JPH11250924A - 導電性接合材 - Google Patents
導電性接合材Info
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- JPH11250924A JPH11250924A JP10051637A JP5163798A JPH11250924A JP H11250924 A JPH11250924 A JP H11250924A JP 10051637 A JP10051637 A JP 10051637A JP 5163798 A JP5163798 A JP 5163798A JP H11250924 A JPH11250924 A JP H11250924A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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- Conductive Materials (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い導電性、強い接合力、接合部材と
の熱膨張率の近似、焼成時温度(1200℃)での安
定性(ひび割れ等を生じない)、酸化雰囲気下でも導
電性を維持できる、という条件を低コストで得ることが
できる導電性接合材を提供する。 【解決手段】 ランタンマンガン酸化物の粉体またはプ
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用い、当該粉体
の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、当該粉体の
70〜90%が3〜10μmの粒径であると共に、ラン
タンマンガン酸化物の場合にはストロンチウムが5〜1
5mol%ドープされ、プラセオジミウムマンガン酸化
物の場合にはストロンチウムが15〜25mol%ドー
プされてなる。
の熱膨張率の近似、焼成時温度(1200℃)での安
定性(ひび割れ等を生じない)、酸化雰囲気下でも導
電性を維持できる、という条件を低コストで得ることが
できる導電性接合材を提供する。 【解決手段】 ランタンマンガン酸化物の粉体またはプ
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用い、当該粉体
の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、当該粉体の
70〜90%が3〜10μmの粒径であると共に、ラン
タンマンガン酸化物の場合にはストロンチウムが5〜1
5mol%ドープされ、プラセオジミウムマンガン酸化
物の場合にはストロンチウムが15〜25mol%ドー
プされてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性接合材に関
し、特に、固体電解質燃料電池や水蒸気電解セルなどの
酸素極を他の部材に電気的に接合する場合などに適用す
ると有効なものである。
し、特に、固体電解質燃料電池や水蒸気電解セルなどの
酸素極を他の部材に電気的に接合する場合などに適用す
ると有効なものである。
【0002】
【従来の技術】酸素などの酸化ガスと水素などの燃料ガ
スとを電気化学的に反応させて電力を得る固体電解質燃
料電池は、図5に示すように、固体電解質11を多孔質
の酸素極12および燃料極13で挟んでセルを構成し、
このセルを導電性波板14,15で挟むことにより酸化
ガス101および燃料ガス102の流路を形成し、さら
にインタコネクタ16,17で挟むことにより、各電極
12,13から上記波板14,15を介して流れる電気
をインタコネクタ16,17を介して外部に取り出せる
構造となっている。
スとを電気化学的に反応させて電力を得る固体電解質燃
料電池は、図5に示すように、固体電解質11を多孔質
の酸素極12および燃料極13で挟んでセルを構成し、
このセルを導電性波板14,15で挟むことにより酸化
ガス101および燃料ガス102の流路を形成し、さら
にインタコネクタ16,17で挟むことにより、各電極
12,13から上記波板14,15を介して流れる電気
をインタコネクタ16,17を介して外部に取り出せる
構造となっている。
【0003】このような固体電解質燃料電池において
は、各電極12,13と各導電性波板14,15との当
接点および各導電性波板14,15と各インタコネクタ
16,17との当接点を導電性を有するように接合する
必要があるため、導電性接合材が用いられる。
は、各電極12,13と各導電性波板14,15との当
接点および各導電性波板14,15と各インタコネクタ
16,17との当接点を導電性を有するように接合する
必要があるため、導電性接合材が用いられる。
【0004】上記導電性接合材においては、高い導電
性、強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、
焼成時温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生
