JPH11251627A - 電流狭窄型発光ダイオードの製造方法 - Google Patents

電流狭窄型発光ダイオードの製造方法

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JPH11251627A
JPH11251627A JP4917898A JP4917898A JPH11251627A JP H11251627 A JPH11251627 A JP H11251627A JP 4917898 A JP4917898 A JP 4917898A JP 4917898 A JP4917898 A JP 4917898A JP H11251627 A JPH11251627 A JP H11251627A
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diffusion
layer
light
impurity
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JP4917898A
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Inventor
Toshinori Sone
豪紀 曽根
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Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い発光効率が得られ且つ結晶性が優れた電流
狭窄型発光ダイオードを効率良く製造する方法を提供す
る。 【解決手段】結晶成長工程において、積層方向の中間部
に位置してその上下方向に連続する同じ導電型の第一キ
ャップ層84および第二キャップ層80よりも不純物の
拡散速度が高い横拡散層82を含む複数の半導体層を順
次結晶成長させることにより、複数の区画100を備え
たエピタキシャル・ウェハ88が作製され、拡散溝形成
工程において、横拡散層82の端面をそれら複数の区画
100の各々毎に露出させるための数 (μm)程度の深さ
の拡散溝94がそのエピタキシャル・ウェハ88の上面
68に設けられ、不純物拡散工程において、その上面6
8側からZnを拡散させることにより、拡散溝94内に露
出させられた端面から拡散させられたZnによって導電型
が反転させられた電流阻止部86が横拡散層82内に形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光領域を発光層
の一部に限定するための電流狭窄構造を有する発光ダイ
オード(LED)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に発光層を含む複数の半導体層が
積層されて成る素子構造部を備えると共に、その発光層
における通電領域をその積層面内の一部に制限するため
の電流狭窄構造をその素子構造部内に有し、その発光層
の一部に設けられた通電領域すなわち発光領域で発生し
た光を、それら基板および素子構造部の一方の表面(光
取出面)の一部に設けられた光取出部から射出する形式
の電流狭窄型面発光LEDが知られている。このような
電流狭窄型LEDは、発光領域が限定され且つ専らその
真上に設けられた光取出部から光が射出させられるた
め、高い光出力が得られると共に放出される光をレンズ
や光ファイバに効率よく取り込むことが可能である。そ
のため、例えば、各種センサやエンコーダ等の光の集束
性が要求される光学式測定器の光源や、光ファイバ通信
の光源等として好適に用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記のような電
流狭窄構造を素子構造部内に形成するに際しては、例え
ば、不純物拡散、イオン注入、或いは再成長等による方
法が採られていた。これらのうち不純物拡散による方法
では、素子構造部の積層表面からその一部に不純物を選
択的に拡散して半導体層の導電型を反転させることによ
り、通電部あるいは非通電部が形成される。図1、図2
にそれぞれ断面構造を模式的に示されるLED10、1
2は、このような方法によって製造されるLEDの一例
である。
【0004】先ず、図1に示されるLED10は、例え
ば、n-GaAs単結晶から成る基板14上に結晶成長させら
れた複数種類のAlGaAs系化合物半導体から成る素子構造
部16と、基板下面18および光取出面として機能する
素子構造層上面20にそれぞれ固着された下部電極22
および上部電極24とを備えたものである。素子構造部
16は、n-Al0.3Ga0.7As単結晶から成る第一クラッド層
26、p-GaAs単結晶から成る活性層28、p-Al0.3Ga0.7
As単結晶から成る第二クラッド層30、p-Al0. 1Ga0.9As
単結晶から成る拡散停止層32、およびn-Al0.1Ga0.9As
単結晶から成るブロック層34から構成される。このブ
ロック層34を貫通して拡散停止層32表層部に至る斜
線範囲には、環状の拡散防止膜38が備えられた上面2
0(積層表面)側からその中央部に選択的に亜鉛(Zn)等
のp型不純物が拡散されることにより、高濃度で亜鉛が
ドーピングされた拡散部36が形成されている。これに
より、n型のブロック層34の導電型が拡散部36内で
反転させられて通電部が形成され、活性層28の通電部
直下の範囲に通電領域Rが制限される電流狭窄構造が構
成されている。拡散防止膜38は、このように不純物を
中央部に選択的に拡散する目的で設けられたものであ
り、例えば導電性を有しない窒化珪素(Si3N4)等で構成
される。そのため、LED10では、上部電極24の内
周部が拡散防止膜38よりも内周側に位置させられ、拡
散部36の外周縁部に重ねて設けられることで導通が確
保されていることから、その内周側部分Bが光取出部と
して機能する。
【0005】また、図2に示されるLED12は、LE
D10と略同様な素子構造部16を基板14上に備えた
ものであるが、その上面20の中央部に凹所40を有す
ると共に、素子構造部16の表層部にその凹所40の形
状に倣った拡散部36が形成されている。すなわち、拡
散部36は、中央部においてブロック層34を貫通して
拡散停止層32の表層部に至る深さを有する一方、周辺
部においてそのブロック層34の途中までの深さを有す
る。これにより、その中央部に通電部が形成され、活性
層28における通電領域Rがその通電部の直下に制限さ
れる電流狭窄構造が構成されている。このLED12で
は、上面20全面から不純物を拡散させることにより、
その上面形状に倣って凹所40の下側で不純物が深い位
置までドーピングさせられることに基づいて通電部を形
成したものである。そのため、ブロック層34の導電型
が表層部全体で反転させられることから、通電領域R上
よりも外周側で上部電極24との導通が確保され、その
内周側部分Bが光取出部として機能する。
【0006】また、図3は、イオン注入により電流狭窄
構造を形成したLED42の断面構造を模式的に示す図
である。図において、基板14上に備えられた素子構造
部16の表層部には、ブロック層34に代えて第二クラ
ッド層30と同様な導電型のp-Al0.15Ga0.85As単結晶か
ら成るキャップ層44が備えられる。なお、このLED
42では、第一クラッド層26および第二クラッド層3
0がAl0.4Ga0.6As単結晶で、活性層28がAl0.1Ga0.9As
