JPH11247823A - 二つの部材の連結具 - Google Patents

二つの部材の連結具

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JPH11247823A
JPH11247823A JP6924098A JP6924098A JPH11247823A JP H11247823 A JPH11247823 A JP H11247823A JP 6924098 A JP6924098 A JP 6924098A JP 6924098 A JP6924098 A JP 6924098A JP H11247823 A JPH11247823 A JP H11247823A
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JP
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bolt
female member
insert
female
hole
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JP6924098A
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Akio Kosugi
昭男 小杉
Hiroshi Mori
広志 森
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Nifco Inc
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Nifco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 相互に連結される二つの部材の一方または双
方に、ボルト状体を傾けるような力が作用された場合て
も、連結具の再使用に支障を生じさせない。 【解決手段】 第一の部材P1の差し入れ穴6に差し入
れられ、かつ、雄ネジ部10aを有する軸部10を備え
たボルト状体1と、第二の部材P2の取付穴7への差し
込み部25と、取付穴7の穴縁に掛合する掛合手段Kと
を有すると共に、差し込み部25の内部にボルト状体1
の軸部10の受け入れ空間21を有する雌部材2とを有
している。差し込み部25には、受け入れ空間21に入
り込んだボルト状体1の雄ネジ部10aがネジ止められ
る雌ネジ部31を備えた二つのインサート体3、3が備
えられている。隣り合うインサート体3の間には、ボル
ト状体1の受け入れ方向に沿って割溝4が備えられてい
る。割溝4を広げるように差し込み部25が弾性変形可
能に構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二つの部材の一
方に設けられた取付穴に差し込み、組み付けられる雌部
材と、二つの部材の他方に設けられた差し入れ穴に差し
入れられるボルト状体とを有し、当該ボルト状体を雌部
材に差し入れ、ネジ付けることにより、かかる二つの部
材を相互に連結させる連結具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】二枚のパネル同士、または、パネルと飾
り材同士を重合固定する連結具として、螺子部材を螺合
するナット孔を有する金属製ナット体を内部に備えたス
クリューグロメットが開示されている。(実公平6−6
42公報参照)
【0003】かかるスクリューグロメットによれば、一
方のパネルに設けた通孔にスクリューグロメットを差し
込み、組み付けた後、他方のパネルに設けた取付孔に差
し入れた螺子部材をスクリューグロメット内部に備えら
れた前記ナット体のナット孔にネジ付けるように当該ス
クリューグロメット内に差し入れ、回転させることによ
り、かかる二つのパネルを連結させることが可能とされ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、かかる従来
のスクリューグロメットにあっては、前記螺子部材がネ
ジ付けられるナット孔が前記ナット体に単純に設けられ
ているに過ぎないため、かかる螺子部材にこの螺子部材
を傾けるような力が作用された場合、すなわち、前記二
つのパネルの一方、または、双方が当該螺子部材を傾け
るように移動された場合、前記ナット体のナット孔の変
