JPH11247938A - ダンパ付きフライホイール - Google Patents
ダンパ付きフライホイールInfo
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- JPH11247938A JPH11247938A JP4972798A JP4972798A JPH11247938A JP H11247938 A JPH11247938 A JP H11247938A JP 4972798 A JP4972798 A JP 4972798A JP 4972798 A JP4972798 A JP 4972798A JP H11247938 A JPH11247938 A JP H11247938A
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- flywheel
- spring
- fixed
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 板バネを菊花形に形成して、ばねの撓み角
を大きくとれるようにするとともにフライホイールをコ
ンパクトで薄型の構造にすることができるダンパ付きフ
ライホイールを提供することを課題とする。 【解決手段】 駆動側フライホイールと従動側フライホ
イールとに分割した分割型フライホイールを有し、前記
駆動側フライホイールと前記従動側フライホイールとの
間を接続するフライホイールダンパとしてばねを介装
し、該ばねとして板材を菊花状に形成して周方向全周に
配設し、前記ばねの上端部を数枚飛びの均等箇所につき
前記従動側フライホイールに位置固定するとともに前記
上端部の他の部分を前記従動側フライホイールに摺動自
在に接続し、前記ばねの下端部を数枚飛びの均等箇所に
つき前記駆動側フライホイールに位置固定するとともに
前記下端部の他の部分を前記駆動側フライホイールに摺
動自在に接続するように構成する。
を大きくとれるようにするとともにフライホイールをコ
ンパクトで薄型の構造にすることができるダンパ付きフ
ライホイールを提供することを課題とする。 【解決手段】 駆動側フライホイールと従動側フライホ
イールとに分割した分割型フライホイールを有し、前記
駆動側フライホイールと前記従動側フライホイールとの
間を接続するフライホイールダンパとしてばねを介装
し、該ばねとして板材を菊花状に形成して周方向全周に
配設し、前記ばねの上端部を数枚飛びの均等箇所につき
前記従動側フライホイールに位置固定するとともに前記
上端部の他の部分を前記従動側フライホイールに摺動自
在に接続し、前記ばねの下端部を数枚飛びの均等箇所に
つき前記駆動側フライホイールに位置固定するとともに
前記下端部の他の部分を前記駆動側フライホイールに摺
動自在に接続するように構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のフライ
ホイール、特にダンパ機能を付加したダンパ付きフライ
ホイールに関する。
ホイール、特にダンパ機能を付加したダンパ付きフライ
ホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関のフライホイールに
は、低速時の駆動系のガラ音、捩じり振動に起因するこ
もり音を低減するためダンパ機能を付加したものがあ
る。
は、低速時の駆動系のガラ音、捩じり振動に起因するこ
もり音を低減するためダンパ機能を付加したものがあ
る。
【0003】このダンパ付きフライホイールは、円盤状
のホイール部分を二分割して各独立に回動できるように
した2個のマスを有し、一方から他方へ動力を伝達する
ために緩衝用のばねを伝達部材として介装することによ
り、一方の動きを他方へ直接的に伝達せず、若干の緩衝
作用を与えた上で伝達できるようにしている。このよう
なダンパ付きフライホイールは、2個のマスの間に介装
する緩衝用のばねとしてコイルスプリングが用いられ、
円周方向へ伸縮するように配設されている。
のホイール部分を二分割して各独立に回動できるように
した2個のマスを有し、一方から他方へ動力を伝達する
ために緩衝用のばねを伝達部材として介装することによ
り、一方の動きを他方へ直接的に伝達せず、若干の緩衝
作用を与えた上で伝達できるようにしている。このよう
なダンパ付きフライホイールは、2個のマスの間に介装
する緩衝用のばねとしてコイルスプリングが用いられ、
円周方向へ伸縮するように配設されている。
【0004】〔問題点〕このため、従来のコイルスプリ
ングを緩衝用に配設したダンパ付きフライホイールは、
長手方向の寸法が大きくなり、エンジン装着時にはクラ
ンクシャフト後端のオーバーハングが過大となり、ま
た、コンパクトな形状にまとめることが難しく、重量も
