JP2005343401A - ノイズマスキング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗員に違和感を与えることなく、車室内に発生するギヤノイズ等をマスキングする。
【解決手段】車内のノイズをマスキングするノイズマスキング装置において、乗車ルームのルーフに設置したマイク3で車内に発生している音を検出し、この車内音に基づいて乗員の耳障りとなるようなギヤノイズ等の単音ノイズが発生しているか否かを判断し、単音ノイズが発生していると判断したときには、トランク内に設置したスピーカ5からこの単音ノイズをマスクするマスキング音として、単音ノイズの臨界帯域幅のホワイトノイズ(白色雑音)を発生する。
【選択図】 図1
【解決手段】車内のノイズをマスキングするノイズマスキング装置において、乗車ルームのルーフに設置したマイク3で車内に発生している音を検出し、この車内音に基づいて乗員の耳障りとなるようなギヤノイズ等の単音ノイズが発生しているか否かを判断し、単音ノイズが発生していると判断したときには、トランク内に設置したスピーカ5からこの単音ノイズをマスクするマスキング音として、単音ノイズの臨界帯域幅のホワイトノイズ(白色雑音)を発生する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車内に発生するギヤノイズ等のノイズをマスキングするノイズマスキング装置に関するものである。
例えば、車両用オーディオスピーカシステムとしては、トランク内後部のトランクフロア上で、且つ後部デッキの邪魔にならないように低音用スピーカを設置することにより、後部デッキにスピーカホールを設けることなく好ましい周波数特性を得ることができるというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3286392号公報(第2頁、図1)
ところで、走行中、車内にはギヤノイズ等の耳障りなノイズが発生し、乗員に不快感を与えることがある。ノイズに対して不快感を感じる要因として、音の強さと音色がある。ノイズは様々な周波数の音を含んでおり、音の強さは前記の様々な周波数の音の大きさの総和で決まり、音色は前記の様々な周波数の音の大きさの周波数分布や音の大きさの時間変化等で決まる。
車内に発生するノイズの中で、図4に示すような発生周波数が狭い周波数帯域に集中する単音ノイズは、他の周波数の音との音圧レベルの差が大きいため認知されやすく音色が悪いと感じられる。したがって、単音ノイズは、音の強さが小さくても乗員に不快感を与えやすい。このような単音ノイズを低減するために、従来、車体の各部位に吸遮音材を追加して遮音性能を向上するなどの方法がとられている。
しかしながら、この場合、遮音材により音の強さは低減されても、音色は変わらないため、乗員への不快感を完全に解消することができないという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、乗員に違和感を与えることなくノイズマスキングを行うことができるノイズマスキング装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、乗員に違和感を与えることなくノイズマスキングを行うことができるノイズマスキング装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るノイズマスキング装置は、音が車内に伝わるようにスピーカを設置し、車内音検出手段で車内に発生している音を検出し、前記車内音検出手段で検出した車内音に基づいて、マスキング音発生手段で前記スピーカから前記ノイズをマスクするマスキング音を発生し、前記マスキング音は、前記ノイズの臨界帯域幅以上の幅の白色雑音とする。
本発明によれば、マスキング音として臨界帯域幅以上の幅のホワイトノイズ(白色雑音)を発生することにより、車内に発生しているギヤノイズ等の単音ノイズをマスキングすることができ、前記ホワイトノイズは、発生周波数が狭い周波数帯域に集中しておらず単音ノイズよりも音色が良いため、乗員に与える不快感を低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を車両に搭載した場合の概略構成図であり、図中1は乗車ルーム、2はトランクである。乗車ルーム1のルーフには、車内に発生している音を検出する車内音検出手段としてのマイク3が設置され、トランク2には、車内に発生しているノイズをマスクするためのマスキング音を発生するスピーカ4と、ホワイトノイズ(白色雑音)を増幅させてマスキング音を生成し、それをスピーカ4から発生させるアンプ5とが設置されている。
