JPH11249746A - 流体圧サーボ機構およびその位置決め方法 - Google Patents

流体圧サーボ機構およびその位置決め方法

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JPH11249746A
JPH11249746A JP4646698A JP4646698A JPH11249746A JP H11249746 A JPH11249746 A JP H11249746A JP 4646698 A JP4646698 A JP 4646698A JP 4646698 A JP4646698 A JP 4646698A JP H11249746 A JPH11249746 A JP H11249746A
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piston
cylinder
gain
servo
signal
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Yuichi Mori
裕一 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダのピストンの位置に応じて、サーボ
利得を一定になるようにして、安定したサーボ制御を行
う。 【解決手段】 サーボ利得を調整するための可変増幅器
20を制御回路5と電磁弁3との間に設ける。増幅器2
0の利得は、ピストン1がシリンダ2の中央から端に近
づくほど連続的に減少するものとして、ピストン1を停
止させる目標位置x0に応じた利得を求める。あらかじ
めピストン1がシリンダ2の中央にあるときの位置サー
ボ利得、速度サーボ利得および加速度サーボ利得を決め
ておき、各サーボ利得に基づいてピストン1の現在位置
xにおける位置信号、速度信号および加速度信号を求め
て各信号を加算し、この加算信号に増幅器20の利得を
掛けることにより制御信号を作り出し、この制御信号を
電磁弁3に出力して、ピストン1を目標位置x0に停止
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧等の流体圧
を用いたサーボ機構に関し、例えば電化製品等の生産工
程の産業用ロボット等の自動化設備に使用される。
【0002】
【従来の技術】物体を搬送して目標位置に停止させるた
めの自動制御システムとして、空気圧サーボ機構があ
る。空気圧サーボ機構は、電気信号や機械的操作量に従
って空気圧シリンダの位置や速度または力等を制御する
システムである。
【0003】この空気圧サーボ機構の特徴は、取扱が簡
易であり、エネルギーの蓄積がタンク等で容易にできる
ことにある。そのため、コンパクトな装置で大きな出力
を制御でき、自動組立機械やロボットへの用途に適して
いる。また、空気圧サーボ機構ではサーボ系の冷却が自
動的に行われ、特別の冷却装置が要らないことも利点で
ある。
【0004】図4に従来の空気圧サーボ機構を示す。こ
れは、摺動自在なピストン1を収納する空気圧シリンダ
2と、このシリンダ2に対する圧縮空気の供給および排
出を切換える電磁弁3と、ピストン1の位置を検出する
位置センサ4と、ピストン1を目標位置に停止させるた
めに位置センサ4からの出力信号に基づいて電磁弁3を
制御する制御回路5とから構成されている。
【0005】ピストン1は、図示しないロッドに一体的
に接続され、ロッドはシリンダ2の外部に突出してロボ
ットハンド、移動テーブル等の負荷に連結されている。
また、位置センサ4には、ピストン1の移動に伴って移
動するスライダ6がワイヤ7により接続されている。
【0006】空気圧シリンダ2の制御にはいくつかの方
法があるが、ここでは代表的な流量制御による方式を示
している。電磁弁3には磁石8とコイル9があって、コ
イル9に流れる電流の極性と大きさによりスプール10
が左右に動くようになっており、空気の流れる方向およ
び流量を制御する。なお、11はスプール10を中立状
態に復帰させるためのばねである。
【0007】そして、電磁弁3は5つの空気の出入口を
有しており、Aポートはシリンダ2の第1シリンダ室1
2に連通され、Bポートはシリンダ2の第2シリンダ室
13に連通され、Pポートは供給タンク14に連通さ
