JPH11252875A - 電機子コイル巻線装置および方法 - Google Patents

電機子コイル巻線装置および方法

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JPH11252875A
JPH11252875A JP10055457A JP5545798A JPH11252875A JP H11252875 A JPH11252875 A JP H11252875A JP 10055457 A JP10055457 A JP 10055457A JP 5545798 A JP5545798 A JP 5545798A JP H11252875 A JPH11252875 A JP H11252875A
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JP
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coil
armature coil
pins
pin
winding device
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JP10055457A
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English (en)
Inventor
Keiichi Tanaka
慶一 田中
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造の自動化を図り、高性能なリニアモータ
の生産効率を高めることのできる電機子コイル巻線装置
および方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 巻線装置を、回転駆動されるテーブル3
2と、テーブル32上に起立状態から横倒し状態に移動
可能とされたピン35,35,…と、テーブル32に向
けて電線を供給する供給機構と、各ピン35を駆動する
ピン駆動機構とを備える構成とした。そして、扁平コイ
ル25の巻線方法としては、巻線装置の複数本のピン3
5に電線を巻き付けてコイルC1を形成する工程と、複
数本のピン35を定められた方向に倒すことによって扁
平形状のコイルC2を形成する工程とを有する構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータ等を
構成する電機子コイルを製造するときに用いて好適な電
機子コイル巻線装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や液晶表示素子等のデバイス
の製造工程において重要な位置を占めるフォトリソグラ
フィ工程では、フォトマスクまたはレチクル(以降、単
に「レチクル」と称する)の回路パターンを、投影光学
系を介し、感光剤を塗布したウエハまたはガラスプレー
ト等の基板上に投影露光し転写する投影露光装置が用い
られている。近年、半導体集積回路の集積度が高まるに
つれ、このような投影露光装置としては、基板を順次移
動させつつ基板上の複数の露光領域にパターンを順次投
影転写していくステップ・アンド・リピート方式の縮小
投影型露光装置、いわゆるステッパーが主流となってい
る。
【0003】このようなステッパーにおいては、基板を
順次移動させつつ投影転写を行う度に、基板を精密に位
置決めする必要があるため、基板を保持・移動・位置決
めするステージが備えられている。ステージには、保持
した基板を少なくとも2方向に移動可能とする可動ステ
ージが備えられ、この可動ステージの駆動源としては直
動駆動機構が多用されている。直動駆動機構には、回転
型モータを用い回転運動を直動運動に変換するものや、
あるいは直動型のリニアモータを用いるものがある。特
に、リニアモータは構造が簡易で部品点数が少く、摩擦
抵抗も少ないため、特に精密に位置決めを行う必要のあ
る機構の駆動源として主流になりつつある。
【0004】リニアモータは、永久磁石ユニットと、電
機子コイルユニットとからなり、これら永久磁石ユニッ
トと電機子コイルユニットとが相対移動することによっ
て推力を発生するものである。従来より、図17に示す
ように、リニアモータ1の電機子コイルユニット2に
は、断面視略長方形あるいは円形のコイル3を複数個並
べた構成のものがある。
【0005】また、近年では、永久磁石ユニットの磁気
ギャップに対する電機子コイルの占積率(密度)を向上
させることによってリニアモータの高性能化を図る技術
も提案されている。例えば特開平8−168229号公
報に開示される技術では、1辺方向に長い長方形または
平行四辺形に巻回した扁平コイルを用いるリニアモータ
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コイル3
は、図18に示すように、巻線ブロック5に電線を供給
しつつ、この巻線ブロック5を回転させることによっ
て、比較的容易に製造することができた。これに対し、
前記公報に開示されている扁平コイルのような特殊形状
のコイルは、これを製造するための電機子コイル巻線装
置が大掛かりなものとなったり、また形状によっては製
造の自動化が困難で、手巻きでコイルを製造せざるを得
ない場合もあった。
【0007】このように、従来は、高性能で、かつ製造
を効率よく行うことができるリニアモータが提供されて
いるとは言えないのが実状である。本発明は、以上のよ
うな点を考慮してなされたもので、特殊形状の電機子コ
イルの製造の自動化を図り、高性能なリニアモータの生
産効率を高めることのできる電機子コイル巻線装置およ
び方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
扁平多角形状の電機子コイル(25)を巻線する電機子
コイル巻線装置(30)であって、テーブル(32)