単結晶でそれぞれ構成されている。上記のキャップ層4
4には、上面20から2 〜3(μm)程度の深さ位置に、図
に斜線で示される0.5 〜1.0(μm)程度の厚さの環状のブ
ロック部46が備えられる。このブロック部46は、シ
リコン(Si)やセレン(Se)等のn型不純物をドーピングす
ることによりキャップ層44の導電型が部分的に反転さ
せられて形成されたものである。そのため、ブロック層
46が設けられている深さ位置ではその内周側が通電部
となることから、活性層28における通電領域Rがその
通電部の直下に制限されている。上記のブロック部46
は、上面20からイオン注入することにより形成された
ものであり、キャップ層44の表面すなわち上面20は
当初の導電型に維持されている。したがって、LED1
2と同様、通電領域R上よりも外周側で上部電極24と
の導通が確保されるため、その内周側部分Bが光取出部
として機能する。
【0007】また、図4は、再成長により電流狭窄構造
を形成したLED48の断面構造を模式的に示す図であ
る。図において、基板14上に備えられた素子構造部1
6は、第二クラッド層30上に第三クラッド層50、ブ
ロック層34、キャップ層44を備えている。なお、L
ED48では、第一クラッド層26、第二クラッド層3
0、および第三クラッド層50がAlInGaP 単結晶で、活
性層28がun-InGaP単結晶で、ブロック層34およびキ
ャップ層44がAlGaAs単結晶で構成される。それぞれp
型の第三クラッド層50およびキャップ層44間に備え
られたn型のブロック層34は、例えば0.5(μm)程度の
厚さを有して環状を成しており、その内周側においては
第三クラッド層50上に直接キャップ層44が積層され
ている。そのため、その内周側部分に通電部が形成され
て活性層28における通電領域Rがその直下部分に制限
されている。上記の環状のブロック層34は、基板14
上に第一クラッド層26乃至ブロック層34を順次結晶
成長させた後、エピタキシャル・ウェハを一旦結晶成長
装置から取り出し、エッチング処理してブロック層34
の中央部を除去してこれを環状とした後、再び結晶成長
装置内でキャップ層44を結晶成長させることで形成さ
れる。したがって、このLED48においても、上面2
0全面で上部電極24と導通させられることから、通電
領域R上よりも外周側に設けられた上部電極24よりも
内周側部分Bが光取出部として機能する。
【0008】しかしながら、上記従来の各方法で電流狭
窄構造を形成したLED10、12、42、および48
においては、それぞれ以下に述べるような問題点があっ
た。先ず、図1に示されるような不純物を選択的に拡散
する方法では、形成された通電部上すなわち通電領域R
上の周縁部の一部を覆うように上部電極24が設けられ
ることから、活性層28で発生した光がその周縁部で遮
られるため、発光出力を十分に向上できないという問題
がある。しかも、不純物を拡散させられた部分では光の
吸収係数が大きくなるため、光の射出経路に拡散部36
が備えられていることによっても発光出力が低下させら
れる。なお、ブロック層34に代えて拡散停止層32と
同様な導電型のキャップ層を備え、通電部の外周側に不
純物を拡散させることでブロック部を形成すれば後者の
問題を避けられるが、その場合でも前者の上部電極24
による遮光の問題は同様に発生する。一方、不純物拡散
による方法のうち、図2に示されるような全面拡散して
凹所40で拡散深さを制御する方法では、通電領域R上
を避けて上部電極24を設け得る。したがって、上部電
極24による遮光は生じないが、その反面、光の射出経
路に拡散部36が位置することは避けられないため、そ
れによる発光出力の低下が生じ得る。
【0009】これらに対して、図3および図4に示され
る方法では、素子構造部16の層の途中(厚さ方向にお
ける中間部)に環状のブロック部46或いはブロック層
34が備えられることから、上部電極24が通電領域R
上の一部を覆わず、しかも、光の射出経路に不純物のド
ーピング(拡散)領域が位置しないため、電流狭窄構造
を設けたことに基づいて高い発光出力が得られる。しか
しながら、図3に示されるようなイオン注入による方法
では、高価な装置が必要となって製造コストが高くなる
と共に、ブロック部46を十分な厚さに形成するのに多
大な時間を要して生産効率が低いという問題がある。一
方、図4に示されるような再成長による方法では、結晶
成長工程が二度に分けられて積層途中にエッチング処理
が行われるため、製造工程が煩雑になって製造コストが
増大すると共に、段差部分で良好な結晶を得ることが困
難となってホモロジが悪化し、延いては転移等の欠陥が
多くなってLEDのリーク電流の増大や信頼性低下が生
じるという問題がある。なお、上述した図1〜4の構造
では、光取出部Bが上面20において内周側に備えられ
ているが、通電部と非通電部とを反対に設けて外周部に
光取出部Bが備えられるような電流狭窄構造の場合に
も、それぞれ同様な問題が発生する。
【0010】本発明は、以上の事情を背景として成され
たものであって、その目的は、高い発光効率が得られ且
つ結晶性が優れた電流狭窄型発光ダイオードを効率良く
製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、発光層を含む複数の
半導体層が積層された素子構造部を備え、通電領域を制
限されることによりその発光層の一部に設けられた発光
領域で発生した光を、その素子構造部の表面または裏面
側の光取出面においてその発光領域上に設けられた光取
出部から射出させる形式の電流狭窄型発光ダイオードの
製造方法であって、(a) 積層方向の中間部に位置してそ
の上下方向の少なくとも一方に連続する同じ導電型の各
層よりも所定の不純物の拡散速度が高い電流狭窄層を含
み且つ前記発光層を挟んで導電型が異なるように、前記
複数の半導体層を所定の基板上に順次結晶成長させて積
層することにより、前記素子構造部にそれぞれ対応する
複数の区画を備えたエピタキシャル・ウェハを作製する
結晶成長工程と、(b) 前記電流狭窄層の端面を前記複数
の区画の各々毎に露出させるための所定深さの拡散用凹
所を、前記エピタキシャル・ウェハの前記上下方向の一
方側に位置する一面に設ける拡散用凹所形成工程と、
(c) 前記一面側から前記所定の不純物を拡散させること
により、前記拡散用凹所内に露出させられた端面から拡
散させられたその所定の不純物によって導電型を反転さ
せられた電流阻止部を前記電流狭窄層内に形成する不純
物拡散工程とを、含むことにある。
【0012】
【発明の効果】このようにすれば、結晶成長工程におい
て、積層方向の中間部に位置してその上下方向の少なく
とも一方に連続する同じ導電型の各層よりも所定の不純
物の拡散速度が高い電流狭窄層を含み且つ前記発光層を
挟んで導電型が異なるように前記複数の半導体層を所定
の基板上に順次結晶成長させて積層することにより、前
記素子構造部にそれぞれ対応する複数の区画を備えたエ
ピタキシャル・ウェハが作製され、続く拡散用凹所形成
工程において、電流狭窄層の端面をそれら複数の区画の
各々毎に露出させるための所定深さの拡散用凹所が、そ
のエピタキシャル・ウェハの前記上下方向の一方側に位
置する一面に設けられ、更に、不純物拡散工程におい
て、その一面側から前記所定の不純物を拡散させること
により、拡散用凹所内に露出させられた端面から拡散さ