大きくなるため、駆動時には、クランクシャフトにかか
るモーメントが過大となり、装着するには各部の補強が
必要となって、無条件に採用することができないという
問題点があった。
ングを緩衝用に配設したダンパ付きフライホイールは、
長手方向の寸法が大きくなり、エンジン装着時にはクラ
ンクシャフト後端のオーバーハングが過大となり、ま
た、コンパクトな形状にまとめることが難しく、重量も
大きくなるため、駆動時には、クランクシャフトにかか
るモーメントが過大となり、装着するには各部の補強が
必要となって、無条件に採用することができないという
問題点があった。
【0005】また、コイルスプリングに代えて、構造的
にコンパクトに収められる板バネを代用することが考え
られるが、単板ではたわみ角が大きくとれず、大きな減
衰が得にくいため、フライホイールの2個のマスの間に
配設するばねとして適用できるものにはならなかった。
にコンパクトに収められる板バネを代用することが考え
られるが、単板ではたわみ角が大きくとれず、大きな減
衰が得にくいため、フライホイールの2個のマスの間に
配設するばねとして適用できるものにはならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における前記問題点を解消するためのものであり、その
ための課題は、板バネを菊花形に形成して、ばねの撓み
角を大きくとれるようにするとともにフライホイールを
コンパクトで薄型の構造にすることができるダンパ付き
フライホイールを提供することにある。
における前記問題点を解消するためのものであり、その
ための課題は、板バネを菊花形に形成して、ばねの撓み
角を大きくとれるようにするとともにフライホイールを
コンパクトで薄型の構造にすることができるダンパ付き
フライホイールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
に係るダンパ付きフライホイールは、駆動側フライホイ
ールと従動側フライホイールとに分割した分割型フライ
ホイールを有し、前記駆動側フライホイールと前記従動
側フライホイールとの間を接続するフライホイールダン
パとしてばねを介装し、該ばねとして板材を菊花状に形
成して周方向全周に配設し、前記ばねの上端部を数枚飛
びの均等箇所につき前記従動側フライホイールに位置固
定するとともに前記上端部の他の部分を前記従動側フラ
イホイールに摺動自在に接続し、前記ばねの下端部を数
枚飛びの均等箇所につき前記駆動側フライホイールに位
置固定するとともに前記下端部の他の部分を前記駆動側
フライホイールに摺動自在に接続したことを特徴とする
ものである。
に係るダンパ付きフライホイールは、駆動側フライホイ
ールと従動側フライホイールとに分割した分割型フライ
ホイールを有し、前記駆動側フライホイールと前記従動
側フライホイールとの間を接続するフライホイールダン
パとしてばねを介装し、該ばねとして板材を菊花状に形
成して周方向全周に配設し、前記ばねの上端部を数枚飛
びの均等箇所につき前記従動側フライホイールに位置固
定するとともに前記上端部の他の部分を前記従動側フラ
イホイールに摺動自在に接続し、前記ばねの下端部を数
枚飛びの均等箇所につき前記駆動側フライホイールに位
置固定するとともに前記下端部の他の部分を前記駆動側
フライホイールに摺動自在に接続したことを特徴とする
ものである。
【0008】請求項2に係るダンパ付きフライホイール
は、前記駆動側フライホイールと前記従動側フライホイ
ールとは、等間隔に固定シューを設け、その固定シュー
の間に複数個の摺動自在な可動シューを配設したリング
状取付具を設け、前記ばねの上端部を前記従動側フライ
ホイールに設けたリング状取付具の各シューに嵌め込
み、前記ばねの下端部を前記駆動側フライホイールに設
けたリング状取付具の各シューに嵌め込んだことを特徴
とする。
は、前記駆動側フライホイールと前記従動側フライホイ
ールとは、等間隔に固定シューを設け、その固定シュー
の間に複数個の摺動自在な可動シューを配設したリング
状取付具を設け、前記ばねの上端部を前記従動側フライ
ホイールに設けたリング状取付具の各シューに嵌め込
み、前記ばねの下端部を前記駆動側フライホイールに設
けたリング状取付具の各シューに嵌め込んだことを特徴
とする。
【0009】請求項3に係るダンパ付きフライホイール
は、リング状取付具の各可動シューを前記固定シューの
間に位置させるとともに各可動シューの間にばねの最大
許容たわみ量に見合ったストロークを与えるように隙間
を設けたことを特徴とする。
は、リング状取付具の各可動シューを前記固定シューの
間に位置させるとともに各可動シューの間にばねの最大
許容たわみ量に見合ったストロークを与えるように隙間