と、該テーブル(32)に向けて電線を供給する供給手
段(34)と、前記テーブル(32)上に複数本備えら
れかつそれぞれが起立状態から横倒し状態に移動可能と
されたピン(35)と、前記電線を前記複数本のピン
(35)に巻き付けてコイル(C1)を形成する巻き付
け手段と、前記ピン(35)のそれぞれを倒して前記コ
イル(C2)を扁平形状に整形するピン駆動手段(4
0)とを備えることを特徴としている。
【0009】これにより、供給手段(34)によりテー
ブル(32)に向けて電線を供給しつつ、巻き付け手段
により電線をテーブル(32)上の複数本のピン(3
5)に巻き付けてコイル(C1)を形成し、ピン駆動手
段(40)によりピン(35)のそれぞれを倒すことに
よってコイル(C2)が扁平形状に整形され、したがっ
て各ピン(35)を頂点とした扁平多角形状の電機子コ
イル(25)が形成される。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の電
機子コイル巻線装置(30)において、前記複数本のピ
ン(35)の外周側に、前記扁平形状に整形されたコイ
ル(C2)を外周側から整形する外周整形部(42)を
備えていることを特徴としている。
【0011】これにより、扁平形状に整形されたコイル
(C2)が、外周整形部(42)によって外周側から定
められた形状に整形される。
【0012】請求項3に係る発明は、請求項2記載の電
機子コイル巻線装置(30)において、前記外周整形部
(42)が、互いに隣接する前記ピン(35)間にて前
記コイル(C2)に当接する整形部材(43)と、該整
形部材(43)を前記ピン(35)側に向けて駆動させ
る整形部材駆動手段(44)とを備えていることを特徴
としている。
【0013】これにより、整形部材(43)を整形部材
駆動手段(44)でピン(35)側に向けて駆動させる
と、整形部材(43)が互いに隣接するピン(35)間
にてコイル(C2)に当接し、コイル(C2)が外周側
から整形される。
【0014】請求項4に係る発明は、請求項2または3
記載の電機子コイル巻線装置(30)において、前記コ
イル(C2)の内側で前記外周整形部(42)に対向配
置され、かつ前記コイル(C2)の外側に向けて付勢さ
れた内周整形部(45)を備えていることを特徴として
いる。
【0015】これにより、外周整形部(42)でコイル
(C2)を外周側から整形するときに、コイル(C2)
には内周整形部(45)によって内周側からも力が付与
されることとなり、コイル(C2)は内側と外側の両側
から整形されることとなる。
【0016】請求項5に係る発明は、請求項1ないし4
のいずれかに記載の電機子コイル巻線装置(30)にお
いて、前記テーブル(32)の上方に、前記扁平形状に
整形されたコイル(C2)を厚さ方向にプレスするプレ
ス手段(33)を備えていることを特徴としている。
【0017】これにより、扁平形状に整形されたコイル
(C2)が厚さ方向にプレスされ、定められた厚さに整
形されることとなる。
【0018】請求項6に係る発明は、請求項1ないし5
のいずれかに記載の電機子コイル巻線装置(30)にお
いて、前記ピン駆動手段(40)が、前記ピン(35)
の基端部に備えられた回転軸(36)と、該回転軸(3
6)を回転駆動させる回転軸駆動部とを備えていること
を特徴としている。
【0019】これにより、回転軸駆動部で回転軸(3
6)を回転駆動させることによって、コイル(C1)が
巻き付けられるピン(35)はその基端部を中心として
回転し、起立状態と横倒し状態とで移動可能となる。
【0020】請求項7に係る発明は、請求項6記載の電
機子コイル巻線装置(30)において、前記回転軸駆動
部が、前記回転軸(36)に一体に形成されたカム(3
7)のカム山面に形成された従動ギヤ(38)と、該従
動ギヤ(38)に噛み合う駆動ギヤ(39)を備えた回
転駆動源とからなることを特徴としている。
【0021】これにより、回転駆動源で駆動ギヤ(3
9)を駆動させると、カム(37)のカム山面に形成さ
れた従動ギヤ(38)が駆動され、ピン(35)がその
基端部の回転軸(36)を中心として回転し、起立状態
と横倒し状態とで移動可能となる。
【0022】請求項8に係る発明は、扁平多角形状の電
機子コイルを巻線する方法であって、テーブル(32)
上の複数本のピン(35)に電線を巻き付けてコイル
(C1)を形成する工程と、前記コイル(C1)を、前
記テーブル(32)上の複数本のピン(35)を定めら
れた方向に倒すことによって、前記テーブル(32)上
で扁平形状に変形させる工程とを有してなることを特徴
としている。
【0023】このようにして、複数本のピン(35)に
電線を巻き付け、さらにピン(35)を倒すことによっ
て、ピン(35)を頂点とした扁平多角形状の電機子コ
イル(25)を形成することができる。
【0024】請求項9に係る発明は、請求項8記載の電
機子コイル巻線方法において、扁平形状に整形した前記
コイル(C2)を、整形手段により外周側から定められ
た多角形状に整形することを特徴としている。
【0025】これにより、扁平形状に整形されたコイル
(C2)が、整形手段によって外周側から定められた多
角形状に整形される。
【0026】請求項10に係る発明は、請求項8または
9記載の電機子コイル巻線方法において、扁平形状に整
形した前記コイル(C2)を、プレス手段(33)によ
り厚さ方向にプレスすることを特徴としている。
【0027】これにより、扁平形状に整形されたコイル
(C2)が厚さ方向にプレスされ、定められた厚さに整
形されることとなる。
【0028】請求項11に係る発明は、請求項8ないし
10のいずれかに記載の電機子コイル巻線方法におい
て、前記コイル(C2)を定められた形状に形成した
後、前記ピン(35)を定められた角度だけ起こして前
記コイル(C2)を前記ピン(35)から抜くことを特
徴としている。
