JPH11251881A - Fetおよびコンパレータ並びに差動増幅器 - Google Patents

Fetおよびコンパレータ並びに差動増幅器

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JPH11251881A
JPH11251881A JP5306698A JP5306698A JPH11251881A JP H11251881 A JPH11251881 A JP H11251881A JP 5306698 A JP5306698 A JP 5306698A JP 5306698 A JP5306698 A JP 5306698A JP H11251881 A JPH11251881 A JP H11251881A
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JP
Japan
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voltage
input terminal
inverting input
gate
fet
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JP5306698A
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Kazuhiro Komatsu
和弘 小松
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Denso Ten Ltd
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Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット電圧等の動作点の調整が可能なF
ETを、集積度等に悪影響を与えることなく実現し、簡
単な構成でのヒステリシスコンパレータの実現や、動作
点特性を容易に調整できる差動増幅器等の実現を可能に
する。 【解決手段】 ゲート電極Gに対して間に酸化膜Thを
介して対向し、オフセット電圧を調整するための調整電
圧が印加される調整電極Lalを装備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FET、およびF
ETにより差動対が形成されたコンパレータ並びに差動
増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器には各種回路が用いられている
が、その回路の一つにコンパレータがある。コンパレー
タは、2入力を比較してその比較結果により、H(高電
圧)信号、L(低電圧)信号を出力するもので、各種セ
ンサの信号のレベル弁別によく用いられる。各種センサ
の信号のレベル弁別を行う場合、センサ信号が弁別レベ
ル(しきい値)付近のレベルの時に、ノイズ等によるセ
ンサ信号の微小な揺れにより、コンパレータの入力信号
がしきい値を頻繁に横切り、コンパレータの出力が不要
に反転することが起こる。このために、コンパレータの
出力が反転する毎にしきい値を反転しにくい方向に変化
させるヒステリシスコンパレータが用いられている。
【0003】図5は従来のヒステリシスコンパレータの
一例を示す回路図である。コンパレータCOMPの反転
入力端子には、電源Vccに直列に接続された抵抗R
1,R2により分圧された電圧が印加され、またその非
反転入力端子にはセンサ信号等の比較すべき信号Vin
の入力端子が接続されている。そして、抵抗R1,R2
の接続点にスイッチSW1と抵抗R3の直列回路が接続
されており、このスイッチSW1はコンパレータCOM
Pの出力がH信号の時閉じ、またL信号の時開くように
なっている。そして、コンパレータCOMPの出力は、
反転回路INV1,INV2により、2回反転されてヒ
ステリシスコンパレータの出力信号が形成されている。
尚、反転回路INV1,INV2は、バッファとして作
用する。
【0004】コンパレータCOMPの出力が、H信号の
時スイッチSW1が閉じ、またL信号の時スイッチSW
1が開く。このため、コンパレータCOMPの出力がH
信号の時、コンパレータCOMPの反転入力端子の電圧
は、抵抗R2,R3との並列合成抵抗と、抵抗R1との
分圧電圧となる。また、コンパレータCOMPの出力が
L信号の時、コンパレータCOMPの反転入力端子の電
圧は、抵抗R2と、抵抗R1との分圧電圧となる。従っ
て、センサ信号等の入力電圧が上昇してしきい値を越え
ると、コンパレータCOMPの出力が反転すると共にし
きい値電圧が下降し、センサ信号等の入力信号電圧Vi
nの下降によるコンパレータCOMPの出力の再反転が
起こりにくくなる。また逆に入力電圧Vinが下降して
しきい値を下回ると、コンパレータCOMPの出力が反
転すると共にしきい値電圧が上昇し、入力信号電圧Vi
nの上昇によるコンパレータCOMPの出力の再反転が
起こりにくくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ヒステリシス
コンパレータを構成するには、コンパレータに抵抗等の
回路を付加する必要があり、特に多くのヒステリシスコ
ンパレータを集積回路として構成する場合には、高密度
化の妨げとなる問題がある。
【0006】また、集積回路では高密度化に有利なFE