形、破損などを生じさせて再び当該ナット孔に螺子部材
を適切にネジ付けることができなくなり、この結果、こ
うした力が前記螺子部材に作用されるとグロメット自体
の再使用を不能にしてしまうことがあった。
【0005】そこでこの発明は、かかる従来の技術の不
都合を解消すること、特に、相互に連結される二つの部
材の一方または双方に、ボルト状体を傾けるような力が
作用された場合であっても、この種の連結具の再使用に
支障を生じさせないようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明にあっては、二つの部材の連結
具が以下の(1)〜(6)の構成を備えたものとした。 (1)第一の部材と第二の部材との連結具であって、
(2)この連結具が、頭部と、前記第一の部材に設けら
れた差し入れ穴に差し入れられ、かつ、雄ネジ部を有す
る軸部とを備えたボルト状体と、(3)前記第二の部材
に設けられた取付穴への差し込み部と、この差し込み部
の当該取付穴への差し込みに伴って当該取付穴の穴縁に
掛合する掛合手段とを有すると共に、前記差し込み部の
内部に前記ボルト状体の軸部の受け入れ空間を有する雌
部材とを有しており、(4)前記雌部材における前記差
し込み部には、前記受け入れ空間において、この受け入
れ空間に入り込んだ前記ボルト状体の雄ネジ部がネジ止
められる雌ネジ部をそれぞれ備えた二以上のインサート
体が備えられていると共に、(5)隣り合う前記インサ
ート体の間には、前記ボルト状体の受け入れ方向に沿っ
て割溝が備えられており、(6)この割溝を広げるよう
に前記差し込み部が弾性変形可能に構成してある。かか
る構成によれば、第二の部材の取付穴に雌部材の差し込
み部を差し入れることにより、当該取付穴に当該雌部材
を前記掛合手段により掛合させることができる。この
後、第一の部材の差し入れ穴に前記ボルト状体の軸部を
差し入れ、かつ、この軸部を雌部材の受け入れ空間に入
り込ませて、この受け入れ空間内でインサート体の雌ネ
ジ部に当該軸部の雄ネジ部をネジ止めることができ、こ
のネジ止めにより、連結具を介して第一の部材と第二の
部材とを連結させることができる。
【0007】また、前記二以上のインサート体の間にあ
る側板部にそれぞれ、前記差し込み部を弾性変形させる
ように広げ出される割溝が設けてあることから、相互に
連結された第一の部材と第二の部材との一方、または、
双方が、前記雌部材に連結された前記ボルト状体を傾け
るように移動された場合には、このボルトの移動に追随
して前記割溝を広げ出ささせて、前記差し込み部を弾性
変形させることができる。
【0008】すなわち、前記ボルト状体に対して、この
ボルト状体を傾ける力が作用された場合、この傾けられ
たボルト状体に接する前記インサート体を前記割溝によ
る前記差し込み部の弾性変形により、このように傾けら
れたボルト状体に抗しないように、当該弾性変形分逃が
し動かすことができる。
【0009】また、このようにボルト状体を傾ける力の
作用がなくなった場合、前記差し込み部を弾性復帰させ
て、再び前記インサート体を所期の位置に位置付け、戻
すことができる。
【0010】この結果、前記のようにボルト状体にこの
ボルト状体を傾ける力が作用された場合、このように傾
けられるボルト状体により前記インサート体の雌ネジ部
の破損などを生じさせることがない。
【0011】また、かかるボルト状体を傾ける力が過大
になった場合には、雌部材内からボルト状体を外れ出さ
せて、かかるインサート体の雌ネジ部の破損などを生じ
させないようにすることができる。これにより、雌部材
の再使用を確保することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の典型的な実施の
形態の一つについて、図1ないし図17に基づいて説明
する。
【0013】なお、ここで図1は、この実施の形態にか
かる連結具の構成を理解し易いように、この連結具を構
成するボルト状体1および雌部材2、ならびに当該連結
具により連結される第一の部材P1および第二の部材P
2の要部を、それぞれ斜視の状態として示している。ま
た、図2は、第二の部材P2の取付穴7に雌部材2を差
し入れ、掛合させた状態において、この雌部材2の受け
入れ空間21に第一の部材P1の差し入れ穴6を連通さ
せるように、第二の部材P2上に第一の部材P1を重ね
合わせた状態を示しており、図3および図4は、図2の
