JPH11248738A - 半導体容量型多軸加速度センサ - Google Patents

半導体容量型多軸加速度センサ

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JPH11248738A
JPH11248738A JP6391198A JP6391198A JPH11248738A JP H11248738 A JPH11248738 A JP H11248738A JP 6391198 A JP6391198 A JP 6391198A JP 6391198 A JP6391198 A JP 6391198A JP H11248738 A JPH11248738 A JP H11248738A
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JP
Japan
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movable electrode
substrate
fixed
electrode
semiconductor
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Application number
JP6391198A
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English (en)
Inventor
Katsumi Hosoya
克己 細谷
Masatoshi Oba
正利 大場
Koichi Hikasa
浩一 日笠
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な加速度測定を行うことができる半導
体容量型多軸加速度センサを提供すること 【解決手段】 第1固定基板11,半導体基板12,重
り基板13,第2固定基板14が順次積層され、接合さ
れている。半導体基板に梁部16を介して支持されてい
る可動電極15が形成されており、係る可動電極の周辺
から中央位置(肉厚部15a)に向けて切欠部20が形
成され、その切欠部内に梁部が挿入され、その先端16
aは切欠部の奥部(肉厚部)に接続される。よって、加
速度がかかって梁部が撓んで変位すると、その変位が可
動電極で拡大され、可動電極の外周縁における変位量
は、上記梁部の変位量よりも大きくなる。よって可動電
極と固定電極17間の静電容量の変化量が増加し、高感
度・高精度の測定が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガスメータ
やエレベータ等に用いられる感震器や自動車等に実装さ
れる加速度センサ等として用いられる半導体容量型多軸
加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、従来の半導体容量型多軸加速度
センサの一例を示している。同図に示すように、第1固
定基板1,半導体基板2,重り基板3,第2固定基板4
が順次積層され、接合されている。
【0003】同図(B)に示すように、半導体基板2が
エッチングされることにより、半導体基板2には、フレ
ーム5の内側を分離させて可動電極6を形成するととも
に、その可動電極6は4本の梁部7を介してフレーム5
に接続している。
【0004】各梁部7は、可動電極6の各辺に沿って平
行に配置され、その基端7aがフレーム5の内周面の角
部に接続されている。また、梁部7の先端7bは可動電
極6の外周面の頂点付近に接続されている。そして、梁
部7が基端7a側を回転中心として撓むことにより、梁
部7の先端は3次元方向の所定位置(具体的な位置は加
速度によって決まる)に移動し、これに伴い可動電極6
の第1固定基板1に対向する表面の位置が変化するよう
になっている。
【0005】さらに、重り基板3を所定位置で切断する
ことにより、重り8とフレーム9が分離形成されてい
る。そして、重り8は可動電極6の下面に連結されてい
る。よって、可動電極6は、重り8の重さが加わるの
で、係る可動電極6は加速度を受けて変位しやすくなっ
ている。
【0006】さらに可動電極6の上方と重り8の下方に
は所定の空間が形成され、上記加速度を受けて可動電極
6が変位する領域が確保されている。具体的には、重り
8の下面が所定量だけ削られており、その下方の半導体
固定基板4との間に空間が形成されている。また、可動
電極6の上方側は、第1固定基板1の可動電極6に対向
する位置に設けた凹部1aにより、上記した可動電極6
の変位を許容する領域・空間が形成されている。
