JPH11247935A - ワイヤマウント及びこれを利用した支持構造 - Google Patents

ワイヤマウント及びこれを利用した支持構造

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JPH11247935A
JPH11247935A JP6034398A JP6034398A JPH11247935A JP H11247935 A JPH11247935 A JP H11247935A JP 6034398 A JP6034398 A JP 6034398A JP 6034398 A JP6034398 A JP 6034398A JP H11247935 A JPH11247935 A JP H11247935A
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JP6034398A
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Takeshi Toyokawa
猛 豊川
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NEC Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤマウントを水平方向及び上下方向への
振れが生じない状態にできるように、一対の支持部材の
少なくとも一方に取り付けられて支持部材同士を連結自
在であると共に連結により少なくとも一方向の相対移動
を制限するストッパ手段を備えて、ストッパ手段の操作
によりワイヤマウントを振れる状態と振れない状態とに
切り替える。 【解決手段】 一対の支持部材12、14と各支持部材12、
14の間に介在されたループ状の金属製のワイヤ16とを備
えるワイヤマウント10において、一対の支持部材12、14
の少なくとも一方に取り付けられて支持部材12、14同士
を連結自在であると共に連結により少なくとも一方向の
相対移動を制限するストッパ手段18を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一対の支持部材
をループ状の金属製のワイヤにより連結することにより
各支持部材の間に弾性を持たせると共に、必要に応じて
振れ止めできるようにしたワイヤマウント及びこれを利
用した支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ワイヤマウントは、船舶等に搭載される
各種装置の筐体と該装置を載置するための架台等の間に
ねじ止め等により固定されて該筐体を弾性支持すること
により、架台から筐体に伝達される振動及び衝撃を減衰
して各種装置の保護を図っている。図5に示すようにワ
イヤマウント1は直交するX、Y、Z軸の3軸について
各軸方向の変位と各軸を中心とする回転との6自由度の
運動が可能であるので、架台からの外力がワイヤマウン
ト1を介して筐体に伝達されたときに複雑な3次元運動
を行う。このため、筐体は水平方向及び上下方向に複雑
な振れを起こす。
【0003】ところで、振動及び衝撃を減衰して筐体を
保護するという観点からは、ワイヤマウント1の衝撃吸
収力は大きい方が好ましい。衝撃吸収力を大きくするた
めには、金属ワイヤ2を軟らかくしてワイヤマウント1
のばね定数を小さくすれば良い。
【0004】しかし、衝撃吸収力の大きいワイヤマウン
ト1を使用すると、金属ワイヤ2は変形し易いので、支
持される筐体は前後左右に大きく振れて筐体上部の変位
が大きくなってしまう。このため、前記各種装置の製造
工程の途中や該装置を車両等で運搬する際のように比較
的狭い空間に装置を収容する場合あるいは試験時などに
は、装置が大きく振れて他の部材や同時に搬送する他の
装置に接触したり転倒してしまうおそれがある。
【0005】そこで、このような場合に装置が不用意に
振れないように静的に安定させておくために、図6及び
図8(a)に示すようにワイヤマウント1をねじ止めし
た防振台3と装置の筐体4の四隅の下部との間にブロッ
ク5を介在させることがある。このブロック5の高さ
は、筐体4がワイヤマウント1のみに支持される通常の
支持時の筐体4と防振台3との間隔よりも2〜3mm長く
している。すなわち、筐体4を支持するブロック5は筐
体4の重量を受けて防振台3との間に挟み込まれている
ので、多少の振動でも容易には抜け落ちない。また、ブ
ロック5の高さは通常の支持時の筐体4と防振台3との