後、第一の部材P1の差し入れ穴6に軸部10を差し入
れたボルト状体1の当該軸部10を雌部材2の受け入れ
空間21内において当該雌部材2にネジ付けて、かかる
第一の部材P1と第二の部材P2とを連結させた状態を
示している。図5は、一旦雌部材2にネジ付けられた前
記ボルト状体1に、このボルト状体1を傾けるような力
が作用された場合の状態を理解し易いように、第一の部
材P1を省略して示している。さらに、図6は、雌部材
2のインサートとされる一対のインサート体3、3の構
成を理解し易いように、この一対のインサート体3、3
と、ボルト状体1とを斜視の状態として、それぞれ示し
ている。
【0014】また、図7ないし図12は、雌部材2をそ
れぞれ示している。特に、図7は、鍔部23の側から見
た状態として、図8は、差し込み端24の側から見た状
態として、図9は、割溝4が設けられた側板部22側か
ら見た状態として、図10は、掛合手段Kを構成する弾
性掛合片26が設けられた側板部22側から見た状態と
して、また、図11は、かかる雌部材2を縦断面の状態
として、さらに、図12は、かかる雌部材2を横断面の
状態として、それぞれ示している。
【0015】また、図13ないし図17は、前記一対の
インサート体3、3の一つをそれぞれ示している。特
に、図13は、このインサート体3を長さ方向に沿った
側から見た状態として、また、図14は、上端面38側
から見た状態として、図15は、縦断面の状態として、
図16は、突条部33が設けられた側から見た状態とし
て、図17は、雌ネジ部31が設けられた側から見た状
態として、それぞれ示している。
【0016】この実施の形態にかかる連結具は、第一の
部材P1に設けられた差し入れ穴6に差し入れられるボ
ルト状体1と、第二の部材P2に設けられた取付穴7へ
の差し込みに伴って当該取付穴7に掛合される雌部材2
とを有している。かかる雌部材2は前記ボルト状体1の
軸部10の受け入れ空間21を有しており、第二の部材
P2の取付穴7に当該雌部材2を掛合させた後、第一の
部材P1の差し入れ穴6に差し入れたボルト状体1の前
記軸部10を当該雌部材2の受け入れ空間21に受け入
れさせることにより、かかるボルト状体1と雌部材2と
を連結させて、この連結を通じ、前記第一の部材P1と
第二の部材P2とを連結させることができる構成を備え
ている。
【0017】先ず、前記ボルト状体1は、この実施の形
態にあっては、ドライバなどの工具により回転操作可能
な頭部11と、この頭部11と一体に設けられた軸部1
0とを有している。軸部10には、雄ネジ部10aが形
成されている。
【0018】また、かかる軸部10は、前記第一の部材
P1に設けられた差し入れ穴6に差し入れられる外径に
構成してある。また、前記頭部11は、かかる第一の部
材P1の差し入れ穴6に前記軸部10をその先端側から
差し入れることにより、この差し入れ穴6に引っ掛かる
大きさに形成してある。より詳細には、この実施の形態
にあっては、前記第一の部材P1に設けられた前記差し
入れ穴6が、一方の穴口側6aよりも他方の穴口6b側
を小さくするように構成してあり、この一方の穴口6a
側よりも他方の穴口6b側に向けて穴壁6cを傾斜させ
るように構成されている。そして、小さく構成される他
方の穴口6bを前記ボルト状体1の軸部10は抜け出す
が、頭部11は抜け出さないように構成してある。ま
た、頭部11の側面11aは、かかる差し入れ穴6の穴
壁6cの前記傾斜に倣った傾斜を備えている。この結
果、この実施の形態にあっては、前記第一の部材P1の
差し入れ穴6における大きく構成される一方の穴口6a
側からこの差し入れ穴6に前記ボルト状体1の軸部10
を差し入れることにより、この差し入れ穴6に頭部11
を引っ掛けることができ、かかる軸部10を前記雌部材
2に連結させることにより、この雌部材2の掛合された
前記第二の部材P2に対し第一の部材P1を連結させる
ことができる。
【0019】次いで、前記雌部材2は、この実施の形態
にあっては、プラスチック材料などの弾性変形特性を有
する材料を射出成形などして成形されており、両筒端を
開放させた角筒状に構成されている。
【0020】すなわち、この実施の形態にあっては、か
かる雌部材2は、互いに略平行に向き合う二組の一対の
側板部22、22を備えた構成とされている。
【0021】また、この実施の形態にあっては、この雌
部材2の一方の筒端には、当該筒端縁部を巡るように、
