JPH11246585A - エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法 - Google Patents

エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法

Info

Publication number
JPH11246585A
JPH11246585A JP34708598A JP34708598A JPH11246585A JP H11246585 A JPH11246585 A JP H11246585A JP 34708598 A JP34708598 A JP 34708598A JP 34708598 A JP34708598 A JP 34708598A JP H11246585 A JPH11246585 A JP H11246585A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc
ethylenediamine
phosphate
solution
aqueous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34708598A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimitaka Kuma
公貴 隈
Kenji Koyama
憲治 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP34708598A priority Critical patent/JPH11246585A/ja
Publication of JPH11246585A publication Critical patent/JPH11246585A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレンジアミンリン酸亜鉛を廃液処理する
必要なく経済的に合成することが可能な製造方法を提供
する。 【解決手段】 リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.
0であるリン酸亜鉛水溶液と、エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミ
ン水溶液とを混合した後、pHを3〜11に調整し、熟
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エチレンジアミン
リン酸亜鉛の製造方法に関するものである。エチレンジ
アミンリン酸亜鉛は難燃効果に優れた材料であり、各種
電気部品、自動車部品、建材、ケーブル等の難燃性樹脂
組成物の難燃剤として広範に使用される。
【0002】
【従来の技術】電線・ケーブルの絶縁材料やシース材
料、電気・電子・OA機器のパッケージ材料や内部部
品、車両の内装材、建築材料等には各種樹脂が用いられ
ており、火災時の安全性を確保するために難燃剤が配合
されて使用されている。
【0003】従来から使用されている難燃剤は、ハロゲ
ン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤等に大別され
るが、この中では難燃効果に優れるハロゲン系難燃剤が
多くの場合で使用されている。しかし、ハロゲン系難燃
剤を配合した樹脂は、燃焼時に有害なハロゲン含有ガス
や煙を多く放出するという問題点があるため、難燃効果
に優れ、燃焼時に有害ガスや煙の発生を抑えることが可
能な新規難燃剤の開発の要望が高まっている。
【0004】こうした状況の中、本発明者らは難燃効果
に優れ、燃焼時に有害ガスや煙の発生を抑えることが可
能な新規難燃剤としてエチレンジアミンリン酸亜鉛を発
見し、先に特許出願している(特開平8−269230
号公報)。エチレンジアミンリン酸亜鉛は一般式がZn
2282210で表され、X線回折パターンが少な
くとも下記表1に示される面間隔を含んでいる化合物で
ある(R.H.Jones ら,Studies in
Surface Science andCatal
ysis,Zeolites and Related
Microporous Materials,Vo
l.84,p.2229(1994))。
【0005】
【表1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】R.H.Jonesら
によるエチレンジアミンリン酸亜鉛の合成方法は、酸化
亜鉛を85%リン酸を用いて溶解させ、この水溶液にエ
チレンジアミン水溶液を添加し、組成がZnO・1.2
5P25・1.25H2NC24NH2・80H2Oであ
るゲルを生成させた後、生成ゲルを25℃で3日間結晶
化させる方法である。
【0007】しかしながらこの合成方法では、必要以上
にエチレンジアミンとリン酸が使用されるため、固液分
離した後の濾液に多量のエチレンジアミンとリン酸が含
まれ、経済的に好ましくないばかりか、廃液処理が必要
であるという問題点を有していた。
【0008】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、エチレンジアミンリン酸亜鉛を廃
液処理する必要なく経済的に合成することが可能な製造
方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明者らは、必要以上のエチ
レンジアミンとリン酸を使用することなく経済的にエチ
レンジアミンリン酸亜鉛を製造するため鋭意検討を行っ
た結果、リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0であ
るリン酸亜鉛水溶液と、エチレンジアミン/亜鉛(モル
比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミン水溶
液を混合した後、pHを3〜11に調整し、熟成するこ
とによってエチレンジアミンリン酸亜鉛を収率ほぼ10
0%で合成することが可能であることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、リン酸/亜鉛(モル
比)が1.0〜2.0であるリン酸亜鉛水溶液と、エチ
レンジアミン/亜鉛(モル比)が0.5〜1.0となる
量のエチレンジアミン水溶液とを混合した後、pHを3
〜11に調整し、熟成することを特徴とするエチレンジ
アミンリン酸亜鉛の製造方法である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
一般式がZn2282210で表され、X線回折パ
ターンは少なくとも上記表1に示される面間隔を含む化
合物である。
【0013】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の結
晶構造は、正四面体ZnO4と正四面体PO4のネットワ
ークで形成された3次元的開骨格構造のアニオンZnP
4-にプロトン化したエチレンジアミンカチオンH3
24NH3 2+が吸蔵された形をとっている(R.H.