Tが多く利用されている。FETを使用する際の問題と
して、FETの反転レベル等の動作点に関する特性等に
影響するオフセット電圧の設定や調整の問題がある。
【0007】本発明は、このような問題に鑑みなされた
もので、回路構成を複雑とすることなく、FETを用い
た回路の特性を適切化することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記課題を
解決するため、本発明に係るFET(1)は、ゲート電
極に対して間に非導電層を介して対向し、オフセット電
圧を調整するための調整電圧が印加される調整電極を備
えていることを特徴としている。
【0009】上記FET(1)によれば、前記調整電極
に印加される電圧に応じてFETのソース・ドレイン間
の空乏層が変化し、結果としてFET出力が反転するゲ
ート電圧等のFETの動作点が変化する。従って、調整
電極に印加する電圧を調整することでFETのオフセッ
ト電圧の調整等が可能となり、またFETが構成される
半導体基板ではなく、その上部を覆う非導電体層の上面
の配線パターンを変化させるだけでよいので、集積回路
の集積度を下げることなく実現できる。
【0010】また、本発明に係るコンパレータ(2)
は、反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、
非反転入力端子がゲートに接続された第2FETとによ
り差動対が形成され、前記非反転入力端子電圧が前記反
転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信号を出力す
るコンパレータにおいて、前記第1FETのゲート電極
上方に非導電層を介して設けられた第1調整電極と、出
力信号の非反転信号を前記第1調整電極に印加する非反
転出力印加手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】上記コンパレータ(2)によれば、コンパ
レータの出力信号に応じて、差動対の反転入力端子側を
形成する前記第1FETのソース・ドレイン間の空乏層
が変化し、結果として前記第1FET出力が反転するゲ
ート電圧が変化する。従って、コンパレータ出力により
前記第1FETと前記第2FETとの動作点のバランス
が変化し、その結果出力の反転するしきい値が変わり、
抵抗やスイッチ素子等の回路構成をあまり追加すること
なくヒステリシスコンパレータを実現できる。
【0012】また、本発明に係るコンパレータ(3)
は、反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、
非反転入力端子がゲートに接続された第2FETとによ
り差動対が形成され、前記非反転入力端子電圧が前記反
転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信号を出力す
るコンパレータにおいて、前記第2FETのゲート電極
上方に非導電層を介して設けられた第2調整電極と、出
力信号の反転信号を前記第2調整電極に印加する反転出
力印加手段とを備えていることを特徴としている。
【0013】上記コンパレータ(3)によれば、コンパ
レータの出力信号に応じて、差動対の非反転入力端子側
を形成する前記第2FETのソース・ドレイン間の空乏
層が変化し、結果として前記第2FET出力が反転する
ゲート電圧が変化する。従って、コンパレータ出力によ
り前記第1FETと前記第2FETとの動作点のバラン
スが変化し、その結果出力の反転するしきい値が変わ
り、抵抗やスイッチ素子等の回路構成をあまり追加する
ことなくヒステリシスコンパレータを実現できる。
【0014】また、本発明に係るコンパレータ(4)
は、反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、
非反転入力端子がゲートに接続された第2FETとによ
り差動対が形成され、前記非反転入力端子電圧が前記反
転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信号を出力す
るコンパレータにおいて、前記第1FETのゲート電極
上方に非導電層を介して設けられた第1調整電極と、該
第1調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第1
調整電圧印加手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0015】上記コンパレータ(4)によれば、前記第
1調整電圧印加手段の調整電圧に応じて差動対の反転入
力端子側を形成する前記第1FETのソース・ドレイン
間の空乏層が変化し、結果として前記第1FET出力が
反転するゲート電圧が変化する。従って、前記第1調整
電圧印加手段の調整電圧を調整することにより前記第1
FETと前記第2FETとの動作点のバランスを変化さ
せることができ、その結果出力の反転するしきい値等の
調整を行うことができる。そして、その回路構成は、F
ETが形成された集積回路自体はあまり変えることな
く、若干の回路を追加することで実現できる。
【0016】また、本発明に係るコンパレータ(5)
は、反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、
非反転入力端子がゲートに接続された第2FETとによ
り差動対が形成され、前記非反転入力端子電圧が前記反