【0007】そして、その凹部1aの底面に固定電極1
0が形成されている。この固定電極10は、図10に示
すように、同一の正方形状からなる4つの固定電極10
a〜10dから構成されている。すなわち、可動電極6
は、四角錐台の天地を逆(面積の広い底面を上にしてい
る)にした形状からなり、電極面となる天面が正方形に
形成されている。そして、その可動電極6の電極面を、
各辺の中点を結ぶ線で分割した4つの小さい正方形領域
に対向する領域に、それぞれ4つの固定電極10a〜1
0dを配置している。
【0008】そして各電極の位置関係は、固定電極10
d,10aの配置方向と、固定電極10c,10bの配
置方向が平行になるようにし、便宜上係る方向をX軸方
向とする。また、固定電極10c,10dの配置方向
と、固定電極10b,10aの配置方向が平行になるよ
うにし、便宜上係る方向をY軸方向とする。そして、そ
れらX軸,Y軸に直交する方向をZ軸とする。
【0009】係る構成においては、加速度が0の平常状
態では、4つの固定電極10a〜10dと可動電極6と
の距離は、所定の距離で一定であり、また、各固定電極
10a〜10dと可動電極6の重合面積も等しくなる。
今、X軸方向(正方向:図9(A)中左から右方向)の
みに加速度が加わったとすると、その加速度を受けた可
動電極6は、X軸方向に移動しようとするが、その構造
上平行移動はできず、その力の方向にある固定電極10
a,10bと可動電極6の距離が短くなり、逆に固定電
極10c,10dと可動電極6の距離が長くなる。同様
に、Y軸方向のみに加速度が加わったとすると、固定電
極10a,10dと可動電極6の距離が短くなり、逆に
固定電極10b,10cと可動電極6の距離が長くな
る。このような可動電極の動作を本明細書中では、スイ
ングと呼ぶ。
【0010】このように各電極間距離が異なることか
ら、各電極間に発生する静電容量も変化し、しかも変化
のパターンは、加速度が加わる方向により異なるので、
各電極間に発生する静電容量の変化量を検出することに
より、その加速度の方向と大きさを知ることができる。
【0011】また、Z軸方向のみに加速度が加わったと
すると、共通電極となる可動電極6が、上下方向(Z軸
方向)に平行変位するので、固定電極10a〜10dと
可動電極6との距離が、均等に変化し、各電極間に発生
する静電容量が変化する。このようにして、3軸方向の
加速度の向きと大きさを測定することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の半導体
容量型多軸加速度センサでは、以下に示す問題があっ
た。すなわち、梁部7の接続構造を図9(B)に示すよ
うに、梁部7の先端7bを可動電極6の頂点付近に接続
するとともに、その梁部7を可動電極6の各辺に沿うよ
うに配置することにより、その長さを可動電極6の各辺
の長さより若干長くし、梁部7における撓み量を大きく
とれるようにしている。これにより、可動電極6の電極
面の傾きを大きくし、静電容量の変化を大きくして感度
の向上を図っている。しかし、図示したように梁部7の
先端7bを可動電極6の側面に接続していたため、電極
面の傾き、つまり対辺の両端の高低差hは、対向する梁
部7の先端7bの高低差hと等しくなる。よって、梁部
7の撓み量の限界が可動電極6の傾きの限界となるの
で、可動電極6のスイングは小さくなり、係る可動電極
6の変位の量を大きくとれなくなる。よって、可動電極
6と固定電極10間の静電容量の変化も微小となってし
まう。
【0013】そのため、静電容量の変化を検知するため
の電気信号は小さくなるので、正確な加速度を検出する
ためには、係る静電容量の電気信号を増幅してから、加
速度を検出する必要がある。
【0014】しかしながら、加速度センサの素子に生じ
るノイズや、加速度を測定するために、加速度センサの
素子につなげられた配線に生じるノイズも、可動電極
6,固定電極10間の静電容量を検出するための電気信
号とともに増幅されてしまうので、検出された加速度
は、ノイズの影響を受けてしまう。よって、十分に良好
な精度で加速度を測定することができなくなってしま
う。
【0015】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、加速度を高感度・高精度に検出することができる
半導体容量型多軸加速度センサを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る半導体容量型多軸加速度センサで
は、固定基板に設けられた複数の固定電極に所定の間隔
をおいて対向するように可動電極を配置し、その可動電