当該筒端縁部から外向きに突き出す鍔部23が形成され
ている。この実施の形態にあっては、この雌部材2が差
し込み掛合される前記第二の部材P2の取付穴7が、雌
部材2の各前記側板部22のなす、当該雌部材2の筒軸
に直交する向きでの外郭形状に倣った略方形の穴形状を
なすように構成されている。そして、かかる第二の部材
P2の取付穴7に対し、この取付穴7の穴縁と前記雌部
材2の側板部22面とが平行となる向きで、この雌部材
2を前記鍔部23が設けられていない筒端(以下、雌部
材2における差し込み端24という。)側から差し入れ
ることができる構成としてある。前記鍔部23は、かか
る第二の部材P2の取付穴7を通り抜けない大きさに形
成してあり、前記差し込み端24からの当該取付穴7へ
の差し込みは、かかる鍔部23が第二の部材P2の取付
穴7縁に突き当たる位置で阻止される。すなわち、この
実施の形態にあっては、前記雌部材2における前記差し
込み端24から前記鍔部23までの間が、かかる第二の
部材P2に対する差し込み部25としてある。
【0022】また、この実施の形態にあっては、前記鍔
部23と協働して、前記第二の部材P2の取付穴7への
前記雌部材2の前記差し込み端24からの差し入れに伴
って、かかる取付穴7の穴縁にこの雌部材2を掛合させ
る弾性掛合片26が、かかる雌部材2における対向する
一対の側板部22、22にそれぞれ形成されている。す
なわち、この実施の形態にあっては、前記鍔部23とか
かる弾性掛合片26とにより、前記第二の部材P2の取
付穴7への掛合手段Kを構成させている。
【0023】かかる雌部材2の弾性掛合片26は、前記
鍔部23が設けられている側にあって、前記側板部22
の左右方向略中程の位置において、この側板部22と当
該鍔部23とを区分するように左右方向に沿って延びる
横側割溝27と、この横側割溝27の両端側にそれぞれ
連続し、かつ、雌部材2の差し込み方向に沿う向きに延
びる一対の縦側割溝28とにより、形成されている。
【0024】かかる弾性掛合片26は、少なくともその
先端側において、この弾性掛合片26が設けられている
前記側板部22面よりも外側に突き出す突部26aを備
えている。この突部26aによりかかる弾性掛合片26
は前記鍔部23下面に向き合う掛合面26bを有してい
る。また、この突部26aにおける前記雌部材2の差し
込み端24側に向けられた側には、この突部26aの頂
端面26cから当該差し込み端24側に向けて次第に低
まる傾斜面26dが設けてある。また、前記第二の部材
P2の取付穴7への雌部材2の差し込み部25への差し
入れに伴って、かかる弾性掛合片26における前記突部
26aが当該取付穴7縁に当接される構成としてある。
【0025】この結果、この実施の形態にあっては、前
記第二の部材P2の取付穴7に対し、前記差し込み端2
4側から雌部材2を差し入れることに伴って、前記突部
26aの傾斜面26dを当該取付穴7縁に当接させて前
記弾性掛合片26を内側に撓み込ませることができると
共に、この取付穴7における差し入れ先側にある穴縁7
aを前記突部26aの頂端面26cが乗り越えた差し入
れ位置で、内側に一旦撓み込まされたかかる弾性掛合片
26を外向きに弾性復帰させ、この差し入れ先側にある
前記取付穴7の穴縁7a部に前記掛合面26bを掛合さ
せることができる。これにより、この実施の形態にあっ
ては、前記第二の部材P2の取付穴7への雌部材2の差
し入れ操作をなすことのみにより、前記弾性掛合片26
の掛合面26bをもって当該取付穴7から雌部材2が抜
け出さないようにすることができると共に、前記鍔部2
3をもって当該取付穴7内に雌部材2が一定位置より先
に入り込まないようにすることができる。
【0026】また、この実施の形態にあっては、前記雌
部材2における鍔部23が設けられている筒口23a側
から当該雌部材2の内側に前記ボルト状体1の軸部10
を入り込ませることができる構成としてあり、この雌部
材2の内側に当該軸部10の受け入れ空間21が形成さ
れている。
【0027】そして、この実施の形態にあっては、この
ように雌部材2の内側に入り込ませた前記ボルト状体1
を回転操作させることにより、前記受け入れ空間21内
において、このボルト状体1の軸部10に形成された前
記雄ネジ部10aがネジ止められる雌ネジ部31を備え
たインサート体3が、この雌ネジ部31を当該受け入れ
