のノズ
ルからなる。請求項12記載の高効率脱水方法は、請求
項10又は11記載の高効率脱水方法において、前記ノ
ズルは前記押圧板の中央部分に集中している。請求項1
3記載の高効率脱水方法は、請求項10〜12のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記押圧板は
圧力気体により加圧され、該圧力気体が前記気流とな
る。請求項14記載の高効率脱水方法は、請求項13に
記載の高効率脱水方法において、前記含水物は、底部に
前記第1のフィルター部材が配置された筒状容器に収納
されて、上部から前記押圧板を被せ、該押圧板を上部か
ら前記圧力気体によって加圧する。請求項15記載の高
効率脱水方法は、請求項1〜14のいずれか1項に記載
の高効率脱水方法において、前記含水物は、製鉄所で発
生するスラッジ、味噌、醤油、酒又は焼酎等の食品滓、
水処理汚泥、ヘドロ汚泥又は建設汚泥からなる。
項10記載の高効率脱水方法において、前記ノズルは間
隔を有してスポット的に配置された1又は2以上のノズ
ルからなる。請求項12記載の高効率脱水方法は、請求
項10又は11記載の高効率脱水方法において、前記ノ
ズルは前記押圧板の中央部分に集中している。請求項1
3記載の高効率脱水方法は、請求項10〜12のいずれ
か1項に記載の高効率脱水方法において、前記押圧板は
圧力気体により加圧され、該圧力気体が前記気流とな
る。請求項14記載の高効率脱水方法は、請求項13に
記載の高効率脱水方法において、前記含水物は、底部に
前記第1のフィルター部材が配置された筒状容器に収納
されて、上部から前記押圧板を被せ、該押圧板を上部か
ら前記圧力気体によって加圧する。請求項15記載の高
効率脱水方法は、請求項1〜14のいずれか1項に記載
の高効率脱水方法において、前記含水物は、製鉄所で発
生するスラッジ、味噌、醤油、酒又は焼酎等の食品滓、
水処理汚泥、ヘドロ汚泥又は建設汚泥からなる。
【0008】請求項16記載の高効率脱水装置は、下部
にフィルター部材が設けられ、脱水対象物を収納する筒
状容器と、該筒状容器内に上下動し、しかも1又は2以
上の上部から下部に貫通するノズルを備えた押圧板と、
該押圧板を圧力気体によって下方に押圧する加圧気体源
とを有する。請求項17記載の高効率脱水装置は、請求
項16記載の高効率脱水装置において、前記筒状容器の
下部には、前記フィルター部材を底部から支える多孔板
が設けられている。請求項18記載の高効率脱水装置
は、請求項16又は17記載の高効率脱水装置におい
て、前記筒状容器の上部には、密閉蓋が設けられてい
る。
にフィルター部材が設けられ、脱水対象物を収納する筒
状容器と、該筒状容器内に上下動し、しかも1又は2以
上の上部から下部に貫通するノズルを備えた押圧板と、
該押圧板を圧力気体によって下方に押圧する加圧気体源
とを有する。請求項17記載の高効率脱水装置は、請求
項16記載の高効率脱水装置において、前記筒状容器の
下部には、前記フィルター部材を底部から支える多孔板
が設けられている。請求項18記載の高効率脱水装置
は、請求項16又は17記載の高効率脱水装置におい
て、前記筒状容器の上部には、密閉蓋が設けられてい
る。
【0009】本発明の高効率脱水方法は、以下に説明す
る脱水メカニズムに基づいてなされたものである。図1
は一般的な脱水における時間と固形物濃度との関係を説
明するグラフである。図中の線aより下側は、通常の脱
水理論と圧密理論の領域を表しており、線bと線aとの
間が、本発明が対象としている脱水メカニズムの領域を
表している。
る脱水メカニズムに基づいてなされたものである。図1
は一般的な脱水における時間と固形物濃度との関係を説
明するグラフである。図中の線aより下側は、通常の脱
水理論と圧密理論の領域を表しており、線bと線aとの
間が、本発明が対象としている脱水メカニズムの領域を
表している。
【0010】本発明者等は、実験等を含め、鋭意検討の
結果、本発明の脱水メカニズムの基本原理として、2つ
の点を知見するに至った。基本原理は、図2に示す場
合で、底部にフィルター部材の一例である濾布10を配
置した筒状容器の一例であるケーキ室11の中に、通常
脱水後のある程度水が除去された、スラッジや汚泥等の
含水物の一例である脱水ケーキ12を保持し、脱水ケー
キ12は固形分13と間隙水14とからなって、60〜
70%の含水率となっている。底部の濾布10によって
脱水ケーキ12を受持した状態で、ケーキ室11の上方
から圧力気体の一例である圧縮空気を押し込むと、図に
示すように、高速気流の空気15が脱水ケーキ12の上
部から下部に向かって漸次、脱水ケーキ12中の間隙水
14と置換されると同時に、さらに通過する空気15に
より固形分13の付着水分が乾燥することにより、脱水
が進行して脱水ケーキ12は20〜30%の含水率にな
る。即ち、空気15が固形分13間の間隙水14と置換
されと共に、固形分13の付着水分を乾燥することによ
って脱水が行なわれることになる。
結果、本発明の脱水メカニズムの基本原理として、2つ
の点を知見するに至った。基本原理は、図2に示す場
合で、底部にフィルター部材の一例である濾布10を配
置した筒状容器の一例であるケーキ室11の中に、通常
脱水後のある程度水が除去された、スラッジや汚泥等の
含水物の一例である脱水ケーキ12を保持し、脱水ケー
キ12は固形分13と間隙水14とからなって、60〜
70%の含水率となっている。底部の濾布10によって
脱水ケーキ12を受持した状態で、ケーキ室11の上方
から圧力気体の一例である圧縮空気を押し込むと、図に
示すように、高速気流の空気15が脱水ケーキ12の上
部から下部に向かって漸次、脱水ケーキ12中の間隙水
14と置換されると同時に、さらに通過する空気15に
より固形分13の付着水分が乾燥することにより、脱水
が進行して脱水ケーキ12は20〜30%の含水率にな
る。即ち、空気15が固形分13間の間隙水14と置換
されと共に、固形分13の付着水分を乾燥することによ
って脱水が行なわれることになる。
【0011】基本原理は、図3に示す場合で、図2と
同様の装置で、同様に底部の濾布10によって脱水ケー
キ12を受持した状態で、ケーキ室11の上方から脱水
ケーキ12中に圧縮空気による高速気流を通気すると、
エアーリークによって形成された小径のリーク孔16内
部を空気15が高速で流れるため、エジェクター効果に
よってリーク孔16内部が低圧(供給される圧縮空気よ
り圧力が低い)となり、脱水ケーキ12中の間隙水14
が図の矢印のように、リーク孔16に引き寄せられるこ
とによって脱水が行なわれることになる。
同様の装置で、同様に底部の濾布10によって脱水ケー
