JPH11249673A - 警報音源装置 - Google Patents

警報音源装置

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Publication number
JPH11249673A
JPH11249673A JP5095498A JP5095498A JPH11249673A JP H11249673 A JPH11249673 A JP H11249673A JP 5095498 A JP5095498 A JP 5095498A JP 5095498 A JP5095498 A JP 5095498A JP H11249673 A JPH11249673 A JP H11249673A
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JP
Japan
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pulse
source device
sound
alarm sound
alarm
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Application number
JP5095498A
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English (en)
Inventor
Kazumi Yoshida
和美 吉田
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い騒音レベルの中でも、通常の音圧レベル
で警報として認識させる警報音を生成する。 【解決手段】 この警報音源装置は、搬送波発生手段1
によって基本振動数や高調波成分により波形やそれに伴
う音色が決定される可聴域の搬送波を発生し、この搬送
波に対して、パルス変調付与手段2によって可聴域より
も低い振動数領域におけるパルス的なリズムを有するパ
ルス包絡線関数による振幅変調を施して警報音として出
力する。そしてこの際に、同期信号生成手段3によって
搬送波の基本振動数、搬送波の音圧振幅、振幅変調に用
いるパルス包絡線関数のパルス速度、振幅変調に用いる
パルス包絡線関数のパルス幅のうちの少なくとも2つの
要素を組合わせて同期的に変化させる。これによって、
騒音にあふれた場所でも、通常音量で聴者の注意を確実
に喚起できる警報音を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、警報音源装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】人間の感覚器官に刺激を与える方法とし
て、光により視覚系を刺激するものや音響により聴覚系
を刺激するもの、さらには振動により触覚を刺激するも
のなどが知られている。
【0003】これらの刺激方法のうちで、航空機や宇宙
船、船舶、鉄道車両、自動車などの移動体における警報
の呈示に際して操縦者、運転者、乗員、乗客などの注意
を喚起するためには、運転操作への影響が少ない上に危
険に対処するための適切な回避行動を誘起させるのに十
分な情報量の伝達が可能であることから音響呈示を用い
ることが望ましい。
【0004】音響を人に呈示するための音源装置として
は、例えば、特開平5−341796号公報に記載され
た「α波誘導用記録体」が知られている。この従来の音
源装置は、図13に示す構成である。可聴域である13
0〜170Hzの正弦波Aとこれと周波数がわずかにず
れた周波数A+dAの正弦波Bを発生する正弦波発生器
1と、この正弦波発生器1が発生する正弦波A,Bを音
声信号記録媒体2に記録する磁気、光あるいは光磁気記
録方式の音声信号記録装置3と、音声信号記録媒体2に
記録された正弦波A,Bを再生し、増幅してスピーカ
(又はヘッドホン)4から出力する再生増幅器5とから
構成されている。
【0005】この従来の音源装置では、スピーカ4から
出力される2つの周波数が近接した2つの可聴音の振動
数の差として現れる「うなり」を利用することにより、
可聴域よりも低い20Hz以下の脳波に対応する振動の
伝達を実現している。この20Hz以下のうなり振動は
聴者の脳波にα波を誘導し、かつβ波を抑制することが
できると主張されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の音源装置では、呈示される可聴音の搬送波と
それらの搬送波の間の振動数の差dAとして現れる「う
なり」の波形がおおむね正弦波に限られるだけではな
く、呈示される可聴刺激音の振動数も低音域(130H
z〜170Hz)に限定されたものが用いられているた
め、これを移動体の内外や公共の空間への音響情報の呈
示を目的として用いる場合、呈示された音響が人の会話
やバックグラウンドミュージック、移動体のエンジン
音、ロードノイズ、風切り音、水切り音、その他の機械
的な作動音によって容易にマスキングされてしまい、人
に知覚させることが困難であるという問題点があった。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、移動体の内外や公共の空間のように音
声、有意音を妨害するような騒音にあふれた環境下で
も、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量で
呈示された場合にも聴者の注意を確実に喚起することが
できる警報を出力できる警報音源装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の警報音
源装置は、基本振動数や高調波成分により波形やそれに
伴う音色が決定される可聴域の搬送波を発生する搬送波
発生手段と、前記搬送波発生手段からの搬送波に、可聴
域よりも低い振動数領域におけるパルス的なリズムを有