極が加速度を受けて傾斜するように変位して前記複数の
各固定電極との間に発生する静電容量が変化することを
利用して複数方向の加速度を検知する半導体容量型多軸
加速度センサであって、前記可動電極を移動可能に支持
するための梁部の先端を、前記可動電極の外周囲よりも
内側の所定位置に接続するように構成した(請求項
1)。ここで内側所定位置とは、可動電極の電極面に投
影した際に、その梁部の先端が可動電極の外周囲よりも
内側に位置していれば足りる。つまり、具体的な接続部
材は可動電極に直接接続する場合はもちろんのこと、そ
の可動電極と一体になって変位する部材が存在する場合
において、係る部材に梁部を接続することにより可動電
極に対して間接的に梁部を接続・支持する場合などを含
む。
【0017】また、別の解決手段としては、複数の固定
電極が形成された固定基板と、前記複数の固定電極に対
向する位置に所定の間隔をおいて形成された可動電極
と、前記可動電極を取り囲むフレームと、前記可動電極
と前記フレームを接続する複数の梁部とが形成された半
導体基板とを備え、前記可動電極と前記固定電極との間
に発生する静電容量に基づいて複数方向の加速度を検知
する半導体容量型多軸加速度センサを前提とし、前記可
動電極には、その周縁から中央に向けた切込部を設け、
前記梁部は、その先端側を前記切込部内に挿入配置する
とともに、その先端を前記可動電極の中央位置に接続す
るように構成してもよい(請求項2)。
【0018】さらに別の解決手段としては、複数の固定
電極が形成された固定基板と、前記複数の固定電極に対
向する位置に所定の間隔をおいて形成された可動電極
と、前記可動電極と分離されるとともにそれを取り囲む
第1フレームとが形成された第1半導体基板と、前記可
動電極の中央位置に連結される連結部と、前記連結部を
取り囲む第2フレームと、前記連結部と前記第2フレー
ムを接続する複数の梁部とが形成された第2半導体基板
とを備え、前記可動電極と前記固定電極との間に発生す
る静電容量に基づいて複数方向の加速度を検知する半導
体容量型多軸加速度センサを前提とし、前記連結部に対
する前記梁部の接続位置を、前記可動電極の外周囲より
も内側にするように構成してもよい(請求項3)。
【0019】本発明によれば、梁部の先端接続位置を可
動電極の外周囲よりも内側にしたため、加速度が変位す
ることにより、対向する梁部の先端に高低差ができ、そ
れにともない可動電極が傾斜移動する。そして、可動電
極の内側に梁部の先端を位置させたため、その梁部の変
位量が可動電極にて拡大される。よって、可動電極の変
位量は大きくなり、対向する固定電極との距離の変化量
が増大するので、加速度に対する静電容量の変化も大き
くなる。よって、高感度で高精度な測定が可能となる。
【0020】さらに、請求項3に記載するように、可動
電極と、可動電極を支持する梁部とを別部材で構成する
ことにより、可動電極に切欠部などを設ける必要がなく
なるため、同一の平面形状(外周囲形状)であっても、
電極面積を増加させることができるので、より高感度に
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る半導体容量
型多軸加速度センサの第1の実施の形態を示している。
同図に示すように、上から順に第1固定基板11,半導
体基板12,重り基板13,第2固定基板14が積層さ
れ、接合されている。
【0022】半導体基板12は、エッチングにより平面
ロ字型のフレーム12aの内側に梁部16を介して弾性
支持される可動電極15が形成されている。そして、可
動電極15は、その電極面となる上面が平面略正方形状
となっており、厚さ方向でみると、その中央部位が肉厚
部15aとなり、その肉厚部15aの周囲に薄板状の肉
薄部15bが形成されている。これは、半導体基板12
の下側(重り基板13との接合面側)を、中央部位(肉
厚部となる部分)及び外周囲(フレームになる部分)を
残してウエットエッチングにより深く掘り込むことによ
り形成できる。
【0023】そして、第1固定基板11の可動電極15
に対向する位置に凹部11aが形成されており、係る凹
部11aの底面に固定電極17が形成されている。係る
固定電極17の構成は、従来の半導体容量型多軸加速度
センサにおける固定電極の構成と同じなので、詳しい説
明を省略する。
【0024】重り基板13はガラスにより形成されてお
り、係る重り基板13を井桁状にダイシングすることに
より、重り18とフレーム13aに分離されている。そ
して、重り18は、可動電極15の肉厚部15aの下面
に接合されている。また、半導体基板12と重り基板1
