JPH11249705A - 高速ノイズフィルターとそれに関する方法を含む気相反応器を制御するための非線形モデル予測制御法 - Google Patents

高速ノイズフィルターとそれに関する方法を含む気相反応器を制御するための非線形モデル予測制御法

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JPH11249705A
JPH11249705A JP10367447A JP36744798A JPH11249705A JP H11249705 A JPH11249705 A JP H11249705A JP 10367447 A JP10367447 A JP 10367447A JP 36744798 A JP36744798 A JP 36744798A JP H11249705 A JPH11249705 A JP H11249705A
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Douglas G Harrell
ジー ハーレル ダグラス
Dennis C Williams
シー ウィリアムズ デニス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学反応器の迅速な調整と安定化を可能にす
るプロセス制御方法を提供する。 【解決手段】 非線形予測制御を用いて気相反応器のよ
うな化学反応器を制御するための方法であって、化学反
応器の現在の状態を表し且つ化学反応器内の反応物の各
組成を反映する複数の信号を生成する段階と、前記複数
の信号に応答して且つ化学反応器内の反応物の滞留質量
を参照して化学反応器の将来状態を計算する段階と、化
学反応器の将来状態を制御するため化学反応器に関わる
少なくとも一つのパラメータを制御する段階とから成る
ことを特徴とする方法。センサー又はコントローラー出
力信号内のノイズによるスプリアス制御事象は、Nサイ
ンフィルターサブルーチンを用いて信号を濾過し最小化
しておくのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には化学反
応器で使用される様な化学処理の制御方法に関する。よ
り詳しくは、本発明は、システム情報と迅速なノイズ瀘
過サブルーチンを利用する多変数入力に応答してパラメ
トリックバランスを計算するためのフィードフォワード
サブルーチンを使って化学反応器を制御するための方法
に関する。本発明は、特にリアルタイム自動制御システ
ム及び装置に適用でき、より詳しくは、オンラインパラ
メトリックバランスと非線形モデリングを使用するダイ
ナミックシステム予測技術を利用するコントローラーの
種類に適用できる。フィルター及び対応する瀘過方法が
更に開示されている。
【0002】
【従来の技術】制御技術において、従来型、即ち伝統的
なフィードバックコントローラが制御実行に普及してい
る。従来型フィードバックコントローラーには、全て後
に論議する比例(P)コントローラー、比例−積分(P
I)コントローラー、比例−積分−微分(PID)コン
トローラーの様な線形コントローラー、及びファジィロ
ジック(FL)コントローラーの様な非線形コントロー
ラーが含まれる。P型フィードバック制御を利用する仮
想化学反応器の高レベルの部分的にはブロック線図で、
部分的には概略図である線図を図1に示すが、これは円
錐形タンク10内の液体レベルが流れ込む液体の供給速
度Vfを制御することによって維持される過程を示す。
より詳しくは、レベルコントローラー12は、タンク1
0内のレベルを示す信号をフローコントローラーFC1
4に提供し、フローコントローラーFC14は液体供給
Vfを感知し、位置信号をタンク10への液体供給Vf
を制御するための供給制御バルブ16へ提供する。図1
に示すシステムでは、タンクから出る液体は、フローコ
ントローラー14によって制御されていないことに注目
しなければならない。
【0003】円錐形タンク内のレベルがその設定値SP
以上の場合、コントローラー14はタンクへの新しい供
給を減らす、即ちVfを減少し、タンク内のレベルが低
すぎる場合、コントローラー14は供給を増やす、即ち
Vfを増加する。この調整の大きさは、使用されるチュ
ーニングパラメーターによって決定されるが、その最も
重要なのはゲイン即ちPIDにおける比例項(“P" )
である。この場合、ゲインは(l/時)/(%レベル)
の単位で規定されることになる。ゲインを規定すること
によって、オペレーターは、タンク10内のレベルの予
め定められた設定値SPからの割合(%)偏差における
変化に対し液体供給Vfをどれだけ調整するかを規定す
る。用語PIDによって示される他の二つの項は、積分
項と微分項であることを更に記しておく。その名前が意
味する様に積分項は、レベルが予め定められた設定値S
Pからどのくらい離れているかを追跡する。設定値曲線
と現在のバルブ曲線の間の面積が増加するにつれて、積
分項(I)は、液体供給Vfにより大きな変化を命令し
始める。対照的に、微分項(D)はタンク10のレベル
が加速或いは減速する場合、液体供給Vfに対する調整
量を指定し、例えば、タンク10のレベルの上がる速度
が増加している場合、Vfにおける変化は第一数値であ
り、タンク10のレベルの上がる速度が減少している場
合、第一数値とは異なる第二数値である。
【0004】PIDは1930年代あたりからの従来型
制御法であるが、PID制御は化学製造産業においてい
まだ広く普及している。PID制御にはいくつかの利点
があり、その最大の利点はシステムの特別な知識或いは
モデルが全く不必要であり、ただ単に、オペレーターが
システムをチューニングする時の手腕が必要なだけであ
るということは理解できるであろう。この強みがその最
大の弱点でもある。より詳しくいえば、PID制御はオ
ペレーターがシステムについて知っていることを利用し
ていない。この様に、図1に示す仮想制御システムに対
して、システムはタンク10が円錐形であるという事実
を考慮しない。図1に示す様に、円錐形タンク10は、
新しい供給のフロー速度Vfを調整するレベルコントロ
ーラー14で重力の下で排水している。タンク10が円
錐形であるため、レベルが高い場合には、レベルを変え
るために必要とされる滞留量における変化はかなり大き
くなる。直観的にこのことは、1%のレベル偏差を調整
するために必要なフローVfの調整は、タンク10がほ
ぼ空の時よりもほぼ一杯の場合の方がかなり大きくなる
という問題をもたらす。このため、全てのレベル設定値
SPの値に対して、どの様な値にしろFCコントローラ
ー14にチューニングパラメーターを一セット与えるだ
けではうまく作動しない。この様に、一般的にタンク1
0の全てのレベルに対して、単一セットのチューニング
パラメーターを使用することはできない。それ故、一つ
のセットのパラメーターではタンク10の高低両レベル
に対してうまく作動しないため、オペレーターが一つの
レベルからもう一つのレベルへのより大きな「転移」を
主に手動で行う。
【0005】制御システムがタンク10に関して作動す
る他の制御ループ、即ち図2に示す温度ループを有して
いる場合、図1に示す状態は更に複雑となる。図2で
は、温度10は、液体ジャケットVjの温度Tjを調整
することによって制御されるのが好ましい。より詳しく
は、温度センサー18は、温度信号をヒーター22を制
御する温度コントローラー22に提供し、このヒーター
はタンク10のジャケット10´に供給される液体Vj
を加熱するする。タンク温度を70℃に制御するため
に、温度コントローラー20は液体ジャケット温度Tj
の設定値を変える。互いに物理的に離れてはいるが、コ
ントローラー14と20は、それにもかかわらず互いに
機能的に連結されていることに留意すべきである。この
システムにおける「コントローラー連結」の概念を説明
するのを助けるため、新しい液体が20℃でタンク10
に供給され、タンク液体密度が温度の関数であると仮定
する。それ故、供給Vfにおけるいかなる変化もタンク
10にある液体の温度に影響を及ぼし、それはタンク1
0にある液体の密度にも影響し、従ってタンク10のレ
ベルにも影響を及ぼす。図3と4に示す様に、結果とし
て不安定性が生じるが、これは後に詳細に論議する。図
4の関係線図は更に、タンク10内の液体の密度を通し
て起こるレベルコントローラーと温度コントローラーの
強い連結によるコントローラー連結を示す。
【0006】タンク10に伝達される熱量は、温度差
(Tjacket−Ttank)と接触表面積、即ち熱交換表面積
により変わることが理解できるであろう。更に、タンク
10内の温度上昇は、タンク内の液体の質量と液体の熱
容量によって変わる。熱交換に関わる表面積と液体質量
の両方共にタンクレベルの強く非線形な関数であり、調
査によれば、タンク10内のレベルへの外乱或いはその
変化は全て、タンク10内の液体の温度を混乱させるこ
とになることに留意すべきである。更に、液体密度が温
度の関数であると仮定すると、タンク10の温度の変化
は全て、タンク10内の液体レベルに影響を及ぼし、こ
れは次には、新しい液体供給Vfに影響し、これが更に
タンク10の温度を混乱させることになる。従来型PI
D制御では、これはシステムにおける持続振動ないしシ
ステムの完全な不安定性に至るコントローラー連結とし
て知られているものである。これは、レベル設定値SP
の変化に対して図3と4に示される。これら後者の図か
ら、コントローラー14のチューニングはタンク10の
レベルが高ければ受容できるが、タンク10のレベルが
低い場合はシステムの反応がかなり早く、深刻なシステ
ム不安定性を引き起こすことが理解できるであろう。図
2に示す様なPID制御を有するシステムに対するコン
トローラー連結への解決策はコントローラー14、20
の一つを「ディチューンする」こと、即ちコントローラ
ー20の能力を引き下げることであり、例えばコントロ
ーラー12の様な他のコントローラーがコントローラー
20と争うのを抑えるためにその変数を制御することで
ある。この様に、システムの安定性は、プロセス混乱に
対する反応を鈍化させることに加えて、ドリフトを増や
すという犠牲の上に実現される。
【0007】図5はオレフィン重合生成物用の第一気相
反応器(GPR)100の全体を示す概略線図である。
ポリマーがフラッシュドラム110から反応器100に
供給される。反応器100の頂部を出る気体は冷却器1
14で冷却され、コンプレッサー140によって再圧縮
される。新しいモノマーC2、C3と水素H2が次に加
えられ、気体はGPR100に戻されることに注目すべ
きである。気体は又、微細サイクロン128とポリマー
放出バルブ130、132を通って反応器100を出
る。放出バルブ130、132を出て行く気体は、チー
ルスクラバー120とコンプレッサー118を経て、最
終的にエチレンストリッパー116に到達し、そこでプ
ロピレンとプロパンの多くが除去されて、プロピレン小
球(図示せず)に戻され、一方エチレンと水素H2は反
応器100に戻される。
【0008】図6は、図5の概略線図に重ねられた元の
気相反応器制御スキームを示す。リード制御ループが、
最終生成物内の所要の%のエチレンを得るために必要と
される反応器100へのエチレンフローを設定するため
にフラッシュドラム110からのホモポリマー放出に関
する計算値を使用することが図6を見れば理解できるで
あろう。GPR100で生産される重ポリマーがエチレ
ンとプロピレンの正しい組成を有するようにするため、
気体の組成は正しい値に維持されなければならない。エ
チレン供給はすでに固定されているため、これは、ガス
コントローラーGCの読みに従ってプロピレン供給速度
を調整することによって行われる。特に、水素H2は、
エチレンとの所要の割合を維持するように制御される。
GPR100内の圧力は、規定された許容差内に維持さ
れなければならないことは理解できるであろう。エチレ
ン供給が固定され、プロピレン供給は、気体組成を目標
値に維持する様に調整されなければならないため、必要
な制御は、反応器100内のポリマー層のレベルを調整
することによってだけ行うことができる。層レベルが高
くなるほど、気体に反応を起こさせるため、より多くの
触媒がシステムに提供されることに留意すべきであり、
逆も又同じである。
【0009】図6の下部は、システムセンサーとこれら
測定に基づいて制御される変数を使用して取られた測定
を列挙する凡例である。従来型制御スキーム即ちPID
制御は、感知速度と反応の速度に関して基本的ミスマッ
チを生じることが理解できるであろう。制御ループは圧
力の変化に大変速く追随することができるが、圧力はゆ