するパルス包絡線関数による振幅変調を施すパルス変調
付与手段と、前記搬送波の基本振動数、前記搬送波の音
圧振幅、前記振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパル
ス速度、前記振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパル
ス幅のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて同期的
に変化させる同期信号生成手段とを備えたものである。
【0009】請求項1の発明の警報音源装置では、搬送
波発生手段によって基本振動数や高調波成分により波形
やそれに伴う音色が決定される可聴域の搬送波を発生
し、この搬送波発生手段からの搬送波に対して、パルス
変調付与手段によって可聴域よりも低い振動数領域にお
けるパルス的なリズムを有するパルス包絡線関数による
振幅変調を施して警報音として出力する。そしてこの際
に、同期信号生成手段によって搬送波の基本振動数、搬
送波の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線関数の
パルス速度、振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパル
ス幅のうちの少なくとも2つの要素を組合わせて同期的
に変化させる。
【0010】これによって、移動体の内外や公共の空間
のように音声、有意音を妨害するような騒音にあふれた
環境下でも、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通常
の音量で呈示された場合にも聴者の注意を確実に喚起す
ることができる警報音を出力する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1の発明の警報
音源装置において、前記同期信号生成手段が、前記少な
くとも2つの要素の組合わせの同期的な変化のために単
調増加若しくは単調減少する関数を線形に変化させるよ
うにしたものであり、これによって危急度の変化を音圧
のチャープ変化として直感的に伝達する。
【0012】請求項3の発明は、請求項1の発明の警報
音源装置において、前記同期信号生成手段が、前記少な
くとも2つの要素の組合わせの同期的な変化のために単
調増加若しくは単調減少する関数を指数的に変化させる
ようにしたものであり、これによって危急度の変化を音
圧のチャープ変化として直感的に表現し、さらにウェー
バー・ヘフナーの法則として知られている刺激に対する
対数的な感覚反応を補償し、線形に増減するチャープ感
を聴取する人間に感じさせ、危急度の変化の様子をより
直感的に伝達し、周囲の雑音に対する警報音の耐性を向
上させる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3の発明の
警報音源装置において、前記パルス変調付与手段が、前
記パルス包絡線関数のパルス的なリズムとして脳波、心
拍若しくは呼吸リズムのような生体に由来する信号の固
有リズムの整数倍若しくは整数分の1倍となるものを用
いるようにしたものである。
【0014】請求項5の発明は、請求項4の発明の警報
音源装置において、前記パルス変調付与手段が、前記パ
ルス包絡線関数のパルス的なリズムとしてシューマン周
波数(7.8〜10Hz近傍)の整数倍若しくは整数分
の1倍となるものを用いるようにしたものである。
【0015】請求項4及び5の発明の警報音源装置で
は、脳波を引き込んでα波を誘発しやすくさせ、聴取す
る人間の集中度を向上させることにより、騒音にあふれ
た環境下でも、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通
常の音量で呈示された場合にも聴者の注意を喚起し、か
つ警報音に対する反応時間を短縮して、音響警報として
必要な情報を確実に伝達する。
【0016】請求項6の発明の警報音源装置は、基本振
動数や高調波成分により波形やそれに伴う音色が決定さ
れる可聴域の搬送波を発生する搬送波発生手段と、前記
搬送波発生手段からの搬送波に、可聴域よりも低い振動
数領域におけるパルス的なリズムを有するパルス包絡線
関数による振幅変調を施すパルス変調付与手段と、前記
搬送波の基本振動数、前記搬送波の音圧振幅、前記振幅
変調に用いるパルス包絡線関数のパルス速度、前記振幅
変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅のうちの少な
くとも1つの要素に対してゆらぎを付与するゆらぎ付与
手段とを備えたものである。
【0017】請求項7の発明は、請求項6の発明の警報
音源装置において、前記ゆらぎ付与手段が、前記少なく
とも1つの要素に対して1/f型若しくは1/f2 型の
ゆらぎを付与するようにしたものである。
【0018】請求項8の発明は、請求項6の発明の警報
音源装置において、前記ゆらぎ付与手段が、前記少なく
とも1つの要素に対するゆらぎとして、脳波、心拍、呼
吸リズムのような生体に由来する信号から採取した時系
列信号に伴うゆらぎを用いるようにしたものである。
【0019】請求項9の発明は、請求項6の発明の警報
音源装置において、前記ゆらぎ付与手段が、前記少なく
とも1つの要素に対するゆらぎとして、電気抵抗器の熱
雑音、木目模様、そよ風の風力変化のような自然現象か
ら採取した変化パターンに伴うゆらぎを用いるようにし
たものである。
【0020】請求項10の発明は、請求項6の発明の警
報音源装置において、前記ゆらぎ付与手段が、前記少な
くとも1つの要素に対するゆらぎとして、人の音声、動
物や鳴禽類の鳴き声、虫の声、警笛・警音器の音、機械
の作動音、音楽のような自然音又は人工音から採取した
音声信号に伴うゆらぎを用いるようにしたものである。
