JPH11247976A - ベアリングの潤滑構造 - Google Patents

ベアリングの潤滑構造

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JPH11247976A
JPH11247976A JP6602498A JP6602498A JPH11247976A JP H11247976 A JPH11247976 A JP H11247976A JP 6602498 A JP6602498 A JP 6602498A JP 6602498 A JP6602498 A JP 6602498A JP H11247976 A JPH11247976 A JP H11247976A
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JP
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shaft
bearing
oil
pilot
lubricating oil
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JP6602498A
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Tadashi Ikeda
正 池田
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0467Elements of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0469Bearings or seals

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は,潤滑部に潤滑油を確保しつつ循
環させることのできるベアリングの潤滑構造を提供す
る。 【解決手段】 トランスミッションケース内の潤滑油は
インプットシャフト4に形成された油孔11を通って潤
滑部のパイロット部27に流れ込んでくる。潤滑油はパ
イロットベアリング5及びインプットシャフト4の回転
により矢印で示すような流れを生じる。この時,インプ
ットシャフト4の先端付近に配置されたオイルシール1
6によって潤滑油の流れは一旦阻止されるが,余剰の潤
滑油はオイルシール16に形成された貫通孔18を通っ
てパイロット部27からトランスミッションケースへと
吐き出される。パイロット部27には,潤滑油が点線2
0で示す位置まで確保され,円錐ころ25が潤滑油で潤
滑される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,同一軸上に配置
された一対のシャフト間に配置されたベアリングを潤滑
するベアリングの潤滑構造に関し,特に,自動車等の変
速機におけるインプットシャフトとメインシャフトと間
に配置されたパイロットベアリングを潤滑するベアリン
グの潤滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,自動車等の変速機は,図4に示
すように,クラッチハウジング1にインプットベアリン
グ3を介してインプットシャフト4が回転可能に支持さ
れ,インプットシャフト4と同一軸上にメインシャフト
9が配置され,両シャフト4,9を互いに相対回転可能
に支持するために両シャフト4,9間にパイロットベア
リング5が配置されている。インプットシャフト4の先
端部にはトップギヤ32が一体に設けられ,トップギヤ
32のボス部33にはドッグ歯6が一体に設けられてお
り,ドッグ歯6にはブロックリング7が摺動可能に設け
られている。ブロックリング7はスリーブ8の軸方向へ
の動きに連動して軸方向に動き,スリーブ8とドッグ歯
6の相対回転を同期させるものである。
【0003】パイロットベアリング5は潤滑油によって
潤滑されるが,パイロットベアリング5への潤滑油の供
給は,パイロット部27の外部からの流れ込みに期待す
ることになる。しかし,図4に示すような円錐ころ軸受
の場合,ベアリング回転時の遠心力の作用により,潤滑
油はベアリング外側軌道面の大径方向に,即ち,パイロ
ット部27から外側(図4の矢印の方向)に吐き出さ
れ,潤滑油の不足からパイロットベアリング5の寿命低
下または焼き付き等の故障に至ることがある。
【0004】そこで,パイロットベアリング5における
潤滑不良を防止するために,従来,例えば図5又は図6
に示すような潤滑構造が採用されている(例えば実開昭
62−93457号公報参照)。上記潤滑構造は,イン
プットシャフト4に油孔11を設けたもので,トランス
ミッションケース内にある潤滑油は,インプットベアリ
ング3の外側からオイル溝10を通ってクラッチハウジ
ング1とインプットベアリング3とオイルシール2とイ
ンプットシャフト4によって囲まれた空間34に達し,