Jones ら,Studies in Surfac
e Science and Catalysis,Z
eolites and Related Micro
porous Materials,Vol.84,
p.2229(1994))。CuKα線で測定したX
線回折パターンは図1のようになる(実施例1参照)。
【0014】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の熱
分解温度は約400℃である。これはエチレンジアミン
が3次元的開骨格内で安定化されているためである。ま
た、25℃における水に対する溶解度は0.1%以下で
ある。このように、本発明のエチレンジアミンリン酸亜
鉛は耐熱性、耐水性に優れた材料であり、難燃性以外に
も優れた機能を有する材料である。
【0015】なお、本発明のエチレンジアミンリン酸亜
鉛の粉体物性としては2次粒径は0.5〜20μm、B
ET比表面積は0.1〜20m2/g程度である。
【0016】次に、本発明のエチレンジアミンリン酸亜
鉛の製造方法について説明する。
【0017】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の製
造方法は、リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0で
あるリン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン/亜鉛(モル
比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミン水溶
液の混合、pH調整、熟成、固液分離、洗浄、乾燥の各
工程からなる。
【0018】本発明で用いるリン酸亜鉛水溶液は、リン
酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.0となるように亜鉛
化合物とリン酸水溶液を混合し、亜鉛化合物を均一に溶
解させて製造する。
【0019】リン酸亜鉛水溶液のリン酸/亜鉛(モル
比)は1.0〜2.0であり、好ましくは1.0〜1.
5、特に好ましくは1.0〜1.2である。リン酸/亜
鉛(モル比)が1.0未満の場合、生成物中にエチレン
ジアミンリン酸亜鉛以外の不純物が混入する。また、リ
ン酸/亜鉛(モル比)が2.0を超える場合、未反応の
リン酸の量が多くなり、非経済的である。
【0020】本発明で用いる亜鉛化合物としては、硫酸
亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、過塩素酸亜鉛等
の無機酸塩類、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ギ酸亜
鉛、乳酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、サリチル酸亜鉛等の有
機酸塩類、金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等が例示さ
れるが、特に限定されることなくいずれも使用可能であ
る。
【0021】リン酸亜鉛水溶液を製造する際、亜鉛化合
物によってはリン酸水溶液に溶解しない場合がある。こ
のような場合、亜鉛化合物をリン酸とリン酸以外の酸を
併用することによって溶解すればよい。リン酸以外の酸
としては塩酸、硝酸、硫酸等が挙げられるが、特に限定
されない。リン酸以外の酸の量は特に限定されず、亜鉛
化合物が均一に溶解するだけの量でよい。なお、リン酸
以外の酸の使用が必要な亜鉛化合物としては、例えば、
金属亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛等が挙げられる。
【0022】本発明において、リン酸亜鉛水溶液の濃度
は特に限定されず、亜鉛濃度、リン酸濃度は数十〜数千
mmol/l程度でよい。
【0023】次に、リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミ
ン水溶液をエチレンジアミン/亜鉛(モル比)が0.5
〜1.0となる量で混合する。
【0024】エチレンジアミン/亜鉛(モル比)は0.