【0021】請求項11の発明は、請求項6の発明の警
報音源装置において、前記ゆらぎ付与手段が、前記少な
くとも1つの要素に対するゆらぎとして、リカレントニ
ューラルネットワークのような非線形力学系から出力さ
れるカオス時系列信号に伴うゆらぎを用いるようにした
ものである。
【0022】請求項6〜11の発明の警報音源装置で
は、搬送波発生手段によって基本振動数や高調波成分に
より波形やそれに伴う音色が決定される可聴域の搬送波
を発生し、この搬送波に対して、パルス変調付与手段に
よって可聴域よりも低い振動数領域におけるパルス的な
リズムを有するパルス包絡線関数による振幅変調を施
し、さらに、ゆらぎ付与手段によって搬送波の基本振動
数、搬送波の音圧振幅、振幅変調に用いるパルス包絡線
関数のパルス速度、パルス包絡線関数のパルス幅のうち
の少なくとも1つの要素に対して、生体の固有リズム、
使用者の趣味・嗜好に適合した1/f型若しくは1/f
2 型、その他の特性を有するゆらぎを付与する音加工を
行い、警報音として出力する。
【0023】これによって、移動体の内外や公共の空間
のように音声、有意音を妨害するような騒音にあふれた
環境下でも、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通常
の音量で呈示された場合にも聴者の注意を確実に喚起す
る警報を出力し、しかもその警報から煩わしさを取り除
くことによって聴者による当該警報の停止を未然に防止
し、かつそれらのゆらぎが人間の精神の集中を促す結
果、危急状態からの回避に必要とされる回避行動への速
やかな移行を支援することができる警報を出力する。
【0024】請求項12の発明は、請求項1〜11の発
明の警報音源装置において、さらに、前記搬送波の音圧
振幅に最小の音圧値と最大の音圧値とで上下限を設定
し、かつ、適数個のパルスを含んだ音群の呈示を単独
で、若しくは繰返して行う音群制御手段を備えたもので
あり、これによって騒音にあふれた環境下でも、人の耳
に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量で呈示された
場合にも聴者の注意をより確実に喚起し、音響警報とし
て必要な情報を確実に伝達する。
【0025】請求項13の発明は、請求項12の発明の
警報音源装置において、前記音群制御手段が、単独の音
群の呈示の終了後にもその警報出力の起動の原因となっ
た危急状態が継続している場合に、当該音群の呈示を繰
返すようにしたものであり、これによって騒音にあふれ
た環境下でも、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通
常の音圧の範囲内の強度で、危急状態の継続又は増大を
的確に表現する警報音にして出力して聴者の注意を喚起
し、音響警報として必要な情報を確実に伝達する。
【0026】請求項14の発明は、請求項12又は13
の発明の警報音源装置において、前記音群制御手段が、
ある音群の呈示中に、その警報出力の起動の原因となっ
た危急状態が消滅した場合に、呈示中の音群の振幅変調
に用いているパルス包絡線関数の振幅が最小になると同
時に当該音群の呈示を中止するようにしたものであり、
これによって警報の途中で警報音が中断された場合のよ
うな奇異な感じを与えることなく、自然な形で警報出力
を終了させる。
【0027】請求項15の発明は、請求項1〜14の発
明の警報音源装置において、前記搬送波発生手段が、正
弦波の線形和によって搬送波を合成するようにしたもの
である。
【0028】請求項16の発明は、請求項1〜14の発
明の警報音源装置において、前記搬送波発生手段が、電
気抵抗器の熱雑音、木目模様、そよ風の風力変化のよう
な自然現象から採取した変化パターンを等倍、若しくは
スケール変換した信号を搬送波とするようにしたもので
ある。
【0029】請求項17の発明は、請求項1〜14の発
明の警報音源装置において、前記搬送波発生手段が、人
の音声、動物や鳴禽類の鳴き声、虫の音、警笛・警音器
の音、機械の作動音、音楽のような自然音又は人工音か
ら採取した音声信号を等倍、若しくはスケール変換した
信号を搬送波とするようにしたものである。
【0030】請求項15〜17の発明の警報音源装置で
は、所望の音色の搬送波を用いることによって、人の耳
に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量で呈示された
場合にも聴者の注意を確実に喚起することができる警報
を出力する。
【0031】請求項18の発明は、請求項15〜17の
発明の警報音源装置において、さらに、前記搬送波発生
手段からの搬送波に対して、1/f型又は1/f2 型の
特性のゆらぎを付与する搬送波ゆらぎ付与手段を備えた
ものであり、搬送波に人に優しいゆらぎを付与すること
によって、搬送波の位相や波形に最適なゆらぎを付与
し、出力される警報音から煩わしさを取り除き、聴者に
よる警報の停止を未然に防止し、かつそれらのゆらぎが
人間の精神の集中を促す結果、危急状態からの回避に必
要とされる回避行動の速やかな発現を支援する。
【0032】請求項19の発明は、請求項1〜18の発
明の警報音源装置において、前記パルス変調付与手段
が、前記パルス包絡線関数として複数種の周期信号を線
形和した信号を用いるようにしたものである。
【0033】請求項20の発明は、請求項1〜18の発
明の警報音源装置において、前記パルス変調付与手段
が、前記パルス包絡線関数として電気抵抗器の熱雑音、
木目模様、そよ風の風力変化のような自然現象から採取
した変化パターンを等倍、若しくはスケール変換した信
号を用いるようにしたものである。
【0034】請求項21の発明は、請求項1〜18の発
明の警報音源装置において、前記パルス変調付与手段
が、前記パルス包絡線関数として人の音声、動物や鳴禽
類の鳴き声、虫の音、警笛・警音器の音、機械の作動