更にインプットシャフト4に設けられた油孔11を通じ
てパイロット部27に達し,パイロットベアリング5の
潤滑を促すものである。
【0005】図5における油孔11は,インプットシャ
フト4の軸線に対して傾斜しているため,インプットシ
ャフト4の回転時には,油孔11内に発生する遠心力の
影響によりパイロット部27に十分な潤滑油を供給でき
ないことがある。これに対して,図6の油孔11はイン
プットシャフト4の軸線に対して平行に形成されたもの
であり,インプットシャフト4の回転時に発生する遠心
力の影響を極力排除するよう考慮されたものである。更
に,図6の潤滑構造については,クラッチハウジング1
とインプットベアリング3とオイルシール2とインプッ
トシャフト4とによって囲まれる空間34に達した潤滑
油が,インプットベアリング3の回転によって再度トラ
ンスミッションケース内に戻されることのないように,
遮蔽板12が設けられている。しかしながら,図5及び
図6の潤滑構造はどちらも,トランスミッションケース
内からパイロット部27へ潤滑油を供給することは可能
であっても,その潤滑油の量はかなり少量であり,更に
パイロット部27自身の回転による遠心力の作用によ
り,パイロット部27まで導かれた少量の潤滑油はパイ
ロット部27から外部に吐き出され,パイロットベアリ
ング5に対して十分な潤滑が得られないままトランスミ
ッションケース内に戻されてしまう。
【0006】これらのパイロット部27から外側に吐き
出されてしまう潤滑油を,より有効にパイロットベアリ
ング5の潤滑に利用しようという観点から,図7に示す
ように,パイロットベアリング5の外側にダムリング1
3を設けたものがある。しかしながら,パイロット部2
7により多くの潤滑油を溜めるためには,ダムリング1
3の内径寸法をできるだけ小さく設定したいところであ
るが,ダムリング13がインプットシャフト4の凹部2
1の内径面29に固定されているため,インプットシャ
フト4とメインシャフト9とを組み立てる際に,パイロ
ットベアリング5の円錐ころ25の大径部35をすり抜
ける必要があり,パイロットベアリング5の大径部35
と同等程度の内径寸法にせざるを得ない。従って,イン
プットシャフト4の回転時に,潤滑油はパイロットベア
リング5の円錐ころ25の大径寸法付近からそれよりも
外方にかけての領域で,ダムリング13によって確保さ
れることになるので,パイロットベアリング5の潤滑向
上に対しては十分な効果を発揮するとは言い難い。ま
た,組立時において,メインシャフト9系をインプット
シャフト4に挿入する際に,パイロットベアリング5が
ダムリング13に接触し,ダムリング13又はパイロッ
トベアリング5にダメージを与えることも考えられる。
【0007】また,パイロット部27に十分な量の潤滑
油を溜めるものとして,図8に示すような潤滑構造があ
る。図8の潤滑構造は,メインシャフト9に外嵌された
オイルシール14のリップ部を,インプットシャフト4
に形成した凹部21の内径面29に摺接させ,インプッ
トシャフト4の凹部21とメインシャフト9及びオイル
シール14により形成される空洞部15に潤滑油用グリ
ースを充填したものがある(特開昭62−67365号
公報参照)。この潤滑構造によれば,パイロットベアリ
ング5の潤滑は,オイルシール14で閉塞されて完全に
密封された空洞部15に充填されたグリースのみによっ
て行われるため,長期に渡る使用,もしくは高負荷入力
時においては,潤滑グリースの劣化を引き起こすおそれ
がある。また,トランスミッションケース内部の潤滑油
との循環は行われないため,パイロットベアリング5か
ら発生する熱の冷却が間に合わず,高負荷運転時におい
てはベアリング転動面の温度が非常に高くなり,ベアリ
ング寿命の低下を引き起こすことがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり,ベアリ
ングの潤滑構造として,従来から種々のものが開発され
てきたが,これらの潤滑構造においては,潤滑油がトラ
ンスミッションケースからパイロット部を経由して再び
トランスミッションケースへ戻るような循環経路を設
け,循環する潤滑油を利用してパイロットベアリングの
冷却を図ることに加え,パイロット部にオイルシールを
設けてパイロット部に多量の潤滑油を溜めることによ
り,パイロット部における潤滑油不足を防止すると共
に,パイロットベアリングを介して同一軸上に配置され
た一対のシャフトを組み立てる際に前記オイルシールや
パイロットベアリングが損傷することのない潤滑構造を
得ることが課題となっていた。
【0009】上記課題は,見方を変えれば,変速機にお
けるインプットシャフト4とメインシャフト9との間に
配置されたパイロットベアリング5の潤滑構造に限ら
ず,もっと一般化して考えることができる。それ故,ベ
アリングの潤滑構造が同一軸上に配置された一対のシャ