空間21に臨まさせた状態で、前記弾性掛合片26の設
けられている側板部22にそれぞれ一体に設けられてい
る。
【0028】かかるインサート体3は、この実施の形態
にあっては、金属材料により構成されている。
【0029】かかるインサート体3は、前記雌部材2の
差し込み部25の差し入れ方向に向けて長くなるように
構成されている。また、前記受け入れ空間21に臨む側
に、このインサート体3の長さ方向に亙る長さの溝状部
32を備えている。この溝状部32は、当該インサート
体3の上下端において開放されている。また、この溝状
部32に、前記ボルト状体1の軸部10に設けられた雄
ネジ部10aが、このボルト状体1の回転に伴ってネジ
止められる雌ネジ部31を刻み付け状に備えている。
【0030】かかるインサート体3はまた、前記雌ネジ
部31が設けられた側と反対の側に、このインサート体
3の長さ方向に亙る突条部33を備えている。また、か
かる突条部33の突き出し基部には、当該インサート体
3の上側両側と下側両側とにおいてそれぞれ、この突条
部33をこの基部側で細める溝部34が当該インサート
体3の長さ方向に沿って設けられている。この溝部34
は、当該インサート体3の端部においてその溝端を開放
させている。また、かかる突条部33における前記イン
サート体3の上側に近い箇所には、前記突条部33の突
き出し側からさらに外方に向けて張り出す鍔状部35が
形成されている。また、かかるインサート体3における
上側には、当該インサート体3の上端面38において開
口された方形穴36が形成されている。さらに、かかる
インサート体3は、前記雌ネジ部31が形成された側に
おいて、このインサート体3の長さ方向略中程の位置か
ら下端側に向けて、前記溝状部32を構成する両溝壁部
を次第に低めるようにした傾斜面37を備えている。こ
の傾斜面37により、インサート体3の下端側に向かう
に連れて雌ネジ部31を備えた溝状部32は浅くなるも
のとされる。
【0031】この実施の形態にあっては、かかるインサ
ート体3は、前記弾性掛合片26の幅内に収まる幅に構
成され、当該弾性掛合片26の内側に前記雌ネジ部31
が配されるように、前記側板部22に前記突条部33の
側を埋め込ませた状態で、雌部材2のインサートとして
当該雌部材2に一体に設けられている。より詳細には、
かかるインサート体3は、その上端面38を前記弾性掛
合片26における掛合面26bと略同面に位置させ、か
つ、かかる弾性掛合片26を形成させる一対の縦側割溝
28、28間に収まる位置に、雌部材2に一体に設けら
れている。
【0032】なお、この実施の形態にあっては、かかる
インサート体3の前記上端面38に形成した方形穴36
が雌部材2の鍔部23側の筒口23aに臨むように構成
されており、また、前記弾性掛合片26の直下にはイン
サート体3の突条部33に至る穴29が形成されてお
り、かかる方形穴36および穴29を利用して雌部材2
の成形時のインサート体3の位置決めをなすようにして
ある。
【0033】また、この実施の形態にあっては、前記弾
性掛合片26が設けられていない対向する一対の側板部
22、22に、前記ボルト状体1の受け入れ方向に沿っ
た、すなわち、前記雌部材2の差し込み部25の差し入
れ方向に沿った割溝4がそれぞれ設けてある。この実施
の形態にあっては、かかる割溝4は、前記側板部22の
幅方向略中程の位置に設けてある。また、この実施の形
態にあっては、この割溝4を挟んで前記鍔部23が二つ
に区分されており、この鍔部23を区分させる溝状の隙
間44が当該割溝4の上端に連通している。したがっ
て、かかる割溝4は前記鍔部23の側で開放41されて
いる。
【0034】また、かかる割溝4は、前記開放41側か
ら前記差し込み部25の差し込み端24側に延び、当該
差し込み端24との間に間隔42を開けて終了してい
る。
【0035】また、この実施の形態にあっては、かかる
割溝4が、その下端43側から開放41側に向けて次第
に溝幅を広くするように構成してある。
【0036】この結果、実施の形態においては、前記割
溝4を広げるように、前記差し込み部25が弾性変形可
能に構成されている。
【0037】この実施の形態にかかる連結具は、以上の
構成を備えることから、先ず、第二の部材P2の取付穴
7に前記差し込み端24側から雌部材2を差し入れるこ
とにより、前記掛合手段Kによって当該取付穴7に当該
雌部材2を掛合、組み付けることができる。なお、この