【0029】これにより、扁平多角形状に整形されたコ
イル(C2)をピン(35)から容易に抜くことができ
る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電機子コイル
巻線装置および方法の実施の形態の一例を、図1ないし
図16を参照して説明する。ここでは、電機子コイル巻
線装置および方法について説明するに先立ち、電機子コ
イル巻線装置および方法で製造する電機子コイルを用い
るリニアモータおよびこのリニアモータを備えた投影露
光装置についての説明を行う。
【0031】図1に示すものは、例えば半導体素子のフ
ォトリソグラフィ工程において、フォトマスクまたはレ
チクルの回路パターンを、投影光学系を介し、感光剤を
塗布したウエハまたはガラスプレート等の基板上に投影
露光し転写する投影露光装置のステージ機構10であ
る。この図1に示すように、ステージ機構10は、ウエ
ハ等の基板(以下、単に「ウエハ」と略称する)Wを保
持・移動・位置決めするもので、図示しない台座上に除
振機構を介して据え付けられた基盤11上に、Xステー
ジ12とYステージ13とが備えられた構成となってい
る。
【0032】Xステージ12は、基盤11の上面に設け
られて、投影露光装置の投影光学系の光軸に対して直交
する面内において一方向(図中矢印x方向)に沿って延
在する二本一対の固定ロッド14,14と、各固定ロッ
ド14にそれぞれ移動自在に設けられた可動部材15
と、これら二つの可動部材15,15に一体に設けられ
た平面視略矩形のフレーム16とから構成されている。
これにより、フレーム16は、可動部材15,15が固
定ロッド14,14に沿って移動することにより、固定
ロッド14,14の軸線方向、すなわち図中矢印x方向
に移動自在とされている。
【0033】Yステージ13は、投影露光装置の投影光
学系の光軸に対して直交する面内において固定ロッド1
4と直交する方向に延在し、かつフレーム16に一体に
設けられた固定ロッド17と、固定ロッド17に沿って
移動自在に設けられた可動部材18と、可動部材18の
上面に一体に設けられた保持テーブル19と、固定ロッ
ド17を挟んでその両側に位置するフレーム16の二辺
に設けられたガイド部材20,20とから構成されてい
る。このYステージ13の保持テーブル19は、可動部
材18が固定ロッド17に沿って移動することにより、
固定ロッド17の軸線方向、すなわち図中矢印y方向に
移動自在とされている。このとき、保持テーブル19
は、その両端部がフレーム16に形成されたガイド部材
20,20によってガイドされるようになっている。
【0034】さらに保持ステージ19には、ウエハWを
微少回転可能に吸着保持するウエハホルダ(図示なし)
と、保持したウエハWを上下動させるレベリング機構
(図示なし)とが備えられている。
【0035】これにより、ステージ機構10において
は、保持ステージ19が、Xステージ12およびYステ
ージ13によって、投影露光装置の投影光学系の光軸に
対して直交する面内で互いに直交する2方向に移動自在
となっている。
【0036】上記ステージ機構10を構成するXステー
ジ12およびYステージ13の駆動源としてはリニアモ
ータが用いられている。
【0037】図2に示すように、リニアモータRは、所
定の間隔を隔てて対向するよう磁石フレーム21に保持
された永久磁石22,22と、これら永久磁石22,2
2間に配置された電機子コイルユニット23とから概略
構成されている。図3に示すように、電機子コイルユニ
ット23は、コイルフレーム24に多数の扁平コイル
(電機子コイル)25,25,…が保持された構成とな
っている。ここで、各扁平コイル25は、例えば平面視
略6角形をなした扁平形状、つまり扁平多角形状をなし
ている。そして、これらの扁平コイル25は、所定寸法
(扁平コイル25のコイル幅a)ずつずらして順次重ね
た状態でコイルフレーム24に保持されている。
【0038】このようなリニアモータRは、図2に示し
た磁石フレーム21側あるいはコイルフレーム24側の
いずれか一方が、図1に示したXステージ12の固定ロ
ッド14,Yステージ13の固定ロッド17に固定さ
れ、いずれか他方がXステージ12の可動部材15,Y
ステージ13の可動部材18に固定されるようになって
いる。そして、永久磁石22,22と電機子コイルユニ
ット23との相対移動によって発生するリニアモータR
の推進力によって、ステージ機構10が駆動されるよう
になっている。
【0039】次に、上記したようなリニアモータRの扁
平コイル25を製造するための電機子コイル巻線装置お
よび方法について説明する。図4に示すものは、電機子
コイル巻線装置(以下、「巻線装置」と略称する)30
である。この巻線装置30は、装置本体31に、コイル
を形成するためのテーブル32と、このテーブル32の
上方に配置された上部プレス機構(プレス手段)33
と、テーブル32に電線を供給する供給機構(供給手
段)34とが備えられた概略構成となっている。
【0040】図5に示すように、テーブル32は、その
上面が略円形の平面をなしており、この上面には、扁平
コイル25(図3参照)を形成するため外形略六角形の
溝Aが形成されている。テーブル32は、その上面と直
交する回転軸(図示なし)を中心として図示しない駆動
源(巻き付け手段)により回転駆動されるようになって
いる。
【0041】テーブル32の上面には、電線を巻き付け
てコイルを形成するため、複数本、例えば6本のピン3
5,35,…が備えられている。各ピン35は、基端部
35aから所定寸法の部分が電線を巻き付けるための巻
き付け部35bとされ、先端部35cは、巻き付け部3
5bよりも大径に形成されている。
【0042】図6に示すように、各ピン35は、その基
端部が回転軸36を介してテーブル32の内部に回動自
在に支持されている。さらに、各ピン35の基端部35