フトを両シャフト間に配置されたベアリングを介して相
対回転可能に支持する支持構造に適用される場合に,ベ
アリングの潤滑構造は,循環する潤滑油を利用してベア
リングを冷却し,潤滑部にオイルシールを設けて潤滑部
に多量の潤滑油を溜めることによって,潤滑部における
潤滑油不足を防止すると共に,一対のシャフトを組み立
てる際にオイルシールやベアリングを損傷することのな
い構造に構成することが望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
課題を解決することであり,同一軸上に配置された一対
のシャフト間にパイロットベアリングを配置し,該パイ
ロットベアリングで両シャフトを相対回転可能に支持し
たものにおいて,パイロットベアリングへ供給される潤
滑油を十分に確保し,もってベアリング転動面の温度上
昇を抑え,ベアリング寿命を延ばし,潤滑油の不足に起
因するベアリングの寿命低下や焼き付きを防止したベア
リングの潤滑構造を提供することである。
【0011】この発明は,一端部に凹部を備えた第一シ
ャフト,前記第一シャフトと同一軸上に配置された第二
シャフト,前記第二シャフトの一端部が前記凹部に配置
され且つ前記第二シャフトを前記第一シャフトに対して
相対回転可能に支持するパイロットベアリング,前記第
一シャフトの外側から潤滑油を導入するために前記第一
シャフトに形成され且つ前記凹部に開口する油孔,及び
前記第二シャフトに外嵌され且つ前記凹部の壁面に密着
して前記パイロットベアリングを収納した前記凹部に所
定量の潤滑油を保持すると共に余剰の潤滑油を排出する
ための貫通孔を備えたオイルシール,から成るベアリン
グの潤滑構造に関する。
【0012】このベアリングの潤滑構造によれば,外部
から導入された潤滑油は油孔を通ってパイロットベアリ
ングが収納されている凹部を経由して再び外部に排出さ
れるので,循環する潤滑油によってパイロットベアリン
グは十分に冷却される。しかも,パイロットベアリング
が収納されている凹部(パイロット部)に潤滑油を保持
するためのオイルシールが設けられているので,潤滑油
が前記パイロット部に満たされ,パイロットベアリング
は十分に潤滑されると共に,余剰の潤滑油はオイルシー
ルに形成された貫通孔から排出されるので,長期に渡る
使用,もしくは高負荷入力時においても,潤滑油の劣化
を引き起こすことはない。
【0013】このベアリングの潤滑構造において,前記
第一シャフトは変速機におけるインプットシャフトであ
り,前記第二シャフトは変速機におけるメインシャフト
であり,前記インプットシャフトと前記メインシャフト
とはトランスミッションケース内に配置され,前記余剰
の潤滑油は前記トランスミッションケースに排出され
る。それ故,このベアリングの潤滑構造を変速機に適用
すれば,変速機のインプットシャフトとメインシャフト
との間に設けられるパイロットベアリングの潤滑が十分
に行われる。
【0014】このベアリングの潤滑構造において,前記
油孔は前記第一シャフトの軸線に平行に形成されてい
る。即ち,前記油孔がシャフトに平行に形成されている
ことにより,シャフト回転時に発生する遠心力の影響を
排除することができる。
【0015】前記オイルシールは,前記第二シャフトに
外嵌され且つ前記貫通孔を備えたオイルシール本体,及
び前記オイルシール本体の外周縁に設けられ且つ前記凹
部に密着するリップ部を有する。従って,両シャフトの
組立は,まずオイルシールを第二シャフトに外嵌し,次
いでパイロットベアリングを第二シャフトに取り付けた
状態で,第二シャフトの一端を第一シャフトの凹部に挿
入・嵌合することによって行われ,それによって,リッ
プ部は凹部に密着し,潤滑油を溜めるための空間(パイ
ロット部)が形成される。上記のようにして,両シャフ
トは組み立てられるので,オイルシールが損傷すること
はないし,パイロットベアリングが損傷することもな
い。また,リップ部は第一シャフトに形成された凹部の
内径面に摺接させることが好ましいが,第一シャフトの
先端面に摺接させるようにしてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照しながら,この
発明によるベアリングの潤滑構造の実施例について説明
する。図1は,この発明によるベアリングの潤滑構造の
一実施例を示す断面図,図2は図1の潤滑構造に適用さ
れるオイルシールの正面図,図3は図2に示すオイルシ
ールのX−X線における矢視断面図である。図1に示す
潤滑構造は,図6に示した変速機におけるベアリングの
潤滑構造に対して,更に図2及び図3に示すオイルシー
ルを適用したものである。変速機の基本構造は,図4,
図5,図6,図7及び図8に示した従来のものと同一で
あるから,同一機能を持つ部品には同一の符号を付し
て,詳しい説明は省略する。
【0017】第一シャフトのインプットシャフト4は,
クラッチハウジング1に装着されたインプットベアリン