実施の形態にあっては、かかる第二の部材P2の取付穴
7における一つの穴縁の長さ方向略中程の位置に反円状
の欠切部7bが設けてあると共に、前記割溝4の設けら
れている前記差し込み部25を構成する一対の側板部2
2、22の一方において、当該割溝4の直下にある差し
込み端24縁から当該割溝4に沿って当該割溝4の開放
端に至る長さを持ち、割溝4が設けられている位置では
割溝4により区分され、当該割溝4の溝縁に沿ったリブ
状をなす膨出部5が設けてあり、この膨出部5が前記欠
切部7bに収まる向きでのみ前記差し込み部25を前記
取付穴7に差し入れることができるようにしてある。
【0038】次いで、第一の部材P1における差し入れ
穴6に前記のように前記ボルト状体1を差し入れ、か
つ、このボルト状体1の軸部10を第二の部材P2に組
み付けた前記雌部材2の鍔部23側から当該雌部材2の
受け入れ空間21内に入り込ませる。
【0039】そしてこの後、前記ボルト状体1を回転操
作することにより、当該ボルト状体1の雄ネジ部10a
を雌部材2のインサート体3に備えられた雌ネジ部31
にネジ止めることでき、このネジ止めにより前記ボルト
状体1と雌部材2とを連結させて、前記第二の部材P2
と第一の部材P1とを連結させることができる。(図3
および図4)
【0040】この実施の形態にあっては、前記雌ネジ部
31を備えたインサート体3が、前記掛合手段Kを構成
する弾性掛合片26の内側に設けられており、前記ボル
ト状体1の雄ネジ部10aと当該インサート体3の雌ネ
ジ部31とのネジ止めによってこの弾性掛合片26の内
向きへの弾性変形が阻止される構成としてある。すなわ
ち、この実施の形態にあっては、前記ボルト状体1の雌
部材2への連結により、当該雌部材2と第二の部材P2
の取付穴7との組み付け状態を一層強固なものとするこ
とができる。また、一旦ネジ付けられたかかるボルト状
体1を逆転させて当該ネジ付け状態を解き、当該ボルト
状体1を前記雌部材2から抜け出させることにより、再
び前記弾性掛合片26の内向きへの弾性変形を許容させ
る状態を作り出すことができる。
【0041】また、この実施の形態にあっては、前記弾
性掛合片26が設けられていない対向した一対の側板部
22、22、すなわち、前記一対のインサート体3、3
の間にある側板部22にそれぞれ、前記差し込み部25
を弾性変形させるように広げ出される割溝4が設けてあ
ることから、相互に連結された第一の部材P1と第二の
部材P2との一方、または、双方が、前記雌部材2に連
結された前記ボルト状体1を傾けるように移動された場
合には、このボルトの移動に追随して前記弾性掛合片2
6が設けられた一対の側板部22、22間の間隔を広げ
出すように前記差し込み部25を弾性変形させることが
できる。
【0042】すなわち、この実施の形態にあっては、図
5に示されるように、前記ボルト状体1に対して、この
ボルト状体1を傾ける力が作用された場合、この傾けら
れたボルト状体1に接する前記インサート体3を前記割
溝4による前記差し込み部25の弾性変形により前記側
板部22共々移動させることができる。
【0043】また、このようにボルト状体1を傾ける力
の作用がなくなった場合、前記差し込み部25を弾性復
帰させて、再び前記インサート体3を所期の位置に位置
付けるように、前記側板部22を移動させることができ
る。
【0044】この結果、この実施の形態にあっては、前
記のようにボルト状体1にこのボルト状体1を傾ける力
が作用された場合、このように傾けられるボルト状体1
により前記インサート体3の雌ネジ部31の破損などを
生じさせることがない。
【0045】また、かかるボルト状体1を傾ける力が過
大になった場合には、雌部材2内からボルト状体1を外
れ出させて、かかるインサート体3の雌ネジ部31の破
損などを生じさせないようにすることができる。これに
より、雌部材2の再使用を確保することができる。
【0046】雌部材2内からボルト状体1を抜け出させ
るに至るボルト状体1に加わる力の大きさは、前記イン
サート体3に設けられた雌ネジ部31の設けられた箇所
の長さ、前記割溝4の長さ、前記差し込み部25の肉厚
などを適宜変えることにより、調整することができる。
【0047】なお、前記雌部材2の形状は必要に応じて
変更される。この実施の形態にあっては、特に、第二の
部材P2の内側に位置される部材等との関係で、雌部材