キ12を受持した状態で、ケーキ室11の上方から脱水
ケーキ12中に圧縮空気による高速気流を通気すると、
エアーリークによって形成された小径のリーク孔16内
部を空気15が高速で流れるため、エジェクター効果に
よってリーク孔16内部が低圧(供給される圧縮空気よ
り圧力が低い)となり、脱水ケーキ12中の間隙水14
が図の矢印のように、リーク孔16に引き寄せられるこ
とによって脱水が行なわれることになる。
【0012】リーク孔16を形成するために、図3
(B)に示すように、中央に0.5mm程度の孔17を
開けた、押圧手段の一例である押圧板18を脱水ケーキ
12上に設けている。図3(B)に示すように、押圧板
18の孔17によって形成されるリーク孔16のため
に、中央部には脱水部(又は乾燥部)19が孔17を中
心に経時的に拡大していくことを確認した。この脱水部
19の経時的な拡大を考慮すると、基本原理によるメ
カニズムはかなり明確に作用しているものと考えられ
る。なお、図2に示すように、押圧板18を設けない状
態で、圧縮空気を直接脱水ケーキ12に作用した場合
は、大きな吹き抜き孔ができてしまうので、含水率は僅
かしか低下しなかった。このことから、基本原理によ
るメカニズムによって主として脱水が進行すること、ま
た、リーク孔16が形成される前の脱水初期(含水率が
大きい時)においては、基本原理によるメカニズムに
よって脱水が行なわれるものと推測される。基本原理
及びに基づいて、原料中に高速気流を通気して脱水す
る工程を気体ブロー脱水工程と呼んでいる。
(B)に示すように、中央に0.5mm程度の孔17を
開けた、押圧手段の一例である押圧板18を脱水ケーキ
12上に設けている。図3(B)に示すように、押圧板
18の孔17によって形成されるリーク孔16のため
に、中央部には脱水部(又は乾燥部)19が孔17を中
心に経時的に拡大していくことを確認した。この脱水部
19の経時的な拡大を考慮すると、基本原理によるメ
カニズムはかなり明確に作用しているものと考えられ
る。なお、図2に示すように、押圧板18を設けない状
態で、圧縮空気を直接脱水ケーキ12に作用した場合
は、大きな吹き抜き孔ができてしまうので、含水率は僅
かしか低下しなかった。このことから、基本原理によ
るメカニズムによって主として脱水が進行すること、ま
た、リーク孔16が形成される前の脱水初期(含水率が
大きい時)においては、基本原理によるメカニズムに
よって脱水が行なわれるものと推測される。基本原理
及びに基づいて、原料中に高速気流を通気して脱水す
る工程を気体ブロー脱水工程と呼んでいる。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図4(A)、(B)はそれ
ぞれ本発明の一実施の形態に係る高効率脱水方法による
脱水メカニズムの説明図及び従来例に係る脱水方法によ
る脱水メカニズムの説明図、図5は操作圧力と固形分濃
度との関係を従来法と比較して表すグラフ、図6
(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る
高効率脱水装置の構成図、及び同高効率脱水装置に使用
する押圧板の平面図、図7(A)、(B)はそれぞれ実
施例1及び実施例2の時間経過に対する濾過水量及び含
水率との関係を表すグラフである。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図4(A)、(B)はそれ
ぞれ本発明の一実施の形態に係る高効率脱水方法による
脱水メカニズムの説明図及び従来例に係る脱水方法によ
る脱水メカニズムの説明図、図5は操作圧力と固形分濃
度との関係を従来法と比較して表すグラフ、図6
(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る
高効率脱水装置の構成図、及び同高効率脱水装置に使用
する押圧板の平面図、図7(A)、(B)はそれぞれ実
施例1及び実施例2の時間経過に対する濾過水量及び含
水率との関係を表すグラフである。
【0014】図4(A)に示すように、本発明の一実施
の形態に係る高効率脱水方法を適用する脱水装置は、底
部に濾布10を配置したケーキ室11の中に、通常脱水
前の水を多量に含むスラリー状物の一例である高含水ス
ラッジ12aを保持し、高含水スラッジ12aの上面に
は、0.5mm程度の圧力気体の一例である圧縮空気用
のノズル20が間隔を有してスポット的に複数形成され
た押圧手段の一例である押圧板21が、濾布10方向に
加圧されて被せられ、ケーキ室11内を上下に摺動可能
になっている。なお、高含水スラッジ12aは固形分1
3と間隙水14aとからなって、90%以上の含水率と
なっている。
の形態に係る高効率脱水方法を適用する脱水装置は、底
部に濾布10を配置したケーキ室11の中に、通常脱水
前の水を多量に含むスラリー状物の一例である高含水ス
ラッジ12aを保持し、高含水スラッジ12aの上面に
は、0.5mm程度の圧力気体の一例である圧縮空気用
のノズル20が間隔を有してスポット的に複数形成され
た押圧手段の一例である押圧板21が、濾布10方向に
加圧されて被せられ、ケーキ室11内を上下に摺動可能
になっている。なお、高含水スラッジ12aは固形分1
3と間隙水14aとからなって、90%以上の含水率と
なっている。
【0015】この状態で、ケーキ室11の上方から圧
縮空気(0.1〜30kgf/cm2 程度)を押し込む
と、圧縮空気の圧力によって高含水スラッジ12a全
体、即ち固形分13と間隙水14aとが押圧されて、第
2のフィルター部材として作用する底部の濾布10から
間隙水14aの一部が排出されて脱水が進行し、高含水
スラッジは状態の脱水ケーキ12となり、通常脱水工
程を終了することになる。なお、状態における脱水ケ
ーキ12の含水率は60〜70%となっている。この状
態からさらに、押圧板21の上方から圧縮空気を作用
させると、前述の脱水の基本原理及びのメカニズム
に従って、圧縮空気の圧力によって、脱水の初期におい
て、空気15が固形分13間の間隙水14を押し下げる
と共に、複数のノズル20によって脱水ケーキ12内に
高速気流の空気15により複数のリーク孔16が形成さ
れることによって、これらのリーク孔16の内部が低圧
となり、脱水ケーキ12中の間隙水14がリーク孔16
に引き寄せられることによって脱水が行なわれ、最終的
に、第1のフィルター部材として作用する底部の濾布1
0から間隙水14が排出されることにより状態のよう
に空気置換による脱水が完了することになる。なお、状
態から状態への工程を通常脱水工程、状態から状
態への工程を気体ブロー脱水工程と呼ぶ。
縮空気(0.1〜30kgf/cm2 程度)を押し込む