グ3を介して,クラッチハウジング1に回転自在に支持
されている。インプットシャフト4には軸線に平行に油
孔11が形成され,油孔11はインプットシャフト4の
端部に形成された凹部21(潤滑部即ちパイロット部2
7)に開口している。また,インプットシャフト4の凹
部21の形状として,この実施例では図6と同じものを
採用しているが,例えば,図5に示したようなメインシ
ャフト9の先端とインプットシャフト4の凹部21の底
面との間に大きな空間22が形成されているような形状
でもよい(図5における空間22は製造上の関係で形状
が決まっているだけであるから,空間22は必ずしも必
要ではない)。
【0018】インプットシャフト4と同一軸上には,第
二シャフトのメインシャフト9が回転自在に設けられて
いる。メインシャフト9は,その一端にベアリングとし
て円錐ころベアリングの構造を有するパイロットベアリ
ング5が外嵌されており,インプットシャフト4の凹部
21でパイロットベアリング5を介して回転自在に支持
されている。パイロットベアリング5はインプットシャ
フト4の端部に一体形成された外輪23と,メインシャ
フト9の一端に外嵌された内輪24と,外輪23と内輪
24との間の環状空間に収容された複数個の円錐ころ2
5と,円錐ころ25を回転自在に保持する保持器26と
からなっている。パイロットベアリング5はインプット
シャフト4に形成された凹部21,即ちパイロット部2
7に収納されている。
【0019】メインシャフト9の一端には,インプット
シャフト4の凹部21内に形成されるパイロット部27
を閉塞するようにオイルシール16が取り付けられてい
る。オイルシール16は,内輪24とメインシャフト9
の一端に形成された段部28との間に挟持されたオイル
シール本体である芯金17と,芯金17の外周縁に溶着
された合成ゴム等の弾性部材からなるリップ部19とか
ら成る。リップ部19は,外輪23の内径面29に摺接
し,即ち,インプットシャフト4に形成した凹部21の
内径面29に摺接し,インプットシャフト4の凹部21
とで油溜め空間(潤滑部即ちパイロット部27)を形成
している。
【0020】オイルシール16の芯金17には,図2及
び図3に示すように,メインシャフト9の一端を挿入す
るための中心孔30が形成されている。また,芯金17
には同一円周上に等間隔に複数個の貫通孔18が形成さ
れている。芯金17は図3に示すように貫通孔18が形
成されている部分で湾曲しており,強度を持たせるよう
にしている。
【0021】このベアリングの潤滑構造は,以上のよう
な構成を備えているので,トランスミッションケース内
の潤滑油は,インプットシャフト4に形成された油孔1
1を通ってパイロット部27に流れ込んでくる。潤滑油
はパイロットベアリング5及びインプットシャフト4の
回転により図1に矢印で示すような流れを生じる。この
とき,インプットシャフト4の先端付近に配置されたオ
イルシール16によって潤滑油の流れは一旦阻止される
が,余剰の潤滑油はオイルシール16に形成された貫通
孔18を通ってパイロット部27からトランスミッショ
ンケースへと吐き出される。
【0022】従って,パイロット部27を閉塞するよう
にオイルシール16を設けたことにより,パイロットベ
アリング5の潤滑に必要な一定油量をパイロット部27
内に確保することができる。即ち,インプットシャフト
4が回転しているときには遠心力の作用で,図1におい
て点線20で示す位置までパイロット部27に潤滑油を
確保することができる。このように,点線20で示す位
置まで,即ちパイロットベアリング5の円錐ころ25が
潤滑油にかなり浸かる位置まで,潤滑油がパイロット部
27に確保されるので,ダムリング13を設けた従来の
もの(図7参照)に比べて,より多くの潤滑油をパイロ
ット部27に溜めることができ,潤滑が十分に行われる
ことになる。また,オイルシール16に形成する貫通孔
18の位置を適宜選定することによって,パイロットベ
アリング5の潤滑に必要な一定油量を任意に設定するこ
とが可能になる。
【0023】また,パイロット部27における余剰潤滑
油は,貫通孔18から排出されてトランスミッションケ
ースに戻されるので,潤滑油自体はトランスミッション
ケースの潤滑油全体と常に循環が行われて冷却されるこ
とが可能となる。また,貫通孔18から吐き出された潤
滑油は,ブロックリング7等のシンクロ部品へも供給さ
れ,シンクロ部品の潤滑に寄与することができる。ま
た,オイルシール16はメインシャフト9に外嵌させる
ものであるから,インプットシャフト4とメインシャフ
ト9を組み立てる際にリップ部19を傷めるなどの支障
はない。
【0024】また,上記実施例では,リップ部19は凹
部21の内径面29に摺接するように構成したが,必ず
しもその必要はなく,例えばインプットシャフト4の先
端面31に摺接させるようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】この発明によるベアリングの潤滑構造で