2の差し込み端24縁であって、前記割溝4の設けられ
ている側板部22の当該差し込み端24縁が、前記弾性
掛合片26の設けられている一方の側板部22の側から
他方の側板部22の側に向けて、次第に低まるように傾
斜された構成としてある。
【0048】
【発明の効果】この発明にかかる連結具によれば、この
連結具により相互に連結される二つの部材の一方または
双方に、ボルト状体を傾けるような力が作用された場合
であっても、雌部材の差し込み部に設けられた割溝によ
り、当該差し込み部を弾性変形させて、このボルト状体
の軸部の雄ネジ部がネジ付けられた雌部材のインサート
体を、かかる力の作用により当該インサート体における
雌ネジ部の破損などを生じさせないように逃がすことが
できる。また、ボルト状体が雌部材内から抜き出されれ
ば、前記差し込み部が弾性復帰され、前記インサート体
は再び所期の位置に戻される。したがって、再度雌部材
に対しボルト状体を差し入れ、ネジ付けることで、再び
雌部材とボルト状体とを適正に連結させることができ、
再使用に支障を生じさせることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】連結具、第一の部材P1および第二の部材P2
の分離斜視図
【図2】連結具による連結過程を示す縦断面図
【図3】連結具による連結状態を示す縦断面図
【図4】連結具による連結状態を示す側面図
【図5】ボルト状体1が傾けられた場合における雌部材
2の弾性変形状態を示す縦断面図(第一の部材P1を省
略)
【図6】ボルト状体1と一対のインサート体3、3の斜
視図
【図7】雌部材2の平面図
【図8】雌部材2の底面図
【図9】雌部材2の側面図
【図10】図9と異なる向きから見た雌部材2の側面図
【図11】図10におけるA−A線断面図
【図12】図10におけるB−B線断面図
【図13】インサート体3の側面図
【図14】インサート体3の平面図
【図15】図14におけるC−C線断面図
【図16】インサート体3の側面図
【図17】図15と異なる向きから見たインサート体3
の側面図
【符号の説明】
P1 第一の部材 P2 第二の部材 1 ボルト状体 10 軸部 10a 雄ネジ部 11 頭部 2 雌部材 21 受け入れ空間 25 差し込み部 K 掛合手段 3 インサート体 31 雌ネジ部 4 割溝 6 差し入れ穴 7 取付穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の部材と第二の部材との連結具であ
    って、 この連結具が、頭部と、前記第一の部材に設けられた差
    し入れ穴に差し入れられ、かつ、雄ネジ部を有する軸部
    とを備えたボルト状体と、 前記第二の部材に設けられた取付穴への差し込み部と、
    この差し込み部の当該取付穴への差し込みに伴って当該
    取付穴の穴縁に掛合する掛合手段とを有すると共に、前
    記差し込み部の内部に前記ボルト状体の軸部の受け入れ
    空間を有する雌部材とを有しており、 前記雌部材における前記差し込み部には、前記受け入れ
    空間において、この受け入れ空間に入り込んだ前記ボル
    ト状体の雄ネジ部がネジ止められる雌ネジ部をそれぞれ
    備えた二以上のインサート体が備えられていると共に、 隣り合う前記インサート体の間には、前記ボルト状体の
    受け入れ方向に沿って割溝が備えられており、 この割溝を広げるように前記差し込み部が弾性変形可能
    に構成してあることを特徴とする二つの部材の連結具。
JP6924098A 1998-03-05 1998-03-05 二つの部材の連結具 Pending JPH11247823A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004340262A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Weivutekku:Kk アンカーネジ棒用の装着金具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004340262A (ja) * 2003-05-15 2004-12-02 Weivutekku:Kk アンカーネジ棒用の装着金具

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