れ、R1ポートおよびR2ポートは排気口とされ、大気中
に開放されている。電磁弁3の開閉がコイル9に流れる
電流に比例し、その開閉に応じて空気の流れる量が比例
するので、一般には5ポート電空比例流量制御弁と呼
ぶ。なお、図中、PAは第1シリンダ室12の内部圧
力、PBは第2シリンダ室13の内部圧力、Ptは供給す
る圧縮空気の絶対圧力、Poは排気される空気の圧力で
ある。
【0008】電磁弁3のコイル9に流れる制御電流(制
御信号)iと電磁弁3の断面積Aとの関係を、図5の実
線で示す。このように、電磁弁3は、i=0の中立状態
で空気の出入りをゼロにするので不感帯を持った特性で
あるが、断面積Aが小さいときは空気の粘性により流量
が減るために電磁弁3の有効断面積は実測断面積に比べ
て小さくなり、破線で示す特性になる。
【0009】次に、ピストン1の位置決め動作について
説明する。図4では、電磁弁3のスプール10が既に右
方向に動いた状態を表している。この状態では、コンプ
レッサによって供給タンク14に蓄積された空気が、シ
リンダ2の第1シリンダ室12に流れ込み、第2シリン
ダ室13からは空気が流れ出て、大気中に放出される。
これにより、各シリンダ室12,13の内部圧力はPA
>PBとなり、ピストン1は図中右方向に移動する。
【0010】コイル9に流れる電流を逆方向にすると、
図6(a)に示すようにスプール10が左に動き、空気
は第2シリンダ室13に流れ込み、第1シリンダ室12
の空気は電磁弁3を通って大気中に放出され、ピストン
1は逆方向に移動する。コイル電流をゼロにすると、図
6(b)に示すように電磁弁3は中立状態になり、各ポ
ートが閉じられ、空気の流入、流出は止まり、その結果
シリンダ2の内部圧力はPA=PBとなり、この平衡圧力
位置でピストン1は停止する。
【0011】ここで、現在のシリンダ2のピストン1の
位置がxで、目標とするピストン1の位置をx0とす
る。なお、x,x0は、シリンダ2の一端を基準にして
表している。電磁弁3のコイル9には距離(x0−x)
に比例した電流を流してフィードバックをかける。この
距離が長いほどシリンダ2に流入、流出する空気の量が
多くなるので、ピストン1は目標位置x0に向かって素
早く移動する。目標位置x0に接近してくると、距離が
短くなり、コイル9の電流が次第に減り始め、シリンダ
2に出入りする空気も次第に減ってきて、やがてピスト
ン1が目標位置x0に達するとコイル電流がゼロとなっ
て、ピストン1は停止する。以上が、空気圧サーボ機構
の基本的な動作原理である。
【0012】実際の空気圧サーボ機構では、(x0
x)に比例した電流を電磁弁3のコイル9に流すだけで
はサーボは不安定となるので、ピストン1の速度成分
(dx/dt)や加速度成分(d2x/dt2)を検出し
て、電磁弁3に対する制御信号に重畳させている。
【0013】また、本願出願人による特願平9−315
732号には、シリンダの位置決め方法に関する先行技
術が開示されている。すなわち、現在位置から目標位置
までの距離により最適速度を計算し、その速度を基に速
度制御を行うことにより、目標位置手前までピストンを
最適に移動し制動する。さらに、現在速度に基づいて力
操作量を設定することにより、ピストンを停止する。
【0014】さて、シリンダ2を水平方向に取付け、ピ
ストン1の移動が微少量Δxであり、電磁弁の応答速度
がシリンダ2のピストン1の動きに比べて十分に速くて
制御電流と電磁弁3の有効断面積とが直線関係にあり、
機械系の摩擦力と空気の粘性抵抗が無視できる場合、空
気圧サーボの運動は次の3階の微分方程式で表される。
【0015】
【数1】
【0016】Kαはピストン1の加速度に対するサーボ
利得、Kvはピストン1の速度に対するサーボ利得、Kx
はピストン1の位置に対するサーボ利得、Δx0はピス
トン1の目標位置である。Ωnはシリンダ2を空気ばね
に見立てたときの共振周波数、Kはシリンダ径や負荷質
量などによって決まる係数で、それぞれ次の式で表され
る。
【0017】
【数2】
【0018】γ:比熱比(空気の場合は1.402) R:気体定数(空気の場合は287.03[J/kg・
K]) Pt:圧縮空気の絶対圧力[Pa] Tt:圧縮空気の絶対温度[K] S:シリンダ2の断面積[m2] M:負荷質量[kg] L:シリンダ2の有効長[m] x0:ピストン1の目標位置[m] η:平衡状態での各シリンダ室12,13の圧力比(=
