JPH11246511A - 硫酸エステル誘導体 - Google Patents

硫酸エステル誘導体

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JPH11246511A
JPH11246511A JP6227998A JP6227998A JPH11246511A JP H11246511 A JPH11246511 A JP H11246511A JP 6227998 A JP6227998 A JP 6227998A JP 6227998 A JP6227998 A JP 6227998A JP H11246511 A JPH11246511 A JP H11246511A
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JP
Japan
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ethyl
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tetradecylcarbamoyl
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JP6227998A
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English (en)
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Kazuya Yoshiizumi
一也 吉泉
Fumio Nakajima
史雄 中島
Koji Yamamoto
浩二 山本
Shoji Ikeda
昇司 池田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スカベンジャー受容体への結合を阻害する新規
な硫酸エステル誘導体の薬学的に許容される塩を提供す
ること。 【解決手段】例えば、下式 【化1】 で示される硫酸エステル誘導体の薬学的に許容される塩
を有効成分とするスカベンジャー受容体阻害剤。 【効果】本発明化合物は、動脈硬化症、糖尿病性合併
症、アルツハイマー症のみならず、多種多様な疾患の予
防および治療薬となり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な硫酸エステ
ル誘導体の薬学的に許容される塩に関する。さらに詳し
くは、動脈硬化、糖尿病性合併症およびアルツハイマー
症等の進展に深く関与するマクロファージ細胞等の表面
に存在するスカベンジャー受容体を阻害する化合物とし
て有用な下式(I)
【0002】
【化2】 (式中、Xは原子団−CON(R)−または−CH
N(R)CO−を表し、Yは単結合、フェニレン基、
メチレン基またはエチレン基を表し、R、Rおよび
は水素原子または低級アルキル基を表す。nおよび
mは、1)Xが原子団−CON(R)−の場合には7
から23のいずれかの整数を表す。但し、nまたはmの
少なくとも一方は12以上である;2)Xが原子団−C
N(R)CO−の場合にはnおよびmは同一であ
って、12〜23のいずれかの整数を表す。pおよびq
は0または1を表す。但し、pが0のときqは1であ
り、pが1のときqは0である。)で示される硫酸エス
テル誘導体の薬学的に許容される塩に関する。
【0003】
【従来の技術】近年、脳血管疾患や心疾患が死因の重大
な因子となり、動脈硬化症がそれら疾患の引き金となる
ことはよく知られている。動脈硬化症の初期病変におけ
る病理学的な特徴は、泡沫細胞が動脈壁において増加す
る現象であり、この泡沫細胞はマクロファージが変性し
た低比重リポ蛋白(変性LDL)を取り込んむことによ
って生じることが知られている。スカベンジャー受容体
は、マクロファージがこの変性LDLを取り込む際に作
用することや、陰性荷電をもつ分子を認識することなど
が知られている。
【0004】鈴木らは、重篤な動脈硬化症を発症するこ
とが知られているアポE欠損マウスと、スカベンジャー
受容体欠損マウスを交配するすることによってできるダ
ブルノックアウトマウスの動脈硬化巣の面積が、アポE
のみを欠損したアポE欠損マウスのそれよりも有意に小
さいことを報告している(Nature、386巻、2
92〜296頁、1997年)。
【0005】また、スカベンジャー受容体は、糖尿病性
腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害のような糖尿
病性合併症にも深く関与していると考えられている。す
なわち、生体内での持続的な高血糖は、種々の蛋白の非
酵素的糖化を引き起こし、なかでも糖化過程における最
終産物のメイラード反応後期糖化生成物(AGE)は、
AGE受容体を介してマクロファージ、血管内皮細胞、
肝臓、腎メサンギウム細胞などに結合することによって
種々の変化を引き起こす。例えば、AGEのマクロファ
ージへの結合は、TNF(Tumor necrosi
s Factor)、IL−1(Interleuki
ne 1)、血小板由来増殖因子(PDGF)のような
サイトカインの分泌を促進し、糖尿病性合併症に特徴的
な細胞障害を惹起する。スカベンジャー受容体がAGE
の取り込み、分解に関与する受容体の一つであること
(E.J.Biochem.、230巻、408〜41
5頁、1995年)、前記ダブルノックアウトマウスで
はAGEの分解活性が1/3に低下していることが報告
されている。
【0006】さらに、スカベンジャー受容体は、アルツ
ハイマー症にも関与していると考えられている。すなわ
ち、アルツハイマー症の病理学的特徴はβアミロイドの
蓄積した老人斑であり、このβアミロイドは小膠細胞を
活性化することによって活性酸素を発生させ、神経毒性
を発現することが知られており、小膠細胞上に発現して
いるスカベンジャー受容体を介して、βアミロイドが小
膠細胞を活性化することが報告されている(Natur
e、382巻、716〜719頁、1996年)。
【0007】このように種々の疾患にはスカベンジャー
受容体が関与しているので、スカベンジャー受容体を阻
害する化合物は、動脈硬化症、糖尿病性合併症、アルツ
ハイマー症のみならず、多種多様な疾患の予防および治
療薬となり得ると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スカ
ベンジャー受容体を阻害する新規な硫酸エステル誘導体
の薬学的に許容される塩を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために種々研究を行った結果、前記式(I)
で表される硫酸エステル誘導体の薬学的に許容される塩
がスカベンジャー受容体に対して阻害作用を有すること
を見出し、本発明を完成した。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の化合物は、下式(I)
【0011】
【化3】 (式中、Xは原子団−CON(R)−または−CH
N(R)CO−を表し、Yは単結合、フェニレン基、
メチレン基またはエチレン基を表し、R、Rおよび
は水素原子または低級アルキル基を表す。nおよび
mは、1)Xが原子団−CON(R)−の場合には7
から23のいずれかの整数を表す。但し、nまたはmの
少なくとも一方は12以上である;2)Xが原子団−C
N(R)CO−の場合にはnおよびmは同一であ
って、12〜23のいずれかの整数を表す。pおよびq
は0または1を表す。但し、pが0のときqは1であ
り、pが1のときqは0である。)の薬学的に許容され
る塩として表すことができる。
【0012】本発明化合物の低級アルキル基とは、炭素
原子数が1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基をい
う。
【0013】本発明化合物である前記式(I)の薬学的
に許容される塩としては、ナトリウム、カリウムなどの
アルカリ金属との塩、あるいはピリジンなどの有機塩基