音、音楽のような自然音又は人工音から採取した音声信
号を等倍、若しくはスケール変換した信号を用いるよう
にしたものである。
【0035】請求項19〜21の発明の警報音源装置で
は、搬送波に対して複雑な波形で、かつ優しい聴感を与
える振幅変調を施して警報音とすることによって、人の
耳に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量で呈示され
た場合にも聴者の注意を確実に喚起することができる警
報を出力する。
【0036】請求項22の発明は、請求項19〜21の
発明の警報音源装置において、前記パルス変調付与手段
が、前記パルス包絡線関数の位相又は波形に1/f型又
は1/f2 型の特性のゆらぎを付与するようにしたもの
であり、搬送波に対して複雑な波形で、かつ優しい聴感
を与える振幅変調を施し、さらにその搬送波に人に優し
いゆらぎを付与することによって、出力される警報音か
ら煩わしさを取り除き、聴者による警報の停止を未然に
防止し、かつそれらのゆらぎが人間の精神の集中を促す
結果、危急状態からの回避に必要とされる回避行動の速
やかな発現を支援する。
【0037】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、移動体の内外
や公共の空間のように音声、有意音を妨害するような騒
音にあふれた環境下でも、人の耳に優しく、煩わしさの
伴わない通常の音量で呈示された場合にも聴者の注意を
確実に喚起できる警報音を出力することができる。
【0038】請求項2の発明によれば、危急度の変化を
音圧のチャープ変化として直感的に伝達することができ
る。
【0039】請求項3の発明によれば、危急度の変化を
音圧のチャープ変化として直感的に表現し、さらにウェ
ーバー・ヘフナーの法則として知られている刺激に対す
る対数的な感覚反応を補償し、線形に増減するチャープ
感を聴取する人間に感じさせ、危急度の変化の様子をよ
り直感的に伝達し、周囲の雑音に対する警報音の耐性を
向上させることができる。
【0040】請求項4及び5の発明によれば、脳波を引
き込んでα波を誘発しやすくさせ、聴取する人間の集中
度を向上させることにより、騒音にあふれた環境下で
も、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量で
呈示された場合にも聴者の注意を喚起し、かつ警報音に
対する反応時間を短縮して、音響警報として必要な情報
を確実に伝達することができる。
【0041】請求項6〜11の発明によれば、移動体の
内外や公共の空間のように音声、有意音を妨害するよう
な騒音にあふれた環境下でも、人の耳に優しく、煩わし
さの伴わない通常の音量で呈示された場合にも聴者の注
意を確実に喚起する警報を出力し、しかもその警報音か
ら煩わしさを取り除くことによって聴者による当該警報
の停止を未然に防止し、かつそれらのゆらぎが人間の精
神の集中を促す結果、危急状態からの回避に必要とされ
る回避行動への速やかな移行を支援することができる。
【0042】請求項12の発明によれば、搬送波の音圧
振幅に最小の音圧値と最大の音圧値とで上下限を設定
し、かつ、適数個のパルスを含んだ音群の呈示を単独
で、若しくは繰返して行うので、騒音にあふれた環境下
でも、人の耳に優しく、煩わしさの伴わない通常の音量
で呈示された場合にも聴者の注意をより確実に喚起し、
音響警報として必要な情報を確実に伝達することができ
る。
【0043】請求項13の発明によれば、単独の音群の
呈示の終了後にもその警報出力の起動の原因となった危
急状態が継続している場合に、当該音群の呈示を繰返す
ようにしたので、騒音にあふれた環境下でも、人の耳に
優しく、煩わしさの伴わない通常の音圧の範囲内の強度
で、危急状態の継続又は増大を的確に表現する警報音に
して出力して聴者の注意を喚起し、音響警報として必要
な情報を確実に伝達することができる。
【0044】請求項14の発明によれば、ある音群の呈
示中に、その警報出力の起動の原因となった危急状態が
消滅した場合に、呈示中の音群の振幅変調に用いている
パルス包絡線関数の振幅が最小になると同時に当該音群
の呈示を中止するようにしたので、警報の途中で警報音
が中断された場合のような奇異な感じを与えることな
く、自然な形で警報出力を終了させることができる。
【0045】請求項15〜17の発明によれば、所望の
音色の搬送波を用いることによって、人の耳に優しく、
煩わしさの伴わない通常の音量で呈示された場合にも聴
者の注意を確実に喚起できる警報を出力することができ
る。
【0046】請求項18の発明によれば、搬送波の位相
や波形に最適なゆらぎを付与し、出力される警報音から
煩わしさを取り除き、聴者による警報の停止を未然に防
止し、かつそれらのゆらぎが人間の精神の集中を促す結
果、危急状態からの回避に必要とされる回避行動の速や
かな発現を支援することができる。
【0047】請求項19〜21の発明によれば、搬送波
に対して複雑な波形で、かつ優しい聴感を与える振幅変
調を施して警報音とすることによって、人の耳に優し
く、煩わしさの伴わない通常の音量で呈示された場合に
も聴者の注意を確実に喚起できる警報を出力することが
できる。
【0048】請求項22の発明によれば、パルス包絡線
関数の位相又は波形に1/f型又は1/f2 型の特性の
ゆらぎを付与するようにしたので、搬送波に対して複雑
な波形で、かつ優しい聴感を与える振幅変調を施し、さ
らにその搬送波に人に優しいゆらぎを付与することによ
って、出力される警報音から煩わしさを取り除き、聴者
による警報の停止を未然に防止し、かつそれらのゆらぎ
が人間の精神の集中を促す結果、危急状態からの回避に
必要とされる回避行動の速やかな発現を支援することが
できる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
全体構成を示している。この第1の実施の形態の警報音