じない)、等の条件が要求され、特に、酸素極12と導
電性波板14との接合および当該波板14とインタコネ
クタ16との接合に適用されるものにおいては、さら
に、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という条
件が要求されるため、白金ペーストが使用されている。
性、強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、
焼成時温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生
じない)、等の条件が要求され、特に、酸素極12と導
電性波板14との接合および当該波板14とインタコネ
クタ16との接合に適用されるものにおいては、さら
に、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という条
件が要求されるため、白金ペーストが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、白金ペ
ーストは、非常に高価であるため、コスト上昇の一因と
なっている。
ーストは、非常に高価であるため、コスト上昇の一因と
なっている。
【0006】このような問題は、固体電解質燃料電池の
上記接合箇所に適用される導電性接合材に限らず、上記
燃料電池と同様な構造をなす水蒸気電解セルを始めとし
て、上述したような条件を要求される導電性接合材であ
れば、同様に生じることである。
上記接合箇所に適用される導電性接合材に限らず、上記
燃料電池と同様な構造をなす水蒸気電解セルを始めとし
て、上述したような条件を要求される導電性接合材であ
れば、同様に生じることである。
【0007】このようなことから、本発明は、高い導
電性、強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、
焼成時温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を
生じない)、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、
という条件を低コストで得ることができる導電性接合材
を提供することを目的とした。
電性、強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、
焼成時温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を
生じない)、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、
という条件を低コストで得ることができる導電性接合材
を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による導電性接合材は、ランタ
ンマンガン酸化物の粉体を用いてなることを特徴とす
る。
ための、第一番目の発明による導電性接合材は、ランタ
ンマンガン酸化物の粉体を用いてなることを特徴とす
る。
【0009】第二番目の発明による導電性接合材は、プ
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いてなること
を特徴とする。
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いてなること
を特徴とする。
【0010】第一番目の発明による導電性接合材におい
て、ストロンチウムが5〜15mol%ドープされてい
ることを特徴とする。
て、ストロンチウムが5〜15mol%ドープされてい
ることを特徴とする。
【0011】第二番目の発明による導電性接合材におい
て、ストロンチウムが15〜25mol%ドープされて
いることを特徴とする。
て、ストロンチウムが15〜25mol%ドープされて
いることを特徴とする。
【0012】上述した導電性接合材において、前記粉体
の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、前記粉体の
70〜90%が3〜10μmの粒径であることを特徴と
する。
の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、前記粉体の
70〜90%が3〜10μmの粒径であることを特徴と
する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による導電性接合材を固体
電解質燃料電池の酸素極側に適用する場合の実施の形態
を図1を用いて説明する。なお、図1は、その固体電解
質燃料電池の要部の概略構造を表す断面図である。ただ
し、前述した従来の技術で説明した部分と同様な部分に
ついては、前述した従来の技術の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
電解質燃料電池の酸素極側に適用する場合の実施の形態
を図1を用いて説明する。なお、図1は、その固体電解