間隔よりも2〜3mm長い程度なので、ブロック5が受け
る筐体4の重量はワイヤマウント1の反力により小さく
なっている。このため、作業者はブロック5の取り外し
作業を容易に行うことができる。このような筐体4の振
れ止めを図るブロック5は、外部から振動や衝撃のエネ
ルギが加えられることはないが装置の大きな振れを防止
しなければならない場所、例えば倉庫や工場内等で使用
される。
【0006】一方、筐体4に振れを生じさせないよう
に、図7に示すように装置を上方からワイヤ6により吊
り上げることがある。ここで、ワイヤ6による吊り上げ
は、ワイヤマウント1を上方に引っ張って当該装置の筐
体4に下方への張力を作用させるように行う。これによ
り、装置が吊り下げワイヤ6とワイヤマウント1により
上下から引っ張られるので、装置の振れ止めを行うこと
ができる。このような筐体4の振れ止めを図る吊り下げ
ワイヤ6は、外部から比較的大きな振動や衝撃のエネル
ギが加えられるが装置の大きな振れを防止しなければな
らないとき、例えば車両等による輸送の際に使用され
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たブロック5や吊り下げワイヤ6では、いずれも筐体4
の上下方向への振れを生じさせないものであるので、筐
体4の水平方向への振れの発生を十分に抑制できないお
それがある。
【0008】すなわち、ブロック5を使用して振れ止め
を行う場合では、ブロック5は筐体4の下部から取り外
すことを前提としているため、ブロック5の筐体4と防
振台3への挟み込み量を約30mm程度に抑えている。こ
のため、図8(b)に示すように、防振台3と筐体4と
を水平方向に相対移動させようとする外力Fが作用する
と、ブロック5は外力Fを支えきれずに傾斜して脱落し
てしまうおそれがある。ブロック5が脱落してしまう
と、水平方向への振れを止められないだけでなく、上下
方向への振れも止められなくなってしまう。
【0009】また、吊り下げワイヤ6を使用して振れ止
めを行う場合では、吊り下げワイヤ6及びワイヤマウン
ト1はいずれも水平方向への振動を生じてしまうので、
筐体4に水平方向の外力が作用するとそのまま振れてし
まう。
【0010】そこで、本発明は、水平方向及び上下方向
への振れを生じさせないようにできるワイヤマウント及
びこれを利用した支持構造を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの技術的手段として、この発明に係るワイヤマウント
は、一対の支持部材と各支持部材に連繋したループ状の
金属製のワイヤとを備えるワイヤマウントにおいて、前
記一対の支持部材の少なくとも一方に取り付けられて前
記支持部材同士を連結自在であり、連結時には少なくと
も一方向の相対移動を制限するストッパ手段を備えたこ
とを特徴としている。
【0012】すなわち、ストッパ手段で一対の支持部材
を連結すれば、各支持部材の少なくとも一方向の相対移
動が制限されて、ワイヤマウントが少なくとも一方向に
振れない状態となる。
【0013】また、ストッパ手段による連結を解除する
ことにより各支持部材に対する該ストッパ手段による拘
束が解除され、各支持部材はワイヤにより連結された状
態となり、ワイヤの弾性変形により各支持部材が水平方
向及び上下方向に相対移動自在となる。すなわち、ワイ
ヤマウントが振れる状態となる。
【0014】また、請求項2の発明に係るワイヤマウン
トは、前記ストッパ手段が、一端部が前記支持部材の一
方に支持軸を介して揺動自在に支持され、他端部が他方
の前記支持部材に着脱自在に支持されるレバー部材を備
えたことを特徴としている。
【0015】すなわち、ストッパ手段により一対の支持
部材を連結するときは、レバー部材を支持軸を中心に揺
動させてレバー部材の他端部を他方の支持部材に連繋さ
せる。これにより、一対の支持部材が連結されて少なく
ともレバー部材の軸方向の相対移動が制限されるので、
ワイヤマウントが少なくともその方向に振れない状態と
なる。
【0016】また、ストッパ手段による連結を解除する
には、レバー部材の他端部を他方の支持部材から取り外
す。これにより、ストッパ手段による連結が解除され
て、各支持部材が全方向に相対移動自在となり振れる状
態となる。
【0017】また、請求項3の発明に係るワイヤマウン
トでは、前記ストッパ手段は一対のレバー部材からな
り、それぞれのレバー部材の一端部が一方の前記支持部
材に同軸の支持軸を介して揺動自在に支持され、それぞ