A/Pt=PB/Pt) ピストン1の移動距離が小さい範囲では(1)式が成り
立つが、移動距離が大きい場合でも目標位置x0にピス
トン1が接近してくると(1)式に近づいてくる。ηは
シリンダ2の内部圧力と供給圧の比であるが、シリンダ
2の第1,第2シリンダ室12,13の断面積が等し
く、水平にシリンダ2を取付けた場合は約0.8にな
る。例えば、供給圧力が相対圧力で5[kg/cm2
で大気圧が1気圧の場合は、これを絶対圧力で表すと、
t=591300[Pa]であるから、平衡状態では
A=PB=47300[Pa]となり、相対圧力では約
3.8[kg/cm2]となる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記(2)、(3)式
からピストンの位置が変わるとΩnとKの値も変化する
ことが判るが、従来の制御方式では、空気の圧縮性に起
因するこの特性の変化を考慮に入れずに、ピストンの位
置にかかわりなく位置に対するサーボ利得Kxを一定値
にしていた。そのため、ピストンがシリンダの端にある
ときと中央にあるときとでは、ループ利得K・Kxが変
化し、システムの応答特性が異なるという欠点があっ
た。特に、ピストンがシリンダの端に位置するとき、ル
ープ利得が大きくなりすぎ、最悪の場合にはサーボ制御
ができなくなることがあった。
【0020】また、上記先行技術においても、シリンダ
の位置を考慮に入れた制御が行われておらず、ピストン
がシリンダの端にあるときにはうまく制御が行われない
おそれがある。
【0021】本発明は、上記に鑑み、シリンダのピスト
ンの位置にかかわらず安定したサーボ制御を行うことが
できる空気圧サーボ機構の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、空気の圧縮性のためにシリンダのピストンの位置
によってサーボ特性(ループ利得や固有周波数)が変化
して、自動制御しにくくなるので、サーボ利得をピスト
ンの位置に応じて変化させることにより、シリンダの全
域にわたって安定したサーボ制御を行うものである。し
たがって、サーボ利得に対してピストンの位置の影響を
受けにくくするには、ピストンがシリンダの中央にある
ときにはサーボ利得を上げるようにし、ピストンがシリ
ンダの中央から離れるほどサーボ利得を下げるようにす
る。
【0023】そこで、ピストンの位置によって変化する
サーボ特性を一定にするためには、ピストンの位置に応
じてサーボ利得を変化させる可変手段を設ける。この可
変手段により、ピストンがシリンダの中央にあるときの
サーボ利得に対して、ピストンがシリンダの端に近づく
ほどサーボ利得を小さくする。これにより、ピストンが
シリンダの端にあっても適切なサーボ制御を行うことが
でき、確実にシリンダを目標位置に停止させることがで
きる。
【0024】具体的には、サーボ利得を調整するための
可変手段として増幅器を制御回路と電磁弁との間に設
け、増幅器の利得は、ピストンがシリンダの中央から端
に近づくほど連続的に減少するものとする。
【0025】そして、あらかじめピストンがシリンダの
中央にあるときの位置サーボ利得、速度サーボ利得およ
び加速度サーボ利得を決めておき、ピストンを停止させ
る目標位置に対する増幅器の利得を求め、各サーボ利得
に基づいてピストンの現在位置における位置信号、速度
信号および加速度信号を求めて各信号を加算し、この加
算信号に増幅器の利得を掛け算することにより制御信号
を作り出し、この制御信号を電磁弁に出力して、電磁弁
を駆動することにより、目標位置がどこに設定されてい
てもピストンをその目標位置に確実に停止させることが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の空気圧サーボ
機構を図1に示す。基本的な構成は、従来の技術に示し
たものと同じであるが、本実施形態では、サーボ利得を
ピストン1の位置により変化させ、シリンダ2の全域に
わたって安定したサーボ制御を行うために、ピストン1
の位置に応じてサーボ利得を変化させる可変手段とし
て、可変増幅器20を制御回路5と電磁弁3との間に設
けている。
【0027】制御回路5は、マイクロコンピュータ、メ