せられたその所定の不純物によって導電型が反転させら
れた電流阻止部が電流狭窄層内に形成される。
【0013】そのため、素子構造部にそれぞれ対応する
複数の区画の各々の中間部に備えられる電流狭窄層の端
面が拡散用凹所内に露出させられた状態で、その拡散用
凹所が設けられている一面側から不純物が拡散させられ
ると、その不純物は一面側からだけでなくその端面から
も素子構造部に拡散させられる。このとき、電流狭窄層
は少なくともその一面側に連続する同じ導電型の各層よ
りもその不純物の拡散速度が高いことから、それらの中
ではその一面に沿った方向において最も深く不純物が拡
散させられる。このため、電流狭窄層内に形成される電
流阻止部は、導電型を反転させられた部分のうちその一
面に沿った方向において導電型を反転させられていない
領域側に最も突き出して位置することから、それによっ
て通電領域延いては発光領域が決定されて容易に電流狭
窄構造が形成される。しかも、上記の一面を構成する半
導体層はその電流阻止部よりもその一面に沿った方向に
おいて拡散用凹所から浅い範囲だけが導電型を反転させ
られることから、その一面が光取出面として機能させら
れる場合にも、その一面の発光領域上を避けて電極との
導通部を設け得るため、高い発光効率が得られる。更
に、電流阻止部が簡単な不純物拡散法で形成されるた
め、イオン注入による場合のような生産効率の低下や再
成長させる場合のような結晶性の乱れが生じない。した
がって、高い発光効率が得られ且つ結晶性が優れた電流
狭窄型発光ダイオードを効率良く製造することができ
る。
【0014】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記複数の半導
体層のうち、前記電流狭窄層とは導電型が異なり且つ前
記拡散用凹所内に端面が露出させられた各層は、その電
流狭窄層よりも前記所定の不純物の拡散速度が低くされ
る。このようにすれば、電流狭窄層と同じ導電型の半導
体層だけでなく、導電型が異なる層のうち前記拡散用凹
所内に端面が露出させられる各層も、その電流狭窄層よ
りも所定の不純物の拡散速度が低くされる。そのため、
電流狭窄層とは導電型が異なることから不純物拡散後に
も当初の導電型に維持される半導体層においても、その
不純物が拡散された範囲はその電流狭窄層内に形成され
る電流阻止部よりも前記一面に沿った方向において拡散
用凹所から浅く形成される。したがって、発光領域上す
なわち発光層で発生した光の射出経路に不純物が拡散さ
せられた部分が存在しないことから、発光効率が一層高
い電流狭窄型発光ダイオードを得ることができる。
【0015】また、好適には、前記複数の半導体層のう
ち、前記拡散用凹所内において端面が露出させられた最
下部の層に接してその下側に位置するものは、前記電流
狭窄層よりも前記所定の不純物の拡散速度が低くされ
る。このようにすれば、拡散用凹所内に端面が露出させ
られた最下部の層に接してその下側に位置するものも、
前記電流狭窄層よりも前記所定の不純物の拡散速度を低
くされる。そのため、その下側の半導体層内における不
純物の拡散速度が低くされていることから、拡散用凹所
の底面からその下側の半導体層中に不純物が拡散させら
れても、前記一面に沿った方向において拡散用凹所から
電流阻止部よりも深く広がることが抑制されるため、一
層確実に所望の電流狭窄構造を得ることができる。
【0016】また、前記の電流狭窄型発光ダイオードの
製造方法は、好適には、(d) 前記不純物拡散工程に先立
って、前記拡散用凹所内を除く前記一面に前記所定の不
純物の拡散を妨げるための拡散防止膜を設ける拡散防止
膜形成工程を、更に含むものである。このようにすれ
ば、不純物拡散工程に先立つ拡散防止膜形成工程におい
て、拡散用凹所内を除く前記一面に、その一面からの不
純物の拡散を妨げる拡散防止膜が設けられる。そのた
め、その一面を構成する半導体層内にも、拡散用凹所内
に露出させられた端面だけから不純物が拡散させられる
ことから、その一面全面に不純物が拡散させられること
が抑制される。そのため、その一面が光取出面として機
能させられる場合にも、その一面を構成する半導体層中
の不純物の拡散部分を除去する処理を施すことなく、発
光領域上すなわち光の射出経路に不純物の拡散させられ
た部分が存在することが好適に抑制される。
【0017】因みに、拡散防止膜を設けることなく不純
物拡散工程を実施する場合には、拡散用凹所内に露出さ
せられている端面からだけでなく、前記一面からも半導
体層内に不純物が拡散させられる。そのため、その一面
が光取出面として機能させられる場合には不純物の拡散
部分で光が吸収されて発光効率が低下させられ、或い
は、その一面が不純物によって導電型を反転させられる
場合には、その一面に固着される電極との導通(電気的
接触)が妨げられる。したがって、何れの場合にもその
一面から不純物が拡散させられた表層部はエッチング処
理等で除去することが望ましいのである。
【0018】また、一層好適には、上記の拡散防止膜
は、前記発光領域で発生させられる光に対して透明であ
る。このようにすれば、拡散防止膜を光取出部上に残し
たままLEDを構成し得ることから、一層製造工程が簡
単になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例におい
て、各部の寸法比等は必ずしも正確に描かれていない。
【0020】図5は、本発明の製造方法の一実施例が適
用された電流狭窄型発光ダイオード(以下、単にLED
という)60の構造を模式的に示す図である。図におい
て、LED60は、微小な発光領域を備えた電流狭窄型
面発光LEDであって、例えば、基板62と、よく知ら
れた液相成長(Liquid Phase Epitaxy:LPE)法や有
機金属化学気相成長(Metal-Organic Chemical Vapor D
eposition :MOCVD)法等によって、その基板62
上に複数種類の化合物半導体層が順次結晶成長させられ
ることにより形成されたデバイス構造層64と、基板6
2の下面66およびそのデバイス構造層64の上面68
にそれぞれ固着された下部電極70および上部電極72
とを備えている。
【0021】上記の基板62は、例えば200 〜500(μm)
程度の厚さを備えたp-GaAs単結晶から成る化合物半導体
である。また、上記デバイス構造層64は、例えば、基
板62側から順に積層された第一クラッド層74、活性
層76、第二クラッド層78、第二キャップ層80、横
拡散層82、および第一キャップ層84で構成されてい
る。第一クラッド層74は、例えば厚さ1(μm)程度の p
-AlInGaP単結晶から成る化合物半導体、活性層76は、
例えば厚さ0.5(μm)程度のun-InGaP単結晶から成る化合
物半導体、第二クラッド層78は、例えば厚さ1(μm)程
度の n-AlInGaP単結晶から成る化合物半導体、第二キャ
ップ層80は、例えば厚さ2(μm)程度のn-GaP単結晶か
ら成る化合物半導体、横拡散層82は、例えば厚さ0.5
(μm)程度の n-AlInGaP単結晶から成る化合物半導体、
第一キャップ層84は、例えば厚さ3(μm)程度の n-GaP
単結晶から成る化合物半導体である。なお、第一、第二
クラッド層74、78、および活性層76の混晶比は、
発光波長等に応じて適宜定められ、横拡散層82の混晶
比は、後述するように電流阻止部86の積層面方向の大