aには、回転軸36の下側に略扇状のカム37が一体に
形成され、カム37のカム山面には従動ギヤ38が形成
されている。この従動ギヤ38と対向する位置には、従
動ギヤ38に噛み合う駆動ギヤ39が設けられている。
この駆動ギヤ39は、モータ等の回転駆動源に、直接、
あるいは図示しないギヤやプーリ、タイミングベルト等
を介して連結されている。これらカム37,従動ギヤ3
8,駆動ギヤ39,回転駆動源等によって各ピン35の
ピン駆動機構(ピン駆動手段)40が構成されている。
そして、このピン駆動機構40では、回転駆動源で駆動
ギヤ39を回転駆動させると、その駆動力が従動ギヤ3
8に伝達されてカム37が回転し、これによって各ピン
35が回転軸36を中心として回動するようになってい
る。したがって、各ピン35は、起立状態と横倒し状態
との間で移動可能な構成となっている。
【0043】ここでは、図6(b)および図7に示すよ
うに、これら計6本のピン35は、横倒し状態となった
ときには、先端部35cが基端部35aに対して同一方
向(図7中右側)に位置する構成とされ、つまり6本の
ピン35は同一方向に倒れるようになっている。
【0044】図5に示したように、これら計6本のピン
35は、4本のピン35A,35B,35C,35Dが
溝Aの外周側に配置され、残りの2本のピン35E,3
5Fが溝Aの内周側に配置されている。さらに、これら
のピン35A,35B,35C,35D,35E,35
Fは、横倒し状態となったときに、巻き付け部35bが
溝A内に位置するようになっている。また、溝Aには、
その外周側に配置された2本のピン35B,35Cに対
応した位置に、これらが横倒し状態となったときに巻き
付け部35bの上側が溝Aの底面と同レベルあるいはそ
れよりも下方レベルに位置するよう、これらピン35
B,35Cを収納する凹部41がそれぞれ形成されてい
る。
【0045】また、テーブル32の上面には、溝Aの外
周側に、外周整形部42が備えられている。外周整形部
42は、二個一対の外周整形部材(整形部材)43,4
3と、これら外周整形部材43,43を駆動させる整形
部材駆動機構(整形部材駆動手段)44とから構成され
ている。各外周整形部材43は、基部43aから三本の
延出部43b,43c,43dが互いに平行に延出する
平面視略E字状をなしている。三本の延出部43b,4
3c,43dは、その先端部が、互いに隣接する二本の
ピン35,35間に位置するよう形成されている。整形
部材駆動機構44は、外周整形部材43の基部43aに
螺合したボールネジ44aと、このボールネジ44aを
回転駆動させるモータ等の駆動源(図示なし)とから構
成されており、駆動源(図示なし)でボールネジ44a
を回転駆動させると、外周整形部材43がボールネジ4
4aの軸線方向に沿って進退駆動されるようになってい
る。
【0046】さらに、テーブル32の上面には、溝Aの
内周側に内周整形部45が備えられている。内周整形部
45は、外周整形部材43の延出部43b,43c,4
3dに対向する位置にそれぞれ設けられた内周整形部材
46と、内周整形部材46を外周側に向けて付勢するス
プリング等の付勢部材47とから構成されている。
【0047】図8および図9に示すように、このような
テーブル32(図9参照)の上方に備えられている前記
上部プレス機構33は、プレス型枠50と、このプレス
型枠50を昇降駆動させる昇降駆動機構(図示なし)と
から構成されている。プレス型枠50には、テーブル3
2(図9参照)に対向する下面に、ピン孔51とプレス
突起52とが形成されている。図9に示したように、ピ
ン孔51は、起立状態の各ピン35に対応した位置にそ
れぞれ形成されている。各ピン孔51は、その内径が、
各ピン35の先端部35cよりも大径で、かつ巻き付け
部35bに電線を巻き付けた状態での外径よりも小径と
なるよう設定されている。また、プレス突起52は、溝
Aと対向した位置に、プレス型枠50を下降させたとき
に溝A内に入り込むよう形成されている。このプレス突
起52は、図7に示したように計6本のピン35を横倒
し状態としたときに、凹部41に収納されるピン35
B,35Cを除いた残り4本のピン35A,35D,3
5E,35Fを回避するため、計4個に分割形成されて
いる。
【0048】また、図4に示したように、上記のような
構成のテーブル32に電線を供給する供給機構34とし
ては、電線リール55を回転自在に支持するため装置本
体31の外側に設けられた支持軸56と、電線リール5
5から繰り出される電線をテーブル32に案内するため
に設けられたガイドプーリ57と、装置本体31に形成
された電線導入口58等とから構成されている。このよ
うな供給機構34では、電線リール55から繰り出した
電線を、ガイドプーリ57,電線導入口58を介してテ
ーブル32上に供給するようになっている。
【0049】次に、上記構成からなる巻線装置30で扁
平コイル25を製造する方法について説明する。
【0050】まず初期状態では、図10(a)に示すよ
うに、各ピン35を起立状態としておくとともに、図4
に示したように、プレス型枠50を上昇させた状態とし
ておく。そして、図9(a)および図10に示すよう
に、供給機構34(図4参照)によってテーブル32上
のピン35,35,…に供給される電線を、テーブル3
2を駆動源(図示なし)で回転駆動させることによっ
て、ピン35,35,…の巻き付け部35b,35b,
…に所定回転だけ巻き付け、コイルC1を形成する。
【0051】次いで、図9(b)に示したように、プレ
ス型枠50を下降させ、ピン孔51,51,…内にピン
35,35,…を挿入させる。すると、各ピン35にお
いて、巻き付け部35bに巻き付けられている電線がプ
レス型枠50によって下方にプレスされ、これによって
コイルC1を構成する電線どうしが密着し、整列され
る。プレス完了後、プレス型枠50を上昇させる。
【0052】続いて、図6、図7、および図11に示す