は,オイルシールを設けてパイロット部に潤滑油を保持
すると共に,パイロット部の余剰潤滑油をオイルシール
に形成した貫通孔から排出するようにしたので,常に一
定量の潤滑油をパイロット部内(溜め空間内)に確保し
つつ潤滑油を循環させることができる。しかも,オイル
シールに形成された貫通孔の位置を適宜選択することに
よって,パイロット部内に確保される潤滑油の量を任意
に設定することができる。
【0026】このベアリングの潤滑構造において,オイ
ルシールはメインシャフトに外嵌させるものであるか
ら,インプットシャフトの凹部の内径部にダムリングを
挿入固定した図7のものに比べて,多くの潤滑油をパイ
ロット部に確保することが可能になり,パイロットベア
リングの潤滑と冷却を十分に行うことができる。更に,
トランスミッションケース内の潤滑油をパイロット部に
循環させるようにしたので,パイロット部にグリースを
密封した図8の潤滑構造に比べて,潤滑油の劣化及びパ
イロットベアリングからの発熱に対し有利になる。
【0027】このベアリングの潤滑構造において,メイ
ンシャフトにオイルシールを外嵌させる構造を採用して
いるので,組立時にオイルシールを損傷することがなく
なる。また,オイルシールを設けてパイロット部に多く
の潤滑油を確保することができるようにしたので,イン
プットシャフトが停止し且つメインシャフトのみ回転し
ているような状況において,いわゆる車両が牽引されて
いるような状況において,パイロットベアリングの潤滑
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるベアリングの潤滑構造の一実施
例を示す断面図である。
【図2】図1の潤滑構造に使用されたオイルシールを示
す正面図である。
【図3】図2に示すオイルシールのX−X線における矢
視断面図である。
【図4】従来の変速機を示す断面図である。
【図5】従来の変速機におけるベアリングの潤滑構造
(潤滑油循環型)を示す断面図である。
【図6】従来の変速機におけるパイロットベアリングの
別の潤滑構造(潤滑油循環型)を示す断面図である。
【図7】従来の変速機におけるパイロットベアリングの
更に別の潤滑構造(潤滑油循環型)を示す断面図であ
る。
【図8】従来の変速機におけるパイロットベアリングの
更に別の潤滑構造(グリース充填型)を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
4 インプットシャフト(第一シャフト) 5 パイロットベアリング(ベアリング) 9 メインシャフト(第二シャフト) 11 油孔 16 オイルシール 17 芯金(オイルシール本体) 18 貫通孔 19 リップ部 21 凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部に凹部を備えた第一シャフト,前
    記第一シャフトと同一軸上に配置された第二シャフト,
    前記第二シャフトの一端部が前記凹部に配置され且つ前
    記第二シャフトを前記第一シャフトに対して相対回転可
    能に支持するパイロットベアリング,前記第一シャフト
    の外側から潤滑油を導入するために前記第一シャフトに
    形成され且つ前記凹部に開口する油孔,及び前記第二シ
    ャフトに外嵌され且つ前記凹部の壁面に密着して前記パ
    イロットベアリングを収納した前記凹部に所定量の潤滑
    油を保持すると共に余剰の潤滑油を排出するための貫通
    孔を備えたオイルシール,から成るベアリングの潤滑構
    造。
  2. 【請求項2】 前記第一シャフトは変速機におけるイン
    プットシャフトであり,前記第二シャフトは変速機にお
    けるメインシャフトであり,前記インプットシャフトと
    前記メインシャフトとはトランスミッションケース内に
    配置され,前記余剰の潤滑油は前記トランスミッション
    ケースに排出されることから成る請求項1に記載のベア
    リングの潤滑構造。
  3. 【請求項3】 前記油孔は前記第一シャフトの軸線に平
    行に形成されていることから成る請求項1又は2に記載
    のベアリングの潤滑構造。
  4. 【請求項4】 前記オイルシールは,前記第二シャフト
    に外嵌され且つ前記貫通孔を備えたオイルシール本体,
    及び前記オイルシール本体の外周縁に設けられ且つ前記
    凹部に密着するリップ部を有することから成る請求項1
    〜3のいずれか1項に記載のベアリングの潤滑構造。
JP6602498A 1998-03-03 1998-03-03 ベアリングの潤滑構造 Pending JPH11247976A (ja)

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