きさに応じて定められる。本実施例においては、デバイ
ス構造層64が素子構造部に、活性層76が発光層に、
横拡散層82が電流狭窄層にそれぞれ相当する。
【0022】また、上記の下部電極70は、例えば下面
66の全面に1(μm)程度の厚さで設けられたp型電極で
あって、その下面66から順に Au-Zn合金およびAuが積
層されて構成される。一方、上部電極72は、光取出面
となる上面68に備えられる光取出部Bの外周側に環状
に1(μm)程度の厚さで設けられたものであって、その上
面68から順に Au-Ge合金、NiおよびAuが積層されて構
成される。
【0023】また、前記の横拡散層82には、上記の光
取出部Bの下側に位置する中央部分を除く図に斜線で示
される外周側部分に、例えばp型の不純物であるZnが拡
散させられることによりその導電型を反転させられて形
成された環状の電流阻止部86が備えられている。すな
わち、横拡散層82は、内周側の通電部と外周側の電流
阻止部86とから構成される。これにより、デバイス構
造層64には、その電流阻止部86の内周側を通る経路
だけで通電可能な電流狭窄構造が形成されており、活性
層76における通電領域すなわち発光領域がその内周側
のその通電部の直下に位置するRで示される範囲に制限
されている。そして、電流阻止部86の内周縁すなわち
通電部の外周縁は、上記の上部電極72の内周縁すなわ
ち光取出部Bの外周縁よりも小さくされている。そのた
め、発光径が小さくされていると共に、発光領域R上す
なわち活性層76で発生して光取出部Bから取り出され
る光の射出経路には、不純物が拡散させられた部分も、
上部電極72も存在しないことから、LED60によれ
ば高い発光効率を得ることができる。
【0024】なお、上記のp型不純物は、横拡散層82
だけに選択的に拡散させられており、その上下に位置す
る第一キャップ層84および第二キャップ層80との界
面近傍にも殆ど拡散させられていない。すなわち、p型
不純物が拡散させられた領域は、横拡散層82内だけ
に、上面68に沿った方向においてデバイス構造層64
の端面から深い範囲に形成されている。また、デバイス
構造層64は、第二キャップ層80の上端部の一部を含
むそれよりも上側(すなわち上面68側)の部分(すな
わち不純物拡散により形成された電流阻止部86よりも
僅かに下側の位置よりも上側に位置する第二キャップ層
80の上端部、横拡散層82、および第一キャップ層8
4)の断面積(上面68すなわち積層面に沿った断面の
面積)が、それより下側部分に比べて小さい段付き形状
となっている。
【0025】以下、上記のLED60の製造方法を、工
程図を示す図6、および工程の各段階における断面構造
の要部を模式的に示す図7(a) 〜(f) を参照して説明す
る。先ず、結晶成長工程S1においては、基板62上に
化合物半導体を順次結晶成長(エピタキシャル成長)さ
せて積層することにより、前記デバイス構造層64を備
えて複数個のLED60に加工されるエピタキシャル・
ウェハ88(以下、単にウェハ88という)を作製す
る。すなわち、図5に示される層構成から明らかなよう
に、基板62上に、活性層76を挟んで相互に導電型が
異なるように複数の半導体層を積層することでデバイス
構造層64が形成される。なお、このとき、デバイス構
造層64の表層部を構成する第一キャップ層84の厚さ
は、後の不純物拡散工程S4においてZnが拡散させられ
且つ表層拡散部除去工程S5において除去されるその表
層部分の拡散深さと同等以上の大きさだけ、前記LED
60における値すなわち3.0(μm)程度よりも厚くされ
る。次いで、保護膜形成工程S2においては、デバイス
構造層64の表面68にレジスト膜90をパターン形成
する。図7(a) は、この状態を示している。このとき、
レジスト膜90のパターンは、図8にウェハ88を上面
68から見た平面図を示すように、後述のダイシング工
程S7で個々のLED60に分割する際の分割線D(図
7(e) に二点鎖線で示す)上を中心とする幅20〜100(μ
m)程度の格子状の開口部92を有して形成される。すな
わち、レジスト膜90は、個々のLED60毎にその上
に独立して島状に備えられる矩形(略正方形)パターン
で形成される。なお、パターン形成は、例えばよく知ら
れたフォトリソグラフィ法等を利用して、レジスト膜9
0を上面68の全面に塗布形成して不要部分(開口部9
2)を除去することで行うことができる。
【0026】続く拡散溝形成工程S3においては、例え
ば臭素を 1(vol%) 程度添加したメタノール溶液をエッ
チング液として用いて、上面68からエッチング処理を
施すことにより、デバイス構造層64の表面の開口部9
2の位置に格子状の拡散溝94を形成し、レジスト膜9
0を剥離液で除去する。このとき、エッチング条件は、
拡散溝94の深さが第一キャップ層84および横拡散層
82を貫通して第二キャップ層80の表面が露出させら
れる深さ、すなわち、横拡散層82の積層方向に略垂直
な端面(側面)がその拡散溝94内に露出させられる深
さとなるように設定される。したがって、その深さは前
述の第一キャップ層84の厚さに応じて定められること
となり、第一キャップ層84の厚さが3.5(μm)程度の場
合には、それに横拡散層82の厚さ0.5(μm)を加えた4
(μm)程度である。すなわち、拡散溝形成工程S3は、
後述する区画100毎に横拡散層82の外周側端面を露
出させるための拡散溝94を設けるものである。なお、
選択性を有するエッチング液を用いて、GaP から成る第
一キャップ層84およびAlInGaP から成る横拡散層82
の各々を順次除去してもよい。これにより、幅20〜100
(μm)程度、深さ数 (μm)程度の格子状の拡散溝94が
上面68全体に形成される。図7(b) は、この状態を示
している。本実施例においては、上記の拡散溝94が拡
散用凹所に相当し、拡散溝形成工程S3が拡散用凹所形
成工程に対応する。
【0027】そして、不純物拡散工程S4において、上
面68側からp型不純物であるZnを拡散する。このZnの
拡散は、例えば、以下のようにして行われる。すなわ
ち、先ず、Znを添加した珪素化合物(SiO2の溶液)をウ
ェハ88の上面68にスピン・コートし、ベーキング処
理を施すことにより、その上面68を覆うSOG(spin
on glass )膜96を形成する。図7(c) は、この状態
を示しており、SOG膜96は拡散溝94内を略埋め尽
くすように設けられる。次いで、このウェハ88を電気
炉等によって例えば700(℃) ×3 時間程度の条件で熱処
理することにより、SOG膜96内のZnがデバイス構造
層64内に拡散させられる。図7(d) は、このようにZn
を拡散した後に、例えば弗酸を用いてエッチング処理す
ることによってSOG膜96を除去した状態を示してお
り、図の斜線で示される範囲がZnが拡散させられた拡散
部98である。図から明らかなように、拡散部98は上
面68から第二キャップ層80の表層部までのn型領域
だけに形成されており、斜線部分すなわち拡散部98の
導電型がp型に反転させられている。
【0028】このとき、Znは上面68からだけでなく拡
散溝94の内壁面(すなわちデバイス構造層64の第一
キャップ層84および横拡散層82の端面が露出させら
れている面)および底面(すなわち第二キャップ層80
の表面が露出させられている面)からも拡散させられる
が、 AlInGaPから成る横拡散層82内における拡散速度