を設けたことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下の実施の形態では自動車用フ
ライホイールについて具体的に説明する。ダンパ付きフ
ライホイールは、図1,2に示すように、クランクシャ
フト1に組み付けるクランクシャフト接続側フライホイ
ール(本明細書中、これを駆動側フライホイールという
ものとする)11と、伝動装置(ギヤボックス)入力軸
(図示せず)またはクラッチ(図示せず)を組み付ける
クラッチ接続側フライホイール(本明細書中、これを従
動側フライホイールというものとする)12とに分割し
た2分割型フライホイールを形成し、これら分割したフ
ライホイール11,12の間に、上端と下端とを交互に
反対側へ屈曲させて周方向へ延設し全周エンドレスに配
設して菊花形に形成した板ばね13を介装する。
ライホイールについて具体的に説明する。ダンパ付きフ
ライホイールは、図1,2に示すように、クランクシャ
フト1に組み付けるクランクシャフト接続側フライホイ
ール(本明細書中、これを駆動側フライホイールという
ものとする)11と、伝動装置(ギヤボックス)入力軸
(図示せず)またはクラッチ(図示せず)を組み付ける
クラッチ接続側フライホイール(本明細書中、これを従
動側フライホイールというものとする)12とに分割し
た2分割型フライホイールを形成し、これら分割したフ
ライホイール11,12の間に、上端と下端とを交互に
反対側へ屈曲させて周方向へ延設し全周エンドレスに配
設して菊花形に形成した板ばね13を介装する。
【0011】駆動側フライホイール11の外周端には、
周上を10等分した箇所に板ばね13の内周端を係合さ
せる固定シュー11aを10個形成し、各固定シュー1
1aの間に板ばね13の内周端を係合させる可動シュー
11bを各々5個、各可動シュー11bの間に適当幅の
隙間を設けて周方向へ摺動可能に配設したリング11c
を外嵌する。
周上を10等分した箇所に板ばね13の内周端を係合さ
せる固定シュー11aを10個形成し、各固定シュー1
1aの間に板ばね13の内周端を係合させる可動シュー
11bを各々5個、各可動シュー11bの間に適当幅の
隙間を設けて周方向へ摺動可能に配設したリング11c
を外嵌する。
【0012】従動側フライホイール12の上端部には、
駆動側フライホイール11に外嵌したリング11cの厚
みと軸方向の深さが同一となる凹部12aを形成し、そ
の凹部12aの周面に周上を10等分した箇所に板ばね
13の外周端を係合させる固定シュー12bを10個形
成し、各固定シュー12bの間に板ばね13の外周端を
係合させる可動シュー12cを各々5個、各可動シュー
12cの間に適当幅の隙間を設けて周方向へ摺動可能に
配設したリング12dを内嵌する。
駆動側フライホイール11に外嵌したリング11cの厚
みと軸方向の深さが同一となる凹部12aを形成し、そ
の凹部12aの周面に周上を10等分した箇所に板ばね
13の外周端を係合させる固定シュー12bを10個形
成し、各固定シュー12bの間に板ばね13の外周端を
係合させる可動シュー12cを各々5個、各可動シュー
12cの間に適当幅の隙間を設けて周方向へ摺動可能に
配設したリング12dを内嵌する。
【0013】従動側フライホイール12の凹部12aと
リング12dとの境界には、固定シュー12bを形成し
た位置で1つ置きにリング12dの回り止めとしてピン
14を打ち込み、リング12dを位置固定する。駆動側
フライホイール11の外周端に外嵌したリング11c
と、従動側フライホイール12の上端部の凹部12aに
内嵌したリング12dとに配設した、固定シュー11
a,12bおよび可動シュー11b,12cには、板ば
ね13の内周端と外周端とのそれぞれを係合させる凹部
11d,12eを設けて係合端を形成する。
リング12dとの境界には、固定シュー12bを形成し
た位置で1つ置きにリング12dの回り止めとしてピン
14を打ち込み、リング12dを位置固定する。駆動側
フライホイール11の外周端に外嵌したリング11c
と、従動側フライホイール12の上端部の凹部12aに
内嵌したリング12dとに配設した、固定シュー11
a,12bおよび可動シュー11b,12cには、板ば
ね13の内周端と外周端とのそれぞれを係合させる凹部
11d,12eを設けて係合端を形成する。
【0014】板ばね13は、一定幅の板材を一定長さの
位置で交互に反対側へ屈曲させ、多数の上端と下端とを
生ぜしめて周方向へ延設し、全周エンドレスの菊花形に
形成して大きな撓みが得られるようにする。そして、菊
花形に形成された板ばね13の外周端となる各上端を従
動側フライホイール12に配設された固定シュー12b
および可動シュー12cのそれぞれの凹部12eに嵌め
込み、内周端となる各下端を駆動側フライホイール11