と、圧縮空気の圧力によって高含水スラッジ12a全
体、即ち固形分13と間隙水14aとが押圧されて、第
2のフィルター部材として作用する底部の濾布10から
間隙水14aの一部が排出されて脱水が進行し、高含水
スラッジは状態の脱水ケーキ12となり、通常脱水工
程を終了することになる。なお、状態における脱水ケ
ーキ12の含水率は60〜70%となっている。この状
態からさらに、押圧板21の上方から圧縮空気を作用
させると、前述の脱水の基本原理及びのメカニズム
に従って、圧縮空気の圧力によって、脱水の初期におい
て、空気15が固形分13間の間隙水14を押し下げる
と共に、複数のノズル20によって脱水ケーキ12内に
高速気流の空気15により複数のリーク孔16が形成さ
れることによって、これらのリーク孔16の内部が低圧
となり、脱水ケーキ12中の間隙水14がリーク孔16
に引き寄せられることによって脱水が行なわれ、最終的
に、第1のフィルター部材として作用する底部の濾布1
0から間隙水14が排出されることにより状態のよう
に空気置換による脱水が完了することになる。なお、状
態から状態への工程を通常脱水工程、状態から状
態への工程を気体ブロー脱水工程と呼ぶ。
【0016】このように、本実施の形態に係る高効率脱
水方法においては、圧縮空気を押圧板21を介して高含
水スラッジ12aに作用させて、通常脱水工程を行なっ
て脱水ケーキ12を生成し、脱水ケーキ12をケーキ室
11内に保持したまま、引き続き、気体ブロー脱水工程
を行なって、高速空気をノズル20を有する押圧板21
を介して脱水ケーキ12中に作用させて、脱水ケーキ1
2内の間隙水14を空気15により置換することによっ
て高効率の脱水を行なうことができる。図4(B)に
は、比較のため、通常脱水後の圧縮空気での加圧による
従来法の脱水工程の作用を示している(状態)。ノズ
ルが形成されていない押圧板21aを介して脱水ケーキ
12を押圧しているので、脱水ケーキ12中の固形分1
3の粒子が偏平化され、その結果、間隙水14が偏平化
された固形分13間を通過する抵抗が大きく、圧縮空気
による大きな操作圧力を押圧板21aに作用させても、
含水率を低下することができない。
水方法においては、圧縮空気を押圧板21を介して高含
水スラッジ12aに作用させて、通常脱水工程を行なっ
て脱水ケーキ12を生成し、脱水ケーキ12をケーキ室
11内に保持したまま、引き続き、気体ブロー脱水工程
を行なって、高速空気をノズル20を有する押圧板21
を介して脱水ケーキ12中に作用させて、脱水ケーキ1
2内の間隙水14を空気15により置換することによっ
て高効率の脱水を行なうことができる。図4(B)に
は、比較のため、通常脱水後の圧縮空気での加圧による
従来法の脱水工程の作用を示している(状態)。ノズ
ルが形成されていない押圧板21aを介して脱水ケーキ
12を押圧しているので、脱水ケーキ12中の固形分1
3の粒子が偏平化され、その結果、間隙水14が偏平化
された固形分13間を通過する抵抗が大きく、圧縮空気
による大きな操作圧力を押圧板21aに作用させても、
含水率を低下することができない。
【0017】本実施の形態に係る高効率脱水方法におい
ては、通常脱水工程から、気体ブロー脱水工程への変更
は自然的に発生する。つまり、圧縮空気によって作用す
る操作圧力は、当初、固形分13の粒子と間隙水14a
とに同時に作用しながら通常脱水を行なうが、操作圧力
が固形分の粒子抵抗(固形分13同士の接触抵抗)とな
った後は、操作圧力は自動的に粒子間の間隙水14に作
用するため、粒子を必要以上に偏平形に形状変化させる
ことがなく、また、気体ブローによる間隙水14の押し
出し抵抗(即ち、操作圧力)を、従来の脱水方法のよう
に必要以上に高くすることなく間隙水14を除去でき
る。
ては、通常脱水工程から、気体ブロー脱水工程への変更
は自然的に発生する。つまり、圧縮空気によって作用す
る操作圧力は、当初、固形分13の粒子と間隙水14a
とに同時に作用しながら通常脱水を行なうが、操作圧力
が固形分の粒子抵抗(固形分13同士の接触抵抗)とな
った後は、操作圧力は自動的に粒子間の間隙水14に作
用するため、粒子を必要以上に偏平形に形状変化させる
ことがなく、また、気体ブローによる間隙水14の押し
出し抵抗(即ち、操作圧力)を、従来の脱水方法のよう
に必要以上に高くすることなく間隙水14を除去でき
る。
【0018】図5に、本実施の形態に係る高効率脱水方
法と従来法の脱水方法とを、操作圧力と固形分濃度との
関係で比較して示している。図中線aは、高含水スラッ
ジ12aを図4(B)の状態で示すような従来の脱水
方法によって処理した場合の結果を、また、線bは、図
4(A)の状態から状態で示す本発明法の脱水方法
による場合の結果を示している。図5から明らかなよう
に、本実施の形態に係る高効率脱水方法では、1〜4k
gf/cm2 程度の操作圧力で15〜30%の含水率
(=100%−固形分濃度%)に低下させることができ
ることが判る。例えば、操作圧力を1kgf/cm2 で
比較すると、従来法では含水率60%が、本実施の形態
に係る高効率脱水方法では含水率30%に低下できるこ
とが判る。
法と従来法の脱水方法とを、操作圧力と固形分濃度との
関係で比較して示している。図中線aは、高含水スラッ
ジ12aを図4(B)の状態で示すような従来の脱水
方法によって処理した場合の結果を、また、線bは、図
4(A)の状態から状態で示す本発明法の脱水方法
による場合の結果を示している。図5から明らかなよう
に、本実施の形態に係る高効率脱水方法では、1〜4k
gf/cm2 程度の操作圧力で15〜30%の含水率
(=100%−固形分濃度%)に低下させることができ
ることが判る。例えば、操作圧力を1kgf/cm2 で
比較すると、従来法では含水率60%が、本実施の形態
に係る高効率脱水方法では含水率30%に低下できるこ
とが判る。
【0019】図6に示す本発明の一実施の形態に係る高
効率脱水装置30を、図を参照しながら説明する。図6
(A)に示す高効率脱水装置30は、上、下フランジ3
2、33と、筒状容器の一例である、上、下フランジ3
2、33にそれぞれ両端がフランジ接続される中空状の
ケーキ室34とを備え、密閉蓋である上フランジ32を
貫通して、加圧気体源の一例である圧縮空気の吹き込み
口38を設け、上フランジ32の出側の配管36の途中
に圧縮空気用の圧力調整弁37が設けられている。
効率脱水装置30を、図を参照しながら説明する。図6
(A)に示す高効率脱水装置30は、上、下フランジ3
2、33と、筒状容器の一例である、上、下フランジ3
2、33にそれぞれ両端がフランジ接続される中空状の