は GaPから成る第一キャップ層84および第二キャップ
層82内における拡散速度よりも高い傾向にある。すな
わち、デバイス構造層64は、積層方向の中間部に位置
してその上下方向に連続する同じ導電型の第一キャップ
層84および第二キャップ層80よりも不純物Znの拡散
速度が高い横拡散層82を含んで構成されており、その
不純物Znの拡散速度の低い第一キャップ層84および第
二キャップ層80に挟まれた横拡散層82は、その端面
が拡散溝94内に露出させられている。そのため、その
横拡散層82内には、拡散溝94の内壁面すなわちその
端面から比較的内周部分まで深くZnが拡散させられる一
方、第一キャップ層84および第二キャップ層80内に
は、上面68、拡散溝94の内壁面および底面すなわち
それらの表面および端面から表層部分のみに浅くZnが拡
散させられる。したがって、図7(d) に示されるよう
に、拡散部98は、GaP から成る第一キャップ層84お
よび第二キャップ層80では、上面68或いは拡散溝9
4の内壁面および底面から数百(nm)〜数 (μm)程度の深
さの表層部だけに形成される一方、AlInGaP から成る横
拡散層82では、拡散溝94の内壁面から積層面に沿っ
た内周側に向かって100(μm)程度(すなわち第一キャッ
プ層84等における値の数十倍〜数百倍程度)の深さに
形成されることとなる。換言すれば、デバイス構造層6
4において、上面68側に露出させられている部分を除
き、その上面68すなわち積層面に垂直な断面における
その端面から内周側に向かう方向の拡散部98の深さ
は、横拡散層82内だけで深くなっている。なお、横拡
散層82内における積層面に沿った方向の拡散速度は略
一様であることから、前記図8に斜線で示すように、拡
散部98の横拡散層82内に形成される内周端はその横
拡散層82の露出端面の輪郭に倣った形状、すなわち拡
散溝94の内壁面形状に倣った矩形となっている。本実
施例においては、第一キャップ層84および第二キャッ
プ層80が「上下方向の少なくとも一方に連続する同じ
導電型の各層」に相当する。
【0029】因みに、同一条件下における化合物半導体
中での不純物の拡散速度は、 GaP<GaAs<AlGaAs<InGA
P <AlInGaP の大小関係にあることが知られている。す
なわち、AlInGaP 化合物半導体においては、GaP 単結晶
のGaの一部がInやAlに置き換えられると拡散速度が高め
られる。特に、一般式 (Alx Ga1-x ) y In1-y P (但
し、0≦x≦1,0≦y≦1)で表した場合におけるIn
の混晶比(1-y) を一定とした場合には、Alの混晶比xと
Znの拡散速度との関係を図9に示すように、Znの拡散速
度はAlの混晶比xに依存し、混晶比が大きくなるほど同
一条件下での拡散深さが一層深くなる傾向にある。例え
ば500(℃) で 5時間程度の熱処理を施した場合の拡散深
さは、混晶比x=0 (すなわちGay In1-y P )でも1(μ
m)程度と十分に深いが、混晶比x=0.6 [すなわち(Al
0.6Ga0.4)y In1-y P ]では、6(μm)程度と一層深くな
る。この混晶比x=0.6 のときの拡散深さは、図示しな
いGaP(すなわち混晶比x=0 、y=1 の場合)に対す
る拡散深さの 200倍にも達する値である。したがって、
例えば、横拡散層82が上記混晶比x=0.6 のもので構
成される場合には、第一キャップ層84等の表層部の拡
散深さは0.5(μm)程度となり、結晶成長工程S1におい
てウェハ88を作製した直後におけるその厚さは3.5(μ
m)程度とされることが好ましいといえる。
【0030】図6に戻って、SOG膜96を除去した後
の表層拡散部除去工程S5においては、上面68からエ
ッチング処理を施すことにより、上面68および拡散溝
94内の表層をGaP から成る第一キャップ層84等の拡
散深さに相当する深さだけ、すなわち前記のように混晶
比x=0.6 の場合には0.5(μm)程度の深さだけ除去す
る。図7(e) は、この状態を示している。このとき、エ
ッチング液としては、例えば、前記拡散溝94を形成し
た場合と同様な臭素添加メタノール溶液等が好適に用い
られる。これにより、拡散部98の表層部すなわち横拡
散層82の内周側部分を除くZnの拡散部分が除去され、
第一キャップ層84および第二キャップ層80は、当初
の導電型に維持されている部分(すなわちZnが拡散させ
られていない部分)が表面に現れる。すなわち、結晶成
長工程S1において第一キャップ層84が厚く設けられ
るのは、その表層に形成される拡散部98の深さを考慮
したものである。したがって、拡散部98の深さすなわ
ち除去厚みが大きくなるほど、後に除去される部分を結
晶成長させるために費やされる原料および時間が増大す
る不都合があることから、第一キャップ層84における
拡散深さは浅い方が好ましい。換言すれば、その拡散深
さを可及的に浅くしつつ所望の大きさの電流阻止部86
を形成できるように、横拡散層82における不純物拡散
速度は第一キャップ層84等におけるそれよりも可及的
に高いことが望まれるのである。
【0031】一方、横拡散層82には、Znが拡散させら
れることにより導電型がp型に反転させられた部分が、
表層部除去後も二点鎖線Dで区分される区画100毎に
拡散溝94の内周側に残存しており、これが前記LED
60毎に備えられる電流阻止部86に相当する。すなわ
ち、電流阻止部86は、LED60に各々加工される区
画100毎に、上面68上に形成された拡散溝94内に
露出させられた横拡散層82の端面から不純物Znが拡散
させられることで形成されている。そのため、本実施例
においては、その電流阻止部86の内周端に略一致させ
られる前記の発光領域(通電領域)Rの積層面方向にお
ける外周縁の形状は、図8に示されるように拡散溝94
のうちの個々のLED60に相当する部分と相似する矩
形を成す。換言すれば、拡散溝94は、区画100毎に
発光領域Rの外周縁形状と略相似する形状を有し且つそ
の外周縁に沿ってその外周側に設けられるため、このよ
うに所望の形状を備えた発光領域Rが形成されるのであ
る。しかも、発光領域Rの大きさは拡散深さすなわち熱
処理時間等の拡散条件で決定されるため、拡散溝94の
大きさすなわちレジスト膜90のパターンを変更するこ
となく、発光領域Rの大きさを変更できることとなる。
【0032】そして、電極形成工程S6において、基板
62の裏面66およびデバイス構造層64の表面68に
区画100毎にそれぞれ前記の下部電極70および上部
電極72を形成することにより、一連のウェハ・プロセ
スが終了する。前記の表層拡散部除去工程S5は、この
ように拡散処理の後に設けられる上部電極72との電気
的接触を確保する目的で、第一キャップ層84の表層の
拡散部98を除去して当初の導電型に維持されている部
分を表面に露出させているのである。その後、ダイシン
グ工程S7において、ウェハ・プロセスを終えたウェハ
88を、図7(e) に二点鎖線Dで示される分割位置でダ
イシングして区画100単位で分離することによって、
前記LED60が得られる。図7(f) は、この状態を示
している。なお、LED60は、例えば図示しないTO
18ステム等にダイ・ボンディングすると共に上部電極
72に図示しない電極リードをワイヤ・ボンディングに
よって固着し、且つシールすることにより、発光部品と
して用いられる。