に配設された固定シュー11aおよび可動シュー11b
のそれぞれの凹部11dに嵌め込むことにより、板ばね
13を介して駆動側フライホイール11と従動側フライ
ホイール12とを接続し、駆動側フライホイール11の
駆動力を板ばね13を介して従動側フライホイール12
に伝達できるようにする。
位置で交互に反対側へ屈曲させ、多数の上端と下端とを
生ぜしめて周方向へ延設し、全周エンドレスの菊花形に
形成して大きな撓みが得られるようにする。そして、菊
花形に形成された板ばね13の外周端となる各上端を従
動側フライホイール12に配設された固定シュー12b
および可動シュー12cのそれぞれの凹部12eに嵌め
込み、内周端となる各下端を駆動側フライホイール11
に配設された固定シュー11aおよび可動シュー11b
のそれぞれの凹部11dに嵌め込むことにより、板ばね
13を介して駆動側フライホイール11と従動側フライ
ホイール12とを接続し、駆動側フライホイール11の
駆動力を板ばね13を介して従動側フライホイール12
に伝達できるようにする。
【0015】各可動シュー11b,12cの間に設ける
隙間は、板ばね13の最大許容撓み量に見合ったストロ
ークだけ撓むと隣合った可動シュー11b,12cまた
は固定シュー11a,12bに突き当たり、それ以上に
周方向への移動ができないように定めて、ばね13の特
定のひだの部分だけが大きく変形することを防止して、
全体的に均等に撓むようにしている。
隙間は、板ばね13の最大許容撓み量に見合ったストロ
ークだけ撓むと隣合った可動シュー11b,12cまた
は固定シュー11a,12bに突き当たり、それ以上に
周方向への移動ができないように定めて、ばね13の特
定のひだの部分だけが大きく変形することを防止して、
全体的に均等に撓むようにしている。
【0016】このように構成すると、無負荷状態にある
場合、図3および図4に示すように、駆動側フライホイ
ール11に配設された固定シュー11aおよび可動シュ
ー11bのそれぞれの間に設けられた隙間が周上で均一
に開けられているとき、クランクシャフト1が回転して
駆動側フライホイール11に回転力(軸トルク)が加え
られると板ばね13を介して従動側フライホイール12
に伝達され、駆動側フライホイール11に配設された固
定シュー11aが従動側フライホイール12に配設され
た固定シュー12bに近接していく部分で、各可動シュ
ー11b,12cがリング側との摩擦による減衰効果を
発揮しつつ低剛性のばねとして低いながらもダンパ効果
を発揮してシュー同志が当接するまで周上を移動し、板
ばね13に変形を生じさせることにより、駆動側フライ
ホイール11と従動側フライホイール12との間で動作
にずれが生じる。
場合、図3および図4に示すように、駆動側フライホイ
ール11に配設された固定シュー11aおよび可動シュ
ー11bのそれぞれの間に設けられた隙間が周上で均一
に開けられているとき、クランクシャフト1が回転して
駆動側フライホイール11に回転力(軸トルク)が加え
られると板ばね13を介して従動側フライホイール12
に伝達され、駆動側フライホイール11に配設された固
定シュー11aが従動側フライホイール12に配設され
た固定シュー12bに近接していく部分で、各可動シュ
ー11b,12cがリング側との摩擦による減衰効果を
発揮しつつ低剛性のばねとして低いながらもダンパ効果
を発揮してシュー同志が当接するまで周上を移動し、板
ばね13に変形を生じさせることにより、駆動側フライ
ホイール11と従動側フライホイール12との間で動作
にずれが生じる。
【0017】図5および図6に示すように、駆動側フラ
イホイール11に配設された固定シュー11aと従動側
フライホイール12に配設された固定シュー12bとの
間に位置する可動シュー11bおよび可動シュー12c
が近接する部分では、可動シュー11bおよび可動シュ
ー12cはシュー同志が当接するまでの間の摺動時では
リング側との摩擦抵抗による減衰効果が得られ、シュー
同志が当接すると、当接した可動シュー11bおよび可
動シュー12cに嵌め込まれている菊花状のばね12の
ひだの部分では全体が均等に撓むようになって同じ変形
を起こし、当接しないでフリーの状態になっている可動
シュー11bおよび可動シュー12cに嵌め込まれてい
る菊花状のばね13のひだの部分よりも高い剛性のばね
として作用し、高いねじりばね定数を発揮するようにな
る。
イホイール11に配設された固定シュー11aと従動側
フライホイール12に配設された固定シュー12bとの
間に位置する可動シュー11bおよび可動シュー12c
が近接する部分では、可動シュー11bおよび可動シュ
ー12cはシュー同志が当接するまでの間の摺動時では
リング側との摩擦抵抗による減衰効果が得られ、シュー
同志が当接すると、当接した可動シュー11bおよび可