ケーキ室34とを備え、密閉蓋である上フランジ32を
貫通して、加圧気体源の一例である圧縮空気の吹き込み
口38を設け、上フランジ32の出側の配管36の途中
に圧縮空気用の圧力調整弁37が設けられている。
【0020】また、ケーキ室34内には、ケーキ室34
の側壁39とシール性を維持しながら上下方向に摺動可
能な、上側が凹状で円板状の、ゴム等からなる弾性体の
シール部材40と、シール部材40の上側の凹状部に固
着された押圧板本体41とから構成される押圧板42が
配置されている。ケーキ室34内の下部には、下フラン
ジ33の上面に支持された多孔板43と、多孔板43上
に配置された濾布44と濾布44上に積層、配置された
濾紙45とからなるフィルター部材45aとが配置され
ている。脱水対象物であるスラリー状物47は、ケーキ
室34内の押圧板42とフィルター部材45aとの間
に、図示しない高含水スラッジ供給手段によって供給さ
れるようになっている。
の側壁39とシール性を維持しながら上下方向に摺動可
能な、上側が凹状で円板状の、ゴム等からなる弾性体の
シール部材40と、シール部材40の上側の凹状部に固
着された押圧板本体41とから構成される押圧板42が
配置されている。ケーキ室34内の下部には、下フラン
ジ33の上面に支持された多孔板43と、多孔板43上
に配置された濾布44と濾布44上に積層、配置された
濾紙45とからなるフィルター部材45aとが配置され
ている。脱水対象物であるスラリー状物47は、ケーキ
室34内の押圧板42とフィルター部材45aとの間
に、図示しない高含水スラッジ供給手段によって供給さ
れるようになっている。
【0021】フィルター部材45aを底部から支える多
孔板43には、多数の孔43aが穿孔されており、フィ
ルター部材45aを通過する間隙水を通して下フランジ
33を貫通して設けられた排出管46経由で外部に排出
するようにしている。押圧板本体41とシール部材40
とが一体的に固着された押圧板42には、押圧板42の
板厚(上下)方向に貫通した、図6(B)に示すような
ノズル42aが中央部に所定の間隔を開けて形成されて
いる。
孔板43には、多数の孔43aが穿孔されており、フィ
ルター部材45aを通過する間隙水を通して下フランジ
33を貫通して設けられた排出管46経由で外部に排出
するようにしている。押圧板本体41とシール部材40
とが一体的に固着された押圧板42には、押圧板42の
板厚(上下)方向に貫通した、図6(B)に示すような
ノズル42aが中央部に所定の間隔を開けて形成されて
いる。
【0022】次に、本発明の一実施の形態に係る高効率
脱水方法を、図を参照しながら説明する。高含水スラッ
ジ供給手段によって、ケーキ室34内の押圧板42とフ
ィルター部材45aとの間に、高含水スラッジからなる
スラリー状物47を所定の量だけ供給する。次いで、圧
力調整弁37によってケーキ室34内を所定の圧力に設
定し、圧縮空気を吹き込み口38を介してケーキ室34
内の押圧板42と上フランジ32との間の空間31に供
給する。この状態で圧縮空気を継続して供給することに
よって、上述したように、押圧板42に押圧された高含
水スラッジは、最初は通常脱水工程によってある程度水
分が除去された脱水ケーキとなり、次いで気体ブロー脱
水工程により、脱水ケーキのスラッジ粒子間の間隙水が
高速でかつ圧力を有する空気(気流)によって除去され
る。脱水の完了した脱水後ケーキは、上フランジ32を
取り外してケーキ室34外へ取り出され、再び上フラン
ジ32を取付けて次回の脱水を行なう。
脱水方法を、図を参照しながら説明する。高含水スラッ
ジ供給手段によって、ケーキ室34内の押圧板42とフ
ィルター部材45aとの間に、高含水スラッジからなる
スラリー状物47を所定の量だけ供給する。次いで、圧
力調整弁37によってケーキ室34内を所定の圧力に設
定し、圧縮空気を吹き込み口38を介してケーキ室34
内の押圧板42と上フランジ32との間の空間31に供
給する。この状態で圧縮空気を継続して供給することに
よって、上述したように、押圧板42に押圧された高含
水スラッジは、最初は通常脱水工程によってある程度水
分が除去された脱水ケーキとなり、次いで気体ブロー脱
水工程により、脱水ケーキのスラッジ粒子間の間隙水が
高速でかつ圧力を有する空気(気流)によって除去され
る。脱水の完了した脱水後ケーキは、上フランジ32を
取り外してケーキ室34外へ取り出され、再び上フラン
ジ32を取付けて次回の脱水を行なう。
【0023】本実施の形態では、圧縮空気を密閉された
空間31に供給したが、これに限定されず、上フランジ
32の無い状態で押圧板42上に直接圧縮空気を作用さ
せるようにすることもできる。また、通気用気体とし
て、除湿気体や乾燥気体を使用することによって、さら
に脱水能力が大幅に向上する。更に、含水スラッジに加
振を行いながら脱水を行うことによって、除水作用が高
められ、更に脱水能力が高められる。
空間31に供給したが、これに限定されず、上フランジ
32の無い状態で押圧板42上に直接圧縮空気を作用さ
せるようにすることもできる。また、通気用気体とし
て、除湿気体や乾燥気体を使用することによって、さら
に脱水能力が大幅に向上する。更に、含水スラッジに加
振を行いながら脱水を行うことによって、除水作用が高
められ、更に脱水能力が高められる。
【0024】
【実施例】次に、スラリー状物を高効率脱水装置30を
使用して脱水処理を行なった実施例について、実験条
件、実験方法及び結果について説明する。実験条件とし
て、ケーキ室34の内径は100mm、高さは150m
mとし、また、押圧板42には、ノズル42a(孔径
0.5mm)を中央部に所定の間隔を開けて形成し、多
孔板43には、直径6mm程度の多数の孔43aを所定
の間隔を開けて形成した。
使用して脱水処理を行なった実施例について、実験条
件、実験方法及び結果について説明する。実験条件とし
て、ケーキ室34の内径は100mm、高さは150m
mとし、また、押圧板42には、ノズル42a(孔径
0.5mm)を中央部に所定の間隔を開けて形成し、多
孔板43には、直径6mm程度の多数の孔43aを所定
の間隔を開けて形成した。
【0025】脱水するスラリー状物47として、製鉄所
において酸洗工場から排出される弱酸廃液の中和、凝集
処理時に発生する中和スラリーとした。実施例1では、
スラリー量は300mリットルとし、固形分10重量%
程度で、含水率は90重量%程度である。また、実施例
2では、スラリー量は150mリットルとし、固形分は
10重量%程度で、含水率は90重量%程度とした。さ
らに、圧縮空気の操作圧力は1kgf/cm2 程度と
し、脱水後の最終脱水ケーキ厚は実施例1では4〜6m