モリ等から構成され、位置センサ4により検出されたピ
ストン1の位置から位置信号を算出する位置増幅器21
と、位置を時刻で微分して速度信号を算出するための速
度増幅器22と、位置を時刻で2次微分して加速度信号
を算出するための加速度増幅器23と、2つの微分回路
24a,24bと、位置信号、速度信号および加速度信
号を加算して可変増幅器20に出力する加算器25とを
有している。
【0028】可変増幅器20は、制御回路5から出力さ
れる電磁弁3への制御信号をピストン1の位置に応じて
増幅するもので、この増幅器20の利得は、ピストン1
がシリンダ2の中央から端に近づくほど連続的に減少す
る特性を有している。
【0029】すなわち、(2)、(3)式のΩnとKに
おいて、ピストン1の目標位置x0の影響を受けるの
は、 1/x0+1/(L−x0) (4) の部分であるから、この部分を打ち消すことによってピ
ストン1の目標位置x0の相違による影響を減らすこと
ができる。
【0030】上式はピストン1の目標位置x0がシリン
ダ2の中央、すなわちx0=L/2のときに最小とな
り、x0が0またはLに近づくほど大きくなり、シリン
ダ2の両端で極大になる。実際のシリンダ2では、ピス
トン1が両端のいずれかにあるときでも配管部分には空
気が残るので、(4)式の値は有限値となる。
【0031】したがって、空気圧サーボのループ利得K
・Kxに対してピストン1の目標位置x0の影響を受けに
くくするには、ピストン1がシリンダ2の中央にあると
きにはループ利得を上げるようにし、ピストン1がシリ
ンダ2中央から離れるほどループ利得を下げるようにす
ればよい。
【0032】そこで、空気圧サーボ機構におけるサーボ
利得を上記のようにするために利得が可変可能な増幅器
20が必要となる。増幅器20は概ね上式の逆特性とな
ればよいので、ピストン1がシリンダ2の中央にあると
きに利得(増幅率)G=1で、ピストン1がシリンダ2
の中央から離れるに従ってGが1から次第に下がるもの
でよい。
【0033】具体的には、上式の逆関数を求め、x0
L/2のときに値が1になるように係数に操作を加える
と、
【0034】
【数3】
【0035】となり、x0とGの関係は図2に示すよう
に放物線となる。なお、上述したように、実際のシリン
ダ2では、ピストン1が両端のうちいずれかの端にある
ときには配管部分に空気が残るので、本発明を実施する
場合には増幅器20の利得Gを完全にゼロにする必要は
ない。
【0036】次に、ピストン1の位置決め方法を図3の
フローチャートに基づいて説明する。一般に、生産工程
の自動化設備では、負荷を予め決められた複数の位置へ
時間とともに移動させて行く制御を行うことが多いの
で、ここではそのような場合について説明する。
【0037】まず、空気圧サーボによる位置に対するサ
ーボ利得Kxを予め決めておく。Kxはピストン1がシリ
ンダ2の中央にあるときの値とする。このKxは大きい
ほど空気圧サーボの応答が速くなるが、あまり大きくす
ると電磁弁3の応答速度の影響を受けるため制限があ
り、実験的に求めることが多い。
【0038】次に、速度と加速度に対するサーボ利得K
v、Kαを次のように求める。
【0039】Kxが小さい、すなわちK・Kx<Ωn 3のと
き、
【0040】
【数4】
【0041】Kxが大きい、すなわちK・Kx≧Ωn 3のと
き、
【0042】
【数5】
【0043】(6)〜(9)式は(1)式と同様に空気
の粘性抵抗が無視できる場合に成立するので、実際に本
発明を実施するときには、Kαは(7)式または(9)
式で計算された値から粘性抵抗分を差し引いたものを用
いる。
【0044】そして、ピストン1を停止させたい新しい
目標位置x0を入力する。この目標位置x0に対する可変
増幅器20の利得(増幅率)Gを(5)式に基づいて計
算して、半導体メモリ等に記憶させる。ここで、目標位
置x0がシリンダ2の中央に設定されていると、増幅器
20の利得G、すなわち空気圧サーボのサーボ利得は最
大となり、目標位置がシリンダ2の一端あるいは他端に
近くなるにつれて次第に小さくなる。
【0045】位置センサ4によってピストン1の現在位
置xが検出されるので、この情報に基づいて位置増幅器
21によって位置信号としてKx・(x0−x)を計算す
る。さらに、速度増幅器22によって速度信号としてK