質燃料電池の要部の概略構造を表す断面図である。ただ
し、前述した従来の技術で説明した部分と同様な部分に
ついては、前述した従来の技術の説明で用いた符号と同
様な符号を用いることにより、その説明を省略する。
【0014】図1に示すように、酸素極12と導電性波
板14との当接点および当該波板14とインタコネクタ
16との当接点は、ランタンマンガン酸化物の粉体また
はプラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いた導電
性接合材1により電気的に接合されている。
板14との当接点および当該波板14とインタコネクタ
16との当接点は、ランタンマンガン酸化物の粉体また
はプラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いた導電
性接合材1により電気的に接合されている。
【0015】このような導電性接合材1は、ランタンマ
ンガン酸化物の粉体またはプラセオジミウムマンガン酸
化物の粉体にブチルカルビトールやテレピン油やブタノ
ールなどのように分散性を向上させる有機溶媒(ビヒク
ル)を加え、ペースト状となるようにロールミル等で混
練することにより得ることができる。
ンガン酸化物の粉体またはプラセオジミウムマンガン酸
化物の粉体にブチルカルビトールやテレピン油やブタノ
ールなどのように分散性を向上させる有機溶媒(ビヒク
ル)を加え、ペースト状となるようにロールミル等で混
練することにより得ることができる。
【0016】このようにして得られた導電性接合材1を
酸素極12上およびインタコネクタ16上にスクリーン
印刷法により所定箇所に均一に塗布、すなわち、スクリ
ーンの所定箇所に形成した孔から印刷(厚さ:100〜
200μm)した後、導電性波板14を挟んで空気雰囲
気下で焼成することにより、導電性波板14を酸素極1
2およびインタコネクタ16に電気的に接合することが
できる。
酸素極12上およびインタコネクタ16上にスクリーン
印刷法により所定箇所に均一に塗布、すなわち、スクリ
ーンの所定箇所に形成した孔から印刷(厚さ:100〜
200μm)した後、導電性波板14を挟んで空気雰囲
気下で焼成することにより、導電性波板14を酸素極1
2およびインタコネクタ16に電気的に接合することが
できる。
【0017】この導電性接合材1は、ランタンマンガン
酸化物またはプラセオジミウムマンガン酸化物を用いて
なるので、低コストでありながらも、高い導電性、
強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、焼成時
温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生じな
い)、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という
条件を満たすことができる。
酸化物またはプラセオジミウムマンガン酸化物を用いて
なるので、低コストでありながらも、高い導電性、
強い接合力、接合部材との熱膨張率の近似、焼成時
温度(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生じな
い)、酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という
条件を満たすことができる。
【0018】ここで、前述した原料粉体の10〜30%
が1〜3μmの粒径であり、70〜90%が3〜10μ
mの粒径であると、導電性接合材1を緻密化することが
でき、導電性を向上させることができる。
が1〜3μmの粒径であり、70〜90%が3〜10μ
mの粒径であると、導電性接合材1を緻密化することが
でき、導電性を向上させることができる。
【0019】また、ランタンマンガン酸化物の場合にお
いてはストロンチウムを5〜15mol%ドープし、プ
ラセオジミウムマンガン酸化物の場合においてはストロ
ンチウムを15〜25mol%ドープすると、導電性接
合材1の導電性がさらに向上するため、より好ましい結
果を得ることができる。
いてはストロンチウムを5〜15mol%ドープし、プ
ラセオジミウムマンガン酸化物の場合においてはストロ
ンチウムを15〜25mol%ドープすると、導電性接
合材1の導電性がさらに向上するため、より好ましい結
果を得ることができる。
【0020】なお、本実施の形態では、固体電解質燃料
電池の酸素極側の接合に適用する場合について説明した
が、これに限らず、当該燃料電池と同様な構造をなす水
蒸気電解セルを始めとして、上述したような条件を要求
される場合であれば、本実施の形態の場合と同様にして
適用することができる。
電池の酸素極側の接合に適用する場合について説明した
が、これに限らず、当該燃料電池と同様な構造をなす水
蒸気電解セルを始めとして、上述したような条件を要求
される場合であれば、本実施の形態の場合と同様にして
適用することができる。
【0021】
【実施例】本発明による導電性接合材の効果を確認する
ため、次のような確認試験を行った。
ため、次のような確認試験を行った。