m、実施例2では2〜3mmとした。上記のような条件
のスラリー状物47を図6(A)に示すように、ケーキ
室34内に供給した後、吹き込み口38を介して1kg
f/cm2 程度の圧縮空気を押圧板42に作用させて、
通常脱水工程と気体ブロー脱水工程とを連続して行なっ
た。なお、押圧板42のノズル42aの効果を確認する
ために、脱水後の押圧板42のノズル42a付近の乾燥
ケーキと、ノズル42aから離れた位置の湿ケーキとの
含水率を測定して比較した。
において酸洗工場から排出される弱酸廃液の中和、凝集
処理時に発生する中和スラリーとした。実施例1では、
スラリー量は300mリットルとし、固形分10重量%
程度で、含水率は90重量%程度である。また、実施例
2では、スラリー量は150mリットルとし、固形分は
10重量%程度で、含水率は90重量%程度とした。さ
らに、圧縮空気の操作圧力は1kgf/cm2 程度と
し、脱水後の最終脱水ケーキ厚は実施例1では4〜6m
m、実施例2では2〜3mmとした。上記のような条件
のスラリー状物47を図6(A)に示すように、ケーキ
室34内に供給した後、吹き込み口38を介して1kg
f/cm2 程度の圧縮空気を押圧板42に作用させて、
通常脱水工程と気体ブロー脱水工程とを連続して行なっ
た。なお、押圧板42のノズル42aの効果を確認する
ために、脱水後の押圧板42のノズル42a付近の乾燥
ケーキと、ノズル42aから離れた位置の湿ケーキとの
含水率を測定して比較した。
【0026】図7(A)、(B)には、それぞれ実施例
1及び実施例2における時間経過に対する濾過水量(右
の縦軸は含水率を示す)との関係をグラフで表してい
る。図7(A)の実施例1においては、5つのデータか
ら明らかなように、10分(含水率の平衡時間と呼ぶ)
程度で略脱水を完了しており、濾過水量から推定できる
含水率は40%以下となっている。また、実施例2にお
いては、図7(B)の5つのデータから明らかなよう
に、含水率の平衡時間は3分程度で略脱水を完了してお
り、濾過水量から推定できる含水率は30%程度となっ
ている。なお、実施例1における乾燥ケーキの含水率は
35%、湿ケーキの含水率は65%、また、実施例2に
おける乾燥ケーキの含水率は19%、湿ケーキの含水率
は65%であったことから、本発明の一実施の形態に係
る高効率脱水方法に適用する押圧板42のノズル42a
の効果を確認できた。さらに、参考として、同じスラリ
ー状物47を使用して実験した真空脱水法では、含水率
60〜70%、また、フィルタープレス脱水法(操作圧
は40kgf/cm2 )では、含水率40〜45%であ
ることからも、本発明の一実施の形態に係る高効率脱水
方法の効果性が確認された。
1及び実施例2における時間経過に対する濾過水量(右
の縦軸は含水率を示す)との関係をグラフで表してい
る。図7(A)の実施例1においては、5つのデータか
ら明らかなように、10分(含水率の平衡時間と呼ぶ)
程度で略脱水を完了しており、濾過水量から推定できる
含水率は40%以下となっている。また、実施例2にお
いては、図7(B)の5つのデータから明らかなよう
に、含水率の平衡時間は3分程度で略脱水を完了してお
り、濾過水量から推定できる含水率は30%程度となっ
ている。なお、実施例1における乾燥ケーキの含水率は
35%、湿ケーキの含水率は65%、また、実施例2に
おける乾燥ケーキの含水率は19%、湿ケーキの含水率
は65%であったことから、本発明の一実施の形態に係
る高効率脱水方法に適用する押圧板42のノズル42a
の効果を確認できた。さらに、参考として、同じスラリ
ー状物47を使用して実験した真空脱水法では、含水率
60〜70%、また、フィルタープレス脱水法(操作圧
は40kgf/cm2 )では、含水率40〜45%であ
ることからも、本発明の一実施の形態に係る高効率脱水
方法の効果性が確認された。
【0027】本実施の形態では、図4(A)に示すよう
に、状態から状態に示す通常脱水工程において、ノ
ズル20を有する押圧板21を使用しているが、これに
限定されず、必要に応じて、ノズルの無い押圧板21a
(図4(B)参照)を用いて行なうこともできる。さら
に、場合によっては、押圧板を用いず、圧縮空気を直接
高含水スラッジ12aに作用させることもできる。なぜ
なら、通常脱水工程では、高含水スラッジ12aを構成
する固形分13と間隙水14aとは一体的に圧力を受け
ながら、間隙水14aが濾布10により濾過されている
ためである。さらに、押圧板を圧縮空気によって加圧し
たが、必要に応じて、他の機械的な手段によって押圧板
を加圧することもできる。
に、状態から状態に示す通常脱水工程において、ノ
ズル20を有する押圧板21を使用しているが、これに
限定されず、必要に応じて、ノズルの無い押圧板21a
(図4(B)参照)を用いて行なうこともできる。さら
に、場合によっては、押圧板を用いず、圧縮空気を直接
高含水スラッジ12aに作用させることもできる。なぜ
なら、通常脱水工程では、高含水スラッジ12aを構成
する固形分13と間隙水14aとは一体的に圧力を受け
ながら、間隙水14aが濾布10により濾過されている
ためである。さらに、押圧板を圧縮空気によって加圧し
たが、必要に応じて、他の機械的な手段によって押圧板
を加圧することもできる。
【0028】本実施の形態では、高含水スラッジ12a
等のスラリー状物から通常脱水工程、それに続く気体ブ
ロー脱水工程を行なったが、高含水スラッジ12a等の
スラリー状物を別の脱水方法で通常脱水した後の脱水ケ
ーキに対して、高効率脱水装置30を使用して気体ブロ
ー脱水工程のみを実施することもできる。また、通常脱
水工程及び/又は気体ブロー脱水工程において、フィル
ター部材側を減圧状態で行う(例えば、フィルター部材
側を真空ポンプで吸引する)こともでき、これによって
さらに脱水を効果的に行うことができる。さらに、通気
の方向を第1のフィルター部材と対向する表面側(図の
上側)から行ったが、これに限定されず、含水物に対し
て側面(図の左右)方向から通気することもできる。本
実施の形態では、押圧板42に形成したノズル42aの
個数を4個としたが、必要に応じて、1〜3個、また5
個以上とすることもできる。本実施の形態に係る高効率
脱水方法に適用する脱水対象物としてのスラリー状物
は、製鉄所で発生するスラッジ、味噌、醤油、酒又は焼
酎等の食品滓、水処理汚泥、ヘドロ汚泥又は建設汚泥か
らなり、粒子径の大きなものばかりでなく、粒子径の小
さな高含水率汚泥、コロイド状汚泥等についても適用で
きる。本実施の形態では、1つのケーキ室11内でバッ
チ式に脱水処理を行なったが、複数のケーキ室をエンド
レス(無端)チェーン等に取付けて連続的に搬送しなが