との塩を挙げることができる。
【0014】なお、本発明化合物である前記式(I)の
薬学的に許容される塩には、それらの水和物も包含され
る。
【0015】前記式(I)には、不斉炭素に由来する立
体異性体が存在する場合がある。すなわち、下式
【0016】
【化4】 (式中、X、Y、R、R、R、p、q、mおよび
nは前記に同じ)において、Xが原子団−CHN(R
)CO−であり、pが1で、RとRが同一の基で
あり、nとmが同一の整数の場合以外には、矢印aの炭
素原子が不斉炭素となる。
【0017】本願発明には、上記不斉炭素aに由来する
立体異性体およびこれらの混合物を包含する。
【0018】本発明化合物である前記式(I)の薬学的
に許容される塩の具体例を以下に列挙する。 ・(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(テ
トラデシルカルバモイル)エチル サルフェート ナト
リウム塩 ・(R)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(テ
トラデシルカルバモイル)エチル サルフェート ナト
リウム塩 ・(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(オ
クチルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリウ
ム塩 ・(S)−2−(ノナデシルカルバモイル)−2−(オ
クタデカノイルアミノ)エチル サルフェート ナトリ
ウム塩 ・(S)−2−(デカノイルアミノ)−2−(テトラデ
シルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリウム
塩 ・(S)−2−(ドコサノイルアミノ)−2−(テトラ
デシルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリウ
ム塩 ・(S)−2−(N−メチル−N−オクタデカノイルア
ミノ)−2−(テトラデシルカルバモイル)エチル サ
ルフェート ナトリウム塩 ・(S)−2−(N−メチル−N−テトラデシルカルバ
モイル)−2−(オクタデカノイルアミノ)エチル サ
ルフェート ナトリウム塩 ・(S)−4−(オクタデカノイルアミノ)−4−(テ
トラデシルカルバモイル)ブチル サルフェート ナト
リウム塩 ・4−[(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2
−(テトラデシルカルバモイル)エチル]フェニル サ
ルフェート ナトリウム塩 ・2−(オクタデカノイルアミノ)−1−(オクタデカ
ノイルアミノメチル)エチル サルフェート ナトリウ
ム塩 ・(R)−2,3−ビス(オクタデカノイルアミノ)プ
ロピル サルフェートナトリウム塩 などが挙げられる。
【0019】本明細書中で用いられる略号の意味を以下
に示す。 THF:テトラヒドロフラン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド Pd−C:パラジウムカーボン WSC・HCl:1−エチル−3−(3―ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩 HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール DMSO:ジメチルスルホキシド Boc:tert−ブトキシカルボニル 以下に、本発明化合物である前記式(I)の薬学的に許
容される塩の製造方法及び合成中間体について説明す
る。
【0020】化合物(I)は、例えば、下式(スキーム
1)
【0021】
【化5】 (式中、X、Y、R、R、R、p、q、mおよび
nは前記に同じ)を経由して製造することができる。
【0022】すなわち、化合物(I)は、化合物(I
I)にクロル硫酸を反応させることによって、製造する
ことができる。この反応は、例えばピリジン中、化合物
(II)に対して1〜10当量のクロル硫酸を室温〜溶
媒の還流温度で10分〜72時間反応させることにより
行うことができる。このようにして得られた化合物
(I)に無機塩基または有機塩基を常法により作用させ
塩に変換することによって、本発明化合物である前記式
(I)の薬学的に許容される塩を製造することができ
る。
【0023】次に、化合物(I)の製造方法において用
いられる化合物(II)の製造方法を説明する。 (1)化合物(II)のうち、Xが原子団−CON(R
)−で、Yが単結合またはフェニレン基の場合の化合
物(IIa−1)の製造方法:上記の化合物(IIa−
1)は、例えば、下式(スキーム2)に示すA−1法に
より製造することができる。 [A−1法]
【0024】
【化6】 (式中、Yは単結合またはフェニレン基を表し、Z
は水酸基またはp−ヒドロキシフェニル基を表し、
、R、p、q、mおよびnは前記に同じ) すなわち、化合物(IIa−1)は化合物(III−
1)を以下のアシル化反応によりアシル化することによ
って製造することができる。
【0025】上記アシル化反応は、例えばTHF、1,
4−ジオキサンまたはDMFなどの不活性有機溶媒中、
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンまたは
ピリジンなどの塩基の存在下、化合物(III−1)に
対して、1〜2当量のカルボン酸クロライド[ClCO
(CHCH]を氷冷下〜室温で10分〜72時
間反応させることによって行うことができる。
【0026】化合物(IIa−1)は、例えば、下式
(スキーム3)に示すA−2法によっても製造すること
ができる。 [A−2法]
【0027】
【化7】 (式中、Zはベンジルオキシ基またはp−ベンジルオ
キシフェニル基を表し、Y、R、R、p、q、m
およびnは前記に同じ) すなわち、化合物(III−2)を前記と同様の方法に
よりアシル化することによって化合物(IV−1)を得
た後、続いて、化合物(IV−1)を脱ベンジル化する
ことにより化合物(IIa−1)を製造することができ
る。
【0028】上記脱ベンジル化は、例えばメタノール、
エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、酢
酸、THF、1,4−ジオキサンまたはそれらを適当な
割合で混合したものなどの不活性有機溶媒中、常圧〜
5.0kgf/cmの水素雰囲気下、化合物(IV−
1)を5%または10%のPd−Cとともに、室温〜溶
媒の還流温度で30分〜5日間攪拌することにより行う
ことができる。 (2)化合物(II)のうち、Xが原子団−CON(R
)−で、Yがメチレン基またはエチレン基の場合の化
合物(IIa−2)の製造方法:上記の化合物(IIa
−2)は、例えば、下式(スキーム4)に示すA−3法
により製造することができる。 [A−3法]
【0029】
【化8】 (式中、Zはベンジルオキシカルボニルメチル基また
はベンジルオキシカルボニル基を表し、Yはメチレン
基またはエチレン基を表し、R、R、p、q、mお
よびnは前記に同じ) 上記スキーム4の化合物(III−3)を前記A−2法
と同様の方法によりアシル化した後、得られる化合物
(IV−2)を還元することにより化合物(IIa−
2)を製造することができる。
【0030】上記還元反応は、例えばメタノールとTH
Fの混合溶媒またはメタノールとtert−ブタノール
の混合溶媒などの有機溶媒中、アシル化された化合物
(IV−2)を1〜10当量の水素化ホウ素ナトリウム
と室温〜溶媒の還流温度で10分〜24時間攪拌するこ
とにより行うことができる。
【0031】前記A−1法、A−2法およびA−3法の
原料として用いられる化合物(III)[化合物(II
I−1)、化合物(III−2)および化合物(III
−3)の総称]は、例えば、下式(スキーム5)に示す
方法により製造することができる。
【0032】
【化9】 (式中、Zは水酸基、p−ヒドロキシフェニル基、ベン
ジルオキシ基、p−ベンジルオキシフェニル基、ベンジ
ルオキシカルボニルメチル基またはベンジルオキシカル