っくりと変化する層レベルを変えることによって制御さ
れていることに注目しなければならない。加えて、シス
テムはモノマーの流量を大変速く変えることができる
が、気体組成は大変ゆっくりと変化し、ホモポリマー供
給はフィルターに掛けられた数に基づいているため、シ
ステムはその様に早くは行わない。従来型PID制御法
を表すブロック線図を図7に示す。上記で論議した円錐
形タンクの例と同じく、図7の各PIDコントローラー
は独立しており、他のコントローラーと情報を共有でき
ない。もう一つの類似点は、先に論議された様に、これ
らコントローラーがシステムに全て「連結」されている
ことであり、これは不安定性を回避するためにゆっくり
と反応する様に合わせられなければならないことを意味
する。この最適例は、水素供給を調整することによって
反応器内のH2/C2の割合を維持しようとする水素コ
ントローラー70である。しかしながら、C2供給への
変化は、この割合にも影響を及ぼす。気体割合(C2/
(C2+C3))或いは圧力(総気体)の何れかに混乱
が生じると、C2滞留量が変化し、H2/C2の割合を
維持しようとして水素コントローラー70に反応を引き
起こさせる。しかしながら、C2偏位が終わると、主に
H2滞留量における変化によってH2/C2割合は、反
対側でかなり高くなるであろう。安定性のためにチュー
ニングを遅くしていることにより、水素コントローラー
70が、仮定される外乱を除去するために多くの時間を
必要とすることは理解できるであろう。
【0010】要約すれば、気相反応器の従来型制御は、
制御されるシステム又はモニターされた変数と制御され
た変数の間の予測可能な相互作用の情報を持っていない
伝統的PDIコントローラーを使用する。このため、P
ID制御システムループは、ゆっくりと反応させ、それ
によってコントローラー結合の影響を最小化する様にチ
ューニングされなければならない。エチレン供給におけ
る乱れはどの様なものでもシステムを調節する他のPI
Dコントローラー全てを混乱させるので、リードコント
ローラーとしてのエチレン供給の選択は、それに対する
変化が非常に遅くてもよいものである必要がある。更
に、伝統的フィードバックコントローラーは、むだ時間
によって支配されているプロセスや時間と共に変わる力
学を有するプロセスではうまく作動しない。加えて、P
IDコントローラーの様な伝統的フィードバックコント
ローラーは、プロセス変数の間に相互作用が存在する多
変数プロセスではうまく作動しない。伝統的フィードバ
ックコントローラーの限界に対処するために多くの予測
制御技術が開発されてきたが、これら技術のどれも化学
産業におけるその最有力位置を伝統的フィードバックコ
ントローラーに取って代わってはいない。
【0011】プロセスの制御を実行するために線形プロ
グラミングモデルを使用するのが、現在一般的であるこ
とに留意しなければならない。制御される変数の今後の
変化と操作量の現在及び過去の変化との間の関係を数理
的に定義する線形プログラミングモデルが、プロセスコ
ントローラーの作用を向上させるために現在使用されて
いる。この様な関係において、制御される変数は、所要
の設定値に維持することが目的のプロセス変数であるこ
とに対して、操作量は、制御される変数を目的値にする
ために調整される変数であることを述べておく。どのよ
うな工業用プロセスにおいても、外乱は不安定性を生じ
るプロセスの外側で生じ、効率を下げ、プロセスが測定
されない外乱にリアルタイムで反応する様に制御されて
ないと、製品品質を変化させる。プロセスへの測定され
ない外乱は例えば周囲温度変化、生産方式の変化、製品
に対する要求の予期しない変化から起こるかもしれな
い。更に、その様なプロセスは、プロセス変数に限界を
定め、プロセスの制御の間に更に処置しなければならな
い温度、圧力、流量の様なシステム制約を有する。
【0012】アダプティブ極配置コントローラー及び最
小変化コントローラーにおいて使用される様な現行のア
ダプティブ制御法は、必要とされる制御課題を達成する
ための有望な方法である。しかしながら、それらは二つ
の潜在的に欠陥のある限界、即ち(1)多変数アプリケ
ーションにおける可能性を制限するコンピューターの複
雑さ、及び(2)入出力ディレー及びモデル順序選択の
選択への感度、を欠点として持つ。現在多くの研究が、
これらの限界を克服しようと試みるアダプティブコント
ローラーの開発において行われている。主な焦点は、拡
張水平予測制御法の開発である。あらゆる目的のために
参考文献として本文に組み込まれている米国特許第5、
301、101号、第5、329、443号、第5、4
24、942号、第5、568、378号は水平コント
ローラーの様々な形態及び対応する方法を開示する。以
下に示す要約は、上に挙げた特許の幾つかの背景部分か
らの資料を要約するものである。
【0013】ダイナミックマトリックス制御(DMC)
は、制御される変数の今後の変化の予測に基づき操作量
の調整を計算するためにプロセスモデルを使用するプロ
セス制御方法論である。ダイナミックマトリックス制御
の基本概念は、特定の時間水平に亘って性能インデック
スを最小或いは最大にする操作量の変化を求めるために
既知の時間支配ステップ応答処理モデルを使用すること
である。操作量各々に対する操作量変化の時間シーケン
スは、時間支配ステップ応答モデルによって予測された
プロセスの応答に基づいて、性能インデックスが最適化
されるように計算される。カトラーとラメイカーによる
DMCコントローラーは、近似ステップ応答モデルに基
づいていることは理解できよう。それ故、DMCコント
ローラーは、オープンループ安定システムにのみ適用で
きる。
【0014】高性能で、計算で効率のよいリアルタイム
ダイナミックコントローラーソフトウエアとハードウエ
アが、挑戦的な環境において作動している複合な多入
力、多出力、非線形、時間変化システムにおいての使用
のために必要とされている。特に、たくさんのシステム
入出力を有するダイナミックシステムのための、モデリ
ング不確定性と制御されるシステムへの測定できない外
部不安定を克服する、効率的な制御方法が要望されてい
る。最小変化法及び一般化最小変化法の様な最も簡単な
制御法は、ダイナミックシステムが入出力ディレーDを
有するという事実を考慮している。制御入力はシステム
がDステップ前に幾つかの所要の曲線に調和するように
様に選択される。最近では、システム入出力ディレーを
超える時間水平を考慮する予測コントローラー(拡張水
平予測コントローラー)が多くの工学アプリケーション
に使用されている。これを行う動機は二つから成る。第
一に、ダイナミックシステムの入出力ディレーが通常予
め知られておらず、時間ディレーが間違って見積もられ
たり、システム操作が経過するにつれてディレーが時間
変化したりすると、システム入出力安定性は損なわれる
ことになる。第二に、高速サンプリングを有する高性能
コントローラー設計に対し、サンプルされたダイナミッ
クシステムはしばしば非最小位相ゼロを有する結果とな
る(ユニットサークルの外側にゼロを有する)。この場
合、制御の選択がシステムステップ応答の最初だけに基
づいている場合、コントローラーはしばしばうまく作動
しない。
【0015】全ての拡張水平予測及びアダプティブ予測
コントローラーの内部は、入出力の現在と過去の値に基
づくシステム出力に関する一定量の今後の値を見積もる
「予測装置」である。予測水平kがシステムディレーD
を超えて広がる場合、(k−D)将来入力(u(t),
u(t+1),...u(t+k−D))のセットが仮
定されなければならない。異なる予測及びアダプティブ
予測コントローラーは、これら「余分の」入力に異なる
仮定をする(或いは異なる制約を定める)。予測された
システム出力は、次に、幾つかの基準に基づいて制御入
力を計算するために使用される。幾つかの拡張水平予測
コントローラーが以前に開発されてきた。それらは、如
何に将来制御のセットを選択するかが異なる。これらコ
ントローラーは、拡張水平アダプティブ制御(EH
C)、減退水平アダプティブ制御(RHC)、制御アド
バンス移動平均値コントローラー(CAMAC)、拡張
予測自動適応制御(EPSAC)、一般化予測コントロ
ーラー(GPC)、モデル予測帰納制御(MPHC)、
ダイナミックマトリックス制御(DMC)を含む。
【0016】イドスティによって開発されたEHC予測
コントローラーは、グッドウインとシンに記述されてい
る様に、ダイナミックシステムの補助入力付き自動後退
移動平均値(ARMAX)モデル記述に基づく。k将来
制御セットは制御作用の最小化によって選択され、kス
テップに先行して予測された出力が幾つかの所要の値と
等しいという制約に従属する。EHCにおいて、拡張水
平実行と後退水平実行という二つの実行方法が使用され
ている。拡張水平実行では、k将来制御セットは続いて
実行され、kサンプル毎に更新される。EHCの後退水
平実行(即ちRHC)では、セット内の第一制御のみが
システムに適用される。次のサンプリングの瞬間に、k
将来制御の全セットが計算され、再度最初のものだけが
使用される。拡張水平実行において、EHCは、オープ
ンループ不安定システムと非最小位相システムの両方を
安定させることができる。しかしながらRHCは通常オ
ープンループ不安定システムを安定化できない。
【0017】ボス他によって開発されたCAMACコン
トローラーは、将来制御のセットの選択においてEHC
コントローラーと異なる。CAMACコントローラーで
は、全てのk将来制御は一定であると仮定される。この
選択は、たとえ積分動作がなくても安定した状態のオフ
セットフリー追跡性能を保証する。CAMACコントロ
ーラーは更に、後退水平実行と拡張水平実行の両方に使
用できる。又、オープンループシステムが不安定な場
合、CAMACコントローラーは作動できない。EHC
コントローラーとCAMACコントローラーは両方共、
出力をただ一つの将来の点で正しいテンポで考慮してい
る。クラーク他によって開発されたGPCコントローラ
ーは、複数ステップ出力予測の組み込みを可能にするこ
とによってこの考えを拡張する。GPCにおけるk将来
制御のセットは、将来への水平値までの、予測された出
力追跡誤差及び制御の二次コスト関数の最小化によって
求められる。GPCは、RHCコントローラーにおいて
の様に後退水平法で実行される。GPCコントローラー
は、オープンループ不安定システムと非最小位相システ
ムの両方にとって効果的である。制御された自動後退積
分移動平均値(CARIMA)モデルは、ダイナミック
システムを設計し、出力を予測するために使用されてい
るため、GPCコントローラーは、常に積分器を含む。
GPCコントローラーは、特別のケースとしてEPSA
Cコントローラーを含む。
【0018】リカレット他によるMPHCコントローラ
ーは、近似インパルス応答モデルに基づいて出力予測を
行う。一方、カトラーとラマカーによるDMCコントロ
ーラーは、近似ステップ応答モデルに基ずく。それ故、
MPHCとDMCコントローラーは両方共、オープンル
ープ安定システムにのみ適用できる。しかしながら、D
MCコントローラーは非最小位相システムを安定させる
ことができることに言及しておく。要するに、気相反応
器の様な化学反応器を制御するために現在導入されてい
るモデルベースの「水平」コントローラーは、定常状態
及び過渡期間の両方で大きく改良された制御を約束す
る。水平コントローラー及びこれに対応する方法は、操
作量の最終の定常状態値が何であるかを求めるために部
分的にはフィードフォワード計算の使用を通してこれを
達成し、「オーバーシュート」と「アンダーシュート」
に関する全てのことは、この予測された数値に対しての
動きとなる。この特徴が水平コントローラーを混乱に対
して非常に早く反応する様にしていることは理解できる
であろうが、しかしながら、これらモデルベース水平コ
ントローラーは、作動の定常状態モードと過渡モードの
両方を扱うためには最適化されているわけではない。こ
の特徴が水平コントローラーを混乱に非常に早く応答す
る様にしてはいるが、これらコントローラーをフィード
フォワード計算に使用される信号内のノイズに大変影響
されやすくするという犠牲を払っていることも理解でき
るであろう。後者に関して、これらの信号は、プラント
の残り部分に対して不安定になり得る、操作量の過度の
振動を回避するために、滑らかであることが必要であ
る。これら「滑らかな」信号の生成はできるだけ迅速に
成し遂げられるのが好ましい。
【0019】利用可能な最も簡単な信号フィルターの一
つは、次の形態を有する低域フィルターである。