転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信号を出力す
るコンパレータにおいて、前記第2FETのゲート電極
上方に非導電層を介して設けられた第2調整電極と、該
第2調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第2
調整電圧印加手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0017】上記コンパレータ(5)によれば、前記第
2調整電圧印加手段の調整電圧に応じて差動対の反転入
力端子側を形成する前記第2FETのソース・ドレイン
間の空乏層が変化し、結果として前記第2FET出力が
反転するゲート電圧が変化する。従って、前記第2調整
電圧印加手段の調整電圧を調整することにより前記第1
FETと前記第2FETとの動作点のバランスを変化さ
せることができ、その結果出力の反転するしきい値等の
調整を行うことができる。そして、その回路構成は、F
ETが形成された集積回路自体はあまり変えることな
く、若干の回路を追加することで実現できる。
【0018】また、本発明に係る差動増幅器(6)は、
反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、非反
転入力端子がゲートに接続された第2FETとにより差
動対が形成され、前記非反転入力端子電圧と前記反転入
力端子電圧との差に応じた出力信号を出力する差動増幅
器において、前記第1FETのゲート電極上方に非導電
層を介して設けられた第1調整電極と、該第1調整電極
にオフセット調整用の電圧を印加する第1調整電圧印加
手段とを備えていることを特徴としている。
【0019】上記差動増幅器(6)によれば、前記第1
調整電圧印加手段の調整電圧に応じて差動対の反転入力
端子側を形成する前記第1FETのソース・ドレイン間
の空乏層が変化し、結果として前記第1FETのオフセ
ット等の動作点特性が変化する。従って、前記第1調整
電圧印加手段の調整電圧を調整することにより前記第1
FETと前記第2FETとの動作点のバランスを変化さ
せることができ、その結果出力の差動増幅器の動作点の
調整を行うことができる。そして、その回路構成は、F
ETが形成された集積回路自体はあまり変えることな
く、若干の回路を追加することで実現できる。
【0020】また、本発明に係る差動増幅器(7)は、
反転入力端子がゲートに接続された第1FETと、非反
転入力端子がゲートに接続された第2FETとにより差
動対が形成され、前記非反転入力端子電圧と前記反転入
力端子電圧との差に応じた出力信号を出力する差動増幅
器において、前記第2FETのゲート電極上方に非導電
層を介して設けられた第2調整電極と、該第2調整電極
にオフセット調整用の電圧を印加する第2調整電圧印加
手段とを備えていることを特徴としている。
【0021】上記差動増幅器(7)によれば、前記第2
調整電圧印加手段の調整電圧に応じて差動対の反転入力
端子側を形成する前記第2FETのソース・ドレイン間
の空乏層が変化し、結果として第2FETのオフセット
等の動作点特性が変化する。従って、前記第2調整電圧
印加手段の調整電圧を調整することにより前記第1FE
Tと前記第2FETの動作点のバランスを変化させるこ
とができ、その結果出力の差動増幅器の動作点の調整を
行うことができる。そして、その回路構成は、FETが
形成された集積回路自体はあまり変えることなく、若干
の回路を追加することで実現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1(A)〜(C)は本発明の実施
の形態に係るPチャンネルMOSFET(以降PMOS
と称し、またNチャンネルMOSFETをNMOSと称
する)の構造を示す構造図であり、(A)は断面図、
(B)は平面図、(C)は透過斜視図である。PMOS
は、P型基板PsにN型領域Nwを形成し、このN型領
域NwにP型領域であるソースS,ドレインDまたバッ
クゲートBGを形成することにより構成されている。
尚、N型領域NwやP型領域の形成は、通常のPMOS
の製造方法と同様に、ドナーやアクセプターを注入する
方法等により実現できる。そして、P型基板Ps,N型
領域Nw,ソースS,ドレインD,バックゲートBGの
上面には、酸化膜Th(非導電層)が形成され、その酸
化膜Thを介してソースSとドレインD間の上方に対応
する部分にはゲートGを構成する電極が設けられてい
る。更に、ゲートGを覆うように酸化膜Thが形成さ
れ、この酸化膜Thを介してゲートGの上方部分には、
PMOSが導通状態となるゲート電圧を調整するための
調整電極Lalがアルミニウム等の導電部材を用いて形
成されている。つまり、このPMOSは通常のPMOS
の製造工程における配線パターン形成時に、ゲートG上
方に酸化膜を介した配線パターンを引き延ばしてくるこ
とにより製造できる。
【0023】次にその動作について説明する。MOSが
導通、非導通の状態を変えるゲート電圧(しきい値)
は、ドレイン、ソース間における電子の誘起状態で変わ
ってくる。PMOSの場合、高電位の配線が上方にある
と電子が誘起されて導通しやすくなってしきい値が下が
る方向に変化し、逆に高電位の配線が上方にないと電子
が誘起されにくく導通しにくくなってしきい値が上がる
方向に変化する。尚、NMOSの場合はPMOSとは逆