源装置は、所定の関数を発生する関数発生器によって構
成され、可聴域の搬送波信号を生成する搬送波発生部1
と、所定の関数を発生する関数発生器によって構成さ
れ、搬送波発生部1からの搬送波に対して可聴域よりも
低い振動数領域におけるパルス的なリズムを有するパル
ス包絡線関数による振幅変調を施すパルス変調付与部2
と、搬送波発生部1の出力する搬送波の基本振動数又は
音圧振幅、またパルス変調付与部2による振幅変調に用
いるパルス包絡線関数のパルス速度又はパルス幅のうち
の少なくとも2つの要素を組合わせて同期的に変化させ
る同期信号生成部3と、搬送波の音圧振幅に最小の音圧
値と最大の音圧値とで上下限を設定し、かつ、適数個の
パルスを含んだ音群の呈示を単独で、若しくは繰返して
行う指令をパルス変調付与部2に与える音群制御部4
と、搬送波発生部1からの搬送波にパルス変調付与部2
からの信号を乗算して最終的な警報音声信号を出力する
乗算器5とを備えている。
【0050】そしてこの乗算器5からの警報音声信号は
音声信号増幅器6で可聴レベルの振幅に増幅してスピー
カ(又はヘッドホン)7から出力するようになってい
る。
【0051】次に、上記構成の警報音源装置の動作につ
いて説明する。搬送波発生部1は、数1式に示す基本波
foの周波数の正弦波φ(k=1)に対して、数2式に
示すように与えられる次数kまでの高調波成分φk を重
畳することによって可聴域の多重正弦波の搬送波Φを生
成する。なお、ここで、基本波foはその低次の高調波
も可聴域に収めるために、高々440Hz程度に抑えら
れている。
【0052】
【数1】
【数2】 パルス変調付与部2は、次の数3式で表わされる可聴域
よりも低い、生体の固有リズムと等しいか、その整数
倍、又は整数分の1倍の振動数ρを持ち、なおかつ数4
式で表わされるパルス包絡線関数σから成る、パルス的
な振幅変調信号ρσを出力する。ここで、生体の固有リ
ズムには、脳波、心拍、呼吸リズム、さらには7.8〜
10Hzのシューマン周波数fを用いる。
【0053】
【数3】
【数4】 そして同期信号生成部3は、これら搬送波発生部1が用
いる基本周波数fo(この実施の形態では時間的に一定
にしている)、音圧振幅A、パルス変調付与部2が用い
るパルス速度f、パルス幅τの中から2つ以上の要素を
組合わせ、同期的に変化させる。
【0054】音群制御部4は搬送波の音圧振幅に最小の
音圧値と最大の音圧値とで上下限を設定し、かつ、適数
個のパルスを含んだ音群の呈示を単独で、若しくは繰返
して行う音群制御を行うことによって所望の警報持続時
間を設定し、これをパルス変調付与部2に与える。
【0055】乗算器5は、搬送波発生部1の出力する搬
送波Φとパルス変調付与部2のパルス変調信号ρσを乗
算して、次の数5式に示す最終的な警報音声信号Ψ(=
σρΦ)を出力する。この警報音声信号は音声信号増幅
器6によって増幅し、スピーカ7から警報音にして出力
する。
【0056】
【数5】 こうして出力される警報音の一例を図2に示してある。
この例では、搬送波はk=1に設定した単一の正弦波を
7波(s1〜s7)で1パルスとし、音群制御部4で9
パルス(p1〜p9)で1音群に設定し、パルス変調付
与部2によってパルス速度をチャープ的に増加させ(パ
ルス周期Tを短縮させ)、同時にパルス包絡線関数en
1をチャープ的に先鋭化(パルス幅τを短縮化)し、さ
らにパルス包絡線関数の最大振幅am(音圧包絡線en
2)をチャープ的に単調増加させた場合の警報音声信号
を示してある。
【0057】これによって、搬送波として基本周波数の
単一の正弦波を用いた場合でも、騒音の多い環境下にあ
って、通常程度の音圧にしても他の音と容易に区別が付
き、使用者の注意を喚起できる警報音にすることができ
る。
【0058】また図3に示す例は、搬送波はk=5に設
定して5個の正弦波を重畳した波を7個(s1〜s7)
で1パルスとし、音群制御部4で7パルス(p1〜p
7)で1音群に設定し、パルス変調付与部2によってパ
ルス速度(パルス周期T)とパルス包絡線関数en1の
幅(パルス幅)とは一定とし、パルス包絡線関数の最大
振幅(音圧包絡線en2)はチャープ的に単調増加させ
た場合の警報音声信号を示してある。
【0059】この図3に示す警報音の場合、音色に変化
が付き、音群の出力周波数は一定でも徐々に音が大きく
なるので、騒音の多い環境下にあって、通常程度の音圧
にしても他の音と容易に区別が付き、使用者の注意を喚
起できる。
【0060】さらに図4に示す例は、図2の設定と図3
の設定とを足し合わせた設定の警報音を示している。す
なわち、搬送波はk=5に設定して5個の正弦波を重畳
した波を7個(s1〜s7)で1パルスとし、音群制御
部4で9パルス(p1〜p9)で1音群に設定し、パル
ス変調付与部2によってパルス速度をチャープ的に増加
させ(パルス周期Tを短縮させ)、同時にパルス包絡線
関数en1をチャープ的に先鋭化(パルス幅を短縮化)
し、さらにパルス包絡線関数の最大振幅(音圧包絡線e
n2)をチャープ的に単調増加させた場合の警報音声信
号を示してある。
【0061】この図4に示す警報音の場合、音色に変化
が付けられ、音群の出力周期も時間と共に速くなり、か
つ徐々に音が大きくなるので、騒音の多い環境下にあっ
て、通常程度の音圧にしても他の音と容易に区別が付
き、使用者の注意を喚起できる。
【0062】なお、ここで音群制御部4は音群の呈示回
数を1回に限定することなく、図5に示すように同じ警
報音を危急状態が解消して警報指令が停止するまで繰返
して出力することができる(図5では音圧包絡線en2
のみを示している)。このような警報音は、危急度が時
間と共に増大する場合に有効である。また音圧包絡線e
n2の形は、図6に示すように時間の経過と共に減少す
る単調減少関数の形に設定することも可能である。この
警報音は、時間の経過と共に危急状態が徐々に弱まる場
合に用いると有効である。