れのレバー部材の他端部が他方の前記支持部材の別個の
位置に着脱自在に支持されることを特徴としている。
【0018】すなわち、ストッパ手段により一対の支持
部材を連結するときは、各レバー部材を支持軸を中心に
揺動させて各レバー部材の他端部を他方の支持部材の別
個の位置に取り付ける。これにより、他方の支持部材と
一対のレバー部材とがほぼ三角形のリンクを形成する。
このため、一対の支持部材は支持軸を中心とする回転以
外の相対移動が全て制限されるので、ワイヤマウントが
支持軸を中心とする回転以外に振れない状態となる。
【0019】ストッパ手段による連結を解除するには、
各レバー部材の他端部を他方の支持部材から取り外す。
これにより、ストッパ手段による連結が解除されて、各
支持部材が全方向に相対移動自在となり振れる状態とな
る。
【0020】さらに、請求項4の発明に係る支持構造
は、装置等の防振のために、一対の支持部材に連繋させ
たループ状の金属製ワイヤを備えたワイヤマウントで該
装置等を支持するワイヤマウント利用した支持構造にお
いて、前記一対の支持部材の間に、一端部が前記支持部
材の一方に支持軸を介して揺動自在に支持され、他端部
が他方の前記支持部材に着脱自在に支持されるレバー部
材を備えたストッパ手段を介在させたワイヤマウント
を、支持側部材と被支持側部材との間に複数個介在さ
せ、前記複数のワイヤマウントの前記支持軸同士を同軸
上に位置しない状態に配置することを特徴としている。
【0021】それぞれのワイヤマウントの前記各支持部
材を前記ストッパ手段で連結することにより、各ワイヤ
マウントが少なくとも支持軸方向には振れない状態とな
り、しかも、ワイヤマウントの支持軸同士を同軸上に位
置しないように配置してあるので、それぞれのワイヤマ
ウントのレバー部材は揺動できなくなる。このため、被
支持側部材は支持側部材に対して全方向に振れない状態
で支持される。
【0022】また、ストッパ手段による連結を解除すれ
ば、各ワイヤマウントが全方向に振れる状態となる。こ
のため、被支持側部材は支持側部材に対して全方向に振
れる状態で支持される。なお、被支持側部材を装置等の
筐体等とし、支持側部材を該装置を載置させる架台等と
すれば、該装置等を該架台等に固定したり、該装置等に
架台等から振動が伝達するのを抑制することができる。
【0023】また、請求項5の発明に係る支持構造は、
前記ストッパ手段は一対のレバー部材からなり、それぞ
れのレバー部材の一端部が一方の前記支持部材に同軸の
支持軸を介して揺動自在に支持され、それぞれのレバー
部材の他端部が他方の前記支持部材の別個の位置に着脱
自在に支持されることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図示した好ましい実施の形
態に基づいて、この発明に係るワイヤマウント及びこれ
を利用した支持構造を具体的に説明する。
【0025】図1ないし図3に示すように、この発明に
係るワイヤマウント10は、一対の支持部材12、14と各支
持部材12、14を連繋させたループ状の金属製のワイヤ16
とを備えるものである。そして、このワイヤマウント10
には、該ワイヤマウント10の一対の支持部材12、14の少
なくとも一方に取り付けられて支持部材12、14同士を連
結することができ、連結時には少なくとも一方向の相対
移動を制限するストッパ手段18が備えられている。
【0026】前記一対の支持部材12、14は、いずれもほ
ぼ直方体形状で平行に向き合うように位置している。各
支持部材12、14は、それぞれ2枚の長方形状の細長い板
材12a 、12b 、14a 、14b を重畳させて固定することに
より形成されている。そして、各支持部材12、14の板材
12a 、12b 、14a 、14b の間に、ワイヤ16が挟持されて
保持されている。したがって、支持部材12、14はこのワ
イヤ16によって連繋されている。このワイヤ16は螺旋状
に形成され、それぞれの支持部材12、14に順に挟持され
て支持部材12と支持部材14とを弾性的に連結している。
各支持部材12、14の大きさ及び材質やワイヤ16の寸法や
材質等は、支持する筐体の重量や最大変位量に応じて適
宜設定される。
【0027】これらの支持部材12、14の間には、図2に
示すストッパ手段18が介在されている。このストッパ手
段18は、一対のレバー部材20、20と前記支持部材12、14
のそれぞれに固着される2枚の固着部材22、24とから構
成されている。ストッパ手段18の材質としては、JIS G