ら、連続的に脱水処理を行なうこともできる。
等のスラリー状物から通常脱水工程、それに続く気体ブ
ロー脱水工程を行なったが、高含水スラッジ12a等の
スラリー状物を別の脱水方法で通常脱水した後の脱水ケ
ーキに対して、高効率脱水装置30を使用して気体ブロ
ー脱水工程のみを実施することもできる。また、通常脱
水工程及び/又は気体ブロー脱水工程において、フィル
ター部材側を減圧状態で行う(例えば、フィルター部材
側を真空ポンプで吸引する)こともでき、これによって
さらに脱水を効果的に行うことができる。さらに、通気
の方向を第1のフィルター部材と対向する表面側(図の
上側)から行ったが、これに限定されず、含水物に対し
て側面(図の左右)方向から通気することもできる。本
実施の形態では、押圧板42に形成したノズル42aの
個数を4個としたが、必要に応じて、1〜3個、また5
個以上とすることもできる。本実施の形態に係る高効率
脱水方法に適用する脱水対象物としてのスラリー状物
は、製鉄所で発生するスラッジ、味噌、醤油、酒又は焼
酎等の食品滓、水処理汚泥、ヘドロ汚泥又は建設汚泥か
らなり、粒子径の大きなものばかりでなく、粒子径の小
さな高含水率汚泥、コロイド状汚泥等についても適用で
きる。本実施の形態では、1つのケーキ室11内でバッ
チ式に脱水処理を行なったが、複数のケーキ室をエンド
レス(無端)チェーン等に取付けて連続的に搬送しなが
ら、連続的に脱水処理を行なうこともできる。
【0029】
【発明の効果】請求項1〜15記載の高効率脱水方法に
おいては、スラッジや汚泥等の含水物を第1のフィルタ
ー部材によって受持した状態で、含水物中に気流を通気
して脱水する気体ブロー脱水工程を有するので、従来法
のように含水物中の固形粒子を偏平化することがないた
め、効率良く粒子間の間隙水を除去でき、その結果、高
効率の脱水処理が可能である。特に、請求項2記載の高
効率脱水方法においては、含水物は、水を多量に含むス
ラリー状物を、第2のフィルター部材を用いて脱水する
通常脱水工程によって処理されたものであるので、含水
物を移動せずに脱水できるので作業性が良好である。請
求項3記載の高効率脱水方法においては、通常脱水工程
と気体ブロー脱水工程とが連続的に行われるので、作業
性が向上すると共に経済的である。請求項4記載の高効
率脱水方法においては、第1のフィルター部材と第2の
フィルター部材は、同一のフィルター部材であるので、
ランニングコストを低減できる。請求項5記載の高効率
脱水方法においては、第1のフィルター部材側を減圧状
態とするので、さらに脱水効率を高くできる。
おいては、スラッジや汚泥等の含水物を第1のフィルタ
ー部材によって受持した状態で、含水物中に気流を通気
して脱水する気体ブロー脱水工程を有するので、従来法
のように含水物中の固形粒子を偏平化することがないた
め、効率良く粒子間の間隙水を除去でき、その結果、高
効率の脱水処理が可能である。特に、請求項2記載の高
効率脱水方法においては、含水物は、水を多量に含むス
ラリー状物を、第2のフィルター部材を用いて脱水する
通常脱水工程によって処理されたものであるので、含水
物を移動せずに脱水できるので作業性が良好である。請
求項3記載の高効率脱水方法においては、通常脱水工程
と気体ブロー脱水工程とが連続的に行われるので、作業
性が向上すると共に経済的である。請求項4記載の高効
率脱水方法においては、第1のフィルター部材と第2の
フィルター部材は、同一のフィルター部材であるので、
ランニングコストを低減できる。請求項5記載の高効率
脱水方法においては、第1のフィルター部材側を減圧状
態とするので、さらに脱水効率を高くできる。
【0030】請求項6記載の高効率脱水方法において
は、気流を含水物中に貫通状態で通気するので、さらに
効果的に粒子間の間隙水を除去でき、その結果、より高
効率の脱水処理が可能となる。請求項7記載の高効率脱
水方法においては、気流を第1のフィルター部材と対向
する側から通気するので、気流による脱水効率を向上で
きる。請求項8記載の高効率脱水方法においては、気流
を所定の噴出断面積を有するノズルから噴出させるの
で、効果的に通気ができる。請求項9記載の高効率脱水
方法においては、含水物を押圧手段により圧搾した状態
で、気体ブロー脱水処理を行うので、脱水時間をより短
縮できる。請求項10記載の高効率脱水方法において
は、押圧手段には、含水物を第1のフィルター部材方向
に加圧し、しかも、気流を噴出するノズルが形成された
押圧板を備えているので、押圧と通気を同時に効果的に
行うことができる。
は、気流を含水物中に貫通状態で通気するので、さらに
効果的に粒子間の間隙水を除去でき、その結果、より高
効率の脱水処理が可能となる。請求項7記載の高効率脱
水方法においては、気流を第1のフィルター部材と対向
する側から通気するので、気流による脱水効率を向上で
きる。請求項8記載の高効率脱水方法においては、気流
を所定の噴出断面積を有するノズルから噴出させるの
で、効果的に通気ができる。請求項9記載の高効率脱水
方法においては、含水物を押圧手段により圧搾した状態
で、気体ブロー脱水処理を行うので、脱水時間をより短
縮できる。請求項10記載の高効率脱水方法において
は、押圧手段には、含水物を第1のフィルター部材方向
に加圧し、しかも、気流を噴出するノズルが形成された
押圧板を備えているので、押圧と通気を同時に効果的に
行うことができる。
【0031】請求項11記載の高効率脱水方法において
は、ノズルは間隔を有してスポット的に配置された1又
は2以上のノズルからなるので、通気断面積が増え、そ
の結果脱水効率が向上する。請求項12記載の高効率脱
水方法においては、ノズルは押圧板の中央部分に集中し
ているので、脱水が中央部に向かってなされ、そのため
脱水効率が向上する。請求項13記載の高効率脱水方法
においては、押圧板は圧力気体により加圧され、圧力気
体が気流となるので、押圧と通気を簡単な方法で行うこ
とができる。請求項14記載の高効率脱水方法において
は、含水物は、底部に第1のフィルター部材が配置され
た筒状容器に収納されて、上部から押圧板を被せ、押圧
板を上部から圧力気体によって加圧するので、濾過され
た水が底部の第1のフィルター部材を介して筒状容器の
底部から均等に排出される。請求項15記載の高効率脱
水方法においては、含水物は、製鉄所で発生するスラッ
ジ、味噌、醤油、酒又は焼酎等の食品滓、水処理汚泥、
ヘドロ汚泥又は建設汚泥からなるので、多くの種類のス
ラリー状物に対して適用でき、汎用性がある。特に、こ
のうちの水処理汚泥等の一部の対象物は、含水率が低く
なると燃料になるという利点がある。
は、ノズルは間隔を有してスポット的に配置された1又