図1は、本発明を車両に搭載した場合の概略構成図であり、図中1は乗車ルーム、2はトランクである。乗車ルーム1のルーフには、車内に発生している音を検出する車内音検出手段としてのマイク3が設置され、トランク2には、車内に発生しているノイズをマスクするためのマスキング音を発生するスピーカ4と、ホワイトノイズ(白色雑音)を増幅させてマスキング音を生成し、それをスピーカ4から発生させるアンプ5とが設置されている。
マイク3で検出された車内音は後述するコントロールユニット10に入力され、このコントロールユニット10で、車内音に基づいて車内にギヤノイズ等の単音ノイズが発生しているか否かを判断し、単音ノイズが発生している場合には、アンプ5に対して単音ノイズをマスクするためのマスキング音を発生させるようなマスキング音発生指令を出力する。
そして、アンプ5は、コントロールユニット10からのマスキング音発生指令を受けて、ホワイトノイズを規定値まで増幅し、それをスピーカ4から乗車ルームに対して発生するように構成されている。
そして、アンプ5は、コントロールユニット10からのマスキング音発生指令を受けて、ホワイトノイズを規定値まで増幅し、それをスピーカ4から乗車ルームに対して発生するように構成されている。
先ず、マスキングと臨界帯域幅について説明する。
マスキング現象とはある音(以降“対象音”と呼ぶ)が聞こえているときにもう一つの音(以降“マスキング音”と呼ぶ)を聞かせると、対象音の音はマスキング音の音によってかき消され聞こえにくくなる、あるいは完全に聞こえなくなる現象である。前記マスキング現象は、マスキング音の周波数と対象音の周波数の差がある範囲内(“臨界帯域幅”と呼ぶ)でなければ効果が出ない。また、前記マスキング音により前記対象音が聞こえなくなる程度つまりマスキング効果は、マスキング音と対象音の音圧レベル(音の強さを表す)の相対関係で決まる。
マスキング現象とはある音(以降“対象音”と呼ぶ)が聞こえているときにもう一つの音(以降“マスキング音”と呼ぶ)を聞かせると、対象音の音はマスキング音の音によってかき消され聞こえにくくなる、あるいは完全に聞こえなくなる現象である。前記マスキング現象は、マスキング音の周波数と対象音の周波数の差がある範囲内(“臨界帯域幅”と呼ぶ)でなければ効果が出ない。また、前記マスキング音により前記対象音が聞こえなくなる程度つまりマスキング効果は、マスキング音と対象音の音圧レベル(音の強さを表す)の相対関係で決まる。
音の感覚を生じさせ得る最小音圧の実効値を最小可聴値といい、通常は音圧レベルによって表す。耳は周波数によって最小可聴値が異なるため、周波数の違う物理的に同じ強さの音を与えても、感覚的には同じ大きさには聞こえない。
そこで、ある音について、正常な聴覚を持つ人が、その音と同じ大きさに聞こえると判断した1000Hz純音の音圧レベルの数値を、音の大きさのレベル(単位はphon)という。
マスキング音により対象音が聞こえにくくなるということは、具体的にはマスキング音により対象音の最小可聴値が上昇するということである。マスキング音の音圧レベルが対象音よりも相対的に大きくなるにつれて、対象音の最小可聴値は上昇して、対象音は聞こえにくくなる。
そこで、ある音について、正常な聴覚を持つ人が、その音と同じ大きさに聞こえると判断した1000Hz純音の音圧レベルの数値を、音の大きさのレベル(単位はphon)という。
マスキング音により対象音が聞こえにくくなるということは、具体的にはマスキング音により対象音の最小可聴値が上昇するということである。マスキング音の音圧レベルが対象音よりも相対的に大きくなるにつれて、対象音の最小可聴値は上昇して、対象音は聞こえにくくなる。
図2は、純音の各周波数について、音の大きさの等しい音圧レベルの値を結んだもので、音の大きさの等ラウドネス曲線と呼ばれる。
等ラウドネス曲線は、多数の人からの測定の平均値をもとにして作成されたものであり、横軸に周波数[Hz]、縦軸に音圧レベル[dB]が取ってある。同一の曲線上の音はすべて同じ大きさを有し、各曲線に記されたphonの値は、1000HzにおけるdBの値と合致するようになっている。
等ラウドネス曲線は、多数の人からの測定の平均値をもとにして作成されたものであり、横軸に周波数[Hz]、縦軸に音圧レベル[dB]が取ってある。同一の曲線上の音はすべて同じ大きさを有し、各曲線に記されたphonの値は、1000HzにおけるdBの値と合致するようになっている。
例えば、50phonと記された曲線Aを見ると、横軸の1000Hzのところでは、縦軸の音圧レベルの値が、phonの値の50と同じ50[dB]である(点a)。しかし、この曲線の100Hzのところでは、音圧レベルは約60dBである(点b)。これは、50dBで1000Hzの純音は、60dBで100Hzの純音と等しい大きさに聞こえるということを意味している。