ように、テーブル32上の総てのピン35を、ピン駆動
機構40によって一斉に同一方向に倒す。すると、図7
および図11に示したように、コイルC1は、ピン35
Aおよび35Dの巻き付け部35bに沿った折り曲げ部
CLにおいて折り曲げられ、扁平状態に整形される。こ
のように扁平状態に整形されたコイルC2は、溝A内に
収まり、ピン35B,35Cの側においては元々外周面
側であった面を上側とし、ピン35E,35Fの側にお
いて元々内周面側であった面を上側としている。図12
(a)に示すように、コイルC2は、この状態で側面視
すると、折り曲げ部CLの部分でピン35A,35Dの
巻き付け部35b,35bの太さ分だけその厚さ方向に
隙間が開いている。
【0053】この後、以下のようにしてコイルC2を整
形する。まず、図13に示すように、外周整形部42の
外周整形部材43を整形部材駆動機構44でコイルC2
に向けて駆動させる。すると、外周整形部材43は、そ
の延出部43b,43c,43dの先端部がコイルC2
に当たり、コイルC2を外周側から整形する。このと
き、内周整形部45においては、内周整形部材46が付
勢部材47によって外周側に付勢されているので、この
内周整形部材46がコイルC2に外周整形部42の整形
力に相対する力を付与する。つまり、コイルC2は、内
側と外側の両側から整形されることとなる。
【0054】また、上記外周整形部42および内周整形
部45による側方からの整形動作と同時に、図12
(b)に示すように、上部プレス機構33のプレス型枠
50を下降させ、プレス突起52でコイルC2を上下方
向にプレスする。すると、図14に示すように、プレス
突起52は、ピン35B,35C側の部分においては、
ピン32A,32D間のほぼ全面においてコイルC2を
その厚さ方向にプレスする(図14中二点鎖線(イ)の
範囲)。また、プレス突起52は、ピン35E,35F
側の部分においては、ピン35A,35D間で、ピン3
5E,35Fを避けた部分においてコイルC2をその厚
さ方向にプレスする(図14中二点鎖線(ロ)、
(ハ)、(ニ)の範囲)。すると、図12(b)に示す
ように、コイルC2の折り曲げ部CLで厚さ方向に開い
ていた隙間が閉塞され、コイルC2は所定の扁平形状と
なる。
【0055】このように、コイルC2を側方から整形す
ると同時に上下方向にプレスすることによって、コイル
C2は所定の扁平六角形状に整形され、これによって扁
平コイル25が形成されたこととなる。
【0056】この後は、図15に示すように、形成され
た扁平コイル25に、固定用の接着テープ60等を貼り
付けた後、図8に示したプレス型枠50を再度下降さ
せ、プレス突起52で扁平コイル25をプレスすること
により、扁平コイル25を構成する電線どうしを固着さ
せる。
【0057】しかる後には、図16に示すように、ま
ず、扁平コイル25の上面側に位置しているピン35
E,35Fをピン駆動機構40(図6参照)で起こして
起立状態とした後、ピン35A,35Dをピン駆動機構
40で所定角度、例えば30゜〜60゜程度起こして傾
斜状態とする。そして、この状態で扁平コイル25は、
ピン35A,35Dのみに支持されているので、扁平コ
イル25をピン35A,35Dから引き抜くことによ
り、扁平コイル25が完成することとなる。
【0058】この後には、上記工程を順次繰り返すこと
により多数個の扁平コイル25を順次製造することがで
きる。
【0059】上述した巻線装置30では、回転駆動され
るテーブル32と、テーブル32上に起立状態から横倒
し状態に移動可能とされたピン35,35,…と、テー
ブル32に向けて電線を供給する供給機構34と、各ピ
ン35を駆動するピン駆動機構40とを備えた構成とな
っている。そして、上述した扁平コイル25の巻線方法
では、巻線装置30の複数本のピン35に電線を巻き付
けてコイルC1を形成する工程と、複数本のピン35を
定められた方向に倒すことによって扁平形状のコイルC
2を形成する工程とを有した構成となっている。これに
より、巻線装置30において、特殊形状である扁平コイ
ル25の製造の自動化を図ることができ、またこれを製
造するための巻線装置30も特に大掛かりとすることも
ない。したがって、高性能なリニアモータRの生産能力
を大幅に向上させることができる。
【0060】また、巻線装置30には、複数本のピン3
5の外周側に外周整形部42を備えた構成となってい
る。そして、この外周整形部42は、互いに隣接するピ
ン35,35でコイルC1に当接する外周整形部材43
と、外周整形部材43を駆動させる整形部材駆動機構4
4とを備えた構成となっている。これにより、外周整形
部材43を整形部材駆動機構44でピン35側に向けて
駆動させると、外周整形部材43の延出部43b,43
c,43dが互いに隣接するピン35,35間にてコイ
ルC2に当接し、コイルC2を多角形状に整形すること
ができる。これにより、扁平形状に整形されたコイルC
1を、定められた扁平多角形状に確実に整形することが
できる。もちろん、ピン35,35,…を倒す動作のみ
で扁平コイル25を形成することも考えられるが、これ
ではピン35,35,…を倒すときにコイルC1に過大
な力が作用してしまう。これに対し、上記したように、
ピン35,35,…を倒して扁平形状のコイルC2を形
成した後、外周整形部42でコイルC2をさらに外周側
から整形することによって、コイルC2に過大な力が掛
かるのを防止することができ、扁平コイル25を確実に
整形することができる。
【0061】しかも、巻線装置30には、コイルC2の
内側に内周整形部45を備えた構成となっている。これ
により、外周整形部42でコイルC2を外周側から整形
するときに、内周整形部45によってコイルC2には外
周整形部42の整形力に相対する力が付与されることと
なる。したがって、コイルC2はその内側と外側の両側
から整形されることとなり、より確実に整形することが