【0063】そしてある警報音を出力している途中で警
報原因が消失し、警報解除する必要が生じた場合、図7
に示すように、ある音群を呈示中であればその音群にお
ける呈示中のパルス(ここではp3)のパルス包絡線関
数en1が最小値をとるタイミングに警報音出力を停止
する制御を行い、警報音の停止を区切りの良いタイミン
グに行うことによって、聴者にとって警報音が途中で中
途半端に止まってしまったというような不審感を与える
ことがないようにできる。
【0064】次に、本発明の第2の実施の形態を図8に
基づいて説明する。第2の実施の形態の特徴は、図1に
示した第1の実施の形態の構成に対して、さらに、搬送
波発生部1の出力する搬送波の基本振動数又は音圧振
幅、またパルス変調付与部2による振幅変調に用いるパ
ルス包絡線関数のパルス速度又はパルス幅のうちの少な
くとも1つの要素に対してゆらぎを付与し、また音群制
御部4の音群の繰返し呈示の際に各々の単位群の中に含
まれる振幅変調パルスの呈示数にゆらぎを付与するゆら
ぎ付与部8を備えた点にある。その他の構成要素につい
ては、図1に示した第1の実施の形態と同じであるの
で、共通要素には同一の符号を用いて説明する。
【0065】ゆらぎ付与部8は搬送波の基本振動数f
o、音圧振幅A、パルス変調のパルス速度f、パルス変
調のパルス幅mの中から少なくとも1つの要素に対して
ゆらぎ(つまり、Δfo,ΔA,Δf,Δm)を付与
し、さらに、音群制御部4が音群を繰返し呈示させる場
合に各々の単位音群の中に含ませる振幅変調パルス数p
に対してもゆらぎΔpを与えるものである。
【0066】このゆらぎには、リカレント・ニューラル
ネットワークから出力されるカオス時系列信号に伴うゆ
らぎを用いる。例えば、本発明の発明者らによる発明
(特開平7−84974号公報参照)には1/f型のゆ
らぎ特性を備えたカオス時系列信号を発生させるリカレ
ント・ニューラルネットワークが公表されているが、こ
これをカオス時系列信号の発生装置としてゆらぎ付与部
8に適用する。
【0067】図9は、本発明の発明者らよって表わされ
た上記特開平7−84974号公報に対応した学術文献
である、「Kazumi YOSHIDA and Morimasa KISHI; "On t
he Architechture of a Recurrent Neural Network as
a Chaos 1/f Generator", PROCEEDINGS of the Interna
tional Joint Conference of the Fourth IEEE Interna
tional Conference on Fuzzy System and the Second I
nternational Fuzzy Engineering Symposium (FUZZ-IEE
E/IFES '95), YOKOHAMA, March 24, 1995, 1963-1970ヘ゜
ーシ゛」の1968ページ、Fig.3Dに記載されてい
るものと同一の1/f型のゆらぎを有するカオス時系列
信号の波形を表している。
【0068】カオス時系列信号波形の生成の際に、上記
文献中のリカレント・ニューラルネットワークに所望の
時定数を持たせることにより、図9のピーク間の間隔を
パルス変調の呈示の間隔、すなわちパルス速度をゆらが
す目的で使用することができる。
【0069】このカオス時系列信号波形の生成の際に、
上記文献中のリカレント・ニューラルネットワークに所
望の時定数を持たせ、図5に示したように単調増加を繰
返す音群呈示の音圧包絡線en2の関数として用いるこ
ともでき、また図9の波形から任意の区間を切出し、基
本振動数fo、音圧振幅A、パルス変調のパルス速度f
又はパルス変調のパルス幅mのうちの少なくとも2つの
要素を同期的に単調増加若しくは単調増加させる際の音
圧包絡線関数として用いることができる。
【0070】図10は図9の波形で表わされるカオス時
系列信号に伴うゆらぎを、パワースペクトラムとして定
量化して得られたものであり、このゆらぎが1/f型の
振動数分布を持っていることを示している。これによっ
て、音圧の変化を利用した危急度の変化の直感的な表示
に付与するためのゆらぎの信号源を、カオス理論に基づ
いた上記の文献に記載されている微分方程式によって発
生したものに求めることができることが分かる。
【0071】さらに、ゆらぎ付与部8が1/f型又は1
/f2 型のゆらぎとして、時間軸方向の伸縮による時系
列信号の平均時定数の調整を行うことにより、脳波、心
拍、呼吸リズムのような生体に由来する信号から採取し
た時系列信号に伴うゆらぎ、電気抵抗器の熱雑音、木目
模様、そよ風の風力変化のような自然現象から採取した
変化パターンに伴うゆらぎ、さらには人の音声、動物や
鳴禽類の鳴き声、虫の声、警笛・警音器の音、機械の作
動音、音楽のような自然音又は人工音から採取した音声
信号に伴うゆらぎを採用し、基本振動数fo、音圧振幅
A、パルス変調のパルス速度f又はパルス変調のパルス
幅mのうちの少なくとも1つの要素に付与する構成とす
ることができる。
【0072】このようにゆらぎ付与部8を追加的に採用
することによって、第2の実施の形態の警報音源装置で
は、移動体の内外や公共の空間への警報の呈示に用いた
場合、出力される警報音が人間の会話やバックグラウン
ドミュージック、移動体のエンジン音、ロードノイズ、
風切り音、水切り音その他の機械的な作動音などによっ
てマスキングされることなく、容易に知覚されるように
なる。すなわち、人の耳に優しい、通常の音圧による警
報の呈示であっても、それを聴取した人の注意を喚起
し、音響警報に必要とされる情報の確実な伝達を図るこ
とができ、しかも聞く人に煩わしさを与えない警報を呈
示できる。
【0073】この結果、航空機や宇宙船、船舶、鉄道車
両、自動車などすべての移動体における警報の呈示に際
して、操縦者若しくは運転者、乗員、乗客の注意を喚起