動シュー12cに嵌め込まれている菊花状のばね12の
ひだの部分では全体が均等に撓むようになって同じ変形
を起こし、当接しないでフリーの状態になっている可動
シュー11bおよび可動シュー12cに嵌め込まれてい
る菊花状のばね13のひだの部分よりも高い剛性のばね
として作用し、高いねじりばね定数を発揮するようにな
る。
【0018】この状態のばね13の負荷(トルク)と変
形との関係は、図7に示すように、可動シュー11bお
よび可動シュー12cが隣合う可動シュー11b,12
cまたは固定シュー11a,12bに突き当たる前では
低剛性の負荷−撓み特性を示し、可動シュー11bおよ
び可動シュー12cが隣合う可動シュー11b,12c
または固定シュー11a,12bに突き当たって移動が
停止するところ(変曲点)で特性が変化し、各可動シュ
ー11b,12cが隣合う可動シュー11b,12cま
たは固定シュー11a,12bに当接して移動できなく
なってからは、高剛性の負荷−撓み特性を示す。
形との関係は、図7に示すように、可動シュー11bお
よび可動シュー12cが隣合う可動シュー11b,12
cまたは固定シュー11a,12bに突き当たる前では
低剛性の負荷−撓み特性を示し、可動シュー11bおよ
び可動シュー12cが隣合う可動シュー11b,12c
または固定シュー11a,12bに突き当たって移動が
停止するところ(変曲点)で特性が変化し、各可動シュ
ー11b,12cが隣合う可動シュー11b,12cま
たは固定シュー11a,12bに当接して移動できなく
なってからは、高剛性の負荷−撓み特性を示す。
【0019】さらに、内燃機関の回転数が上昇すると、
慣性力により大きな力で外周側へ可動シュー12cが押
し付けられ、リング12dの摺動面と可動シュー12c
との間において大きな摩擦抵抗が得られるようになる。
このため、板ばね13では、フライホイールの動作時
に、ばね定数の低減とダンピングとが同時に行われる。
慣性力により大きな力で外周側へ可動シュー12cが押
し付けられ、リング12dの摺動面と可動シュー12c
との間において大きな摩擦抵抗が得られるようになる。
このため、板ばね13では、フライホイールの動作時
に、ばね定数の低減とダンピングとが同時に行われる。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明における請求項1に
係るダンパ付きフライホイールでは、駆動側フライホイ
ールと従動側フライホイールとに分割した分割型フライ
ホイールを有し、前記駆動側フライホイールと前記従動
側フライホイールとの間を接続するフライホイールダン
パとしてばねを介装し、該ばねとして板材を菊花状に形
成して周方向全周に配設し、前記ばねの上端部を数枚飛
びの均等箇所につき前記従動側フライホイールに位置固
定するとともに前記上端部の他の部分を前記従動側フラ
イホイールに摺動自在に接続し、前記ばねの下端部を数
枚飛びの均等箇所につき前記駆動側フライホイールに位
置固定するとともに前記下端部の他の部分を前記駆動側
フライホイールに摺動自在に接続したことにより、ばね
の摺動自在に接続した部分が隣合う接続部分に当接して
移動不能になるときを境にして特性の異なるばねが得ら
れ、ばね定数の低減とダンピングとを同時に行い、効果
的にダンパ機能を発揮することができ、コンパクトで薄
型のダンパ付きフライホイールを実現することができ
る。
係るダンパ付きフライホイールでは、駆動側フライホイ
ールと従動側フライホイールとに分割した分割型フライ
ホイールを有し、前記駆動側フライホイールと前記従動
側フライホイールとの間を接続するフライホイールダン
パとしてばねを介装し、該ばねとして板材を菊花状に形
成して周方向全周に配設し、前記ばねの上端部を数枚飛
びの均等箇所につき前記従動側フライホイールに位置固
定するとともに前記上端部の他の部分を前記従動側フラ
イホイールに摺動自在に接続し、前記ばねの下端部を数
枚飛びの均等箇所につき前記駆動側フライホイールに位
置固定するとともに前記下端部の他の部分を前記駆動側
フライホイールに摺動自在に接続したことにより、ばね
の摺動自在に接続した部分が隣合う接続部分に当接して
移動不能になるときを境にして特性の異なるばねが得ら
れ、ばね定数の低減とダンピングとを同時に行い、効果
的にダンパ機能を発揮することができ、コンパクトで薄
型のダンパ付きフライホイールを実現することができ
る。
【0021】また、請求項2に係るダンパ付きフライホ
イールでは、前記駆動側フライホイールと前記従動側フ
ライホイールとは、等間隔に固定シューを設け、その固
定シューの間に複数個の摺動自在な可動シューを配設し
たリング状取付具を設け、前記ばねの上端部を前記従動
側フライホイールに設けたリング状取付具の各シューに