【0020】 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* 〔X(t)-Xf(t-1)〕 (1) これは、最新の測定X(t)と瀘過された信号の最後の
値Xf(t−1)の間の差を取り、瀘過された信号を、
FILの値によって決まる、この差のある割合だけ移動
させることを含む。つまり、FIL=1であれば平滑化
は行われず、一方FIL=0であれば生信号は完全に無
視されることになる。1以下の数値に対しては、数値が
小さくなるにつれて、平滑化は大きくなるが、基本的な
信号の真の変化に応じるディレーは長くなる。低域フィ
ルターは、X(t)がたまたま正確にXf(t−1)と
等しい場合を除いて、Xf(t−1)に対してXf
(t)の値を常に変える。このことは、大きさを減じて
はいても、全てのノイズを伝送することを意味する。そ
れ故、ノイズの多いソースから非常に滑らかな瀘過され
た信号を得るただ一つの方法は、FILの値を小さくし
て、そして遅い応答に耐えることである。
【0021】必要とされるものは、最終製品の気体構
成、圧力、化学成分を同時に制御するために、例えば圧
力及び/又は密度バランスのようなオンラインパラメト
メトリックバランス、及び非線形モデリングを使用する
化学反応器、例えば気相反応器を制御するための方法で
ある。更に必要とされるものは、制御方法によって起こ
る不必要な制御操作の数を最小にするために、システム
センサーによって作り出される生データからノイズを迅
速に瀘過するための方法である。
【0022】
【発明の概要】上記に基ずいて、非線形効果を可能に
し、システム情報を組み込み、上記記載の欠点を克服す
る化学プロセスを制御する方法が、当該技術には現在必
要であることが理解できるであろう。本発明は、現在使
用可能な技術の欠点と短所を克服し、それによって当該
技術におけるこの必要性を満たすという要求に動機付け
られている。本発明の主な目的は、化学反応器の迅速な
調整と安定化を可能にするプロセス制御方法を提供する
ことである。本発明の一つの態様によれば、プロセス制
御方法は、プロセス制御を最適化するために、高速制御
操作を高速測定と調和させ、又逆に、高速測定を高速制
御操作と調和させる。
【0023】本発明の目的は、設定値を優先させるプロ
セス制御法を提供することである。典型的な例におい
て、システムに不均衡が生じた場合、本発明のプロセス
制御法は、圧力を設定値に維持することに最優先権を置
き、それによってH2/C2割合と気体組成を安定させ
る。本発明のある態様によれば、圧力が優先的に制御さ
れているパラメーターである場合、熱伝達と流動化は、
気体密度が安定すればより首尾一貫したものとなる。本
発明のもう一つの態様によれば、操作量は、過渡及び定
常状態システム応答を促進するためにグルーピングされ
る。本発明のもう一つの目的は、広範囲な操作パラメー
ターに亘る混乱状態により正確且つ迅速に反応するため
のプロセス制御法を実行するコントローラーを可能にす
るために、制御される反応器に対してパラメトリックバ
ランスと数理的モデルとを使用するプロセス制御法を提
供することである。本発明のある態様によれば、プロセ
ス制御法は、様々な製品タイプ間の自動転移を可能にす
る。
【0024】本発明による更なるもう一つの目的は、設
定値変化を比較的迅速に実行するためにプロセス制御法
を実行するコントローラーを可能にするために、制御さ
れる反応器に対してパラメトリックバランスと数理的モ
デルを使用するプロセス制御法を提供することである。
上記に述べた相対的な速度及び反応速度の記述は、従来
型PID制御システムの制御下にある同一システムに関
しての表現である。本発明のもう一つの目的は、ノイズ
に応じてその出力信号を維持し、基礎をなす入力信号内
の真の変化に非常に迅速に応答するフィルターアルゴリ
ズムを実行するプロセス制御法を提供することである。
本発明の一つの態様に依れば、Nを整数として、Nの値
が比較的高ければより滑らかな信号を生じるが、Nの値
が低い場合よりもディレーが長いくなるようなNサイン
フィルターは、全てこれらの操作基準を満たす。特に、
Nが3に等しい、模範例の、修正されたNサインフィル
ターはこれらの一見排他的な基準を満たし、即ち、ノイ
ズの多い入力に対してでさえ定常状態で非常に滑らかな
出力信号を出し、入力が急速な変化を受ける場合には、
出力信号を大きく遅らせはしない。
【0025】本発明の更なるもう一つの目的は、受信さ
れた信号の一つ或いは、模範例において、水平コントロ
ーラーによって生成された定常状態の出力信号を瀘過す
るためのプロセス制御法を提供することである。本発明
の更なるもう一つの目的は、フィルターの不感帯幅が第
一範囲にある信号のノイズと比例し、フィルターの不感
帯幅がフィルター出力信号でのディレーの最大許容値に
よって確立され、それによって出力信号内のより多くの
ノイズを受け入れる、入力信号を瀘過するためのプロセ
ス制御法を提供することである。
【0026】本発明のもう一つの目的は、不感帯幅がフ
ィルター(アルゴリズム)によって処理されたデータ点
を追加することによって低減できる、入力信号を瀘過す
るためのプロセス制御法を提供することである。本発明
の更なるもう一つの目的は、どんなプロセスコントロー
ラーにでも使用できる信号瀘過法を提供することであ
る。本発明のこれら及びその他の目的、特徴、利点は、
非線形予測制御を使用する化学反応器を制御するための
方法によって提供される。この方法は、化学反応器の現
在の状態を表し、化学反応器内の反応物のそれぞれの成
分を反映する複数の信号を生成する段階と、複数の信号
に反応し、化学反応器内の反応物の滞留質量を参照して
化学反応器の将来の状態を計算する段階と、化学反応器
の将来状態を制御するために化学反応器に関係する少な
くとも一つのパラメーターを制御する段階とを含むのが
好ましい。
【0027】本発明のこれら及びその他の目的、特徴、
利点は、非線形予測制御を使用する化学反応器を制御す
るための方法によって提供される。好都合にもこの方法
は、化学反応器の現在の状態を表し、化学反応器内の反
応物のそれぞれの成分を反映する複数の信号を生成する
段階と、少なくとも三つの生データ点に応じる信号及び
三つの生データポイントを含まない処理されたそれぞれ
の信号に対応する瀘過された信号を生成する段階と、化
学反応器内の反応物に対応する示量変数に関する瀘過さ
れた信号に応じる化学反応器の将来状態を計算する段階
と、化学反応器の将来状態を制御するために化学反応器
に関係する少なくとも一つのパラメーターを制御する段
階とを含む。本発明のこれら及びその他の目的、特徴、
利点は、入力信号を瀘過し、平滑化された信号を生成
し、それによって平滑化された信号内のスプリアスノイ
ズを最小化するためのフィルター方法によって提供さ
れ、その瀘過する方法は以下のアルゴリズムに従って実
行される。
【0028】
【数12】 但し、X(t)=時間tにおける生データ点、Xf
(t)=時間tにおける瀘過された信号。本発明のこれ
ら及びその他の目的、特徴、利点は、入力信号を瀘過
し、平滑化された信号を生成し、それによって平滑化さ
れた信号内のスプリアスノイズを最小化するための瀘過
方法によって提供され、瀘過する方法は以下のアルゴリ
ズムに従って実行される。
【0029】
【数13】 但し、X(t)=時間tにおける生データ点、Xf
(t)=時間tにおける瀘過された信号。本発明のこれ
ら及びその他の目的、特徴、利点は、入力信号を瀘過
し、平滑化された信号を生成し、それによって平滑化さ
れた信号内のスプリアスノイズを最小化するための瀘過
方法によって提供され、瀘過する方法は以下のアルゴリ
ズムに従って実行される。
【0030】
【数14】 但し、X(t)=時間tにおける生データ点、Xf
(t)=時間tにおける瀘過された信号。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明のこれら及び様々な他の特
徴と態様は、以下の詳細な説明を、類似又は同じ番号を
一貫して使用している添付図面と共に参照すれば、容易
に理解されるであろう。非線形連結システムを制御する
ための解決策は、システムについて既知のものをプロセ
スモデルに組み込み、これらのモデルをシステム上のあ
らゆる変化の効果を予測するために使用することであ
る。図8に示すタンク10の場合、所定のレベルのため
に必要な液体量、表面、更には底からの放出フローも容
易に計算できる。そこから、設定値を達成、維持するた
めに、新しい供給Vfとジャケット温度Jtにどんな変
化が必要なのか求めるのは比較的簡単なことである。図
8のシステムで使用されているレベル制御法は実際には
タンク10のレベルを全く制御しておらず、この制御法
は実際には反応器内の計算された滞留質量を制御してい
るということが理解できるであろう。この様に、温度が
その設定値からずれた場合、たとえレベルが液体密度の
変化によって変化したとしても、質量が目標値である以
上、この質量制御法は反応しない。モデルをこの様に使
えば、図6に例として示す二つの制御ループを連結させ
ず、干渉を低減させることができ、それによって両方の
制御ループを共に、従来型PID制御システムに見られ
る不安定性に至ることなく、パラメーター変化に非常に
敏感にしておくことができることを述べておく。これ
は、図9と10において見られるが、図3及び4に示さ
れたものと実質的に同一のレベル変化が、はるかにより
満足のいく結果を伴って行われる。
【0032】本発明に依るプロセス制御法は、所要の制
御を達成するためには多量のシステムデータをモニター
しなければならないというペナルティを課すことに留意
せねばならない。この様に、図8に示す典型的システム
では、タンクレベル、タンク温度、流出流量Ve、供給
流量Vf、供給温度は全て測定されなければならず、対
応するデータは、例えば圧力及び/又は密度バランス、
モデルベース制御法計算等の広範囲な特性バランスで使
用するためにモデルに移さなければならない。プロセス
制御法の全ての実行の後に、供給流量Vfとジャケット
温度Jtに対する設定値は従属コントローラーFCとT
Cに戻される。図8に示す仮想ストリームVdは、モデ
ル誤差及び測定誤差と共にタンク10からの全ての測定
されていない流出を表すことにも留意しなければならな
い。
【0033】気相反応器(GPRs)に対する新しい制
御方法、即ち、気体組成、圧力、成分即ちエチレン、最
終製品の成分を同時に制御するためにオンラインパラメ
トリックバランスと非線形モデリングを使用する非線形
モデル予測制御(NMPC)法の広範囲な技術アセスメ
ントが完成されている。本発明に依るNMPC法は、水
平制御技術を使ってGPR内の各成分に対する気体圧力
を制御するのが好ましい。好都合にも、NMPC法は従
来型PIDコントローラーによって使用されるのと同じ
設定値、H2/C2割合、気体割合、圧力、C2ホモポ
リマー割合を使用しており、NMPC法論への移動と調
整がすこぶる簡単である。NMPC法は、4つの個々の
PIDコントローラーを使用する従来型の方法とは対照
的に多変数制御法である。先に論議した様に、全体シス
テムのむだ時間と反応器パラメーター間の相互作用のた
めに、従来型PIDコントローラーは、例えばコントロ
ーラー連結による不安定性効果を回避するために反応が
非常にゆっくりになる様に調整されなければならない。
これは結果として頻繁な設定値オフセットを生じること
が理解できるであろう。一方、NMPC法は、様々な被
測定パラメーター間の相互作用を予測して、NMPC法
に従って作動するコントローラーがより積極的に調整で
きるようにし、NMPCコントローラーがより安定し、
設定値変化により迅速に反応できるようにしている。
【0034】NMPC法は圧力バランスに基づいている
ため、%エチレン、%可溶性キシレン、%重ポリマーを
含むオンライン品質パラメーターを計算できることを述
べておかねばならない。実験結果と計算された品質パラ
メーターの間の差は何れも主にモデリング誤差によるも
のであることが理解できるであろう。NMPC法は、通
常オペレーターの訓練に使用されるシミュレーターで最
初にテストされた。シミュレーターはオペレーターを試
すために加速されたダイナミクスを有する様に設計され
ていたため、シミュレーターはNMPC法に従って作動
するコントローラーの評価に対して厳しい試験台を提供
したことが理解できるであろう。シミュレーターは、ひ
どい外乱へのNMPC法の応答を示すと同時にNMPC
制御法コンセプトの全体をテストするためにアセスメン
トにおいて使用された。シミュレーターでのテストは、
数か月に渡って実施された。シミュレーターの使用は、
単にNMPC制御のコンセプトを立証することに制限さ