v・dx/dt、加速度増幅器23によって加速度信号
としてKα・d2x/dt2も計算する。このとき、速度
信号は微分回路24aによる位置xを時刻tで微分した
もの、加速度信号は微分回路24a,24bによる位置
xを時刻tで2次微分したもので表現しているが、ディ
ジタル制御の場合、速度信号には、サンプリング時刻に
対して位置xの差分、加速度信号には、サンプリング時
刻に対して位置xの2次差分を計算して用いることは言
うまでもない。
【0046】上記の計算された各信号を加算器25によ
って加算して、加算信号iを算出する。この加算信号i
に増幅器20の利得Gを掛けて、制御電流(制御信号)
i’を決める。そして、この制御電流i’を電磁弁3の
コイル9に流して、フィードバックをかける。
【0047】ピストン1は目標位置x0に向かって移動
していき、目標位置x0に到達したとき、停止信号が発
せられて電磁弁3への制御電流はゼロとなって、電磁弁
3は中立状態となる。しかし、ピストン1はすぐには停
止しないので、目標位置x0を行き過ぎる。
【0048】そこで、再びピストン1の現在位置xに基
づいて位置信号、速度信号および加速度信号を計算し
て、これらを加算した加算信号に利得Gを掛けて制御電
流i’を決める。このような制御をピストン1が目標位
置x0に停止するまで繰り返し続けられる。なお、ピス
トン1の停止位置は目標位置x0に一致させなくてもよ
く、許容範囲内に停止すればよい。その後、新しい目標
位置x0が設定されると、再び上記の自動制御が行われ
る。
【0049】ところで、シリンダ2を水平ではなく垂直
に取付けたり、斜め方向に取付けた場合は、空気圧サー
ボの運動の微分方程式は(1)式に重力にかかわる項を
加えたものになる。増幅器20の利得は(5)式のよう
な簡単な放物線関数にはならないが、ピストン1がシリ
ンダ2の中央付近にあるときの利得を最大値の1とし、
ピストン1がシリンダ2の端に近づくほど小さくなるよ
うに利得を決めればよい。
【0050】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。上記実
施形態では、可変増幅器の利得は、ピストンがシリンダ
の中央から端に近づくほど連続的に減少するように変化
させているが、断続的に減少するように変化させてもよ
い。
【0051】また、シリンダを駆動する流体として、空
気以外に油圧、その他の気体、液体を利用して、流体圧
サーボ機構を構成してもよい。さらに、電磁弁の代わり
に、パイロット方式、機械方式、電磁方式と他の方式を
組み合わせた方式により流量、流れ方向を切換える切換
弁を使用してもよい。この場合、可変手段としては、パ
イロット弁等が使用される。
【0052】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
よると、ピストンの位置に応じてサーボ利得が変化して
も、ピストンがシリンダの中央にあるときにはサーボ利
得を上げるようにし、ピストンがシリンダの中央から離
れるほどサーボ利得を下げるようにすることにより、ピ
ストンに位置にかかわりなくサーボ利得をほぼ一定にす
ることができる。したがって、シリンダの全域にわたっ
て安定したサーボ制御を行うことができ、ピストンを確
実に目標位置に停止することができる。
【0053】これにより、流体圧サーボを用いた位置決
めシステムを作り上げることができ、自動化設備に使用
すれば生産効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の空気サーボ機構の構成図
【図2】ピストンの位置とサーボ利得との関係を示す図
【図3】ピストンの位置決め制御のフローチャート
【図4】従来の空気サーボ機構の構成図
【図5】電磁弁の一般的な入出力特性を示す図
【図6】(a)作動状態の電磁弁を示す図、(b)中立
状態の電磁弁を示す図
【符号の説明】
1 ピストン 2 シリンダ 3 電磁弁 4 位置センサ 5 制御回路 20 可変増幅器 x ピストンの現在位置 x0 ピストンの目標位置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動自在なピストンを収納する流体圧シ
    リンダと、該シリンダに対する流体の供給および排出を