これらの曲線群を見ると、レベルが大きいほど周波数特性は平坦であるが、小さいレベルでは、低音部の曲線が上がっていてこのあたりで耳の感覚が鈍くなっていること、人間の聴覚が4000Hzあたりで最も鋭いことなどがわかる。なお、最下位の曲線は、正常最小可聴値の曲線と一致している。
これらの曲線群を見ると、レベルが大きいほど周波数特性は平坦であるが、小さいレベルでは、低音部の曲線が上がっていてこのあたりで耳の感覚が鈍くなっていること、人間の聴覚が4000Hzあたりで最も鋭いことなどがわかる。なお、最下位の曲線は、正常最小可聴値の曲線と一致している。
次に、マスキング現象が起こる理由を説明する。
音を知覚する耳の中の器官は、音の周波数によりその音を感じる部位が異なる。
今1kHzの音を聞いているとすると、この時、耳の中の器官では1kHzの音を感じる部位1点のみでなく、そのまわりにある他の周波数を感じる部位も振動して神経が興奮する。よって1kHzよりもわずかにずれた周波数の音を同時に聞いても音の大きさの感覚はこれ以上増えず、同じ音の大きさに聞こえる。前記の1kHzの音により振動する部位の範囲に対応する周波数帯域が、臨界帯域幅に相当する。
音を知覚する耳の中の器官は、音の周波数によりその音を感じる部位が異なる。
今1kHzの音を聞いているとすると、この時、耳の中の器官では1kHzの音を感じる部位1点のみでなく、そのまわりにある他の周波数を感じる部位も振動して神経が興奮する。よって1kHzよりもわずかにずれた周波数の音を同時に聞いても音の大きさの感覚はこれ以上増えず、同じ音の大きさに聞こえる。前記の1kHzの音により振動する部位の範囲に対応する周波数帯域が、臨界帯域幅に相当する。
本実施形態では、車室内に発生するギヤノイズ等の単音ノイズをマスクすることを目的とし、マスクする音即ちマスキング音としてホワイトノイズを適用する。ホワイトノイズは、連続スペクトルをもつ雑音で、単位周波数帯域1Hzに含まれる成分の強さが周波数に無関係に一定である音である。なお、本発明で利用するホワイトノイズは、前記の単位周波数帯域1Hzに含まれる成分の強さが、周波数により若干変化するものでもよい。
次に、前記コントロールユニット10で実行されるマスキング音発生処理について、図3に示すフローチャートに従って説明する。このマスキング音発生処理は、所定時間毎のタイマ割込処理によって実行され、先ず、ステップS1で、マイク3で検出された車内音を取得する。
次いで、ステップS2に移行して、車内にギヤノイズ等の単音ノイズが発生しているか否かを判定する。
この判定は、前記ステップS1で取得した車内音に基づいて、単音ノイズレベルL[dBA]と暗騒音レベルL0[dBA]との差分値ΔL(=L−L0)がノイズ判断閾値LTH以上であるか否かによって行い、ΔL≧LTHであるときには、単音ノイズが発生していると判断する。これは、単音ノイズは絶対レベルが低くとも、暗騒音とのレベル差が大きい場合には乗員の耳に付くためである。
次いで、ステップS2に移行して、車内にギヤノイズ等の単音ノイズが発生しているか否かを判定する。
この判定は、前記ステップS1で取得した車内音に基づいて、単音ノイズレベルL[dBA]と暗騒音レベルL0[dBA]との差分値ΔL(=L−L0)がノイズ判断閾値LTH以上であるか否かによって行い、ΔL≧LTHであるときには、単音ノイズが発生していると判断する。これは、単音ノイズは絶対レベルが低くとも、暗騒音とのレベル差が大きい場合には乗員の耳に付くためである。
なお、暗騒音とは、ある音を対象として考える場合、その音がないときのその場所における騒音のことをいう。
ここで、単音ノイズは絶対レベルが低くとも、暗騒音とのレベル差が大きい場合に乗員の耳につく理由を説明する。暗騒音はマスキング音として、単音ノイズをマスキングしており、前記差分値ΔLが小さいほど単音ノイズは聞こえにくくなる。従って、前記差分値ΔLが所定値以上になると、暗騒音によるマスキング効果が小さくなり、単音ノイズが耳につくようになる。前記の所定値が、前記ノイズ判断閾値LTHとなる。
ここで、単音ノイズは絶対レベルが低くとも、暗騒音とのレベル差が大きい場合に乗員の耳につく理由を説明する。暗騒音はマスキング音として、単音ノイズをマスキングしており、前記差分値ΔLが小さいほど単音ノイズは聞こえにくくなる。従って、前記差分値ΔLが所定値以上になると、暗騒音によるマスキング効果が小さくなり、単音ノイズが耳につくようになる。前記の所定値が、前記ノイズ判断閾値LTHとなる。
そして、前記ステップS2の判定結果がΔL<LTHであるときには、乗員の耳に付くような単音ノイズは発生していないものと判断して、タイマ割込み処理を終了し所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS2の判定結果がΔL≧LTHであるときには、乗員の耳に付く単音ノイズが発生しているものと判断してステップS3に移行し、単音ノイズの臨界帯域幅を算出する。