するための、運転操作への影響が少ないうえに危険に対
処するための適切な回避行動を誘起させるのに十分な情
報を持つ音声信号の伝達が可能となる。
【0074】上記の構成の警報音源装置10の実装例に
ついて、図11に基づいて説明する。自動車や船舶のよ
うな移動体11に警報音源装置10を搭載し、運転者あ
るいは操縦者12から死角になる後方、側方に接近する
他の移動体13を検出して警報出力を判断するための後
側方死角センサ14と警報判断装置15を接続する。
【0075】これによって、例えば、図11に示すよう
に右死角から移動体13が接近しているのを後側方死角
センサ14が検出し、警報判断装置15が警報出力要と
判断すれば、警報音源装置10のパルス変調付与部2が
数2及び数3式の関数を出力して警報をスピーカ7から
出力することができるようになる。
【0076】また警報音源装置10は、図12に示すよ
うな公共空間への音響警報の呈示装置に利用することも
できる。緊急放送受信機、火災報知器、地震計などの異
常検知装置16とこの異常検知装置16の検知信号に基
づいて警報発報の要否を判断する警報判断装置17を警
報音源装置10に接続している。
【0077】これによって、緊急放送を受信し、火災を
感知し、あるいは地震を感知して警報発報要と判断すれ
ば、警報音源装置10を作動させ、拡声器7から公共空
間へ音響警報を呈示するのである。
【0078】これらの応用例によって、従来にない音響
警報を呈示することができるようになり、人の耳に優し
い、通常の音圧による警報の呈示であっても、それを聴
取した人の注意を喚起し、音響警報に必要とされる情報
の確実な伝達を図ることができ、しかも聞く人に煩わし
さを与えない警報を呈示できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の全体構成を示すブ
ロック図。
【図2】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
の一例の波形図。
【図3】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
の他の例の波形図。
【図4】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
のさらに他の例の波形図。
【図5】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
の音群の包絡線の一例を示す波形図。
【図6】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
の音群の包絡線の他の例を示す波形図。
【図7】上記実施の形態によって出力する警報音声信号
の警報停止タイミングを示す説明図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の全体構成を示すブ
ロック図。
【図9】上記実施の形態でゆらぎに利用するカオス時系
列信号の波形図。
【図10】上記実施の形態のカオス時系列信号のパワー
スペクトラム図。
【図11】本発明の警報音源装置の使用例を示すブロッ
ク図。
【図12】本発明の警報音源装置の他の使用例を示すブ
ロック図。
【図13】従来例の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 搬送波発生部 2 パルス変調付与部 3 同期信号生成部 4 音群制御部 5 乗算器 6 音声信号増幅器 7 スピーカ 8 ゆらぎ付与部

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基本振動数や高調波成分により波形やそ
    れに伴う音色が決定される可聴域の搬送波を発生する搬
    送波発生手段と、 前記搬送波発生手段からの搬送波に、可聴域よりも低い
    振動数領域におけるパルス的なリズムを有するパルス包
    絡線関数による振幅変調を施すパルス変調付与手段と、 前記搬送波の基本振動数、前記搬送波の音圧振幅、前記
    振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス速度、前記
    振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅のうちの
    少なくとも2つの要素を組合わせて同期的に変化させる
    同期信号生成手段とを備えて成る警報音源装置。
  2. 【請求項2】 前記同期信号生成手段は、前記少なくと
    も2つの要素の組合わせの同期的な変化のために単調増
    加若しくは単調減少する関数を線形に変化させることを
    特徴とする請求項1に記載の警報音源装置。
  3. 【請求項3】 前記同期信号生成手段は、前記少なくと
    も2つの要素の組合わせの同期的な変化のために単調増
    加若しくは単調減少する関数を指数的に変化させること
    を特徴とする請求項1に記載の警報音源装置。
  4. 【請求項4】 前記パルス変調付与手段は、前記パルス
    包絡線関数のパルス的なリズムとして脳波、心拍若しく
    は呼吸リズムのような生体に由来する信号の固有リズム
    の整数倍若しくは整数分の1倍となるものを用いること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の警報音源
    装置。
  5. 【請求項5】 前記パルス包絡線関数のパルス的なリズ
    ムとしてシューマン周波数(7.8〜10Hz近傍)の
    整数倍若しくは整数分の1倍となるものを用いることを
    特徴とする請求項4に記載の警報音源装置。
  6. 【請求項6】 基本振動数や高調波成分により波形やそ
    れに伴う音色が決定される可聴域の搬送波を発生する搬