【0033】要するに、本実施例においては、結晶成長
工程S1において、積層方向の中間部に位置してその上
下方向に連続する同じ導電型の第一キャップ層84およ
び第二キャップ層80よりも不純物の拡散速度が高い横
拡散層82を含み且つ活性層76を挟んで導電型が異な
るように複数の半導体層を基板62上に順次結晶成長さ
せて積層することにより、デバイス構造層64にそれぞ
れ対応する複数の区画100を備えたウェハ88が作製
され、続く拡散溝形成工程S3において、横拡散層82
の端面をそれら複数の区画100の各々毎に露出させる
ための数 (μm)程度の深さの拡散溝94がそのウェハ8
8の上面68に設けられ、更に、不純物拡散工程S4に
おいて、その上面68側から不純物Znを拡散させること
により、拡散溝94内に露出した端面から拡散させられ
たその不純物Znによって導電型が反転させられた電流阻
止部86が横拡散層82内に形成される。すなわち、ウ
ェハ88の上面68に、区画100毎に備えられる発光
領域Rのその上面68と平行な面内における外周縁形状
と略相似する数 (μm)程度の深さの拡散溝94をそれら
発光領域Rの各々の外周縁に沿ってその外周側に設ける
ことにより、それら複数の区画100の各々に備えられ
る横拡散層82の端面がその拡散溝94内に露出させら
れ、更に、不純物拡散工程S4において、その上面68
側から不純物Znを拡散させることにより、横拡散層82
内の発光領域R上よりも外周側に、そのZnが拡散させら
れることで導電型が反転させられた環状の電流阻止部8
6が形成される。
【0034】そのため、複数のLED60の個々のデバ
イス構造層64にそれぞれ対応する複数の区画100の
各々の中間部に備えられる横拡散層82の端面が拡散溝
94内に露出させられた状態で、その拡散溝94が設け
られている一面68側から不純物Znが拡散させられる
と、その不純物Znは一面68側からだけでなくその端面
からもデバイス構造層64に拡散させられる。このと
き、横拡散層82はその上下に連続する同じ導電型の第
一キャップ層84および第二キャップ層80、すなわち
少なくともその一面68側に連続する同じ導電型の各層
よりもそのZnの拡散速度が高いことから、それらの中で
はその一面68に沿った方向において最も内周側まで深
くZnが拡散させられ且つその拡散部98の内周端が拡散
溝94と略相似する形状に形成される。このため、横拡
散層82内に形成される電流阻止部86は、導電型を反
転させられた部分のうちその一面68に沿った方向にお
いて導電型を反転させられていない領域側すなわち内周
側に最も突き出して位置することから、それによって通
電領域延いては発光領域Rを決定されて容易に電流狭窄
構造および所定の発光領域形状が形成される。しかも、
上記の一面68を構成する第一キャップ層84はその電
流阻止部86よりもその一面68に沿った方向において
浅い範囲、すなわちその電流阻止部86の内周縁よりも
外周側の範囲だけが導電型を反転させられることから、
光取出面として機能させられるその一面68の発光領域
R上を避けて上部電極72との導通部を設け得るため、
高い発光効率が得られる。更に、電流阻止部86が簡単
な不純物拡散法で形成されるため、イオン注入による場
合のような生産効率の低下や再成長させる場合のような
結晶性の乱れが生じない。したがって、高い発光効率が
得られ且つ結晶性が優れた電流狭窄型野LED60を効
率良く製造することができる。
【0035】また、本実施例においては、不純物が拡散
させられている領域が横拡散層82内の電流阻止部86
だけであって、それ以外の部分には拡散部98が形成さ
れていない。そのため、活性層76で発生した光の射出
経路に光の吸収係数が高い拡散部98が存在しないこと
から、発光効率が一層高いLED60を製造することが
できる。
【0036】また、本実施例においては、デバイス構造
層64を構成する複数の半導体層のうち、拡散溝94内
において端面が露出させられた最下部の層すなわち横拡
散層82に接してその下側に位置する第二キャップ層8
0も、その横拡散層82よりも不純物の拡散速度が低く
される。そのため、その第二キャップ層80内における
不純物の拡散速度が低くされていることから、その第二
キャップ層80中に拡散させられた不純物が上面68に
沿った方向において拡散溝94から電流阻止部86より
も深く(すなわちその内周端よりも内周側に)広がるこ
とが抑制されるため、一層確実に所望の電流狭窄構造が
得られる。
【0037】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において前述の実施例と共通する部分
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】図10は、前記図6に示される工程に従っ
て製造される他のLED102の構成を説明する模式図
である。図において、LED102は、基板62上に結
晶成長により積層されたデバイス構造層104を備える
と共に、下面66および上面68に下部電極70および
上部電極72をそれぞれ備えている。但し、本実施例に
おいては、基板62がn型半導体(n-GaAs)であることか
ら、基板62側がn型領域に、活性層76を含むデバイ
ス構造層104上部がp型領域にそれぞれ構成される。
また、上記のデバイス構造層104は、デバイス構造層
64と略同様に構成されているが、第一クラッド層74
および第二クラッド層78はそれぞれn-Al0.3Ga0.7As単
結晶およびp-Al0.3Ga0.7As単結晶で構成され、活性層7
6は厚さが0.2(μm)程度のp-GaAs単結晶で構成される。
また、第二キャップ層80および第一キャップ層84
は、何れも3(μm)程度の厚さのp-Al0.1Ga0.9As単結晶で
構成されており、横拡散層82はp-AlAs単結晶で構成さ
れている。このため、電流阻止部86は導電型をp型か
らn型に反転させることで形成されており、例えば、不
純物としてSi、Se等が高濃度でドーピングされている。
【0039】以上のように構成されるLED102の製
造方法は、用いられるエッチング液やドーパント等の材
料が異なる他は前記LED60と略同様であり、拡散溝
94を形成して不純物拡散処理を行うことで電流阻止部
86が形成される。すなわち、一般に、AlGaAs化合物半
導体における不純物拡散速度はGaAs<Alx Ga1-x As<Al
Asの関係にあり、図11に不純物拡散深さの混晶比依存
性を示すように、Alの混晶比xが大きくなるほど拡散深
さが深くなる傾向がある。そのため、AlAsから成る横拡
散層82では内周部まで深く不純物が拡散させられる一
方、Al0.1Ga0.9Asから成る第一キャップ層84等では前
記図7(d) に示される場合と同様に表層部だけに不純物
が拡散させられることから、熱処理温度や処理時間を適
当に設定することによって所望の大きさの電流阻止部8
6が得られるのである。なお、図10から明らかなよう
に、LED102ではLED60に見られるようなデバ
イス構造層104の上部と下部との間の段差が存在しな
い。これは、例えば、図12に示されるように、拡散溝
94の幅Wt よりも刃厚WD が大きいダイシング・ブレ
ード106を用いてダイシング工程S7を行うことによ
り、ウェハ88の分割と同時に段差部分が切削によって
除去されたためである。すなわち、段差が残ることが好
ましくない場合には、図12に示されるように、切断加