5〜1.0であり、好ましくは0.5〜0.8、特に好
ましくは0.5〜0.6である。エチレンジアミン/亜
鉛(モル比)が0.5未満の場合、生成物中にエチレン
ジアミンリン酸亜鉛以外の不純物が混入する。また、エ
チレンジアミン/亜鉛(モル比)が1.0を超える場
合、未反応のエチレンジアミンの量が多くなり、非経済
的である。
【0025】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液の混合方法としては、例えば、リン酸亜鉛水溶液にエ
チレンジアミン水溶液を添加する方法、エチレンジアミ
ン水溶液にリン酸亜鉛水溶液を添加する方法、リン酸亜
鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を反応槽内に連続的
に添加する方法等の混合方法が挙げられるが、特に限定
されない。混合時は、反応槽内を均一に保つために攪拌
しながら行うのが一般的である。
【0026】リン酸亜鉛水溶液にエチレンジアミン水溶
液を添加する場合、又はエチレンジアミン水溶液にリン
酸亜鉛水溶液に添加する場合、添加する水溶液の添加時
間は、数分〜数時間でよい。
【0027】混合時の温度は、エチレンジアミンリン酸
亜鉛以外の不純物の混入を防くため、また経済的に製造
するため0〜50℃が好ましく、0〜30℃が特に好ま
しい。
【0028】なお、エチレンジアミン水溶液の濃度は特
に限定されず、数十〜数千mmol/l程度でよい。
【0029】リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶
液を混合した後、pHを3〜11に調整する。リン酸亜
鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を混合した溶液のp
Hは約2であり、このpHではエチレンジアミンリン酸
亜鉛の溶解度が大きいため、得られるエチレンジアミン
リン酸亜鉛の収率が低下する。pHの調整は、エチレン
ジアミンリン酸亜鉛の収率を高めるために行うものであ
り、本発明の製造方法では必須の工程である。
【0030】調整するpHは3〜11の範囲であり、特
に好ましくは4〜10の範囲である。調整するpHが3
未満、又はpHが11を超える場合、エチレンジアミン
リン酸亜鉛の収率を向上させる効果が小さく、また、生
成物中にエチレンジアミンリン酸亜鉛以外の不純物が混
入する。
【0031】pHを3〜11に調整する方法は特に限定
されず、リン酸亜鉛水溶液とエチレンジアミン水溶液を
混合したものに、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
尿素等の粉末若しくは水溶液、又はアンモニア等のガス
若しくは水溶液を加えてpH調整すればよい。
【0032】なお、調整するpHによっては次の熟成工
程においてpHが低下する場合がある。pHの調整は、
熟成工程においても上述の3〜11を保つように行うも
のである。
【0033】pHを調整した後、熟成を行う。本発明に
おいて熟成とは、攪拌を継続してスラリーを混合し、均
一化する工程である。熟成時間は特に限定されないが、
数分〜数十時間、特に好ましくは3〜24時間である。
熟成温度は通常0〜50℃、特に好ましくは0〜30℃
である。
【0034】上述の方法で得られたエチレンジアミンリ
ン酸亜鉛は、洗浄した後、固液分離する。洗浄水の量は
特に限定されず、未反応物が除去される量でよい。固液
分離の方法は、ヌッチェ、ドラムフィルター、フィルタ
ープレス、ベルトフィルター等が例示されるが特に限定
されない。
【0035】洗浄、固液分離の後、エチレンジアミンリ
ン酸亜鉛は乾燥される。乾燥温度は特に限定されず、6
0〜250℃程度でよく、乾燥時間は数時間〜数十時間
でよい。
【0036】上述の方法で、本発明のエチレンジアミン
リン酸亜鉛が製造される。
【0037】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛は、
難燃効果に優れた材料であり、樹脂に配合して難燃性を
付与する難燃剤としての用途が有望である。
【0038】難燃剤として使用する場合、本発明のエチ
レンジアミンリン酸亜鉛を単独で使用してもよいが、必
要に応じてその他の難燃剤と併用して使用してもよい。
その他の難燃剤としては、ポリリン酸アンモニウム、赤
リン、リン酸メラミン、リン酸グアニジン、リン酸エス
テル等のリン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム化合物等の無機
系難燃剤、1,3,5−トリアジン誘導体等の窒素含有
化合物、酸化アンチモン、膨張性黒鉛等が例示され、こ
れらの中の1種又は2種以上の併用が可能である。エチ
レンジアミンリン酸亜鉛とリン系難燃剤を併用すると、
難燃効果が著しく向上するため、少なくとも1種はリン
系難燃剤と併用することが好ましい。
【0039】
【発明の効果】本発明のエチレンジアミンリン酸亜鉛の
製造方法は、必要以上のエチレンジアミンとリン酸を使
用することなく、経済的な製造方法であり、工業上極め
て有用である。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0041】実施例1 7,000gの水と484gの85%リン酸を混合し、
1,150gの硫酸亜鉛7水和物を溶解させてリン酸/
亜鉛(モル比)=1.05のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0042】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と126gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.53)、10%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを8に調整した後、30℃で5時間熟成してエ
チレンジアミンリン酸亜鉛スラリーを得た。エチレンジ
アミンリン酸亜鉛スラリーはヌッチェにより固液分離
し、50,000gの水で洗浄後、90℃で16時間乾
燥した。
【0043】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
上記表1に示した面間隔を含んでいた。CuKα線で測
定したX線回折パターンを図1に示す。
【0044】実施例2 7,000gの水と553gの85%リン酸を混合し、
1,190gの硝酸亜鉛6水和物を溶解させてリン酸/
亜鉛(モル比)=1.20のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0045】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と144gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.60)、10%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを8に調整した後、45℃で24時間熟成し、
実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行っ
た。