    送波発生手段と、 前記搬送波発生手段からの搬送波に、可聴域よりも低い
    振動数領域におけるパルス的なリズムを有するパルス包
    絡線関数による振幅変調を施すパルス変調付与手段と、 前記搬送波の基本振動数、前記搬送波の音圧振幅、前記
    振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス速度、前記
    振幅変調に用いるパルス包絡線関数のパルス幅のうちの
    少なくとも1つの要素に対してゆらぎを付与するゆらぎ
    付与手段とを備えて成る警報音源装置。
  7. 【請求項7】 前記ゆらぎ付与手段は、前記少なくとも
    1つの要素に対して1/f型若しくは1/f2 型のゆら
    ぎを付与することを特徴とする請求項6に記載の警報音
    源装置。
  8. 【請求項8】 前記ゆらぎ付与手段は、前記少なくとも
    1つの要素に対するゆらぎとして、脳波、心拍、呼吸リ
    ズムのような生体に由来する信号から採取した時系列信
    号に伴うゆらぎを用いることを特徴とする請求項6に記
    載の警報音源装置。
  9. 【請求項9】 前記ゆらぎ付与手段は、前記少なくとも
    1つの要素に対するゆらぎとして、電気抵抗器の熱雑
    音、木目模様、そよ風の風力変化のような自然現象から
    採取した変化パターンに伴うゆらぎを用いることを特徴
    とする請求項6に記載の警報音源装置。
  10. 【請求項10】 前記ゆらぎ付与手段は、前記少なくと
    も1つの要素に対するゆらぎとして、人の音声、動物や
    鳴禽類の鳴き声、虫の声、警笛・警音器の音、機械の作
    動音、音楽のような自然音又は人工音から採取した音声
    信号に伴うゆらぎを用いることを特徴とする請求項6に
    記載の警報音源装置。
  11. 【請求項11】 前記ゆらぎ付与手段は、前記少なくと
    も1つの要素に対するゆらぎとして、リカレントニュー
    ラルネットワークのような非線形力学系から出力される
    カオス時系列信号に伴うゆらぎを用いることを特徴とす
    る請求項6に記載の警報音源装置。
  12. 【請求項12】 前記搬送波の音圧振幅に最小の音圧値
    と最大の音圧値とで上下限を設定し、かつ、適数個のパ
    ルスを含んだ音群の呈示を単独で、若しくは繰返して行
    う音群制御手段を備えて成る請求項1〜11のいずれか
    に記載の警報音源装置。
  13. 【請求項13】 前記音群制御手段は、単独の音群の呈
    示の終了後にもその警報出力の起動の原因となった危急
    状態が継続している場合に、当該音群の呈示を繰返すこ
    とを特徴とする請求項12に記載の警報音源装置。
  14. 【請求項14】 前記音群制御手段は、ある音群の呈示
    中に、その警報出力の起動の原因となった危急状態が消
    滅した場合に、呈示中の音群の振幅変調に用いているパ
    ルス包絡線関数の振幅が最小になると同時に当該音群の
    呈示を中止することを特徴とする請求項12又は13に
    記載の警報音源装置。
  15. 【請求項15】 前記搬送波発生手段は、正弦波の線形
    和によって搬送波を合成することを特徴とする請求項1
    〜14のいずれかに記載の警報音源装置。
  16. 【請求項16】 前記搬送波発生手段は、電気抵抗器の
    熱雑音、木目模様、そよ風の風力変化のような自然現象
    から採取した変化パターンを等倍、若しくはスケール変
    換した信号を搬送波とすることを特徴とする請求項1〜
    14のいずれかに記載の警報音源装置。
  17. 【請求項17】 前記搬送波発生手段は、人の音声、動
    物や鳴禽類の鳴き声、虫の音、警笛・警音器の音、機械
    の作動音、音楽のような自然音又は人工音から採取した
    音声信号を等倍、若しくはスケール変換した信号を搬送
    波とすることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに
    記載の警報音源装置。
  18. 【請求項18】 前記搬送波発生手段からの搬送波に対
    して、1/f型又は1/f2 型の特性のゆらぎを付与す
    る搬送波ゆらぎ付与手段を備えて成る請求項15〜17
    のいずれかに記載の警報音源装置。
  19. 【請求項19】 前記パルス変調付与手段は、前記パル
    ス包絡線関数として複数種の周期信号を線形和した信号
    を用いることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに
    記載の警報音源装置。
  20. 【請求項20】 前記パルス変調付与手段は、前記パル
    ス包絡線関数として電気抵抗器の熱雑音、木目模様、そ
    よ風の風力変化のような自然現象から採取した変化パタ
    ーンを等倍、若しくはスケール変換した信号を用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載の警報
    音源装置。
  21. 【請求項21】 前記パルス変調付与手段は、前記パル
    ス包絡線関数として人の音声、動物や鳴禽類の鳴き声、
    虫の音、警笛・警音器の音、機械の作動音、音楽のよう
    な自然音又は人工音から採取した音声信号を等倍、若し
    くはスケール変換した信号を用いることを特徴とする請
    求項1〜18のいずれかに記載の警報音源装置。
  22. 【請求項22】 前記パルス変調付与手段が、前記パル
    ス包絡線関数の位相又は波形に1/f型又は1/f2
    の特性のゆらぎを付与した信号を用いることを特徴とす
    る請求項19〜21のいずれかに記載の警報音源装置。
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