ボニル基を表し、R、R、p、q、mおよびnは前
記に同じ) 上記スキーム5に示される原料として用いられる化合物
(V)および化合物(VI)のうち、p=0でq=1の
場合には、アミノ酸誘導体またはそのBoc化誘導体と
して容易に入手できる。
【0033】一方、p=1でq=0の場合には、化合物
(V)は、Agr.Biol.Chem.、40巻、1
651〜1652頁、1976年に記載の方法、薬学雑
誌、95巻、1298〜1301頁、1975年に記載
の方法およびJ.Org.Chem.、87巻、397
9〜3982頁、1985年とBiochem.J.、
87巻、601〜612頁、1963年に記載の方法に
準じて製造することができ、そのようにして得られた化
合物(V)を常法に従ってBoc化することにより化合
物(VI)を得ることができる。
【0034】化合物(VII)は、例えばWSC・HC
lのなどの縮合剤1〜2当量とHOBTなどの添加剤1
〜2当量の存在下、DMF、DMSO、THFまたは
1,4−ジオキサンなどの不活性有機溶媒中、Boc基
で保護された化合物(VI)に対して、1〜2当量のア
ミン[HNR(CHCH]を室温で30分〜
3日間反応させることにより製造することができる。次
いで、化合物(VII)とトリフルオロ酢酸を氷冷下〜
室温で30分〜4時間攪拌することにより化合物(II
I)を製造することができる。 (3)化合物(II)のうち、Xが原子団−CH
(R)CO−で、Yが単結合またはフェニレン基の場
合の化合物(IIb−1)の製造方法:上記の化合物
(IIb−1)は、例えば、下式(スキーム6)に示す
B−1法により製造することができる。 [B−1法]
【0035】
【化10】 (式中、Y、Z、R、R、p、q、mおよびn
は前記に同じ) すなわち、化合物(IIb−1)はスキーム2に示すA
−1法において、2〜4当量のカルボン酸クロライドを
添加する以外は、A−1法と同様の方法により化合物
(VIII−1)をジアシル化することによって製造す
ることができる。
【0036】化合物(IIb−1)は、例えば、下式
(スキーム7)に示すB−2法によっても製造すること
ができる。 [B−2法]
【0037】
【化11】 (式中、Z、Y、R、R、p、q、mおよびn
は前記に同じ) すなわち、化合物(VIII−2)を上記と同様の方法
によりジアシル化することによって化合物(IX−1)
を得た後、続いて、化合物(IX−1)を脱ベンジル化
することにより化合物(IIb−1)を製造することが
できる。
【0038】上記脱ベンジル化は、前記と同様の方法に
より実施できる。 (4)化合物(II)のうち、Xが原子団−CH
(R)CO−で、Yがメチレン基またはエチレン基の
場合の化合物(IIb−2)の製造方法:上記の化合物
(IIb−2)は、例えば、下式(スキーム8)に示す
B−3法により製造することができる。 [B−3法]
【0039】
【化12】 (式中、Z、Y、R、R、p、q、mおよびn
は前記に同じ) 上記スキーム8において、Zがベンジルオキシカルボ
ニルメチル基またはベンジルオキシカルボニル基である
化合物(VIII−3)を前記B−2法と同様の方法に
よりジアシル化した後、得られるジアシル体(IX−
2)を還元することにより化合物(IIb−2)を得る
ことができる。
【0040】上記還元反応は、前記と同様の方法により
実施できる。
【0041】前記スキーム6〜8で原料として用いられ
る化合物(VIII)[化合物(VIII−1)、化合
物(VIII−2)および化合物(VIII−3)の総
称]は、例えば、下式(スキーム9)に示すように、化
合物(V)をEur.J.Med.Chem.−Chi
m.Ther.、21巻、333〜338頁、1986
年に記載の方法に従って処理することにより製造するこ
とができる。
【0042】
【化13】 (式中、Z、R、R、pおよびqは前記に同じ)
【0043】
【発明の効果】本発明化合物である前記式(I)で表さ
れる硫酸エステル誘導体の薬学的に許容される塩は、下
記試験例に示されるように、スカベンジャー受容体に対
して阻害作用を有する。従って、本発明化合物は、動脈
硬化症、糖尿病性合併症、アルツハイマー症のみなら
ず、多種多様な疾患の予防および治療薬となり得る。
【0044】以下に、試験例を示して本発明化合物の作
用および効果を具体的に説明する。 〔試験例〕なお、本発明化合物のスカベンジャー受容体
に対する阻害作用は、以下に示すアセチル化LDL結合
阻害作用を指標として評価した。 (1)供試化合物 本発明化合物a (S)−2−(オクタデカノイルアミ
ノ)−2−(テトラデシルカルバモイル)エチル サル
フェート ナトリウム塩(実施例1の化合物) (2)試験方法 まず、Havelらの方法(J.Clin.Inves
t.、34巻、1345〜1353頁、1955年)に
従ってヒトLDLを得た。すなわち、健常人より血液を
採取し超遠心分離により、比重1.019〜1.063
g/mlに相当するLDL画分を調製した。続いて、B
asuらの方法(Proc.Natl.Acad.Sc
i.、73巻、3178〜3182頁、1976年)に
従ってLDLのアセチル化を行い、さらにGoldst
einらの方法(Methods in Enzymo
logy、98巻、241〜260頁、1983年)に
従ってアセチル化LDLの125I標識化を行い、
125I−アセチル化LDLを得た。次に、Cohnお
よびMorseの方法(J.Exper.Med.、1
10巻、419頁、1959年)に従って腹腔マクロフ
ァージを得た。すなわち、ddY系雌性マウスを脱血死
させたのち、腹腔内にPBS[−](CaおよびMg
2+を含まない生理的リン酸緩衝液)を注入し、腹腔マ
クロファージ浮遊液を得た。続いて、PBS[−]を用
いて腹腔マクロファージを洗浄したのち、12穴プラス
チックプレートの各ウェルに腹腔マクロファージを2×
10個ずつ播種し、10%ウシ胎児血清を含むダルベ
ッコ−変法イーグル培地中で、5%CO、37℃で一
晩培養した。翌日、このウェルに10mMのHEPES
ナトリウム緩衝液(pH7.4)および10%ウシ胎児
リポ蛋白不含血清を含むダルベッコ−変法イーグル培地
を添加し4℃で30分間インキュベートした。続いて、
10μg/mlの125I−アセチル化LDL、10m
MのHEPESナトリウム緩衝液(pH7.4)、10
%ウシ胎児リポ蛋白不含血清および所定濃度の被検化合
物を含むダルベッコ−変法イーグル培地で4℃で2時間
インキュベートした。反応終了後に培地を除去し細胞を
洗浄後、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で細胞を溶解
し放射活性をガンマーカウンターにて測定した。さら
に、細胞溶解液の蛋白濃度を測定し、細胞蛋白1mg当
たりに結合した125I−アセチル化LDLの総結合量
を算出した。また、非特異的な125I−アセチル化L
DLの結合量を得るために、反応培地にさらに400μ
g/mlアセチル化LDLを添加して同様に結合量を算
出し、非特異的結合量を算出した。特異的結合量は、総
結合量と非特異的結合量の差から算出した。アセチル化
LDL結合の阻害率(%)は、被検化合物のかわりにD
MSOを添加したときの特異的結合量(A)、および被
検化合物添加時の特異的結合量(B)から、下式により
算出した。
【0045】
【数1】阻害率(%)=(1−B/A)×100 (3)試験結果 結果を表1に示した。
【0046】
【表1】 表1から明らかなように、本発明化合物aは濃度依存的
に、アセチル化LDL結合阻害作用を示した。
【0047】従って、本発明の化合物は、スカベンジャ
ー受容体に対して阻害作用を有し、動脈硬化症、糖尿病
性合併症、アルツハイマー症のみならず、多種多様な疾
患の予防および治療薬となり得る。
【0048】
【実施例】以下に、実施例および参考例を挙げて、本発
明をさらに具体的に説明する。 実施例1(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(テト
ラデシルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリ
ウム塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、
Yが単結合、mが13、nが16、pが0、qが1、R
が水素原子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物の
ナトリウム塩]の製造 :ピリジン2mlにクロル硫酸7
0μlを室温で滴下し、さらに70〜75℃で30分間
攪拌した。これを室温まで冷却後、(S)−N−[2−
ヒドロキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)エチ
ル]オクタデカンアミド(後記参考例1参照)0.20
gのピリジン溶液(5ml)を加え、70〜75℃で1
時間攪拌した。反応混合物からピリジンを減圧留去した
後、残渣にメタノール10mlを加えた。この液に、p
Hが約9を示すまで10%炭酸ナトリウム水溶液を加え
た後、水10mlを加えた。析出している結晶をろ取
し、乾燥させた。この結晶を加熱したクロロホルム40
mlと攪拌した後、不溶物を除いた。ろ液から溶媒を減
圧留去した後、残渣を酢酸エチル10mlとともに攪拌
し、析出した結晶をろ取することによって、標記化合物
0.15gを無色の結晶性粉末として得た。 融点:139.0−144.0℃(分解) H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.5Hz),1.10−1.40(50
H,m),1.40−1.80(4H,m),2.15
−2.30(2H,m),3.00−3.30(2H,
m),4.10−4.30(2H,m),4.65−
4.80(1H,m),7.20−7.60(2H,b
r). 元素分析値(C3569NaOS・1.5HOとして): 計算値(%)C,60.40;H,10.43;N,4.02 実測値(%)C,60.57;H,10.51;N,4.09
【0049】実施例2(R)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(テト
ラデシルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリ
ウム塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、
Yが単結合、mが13、nが16、pが0、qが1、R
が水素原子、不斉炭素の絶対配置がRである化合物の
ナトリウム塩]の製造 :(R)−N−[2−ヒドロキシ
−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデ
カンアミド(後記参考例2参照)300mgを実施例1
に記載の方法と同様の方法で処理することによって、標
記化合物60mgを無色の結晶性粉末として得た。 融点:140.0−143.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.85
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.55
(54H,m),2.05−2.15(2H,m),
2.95−3.10(2H,m),3.84(2H,
d,J=5.6Hz),4.25−4.40(1H,
m),7.55−7.65(1H,m),7.84(1
H,d,J=7.9Hz). 元素分析値(C3569NaOS・1.5HOとして): 計算値(%)C,60.40;H,10.43;N,4.02 実測値(%)C,60.11;H,10.14;N,3.70
【0050】実施例3(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−(オク
チルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリウム
塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、Yが
単結合、mが7、nが16、pが0、qが1、Rが水
素原子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物のナトリ
ウム塩]の製造 :(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−
(オクチルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミド
(後記参考例3参照)0.25gを実施例1に記載の方
法と同様の方法で処理することによって、標記化合物
0.11gを無色の結晶性粉末として得た。 融点:120.0−122.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.85
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.60
(42H,m),2.05−2.15(2H,m),
2.95−3.10(2H,m),3.84(2H,
d,J=5.9Hz),4.25−4.40(1H,
m),7.71(1H,t,J=5.4Hz),7.8
8(1H,d,J=8.0Hz). 元素分析値(C2957NaOS・1.5HOとして): 計算値(%)C,56.93;H,9.88;N,4.58 実測値(%)C,56.90;H,9.65;N,4.50
【0051】実施例4(S)−2−(ノナデシルカルバモイル)−2−(オク
タデカノイルアミノ)エチル サルフェート ナトリウ
ム塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、Y
が単結合、mが18、nが16、pが0、qが1、R
が水素原子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物のナ
トリウム塩]の製造 :(S)−N−[2−ヒドロキシ−
1−(ノナデシルカルバモイル)エチル]オクタデカン
アミド(後記参考例4参照)0.50gを実施例1に記
載の方法と同様の方法で処理することによって、標記化
合物0.30gを無色の結晶性粉末とし得た。 融点:137.0−139.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.85
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.60
(64H,m),2.05−2.20(2H,m),
2.95−3.10(2H,m),3.84(2H,
d,J=6.4Hz),4.25−4.40(1H,
m),7.60−7.75(1H,m),7.80−
7.95(1H,m). 元素分析値(C4079NaOS・1HOとして): 計算値(%)C,63.46;H,10.78;N,3.70 実測値(%)C,63.43;H,10.65;N,3.79
【0052】実施例5(S)−2−(デカノイルアミノ)−2−(テトラデシ
ルカルバモイル)エチルサルフェート ナトリウム塩
[式(I)において、Xが原子団−CONH−、Yが単
結合、mが13、nが8、pが0、qが1、Rが水素
原子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物のナトリウ
ム塩]の製造 :(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]デカンアミド
(後記参考例5参照)200mgを実施例1に記載の方
法と同様の方法で処理することによって、標記化合物5
9mgを無色の結晶性粉末として得た。 融点:140.0−145.0℃(分解) H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(34
H,m),1.40−1.65(4H,m),2.25
(2H,t,J=7.5Hz),3.00−3.30
(2H,m),4.10−4.40(2H,m),4.