【0022】[確認試験1:粒度と焼き付け性との関
係]固体電解質燃料電池での使用を考えた場合、燃料電
池の作動温度が約1000℃であるため、導電性接着剤
は、1000℃で安定している必要がある。また、燃料
電池の組み立て時の最高温度(焼結時)が約1200℃
であるため、1200℃程度で焼き付く必要がある。ラ
ンタンマンガン酸化物は、その粒度により焼き付け性が
異なるため、適切な粒度の粉体を使用する必要がある。
係]固体電解質燃料電池での使用を考えた場合、燃料電
池の作動温度が約1000℃であるため、導電性接着剤
は、1000℃で安定している必要がある。また、燃料
電池の組み立て時の最高温度(焼結時)が約1200℃
であるため、1200℃程度で焼き付く必要がある。ラ
ンタンマンガン酸化物は、その粒度により焼き付け性が
異なるため、適切な粒度の粉体を使用する必要がある。
【0023】そこで、ランタンマンガン酸化物(組成:
La0.9 Sr0.1 MnO3 )の各種粒径の粉体(平均粒
径:0.5,1.0,2.0,3.0,4.0,5.0
μmの計6タイプ)をビヒクル(ブチルカルビトール)
とそれぞれ混練してペースト状とした後、インタコネク
タと導電性波板との当接点に塗布して焼結(温度:12
00℃)した。
La0.9 Sr0.1 MnO3 )の各種粒径の粉体(平均粒
径:0.5,1.0,2.0,3.0,4.0,5.0
μmの計6タイプ)をビヒクル(ブチルカルビトール)
とそれぞれ混練してペースト状とした後、インタコネク
タと導電性波板との当接点に塗布して焼結(温度:12
00℃)した。
【0024】その結果、粒径が0.5μmの場合には、
焼結が進行し過ぎてひび割れてしまったものの、粒径が
1.0μm以上の場合には、ひび割れ等を生じることな
くインタコネクタと導電性波板とが良好に接合した。
焼結が進行し過ぎてひび割れてしまったものの、粒径が
1.0μm以上の場合には、ひび割れ等を生じることな
くインタコネクタと導電性波板とが良好に接合した。
【0025】よって、粒径が1.0μm以上であれば、
良好な焼き付け性を得られることが確認できた。
良好な焼き付け性を得られることが確認できた。
【0026】[確認試験2:微粒と粗粒との混合比と導
電率との関係]プラセオジミウムマンガン酸化物の所定
の粒度の微粒(粒径:1〜3μm,平均粒径:2μm)
と粗粒(粒径:3〜10μm,平均粒径6μm)とを所
定の比率で混合し、成形した後に焼結して得られたサン
プルの導電率をそれぞれ求めた。その結果を図2に示
す。
電率との関係]プラセオジミウムマンガン酸化物の所定
の粒度の微粒(粒径:1〜3μm,平均粒径:2μm)
と粗粒(粒径:3〜10μm,平均粒径6μm)とを所
定の比率で混合し、成形した後に焼結して得られたサン
プルの導電率をそれぞれ求めた。その結果を図2に示
す。
【0027】図2からわかるように、微粒の割合が10
〜30%であり、粗粒の割合が70〜90%であると、
導電率が200S/cm以上となり、高導電性を示し
た。
〜30%であり、粗粒の割合が70〜90%であると、
導電率が200S/cm以上となり、高導電性を示し
た。
【0028】よって、微粒の割合が10〜30%であ
り、粗粒の割合が70〜90%であれば、導電性接合材
の導電率を向上させることができる。
り、粗粒の割合が70〜90%であれば、導電性接合材
の導電率を向上させることができる。
【0029】[確認試験3:ストロンチウムのドープ量
と熱膨張係数および導電率との関係] <サンプル製作> ランタンマンガン酸化物 ランタンマンガン酸化物にストロンチウムを所定量
(0,5,10,20,30,40%の計6タイプ)ド
ープして混合した後、角棒型(サイズ:5×5×30m
m)にプレス成形して焼結(1400℃×4時間)する
ことによりサンプルをそれぞれ製造した。
と熱膨張係数および導電率との関係] <サンプル製作> ランタンマンガン酸化物 ランタンマンガン酸化物にストロンチウムを所定量
(0,5,10,20,30,40%の計6タイプ)ド
ープして混合した後、角棒型(サイズ:5×5×30m
m)にプレス成形して焼結(1400℃×4時間)する
ことによりサンプルをそれぞれ製造した。
【0030】プラセオジミウムマンガン酸化物 上述したランタンマンガン酸化物に代えてプラセオジミ
ウムマンガン酸化物を用い、上述と同様にすることによ
りサンプルをそれぞれ製作した。
ウムマンガン酸化物を用い、上述と同様にすることによ
りサンプルをそれぞれ製作した。
【0031】<試験方法> 熱膨張係数 得られたサンプルを20mmの長さにそれぞれ切断し、
示差式熱膨張計により、室温から1200℃まで昇温
(速度:10℃/min)し、1000℃までの平均熱
膨張係数をそれぞれ求めた。
示差式熱膨張計により、室温から1200℃まで昇温
(速度:10℃/min)し、1000℃までの平均熱
膨張係数をそれぞれ求めた。
【0032】導電率 得られたサンプルの1000℃の導電率を直流四端子法
によりそれぞれ求めた。
によりそれぞれ求めた。
【0033】<試験結果> ランタンマンガン酸化物 結果を図3に示す。図3からわかるように、ストロンチ