に、高電位の配線が上方にあるとしきい値が上がる方向
に変化し、逆に高電位の配線が上方にないとしきい値が
下がる方向に変化する。
【0024】図2は、図1に示したPMOSを入力の差
動対に用いたヒステリシスコンパレータを示す回路構成
図である。
【0025】PMOSP1,P2のドレインは、PMO
SP4を介して電源Vccに接続され、またPMOSP
1のゲート(反転入力端子IN−)には基準電圧Vre
fが印加され、PMOSP2のゲートには非反転入力端
子IN+を介してセンサからの信号等の入力電圧Vin
が印加されている。
【0026】PMOSP1,P2のソースは、それぞれ
NMOSN1,N2のドレインに接続されており、また
NMOSN1,N2のソースは接地されている。NMO
SN1,N2のゲートは接続されており、またNMOS
N1のゲートとドレインは接続され、NMOSN1,N
2によりミラー回路が構成されている。NMOS3のド
レインはPMOSP3を介して電源Vccに接続され、
またそのゲートはPMOSP2のソースに接続され、そ
してそのソースは接地されている。そしてこのNMOS
N3のドレインに、差動対を形成するPMOSP1,P
2による反転入力端子IN−と非反転入力端子IN+の
電圧比較結果が出力されるようになっている。
【0027】NMOSN4のドレインはPMOSP4を
介して電源Vccに接続され、またそのゲートはPMO
SP4のゲートおよびNMOSN3のソースに接続さ
れ、そしてそのソースは接地されている。つまり、NM
OSN4とPMOSP4により、反転回路が構成され、
NMOSN3のドレインの出力の反転信号が、NMOS
N4のドレインに出力される構成となっている。
【0028】また、NMOSN5のドレインはPMOS
P5を介して電源Vccに接続され、またそのゲートは
PMOSP5のゲートおよびNMOSN4のドレインに
接続され、そしてそのソースは接地されている。つま
り、NMOSN5とPMOSP5により、反転回路が構
成され、NMOSN4のドレインの出力の反転信号が、
NMOSN5のドレインに出力される構成となってい
る。つまり、NMOSN5のドレインの電圧が、コンパ
レータの出力Voutとなっている。
【0029】NMOSN3のドレイン電圧、つまり非反
転入力端子IN+側の電圧と反転入力端子IN−の電圧
の比較結果(信号CPO1:非反転入力端子IN+側の
電圧が高いときにH信号)が、PMOSP1のゲートに
対向して設けられた調整端子T1に印加されるようにな
っている。また、NMOSN4のドレイン電圧、つまり
非反転入力端子IN+側の電圧と反転入力端子IN−の
電圧の比較結果の反転信号(信号CPO2:非反転入力
端子IN−側の電圧が高いときにH信号)が、PMOS
P2のゲートに対向して設けられた調整端子T2に印加
されるようになっている。尚、調整端子T1,T2に
は、NMOSN3,4のドレインから独立した配線を延
ばして接続してもよいが、信号CPO1,CPO2が通
っている信号ラインを対応するゲートG上方に配置して
調整端子T1,T2として機能させることも可能であ
る。
【0030】次に、本コンパレータの特徴ある動作であ
るヒステリシス動作について説明する。非反転入力端子
IN+の入力電圧が反転入力端子IN−の入力電圧より
高い場合には、信号CPO1が高電位、CPO2が低電
位となるため、PMOS1のしきい値は低下し、PMO
S2のしきい値は上昇する。このため、コンパレータの
比較出力がH信号となる入力電圧Vin、つまりPMO
S1が非導通状態となり、PMOS2が導通状態となる
入力電圧Vinは低下し、その結果コンパレータの比較
出力は反転しにくくなる(L信号となりにくくなる)。
【0031】逆に、非反転入力端子IN+の入力電圧が
反転入力端子IN−の入力電圧より低い場合には、信号
CPO1が低電位、CPO2が高電位となるため、PM
OS1のしきい値は上昇し、PMOS2のしきい値は低
下する。このため、コンパレータの比較出力がL信号と
なる入力電圧Vin、つまりPMOS1が導通状態とな
り、PMOS2が非導通状態となる入力電圧Vinは上
昇し、その結果コンパレータは反転しにくくなる(H信
号となりにくくなる)。従って、このコンパレータには
ヒステリシス特性が付与されたこととなる。
【0032】図3は別の本発明の実施の形態に係るヒス
テリシスコンパレータを示す回路構成図である。本実施
の形態は、入力をNMOSとしたコンパレータ(Nチャ
ンネル受けコンパレータ)の一例を示している。NMO
S11,12の構造もPMOS1,2と同様、一般的な
NMOSのゲート上方に酸化層を介して調整用端子T
3,T4が形成された構造であり、PMOS1,2とは
逆に調整用端子T3,T4への印加電圧が高い程、キャ
リアは誘起されにくくなってしきい値は高くなる。
【0033】PMOSP11,P12のドレインは電源
Vccに接続され、またそれぞれのゲートは接続されて
いる。そして、PMOSP11のゲートとソースは接続
されており、PMOSP11,P12によりミラー回路
が構成されている。PMOSP11,P12のソース
は、それぞれNMOSN11,N12のドレインに接続
されており、またNMOSN11,N12のソースは接
続され、NMOSN14を介して接地されている。そし
て、NMOSN11,N12のゲートは、それぞれ反転
入力端子IN−、非反転入力端子IN+に接続されてい