工時に段部を除去すればよい。
【0040】図13は、本発明の製造方法の他の例を示
す工程図であり、図14(a) 、(b)は、その製造工程の
途中段階におけるウェハ88の断面構造を模式的に示す
図7(a) 〜(f) の一部に対応する図である。なお、図1
3において省略されている部分は、図6の工程図と同様
であるので、相違部分を中心に説明する。ウェハ88を
作製した後の拡散防止膜形成工程S8においては、ウェ
ハ88の上面68の全面に拡散防止膜108を設ける。
この拡散防止膜108は、例えば 500〜 3000(Å)[=50
〜300(nm)]程度の厚さの窒化珪素(Si3N4) で構成され
る。続く、保護膜形成工程S2においては、その拡散防
止膜108上に前記のレジスト膜90を前記のような所
望の開口パターンで設ける。そして、図6の場合と同様
に拡散溝形成工程S3でエッチング処理を施すことによ
り、拡散防止膜108の前記開口部92に位置する部分
がウェハ88の上部のその部分と共に除去されて、前記
拡散溝94が形成される。すなわち、拡散防止膜108
が拡散溝94上を除く上面68だけに残存させられた状
態となる。この後、前記のSOG膜96を設けて、不純
物拡散工程S4を施すことにより、拡散溝94の内壁面
および底面からデバイス構造層64に、不純物が拡散さ
せられる。図14(a) は、このようにして不純物を拡散
した後の状態を示している。
【0041】このとき、SOG膜96中の不純物は、拡
散防止膜108の設けられている部分からはデバイス構
造層64内に拡散しないことから、図14(a) に示され
るように、拡散部98は拡散溝94内に露出させられた
部分だけに形成され、上面68には形成されない。すな
わち、拡散部98の個々の区画100毎における最も内
周側の位置は横拡散部82内に形成され、その横拡散部
82の電流阻止部86よりも内周側部分の上方(すなわ
ち光の射出経路上)には、拡散処理後の当初から不純物
が拡散させられた部分が存在しない。
【0042】不純物拡散工程S4に続いては、SOG膜
96を除去した後、表層拡散部除去工程S5に代わって
電極固着穴形成工程9が実施される。この電極固着穴形
成工程S9では、拡散防止膜108のうち上部電極72
を固着する部分だけをエッチング処理等によって選択的
に除去することにより、電極固着穴110を形成する。
窒化珪素から成る拡散防止膜108は電気絶縁性を有す
ることから、上部電極72との電気的接触を得るために
上面68の一部を露出させる必要がある。図14(b)
は、この状態を示している。上記の拡散防止膜108を
除去するエッチング処理は、例えば、CF4 ガスを用いた
プラズマ・エッチング等が好適である。なお、電極固着
穴110の形成位置は、光取出部Bの外周側すなわち電
流阻止部86上であれば任意に選択でき、その光取出部
Bとして機能する部分を取り囲むように環状の穴110
を形成してもよい。その後、電極形成工程S6以下を実
施することにより、LED60等と同様な構造を有した
図15に示されるようなLED112が得られる。な
お、このようにして製造されたLED112は、光取出
部Bが窒化珪素から成る拡散防止膜108で覆われてい
るが、これがLED112の活性層76で発生する光に
対して透明である場合には、LED112の機能上何ら
支障はないのである。しかも、拡散防止膜108は、光
の射出を促進する反射防止膜として機能させ得ることか
ら、却って光取出部B上に残す方が好ましいと言える。
反射防止膜として機能させる場合には、その厚さを発光
波長λの1/4nに設定することが好ましい。
【0043】また、LED112においては、図15に
示されるように光取出部Bの形状が円形となっているだ
けでなく、エッチングにより端面を露出させられたデバ
イス構造層64の一部も円柱状(或いは円板状)を成し
ている。前述のように、拡散部98の内周端の形状すな
わち電流阻止部86の内周端の形状延いては発光領域R
の形状は、拡散溝94によって露出させられるデバイス
構造層64端面に略相似するものとなる。そのため、円
形の発光領域Rすなわち光取出部Bを得ようとする場合
には、例えば、図16に示されるような円形パターンの
レジスト膜114を設けて拡散溝形成工程S3における
エッチング処理を施すことにより、拡散溝94によって
露出させられるデバイス構造層64の側面を円筒面に形
成する必要がある。したがって、LED112のデバイ
ス構造層64の上部が円柱状を成しているのである。な
お、これに対して、拡散溝94の底面よりも下側の部分
では、その溝形状は何ら現れず、ダイシング時には格子
状の分割線D(図8参照)で分割されることから図15
に示されるように積層面に沿った断面が矩形を成してい
る。
【0044】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0045】例えば、実施例においては、本発明がAlIn
GaP 系或いはAlGaAs系化合物半導体から成るLED6
0、102等の製造工程に適用された場合について説明
したが、不純物拡散速度の高い横拡散層82を設けるこ
とができる素子構造を有するものであれば、上記のもの
に限られず、InGaN 系、InGaAs系、或いはGaAsP 系等の
種々のLEDの製造方法に適用することができる。
【0046】また、実施例においては、横拡散層82の
端面を拡散溝94内に露出させるために最低限要求され
る深さ、すなわちその横拡散層82の下面の深さに拡散
溝94が形成されていたが、更に深くされていても差し
支えない。その場合には、露出させられる各半導体層が
全て横拡散層82よりも不純物拡散速度が低いことが望
ましい。
【0047】また、実施例においては、横拡散層82と
同じ導電型の半導体層(第一キャップ層84および第二
キャップ層80)だけが拡散溝94内に露出させられて
いたが、異なる導電型の半導体層も拡散溝94内に露出
させられていても差し支えない。この場合には、その異
なる導電型の半導体層における不純物拡散速度は、必ず
しも横拡散層82よりも低くなくともよい。すなわち、
電流阻止部86を形成するための不純物は、その異なる
導電型の半導体層内に拡散してもその導電型を反転させ
ないため、通電領域Rの大きさには何ら影響しないので
ある。ただし、その層が活性層76よりも光取出面側に
位置する場合には、光の射出経路上に拡散部98が位置
せず、或いは位置する部分が可及的に小さくなるよう
に、その異なる導電型の半導体層内における拡散速度が
横拡散層82と略同様或いはそれ以下にされていること
が好ましい。
【0048】また、実施例においては、デバイス構造層
64の上面68が光取出面として機能させられていた
が、基板62の下面66が光取出面として機能させられ
る場合にも、本発明は同様に適用される。
【0049】また、実施例においては、デバイス構造層
64の上面68側から拡散溝94を形成していたが、基
板62の下面66側から設けてもよい。例えば、デバイ
ス構造層64の構成上、その上面68と横拡散層82と
の間に不純物拡散速度の高い層が存在することとなる場
合には、基板62側に拡散溝94を設けることが有効で
ある。
【0050】また、実施例においては、拡散溝94内に
露出させられている最も下の層すなわち横拡散層82の
下に接して位置する第二キャップ層80も、不純物拡散
速度がその横拡散層82より低くされていたが、端面が