ウムのドープ量が多くなると、導電率が大きくなると共
に熱膨張係数も大きくなる。ここで、固体電解質燃料電
池の酸化極側の導電性接着剤として適用することを考え
ると、ベースとなるYSZ(イットリア安定化ジルコニ
ア)と問題なく接合できる熱膨張係数にする必要があ
る。
ウムのドープ量が多くなると、導電率が大きくなると共
に熱膨張係数も大きくなる。ここで、固体電解質燃料電
池の酸化極側の導電性接着剤として適用することを考え
ると、ベースとなるYSZ(イットリア安定化ジルコニ
ア)と問題なく接合できる熱膨張係数にする必要があ
る。
【0034】よって、ランタンマンガン酸化物を用いる
場合には、ストロンチウムを5〜15mol%ドープす
ると、剥離やひび割れ等の問題を生じることなく導電性
をさらに向上できるといえる。
場合には、ストロンチウムを5〜15mol%ドープす
ると、剥離やひび割れ等の問題を生じることなく導電性
をさらに向上できるといえる。
【0035】プラセオジミウムマンガン酸化物 結果を図4に示す。図4からわかるように、ストロンチ
ウムのドープ量が多くなると、ランタンマンガン酸化物
の場合と同様に、導電率が大きくなると共に熱膨張係数
も大きくなる。ここで、固体電解質燃料電池の酸化極側
の導電性接着剤として適用することを考えると、ランタ
ンマンガン酸化物の場合と同様に、ベースとなるYSZ
(イットリア安定化ジルコニア)と問題なく接合できる
熱膨張係数にする必要がある。
ウムのドープ量が多くなると、ランタンマンガン酸化物
の場合と同様に、導電率が大きくなると共に熱膨張係数
も大きくなる。ここで、固体電解質燃料電池の酸化極側
の導電性接着剤として適用することを考えると、ランタ
ンマンガン酸化物の場合と同様に、ベースとなるYSZ
(イットリア安定化ジルコニア)と問題なく接合できる
熱膨張係数にする必要がある。
【0036】よって、プラセオジミウムマンガン酸化物
を用いる場合には、ストロンチウムを15〜25mol
%ドープすると、剥離やひび割れ等の問題を生じること
なく導電性をさらに向上できるといえる。
を用いる場合には、ストロンチウムを15〜25mol
%ドープすると、剥離やひび割れ等の問題を生じること
なく導電性をさらに向上できるといえる。
【0037】
【発明の効果】第一番目の発明による導電性接合材は、
ランタンマンガン酸化物の粉体を用いてなるので、低コ
ストでありながらも、高い導電性、強い接合力、
接合部材との熱膨張率の近似、焼成時温度(1200
℃)での安定性(ひび割れ等を生じない)、酸化雰囲
気下でも導電性を維持できる、という条件を満たすこと
ができる。このため、例えば、固体電解質燃料電池の酸
素極側の接合に適用することができ、固体電解質燃料電
池のコストを大幅に低減することができる。
ランタンマンガン酸化物の粉体を用いてなるので、低コ
ストでありながらも、高い導電性、強い接合力、
接合部材との熱膨張率の近似、焼成時温度(1200
℃)での安定性(ひび割れ等を生じない)、酸化雰囲
気下でも導電性を維持できる、という条件を満たすこと
ができる。このため、例えば、固体電解質燃料電池の酸
素極側の接合に適用することができ、固体電解質燃料電
池のコストを大幅に低減することができる。
【0038】第二番目の発明による導電性接合材は、プ
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いてなるの
で、低コストでありながらも、高い導電性、強い接
合力、接合部材との熱膨張率の近似、焼成時温度
(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生じない)、
酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という条件を
満たすことができる。このため、例えば、固体電解質燃
料電池の酸素極側の接合に適用することができ、固体電
解質燃料電池のコストを大幅に低減することができる。
ラセオジミウムマンガン酸化物の粉体を用いてなるの
で、低コストでありながらも、高い導電性、強い接
合力、接合部材との熱膨張率の近似、焼成時温度
(1200℃)での安定性(ひび割れ等を生じない)、
酸化雰囲気下でも導電性を維持できる、という条件を
満たすことができる。このため、例えば、固体電解質燃
料電池の酸素極側の接合に適用することができ、固体電
解質燃料電池のコストを大幅に低減することができる。
【0039】また、第一番目の発明による導電性接合材
において、ストロンチウムを5〜15mol%ドープす
ると、例えば、固体電解質燃料電池の酸素極側の接合に
適用した場合、ベースとなるYSZと問題なく接合でき
る熱膨張係数にしながらも、導電性を向上させることが
できるので、剥離やひび割れ等の問題を生じることなく
導電性をさらに向上させることができる。
において、ストロンチウムを5〜15mol%ドープす
ると、例えば、固体電解質燃料電池の酸素極側の接合に
適用した場合、ベースとなるYSZと問題なく接合でき
る熱膨張係数にしながらも、導電性を向上させることが