3は、フレーム12a,13aにより接合され、さらに
それら両フレーム12a,13aを介して第1,第2固
定基板11,14と接合するようになっている。
【0025】第2固定基板14は、重り基板13との接
合面の重り18に対向する位置に凹部14aが形成され
ている。係る凹部14aの開口は、フレーム13aの内
周縁に沿って形成されている。よって、加速度によって
可動電極15がスイングする際に、重り18が第2固定
基板14に接触して、可動電極15のスイングを妨げる
ことがないようにしている。なお、本実施の形態では、
可動電極15の移動空間を、第1,第2固定基板11,
14に形成した凹部11a,14aにより確保している
が、可動電極12aの上面をエッチングしてフレーム1
2aの上面より一段低くしたり、重り18の下面をエッ
チングしてフレーム13aの下面よりも一段高くするこ
とにより構成してもよい。
【0026】同図(B)に示すように、可動電極15
は、各辺の中点から中央に向かってまっすぐに伸びる帯
状の切欠部20を設けている。この切欠部20の奥部
は、肉厚部15aの側面に至っている。
【0027】一方、可動電極15とフレーム12aとを
連結する梁部16は、平面L字状に形成し、その基端1
6aは従来と同様にフレーム12aの内周縁の角部近傍
に接続している。そして、その梁部16の折れ曲がった
先端側を、上記の切欠部20内に挿入配置し、その先端
16bを切欠部20の奥部、つまり、肉厚部15aの側
面に接続している。
【0028】次に、本形態の半導体容量型多軸加速度セ
ンサの作用を説明する。可動電極15の電極面(XY平
面)に平行な方向の成分を有する加速度が可動電極15
及び重り18に加わると、可動電極15はスイングし
て、加速度の方向の前方が上昇し、可動電極15の電極
面が傾斜する。この時、梁部16を可動電極15の中央
で接続したため、図2から明らかなように、その梁部1
6の変位量が薄肉部15bで拡大されるため、薄肉部1
5bの変位量が大きくなる。従って、梁部16の先端1
6b同士の高低差(梁部の変位量の2倍)hが従来のセ
ンサと同一であったとしても、可動電極15の両端の高
低差Hは大きくなる(従来のセンサでは梁部20の高低
差と等しい)。よって、同一加速度に対する静電容量の
変化量が本発明の方が大きくなるので、高感度となる。
また、そのように静電容量の変化量が大きくなるので、
増幅率も小さくてすみ、ノイズと弁別できるので高精度
となる。
【0029】図3は本発明に係る半導体容量型多軸加速
度センサの第2の実施の形態を示している。本実施の形
態でも上から順に、第1固定基板21,半導体基板2
2,重り基板23,第2固定基板24が順次積層され、
接合されている。そして本形態では、半導体基板22
は、第1の実施の形態における半導体基板12よりも薄
く形成されており、重り基板23は、第1の実施の形態
における重り基板13よりも厚く形成されている。そし
て、形成材料としても、重り基板23はシリコン基板に
より形成され、第2固定基板24はガラス基板としてい
る点でも相違する。
【0030】そして、具体的な形状の相違点は、半導体
基板22側は、フレーム22aの内側に梁部26を介し
て弾性支持する可動電極25を、薄い平板状としてい
る。また、重り基板23では、フレーム23aの内側に
分離状態で形成する重り28を、平板状の重量部28a
の上面中央に四角錐台状の連結部28bを一体的に形成
した形状としている。そして、その連結部28bの上面
にて可動電極25と接合している。つまり、第1の実施
の形態における半導体基板12で形成した肉厚部16a
の下方突出部分が、第2の実施の形態では連結部28b
としている。すなわち、可動電極15,25として重要
なのは、上面の電極面であるので、その下方の重り連結
する部分を半導体基板12で肉厚部として形成しよう
が、重り基板23で連結部として形成しようが任意であ
る。
【0031】そして、本形態でも可動電極25に各辺の
中点から中央に向かって延びる4本の切欠部20を設
け、L字状の梁部26の先端側をその切欠部20内に挿
入配置させることにより、梁部26の先端26bを可動
電極25の中央部位で連結するようにしている。また、
細かい点であるが、本形態では、第1固定基板21の下
面は凹部を設けることなく平坦面とし、可動電極25の
対向面に4枚の固定電極17を形成している。そして、
可動電極25の上方に形成する空間を、半導体基板22
の上面のうち、梁部26,可動電極25の上面側をエッ
チングして所定量削り込むことにより、電極間のギャッ
プを形成している点でも第1の実施の形態と相違する。