る。そして、反転入力端子IN−には基準電圧Vref
が印加され、また非反転入力端子IN+には比較すべき
入力電圧Vinが印加されるようになっている。PMO
SP13のドレインは電源Vccに接続され、またその
ゲートはPMOSP12のソースに接続され、そしてそ
のソースはNMOSN13を介して接地されている。そ
してこのPMOSP13のソースが、差動対を形成する
NMOSN11,N12による反転入力端子IN−と非
反転入力端子IN+の電圧比較結果を出力するようにな
っている。
【0034】NMOSN4のドレインはPMOSP4を
介して電源Vccに接続され、またそのゲートはPMO
SP4のゲートおよびPMOSP13のソースに接続さ
れ、そしてそのソースは接地されている。つまり、NM
OSN4とPMOSP4により、反転回路が構成され、
PMOSP13のソースの出力の反転信号が、NMOS
N4のドレインに出力される構成となっている。
【0035】また、NMOSN5のドレインはPMOS
P5を介して電源Vccに接続され、またそのゲートは
PMOSP5のゲートおよびNMOSN4のドレインに
接続され、そしてそのソースは接地されている。つま
り、NMOSN5とPMOSP5により、反転回路が構
成され、NMOSN4のドレインの出力の反転信号が、
NMOSN5のドレインに出力される構成となってい
る。つまり、NMOSN5のドレインの電圧が、コンパ
レータの出力Voutとなっている。
【0036】そしてPMOSP13のソース電圧、つま
り非反転入力端子IN+側の電圧と反転入力端子IN−
の電圧の比較結果(信号CPO3:非反転入力端子IN
+側の電圧が高いときにH信号)が、NMOSN11の
ゲートに対向して設けられた調整端子T3に印加される
ようになっている。また、NMOSN4のドレイン電
圧、つまり非反転入力端子IN+側の電圧と反転入力端
子IN−の電圧の比較結果の反転信号(信号CPO4:
反転入力端子IN−側の電圧が高いときにH信号)が、
NMOSN12のゲートに対向して設けられた調整端子
T4に印加されるようになっている。尚、調整端子T
3,T4には、PMOSP13のソース,NMOSN4
のドレインから独立した配線を延ばして接続してもよい
が、信号CPO3,CPO4が通っている信号ラインを
対応するゲートG上方に配置して調整端子T3,T4と
して機能させることも可能である。
【0037】次に、本コンパレータの特徴ある動作であ
るヒステリシス動作について説明する。非反転入力端子
IN+の入力電圧が反転入力端子IN−の入力電圧より
高い場合には、信号CPO3が高電位、CPO4が低電
位となるため、NMOSN11のしきい値は上昇し、N
MOS12のしきい値は下降する。このため、コンパレ
ータの比較出力がL信号となる入力電圧Vin、つまり
NMOSN11が導通状態となり、NMOSN12が非
導通状態となる入力電圧Vinは低下し、その結果コン
パレータの比較出力は反転しにくくなる(L信号になり
にくくなる)。逆に、非反転入力端子IN+の入力電圧
が反転入力端子IN−の入力電圧より低い場合には、信
号CPO3が低電位、CPO4が高電位となるため、N
MOSN11のしきい値は下降し、NMOSN12のし
きい値は上昇する。このため、コンパレータの比較出力
がH信号となる入力電圧Vin、つまりNMOSN11
が非導通状態となり、NMOSN12が導通状態となる
入力電圧Vinは上昇し、その結果コンパレータは反転
しにくくなる(H信号になりにくくなる)。従って、こ
のコンパレータにはヒステリシス特性が付与されたこと
となる。
【0038】図4は本発明の実施の形態に係る差動増幅
器を示す回路構成図である。本実施の形態では、差動増
幅器におけるオフセット調整を行うために図1に示した
PMOSを用いた例を示すが、コンパレータのオフセッ
ト調整にも同様に実現できる。尚、図2と同様の回路構
成については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0039】図4に示した差動増幅器は、図2に示した
比較回路におけるPMOSP4,5およびNMOSN
4,5で構成された反転回路を除き、増幅回路に用いら
れるバイパスコンデンサC1をNMOSN3のドレイン
とゲート間に接続した回路構成となっている。尚、こ回
路構成をコンパレータとして用いる場合、このコンデン
サC1は不要となる。そして、調整端子T1,2には、
それぞれ印加電圧が調整可能な可変電源V1,2が接続
されている。尚、可変電源は、定電圧電源と分圧用の抵
抗と可変抵抗等により構成できる。
【0040】この回路構成による差動増幅器によれば、
可変電源V1,2の出力電圧を調整することにより、P
MOSP1,2のしきい値を調整でき、結果として差動
増幅器のオフセットを調整できる。尚、この回路構成を
コンパレータとして用いた場合にも、同様にオフセット
を調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は本発明の実施の形態に係るF
ETの構成を示す構成図であり、(A)は断面図、
(B)は平面図、(C)は断面斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るヒステリシスコンパ
レータの回路構成を示す回路構成図である。
【図3】本発明の別の実施の形態に係るヒステリシスコ