れず、プラントトライアルのために技術及び操作スタッ
フを準備するのにも役立った。全てのプラントテストを
実施する前に、シミュレーターは合否テストとして使用
され、そのテストを以下に詳細に述べる。
【0035】プラントテストに対して、本発明に依るN
MPC法がシミュレーター上で受け容れ可能であると示
されたと仮定して、二つの主要性能基準が確立され、そ
れは(a)定常状態においてNMPC法を使う各コント
ローラーの安定性(H2、C2、C3、%C2)、及び
(b)H2コントローラーの過渡応答である。コンセプ
トプラントテストの実際の検定がGPRで実施された。
図11は、制御スキーム、即ち本発明に依るNMPC法
を示すが、リードコントローラーが、GPR100内の
圧力を非常に狭い範囲に維持するために、例えばエチレ
ンとプロピレンの様な成分の供給を操作する。先に論議
した様に、気体組成GCは維持されなければならず、こ
れはモノマー供給におけるエチレン対プロピレンの割合
を調整することによって好都合に実行される。
【0036】約6分毎に気体割合を得るためにGCを使
用する代わりに、毎秒気体割合を求めるためのIRセン
サーを使うことによって、好都合にもより速い反応が成
し遂げられることを述べておく。モデルのダイナミック
応答を改善し、ガスクロマトグラフのむだ時間(ほぼ5
分)を減らすために、赤外線(IR)分光学を使用する
新しいセンサーが、GPR100の気相内のエチレンと
プロピレンの含有量の測定を可能にする。IR分光器は
連続信号を提供し、この信号は次にクロマトグラフの値
と一致させられる。水素はIRには見えないので、GC
のみを使ってなお制御されなければならない。C2、C
3供給に、クロマトグラフによって調整される赤外線分
析器を使用すると、約4分でクロマトグラフ出力を導く
連続で正確な信号が提供できたことを述べておく。NM
PC法が、他のシステムの混乱の間に、気体割合を含む
過渡状態を感知し制御するために使用される場合、IR
分光器の十分な利点を好都合にも見ることができる。
【0037】図11に示す典型的GPR100制御シス
テムの最終製品が適切なエチレン含有量を持っていなけ
ればならないことは理解できるであろう。それ故、NM
PC法は、ホモポリマー供給に対するエチレン供給の割
合が、従来型PID制御を使う制御システムを有するG
PRで使用されていたものと平均して同じであることを
保証しなけれればならない。この制御は先に、エチレン
供給を直接調整することによって達成されたことは理解
できるであろう。対照的に、エチレン供給はNMPC法
を使うシステム内の圧力コントローラーPによって部分
的に設定されているため、エチレン含有量を制御しよう
とすることで完全にエチレン供給を制御することはでき
ない。代わりに、本発明に依るNMPC法は、反応器1
00内のポリマー層を、圧力コントローラーPに必要な
エチレン量を供給させるレベルに維持する。
【0038】NMPC法は、リードコントローラーを最
も重要な変数、例えば議論下にあるGPR100内の圧
力に置くことを述べておく。圧力を安定した値に維持す
ることによって、システムは、反応器100内の流動化
と熱伝達に影響を及ぼす気体密度も維持する。加えて、
プロピレンはフラッシュドラム110から反応器100
に入り、エチレンストリッパー116を経て反応器10
0を出るため、安定した圧力は好都合にも、フラッシュ
ドラム110から反応器100へ入り、そして反応器1
00からバッグフィルター122へ出る気体の流れを安
定させ、適切な気体組成を維持し易くする。本発明に依
るNMPC法のもう一つの利点は、反応時間の整合であ
る。圧力の読みは二、三秒毎にできるのが好ましく、N
MPC法を使うシステムコントローラーはGPR100
内の圧力をモノマー供給で制御し、これは好都合にも大
変早く変化させることができる。
【0039】本発明に依るNMPC法を実行するコント
ローラーの高レベルブロック線図を図12に示す。NM
PC法によって反映される制御哲学における変化は、シ
ステムコントローラーを分断するためのプロセスモデル
を使うことによって可能になったことが理解できるであ
ろう。示強変数、即ちH2/C2割合、C2/(C2+
C3)割合、C2/PP割合(円錐形タンク内のレベル
に類似)の様な量に基づかない変数を使用する従来型P
ID制御スキームとは違って、モデルべースのNMPC
法は、示量変数、例えば反応器100内の各成分の滞留
質量或いはGPR100内の圧力或いはGPR100内
の反応物の密度、に基づいてGPR100を制御する。
例えば、システムの量と共に、気体組成に対する設定値
は、所要のシステム目標値を達成するために各成分が何
キロ必要とされるかの測定を容易に可能にする。
【0040】示量変数に関するプラント制御の原理を詳
述しているC.ゲオルガキス他による「プロセス力学と
制御における示量変数の使用について」(ChemEn
g.Sci.第41巻ページ1471−1484(19
86年))と題する論文の様な無数の参考文献がある。
しかしながらこれらの参考資料は、モデルが次の形態を
取るモデル予測コントローラーと共に使用するための非
線形予測モデルの生成を開示してはいない。
【0041】 操作量=定常状態項+ダイナミック項+誤差項 この形態における予測モデルは、示量変数を定常状態作
動又は過渡作動の何れかに特に適しているグループに分
けるところに特別な利点がある。他の非常に小さなパラ
メーター変化が定常状態の作動の間に行える一方で、大
きなパラメーター変化はシステム過渡状態に応えて始め
ることができるので、NMPCシステム応答が極端に速
く行えるようになる。誤差項はNMPCシステムの内側
で生成されるが、外側で適用され、好都合にも誤差項が
コントローラー誤差のダイナミックな尺度となることを
可能にすることが理解できるであろう。図11と12参
照。
【0042】例として、C2残留量で混乱が生じる場
合、NMPC法を利用する制御システムは、水素H2の
正しい量が既にGPR100内にあることを知っている
ため、C2コントローラー160は反応し、H2コント
ローラーは反応せず、こうしてH2/C2割合が目標値
からそれるのを許容する。この様にして、C2外乱が除
去されると、C2設定値は再確立される。更に、設定値
の変化或いは反応器100内の混乱に対応するために、
各成分に訂正の予測を許容させるためになされる質量バ
ランスが必要となることが分かるであろう。要約する
と、広範囲なシステム特性に基づくコントローラーを作
成するためにシステムの情報を適用することによって、
NMPC法は、システムを分断することを可能にし、こ
うしてシステム安定性を犠牲にせずにシステム内の個々
のコントローラー全てによる速い作動を可能にした。加
えて、パラメトリックバランスの使用は、NMPC法を
実行するコントローラーが問題点を予想し、それに従っ
て外乱の影響を最小化するために反応し、速い転移、即
ち設定値変化を許容できるようにする。
【0043】本発明に依るNMPC法は、様々な製品の
ための定常状態と過渡状態の両方の下で実際に作動中の
気相反応器においてテストされた。プラントテスト結果
を以下に示す。実際のプラントトライアルは実質的に製
品への混乱を伴わずに行われており、これはどのプロセ
ス制御開発の間でも常に第一目的である。実際のプラン
トでの制御戦略の委託とテストは、合計でほんの2週間
以内で完了した。
【0044】定常状態作動に対するプラントトライアル
の間、NMPC法を使うコントローラーは大変良好に機
能し、H2/C2に関する変動係数(COV)は、PI
D制御を使う従来型コントローラーに比較して、第一製
品に対しては係数2、第二製品に対しては係数5で減少
した。図13A参照。より詳しくは、次の違いが得られ
た。 (A)NMPC制御 (1)H2/C2変動は20ppm以内に保持される。 (2)底部流出妨害によるR2401混乱。NMPCは
混乱を最小化した。 (3)厳しい制御の下でH2/C2割合を維持するため
に、H2供給速度はより大きくより頻繁に動かされる。 (B)従来型制御(PID) (4)設定値への制御は厳しくない。ドリフトが生じ
る。 (5)H2供給速度はゆっくりと変化されるのみであ
る。 (6)リサイクルコンプレッサー(C2301)でのフ
ロー外乱により、反応器にリサイクルされるH2の損失
を生じる。PIDコントローラーが補償のためにゆっく
りとH2供給を増加した。 (7)リサイクルコンプレッサーが運転に戻る。PID
コントローラーは、定常状態フローに対しゆっくりとH
2フィードバックをカットする(安定性を再度取り戻す
のに18時間必要であった)。NMPCであれば、最初
にH2フローを増加し、正常作動が復旧した場合にはそ
れを止める、という両方により速く反応したであろう。
括弧内にある数字は、例えば図13Aの曲線上で特定さ
れた点に対応することが理解できるであろう。加えて、
計算された品質パラメーター、即ち%C2と%重ポリマ
ーの変動が第一製品に対して減少される(図13C参
照)一方で、気体割合(C2/C2+C3)における変
動は製品に対して一定の状態に留まっている(図13B
参照)。第二製品に対する改良を見るために、レベルコ
ントローラーへのより積極的なチューニングが必要とさ
れるであろうことを述べておく。
【0045】特に、NMPC法と従来型PID制御法の
間の以下の違いは、図13Bに示される様に理解され
た。 (A)NMPC制御 (1)底部放出妨害による反応器混乱が有ったが、C2
/(C2+C3)割合は厳しく制御される。 (2)H2同様、プロピレンフローは、NMPC制御で
はより積極的に動かされる。 (B)従来型制御(PID) (3)定常状態で外乱がない場合、PID制御変動は小
さい。 (4)外乱への反応はドリフトを防ぐには小さすぎ、設
定値に戻るには長い時間が掛かる。
【0046】更に、従来型PID制御法とNMPC法の
間の以下の違いは、図13Cにおいて示される。 (A)従来型制御(PID) (1)PIDコントローラーは、C2供給/ホモ割合定
数を維持することに基づいているため、このパラメータ
ーの変化はより低い。 (2)しかしながら、対象となる真の品質パラメーター
は、ホモポリマー放出速度変化によるPID制御の下で
より変動する%C2最終値(消費されたC2/総ポリマ
ー)である。 (B)NMPC制御 (3)%C2が、丸10時間の間+/−0.05%でと
ても安定していることに留意。 (4)改良されたチューニングは、C2供給における変
動を減少し、計算された品質パラメーター(%C2最終
値、%重ポリマー)の安定性を更に改善した。
【0047】過渡に関するプラントトライアルを行うた
めに、二つの設定値変化が作られ、各製品に対して一つ
である。第一の場合、第一製品に対する設定値は50p
pmに調整され、定常状態条件に達するために約2時間
を必要とした。第二の場合、第二製品に対するH2/C
2割合の設定値は100ppmに増加され、定常状態作
動を再確立するために1.7時間を必要とした。これら
両方の結果は、従来型PID制御方法を使用するコント
ローラーにとって平均15時間であるのに対してかなり
の改善であることを述べておかねばならない。
【0048】NMPC法を実行するシステムコントロー
ラーは又、図13Dに示すように、第一製品から第二製
品への過渡の後に、水素を安定させるためにも使用され
た。最初に、H2/C2割合は設定値から75ppmで
あり、従来型PIDコントローラーの遅い作動によって
生ずるロールの中にあった。始動されると、NMPC法
を利用するコントローラーは直ちにロールを壊し、H2
/C2割合をほぼ1.0時間で目標値に持って来た。N
MPC法がないと、このロールは、振幅を減らしながら
更に10時間ほど続いたであろう。図13Dに示される
結果は次の様になる。 (A)従来型制御(PID) (1)システムむだ時間と相互作用のために、PIDは
非常に遅く調整されなければならない。たとえ設定値か
ら75ppmであっても、H2供給には非常に小さな増
加しか起こらない。 (2)このロールは、この時点で3時間持続し、移動は
オペレーターによって手動で行われた。このロールを除
去するためにはPIDコントローラーは、更に10時間
必要とする。 (B)NMPC制御 (3)始動されると、NMPCはH2/C2割合を指定
されたTSS内(ここでは60分)で目標値に持って行
くために必要とされるH2の「オーバーシュート」を計
算する。 (4)図13Aでの様に、H2供給はH2/C2割合を
設定値に維持するために積極的に動かされる。
【0049】本発明に依るNMPC法は、図13Eに示
す様に、第一製品から第二製品へ行く過渡状態の終わり
で気体割合を安定させるために使用された。移動は0.