嵌め込み、前記ばねの下端部を前記駆動側フライホイー
ルに設けたリング状取付具の各シューに嵌め込んだこと
により、各固定シューの間に位置する可動シューが互い
に当接するまで近接するときに、摩擦抵抗による減衰効
果が得られ、シュー同志が当接してからは、当接した可
動シューに嵌め込まれている菊花状ひだの部分全体が均
等に撓むようになって、互いに当接していないフリーな
可動シューに嵌め込まれている菊花状ひだの部分よりも
高い剛性のばねとして作用し、高いダンパ効果を発揮す
ることができる。
イールでは、前記駆動側フライホイールと前記従動側フ
ライホイールとは、等間隔に固定シューを設け、その固
定シューの間に複数個の摺動自在な可動シューを配設し
たリング状取付具を設け、前記ばねの上端部を前記従動
側フライホイールに設けたリング状取付具の各シューに
嵌め込み、前記ばねの下端部を前記駆動側フライホイー
ルに設けたリング状取付具の各シューに嵌め込んだこと
により、各固定シューの間に位置する可動シューが互い
に当接するまで近接するときに、摩擦抵抗による減衰効
果が得られ、シュー同志が当接してからは、当接した可
動シューに嵌め込まれている菊花状ひだの部分全体が均
等に撓むようになって、互いに当接していないフリーな
可動シューに嵌め込まれている菊花状ひだの部分よりも
高い剛性のばねとして作用し、高いダンパ効果を発揮す
ることができる。
【0022】また、請求項3に係るダンパ付きフライホ
イールでは、リング状取付具の各可動シューを前記固定
シューの間に位置させるとともに各可動シューの間にば
ねの最大許容たわみ量に見合ったストロークを与えるよ
うに隙間を設けたことにより、動作時に、各可動シュー
の間の隙間がなくなるまでは摩擦による減衰効果を利用
しつつ移動してばねを低剛性ばねとして機能し、各可動
シューの間の隙間がなくなり移動できないものは移動で
きなくなった可動シューに接続したばねの部分が全体と
して均等に撓むようになり、高剛性のばねとして機能し
て、可動シューの状態によってばねの特性が2段階に変
化することができ、また、回転数の増加とともに可動シ
ューの遠心力による外周側への押圧力が増加して大きな
摩擦力を得ることができ、ばね定数の低減とダンピング
とを同時に行うことができる。
イールでは、リング状取付具の各可動シューを前記固定
シューの間に位置させるとともに各可動シューの間にば
ねの最大許容たわみ量に見合ったストロークを与えるよ
うに隙間を設けたことにより、動作時に、各可動シュー
の間の隙間がなくなるまでは摩擦による減衰効果を利用
しつつ移動してばねを低剛性ばねとして機能し、各可動
シューの間の隙間がなくなり移動できないものは移動で
きなくなった可動シューに接続したばねの部分が全体と
して均等に撓むようになり、高剛性のばねとして機能し
て、可動シューの状態によってばねの特性が2段階に変
化することができ、また、回転数の増加とともに可動シ
ューの遠心力による外周側への押圧力が増加して大きな
摩擦力を得ることができ、ばね定数の低減とダンピング
とを同時に行うことができる。
【図1】本発明の実施の形態によるクラッチを外した状
態のダンパ付きフライホイールを示す正面図である。
態のダンパ付きフライホイールを示す正面図である。
【図2】図1に対する縦断面図である。
【図3】実施の形態における無負荷状態のばねを説明す
る部分拡大説明図である。
る部分拡大説明図である。
【図4】実施の形態における無負荷状態のばねを説明す
るダンパ構造説明図である。
るダンパ構造説明図である。
【図5】実施の形態における負荷状態のばねを説明する
部分拡大説明図である。
部分拡大説明図である。
【図6】実施の形態における負荷状態のばねを説明する
ダンパ構造説明図である。
ダンパ構造説明図である。
【図7】実施の形態におけるばねの特性を示す特性曲線
図である。
図である。
1 クランクシャフト 11 駆動側フライホイール(クランクシャフト接続側
フライホイール) 11a 固定シュー 11b 可動シュー 11c リング(リング状取付具) 11d 凹部 12 従動側フライホイール(クラッチ接続側フライホ
イール) 12a 凹部 12b 固定シュー 12c 可動シュー 12d リング(リング状取付具) 12e 凹部 13 ばね 14 ピン
フライホイール) 11a 固定シュー 11b 可動シュー 11c リング(リング状取付具) 11d 凹部 12 従動側フライホイール(クラッチ接続側フライホ
イール) 12a 凹部 12b 固定シュー 12c 可動シュー 12d リング(リング状取付具) 12e 凹部 13 ばね 14 ピン
Claims (3)
- 【請求項1】駆動側フライホイールと従動側フライホイ
ールとに分割した分割型フライホイールを有し、前記駆