4303で規定されるステンレス材の機械的強度以上の強度
を有するものであることが望ましい。そして、一対のレ
バー部材20、20の基端部は一方の固着部材22に同軸の支
持軸26で揺動自在に支持させてあり、レバー部材20、20
のそれぞれの先端部は他方の固着部材24の別個の位置に
着脱自在に支持されるようにしてある。また、このレバ
ー部材20、20を複数設けてあるので、ストッパ手段18に
よる各支持部材12、14の連結を強固にすることができ
る。支持軸26は、図3に示すように、固着部材22に両端
部が固定され、中間部が各レバー部材20、20の基端部に
形成された支持透孔20a を貫通してレバー部材20、20を
それぞれ回転自在としてある。
【0028】他方、各レバー部材20、20の先端部と他方
の固着部材24との取り付けは、図1及び図3に示すよう
に、ボルト28、30でのねじ止めにより行っている。すな
わち、ボルト28、30が、各レバー部材20、20の先端部に
形成された取付透孔20b を貫通して各レバー部材20、20
を他方の固着部材24に揺動自在に支持させてある。
【0029】ここで、支持軸26とボルト28、30との径
は、これら支持軸26及びボルト28、30の破断強度が使用
最大衝撃値の2倍以上になるように設定することが好ま
しい。また、この実施形態では各レバー部材20、20と他
方の固着部材24との固着をボルト28、30によるねじ止め
により行っているが、これには限られずピン止めとした
りフックを係合するようにして固着しても良い。
【0030】また、各レバー部材20、20の先端部を他方
の固着部材24に取り付けないでワイヤマウント10を振れ
る状態にしておく場合は、図2に示すように各レバー部
材20、20の先端部を支持軸26を有する側の固着部材22に
取り付けておく。この取り付けは、他方の固着部材24へ
の取り付けの際に使用するボルト28、30を付け替えてね
じ止めして行う。ここでの取り付けもねじ止めにより行
っているが、これには限られずピン止めとしたりフック
を係合するようにして固着しても良い。
【0031】さらに、固着部材22、24の幅及び長さは前
記支持部材12、14と同等かこれより小さくして、固着部
材22、24が支持部材12、14に取り付けられたときに支持
部材12、14の端部から突出しないようにする。また、固
着部材22、24の厚さは、ワイヤ16が最も撓んで支持部材
12、14が最接近したときに互いに干渉しない大きさとす
る。支持部材12、14と固着部材22、24との固着は、支持
部材12、14の各板材12a 、12b 、14a 、14b を貫通して
固着部材22、24に螺合するボルト32によりなされてい
る。
【0032】以上により構成したこの発明に係るワイヤ
マウント及びこれを利用した支持構造の実施形態につい
ての作用を、以下に説明する。
【0033】このワイヤマウントを介して支持された装
置等が振れないようにするためには、前記一対のレバー
部材20、20の先端部を前記他方の固着部材24の別個の位
置に取り付ける。これにより、他方の固着部材24と一対
のレバー部材20、20とが三角形のリンクを形成する。こ
のため、一対の支持部材12、14は支持軸26を中心とする
回転以外の相対移動が全て制限されるので、ワイヤマウ
ント10が支持軸26を中心とする回転以外には振れない状
態となる。
【0034】ここで、図3に示すように、各支持部材1
2、14の支持軸26方向への変位Xは数式1により算出さ
れる。
【数1】X=H×sinθ sinθ=(d2−d1)/L ∴X=H×(d2−d1)/L 但し、H :ワイヤマウントの最大高さ d1:支持軸の直径 d2:支持透孔の直径 L :レバー部材の軸方向の厚さ。
【0035】そして、例えばH=88.9mm、d1 =4mm、
d2 =4.2mm、L=12.4mmとした場合は、X=1.4mm と
なる。したがって、ワイヤマウント10の大きさに比べて
各支持部材12、14の支持軸26方向への変位Xは実用上は
無視できる程度の極めて小さい値となる。
【0036】このワイヤマウントを介して支持された装
置等に振動が伝わらないようにするためには、前記一対
のレバー部材20、20の先端部を前記他方の固着部材24か
ら外すことによる。これにより、固着部材22、24の間の
連繋が解除されるから、各固着部材22、24が全方向に相
対移動自在となりワイヤマウント10が振れる状態とな
る。
【0037】次に、図4に基づいて、前記ワイヤマウン