ンパレータの回路構成を示す回路構成図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る差動増幅器の回路構
成を示す回路構成図である。
【図5】従来のヒステリシスコンパレータを示す回路図
である。
【符号の説明】
P1,P2,P3,P4,P5,P11,P12,P1
3・・・Pch(チャンネル)MOSFET N1,N2,N3,N4,N5,N11,N12,N1
3,N14・・・Nch(チャンネル)MOSFET T1,T2,T3,T4・・・調整端子 Vcc・・・電源電圧 V1,V2・・・可変電源 Vref・・・基準電圧 Lal・・・調整電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極に対して間に非導電層を介し
    て対向し、オフセット電圧を調整するための調整電圧が
    印加される調整電極を備えていることを特徴とするFE
    T。
  2. 【請求項2】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧が前記反転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信
    号を出力するコンパレータにおいて、 前記第1FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第1調整電極と、 出力信号の非反転信号を前記第1調整電極に印加する非
    反転出力印加手段とを備えていることを特徴とするコン
    パレータ。
  3. 【請求項3】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧が前記反転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信
    号を出力するコンパレータにおいて、 前記第2FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第2調整電極と、 出力信号の反転信号を前記第2調整電極に印加する反転
    出力印加手段とを備えていることを特徴とするコンパレ
    ータ。
  4. 【請求項4】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧が前記反転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信
    号を出力するコンパレータにおいて、 前記第1FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第1調整電極と、 該第1調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第
    1調整電圧印加手段とを備えていることを特徴とするコ
    ンパレータ。
  5. 【請求項5】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧が前記反転入力端子電圧より高い時に高電位の出力信
    号を出力するコンパレータにおいて、 前記第2FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第2調整電極と、 該第2調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第
    2調整電圧印加手段とを備えていることを特徴とするコ
    ンパレータ。
  6. 【請求項6】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧と前記反転入力端子電圧との差に応じた出力信号を出
    力する差動増幅器において、 前記第1FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第1調整電極と、 該第1調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第
    1調整電圧印加手段とを備えていることを特徴とする差
    動増幅器。
  7. 【請求項7】 反転入力端子がゲートに接続された第1
    FETと、非反転入力端子がゲートに接続された第2F
    ETとにより差動対が形成され、前記非反転入力端子電
    圧と前記反転入力端子電圧との差に応じた出力信号を出
    力する差動増幅器において、 前記第2FETのゲート電極上方に非導電層を介して設
    けられた第2調整電極と、 該第2調整電極にオフセット調整用の電圧を印加する第
    2調整電圧印加手段とを備えていることを特徴とする差
    動増幅器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100711514B1 (ko) 2006-02-14 2007-04-27 한양대학교 산학협력단 저전압 차동신호 수신기의 오프셋 보상회로와 이를 구비한저전압 차동신호 수신기 및 저전압 차동신호 수신기의오프셋 보상 방법
JP2018129571A (ja) * 2017-02-06 2018-08-16 三菱電機株式会社 コンパレータ、ad変換器、半導体集積回路および回転検出装置

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