    切換える切換弁と、前記ピストンの位置を検出する位置
    センサと、前記ピストンを目標位置に停止させるために
    前記位置センサからの出力信号に基づいて前記切換弁を
    制御する制御回路とを備え、前記ピストンの位置によっ
    て変化するサーボ特性を一定にするために、前記ピスト
    ンが前記シリンダの中央にあるときのサーボ利得を前記
    ピストンが前記シリンダの端にあるときのサーボ利得よ
    り大きくすることを特徴とする流体圧サーボ機構。
  2. 【請求項2】 移動自在なピストンを収納する流体圧シ
    リンダと、該シリンダに対する流体の供給および排出を
    切換える切換弁と、前記ピストンの位置を検出する位置
    センサと、前記ピストンを目標位置に停止させるために
    前記位置センサからの出力信号に基づいて前記切換弁を
    制御する制御回路と、前記ピストンの位置によって変化
    するサーボ特性を一定にするために前記ピストンの位置
    に応じてサーボ利得を変化させる可変手段とを備え、該
    可変手段は、前記ピストンが前記シリンダの中央にある
    ときのサーボ利得に対して、前記ピストンが前記シリン
    ダの端に近づくほどサーボ利得を連続的に減少させるこ
    とを特徴とする流体圧サーボ機構。
  3. 【請求項3】 サーボ利得を調整するための可変手段と
    して増幅器が制御回路と切換弁との間に設けられ、前記
    増幅器の利得Gは、ピストンがシリンダの中央にあると
    きの利得を1とした場合に、 G=4x0/L・(1−x0/L) x0:シリンダの端からピストンまでの距離 L:シリンダの有効長 とされ、前記増幅器は上記関係式に基づいて前記制御回
    路からの切換弁に対する制御信号を変化させることを特
    徴とする請求項1または2記載の流体圧サーボ機構。
  4. 【請求項4】 移動自在なピストンを収納する流体圧シ
    リンダと、該シリンダに対する流体の供給および排出を
    切換える切換弁と、前記ピストンの位置を検出する位置
    センサと、前記ピストンを目標位置に停止させるために
    前記位置センサからの出力信号に基づいて前記切換弁を
    制御する制御回路とを備えた流体圧サーボ機構におい
    て、 前記制御回路から出力される前記切換弁への制御信号を
    前記ピストンの位置に応じて増幅する増幅器を設け、該
    増幅器の利得は、前記ピストンが前記シリンダの中央か
    ら端に近づくほど連続的に減少する特性を有し、 あらかじめ前記ピストンが前記シリンダの中央にあると
    きの位置サーボ利得、速度サーボ利得および加速度サー
    ボ利得を決めておき、前記ピストンを停止させる目標位
    置に対する前記増幅器の利得を求め、前記各サーボ利得
    に基づいて前記ピストンの現在位置における位置信号、
    速度信号および加速度信号を求めて各信号を加算し、こ
    の加算信号と前記増幅器の利得とを乗算することにより
    制御信号を作り出し、この制御信号を前記切換弁に出力
    して、該切換弁を駆動して前記ピストンを目標位置に停
    止させることを特徴とする流体圧サーボ機構の位置決め
    方法。
JP4646698A 1998-02-27 1998-02-27 流体圧サーボ機構およびその位置決め方法 Pending JPH11249746A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7076314B2 (en) 2002-10-24 2006-07-11 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Precision positioning device and processing machine using the same
CN115648196A (zh) * 2022-10-26 2023-01-31 清华大学 气动供压系统及其驱动方法、软体机器人

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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