【0046】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であり、X線回折パターンは表1に示した位
置に表れた。
【0047】実施例3 7,000gの水と553gの85%リン酸を混合し、
1,190gの硝酸亜鉛6水和物を溶解させてリン酸/
亜鉛(モル比)=1.20のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0048】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と144gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.60)、10%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを8に調整した後、40℃で24時間熟成し、
実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行っ
た。
【0049】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
上記表1に示した面間隔を含んでいた。
【0050】実施例4 7,000gの水と553gの85%リン酸を混合し、
545gの塩化亜鉛を溶解させてリン酸/亜鉛(モル
比)=1.20のリン酸亜鉛水溶液を調製した。
【0051】7,000gの水と144gのエチレンジ
アミンを混合して調製したエチレンジアミン水溶液に上
記リン酸亜鉛水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=0.60)、10%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを8に調整した後、20℃で24時間熟成し、
実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行っ
た。
【0052】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
上記表1に示した面間隔を含んでいた。
【0053】実施例5 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に
7,000gの水と144gのエチレンジアミンを混合
して調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エチレ
ンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、10%水酸
化ナトリウム水溶液でpHを9に調整した後、30℃で
16時間熟成した。更に、実施例1と同様の方法で固液
分離、洗浄、乾燥を行った。
【0054】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
上記表1に示した面間隔を含んでいた。
【0055】実施例6 7,000gの水に607gの97%硫酸と507gの
85%リン酸を混合し、326gの酸化亜鉛を添加して
溶解させ、リン酸/亜鉛(モル比)=1.10のリン酸
亜鉛水溶液を調製した。
【0056】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と132gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加した(エチレンジアミン/亜
鉛(モル比)=0.55)。10%水酸化ナトリウム水
溶液でpHを8に調整した後、30℃で5時間熟成し、
実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行っ
た。
【0057】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
表1に示した面間隔を含んでいた。
【0058】実施例7 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法でエチレンジアミン水溶液を添加
し、温度を50℃に保って48%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを8に調製した後、50℃で5時間熟成し、実
施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0059】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
表1に示した位置に表れた。
【0060】実施例8 実施例1と同様の方法で調製したリン酸亜鉛水溶液に、
実施例1と同様の方法でエチレンジアミン水溶液を添加
し、温度を15℃に保って48%水酸化ナトリウム水溶
液でpHを9.7に調製した後、15℃で5時間熟成
し、実施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行
ってエチレンジアミンリン酸亜鉛を得た。
【0061】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であった。また、粉末のX線回折パターンは
表1に示した位置に表れた。
【0062】比較例1 7,000gの水に1,153gの85%リン酸を混合
し、326gの酸化亜鉛を添加して溶解させ、リン酸/
亜鉛(モル比)=2.50のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0063】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と300gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=1.25)、30℃で5時間熟成し、実施
例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0064】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であったが、未反応のリン酸、エチレンジア
ミンがろ液に過剰に残っていた。粉末のX線回折パター
ンは上記表1に示した面間隔を含んでいた。
【0065】比較例2 7,000gの水に1,153gの85%リン酸を混合
し、326gの酸化亜鉛を添加して溶解させ、リン酸/
亜鉛(モル比)=2.50のリン酸亜鉛水溶液を調製し
た。
【0066】上記リン酸亜鉛水溶液に7,000gの水
と300gのエチレンジアミンを混合して調製したエチ
レンジアミン水溶液を添加し(エチレンジアミン/亜鉛
(モル比)=1.25)、30℃で72時間熟成し、実
施例1と同様の方法で固液分離、洗浄、乾燥を行った。
【0067】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は99%であったが、未反応のリン酸、エチレンジア
ミンがろ液に過剰に残っていた。粉末のX線回折パター
ンは表1に示した位置に表れた。
【0068】比較例3 実施例1と同様の方法で調整したリン酸亜鉛水溶液に
7,000gの水と144gのエチレンジアミンを混合
して調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エチレ
ンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、10%水酸