可能となる。
【0062】加えて、巻線装置30には、扁平形状に整
形されたコイルC2を厚さ方向にプレスする上部プレス
機構33が備えられた構成となっている。これにより、
扁平形状に整形されたコイルC2が厚さ方向にプレスさ
れ、定められた厚さに整形されることとなる。これによ
っても、単にピン35,35,…を倒すだけで扁平コイ
ル25を製造しようとする場合に比較して、コイルC2
に過大な力が掛かるのを防ぐことができ、扁平コイル2
5をより確実に整形することができる。
【0063】また、ピン35を起立状態から横倒し状態
に移動可能とするためのピン駆動機構40が、ピン35
の基端部35aに備えられた回転軸36と、回転軸36
を回転駆動させる回転軸駆動部とを備え、この回転軸駆
動部は、回転軸36に一体に形成されたカム37のカム
山面に形成された従動ギヤ38と、従動ギヤ38に噛み
合う駆動ギヤ39を備えた回転駆動源とからなる構成と
なっている。これにより、回転駆動源で回転軸36を回
転駆動させることによって、ピン35を起立状態から横
倒し状態へと移動可能とすることができる。このような
構成のピン駆動機構40は非常にコンパクトであり、巻
線装置30の小型化に貢献することができる。また、駆
動ギヤ39と従動ギヤ38とのかみ合いにより、ピン3
5の作動を確実なものとすることができる。加えて、従
動ギヤ38は、回転軸36に一体形成されたカム37の
カム山面に形成されているので、ピン35の作動トルク
を大きくすることができ、すなわちピン35によるコイ
ルC1の整形力を大きなものとすることができる。
【0064】さらには、上記の如く扁平コイル25を形
成した後、ピン35A,35Dを定められた角度だけ起
こして扁平コイル25をピン35A,35Dから抜く構
成となっている。これにより、扁平コイル25をピン3
5A,35Dから容易に抜くことができる。したがっ
て、扁平コイル25の取出作業の効率化を図り、コイル
製造コストの低減に寄与することができる。
【0065】なお、上記実施の形態において挙げた各部
の構成は、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば適
宜他の構成に変更することも可能である。例えば、上記
実施の形態では、平面視略六角形状の扁平コイル25を
製造する構成としたが、扁平多角形状であれば、例えば
菱形、八角形等、他の形状の扁平コイルを製造する場合
でも上記構成を適用することにより、前記したのと同様
の効果を得ることができる。もちろん、その場合、ピン
35の配置や外周整形部材43の形状等、各部の構成も
変更する必要があるのは言うまでもない。また、電機子
コイルが扁平多角形状であれば、リニアモータR自体の
構成については何ら限定するものではなく、いかなる構
成のものにも適用可能である。
【0066】また、上記実施の形態では、ピン35のピ
ン駆動機構40として、回転軸36,カム37のカム山
面に形成された従動ギヤ38,駆動ギヤ39を備えた回
転駆動源からなる構成を例に挙げたが、ピン35を起立
状態と横倒し状態とで移動可能とするのであれば、例え
ば回転軸36自体をモータ等で回転駆動させても良い
し、これ以外の他の構成を採用することも可能である。
【0067】さらに、ピン35自体の形状についても、
上記に挙げたものに限らず、コイルC2への変形を円滑
かつ確実に行える形状や、形成された扁平コイル25の
抜き取りが容易となる形状等、他の形状を採用しても良
い。
【0068】加えて、外周整形部42や内周整形部45
の構成も、コイルC2を側方から確実に整形できるので
あれば、その構造や形状を何ら問うものではない。
【0069】また、プレス型枠50についても、その構
成は上記実施の形態で挙げたものに限定する意図はな
い。例えば、コイルC1を形成するにあたりピン35に
電線を隙間なく巻き付けることができるのであれば、ピ
ン孔51を省略し、これとともにプレス型枠50による
プレス工程を省くことができる。
【0070】さらに、扁平コイル25の巻線方法につい
ても、上記実施の形態で挙げた工程に限るものではな
い。例えば、外周整形部42による整形工程と、上部プ
レス機構33によるプレス工程は、上記したように同時
に行っても良いし、またいずれかの工程を先行して行っ
ても良い。
【0071】さらに加えて、例えばコイルC1を形成す
るに際し、テーブル32を回転駆動させるようにした
が、テーブル32側を固定しておき、電線側を回転させ
つつピン35,35,…に巻き付ける構成とすることも
可能である。
【0072】これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない
範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また
上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものと
しても良いのは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る電
機子コイル巻線装置によれば、テーブルと、テーブルに
向けて電線を供給する供給手段と、起立状態から横倒し
状態に移動可能とされたピンと、電線をピンに巻き付け
てコイルを形成する巻き付け手段と、ピンのそれぞれを
倒してコイルを扁平形状に整形するピン駆動手段とを備
えた構成となっている。これにより、供給手段により供
給した電線を巻き付け手段で複数本のピンに巻き付けて
コイルを形成し、ピン駆動手段でピンのそれぞれを倒す
ことによって、コイルを扁平形状に整形することがで
き、扁平多角形状の電機子コイルを製造することができ
る。したがって、このように特殊形状である扁平多角形
状の電機子コイルの製造の自動化を図ることができ、高
性能なリニアモータの生産効率を大幅に向上させること
ができる。またこれを製造するための装置も特に大掛か