65−4.85(1H,m),7.20−7.70(2
H,m). 元素分析値(C2753NaOS・0.75HOとして): 計算値(%)C,56.87;H,9.63;N,4.91 実測値(%)C,56.92;H,9.42;N,4.51
【0053】実施例6(S)−2−(ドコサノイルアミノ)−2−(テトラデ
シルカルバモイル)エチル サルフェート ナトリウム
塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、Yが
単結合、mが13、nが20、pが0、qが1、R
水素原子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物のナト
リウム塩]の製造 :(S)−N−[2−ヒドロキシ−1
−(テトラデシルカルバモイル)エチル]ドコサンアミ
ド(後記参考例6参照)70mgを実施例1に記載の方
法と同様の方法で処理することによって、標記化合物5
7mgを無色の結晶性粉末として得た。 融点:137.0−140.0℃(分解) H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.10−1.40(58
H,m),1.40−1.70(4H,m),2.10
−2.35(2H,m),3.00−3.30(2H,
m),4.10−4.40(2H,m),4.65−
4.85(1H,m),7.20−7.70(2H,
m). 元素分析値(C3977NaOS・1.5HOとして): 計算値(%)C,62.28;H,10.72;N,3.72 実測値(%)C,62.33;H,10.75;N,3.68
【0054】実施例7(S)−2−(N−メチル−N−オクタデカノイルアミ
ノ)−2−(テトラデシルカルバモイル)エチル サル
フェート ナトリウム塩[式(I)において、Xが原子
団−CONH−、Yが単結合、mが13、nが16、p
が0、qが1、Rがメチル基、不斉炭素の絶対配置が
Sである化合物のナトリウム塩]の製造 :(S)−N−
[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)
エチル]−N−メチルオクタデカンアミド(後記参考例
7参照)300mgを実施例1に記載の方法と同様の方
法で処理することによって、標記化合物20mgを無色
の結晶性粉末として得た。 融点:84.5−85.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.70(54
H,m),2.25−2.50(2H,m),2.85
−3.10(m),2.97(3H,s),3.20−
3.45(m),4.10−4.30(1H,m),
4.40−4.60(1H,m),5.30−5.50
(1H,m),6.95−7.15(1H,m). 元素分析値(C3671NaOS・0.5HOとして): 計算値(%)C,62.48;H,10.49;N,4.05 実測値(%)C,62.38;H,10.42;N,3.96
【0055】実施例8(S)−2−(N−メチル−N−テトラデシルカルバモ
イル)−2−(オクタデカノイルアミノ)エチル サル
フェート ナトリウム塩[式(I)において、Xが原子
団−CON(CH)−、Yが単結合、mが13、nが
16、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉炭素の絶
対配置がSである化合物のナトリウム塩]の製造
(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(N−メチル−N
−テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカンア
ミド(後記参考例8参照)0.30gを実施例1に記載
の方法と同様の方法で処理することによって、標記化合
物0.30gを無色の結晶性粉末として得た。 融点:131.5−133.5℃ H−NMR(DMSO−d)δppm:0.85
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.60
(54H,m),2.07(2H,t,J=7.3H
z),2.79(s),3.03(s),3.00−
3.55(2H,m),3.60−3.90(2H,
m),4.85−5.00(1H,m),7.90−
8.05(1H,m). 元素分析値(C3671NaOS・1HOとして): 計算値(%)C,61.68;H,10.50;N,4.00 実測値(%)C,61.75;H,10.25;N,4.05
【0056】実施例9(S)−4−(オクタデカノイルアミノ)−4−(テト
ラデシルカルバモイル)ブチル サルフェート ナトリ
ウム塩[式(I)において、Xが原子団−CONH−、
Yがエチレン基、mが13、nが16、pが0、qが
1、Rが水素原子、不斉炭素の絶対配置がSである化
合物のナトリウム塩]の製造 :(S)−N−[4−ヒド
ロキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)ブチル]オ
クタデカンアミド(参考例9参照)100mgを実施例
1に記載の方法と同様の方法で処理することによって、
標記化合物33mgを無色の結晶性粉末として得た。 融点:164.0−166.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.84
(6H,t,J=6.5Hz),1.10−1.80
(58H,m),2.09(2H,t,J=7.3H
z),2.90−3.10(2H,m),3.65−
3.80(2H,m),4.10−4.25(1H,
m),7.60−7.80(2H,m). 元素分析値(C3773NaOS・1HOとして): 計算値(%)C,62.15;H,10.57;N,3.92 実測値(%)C,62.29;H,10.39;N,3.90
【0057】実施例104−[(S)−2−(オクタデカノイルアミノ)−2−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]フェニル サル
フェート ナトリウム塩[式(I)において、Xが原子
団−CONH−、Yがフェニレン基、mが13、nが1
6、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉炭素の絶対
配置がSである化合物のナトリウム塩]の製造 :ピリジ
ン2mlにクロル硫酸0.10mlを室温で滴下し、さ
らに70〜75℃で15分間攪拌した。これを室温まで
冷却後、(S)−N−[2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オク
タデカンアミド(後記参考例10参照)0.33gのピ
リジン溶液(5ml)を加え、80〜85℃で38時間
攪拌した。反応混合物からピリジンを減圧留去した後、
残渣にメタノール10mlを加えた。この液に、pHが
約9を示すまで10%炭酸ナトリウム水溶液を加えた
後、水10mlを加えた。析出している固体をろ取し、
乾燥させた。この固体をクロロホルム:メタノール=
1:1の混合溶液(50ml)と攪拌した後、不溶物を
除いた。ろ液から溶媒を減圧留去した後、残渣を酢酸エ
チル20mlとともに攪拌し、析出した結晶をろ取する
ことによって、標記化合物0.22gを淡褐色の結晶性
粉末として得た。 融点:148.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.80−
0.95(6H,m),1.10−1.50(54H,
m),1.95−2.10(2H m),2.60−
3.10(4H,m),4.30−4.50(1H,
m),6.95−7.15(4H,m),7.80−
8.00(2H,m). 元素分析値(C4173NaOS・1.5HOとして): 計算値(%)C,63.78;H,9.92;N,3.63 実測値(%)C,63.49;H,9.56;N,3.61
【0058】実施例112−(オクタデカノイルアミノ)−1−(オクタデカノ
イルアミノメチル)エチル サルフェート ナトリウム
塩[式(I)において、Xが原子団−CH NHCO
−、Yが単結合、mが16、nが16、pが1、qが
0、Rが水素原子である化合物のナトリウム塩]の製
:N−[2−ヒドロキシ−3−(オクタデカノイルア
ミノ)プロピル]オクタデカンアミド(後記参考例11
参照)300mgを実施例1に記載の方法と同様の方法
で処理することによって、標記化合物70mgを無色の
結晶性粉末として得た。 融点:144.0−147.0℃(分解) H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(56
H,m),1.40−1.70(4H,m),2.19
(4H,t,J=7.5Hz),3.15−3.40
(2H,m),3.40−3.65(2H,m),4.