もちろん、第1の実施の形態のように第1固定基板21
側に凹部を設けてもよい。
【0032】係る構成にすると、上記した第1の実施の
形態と同様に、梁部26の変位が、可動電極25によっ
て拡大されるので、高感度なセンサを構成できる。な
お、その他の構成並びに作用効果は、上記した第1の実
施の形態と同様であるので、その詳細な説明を省略す
る。
【0033】図4は本発明に係る半導体容量型多軸加速
度センサの第3の実施の形態を示している。本形態で
は、第1の実施の形態における第1,第2固定基板及び
第2の実施の形態で説明した構造を基本として、重り基
板を第2の実施の形態における重り基板の構造と同様に
している。
【0034】すなわち、第1固定基板31,半導体基板
22,重り基板23,第2固定基板24が順次積層され
て接合されている。第1固定基板31は第2の実施の形
態と同様に、平板状のガラス板からなり、その下面に固
定電極17が形成されている。また、第2固定基板24
は、第1の実施の形態と同様に上面に凹部24aが形成
されている。
【0035】さらに、半導体基板32は、第1の実施の
形態と同様にフレーム32aの内側に、固定基板35が
配置され、両者32a,35間を梁部36で連結してい
る。そして、この可動電極35は、中央の肉厚部35a
の周囲に肉薄部35bを形成し、さらにこの肉薄部35
bには、外周から中央に向けて形成される4本の切欠部
20を有している。もちろん、梁部36の先端36b
は、切欠部20の奥部で連結されている。
【0036】また、重り基板33は、第2の実施の形態
の重り基板23と同様に、フレーム33aから分離され
た重り38が、平板状の重量部38aの上に連結部38
bを形成した形状としている。
【0037】係る構成にすると、可動電極35と重り3
8を一体化した加速度を受けて移動する部分全体の重心
を、梁部36の接続位置に比べて下方に離すことができ
るので、移動する部分全体の重量が増すとともに、遠心
力も大きく働くため横方向(X,Y軸方向)の加速度に
対する感度が向上する。
【0038】図5は、本発明に係る半導体容量型多軸加
速度センサにおける第4の実施の形態を示している。本
形態では、第1の実施の形態における半導体容量型多軸
加速度センサの構造を基本として、可動電極の電極面
と、梁部を別々に形成している。同図に示すように、第
1固定基板41,第1半導体基板42,第2半導体基板
43,重り基板44,第2固定基板45が上から順に積
層された5層構造となっている。
【0039】そして、第1固定基板41は、第2の実施
の形態と同様に、平板状のガラス板からなり、その下面
に固定電極17が形成されている。また、重り基板4
4、第1の実施の形態と同様に、ガラス板からなり、ダ
イシングによりフレーム44aから分離してその内側に
平板状の重り48を形成している。さらに、第2固定基
板45は、第1の実施の形態と同様に上面に凹部45a
が形成されている。
【0040】ここで本形態では、肉薄の第1半導体基板
42をエッチングすることにより、薄板状の可動電極4
6と第1フレーム42aに分割している。可動電極45
は、第1固定基板41側がエッチングされてその上面が
第1半導体基板42の上面より一段低くし、可動電極4
6と固定電極17との間に所定のギャップを形成してい
る。
【0041】また、第2半導体基板43を上下方向から
エッチングすることにより、フレーム43aの内側に分
離して上下対称の肉厚の連結部49を形成するととも
に、その連結部49の高さ(厚さ)方向中央位置にてL
字状の梁部47を介してフレーム43aに弾性支持させ
ている。そして、連結部49の上面が可動電極46の下
面中央に接続され、連結部49の下面が重り48の上面
中央に接続される。
【0042】係る構成にすると、同図(B)から明らか
なように、梁部47の先端47bが接続される連結部4
9の側面は、可動電極46の周縁よりも内側中央寄りに
位置するので、上記した各実施の形態と同様に、梁部4
7の変量を可動電極45で拡大できるので感度が向上す
る。
【0043】さらに本形態では、梁部47と可動電極4
6は、異なる基板に形成されており、可動電極46を形
成する第1半導体基板42に梁部を形成する必要がない
ので、第1〜3の実施の形態における可動電極のように
切欠部を設ける必要がなく、その分だけ電極面積が増加
する。よって、係る点からも感度が向上する。
【0044】図6は、本発明に係る半導体容量型多軸加
速度センサにおける第5の実施の形態を示している。本
形態は、第4の実施の形態における構造を基本とした半
導体容量型多軸加速度センサの変形例である。すなわ