臨界帯域幅の算出は、例えば下記(1)式をもとに単音ノイズの周波数F[Hz]に基づいて、臨界帯域幅ΔFcを算出する。この臨界帯域幅ΔFcのホワイトノイズを発生させることにより、単音ノイズを効果的にマスキングする。
ΔFc=25+72{1+1.4(F/1000)2}0.69 ………(1)
一方、前記ステップS2の判定結果がΔL≧LTHであるときには、乗員の耳に付く単音ノイズが発生しているものと判断してステップS3に移行し、単音ノイズの臨界帯域幅を算出する。
臨界帯域幅の算出は、例えば下記(1)式をもとに単音ノイズの周波数F[Hz]に基づいて、臨界帯域幅ΔFcを算出する。この臨界帯域幅ΔFcのホワイトノイズを発生させることにより、単音ノイズを効果的にマスキングする。
ΔFc=25+72{1+1.4(F/1000)2}0.69 ………(1)
次に、ステップS4に移行して、発生させるホワイトノイズの音圧レベルを算出する。ホワイトノイズレベルNは、単音ノイズを認知することができなくなるレベルとし、前記レベルは単音ノイズの発生周波数に応じて変わる。例えば、1kHz以上2kHz未満の周波数領域では、発生させるホワイトノイズレベルNは、単音ノイズレベルLと同等とする(N=L)。
そして、1kHz未満の低周波数領域では、発生させるホワイトノイズレベルNは、単音ノイズレベルLより低い音圧レベルとし、本実施形態では、例えば、単音ノイズレベルLより3dB低い音圧レベルとして算出する(N=L−3)。
そして、1kHz未満の低周波数領域では、発生させるホワイトノイズレベルNは、単音ノイズレベルLより低い音圧レベルとし、本実施形態では、例えば、単音ノイズレベルLより3dB低い音圧レベルとして算出する(N=L−3)。
そしてまた、2kHz以上の高周波数領域では、発生させるホワイトノイズレベルNは、単音ノイズレベルLより高い音圧レベルとする。本実施形態では、例えば、2kHz以上4kHz未満の周波数領域では、単音ノイズレベルLより3dB高い音圧レベルとして算出し(N=L+3)、4kHz以上の周波数領域では、単音ノイズレベルLより6dB高い音圧レベルとして算出する(N=L+6)。
前述したように、人間の聴覚は周波数に応じて鋭さが異なり、低周波領域では耳の感覚が鈍く、4000Hzあたりの高周波領域で最も鋭い。そのため、周波数領域に応じてホワイトノイズレベルを設定し、高周波領域では単音ノイズレベルより高い音圧レベルのホワイトノイズを発生させることにより、より耳に聞こえやすいノイズに対しても効果的にマスキングすることができる。
次に、ステップS5では、前記ステップS3で算出された臨界帯域幅と、前記ステップS4で算出された音圧レベルとを持つホワイトノイズを発生させるようなマスキング音発生指令をアンプ5に対して出力し、タイマ割込み処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この図3において、ステップS2の処理がノイズ判断手段に対応し、ステップS3〜S5の処理がマスキング音発生手段に対応している。
この図3において、ステップS2の処理がノイズ判断手段に対応し、ステップS3〜S5の処理がマスキング音発生手段に対応している。
したがって、今、車室内に単音ノイズが発生していない状態であるとする。この場合には、車室内に発生している音は暗騒音のみであり、図3のマスキング音発生処理において、ステップS2でΔL<LTHとなり、単音ノイズは発生していないと判断されるので、マスキング音であるホワイトノイズを発生することなく、乗員に対して不快感を与えるような単音ノイズのない状態を継続する。
この状態から、車室内に乗員の耳障りとなるようなギヤノイズ等の単音ノイズが発生したものとする。この場合には、図4(a)に示すように、ΔL≧LTHとなるような単音ノイズが検出されるので、ステップS2からステップS3に移行して、この単音ノイズの臨界帯域幅ΔFcを上記(1)式をもとに算出する。また、ステップS4でこの単音ノイズレベルLに応じたホワイトノイズレベルNを算出する。そして、ステップS5で、図4(b)に示すように、ステップS3及びS4で算出された臨界帯域幅ΔFc及び音圧レベルNを有するホワイトノイズを発生させるようなマスキング音発生指令がアンプ5に対して出力される。
これにより、アンプ5によって増幅され、単音ノイズの臨界帯域幅及び音圧レベルに応じたホワイトノイズがスピーカ4から乗車ルームに対して発生されるので、このホワイトノイズによって単音ノイズがマスキングされて、乗員が単音ノイズを知覚し難くなるようにすることができる。
このように、上記実施形態では、車室内に単音ノイズが発生しているか否かを判断し、単音ノイズが発生しているときには、トランク内に設置したスピーカからホワイトノイズを発生させるので、単音ノイズがホワイトノイズによってマスキングされ、乗員にこの耳障りな単音ノイズを知覚させ難くすることができる。