りとすることもない。
【0074】請求項2に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、複数本のピンの外周側に外周整形部を備えた構成
となっている。これにより、扁平形状に整形されたコイ
ルを、外周整形部で外周側から定められた形状に整形す
ることができる。したがって、単にピンを倒すだけで所
定の扁平形状のコイルを製造しようとする場合に比較し
て、コイルに過大な力が掛かるのを防止することがで
き、所定形状のコイルを確実に形成することができる。
【0075】請求項3に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、外周整形部の具体的な構成として、外周整形部
が、互いに隣接するピン間にてコイルに当接する整形部
材と、整形部材を駆動させる整形部材駆動手段とを備え
た構成となっている。これにより、整形部材を整形部材
駆動手段でピン側に向けて駆動させることによって、整
形部材が互いに隣接するピン間でコイルに当接し、コイ
ルを多角形状に整形することができる。
【0076】請求項4に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、コイルの内側に内周整形部を備えた構成となって
いる。これにより、外周整形部でコイルを外周側から整
形するときに、コイルには外周整形部の整形力に相対す
る力が付与されることとなり、したがってコイルを内側
と外側の両側から確実に整形することが可能となる。
【0077】請求項5に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、扁平形状に整形されたコイルを厚さ方向にプレス
するプレス手段を備えた構成となっている。これによ
り、扁平形状に整形されたコイルが厚さ方向にプレスさ
れ、定められた厚さに整形されることとなる。このよう
な構成によっても、単にピンを倒すだけで所定の扁平形
状のコイルを製造しようとする場合に比較して、コイル
に過大な力が掛かるのを防ぐことができ、コイルを確実
に形成することができる。
【0078】請求項6に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、ピン駆動手段が、ピンの基端部に備えられた回転
軸と、回転軸を回転駆動させる回転軸駆動部とを備えた
構成となっている。これにより、回転軸駆動部で回転軸
を回転駆動させることによって、コイルが巻き付けられ
るピンを起立状態と横倒し状態とで移動可能とすること
ができる。
【0079】請求項7に係る電機子コイル巻線装置によ
れば、ピン駆動手段のより具体的な構成として、回転軸
駆動部が、回転軸に一体に形成されたカムのカム山面に
形成された従動ギヤと、従動ギヤに噛み合う駆動ギヤを
備えた回転駆動源とからなる構成となっている。これに
より、回転駆動源で駆動ギヤを駆動させると、ピンを起
立状態と横倒し状態とで移動可能とすることができる。
またこのような構成はピン駆動手段をコンパクトなもの
とすることができ、装置の小型化に貢献することができ
る。さらに、従動ギヤと駆動ギヤとのかみ合いにより、
ピンの作動を確実なものとすることができ、しかも従動
ギヤをカムのカム山面に形成することにより、ピンの作
動トルクを増大させて、ピンによるコイルの変形力を大
きなものとすることができる。
【0080】請求項8に係る電機子コイル巻線方法によ
れば、複数本のピンに電線を巻き付けてコイルを形成す
る工程と、テーブル上の複数本のピンを定められた方向
に倒すことによってコイルを扁平形状に変形させる工程
とを有した構成となっている。このようにして、複数本
のピンに電線を巻き付け、さらにピンを倒すことによっ
て、特殊形状である扁平多角形状のコイルの製造の自動
化を図ることができ、その結果、高性能なリニアモータ
の生産の効率化を図ることができる。
【0081】請求項9に係る電機子コイル巻線方法によ
れば、扁平形状に整形したコイルを、整形手段により外
周側から多角形状に整形する構成となっている。これに
より、扁平形状に整形されたコイルが、整形手段によっ
て外周側から定められた多角形状に整形され、コイルに
過大な力を掛けることなく扁平多角形状のコイルを確実
に形成することができる。
【0082】請求項10に係る電機子コイル巻線方法に
よれば、扁平形状に整形したコイルをプレス手段により
厚さ方向にプレスする構成となっている。これにより、
扁平形状に整形されたコイルが定められた厚さに整形さ
れ、これによってもコイルに過大な力を掛けることなく
扁平多角形状のコイルを形成することができる。
【0083】請求項11に係る電機子コイル巻線方法に
よれば、コイルを定められた形状に形成した後、ピンを
定められた角度だけ起こしてコイルをピンから抜く構成
となっている。これにより、扁平多角形状に整形された
コイルをピンから容易に抜くことができ、コイルの取出
作業の効率化を図り、コイル製造コストの低減に寄与す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電機子コイル巻線装置および方
法によって製造されるリニアモータを備えた投影露光装
置のステージ機構を示す平面図である。
【図2】 前記リニアモータの一例を示す側面図であ
る。
【図3】 同リニアモータを構成する電機子コイルユニ
ットを示す正面図である。
【図4】 前記電機子コイルユニットを構成する扁平多
角形状の電機子コイルを製造するための電機子コイル巻
線装置の一例を示す斜視図である。
【図5】 前記電機子コイル巻線装置に備えられたテー
ブルの斜視図である。
【図6】 前記テーブルに備えられたピンを起立状態か
ら横倒し状態に移動させたときの状態を示す立断面図で
ある。
【図7】 前記ピンを横倒し状態としたときのテーブル
を示す斜視図である。
【図8】 前記電機子コイル巻線装置に備えられたプレ