35−4.50(1H,m),7.10−7.50(2
H,br). 元素分析値(C3977NaOS・1.25HOとして): 計算値(%)C,62.66;H,10.72;N,3.75 実測値(%)C,62.62;H,10.59;N,3.47
【0059】実施例12(R)−2,3−ビス(オクタデカノイルアミノ)プロ
ピル サルフェート ナトリウム塩[式(I)におい
て、Xが原子団−CHNHCO−、Yが単結合、mが
16、nが16、pが0、qが1、Rが水素原子、不
斉炭素の絶対配置がRである化合物のナトリウム塩]の
製造 :(R)−N−[2−ヒドロキシ−1−(オクタデ
カノイルアミノメチル)エチル]オクタデカンアミド
(後記参考例12参照)300mgを実施例1に記載の
方法と同様の方法で処理することによって、標記化合物
193mgを無色の結晶性粉末として得た。 融点:123.0−128.0℃(分解) H−NMR(DMSO−d)δppm:0.84
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.35
(56H,s),1.35−1.55(4H,m),
2.01(4H,t,J=7.5Hz),3.05−
3.20(2H,m),3.55−3.75(2H,
m),3.75−3.95(1H,m),7.47(1
H,d,J=7.6Hz),7.50−7.65(1
H,br). 元素分析値(C3977NaOS・2HOとして): 計算値(%)C,61.54;H,10.73;N,3.68 実測値(%)C,61.72;H,10.71;N,3.80
【0060】参考例1(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]オクタデカンアミド[式(II)
において、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが
13、nが16、pが0、qが1、Rが水素原子、不
斉炭素の絶対配置がSである化合物]の製造 : (1)(S)−3−ベンジルオキシ−2−tert−ブ
トキシカルボニルアミノプロピオン酸12.0g、テト
ラデシルアミン10.4g、DMF150mlからなる
混合物に、氷冷下WSC・HCl 9.34g、HOB
T6.58gを加えた後、さらに室温で20時間攪拌し
た。反応混合物にクロロホルム400mlを加えた。そ
の液を水100mlで4回、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液100mlと飽和塩化ナトリウム水で1回づつ洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥、次いで減圧下溶媒を
留去した。最後に得られた残渣を中圧カラムクロマトグ
ラフィーで精製することによって(溶出溶媒;クロロホ
ルム)、tert−ブチル(S)−N−[2−ベンジル
オキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]カ
ルバメート19.3gを無色の粉末として得た。この一
部をとり、メタノール:水=1:1から再結晶したもの
は以下の物性値を示した。 融点:57.0−57.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(3
H,t,J=6.6Hz),1.10−1.35(22
H,m),1.45(9H,s),1.35−1.65
(2H,m),3.20−3.35(2H,m),3.
56(1H,dd,J=6.7,9.2Hz),3.9
1(1H,dd,J=4.0,9.2Hz),4.10
−4.30(1H,m),4.50(1H,d,J=1
1.8Hz),4.59(1H,d,J=11.8H
z),5.25−5.50(1H,br),6.30−
6.50(1H,br),7.20−7.40(5H,
m). 元素分析値(C2950として): 計算値(%)C,70.98;H,10.27;N,5.71 実測値(%)C,71.00;H,10.31;N,5.67
【0061】(2)tert−ブチル (S)−N−
[2−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバモイ
ル)エチル]カルバメート19.0gとトリフルオロ酢
酸70mlの混合物を氷冷下で1時間攪拌した。反応混
合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液500mlと酢酸
エチル400mlの混合液に注ぎこみ、酢酸エチル層を
分離した。その酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液50mlで2回、飽和塩化ナトリウム水100m
lで1回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次い
で減圧下溶媒を留去した。最後に得られた残渣14.5
gのうち、9.0gを中圧カラムクロマトグラフィーで
精製することによって(溶出溶媒;n−ヘキサン:酢酸
エチル=1:1)、(S)−2−アミノ−3−ベンジル
オキシ−N−テトラデシルプロピオンアミド7.0gを
無色の粉末として得た。この一部をとり、酢酸エチルか
ら再結晶したものは以下の物性値を示した。 融点:60.5−62.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(3
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(22
H,m),1.40−1.60(2H,m),1.64
(2H,brs),3.15−3.30(2H,m),
3.58(1H,dd,J=3.8,6.6Hz),
3.64(1H,dd,J=6.6,8.8Hz),
3.75(1H,dd,J=3.8,8.8Hz),
4.54(2H,s),7.20−7.45(6H,
m). 元素分析値(C2442として): 計算値(%)C,73.80;H,10.84;N,7.17 実測値(%)C,73.86;H,10.83;N,7.25
【0062】(3)(S)−2−アミノ−3−ベンジル
オキシ−N−テトラデシルプロピオンアミド2.00
g、ジイソプロピルエチルアミン0.66g、THF1
5mlからなる混合物に、氷冷下オクタデカノイル ク
ロライド1.71gのTHF溶液(5ml)を滴下した
後、さらに室温で18時間攪拌した。反応混合物から溶
媒を減圧下留去した後、得られた残渣にクロロホルム5
0mlを加えた。その液を飽和塩化ナトリウム水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧下溶媒
を留去した。最後に得られた残渣を中圧カラムクロマト
グラフィーで精製することによって(溶出溶媒;n−ヘ
キサン:酢酸エチル=2:1)、(S)−N−[2−ベ
ンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)エチ
ル]オクタデカンアミド2.38gを褐色の粉末として
得た。この一部をとり、酢酸エチルから再結晶したもの
は以下の物性値を示した。 融点:87.0−89.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.20−1.40(50
H,m),1.40−1.70(4H,m), 2.2
1(2H,t,J=7.6Hz),3.15−3.30
(2H,m),3.48(1H,dd,J=8.0,
9.2Hz),3.89(1H,dd,J=4.2,
9.2Hz),4.45−4.60(1H,m),4.