このように、上記実施形態では、車室内に単音ノイズが発生しているか否かを判断し、単音ノイズが発生しているときには、トランク内に設置したスピーカからホワイトノイズを発生させるので、単音ノイズがホワイトノイズによってマスキングされ、乗員にこの耳障りな単音ノイズを知覚させ難くすることができる。
また、マスキング音としてのホワイトノイズは、単音ノイズの臨界帯域幅とするので、効果的にマスキングすることができると共に、全周波数領域のマスキング音を発生する場合と比較して、マスキング音全体の音圧を下げることができるつまり音の強さを小さくできるので、乗員に違和感を与えることを抑制することができる。
また、単音ノイズレベルと暗騒音レベルとの差分が所定値以上であるときに、単音ノイズが存在すると判断してマスキング音としてのホワイトノイズを発生させるので、乗員の耳障りとなるノイズを確実に検出することができると共に、効果的にマスキングを行うことができる。
また、単音ノイズレベルと暗騒音レベルとの差分が所定値以上であるときに、単音ノイズが存在すると判断してマスキング音としてのホワイトノイズを発生させるので、乗員の耳障りとなるノイズを確実に検出することができると共に、効果的にマスキングを行うことができる。
さらにまた、1kHz未満の低周波領域では単音ノイズより低い音圧レベルのホワイトノイズを発生し、2kHz以上の高周波領域では単音ノイズより高い音圧レベルのホワイトノイズを発生するので、より耳に聞こえやすい高周波のノイズに対しても効果的にマスキングを行うことができる。
また、ノイズ低減のための吸遮音材を車体各部位に追加する等の必要がなく、簡易な装置でノイズマスキングを実現することができるので、コストや車体重量の面で有利となる。
また、ノイズ低減のための吸遮音材を車体各部位に追加する等の必要がなく、簡易な装置でノイズマスキングを実現することができるので、コストや車体重量の面で有利となる。
1 乗車ルーム
2 トランク
3 マイク
4 スピーカ
5 アンプ
10 コントロールユニット
2 トランク
3 マイク
4 スピーカ
5 アンプ
10 コントロールユニット
Claims (5)
- 車内に発生するノイズをマスキングするノイズマスキング装置において、
音が車内に伝わるように設置されたスピーカと、車内に発生している音を検出する車内音検出手段と、前記車内音検出手段で検出した車内音に基づいて、前記スピーカから前記ノイズをマスクするマスキング音を発生するマスキング音発生手段とを備え、前記マスキング音は、前記ノイズの臨界帯域幅以上の幅の白色雑音であることを特徴とするノイズマスキング装置。 - 前記車内音検出手段で検出した車内音に基づいて、車内にノイズが発生していることを判断するノイズ判断手段を有し、前記マスキング音発生手段は、前記ノイズ判断手段で車内にノイズが発生していると判断したとき、前記スピーカから前記マスキング音を発生し、前記ノイズ判断手段は、前記ノイズの音圧レベルと前記ノイズに対する暗騒音の音圧レベルとの差分が所定値以上であるとき、車内にノイズが発生していると判断することを特徴とする請求項1に記載のノイズマスキング装置。
- 前記マスキング音発生手段は、略1kHz未満の低周波領域では前記ノイズより低い音圧レベルのマスキング音を発生することを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズマスキング装置。
- 前記マスキング音発生手段は、略2kHz以上の高周波領域では前記ノイズより高い音圧レベルのマスキング音を発生することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のノイズマスキング装置。
- 車内及びトランク及び前記車内とトランクを分割する隔壁及び前記隔壁を貫通する連通管とで構成されるレゾネータを備え、前記スピーカを前記トランク内に設置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のノイズマスキング装置。
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Publication Number | Publication Date |
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-
2004
- 2004-06-07 JP JP2004167917A patent/JP2005343401A/ja active Pending
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