ト10を利用した支持構造34を説明する。同図はこの支持
構造34の一例を示す概略の斜視図であり、この支持構造
34は、支持側部材及び被支持側部材としての例えばほぼ
正方形の2枚の支持板36、36と、各支持板36、36の間に
各辺に沿って配設した4つのワイヤマウント10、…、10
とを備えている。この実施形態では支持側部材及び被支
持側部材として支持板36、36を使用しているが、これら
には限られず例えば支持側部材を架台とし被支持側部材
を装置等の筐体として、それぞれにワイヤマウント10を
直接固着するようにしても良い。各ワイヤマウント10と
支持板36、36とは、ねじ止め等により固着されている。
【0038】そして、4つのワイヤマウント10、…、10
のうち、少なくとも2つについて上述のストッパ手段18
を設けると共に、その少なくとも2組のワイヤマウント
10、10の支持軸26、26を同軸上に位置しないように配置
してある。このため、2組のワイヤマウント10、10をス
トッパ手段18により連結したときに各ワイヤマウント1
0、10の回転自在な方向が相殺されるので、各支持板3
6、36を全方向に振れない状態とすることができる。
【0039】以上により構成された支持構造34の作用
を、以下に説明する。予め支持構造34の一方の支持板36
を架台等に設置すると共に他方の支持板36に装置の筐体
等の支持物を載置してねじ止め等により固着しておく。
【0040】この筐体等に収納された装置を架台等から
の振動等から保護するために各支持板36、36を振れる状
態にするときは、各ワイヤマウント10の各レバー部材2
0、20を支持軸26を有する方の固着部材22に収容してお
き各支持部材12、14を連結しないようにしておく。これ
により、各ワイヤマウント10が全方向に振れる状態とな
るので、各支持板36、36は全方向に振れる状態になる。
このため、架台等から筐体に伝わる振動は支持構造34に
より減衰され、筐体を架台等の振動や衝撃から保護する
ことができる。
【0041】一方、筐体を静的に安定させるために各支
持板36、36を全方向に振れない状態にするときは、各ワ
イヤマウント10の各レバー部材20、20を他方の固着部材
24に固着して各支持部材12、14を連結する。これによ
り、各ワイヤマウント10が支持軸26を中心とする回転以
外に振れない状態となる。そして、少なくとも2組のワ
イヤマウント10の支持軸26が同軸上に位置しないように
配置してあるので、各ワイヤマウント10、10の回転自在
な方向が相殺される。このため、各支持板36、36は全方
向に振れない状態になる。したがって、該筐体を静的に
安定して保持することができる。
【0042】上述したように本実施形態のワイヤマウン
ト10によれば、ストッパ手段18を操作することにより、
該ワイヤマウント10を振れる状態と振れない状態とに切
り替えることができる。すなわち、ワイヤマウント10の
使用状況に応じて適切な状態に切り替えて使用すること
ができる。
【0043】また、本実施形態のワイヤマウント10によ
れば、各支持部材12、14の間にストッパ手段18を固着し
て形成してあるので、ストッパ部材として別個の部品を
使用する必要がない。このため、ストッパ部品を取り付
けるための空間が不要となるので、省スペース化を図る
ことができる。
【0044】さらに、本実施形態のワイヤマウント10に
よれば、各支持部材12、14の間にストッパ手段18を固着
して形成してあるので、既存のワイヤマウントの各支持
部材の間にストッパ手段18を固着することにより本発明
のワイヤマウント10を得ることができる。すなわち、既
存の設備をそのまま利用しながらワイヤマウントを振れ
る状態と振れない状態とに切り替えることができるよう
になる。
【0045】なお、ここに説明した実施形態は本発明の
好ましい一形態であって、本発明はこれに限定されるも
のではなく、要旨を逸脱しない範囲において種々変形し
て実施することができることは勿論である。例えば、本
実施形態の支持構造34はほぼ正方形の2枚の支持板36、
36と、各支持板36、36の間に各辺に沿って配設した4つ
のワイヤマウント10、…、10とを備えているが、これに
は限られずワイヤマウント10を支持側部材及び被支持側
部材の間に少なくとも2組介在させると共に、2組のワ
イヤマウント10、10の支持軸26、26を同軸上に位置しな
いように配置すれば良く、例えばほぼ三角形状の2枚の
支持板と、各支持板の間に各辺に沿って配設した3つの
ワイヤマウントとを備えるようにしても良い。この場