ス手段の下面を示す斜視図である。
【図9】 前記プレス手段でコイルを構成する電線を密
着させる状態を示す立断面図である。
【図10】 前記テーブル上のピンに電線を巻き付けて
コイルを形成する状態を示す斜視図である。
【図11】 前記ピンを横倒し状態としてコイルを扁平
形状に変形させた状態を示す平面図である。
【図12】 前記扁平形状に変形させたコイルを厚さ方
向にプレスした状態を示す側面図である。
【図13】 同扁平形状に変形させたコイルを側方から
整形した状態を示す平面図である。
【図14】 同扁平形状に変形させたコイルを厚さ方向
にプレスするときのプレス範囲を示す平面図である。
【図15】 同扁平形状に変形させたコイルに接着テー
プを貼り付けた状態を示す斜視図である。
【図16】 前記コイルを取り出すときの状態を示す斜
視図である。
【図17】 従来のリニアモータの電機子コイルの一例
を示す斜視図である。
【図18】 前記従来の電機子コイルの巻線方法の一例
を示す斜視図である。
【符号の説明】
25 扁平コイル(電機子コイル) 30 巻線装置(電機子コイル巻線装置) 32 テーブル 33 上部プレス機構(プレス手段) 34 供給機構(供給手段) 35 ピン 36 回転軸 37 カム 38 従動ギヤ 39 駆動ギヤ 40 ピン駆動機構(ピン駆動手段) 42 外周整形部 43 外周整形部材(整形部材) 44 整形部材駆動機構(整形部材駆動手段) 45 内周整形部 C1,C2 コイル

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 扁平多角形状の電機子コイルを巻線する
    電機子コイル巻線装置であって、 テーブルと、該テーブルに向けて電線を供給する供給手
    段と、前記テーブル上に複数本備えられかつそれぞれが
    起立状態から横倒し状態に移動可能とされたピンと、前
    記電線を前記複数本のピンに巻き付けてコイルを形成す
    る巻き付け手段と、前記ピンのそれぞれを倒して前記コ
    イルを扁平形状に整形するピン駆動手段とを備えること
    を特徴とする電機子コイル巻線装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電機子コイル巻線装置に
    おいて、前記複数本のピンの外周側に、前記扁平形状に
    整形されたコイルを外周側から整形する外周整形部を備
    えていることを特徴とする電機子コイル巻線装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の電機子コイル巻線装置に
    おいて、前記外周整形部が、互いに隣接する前記ピン間
    にて前記コイルに当接する整形部材と、該整形部材を前
    記ピン側に向けて駆動させる整形部材駆動手段とを備え
    ていることを特徴とする電機子コイル巻線装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の電機子コイル巻
    線装置において、前記コイルの内側で前記外周整形部に
    対向配置され、かつ前記コイルの外側に向けて付勢され
    た内周整形部を備えていることを特徴とする電機子コイ
    ル巻線装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の電
    機子コイル巻線装置において、前記テーブルの上方に、
    前記扁平形状に整形されたコイルを厚さ方向にプレスす
    るプレス手段を備えていることを特徴とする電機子コイ
    ル巻線装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の電
    機子コイル巻線装置において、前記ピン駆動手段が、前
    記ピンの基端部に備えられた回転軸と、該回転軸を回転
    駆動させる回転軸駆動部とを備えていることを特徴とす
    る電機子コイル巻線装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の電機子コイル巻線装置に
    おいて、前記回転軸駆動部が、前記回転軸に一体に形成
    されたカムのカム山面に形成された従動ギヤと、該従動
    ギヤに噛み合う駆動ギヤを備えた回転駆動源とからなる
    ことを特徴とする電機子コイル巻線装置。
  8. 【請求項8】 扁平多角形状の電機子コイルを巻線する
    方法であって、 テーブル上の複数本のピンに電線を巻き付けてコイルを
    形成する工程と、 前記コイルを、前記テーブル上の複数本のピンを定めら
    れた方向に倒すことによって、前記テーブル上で扁平形
    状に変形させる工程とを有してなることを特徴とする電
    機子コイル巻線方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の電機子コイル巻線方法に
    おいて、扁平形状に整形した前記コイルを、整形手段に
    より外周側から定められた多角形状に整形することを特
    徴とする電機子コイル巻線方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または9記載の電機子コイル
    巻線方法において、扁平形状に整形した前記コイルを、
    プレス手段により厚さ方向にプレスすることを特徴とす
    る電機子コイル巻線方法。
  11. 【請求項11】 請求項8ないし10のいずれかに記載
    の電機子コイル巻線方法において、前記コイルを定めら
    れた形状に形成した後、前記ピンを定められた角度だけ
    起こして前記コイルを前記ピンから抜くことを特徴とす
    る電機子コイル巻線方法。
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