53(1H,d,J=11.7Hz),4.62(1
H,d.J=11.7Hz),6.30−6.45(2
H,br),7.20−7.45(5H,m). 元素分析値(C4276として): 計算値(%)C,76.77;H,11.66;N,4.26 実測値(%)C,76.78;H,11.63;N,4.30
【0063】(4)(S)−N−[2−ベンジルオキシ
−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデ
カンアミド1.40g、10%Pd−C1.13g、
1,4−ジオキサン120ml、メタノール200ml
からなる混合物を、水素雰囲気下室温で46時間攪拌し
た。反応混合物にクロロホルム100mlを加えた後、
Pd−Cをろ去した。ろ液から溶媒を留去した後、固体
残渣を酢酸エチル20mlとともに攪拌し、結晶をろ取
することによって、(S)−N−[2−ヒドロキシ−1
−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカン
アミド1.05gを無色の結晶性粉末として得た。この
一部をとり、クロロホルムから再結晶したものは以下の
物性値を示した。 融点:119.0−121.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(50
H,m),1.40−1.75(4H,m),2.20
−2.35(2H,m),3.10−3.35(2H,
m),3.60(1H,dd,J=4.1,11.6H
z),4.18(1H,dd,J=2.5,11.6H
z),4.30−4.45(1H,m),6.55−
6.75(1H,br),6.75−6.95(1H,
br). 元素分析値(C3570として): 計算値(%)C,74.15;H,12.44;N,4.94 実測値(%)C,74.08;H,12.48;N,4.89
【0064】参考例2(R)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]オクタデカンアミド[式(II)
において、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが
13、nが16、pが0、qが1、Rが水素原子、不
斉炭素の絶対配置がRである化合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(R)−
3−ベンジルオキシ−2−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノプロピオン酸とテトラデシルアミンの縮合を行
うことによって、tert−ブチル (R)−N−[2
−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)
エチル]カルバメートを得た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、tert
−ブチル (R)−N−[2−ベンジルオキシ−1−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]カルバメートの
Boc基を脱保護することによって、(R)−2−アミ
ノ−3−ベンジルオキシ−N−テトラデシルプロピオン
アミドを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(R)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−テトラデシルプ
ロピオンアミドをオクタデカノイル クロライドでアシ
ル化することによって、(R)−N−[2−ベンジルオ
キシ−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オク
タデカンアミドを得た。 (4)参考例1(4)に記載の方法に従って、(R)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバ
モイル)エチル]オクタデカンアミドのベンジル基を脱
保護することによって、(R)−N−[2−ヒドロキシ
−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデ
カンアミドを得た。一部をとり、クロロホルムから再結
晶したものは以下の物性値を示した。 融点:119.5−120.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(50
H,m),1.40−1.70(4H,m),2.20
−2.30(2H,m),3.15−3.30(2H,
m),3.50−3.65(1H,m),4.10−
4.25(1H,m),4.30−4.40(1H,
m),6.50−6.65(1H,m),6.70−
6.85(1H,br). 元素分析値(C3570・0.25HOとして): 計算値(%)C,73.56;H,12.43;N,4.90 実測値(%)C,73.57;H,12.39;N,4.77
【0065】参考例3(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(オクチルカルバ
モイル)エチル]オクタデカンアミド[式(II)にお
いて、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが7、
nが16、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉炭素
の絶対配置がSである化合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
3−ベンジルオキシ−2−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノプロピオン酸とオクチルアミンの縮合を行うこ
とによって、tert−ブチル (S)−N−[2−ベ
ンジルオキシ−1−(オクチルカルバモイル)エチル]
カルバメートを得た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、tert
−ブチル (S)−N−[2−ベンジルオキシ−1−
(オクチルカルバモイル)エチル]カルバメートのBo
c基を脱保護することによって、(S)−2−アミノ−
3−ベンジルオキシ−N−オクチルプロピオンアミドを
得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−オクチルプロピ
オンアミドをオクタデカノイル クロライドでアシル化
することによって、(S)−N−[2−ベンジルオキシ
−1−(オクチルカルバモイル)エチル]オクタデカン
アミドを得た。 (4)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(オクチルカルバモイ
ル)エチル]オクタデカンアミドのベンジル基を脱保護
することによって、(S)−N−[2−ヒドロキシ−1
−(オクチルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミ
ドを得た。一部をとり、酢酸エチルから再結晶したもの
は以下の物性値を示した。 融点:114.0−115.0℃ H−NMR(DMSO−d)δppm:δppm:
0.85(6H,t,J=6.6Hz),1.10−
1.60(42H,m),2.05−2.20(2H,
m),2.90−3.10(2H,m),3.40−
3.60(2H,m),4.15−4.30(1H,
m),4.77(1H,t,J=5.6Hz),7.6
0−7.80(2H,m). 元素分析値(C2958として): 計算値(%)C,72.15;H,12.11;N,5.80 実測値(%)C,72.21;H,11.98;N,5.80
【0066】参考例4(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(ノナデシルカル
バモイル)エチル]オクタデカンアミド[式(II)に
おいて、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが1
8、nが16、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉
炭素の絶対配置がSである化合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
3−ベンジルオキシ−2−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノプロピオン酸とノナデシルアミンの縮合を行う
ことによって、tert−ブチル (S)−N−[2−
ベンジルオキシ−1−(ノナデシルカルバモイル)エチ
ル]カルバメートを得た。 (2)参考例1(2)に記載されている方法に従って、
tert−ブチル (S)−N−[2−ベンジルオキシ
−1−(ノナデシルカルバモイル)エチル]カルバメー
トのBoc基を脱保護することによって、(S)−2−
アミノ−3−ベンジルオキシ−N−ノナデシルプロピオ
ンアミドを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−ノナデシルプロ
ピオンアミドをオクタデカノイル クロライドでアシル
化することによって、(S)−N−[2−ベンジルオキ
シ−1−(ノナデシルカルバモイル)エチル]オクタデ