合、支持側部材及び被支持側部材の間に少なくとも2組
介在されたワイヤマウント10、10の支持軸26、26を同軸
上に位置しない状態で配置することができるので、2組
のワイヤマウント10、10をストッパ手段18により連結し
たときに各支持板36、36を全方向に振れない状態とする
ことができる。
【0046】また、上述した実施形態のワイヤマウント
10では、ストッパ手段18は一対のレバー部材20、20を備
えた構造としてあるが、これには限られず1本のレバー
部材からなる構造であっても構わない。この場合、該1
本のレバー部材により支持部材同士を連結自在であると
共に、連結により少なくとも一方向(即ち、軸方向)の
相対移動を制限することができる。そして、このワイヤ
マウントを支持側部材及び被支持側部材の間に少なくと
も2つ介在させると共に、2組のワイヤマウントの支持
軸を同軸上に位置しないように配置することにより、各
ワイヤマウントのレバー部材が揺動できなくなる。この
ため、支持側部材及び被支持側部材を全方向に振れない
状態にすることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るワ
イヤマウントによれば、前記ストッパ手段で一対の支持
部材を連結することにより、各支持部材の少なくとも一
方向の相対移動を制限してワイヤマウントを少なくとも
一方向に振れない状態とすることができる。また、スト
ッパ手段による連結を解除することにより各支持部材を
水平方向及び上下方向に相対移動自在としてワイヤマウ
ントを振れる状態にすることができる。したがって、ス
トッパ手段を操作することによりワイヤマウントを振れ
る状態と振れない状態とに変更することができ、ワイヤ
マウントの使用状況に応じて適切な状態に切り替えて使
用することができる。
【0048】また、ストッパ手段は一対の支持部材の少
なくとも一方に取り付けられているので、ストッパ部材
として別個の部品を使用する必要がない。すなわち、ス
トッパ部品を取り付けるための空間が不要となるので、
省スペース化を図ることができる。
【0049】また、請求項2の発明に係るワイヤマウン
トによれば、前記レバー部材の他端部を他方の支持部材
に着脱することによりストッパ部材の連結とその解除を
行うことができるので、ワイヤマウントを振れる状態と
振れない状態とに切り替える作業をより容易に、かつ確
実に行うことができる。
【0050】また、請求項3の発明に係るワイヤマウン
トによれば、ストッパ手段を一対のレバー部材で構成し
たので、該ストッパ手段で一対の支持部材を連結するこ
とにより他方の支持部材と一対のレバー部材とが三角形
のリンクを形成する。このため、一対の支持部材は支持
軸を中心とする回転以外の相対移動が全て制限されて、
ワイヤマウントを支持軸を中心とする回転以外に振れな
い状態とすることができる。また、ストッパ手段の連結
を解除することにより、各支持部材を全方向に相対移動
自在な振れる状態とすることができる。
【0051】また、請求項4または請求項5の発明に係
るワイヤマウントを利用した支持構造では、振れる状態
と振れない状態とに変更させることができるワイヤマウ
ントを介在させて支持側部材と被支持側部材とを連繋さ
せたから、装置等に該装置を載置させた架台等から振動
が伝達するのを防止できると共に、必要に応じて該装置
等を架台等に固定したと同様の状態とすることができ
る。すなわち、ワイヤマウントの支持軸同士を同軸上に
位置しないように配置しているので、各ワイヤマウント
のレバー部材は揺動できなくなる。このため、被支持側
部材を支持側部材に対して全方向に振れない状態で支持
することができる。よって、被支持側部材及びこれに支
持される筐体等を静的に安定して保持することができる
【0052】また、ストッパ手段による連結を解除すれ
ば、各ワイヤマウントが全方向に振れる状態となる。こ
のため、被支持側部材は支持側部材に対して全方向に振
れる状態で支持される。よって、支持側部材から被支持
側部材に伝わる振動はワイヤマウントにより減衰され、
支持側部材及びこれに載置される筐体等を支持側部材の
振動や衝撃から保護することができる。
【0053】しかも、各ストッパ手段を操作することに
より支持構造を振れる状態と振れない状態とに切り替え
ることができるので、支持構造の使用状況に応じて適切
な状態に切り替えて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るワイヤマウントの振れない状態