露出させられていない層の拡散深さは端面が露出させら
れている場合よりも低くなるため、そのような下に位置
する層の拡散速度は横拡散層82よりも高くともよい。
【0051】また、実施例においては、発光領域Rの形
状が矩形或いは円形の場合について説明したが、その形
状は拡散溝94の形状を変更することで適宜変更でき
る。
【0052】また、実施例においては、拡散用凹所とし
て、略格子状の拡散溝94が上面68に設けられたが、
区画100毎に独立した溝や凹所が拡散溝94に代えて
設けられてもよい。
【0053】また、実施例においては、拡散防止膜10
8を設ける場合にレジスト膜90も設けていたが、拡散
防止膜108をパターン形成することによってレジスト
膜90の機能を兼ねさせ、これを不要とすることもでき
る。
【0054】また、実施例においては、本発明が上面6
8(光取出面)の中央部に光取出部Bを備えたLED6
0等の製造方法に適用された場合について説明したが、
本発明は、上面68等の中央部に比較的小面積の上部電
極72を備え、その外周側の全体に設けられた光取出部
Bから発光させる形式のLEDの製造方法にも同様に適
用される。このようなLEDに適用するに際しては、例
えば、図6、7に示される製造工程において、先ず、拡
散溝94に代えて図8に示される発光領域Rが形成され
る部分にその拡散溝94と同様な深さの穴(拡散用凹
所)を各区画100毎に設けて、各区画100毎に横拡
散層82の内周側端面をその穴内に露出させた状態で同
様な不純物拡散処理を施すことにより、その穴の軸心を
通る断面において図7(e) と同様な形状(図における拡
散溝94が本態様における穴に相当する)を有するウェ
ハ88を得る。このとき、不純物は穴からその外周側に
拡散して区画100の内周部に環状の拡散部が形成され
る。次いで、穴の周囲であってその拡散部の外周縁より
も内側位置に上部電極72を設けた後、ウェハ88を、
図7(e) の二点鎖線Dに代えて各区画100の中央位置
に示される三点鎖線DA(中央の一素子を分割するため
の分割線だけを示す)の位置でダイシングして素子毎に
分割する。これにより、デバイス構造層64の途中に設
けられている横拡散層82内において、各素子の中央部
に設けられている穴の周縁部だけに不純物が拡散された
電流阻止部86が形成されることから、その外周側に通
電領域が設けられた電流狭窄構造が構成され、その電流
阻止部86の真上の部分に設けられた上部電極72より
も外周側部分だけから発光させられる構造のLEDが得
られる。なお、拡散溝94に代えて形成される穴の大き
さや形状は、形成する光取出部の内周端の位置および形
状に応じて適宜定められる。
【0055】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電流狭窄構造の形成方法の一例を説明す
る図である。
【図2】従来の電流狭窄構造の形成方法を他の例を説明
する図である。
【図3】従来の電流狭窄構造の形成方法の更に他の例を
説明する図である。
【図4】従来の電流狭窄構造の形成方法を更に他の例を
説明する図である。
【図5】本発明の一実施例の製造方法で製造されるLE
Dの構成を模式的に示す図である。
【図6】図1のLEDの製造工程の要部を説明する工程
図である。
【図7】(a) 〜(f) は、図6の製造工程の各段階におけ
るエピタキシャル・ウェハの断面構造を説明する図であ
る。
【図8】図6の製造工程において形成されるレジスト膜
のパターンを説明する図である。
【図9】AlInGaP 系半導体における混晶比と不純物拡散
速度の関係を説明する図である。
【図10】本発明の製造方法で製造されるLEDの他の
構成例を説明する図である。
【図11】AlGaAs系半導体における混晶比と不純物拡散
速度の関係を説明する図である。
【図12】図10のLEDの製造工程におけるダイシン
グ・ブレードの刃厚と拡散溝幅との関係を説明する図で
ある。
【図13】本発明の他の実施例の製造方法の要部を説明
する工程図である。
【図14】(a) 、(b) は、図13の製造工程の途中段階
における断面構造を説明する図である。
【図15】図14のエピタキシャル・ウェハを分割して
得られるLEDを示す斜視図である。
【図16】図15のLEDの製造に用いられるレジスト
膜パターンを示す図である。
【符号の説明】
64:デバイス構造層(素子構造部) 68:上面(一面) 82:横拡散層(電流狭窄層) 86:電流阻止部 88:エピタキシャル・ウェハ 90:レジスト膜(保護膜) 92:拡散溝(拡散用凹所) 100:区画

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光層を含む複数の半導体層が積層され
    た素子構造部を備え、通電領域を制限されることにより
    該発光層の一部に設けられた発光領域で発生した光を、
    該素子構造部の表面または裏面側の光取出面において該
    発光領域上に設けられた光取出部から射出させる形式の
    電流狭窄型発光ダイオードの製造方法であって、 積層方向の中間部に位置してその上下方向の少なくとも
    一方に連続する同じ導電型の各層よりも所定の不純物の
    拡散速度が高い電流狭窄層を含み且つ前記発光層を挟ん
    で導電型が異なるように、前記複数の半導体層を所定の
    基板上に順次結晶成長させて積層することにより、前記
    素子構造部にそれぞれ対応する複数の区画を備えたエピ
    タキシャル・ウェハを作製する結晶成長工程と、 前記電流狭窄層の端面を前記複数の区画の各々毎に露出
    させるための所定深さの拡散用凹所を、前記エピタキシ
    ャル・ウェハの前記上下方向の一方側に位置する一面に
    設ける拡散用凹所形成工程と、 前記一面側から前記所定の不純物を拡散させることによ
    り、前記拡散用凹所内に露出させられた端面から拡散さ
    せられた該所定の不純物によって導電型を反転させられ
    た電流阻止部を前記電流狭窄層内に形成する不純物拡散
    工程とを、含むことを特徴とする電流狭窄型発光ダイオ
    ードの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の半導体層のうち、前記電流狭
    窄層とは導電型が異なり且つ前記拡散用凹所内に端面が
    露出させられた各層は、該電流狭窄層よりも前記所定の
    不純物の拡散速度が低くされる請求項1の電流狭窄型発
    光ダイオードの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の半導体層のうち、前記拡散用
    凹所内において端面が露出させられた最下部の層に接し
    てその下側に位置するものは、前記電流狭窄層よりも前
    記所定の不純物の拡散速度が低くされる請求項1または
    2の電流狭窄型発光ダイオードの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記不純物拡散工程に先立って、前記拡
    散用凹所内を除く前記一面に前記所定の不純物の拡散を
    妨げるための拡散防止膜を設ける拡散防止膜形成工程
    を、更に含むものである請求項1乃至3の何れかの電流
    狭窄型発光ダイオードの製造方法。
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