ち、第1固定基板41と第1半導体基板42及び第2固
定基板45は、第4の実施の形態と同様である。
【0045】そして、第2半導体基板43′は、第4の
実施の形態における第2半導体基板43の上側半分の構
造としている。つまり、フレーム43′aの下面に沿っ
て梁部(平面L字状)47を形成し、その先端47bに
て連結部49′の側面下端中央に連結している。連結部
49′は、四角錐台形状としている。この実施の形態の
平面図としては、図5(B)と同様になる。
【0046】また、重り基板44′は、シリコンから形
成しており、係る重り基板44′から形成される重り4
8′は第2の実施の形態における重り基板23と同様
に、フレーム44′aの内側に分離状態で形成する重り
48′を、平板状の重量部48′aの上面中央に四角錐
台状の連結部48′bを一体的に形成した形状としてい
る。そして、その連結部48′bの上面にて第2半導体
基板43′で形成される連結部49′の下面中央と接合
している。このように、第2の実施の形態と同様に連結
部48′bをどちらの基板で形成するかが構成上相違す
るだけで、作用効果としては第4の実施の形態と同様と
なる。
【0047】図7は、本発明に係る半導体容量型多軸加
速度センサの第6の実施の形態を示している。本形態で
は、図5に示した第4の実施の形態で説明した構造を基
本とし、第2半導体基板43″の形状を変えて、梁部4
7の接続位置をできるだけ可動電極46′の形成位置に
近づけるようにしている。つまり、第2半導体基板4
3″は、フレーム43″aの内側に梁部47を介して弾
性支持される連結部49″を設ける。この時、梁部47
は、連結部49″の上方近傍位置に接続し、連結部4
9″の上方部分をわずかに突出させる。また、梁部47
とフレーム43″aの上面を面一にしている。つまり、
上記連結部49″の上方突出部分が、第1半導体基板4
2′側に入り込む構造としている。
【0048】また、第1半導体基板42″は、フレーム
42aの内側に分離して平板状の可動電極46′を形成
する。この可動電極46′の下面は、梁部47に対向す
る部分が往生に除去された凹溝46′aが形成されてい
る。この凹溝46′aは、加速度を受けて梁部47が撓
んだ際に、その梁部47が可動電極46′と接触・干渉
しないように形成している。
【0049】係る構成にすると、可動電極46′は、切
欠部がないのでその電極面積が増大し、上記した第4,
第5の実施の形態と同様に固定電極17との間で発生す
る静電容量を増加させ、感度の向上を図ることができ
る。さらに、図から明らかなように、梁部47の先端4
7bの接続位置は、可動電極46′の形成面とほぼ一致
している。これにより、可動電極46′が移動(スイン
グ)の中心点に近づくため、加速度に対する静電容量の
変化が精度よく得られる。
【0050】図8は本発明に係る半導体容量型多軸加速
度センサの第7の実施の形態を示している。同図に示す
ように、上記した各実施の形態では、いずれも可動電極
の肉薄部分は平板状としたが、本実施の形態では、同図
(A),(B)に示すように、その下面に補強用のリブ
50を設けている。このリブ50は、図示の例では、可
動電極15を構成する肉厚部15aの中心から、肉薄部
15bの角に向けた方向とに平行となる直線形状に形成
されている。
【0051】これにより、可動電極の肉薄部の強度が増
加するので、可動電極のスイング時に肉薄部が歪むこと
がより確実に防止できる。また、このように下側にのみ
リブを設けるのではなく、同図(C)に示すように、可
動電極15の肉厚部15aの上下両面に凹凸を設けるこ
とにより、強度さらには応力を増加させるようにしても
よい。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体容量
型多軸加速度センサでは、可動電極の中央位置に梁部の
先端を接続することにより、梁部の撓み量(変位量)を
可動電極で増大できるので、感度が増す。これに伴い、
センサ出力に対する増幅率を抑えることができ、静電容
量を測定するための電気信号がノイズに対して大きくな
るので、高精度の加速度を測定することができる。
【0053】さらに、可動電極を形成する基板と、梁部
を形成する基板を異ならせることにより、可動電極の面
積を大きくすることができ、静電容量の変化をさらに大
きくすることができるので、センサの感度を向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る半導体容量型多軸加速度
センサの第1の実施の形態における構造を説明するため
の図である。(B)はその可動電極及び梁部の形状を説