は2以上のノズルからなるので、通気断面積が増え、そ
の結果脱水効率が向上する。請求項12記載の高効率脱
水方法においては、ノズルは押圧板の中央部分に集中し
ているので、脱水が中央部に向かってなされ、そのため
脱水効率が向上する。請求項13記載の高効率脱水方法
においては、押圧板は圧力気体により加圧され、圧力気
体が気流となるので、押圧と通気を簡単な方法で行うこ
とができる。請求項14記載の高効率脱水方法において
は、含水物は、底部に第1のフィルター部材が配置され
た筒状容器に収納されて、上部から押圧板を被せ、押圧
板を上部から圧力気体によって加圧するので、濾過され
た水が底部の第1のフィルター部材を介して筒状容器の
底部から均等に排出される。請求項15記載の高効率脱
水方法においては、含水物は、製鉄所で発生するスラッ
ジ、味噌、醤油、酒又は焼酎等の食品滓、水処理汚泥、
ヘドロ汚泥又は建設汚泥からなるので、多くの種類のス
ラリー状物に対して適用でき、汎用性がある。特に、こ
のうちの水処理汚泥等の一部の対象物は、含水率が低く
なると燃料になるという利点がある。
【0032】請求項16〜18記載の高効率脱水装置に
おいては、下部にフィルター部材が設けられ、脱水対象
物を収納する筒状容器と、筒状容器内に上下動し、しか
も1又は2以上の上部から下部に貫通するノズルを備え
た押圧板と、押圧板を圧力気体によって下方に押圧する
加圧気体源とを有するので、通常脱水工程と、気体ブロ
ー脱水工程とが連続的に行われるため、作業性が向上し
かつ、経済的であると共に、濾過された水を、底部のフ
ィルター部材を介して筒状容器の底部から均等に排出で
きる。特に、請求項17記載の高効率脱水装置において
は、筒状容器の下部には、フィルター部材を底部から支
える多孔板が設けられているので、フィルター部材を上
方からの押圧に対して支持できると同時に、フィルター
部材を通過する濾過水を確実に排出できる。請求項18
記載の高効率脱水装置においては、筒状容器の上部に
は、密閉蓋が設けられているので、押圧板を加圧する圧
力の制御が容易となる。
おいては、下部にフィルター部材が設けられ、脱水対象
物を収納する筒状容器と、筒状容器内に上下動し、しか
も1又は2以上の上部から下部に貫通するノズルを備え
た押圧板と、押圧板を圧力気体によって下方に押圧する
加圧気体源とを有するので、通常脱水工程と、気体ブロ
ー脱水工程とが連続的に行われるため、作業性が向上し
かつ、経済的であると共に、濾過された水を、底部のフ
ィルター部材を介して筒状容器の底部から均等に排出で
きる。特に、請求項17記載の高効率脱水装置において
は、筒状容器の下部には、フィルター部材を底部から支
える多孔板が設けられているので、フィルター部材を上
方からの押圧に対して支持できると同時に、フィルター
部材を通過する濾過水を確実に排出できる。請求項18
記載の高効率脱水装置においては、筒状容器の上部に
は、密閉蓋が設けられているので、押圧板を加圧する圧
力の制御が容易となる。
【図1】脱水における時間と固形物濃度との関係を説明
するグラフである。
するグラフである。
【図2】本発明の一実施の形態に係る高効率脱水方法に
関する脱水メカニズムの一つの説明図である。
関する脱水メカニズムの一つの説明図である。
【図3】(A)、(B)は本発明の一実施の形態に係る
高効率脱水方法に関する脱水メカニズムの他の説明図で
ある。
高効率脱水方法に関する脱水メカニズムの他の説明図で
ある。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形
態に係る高効率脱水方法による脱水メカニズムの説明図
及び従来例に係る脱水方法による脱水メカニズムの説明
図である。
態に係る高効率脱水方法による脱水メカニズムの説明図
及び従来例に係る脱水方法による脱水メカニズムの説明
図である。
【図5】操作圧力と固形分濃度との関係を、従来法と比
較して表わしたグラフである。
較して表わしたグラフである。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ本発明の一実施の形
態に係る高効率脱水装置及び同高効率脱水装置に使用す
る押圧板の平面図の説明図である。
態に係る高効率脱水装置及び同高効率脱水装置に使用す
る押圧板の平面図の説明図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ実施例1及び実施例
2における時間経過に対する濾過水量及び含水率との関
係を表すグラフである。
2における時間経過に対する濾過水量及び含水率との関
係を表すグラフである。
10 濾布(フィルター部材) 11 ケーキ室 12 脱水ケーキ(含水物) 12a 高含水スラッジ(スラリー状物) 13 固形分 14 間隙水 14a 間隙水 15 空気 16 リーク孔 17 孔 18 押圧板(押圧手段) 19 脱水部 20 ノズル 21 押圧板
(押圧手段) 21a 押圧板(押圧手段) 30 高効率脱
水装置 31 空間 32 上フラン
ジ(密閉蓋) 33 下フランジ 34 ケーキ室
(筒状容器) 36 配管 37 圧力調整
弁 38 吹き込み口 39 側壁 40 シール部材 41 押圧板本
体 42 押圧板(押圧手段) 42a ノズル 43 多孔板 43a 孔 44 濾布 45 濾紙 45a フィルター部材 46 排出管 47 スラリー状物(脱水対象物)
(押圧手段) 21a 押圧板(押圧手段) 30 高効率脱
水装置 31 空間 32 上フラン
ジ(密閉蓋) 33 下フランジ 34 ケーキ室
(筒状容器) 36 配管 37 圧力調整
弁 38 吹き込み口 39 側壁 40 シール部材 41 押圧板本
体 42 押圧板(押圧手段) 42a ノズル 43 多孔板 43a 孔 44 濾布 45 濾紙 45a フィルター部材 46 排出管 47 スラリー状物(脱水対象物)
Claims (18)
- 【請求項1】 スラッジや汚泥等の含水物を第1のフィ
ルター部材によって受持した状態で、前記含水物中に気
流を通気して脱水する気体ブロー脱水工程を有すること
を特徴とする高効率脱水方法。 - 【請求項2】 前記含水物は、水を多量に含むスラリー
状物を、第2のフィルター部材を用いて脱水する通常脱
水工程によって処理されたものである請求項1記載の高
効率脱水方法。 - 【請求項3】 前記通常脱水工程と前記気体ブロー脱水
工程とが連続的に行われる請求項2記載の高効率脱水方
法。 - 【請求項4】 前記第1のフィルター部材と前記第2の
フィルター部材は、同一のフィルター部材である請求項
2又は3記載の高効率脱水方法。 - 【請求項5】 前記第1のフィルター部材側を減圧状態
とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の高効率脱水
方法。 - 【請求項6】 前記気流を前記含水物中に貫通状態で通
気する請求項1〜5のいずれか1項に記載の高効率脱水
方法。 - 【請求項7】 前記気流を前記第1のフィルター部材と
対向する側から通気する請求項1〜6のいずれか1項に
記載の高効率脱水方法。 - 【請求項8】 前記気流を所定の噴出断面積を有するノ
ズルから噴出させる請求項1〜7のいずれか1項に記載
の高効率脱水方法。 - 【請求項9】 前記含水物を押圧手段により圧搾した状
態で、前記気体ブロー脱水処理を行う請求項1〜7のい
ずれか1項に記載の高効率脱水方法。 - 【請求項10】 前記押圧手段には、前記含水物を前記
第1のフィルター部材方向に加圧し、しかも、前記気流
を噴出するノズルが形成された押圧板を備えている請求
項9記載の高効率脱水方法。 - 【請求項11】 前記ノズルは間隔を有してスポット的
に配置された1又は2以上のノズルからなる請求項10
記載の高効率脱水方法。 - 【請求項12】 前記ノズルは前記押圧板の中央部分に
集中している請求項10又は11記載の高効率脱水方
法。 - 【請求項13】 前記押圧板は圧力気体により加圧さ
れ、該圧力気体が前記気流となる請求項10〜12のい
ずれか1項に記載の高効率脱水方法。 - 【請求項14】 前記含水物は、底部に前記第1のフィ
ルター部材が配置された筒状容器に収納されて、上部か
ら前記押圧板を被せ、該押圧板を上部から前記圧力気体
によって加圧する請求項13に記載の高効率脱水方法。 - 【請求項15】 前記含水物は、製鉄所で発生するスラ
ッジ、味噌、醤油、酒又は焼酎等の食品滓、水処理汚
泥、ヘドロ汚泥又は建設汚泥からなる請求項1〜14の
いずれか1項に記載の高効率脱水方法。 - 【請求項16】 下部にフィルター部材が設けられ、脱
水対象物を収納する筒状容器と、該筒状容器内に上下動
し、しかも1又は2以上の上部から下部に貫通するノズ
ルを備えた押圧板と、該押圧板を圧力気体によって下方
に押圧する加圧気体源とを有することを特徴とする高効
率脱水装置。 - 【請求項17】 前記筒状容器の下部には、前記フィル
ター部材を底部から支える多孔板が設けられている請求
項16記載の高効率脱水装置。 - 【請求項18】 前記筒状容器の上部には、密閉蓋が設
けられている請求項16又は17記載の高効率脱水装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10076611A JPH11253997A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 高効率脱水方法及び高効率脱水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10076611A JPH11253997A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 高効率脱水方法及び高効率脱水装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11253997A true JPH11253997A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13610148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10076611A Withdrawn JPH11253997A (ja) | 1998-03-09 | 1998-03-09 | 高効率脱水方法及び高効率脱水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11253997A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008502347A (ja) * | 2004-06-16 | 2008-01-31 | フェイエコン ディベロップメント アンド インプリメンテーション ベスローテン フェンノートシャップ | 脱水方法 |
JP2011161411A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 濾過方法および濾過装置 |
JP2020015011A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 産機テクノス株式会社 | フィルタ式スラッジ回収装置 |
CN114772892A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-22 | 中山大学 | 一种低压热空气分割式压滤吹扫的污泥脱水方法 |
CN116399649A (zh) * | 2023-04-21 | 2023-07-07 | 宁夏大学 | 间隙水采集装置及其使用方法 |
-
1998
- 1998-03-09 JP JP10076611A patent/JPH11253997A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008502347A (ja) * | 2004-06-16 | 2008-01-31 | フェイエコン ディベロップメント アンド インプリメンテーション ベスローテン フェンノートシャップ | 脱水方法 |
JP2011161411A (ja) * | 2010-02-15 | 2011-08-25 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 濾過方法および濾過装置 |
JP2020015011A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 産機テクノス株式会社 | フィルタ式スラッジ回収装置 |
CN114772892A (zh) * | 2022-04-13 | 2022-07-22 | 中山大学 | 一种低压热空气分割式压滤吹扫的污泥脱水方法 |
CN114772892B (zh) * | 2022-04-13 | 2024-02-23 | 中山大学 | 一种低压热空气分割式压滤吹扫的污泥脱水方法 |
CN116399649A (zh) * | 2023-04-21 | 2023-07-07 | 宁夏大学 | 间隙水采集装置及其使用方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050510 |