472から0.460に行くように行われた。C2はそ
の新しい目標値に、指定された40分以内で到達し、一
方C3は、主としてC3フローで認められた制限された
変化の割合によって60分掛かった。推定された40分
の過渡時間、及び幾分長い実際の過渡時間でさえ、従来
型PID制御を使用する同様の変化に必要とされる3時
間に比べるとかなり良好である。図13Eに示される結
果は次の様になる。
【0050】(A)従来型制御(PID) (1)たとえ設定値からかなり離れていても、小さな変
化しか起こらない。PID制御で設定値に到達するには
3時間が必要となるであろう。 (B)NMPC制御 (2)NMPCが開始され、新しい設定値が入力され
る。C2に対し直ちに大きな変化が行われる。 (3)40分後、C2滞留量は所望されるその目的値に
到達した。 (4)C3が可調整パラメーターによって拘束され過ぎ
ているため(変化の最大割合)C2/(C2+C3)割
合は目的値以下である。これは、変化の割合に対してよ
り大きな数値が使用されるべきであることを示す。 (5)C3が設定値に到達し(20分後)、C2/(C
2+C3)は60分後に設定値にあるが、PIDよりも
約2時間早い。
【0051】NMPC計算は全て、各成分(H2、C
2、C3)に対する質量バランスに基づいていることを
述べておかねばならない。それらから、C2とC3の消
費が推定され、図12で最もよくわかる様に、各成分の
水平コントローラーで使用される。消費を使って、最終
製品中の%C2も計算される。たとえ本発明に依るNM
PC法が使用されていなくてもモデル計算は利用可能な
ため、計算された%C2を過渡の間の実験値及びIMR
値と比較することは可能であった。これらの結果を図1
3Fに示す。比較は、計算のダイナミック挙動(傾斜)
が、IMRオンライン分析のものと一致することを実証
したことを述べておかねばならない。その後の実験結果
は、過渡の終了を確認した。
【0052】(A)従来型制御(PID) (1)IMRによって測定される%C2は、予測された
%C2に比べて約30分の遅れで、しかし同じ割合で低
下する。遅れは残存気相反応の結果であって、もし望む
なら説明できる。 (2)計算は、過渡の完了に関係するIMRにも一致す
る。%C2計算のダイナミックスはプラント応答によく
一致するので、たとえ品質変動が実験検出能力より小さ
くても、品質パラメーターの変動に関するコントローラ
ー性能を評価することができる(NMPC法対PID
法)。平均モデル誤差((Lab−Calc)/La
b)は、第二製品に対して+14.5%、第一製品に対
して+8.5%であった。最後の二つの運転に対し、オ
フセットは両製品に対して一定のままであった。
【0053】上に論議した様に、従来型アプリケーショ
ンに現在広く使用される低域フィルターの性能をかなり
改良しているデジタルフィルターが開発されており、新
しいフィルターは、入力の動きに素早く反応する一方
で、非常に安定した定常状態の信号を供給する。現在多
くの化学プラントに装備されている水平コントローラー
は、設定値変化或いはプロセス混乱に対してフィードフ
ォワード応答を提供するために従来型NMPC法を使用
している。しかしながら、この特徴は、水平計算のため
に使用される信号内のノイズに影響されやすくしてい
る。更に、被測定パラメーターに対応する信号内の望ま
しくないノイズは、水平コントローラーに操作量を過渡
に振動させ、そのため他の制御ループを混乱させること
になりかねない。入力信号上に従来型低域フィルターを
使用すれば、NMPC法を使用する様な水平コントロー
ラーの作動を平滑化することができるが、これはディレ
ーを犠牲にすることになり、両方とも水平コントローラ
ー性能を低下させ、水平コントローラーに関連する主な
利点の一つを無効にする。
【0054】本発明に依るNサインフィルターは、実質
的にディレーのない非常に滑らかな信号を好都合に提供
し、これは操作量の変動を劇的に減少させ、NMPCプ
ロセスの包括的に安定化させる。Nサインフィルターに
関連する利点は、感知される信号内のノイズにかなり影
響されやすいと見られる密度水平コントローラーのダイ
ナミックシミュレーションを使用して証明された。本発
明に依るNサインフィルターを表すアルゴリズムは、適
度のプログラミング性能を有するどの従来型コントロー
ラーでも容易に実行できる。Nサインフィルターは、独
立型装置として実行されるのが好ましく、好都合にも制
御システム内のどの地点、即ち水平コントローラーの上
流或いは下流のいずれかにでも配置できる。Nサインフ
ィルターはその水平コントローラーへの適用に関して制
限されることはなく、従来型PIDコントローラーの性
能も、Nサインフィルターであればそれを使用すること
によって同様に好都合に改善できることに留意すべきで
ある。
【0055】上記で詳細に論議した様に、制御GPR1
00に現在導入されているモデルベース「水平」コント
ローラーは、定常状態と生産過渡の間の両方で制御が大
幅に改良される見込みがある。水平コントローラー及び
これに対応する方法は、操作量の最終の定常状態値が何
であるかを求めるために部分的にはフィードフォワード
計算の使用を通してこれを達成し、「オーバーシュー
ト」と「アンダーシュート」に関する全てのことは、こ
の定常状態値に対しての動きとなることは理解できるで
あろう。この特徴が水平コントローラーを混乱に対して
非常に早く反応する様にしており、又、この特徴が水平
コントローラーをフィードフォワード計算を行うのに使
用される信号内のノイズに非常に影響されやすくもして
いる。これらの信号は、プラントの残り部分に対して不
安定になり得る、操作量の過度の振動を回避するため
に、滑らかであることが必要である。
【0056】例えば、本発明に依るNMPC法を使用す
る密度水平コントローラーは、パラメトリック、例えば
熱、定常状態のモノマー供給が何でなければならないか
を求めるためのバランス、からの生産速度値を使用す
る。生産速度信号内のノイズはモノマー供給に変動を生
じさせ、温度制御、圧力ドラム、GPR100の後部を
混乱させることになる。それ故、水平コントローラーに
使用される生産速度信号は平滑化されなければならな
い。しかしながら、従来型低域フィルターは、入力信号
内のあらゆる変動に対する何分ものディレーという犠牲
を払って非常に滑らかな出力信号を提供しており、これ
は、水平コントローラーの性能を阻害している。相当の
信号ディレーは、最終的にはループ密度における振動に
至ることが理解できるであろう。
【0057】この様に、Nサインフィルターの開発は、
予測計算に使用するために水平コントローラーに提供さ
れる信号に相当のディレー、即ちタイムラグを導入する
ことなく定常状態で非常に滑らかな信号を提供できる、
入力信号を瀘過するより効率的な方法を見つけたいとい
う要求に動機付けられている。換言すれば、Nサインフ
ィルター作業に至る研究の目的は、ノイズに対してはそ
の信号を変えず、基礎的な信号内の真の変化には素早く
対応できるフィルターを開発することである。この直ぐ
後に述べる、Nサインフィルターと称するフィルターは
これらの基準を満たす。先に述べた様に、Nサインフィ
ルターは水平コントローラーの要求を考慮して設計され
たにもかかわらず、好都合にも従来型PIDコントロー
ラーの性能も同様に改善するであろう。
【0058】先に論議した様に、利用可能な最も簡単な
信号フィルターの一つは次の低域フィルターである。 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* 〔X(t)-Xf(t-1)〕 (1) これは、最新の測定X(t)と瀘過された信号の最後の
値Xf(t−1)の間の差を取り、瀘過された信号を、
FILの値によって決まる、この差のある割合だけ移動
させることを含む。つまり、FIL=1であれば平滑化
は行われず、一方FIL=0であれば生信号は完全に無
視されることになる。1以下の数値に対しては、数値が
小さくなるにつれて、平滑化は大きくなるが、基本的な
信号の真の変化に応じるディレーは長くなる。低域フィ
ルターは、X(t)がたまたま正確にXf(t−1)と
等しい場合を除いて、Xf(t−1)に対してXf
(t)の値を常に変える。このことは、大きさを減じて
はいても、全てのノイズを伝送することを意味する。そ
れ故、ノイズの多いソースから非常に滑らかな瀘過され
た信号を得るただ一つの方法は、FILの値を小さくし
て、そして遅い応答に耐えることである。
【0059】Nサインフルターの理論は、とても簡単
で、制御システムは最新のN個、例えば3個の生データ
点を調査し、その生データ点をその直前の瀘過された信
号の値と比較する。直前に瀘過された信号は、N個の生
データ点によって全く影響されないことが理解できるで
あろう。N個の生データ点全てが直前に瀘過された信号
点の片側にある場合、以下により詳細に論議する様に、
瀘過された信号の次の値は、好都合にもN個の生データ
点に向かって移動する。しかしながら、N個の生データ
点が直前に瀘過された信号点の両側にある場合、N個の
生データ点はノイズを表すと考えられる。そのために、
直前に瀘過された信号は、N個の生データ点に応答して
変化することは殆どない。
【0060】以下の論議は、基本的で簡素なNサインフ
ィルターを展開することで始まり、次に、基本Nサイン
フィルターが本発明に依るNMPC法により作動のため
に如何にカスタマイズされるかを示すことに進む。 基本Nサインフィルター(N=3) X(t)=時間tでの生データ点 Xf(t)=時間tでの瀘過された信号
【0061】
【数15】 基本Nサインフィルターが新しい項FACが掛け算され
ている項FILを有する低域フィルターであることは明
らかである。各生データ点に関して、SIGN関数は、
基準瀘過信号値Xf(t−3)、即ち3個の生データ点
によって影響されていない瀘過された信号の最も新しい
値、以上であるか以下であるかを判定するために使用さ
れる。図15参照。SIGN関数は、正の数に対して+
1、負の数に対して−1の値を返す。例えば
【0062】
【数16】 fsum=f1+f2+f3、“f" 項が+1又は−1
であるとすれば、fsumの取り得る値は下の表Iで求
められる。
【0063】
【表1】 項FACを求めるため、fsumの絶対値は3で除して
Z乗され好都合に正規化される。 FAC=(ABS(fsum) /3)Z (6) Zの値は、どれだけのノイズ抑制が定常状態で必要とさ
れるかに基づいて選択されることを述べておかねばなら
ない。別の言い方をすれば、基本Nサインフィルターは
二つの可能なFIL値を有する低域フィルターと考える
ことができ、その1つは信号変化に応答するための(例
えばfsumは3に等しい)FIL1、もう1つは定常
状態でのノイズ抑制のための(例えばfsumは1に等
しい)FIL2である。以下の表を参照。
【0064】
【数17】
【0065】
【表2】
【0066】本発明に依る、3に等しいNセットを有す
るNサインフィルターの作動は、図15A−Dを見なが
ら以下の論議を参照すればよく理解できる。図15A
は、例えばXで示される生データ点とXfで示される瀘
過された信号を示す。X(t)の新しい数値は登録され
たばかり、即ち受信されたばかりで、Xf(t)の対応
する値は計算する必要がある。図15Bでは、点Xf
(t−3)は最新の三つの生データ点によって影響され
てない最新の点であるため、点Xf(t−3)は数値f
1、f2、f3を求めるための基準である。これらの差
は、fsum=1とFAC=(1/3)Z を求めるため
に合計される。この時点では、FILを入力として、F
ACの数値が求められる。
【0067】別の言い方をすれば、Xf(t)の新しい
値を求めるために、最初に“f" 項は、デルタ、即ちこ
れらの点とXf(t−3)で瀘過された値の間の差が正
か負によってXの最新の三つの生の値に割り当てられ
る。図15BのXf(t−2)とXf(t−1)は、計
算には入らないことに留意されたい。FACの値は以下
の式によって求められる。
【0068】
【数18】 Xf(t−3)はX(t)が真の信号偏移なのかノイズ
にすぎないのかを判定するための基準点として使用され
ることが理解できるであろう。又、Xf(t)を計算す
るための基準点が、しかしながら、図15C示す様にX
f(t−1)であることも理解できるであろう。この様
に、FACの値を求めた後にXf(t)の値が次の式を