を示す斜視図である。
【図2】この発明に係るワイヤマウントの振れる状態を
示す斜視図である。
【図3】この発明に係るワイヤマウントの支持軸方向に
変位した状態を示す一部を省略した側面図である。
【図4】この発明に係るワイヤマウントを利用した支持
構造を示す斜視図である。
【図5】従来のワイヤマウントを示す斜視図である。
【図6】従来のワイヤマウントを利用した支持構造の振
れない状態を示す斜視図である。
【図7】従来のワイヤマウントを利用した支持構造の振
れない状態の他の例を示す斜視図である。
【図8】従来のワイヤマウントを利用した支持構造の振
れない状態を示す側面図であり、(a)は水平振動が加
えられない状態であり、(b)は水平振動が加えられた
状態である。
【符号の説明】
10 ワイヤマウント 12 支持部材 14 支持部材 16 ワイヤ 18 ストッパ手段 20 レバー部材 26 支持軸 34 支持構造 36 支持板(支持側部材、被支持側部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の支持部材と各支持部材に連繋した
    ループ状の金属製のワイヤとを備えるワイヤマウントに
    おいて、 前記一対の支持部材の少なくとも一方に取り付けられて
    前記支持部材同士を連結自在であり、連結時には少なく
    とも一方向の相対移動を制限するストッパ手段を備えた
    ことを特徴とするワイヤマウント。
  2. 【請求項2】 前記ストッパ手段は、一端部が前記支持
    部材の一方に支持軸を介して揺動自在に支持され、他端
    部が他方の前記支持部材に着脱自在に支持されるレバー
    部材を備えたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ
    マウント。
  3. 【請求項3】 前記ストッパ手段は一対のレバー部材か
    らなり、それぞれのレバー部材の一端部が一方の前記支
    持部材に同軸の支持軸を介して揺動自在に支持され、そ
    れぞれのレバー部材の他端部が他方の前記支持部材の別
    個の位置に着脱自在に支持されることを特徴とする請求
    項1に記載のワイヤマウント。
  4. 【請求項4】 装置等の防振のために、一対の支持部材
    に連繋させたループ状の金属製ワイヤを備えたワイヤマ
    ウントで該装置等を支持するワイヤマウント利用した支
    持構造において、 前記一対の支持部材の間に、一端部が前記支持部材の一
    方に支持軸を介して揺動自在に支持され、他端部が他方
    の前記支持部材に着脱自在に支持されるレバー部材を備
    えたストッパ手段を介在させたワイヤマウントを、支持
    側部材と被支持側部材との間に複数個介在させ、 前記複数のワイヤマウントの前記支持軸同士を同軸上に
    位置しない状態に配置することを特徴とするワイヤマウ
    ントを利用した支持構造。
  5. 【請求項5】 前記ストッパ手段は一対のレバー部材か
    らなり、それぞれのレバー部材の一端部が一方の前記支
    持部材に同軸の支持軸を介して揺動自在に支持され、そ
    れぞれのレバー部材の他端部が他方の前記支持部材の別
    個の位置に着脱自在に支持されることを特徴とする請求
    項4に記載のワイヤマウントを利用した支持構造。
JP6034398A 1998-02-26 1998-02-26 ワイヤマウント及びこれを利用した支持構造 Withdrawn JPH11247935A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008265725A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Korea Railroad Corp 車両用スクリーン装置
JP2010209524A (ja) * 2009-03-06 2010-09-24 Morisen Engineering:Kk ガードレール
CN104595403A (zh) * 2015-01-26 2015-05-06 中科院南京天文仪器有限公司 低刚度重载低频双线钢丝绳隔振器
KR101978652B1 (ko) * 2018-12-26 2019-05-15 한국건설기술연구원 와이어로프 마운트 및 유압댐퍼를 이용한 진동저감 장치

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