できるので、剥離やひび割れ等の問題を生じることなく
導電性をさらに向上させることができる。
【0040】また、第二番目の発明による導電性接合材
において、ストロンチウムを15〜25mol%ドープ
すると、例えば、固体電解質燃料電池の酸素極側の接合
に適用した場合、ベースとなるYSZと問題なく接合で
きる熱膨張係数にしながらも、導電性を向上させること
ができるので、剥離やひび割れ等の問題を生じることな
く導電性をさらに向上させることができる。
において、ストロンチウムを15〜25mol%ドープ
すると、例えば、固体電解質燃料電池の酸素極側の接合
に適用した場合、ベースとなるYSZと問題なく接合で
きる熱膨張係数にしながらも、導電性を向上させること
ができるので、剥離やひび割れ等の問題を生じることな
く導電性をさらに向上させることができる。
【0041】また、上述した導電性接合材において、前
記粉体の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、前記
粉体の70〜90%が3〜10μmの粒径であると、緻
密化することができるので、導電性を向上させることが
できる。
記粉体の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、前記
粉体の70〜90%が3〜10μmの粒径であると、緻
密化することができるので、導電性を向上させることが
できる。
【図1】本発明による導電性接合材を固体電解質燃料電
池の酸素極側に適用した場合の実施の形態の要部の概略
構造を表す断面図である。
池の酸素極側に適用した場合の実施の形態の要部の概略
構造を表す断面図である。
【図2】プラセオジミウムマンガン酸化物における粒径
の混合比率と導電率との関係を表すグラフである。
の混合比率と導電率との関係を表すグラフである。
【図3】ランタンマンガン酸化物におけるストロンチウ
ムのドープ量と熱膨張係数および導電率との関係を表す
グラフである。
ムのドープ量と熱膨張係数および導電率との関係を表す
グラフである。
【図4】プラセオジミウムマンガン酸化物におけるスト
ロンチウムのドープ量と熱膨張係数および導電率との関
係を表すグラフである。
ロンチウムのドープ量と熱膨張係数および導電率との関
係を表すグラフである。
【図5】固体電解質燃料電池の要部の構造を表す分解斜
視図である。
視図である。
1 導電性接合材 11 固体電解質 12 酸素極 13 燃料極 14,15 導電性波板 16,17 インタコネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松平 恒昭 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1 号 三菱重工業株式会社神戸造船所内
Claims (5)
- 【請求項1】 ランタンマンガン酸化物の粉体を用いて
なることを特徴とする導電性接合材。 - 【請求項2】 プラセオジミウムマンガン酸化物の粉体
を用いてなることを特徴とする導電性接合材。 - 【請求項3】 ストロンチウムが5〜15mol%ドー
プされていることを特徴とする請求項1に記載の導電性
接合材。 - 【請求項4】 ストロンチウムが15〜25mol%ド
ープされていることを特徴とする請求項2に記載の導電
性接合材。 - 【請求項5】 前記粉体の10〜30%が1〜3μmの
粒径であり、前記粉体の70〜90%が3〜10μmの
粒径であることを特徴とする請求項1から4のいずれか
に記載の導電性接合材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10051637A JPH11250924A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 導電性接合材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10051637A JPH11250924A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 導電性接合材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11250924A true JPH11250924A (ja) | 1999-09-17 |
Family
ID=12892373
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10051637A Pending JPH11250924A (ja) | 1998-03-04 | 1998-03-04 | 導電性接合材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11250924A (ja) |
-
1998
- 1998-03-04 JP JP10051637A patent/JPH11250924A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021001 |