使って計算される。 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* FAC* (X(t)-Xf(t-
1)) FACの値は、かなり小さいため、差X(t)−Xf
(t−1)が非常に大きくない限り、FILの値にかか
わらずXf(t−1)に関して殆ど変化は起こらない。
FIL=0.5、Z=4、FIL*FAC=0.006
15という値で代表例を論議すると、Xf(t)は、X
(t)に向かう距離の1%以下しか動かないことが理解
できるであろう。これは図15Dに示されているが、太
線は水平コントローラーによって見られる瀘過された
「信号」を表す。たとえ生データ信号にかなりのノイズ
があるとしても、信号Xfは大変安定していることが理
解できるであろう。これにより、適用された設定値にお
ける真の混乱又は変化に適応するための水平コントロー
ラーの能力を制限することなく、水平コントローラーの
定常状態の計算をずっとより安定させることができるこ
とに留意しなければならない。対照的に、FIL=0.
5の値を有する低域フィルターは、Xf(t−1)とX
(t)の間の距離の50%動くことも述べておく。Nが
4又は5に設定されているNサインフィルターの展開
は、基礎としての上記の論議を使ってNの全ての値に対
して好都合に外挿されうることが理解できるであろう。
【0069】修正されたNサインフィルター ノイズの多い信号に対しては、Xf(t−3)の同じ側
に三つの生データ点を得る確率は高い。基本Nサインフ
ィルターを使うと、図16Aに示す様に、動きが必要で
ない場合でも、Xf(t)が時々上下に動く結果とな
る。しかし、この現象の確度は、図16Bに詳細に示す
様に、“f" 項の数値が+1或いは−1の代わりに0に
なる不感帯を基準点Xf(t−3)の周りに追加するこ
とによって大きく低減することができる。図16Bを見
れば、生データ点の二つはこの帯域内にあるため、FA
Cの値は非常に小さく、Xf(t−1)に関するXf
(t)への変化は殆どない結果となることが理解できる
であろう。
【0070】
【数19】 好都合にも、「FACTOR]項は、信号の挙動をカス
タマイズするために多くの異なる方法で計算できる。こ
れらの項を計算する最も簡単な方法は、図16Cで示す
様に、FACOTRに不感帯の内側で0外側で1の離散
数値だけを認めることである。図16Cに示す代表的例
において、三つの点の内二つは不感帯の外にあるため、
FACの値はもはや無視できない。図16Cに示すXの
三つの値に対して、Xf(t)を上方向に動かすのが適
切な段階に見える。しかしながらX(t−1)がXf
(t−3)の値以下に落ちていれば、Xf(t)を動か
さないほうがより賢明であろう。これは、以下により詳
細に論議する様に成し遂げられる。
【0071】図16Cにおいて、FACTOR3は、次
の様に計算でき、FACTOR2とFACTOR1も同
様に求められる。
【0072】
【数20】 より精巧な方法は、FACOTRiに0と1の間で値の
範囲を仮定させることである。これは図16Dに示され
以下のようになる。
【0073】
【数21】 同様の効果が、数字のリストの最も小さいものを取る組
込み関数MINを使うことによって一つのラインで達成
できることをこの点で言及しておく。模範的式を以下に
示す。
【0074】
【数22】 好都合にも、fsumは−3から3までの値の連続体を
取ることができる。以下に詳細に論議する様に、このこ
とは、Nサインフィルターに徐々にオフセットを除去さ
せる。N=4とする修正されたNサインフィルターは、
独立型ユニットとして、或いは汎用コントローラー、例
えば以下に示す方程式(20)−(31)で表されるア
ルゴリズムを実行するために本発明に依るNMPC法を
使う水平コントローラー、を使って組み立てられるのが
好ましい。方程式において、X(t)=時間tでの生デ
ータ点、Xf(t)=時間tでの瀘過された信号である
ことを再度言及しておく。
【0075】
【数23】
【0076】又更に、N=5とする修正されたNサイン
フィルターは、独立型ユニットとして、或いは汎用コン
トローラー、例えば以下に示す方程式(32)−(4
5)で表されるアルゴリズムを実行するために本発明に
依るNMPC法を使う水平コントローラー、を使って組
み立てられることができる。方程式において、X(t)
=時間tでの生データ点、Xf(t)=時間tでの瀘過
された信号であることを再度言及しておく。
【0077】
【数24】
【0078】Nサインフィルターへの更なる改良は、他
の二つの生データ点からXf(t−3)に関して反対側
にある全ての生データ点に対するペナルティーを増加さ
せることである。これは、fsumの値を切り捨てるこ
とによって好都合に実行できる(FORTRAN組込み
関数INTで以下に示す)。 fsum´=INT(ABS(fsum)) (46) 例えば f1=1、f2=−0.5、f3=1 fsum=1.5 しかし fsum´=INT(1.5)=1.0 これまで、論議の焦点は、項FACが計算できることに
よる改良された方法に関してであった。FAC=1と仮
定すると、差{X(t)−Xf(t−1)}に基づく瀘
過された信号への調整が実行できる。しかしながら、ノ
イズの多い信号に関しては、この差はX(t)の値の全
てのノイズを含んでいる。瀘過された信号Xf(t)
は、図17で示す様に、移動平均値XS(t)を計算
し、Xf(t)を求める時に移動平均値を使うことによ
って好都合に少し平滑化することができる。好都合に
も、生信号を平滑化する他の形態も更に使用できる。図
17に示す例において、三つの点が連続して不感帯より
上にあり、それ故FAC=1であるが、最後の点は他の
二つの生データ点よりもかなり高い。これは、t−2で
の真の信号の上方向へのシフトの直後の状況を表してい
る。平均して、全ての点が不感帯よりも上にあり、幾つ
かはノイズによってかなりより高いところにある。ノイ
ズに基づいて作動しないようにするために、Xf(t)
の計算は、X(t)の値を単純に使うよりもむしろ、X
f(t−1)とXの最新の3つの値の移動平均値の間の
差、即ちXS(t)に基づいて実行される。
【0079】
【数25】 これは追加のわずかなディレーを加えるが、これはFI
Lの値を増加することによって好都合にも無効にできる
ことが理解できるであろう。この様にNサインフィルタ
ーの代替好適実施例は、独立型ユニットとして、又は汎
用コントローラー、例えば以下に示す方程式(49)−
(60)で表されるアルゴリズムを実行するために本発
明に依るNMPC法を使う水平コントローラー、を使っ
て組み立てることができる。方程式において、X(t)
=時間tでの生データ点、Xf(t)=時間tでの瀘過
された信号であることを再度言及しておく。Nサインフ
ィルターアルゴリズムは以下に示す一連の段階として実
行されるのが好ましい。 (1)式(49)−(52)によってn個のFACTO
R値を計算する。
【0080】
【数26】 (2)式(53)−(56)によってn個のf値を計算
する。
【0081】
【数27】 (3)式(57)によってfsumを計算する。 fsum=ABS(f1+f2+f3+... +fn) (57) (4)式(58)によってFACを計算する。 FAC=([ABS(fsum)]/n)Z (58) (5)式(59)によって平滑化された値XS(t)を
計算する。
【0082】
【数28】 (6)式(60)によって瀘過された信号Xf(t)を
計算する。 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* FAC* {XS(t)-Xf(t-1)} (60) 上に示されたアルゴリズムは、次の推奨値を使用するの
が好ましい。 (A)DBANDは、ノイズの大きさよりも大きくある
べきである。それ故、定常状態の場合、X(t)はXf
(t−3)+ノイズとXf(t−3)−ノイズの間を変
化し、DBANDは、ノイズよりもわずかに広くあるべ
きである。ノイズ項は、百分率或いは感知された変数の
固定された数値によって表されることが理解できるであ
ろう。 (B)Zは、正の数いずれであってもよいが、Zは、好
都合にも約1−10の範囲にあることができ、3−5の
範囲内が好ましい。Zが小さすぎる場合、(1/3)*
*Zは重要でないわけではなく、瀘過された信号はノイ
ズに応答して多少変動する。対照的に、Zが大きすぎる
場合、瀘過された信号の変動は全てかゼロか低減され、
劇的信号移動に関しては許容可能であるが、ランピング
信号に応じてNサインフィルターの段階的特性を強調す
る傾向がある。言い換えれば、Nサインフィルター出力
は、少し大きい段階によって表すことができる。 (C)FILは、真の信号の動きに対する反応が要求さ
れる程度に速い様に設定するのが好ましい。毎分ほぼ一
回実行する水平コントローラーにとって、0.5の値が
多分適切である。
【0083】替わりに、fsumを計算する時に使用さ
れる式(57)は、式(61)に置き換えることもでき
る。fsumの整数標示が好都合にも使用される場合、 fsum=INT(ABS(f1+f2+f3+... +fn)) (61) である。要約すると、表面上互いに両立しない二つの基
準を満たすデジタル信号フィルターが開発されてきた。
このフィルターは、定常状態では非常に滑らかな信号を
提供し、且つ、変化に反応するのも速い。このことは、
水平コントローラーによって使用される信号の平滑化に
とって理想的である。図18Aは、Nサインフィルター
の全てのテストに使用された代表的信号を示す。示され
たNサインフィルターはどの信号上でも使用できる一
方、生産速度はテストケースとして使用されたので密度
水平コントローラー上での信号を平滑化する効果は容易
に示される。真の信号はSPAKg/hrで始まり、恐ら
くはH2又はC2の突然の追加により、5分以内でSP
BKg/hrに上昇し、100分間レベルから外れ、恐ら
くは触媒供給のカットバックに応じて、100分のコー
スを掛けてSPAKg/hrにゆっくりと低下して戻る。
この様に、テスト信号は、我々の瀘過方法を評価するた
めに我々が使用しなければならない三種類の挙動、即ち
定常状態、急速な変化、遅いドリフトを示している。図
18Aの「真の」信号に重ね合わされたのは、「被測
定」信号であり、この場合最大200Kg/hrの最大強
さを有するノイズを含む。この「被測定」信号は、滑ら
かだが応答性に優れた出力信号を提供するための能力を
求めるためにフィルターに供給されるものである。
【0084】テストされた最初のフィルターは標準的な
低域フィルターである。図18BはFIL=0.5の結
果を示す。元の信号の全てのノイズが平滑化された信号
にまだ存在しており、唯一の違いは、その大きさが半分
にカットされていることである。ノイズの振幅を+/−
20Kg/hrにカットすることが望まれており、これは
FIL=0.1を必要とし、図18Cに示す場合である
ことを記しておく。図18Cに示す低域フィルターの出
力が許容できる滑らかな定常状態の信号を示しているこ
とは理解できるが、これは基礎をなす信号におけるあら
ゆる変化に対する遅い応答という犠牲を払っており、こ
のことは濾過された信号がSPBKg/hrに到達するの
に25分以上必要としたことにより証明されている。水
平コントローラーの使用から導き出される利点は、この
遅延された信号を全く許容しないことを述べておかねば
ならない。定常状態を平滑化するためのより良い方法に
向けての研究を動機付けたのは、まさに図18Cに示す
状況であることも理解できるであろう。
【0085】Nサインフィルターは段階変化に対し低域
フィルターの様に応答するので、Nサインフィルターの
テストは全て、FIL=0.5で行われることを述べて
おかねばならない。基本Nサインフィルター応答は図1
8Dに示されており、明らかに低域フィルターに関する
改良となっている。しかしながら、図18Dに示すNサ
インフィルター応答は、主にノイズの三つの連続変動が
同方向にある場合、即ち点Xf(t−3)の片側にある
ことによって、まだノイズが多い。図18Eは、Nサイ
ンフィルターが、200Kg/hrの半幅を有する不感帯
の追加で如何に著しく改良されたかを示す。定常状態で
は、濾過された信号の変動は実質的に全くなく、段階変
化への応答は大変良好である。定常状態応答のために犠
牲が払われており、その犠牲は、設定値の遅いドリフト