動側フライホイールと前記従動側フライホイールとの間
を接続するフライホイールダンパとしてばねを介装し、
該ばねとして板材を菊花状に形成して周方向全周に配設
し、前記ばねの上端部を数枚飛びの均等箇所につき前記
従動側フライホイールに位置固定するとともに前記上端
部の他の部分を前記従動側フライホイールに摺動自在に
接続し、前記ばねの下端部を数枚飛びの均等箇所につき
前記駆動側フライホイールに位置固定するとともに前記
下端部の他の部分を前記駆動側フライホイールに摺動自
在に接続したことを特徴とするダンパ付きフライホイー
ル。 - 【請求項2】前記駆動側フライホイールと前記従動側フ
ライホイールとは、等間隔に固定シューを設け、その固
定シューの間に複数個の摺動自在な可動シューを配設し
たリング状取付具を設け、前記ばねの上端部を前記従動
側フライホイールに設けたリング状取付具の各シューに
嵌め込み、前記ばねの下端部を前記駆動側フライホイー
ルに設けたリング状取付具の各シューに嵌め込んだこと
を特徴とする請求項1記載のダンパ付きフライホイー
ル。 - 【請求項3】リング状取付具の各可動シューを前記固定
シューの間に位置させるとともに各可動シューの間にば
ねの最大許容たわみ量に見合ったストロークを与えるよ
うに隙間を設けたことを特徴とする請求項2記載のダン
パ付きフライホイール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4972798A JPH11247938A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | ダンパ付きフライホイール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4972798A JPH11247938A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | ダンパ付きフライホイール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11247938A true JPH11247938A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12839228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4972798A Pending JPH11247938A (ja) | 1998-03-02 | 1998-03-02 | ダンパ付きフライホイール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11247938A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020006228A (ko) * | 2000-07-12 | 2002-01-19 | 이계안 | 듀얼매스플라이휠 |
WO2012131890A1 (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の噛合歯車 |
CN111043240A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-21 | 潍柴动力股份有限公司 | 双质量飞轮及机动车的驱动系 |
-
1998
- 1998-03-02 JP JP4972798A patent/JPH11247938A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020006228A (ko) * | 2000-07-12 | 2002-01-19 | 이계안 | 듀얼매스플라이휠 |
WO2012131890A1 (ja) * | 2011-03-29 | 2012-10-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両の噛合歯車 |
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US9212724B2 (en) | 2011-03-29 | 2015-12-15 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Meshed gear for vehicle |
CN111043240A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-04-21 | 潍柴动力股份有限公司 | 双质量飞轮及机动车的驱动系 |
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