化ナトリウム水溶液でpHを8に調整した後、ただちに
ヌッチェで固液分離し、実施例1と同様の方法で洗浄、
乾燥を行った。
【0069】生成物中には多量の不純物が含まれてい
た。CuKα線で測定して生成物のX線回折パターンを
図2に示す。
【0070】比較例4 実施例1と同様の方法で調整したリン酸亜鉛水溶液を
7,000gの水と144gのエチレンジアミンを混合
して調製したエチレンジアミン水溶液へ添加し(エチレ
ンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、水酸化ナト
リウム水溶液によるpH調整をせずに30℃で16時間
熟成した。更に、実施例1と同様の方法で固液分離、洗
浄、乾燥を行った。
【0071】得られたエチレンジアミンリン酸亜鉛の収
率は23%であった。また、粉末のX線回折パターンは
上記表1に示した面間隔を含んでいた。
【0072】比較例5 実施例1と同様の方法で調整したリン酸亜鉛水溶液に
7,000gの水と144gのエチレンジアミンを混合
して調製したエチレンジアミン水溶液を添加し(エチレ
ンジアミン/亜鉛(モル比)=0.60)、10%水酸
化ナトリウム水溶液でpHを13に調整した後、30℃
で16時間熟成した。更に、実施例1と同様の方法で固
液分離、洗浄、乾燥を行った。生成物は水酸化亜鉛のみ
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたエチレンジアミンリン酸亜
鉛のX線回折パターンを示す図である。
【図2】比較例3で得られた生成物のX線回折パターン
を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸/亜鉛(モル比)が1.0〜2.
    0であるリン酸亜鉛水溶液と、エチレンジアミン/亜鉛
    (モル比)が0.5〜1.0となる量のエチレンジアミ
    ン水溶液とを混合した後、pHを3〜11に調整し、熟
    成することを特徴とするエチレンジアミンリン酸亜鉛の
    製造方法。
JP34708598A 1997-12-08 1998-12-07 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法 Pending JPH11246585A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34708598A JPH11246585A (ja) 1997-12-08 1998-12-07 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33698997 1997-12-08
JP9-336989 1997-12-08
JP34708598A JPH11246585A (ja) 1997-12-08 1998-12-07 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11246585A true JPH11246585A (ja) 1999-09-14

Family

ID=26575643

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34708598A Pending JPH11246585A (ja) 1997-12-08 1998-12-07 エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11246585A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
PL81258B1 (en) Phosphates[US3870737A]
JP5821258B2 (ja) 層状リン酸ジルコニウムの製造方法
CN111116987B (zh) 一种细粒度次磷酸铝复合阻燃剂合成的方法
Liu et al. Ionothermal synthesis of a three-dimensional zinc phosphate with DFT topology using unstable deep-eutectic solvent as template-delivery agent
EP0921174A1 (en) Flame retardant and flame retardant resin composition containing it
JP5724578B2 (ja) 層状リン酸ジルコニウムの製造方法
KR101014359B1 (ko) 알칼리 토류 설페이트 나노입자의 생산방법
JPH10504009A (ja) 酸化物、特に遷移金属酸化物の新規な製造法
JPH11246585A (ja) エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造方法
CN109879909A (zh) 一种大粒径二烷基次膦酸盐的制备方法
EP0483927A2 (en) Crystalline aluminophosphates and related compounds
US3348910A (en) Process for the manufacture of magnesium ammonium phosphate monohydrate
DE4201484A1 (de) Anorganische mikroporoese festkoerper sowie verfahren zu ihrer herstellung
JP2001011462A (ja) ピペラジン骨格を含むアミン含有リン酸亜鉛からなる難燃剤、及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物
JPH0229606B2 (ja)
Imer et al. Synthesis, structural characterization and scalable preparation of new amino-zinc borates
CN102603662B (zh) 回收己内酰胺工艺废液合成阻燃剂的方法
WO2020127425A1 (en) Cha type zeolitic materials and methods for their preparation
Clearfield et al. Direct hydrothermal synthesis of zirconium phosphate and zirconium arsenate with a novel basic layered structure in alkaline media
JP3211216B2 (ja) 銀含有結晶質リン酸ジルコニウムの製造方法
JP2001031408A (ja) エチレンジアミンリン酸亜鉛マグネシウム、その製造方法及びそれを配合してなる難燃性樹脂組成物
JP2000191674A (ja) エチレンジアミンリン酸亜鉛の製造法
JPH07149739A (ja) メラミンシアヌレート顆粒およびその製造方法
CN1642856B (zh) 金属磷酸盐类im-6结晶固体及其制备方法
US2825631A (en) Dimanganese decacarbonyl and process for producing the same