への応答の階段状段階の品質とその後も持続するオフセ
ットの傾向であることに留意しなければならない。階段
状段階の個別の特性は、微分動作を有する従来型PID
フィードバックコントローラーに対しては問題を生じる
かもしれないが、その様なコントローラーは、どのみち
従来型低域フィルターに対して大変小さなFILの値を
必要とし、問題はNサインフィルターに対するFILの
値を下げることによって回避できる。モデルベース水平
コントローラー、即ちNMPC法に対して、これらの段
階は全く問題を提示しない。
【0086】あらゆる可能性を考えても、図18Eに示
す不感帯を有するNサインフィルターによって与えられ
る信号は、本発明に依る水平制御方法での使用に関し十
分完全である。しかしながら、直ぐ前で論議した様に、
幾つかの重要でない改良が可能であるだけでなく実用的
でもある。これら改良の効果を、図18F−18Hに関
して論議する。より詳しくは、図18Fは(不感帯内で
はただの0、不感帯の外側では1の代わりに)0から1
の「FACTOR]項の連続値を許容するように不感帯
を変更した結果を示す。これは、定常状態で信号にわず
かにノイズが多くなることを犠牲にして、遅いドリフト
への応答を改善し応答を滑らかにする。追加のノイズ
は、図18Gに示す“fsum" の値を切り捨てること
によって広く除去できる。最終的に、SPBKg/hrへ
の移動後のスパイクの様な、ろ過された信号のラフエッ
ジは、図18Hに示すように、被測定値の3点移動平均
値を使って平滑化できる。これは、段階変化への応答を
わずかに遅らせるが、FILの値を引き上げることによ
って補償することができる。
【0087】既に記した様に、この仕事に対する動機
は、そのフィードフォワード特性が真の混乱に素早く対
応するが、同時にその計算のために使用する信号内のノ
イズにより敏感である水平コントローラーによって使用
される信号の平滑化の方法を見つけることである。第一
ループ密度水平コントローラーの場合、モノマー供給の
フィードフォワード数値は、次の式によって与えられ
る。 VF1KGSS=(R0+R1)/ZMFPOL1TE
FF 但し、R0+R1は熱バランスからの生産速度(プレポ
リマー+第一ループ)であり、ZMFPOL1TEFF
は目標密度でのループ放出におけるポリマーの質量画分
であり、VF1KGSSは、定常状態で目標密度を維持
するために必要とされる新しいプロピレン供給である。
生産速度信号R1におけるどのノイズも直接モノマーフ
ロー設定値に伝達されることは明らかである。
【0088】図18Iは、二つのろ過された数値、即ち
低域フィルター及び最適化されたNサインフィルター、
と共にR1の「被測定」値を示す。図18Jは、R1の
Nサインフィルター値から生成されたモノマー供給設定
値を低域通過信号を使用したものと対比している。低域
通過値を使う水平コントローラーは、モノマー設定値を
毎分ごとに変える。これは、他の制御ループ、とりわけ
温度コントローラーと圧力ドラムコントローラーを不安
定にしている。替わりに、Nサインフィルターを使う水
平コントローラーは、大変安定しており、プラントの他
の部分に強い安定化効果をもたらす。しかも、基礎とな
る信号の真の変化に素早く反応する能力も保持してい
る。図18Kは、低域フィルターを使うコントローラー
の密度曲線をNサインフィルターを使うものと対比す
る。両方の場合共、制御は優れており、生産速度が非常
に大きく振動しているにもかかわらず密度を+/−0.
7グラム/リットル以内に維持している。皮肉にも、密
度はモノマー供給の振動にしっかりと追随しているが、
これは、プラントの残りの部分を不安定化するため、容
認できないことは明らかである。
【0089】連続的不感帯、fsum切り捨て、N点
(例えば3)移動平均値のような、Nサインフィルター
の信号への進歩的な改善を示す上記に論議した図がその
設計に加えられ、最終的に図18Hで示す信号に到っ
た。これらのテスト運転は全て、Z=4、不感帯=最大
ノイズ振幅(この場合200kg/hr)の3生データ点
で行われたことを述べておく。図19A−19Hに関す
る以下の論議では、上に述べた数値がNサインフィルタ
ーに対して最適な構成を表すとなぜ信じられているかを
証明するために、これらパラメーターの各々を変えるこ
との影響を示す。F19Aは、ノイズがないが場合、N
サインフィルターの信号が、如何にして低域フィルター
のものに対してN−1時間間隔遅れるかを証明する。不
感帯が追加された場合、図19Bに示す様にN個の点が
不感帯の外側にくるまで実質的に出力信号には変化が起
こらないため、応答は階段状となる。Nサインフィルタ
ーが使用する時間間隔は、信号を使用し、生データ値が
利用可能となる周波数によってのみ制限される水平コン
トローラーのものよりもずっと短くできることに留意し
なければならない。例えば、密度水平コントローラーが
1分に1回実行しているとき、生産速度で作動するNサ
インフィルターは、20秒毎に容易に更新できる。これ
は、N−1間隔ディレーの影響を無効にすることが理解
できるであろう。
【0090】更に、Nサインフィルターの設計は、先に
詳細に論議した様に、点の数を4、5或いは何点にでも
容易に拡張できる。Nサインフィルターに使用される生
データ点の数が増えるにつれて、都合よく使用できる不
感帯は狭くなる。しかしながら、先に論議した様に、デ
ィレーが長くなり、そのディレーを除去するためにはよ
り頻繁な実行が必要となるという犠牲を払わねばならな
い。図19Cと19Dは各々、4−及び5−サインフィ
ルターに対する応答曲線を示す。基本Nサインフィルタ
ーへの点の追加は、より滑らかな信号を提供する一方、
図18Hに示す修正されたNサインフィルターに対する
改良はほんの僅かであり、追加の生データ点の使用が余
分な努力をするに値するかは疑わしい。三つの点全てが
不感帯の外側になく且つ同じ側にある場合、即ちfsu
m<1の場合、Zの値はどれだけの動作が要求されるか
に基づいて調整される。図19Eは、Z=1とする修正
されたNサインフィルターの応答を示し、その応答が図
18Bに示されている低域フィルターに比べて実際にか
なり良い。Zを大きくすれば、オフセットがより長く持
続されるという犠牲を払って信号を平滑化できることは
先の論議から理解できるであろう。要するに、平滑化さ
れた信号にとって不感帯幅よりも真の信号に近付くこと
は難しい。この様に、より少なく、より大きいステップ
が、Z=10に対する図19Fに示される様に、傾斜に
応じてNサインフィルターによって生成される。Z=4
の値は、調べてみると、非常に滑らかな定常状態の信号
を生成する最も低い値に一致するので、最適と思われ
る。
【0091】更に、不感帯に対する最良値は、通常、信
号内のノイズの大きさにおおよそ等しくなることを述べ
ておかなければならない。この点に示された例の全てに
おいて、最大信号ノイズ振幅は、200kg/hrの不感
帯幅で+/−200kg/hrであった。150kg/hr
の不感帯(図示せず)は図18Hに示すものと殆ど等し
い結果をもたらすので、不感帯が常に信号のノイズ成分
と等しいか、或いはより大きいことは重大なことではな
い。不感帯をノイズの大きさの半分に設定すると、不感
帯=100kg/hrに対して図19Gに示す様に、おそ
らく狭すぎる。他方、不感帯の設定が広すぎると、不感
帯=400kg/hrに対して図19Gに示す様に、より
深刻な結果をもたらす。この場合、傾斜に対する瀘過さ
れた信号の遅延はほぼ30分であり、その設定値を維持
するための水平コントローラーの能力を確実に阻害す
る。信号内のノイズが非常に深刻な図19Gと19Hに
示されるデータへ外挿をすると、不感帯をディレーが許
容できる最大値に設定し、Nサインフィルター出力にお
ける追加の変動を許容することが必要であろう。
【0092】上の論議は、水平コントローラーによって
使用される信号を平滑化するための最適なNサインフィ
ルター設計が、如何にして導き出され実行されるかを実
証する。実際問題として、最適Nサインフィルター構
成、即ちアルゴリズムは、生信号それ自体の特性、水平
コントローラーの特性、化学プラントの残りの部分にお
ける過度或いは遅いコントローラー動作の付帯的影響に
依存することが理解できるであろう。この様に、特定の
アプリケーションに対してNサインフィルターを最適化
するためには相当量の試行錯誤が確実に必要である一
方、その様な実験は当業者内では正当であり、特に理論
と多数の模範的アルゴリズムがあればうまく行われると
思われる。本発明の本好敵実施例が上記に詳細に述べら
れてきたが、当業者にとっては明白なように、本文に教
示される基本発明概念の多くの変更及び/又は修正は、
添付の請求項で定義される様に、本発明の精神と範囲の
内にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】仮想の単一制御スキームの作動を示す簡略ブロ
ック線図である。
【図2】仮想の複合制御スキームの作動を示す簡略ブロ
ック線図である。
【図3】PID制御スキームに関連する一般的な問題
点、即ちコントローラー連結を示す曲線である。
【図4】PID制御スキームに関連する一般的な問題
点、即ちコントローラー連結を示す曲線である。
【図5】従来型PID制御方法及び本発明に依る制御方
法の両方に有効な一般的気相反応器の概略ブロック線図
である。
【図6】一般的気相反応器とPIDコントローラーの概
略線図である。
【図7】従来型PID制御法に関連する機能を示す高レ
ベルブロック線図である。
【図8】本発明に依る制御法を使用する図2に示すシス
テムの高レベルブロック線図である。
【図9】図2に示すシステムに対して非線形水平制御を
使う連結の除去を示す曲線である。
【図10】図2に示すシステムに対して非線形水平制御
を使う連結の除去を示す曲線である。
【図11】本発明に依る制御法を使う一般的気相反応器
の高レベルブロック線図である。
【図12】本発明に依る制御法に関連する機能を示す高
レベルブロック線図である。
【図13A】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図13B】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図13C】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図13D】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図13E】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図13F】従来型PID制御法の性能を本発明に依る
制御法と対比する曲線を示す。
【図14A】図2に示すシステムに対する、PID制御
システムにおける連結及びその欠如を示す。
【図14B】図2に示すシステムに対する、水平制御シ
ステムにおける連結及びその欠如を示す。
【図15A】本発明に依る基本Nサインフィルター作用
を理解するのに有効なデータ表示である。
【図15B】本発明に依る基本Nサインフィルター作用
を理解するのに有効なデータ表示である。
【図15C】本発明に依る基本Nサインフィルター作用
を理解するのに有効なデータ表示である。
【図15D】本発明に依る基本Nサインフィルター作用
を理解するのに有効なデータ表示である。
【図16A】本発明のもう一つの好敵実施例に依る代替
Nサインフィルター作用を理解するのに有効なデータ表
示である。
【図16B】本発明のもう一つの好敵実施例に依る代替
Nサインフィルター作用を理解するのに有効なデータ表
示である。
【図16C】本発明のもう一つの好敵実施例に依る代替
Nサインフィルター作用を理解するのに有効なデータ表
示である。
【図16D】本発明のもう一つの好敵実施例に依る代替
Nサインフィルター作用を理解するのに有効なデータ表
示である。
【図17】Nサインフィルター或いは本発明に、都合よ
く使用できる代替計算方法の使用を示す。