明するための図である。
【図2】本発明の動作原理を説明する図である。
【図3】(A)は本発明に係る半導体容量型多軸加速度
センサの第2の実施の形態における構造を説明するため
の図である。(B)はその可動電極及び梁部の形状を説
明するための図である。
【図4】(A)は本発明に係る半導体容量型多軸加速度
センサの第3の実施の形態における構造を説明するため
の図である。(B)はその可動電極及び梁部の形状を説
明するための図である。
【図5】(A)は本発明に係る半導体容量型多軸加速度
センサの第4の実施の形態における構造を説明するため
の図である。(B)はその可動電極及び梁部の形状を説
明するための図である。
【図6】本発明に係る半導体容量型多軸加速度センサの
第5の実施の形態における構造を説明するための図であ
る。
【図7】(A)は本発明に係る半導体容量型多軸加速度
センサの第6の実施の形態における構造を説明するため
の図である。(B)はその可動電極及び梁部の形状を説
明するための図である。
【図8】(A)本発明に係る半導体容量型多軸加速度セ
ンサの第7の実施の形態における要点である可動電極を
説明するための図である。(B)はそのB−B断面図を
示している。(C)は可動電極の肉薄部の強度を向上さ
せる構造の一例を示している。
【図9】(A)は従来の半導体容量型多軸加速度センサ
の構造を説明するための図である。(B)はその可動電
極及び梁部の形状を説明するための図である。
【図10】半導体容量型多軸加速度センサの固定電極の
配置を説明するための図である。
【図11】従来の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
11,21,31,41 第1固定基板 12,22,32 半導体基板 13,23,33,44,44′ 重り基板 14,24,34,45 第2固定基板 12a,22a,32a,42a フレーム 18,28,38,48 重り 17 固定電極 16,26,36,47 梁部 16b,26b,36b,47b 先端 15,25,35,46 可動電極 20 切欠部 42,42′,42″ 第1半導体基板 43,43′,43″ 第2半導体基板 49,49′ 連結部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定基板に設けられた複数の固定電極に
    所定の間隔をおいて対向するように可動電極を配置し、 その可動電極が加速度を受けて傾斜するように変位して
    前記複数の各固定電極との間に発生する静電容量が変化
    することを利用して複数方向の加速度を検知する半導体
    容量型多軸加速度センサであって、 前記可動電極を移動可能に支持するための梁部の先端
    を、前記可動電極の外周囲よりも内側の所定位置に接続
    したことを特徴とする半導体容量型加速度センサ。
  2. 【請求項2】 複数の固定電極が形成された固定基板
    と、 前記複数の固定電極に対向する位置に所定の間隔をおい
    て形成された可動電極と、前記可動電極を取り囲むフレ
    ームと、前記可動電極と前記フレームを接続する複数の
    梁部とが形成された半導体基板とを備え、 前記可動電極と前記固定電極との間に発生する静電容量
    に基づいて複数方向の加速度を検知する半導体容量型多
    軸加速度センサであって、 前記可動電極には、その周縁から中央に向けた切込部を
    設け、 前記梁部は、その先端側を前記切込部内に挿入配置する
    とともに、その先端を前記可動電極の中央位置に接続し
    たことを特徴とする半導体容量型多軸加速度センサ。
  3. 【請求項3】 複数の固定電極が形成された固定基板
    と、 前記複数の固定電極に対向する位置に所定の間隔をおい
    て形成された可動電極と、前記可動電極と分離されると
    ともにそれを取り囲む第1フレームとが形成された第1
    半導体基板と、 前記可動電極の中央位置に連結される連結部と、前記連
    結部を取り囲む第2フレームと、前記連結部と前記第2
    フレームを接続する複数の梁部とが形成された第2半導
    体基板とを備え、 前記可動電極と前記固定電極との間に発生する静電容量
    に基づいて複数方向の加速度を検知する半導体容量型多
    軸加速度センサであって、 前記連結部に対する前記梁部の接続位置を、前記可動電
    極の外周囲よりも内側にしたことを特徴とする半導体容
    量型多軸加速度センサ。
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