【図18A】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18B】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18C】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18D】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18E】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18F】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18G】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18H】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18I】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18J】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図18K】本発明に依る様々なNサインフィルター実
施例の作用を理解するのに有効な出力信号を示す。
【図19A】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19B】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19C】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19D】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19E】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19F】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19G】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【図19H】本発明に依るNサインフィルターに使用さ
れる様々なパラメーターの最適化を示すのに有効な出力
信号である。
【符号の説明】 10 タンク 12 レベルコントローラー 14 フローコントローラー 16 供給制御バルブ 100 反応器 110 フラッシュドラム 114 冷却器 116 エチレンストリッパー 118 コンプレッサー 120 チールスクラバー 122 バッグフィルター 128 微細サイクロン 130、132 放出バルブ 140 コンプレッサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デニス シー ウィリアムズ アメリカ合衆国 デラウェア州 19810 ウィルミントン ニュー キャッスル カ ウンティー オールド オーチャード ロ ード 2230

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非線形予測制御を用いて化学反応器を制
    御するための方法において、少なくとも1つの示量変数
    に基づき且つ操作量=定常状態項+ダイナミック項+誤
    差項の形態を有する非線形予測モデルを提供する段階
    と、化学反応器の現在の状態を表し且つ化学反応器内の
    反応物の各組成を反映する複数の信号を生成する段階
    と、前記複数の信号に応答して且つ化学反応器内の反応
    物の滞留質量を参照して化学反応器の将来状態を計算す
    る段階と、化学反応器の将来状態を制御するため前記操
    作量の少なくとも一つを制御する段階とから成ることを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記制御する段階が、化学反応器内の反
    応物の予め定められた密度を維持するように化学反応器
    内の圧力を優先的に制御することを特徴とする、上記請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記化学反応器が気相反応器であり、前
    記制御する段階が、気相反応器内の予め定められた気体
    密度を維持するように気相反応器内の圧力を優先的に制
    御することを特徴とする、上記請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の生信号の内の1つの生信号
    を、N個の最も最近の生信号と1つの直前に濾過された
    信号とを使って計算された濾過された信号に置換するN
    サインフィルターサブルーチンを使って信号を濾過する
    段階を更に含むことを特徴とする、上記請求項1に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記濾過する段階が、以下のように表現
    されるアルゴリズムを実行することを特徴とする、上記
    請求項4に記載の方法。 【数1】
  6. 【請求項6】 前記計算する段階が、前記複数の信号に
    応えて且つ化学反応器内の反応物に対応する示量変数の
    点から化学反応器の将来状態を計算することを含むこと
    を特徴とする、上記請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 非線形予測制御を用いて化学反応器を制
    御するための方法において、少なくとも1つの示量変数
    に基づき且つ操作量=定常状態項+ダイナミック項+誤
    差項の形態を有する非線形予測モデルを提供する段階
    と、化学反応器の現在の状態を表し且つ化学反応器内の
    反応物の各組成を反映する複数の信号を生成する段階
    と、少なくとも3つの生データ点と、前記3つの生デー
    タ点を含まない処理された各信号とに応じて前記信号の
    内の選択されたものに対応する濾過された信号を生成す
    る段階と、化学反応器内の反応物に対応する示量変数に
    関して前記濾過された信号及び前記信号の選択されなか
    ったものの内少なくとも1つに応じて化学反応器の将来
    状態を計算する段階と、化学反応器の将来状態を制御す
    るため前記操作量の少なくとも一つを制御する段階とか
    ら成ることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 前記制御する段階が、化学反応器内の反
    応物の予め定められた密度を維持するように化学反応器
    内の圧力を優先的に制御することを特徴とする、上記請
    求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記化学反応器が気相反応器であり、前
    記制御する段階が、気相反応器内の予め定められた気体
    密度を維持するように気相反応器内の圧力を優先的に制
    御することを特徴とする、上記請求項7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記濾過された信号が、以下のように
    表現されるアルゴリズムによって生成されることを特徴
    とする、上記請求項7に記載の方法。 【数2】
  11. 【請求項11】 濾過された信号を複数の生信号と少な
    くとも1つの前もって生成された濾過された信号とから
    生成するための方法において、 (a)以下の式によりn個のFACTORを計算する段
    階と、 【数3】 (b)以下の式によりn個のf値を計算する段階と、 【数4】 (c)以下の式によりfsumを計算する段階と、 fsum=ABS(f1+f2+f3+... +fn) (d)以下の式によりFACを計算する段階と、 FAC=([ABS(fsum)]/n)Z (e)以下の式により平滑化された値XS(t)を計算
    する段階と、 XS(t) =(a0)X(t) +(a1)X(t-1) +... +(an-1)X
    (t-(n-1));及び (f)式(60)により濾過された値Xf(t)を計算
    する段階と、 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* FAC* {XS(t)-Xf(t-
    1)},但し、 X(t) =時間tにおける生データ点、 Xf(t)=時間tにおける濾過、 nは正の整数及びZは整数 1=a0+a1+...+an−1 から成ることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 nが3に等しいことを特徴とする、上
    記請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記段階(a)から(f)が以下のア
    ルゴリズムを集合的に実行することを特徴とする、上記
    請求項12に記載の方法。 【数5】
  14. 【請求項14】 nが4に等しく、且つ前記段階(a)
    から(f)が以下のアルゴリズムを集合的に実行するこ
    とを特徴とする、上記請求項11に記載の方法。 【数6】
  15. 【請求項15】 nが5に等しく、且つ前記段階(a)
    から(f)が以下のアルゴリズムを集合的に実行するこ
    とを特徴とする、上記請求項11に記載の方法。 【数7】
  16. 【請求項16】 濾過された信号を複数の生信号と少な
    くとも1つの前もって生成された濾過された信号とから
    生成する数値フィルターにおいて、以下の式によりn個
    のFACTOR値を計算するための第1の手段と、 【数8】 以下の式によりn個のf値を計算するための第2の手段
    と、 【数9】 以下の式によりfsumを計算するための第3の手段
    と、 fsum=ABS(f1+f2+f3+... +fn) 以下の式によりFACを計算するための第4の手段と、 FAC=([ABS(fsum)]/n)Z 以下の式により平滑化された値XS(t)を計算するた
    めの第5の手段と、 XS(t) =(a0)X(t) +(a1)X(t-1) +... +(an-1)X
    (t-(n-1));及び式(60)により濾過された値Xf
    (t)を計算するための第6の手段と、 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* FAC* {XS(t)-Xf(t-
    1)},但し、 X(t) =時間tにおける生データ点、 Xf(t)=時間tにおける濾過、 nは正の整数及びZは整数 1=a0+a1+...+an−1 から成ることを特徴とする数値フィルター。
  17. 【請求項17】 nが2より大きいか又は等しいことを
    特徴とする、上記請求項16に記載の数値フィルター。
  18. 【請求項18】 濾過された信号を複数の生信号と少な
    くとも1つの前もって生成された濾過された信号とから
    生成する数値フィルターにおいて、以下の式によりn個
    のFACTOR値を計算するための第1の手段と、 【数10】 以下の式によりn個のf値を計算するための第2の手段
    と、 【数11】 以下の式によりfsumを計算するための第3の手段
    と、 fsum=INT(ABS(f1+f2+f3+... +fn)) 以下の式によりFACを計算するための第4の手段と、 FAC=([ABS(fsum)]/n)Z 以下の式により平滑化された値XS(t)を計算するた
    めの第5の手段と、 XS(t) =(a0)X(t) +(a1)X(t-1) +... +(an-1)X
    (t-(n-1));及び式(60)により濾過された値Xf
    (t)を計算するための第6の手段と、 Xf(t)=Xf(t-1)+FIL* FAC* {XS(t)-Xf(t-
    1)},但し、 X(t) =時間tにおける生データ点、 Xf(t)=時間tにおける濾過、 nは正の整数及びZは整数 1=a0+a1+...+an−1 から成ることを特徴とする数値フィルター。
  19. 【請求項19】 nが2より大きいか又は等しいことを
    特徴とする、上記請求項18に記載の数値フィルター。
JP10367447A 1997-12-23 1998-12-24 高速ノイズフィルターとそれに関する方法を含む気相反応器を制御するための非線形モデル予測制御法 Pending JPH11249705A (ja)

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