カンアミドを得た。 (4)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(ノナデシルカルバモ
イル)エチル]オクタデカンアミドのベンジル基を脱保
護することによって、(S)−N−[2−ヒドロキシ−
1−(ノナデシルカルバモイル)エチル]オクタデカン
アミドを得た。一部をとり、酢酸エチルとクロロホルム
の混合溶媒から再結晶したものは以下の物性値を示し
た。 融点:122.0−124.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(60
H,m),1.40−1.80(4H,m),2.20
−2.35(2H,m),3.15−3.30(2H,
m),3.58(1H,dd,J=4.1,11.5H
z),4.17(1H,dd,J=2.3,11.5H
z),4.30−4.45(1H,m),6.55−
6.70(1H,br),6.75−6.90(1H,
br). 元素分析値(C4080として): 計算値(%)C,75.41;H,12.66;N,4.40 実測値(%)C,75.31;H,12.62;N,4.27
【0067】参考例5(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]デカンアミド[式(II)におい
て、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが13、
nが8、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉炭素の
絶対配置がSである化合物]の製造 (1)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−テトラデシルプ
ロピオンアミド(参考例1(2))をデカノイルクロラ
イドでアシル化することによって、(S)−N−[2−
ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)エ
チル]デカンアミドを得た。 (2)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバ
モイル)エチル]デカンアミドのベンジル基を脱保護す
ることによって、(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]デカンアミドを
得た。一部をとり、酢酸エチルから再結晶したものは以
下の物性値を示した。 融点:127.0−128.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.10−1.40(34
H,m),1.40−1.70(4H,m),2.15
−2.35(3H,m),3.10−3.30(2H,
m),3.58(1H,dd,J=4.3,11.5H
z),4.14(1H,dd,J=2.6,11.5H
z),4.30−4.45(1H,m),6.55―
6.75(1H,m),6.75−6.95(1H,b
r). 元素分析値(C2754として): 計算値(%)C,71.31;H,11.97;N,6.16 実測値(%)C,71.48;H,11.89;N,6.11
【0068】参考例6(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]ドコサンアミド[式(II)にお
いて、Xが原子団−CONH−、Yが単結合、mが1
3、nが20、pが0、qが1、Rが水素原子、不斉
炭素の絶対配置がSである化合物]の製造 : (1)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−テトラデシルプ
ロピオンアミド(参考例1(2))をドコサノイル ク
ロライドでアシル化することによって、(S)−N−
[2−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバモイ
ル)エチル]ドコサンアミドを得た。 (2)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(テトラデシルカルバ
モイル)エチル]ドコサンアミドのベンジル基を脱保護
することによって(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]ドコサンアミド
を得た。一部をとり、酢酸エチルから再結晶したものは
以下の物性値を示した。 融点:115.0−117.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(58
H,m),1.40−1.70(4H,m),2.10
(s),2.20−2.30(2H,m),3.10−
3.30(2H,m),3.58(1H,dd,J=
4.3,11.5Hz),4.15(1H,dd,J=
2.7,11.5Hz)4.30−4.45(1H,
m),6.50−6.70(1H,m),6.75−
6.90(1H,m). 元素分析値(C3978として): 計算値(%)C,75.18;H,12.62;N,4.50 実測値(%)C,75.21;H,12.63;N,4.49
【0069】参考例7(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]−N−メチルオクタデカンアミド
[式(II)において、Xが原子団−CONH−、Yが
単結合、mが13、nが16、pが0、qが1、R
メチル基、不斉炭素の絶対配置がSである化合物]の製
: (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
2−(N−tert−ブトキシカルボニル−N−メチル
アミノ)−3−ヒドロキシプロピオン酸とテトラデシル
アミンの縮合を行うことによって、tert−ブチル
(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)エチル]−N−メチルカルバメートを得
た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、tert
−ブチル (S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(テト
ラデシルカルバモイル)エチル]−N−メチルカルバメ
ートのBoc基を脱保護することによって、(S)−3
−ヒドロキシ−2−メチルアミノ−N−テトラデシルプ
ロピオンアミドを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
3−ヒドロキシ−2−メチルアミノ−N−テトラデシル
プロピオンアミドをオクタデカノイル クロライドでア
シル化することによって、(S)−N−[2−ヒドロキ
シ−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]−N−
メチルオクタデカンアミドを得た。一部をとり、酢酸エ
チルから再結晶したものは以下の物性値を示した。 融点:84.0−86.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(50
H,m),1.40−1.75(4H,m),2.37
(2H,t,J=7.6Hz),3.04(3H,
s),3.05−3.35(3H,m),3.85−
4.10(2H,m),5.03(1H,t,J=5.
7Hz),6.25−6.45(1H,m). 元素分析値(C3672として): 計算値(%)C,74.43;H,12.49;N,4.82 実測値(%)C,74.15;H,12.45;N,4.93
【0070】参考例8(S)−N−[2−ヒドロキシ−1−(N−メチル−N
−テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカンア
ミド[式(II)において、Xが原子団−CON(CH
)−、Yが単結合、mが13、nが16、pが0、q
が1、Rが水素原子、不斉炭素の絶対配置がSである
化合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
3−ベンジルオキシ−2−tert−ブトキシカルボニ
ルアミノプロピオン酸とN−メチル−N−テトラデシル
アミンとの縮合を行うことによって、tert−ブチル
(S)−N−[2−ベンジルオキシ−1−(N−メチ
ル−N−テトラデシルカルバモイル)エチル]カルバメ
ートを得た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、tert
−ブチル (S)−N−[2−ベンジルオキシ−1−
(N−メチル−N−テトラデシルカルバモイル)エチ
ル]カルバメートのBoc基を脱保護することによっ
て、(S)−2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−メ
チル−N−テトラデシルプロピオンアミドを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−ベンジルオキシ−N−メチル−N−テ
トラデシルプロピオンアミドをオクタデカノイルクロラ
イドでアシル化することによって、(S)−N−[2−
ベンジルオキシ−1−(N−メチル−N−テトラデシル
カルバモイル)エチル]オクタデカンアミドを得た。 (4)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−ベンジルオキシ−1−(N−メチル−N−テ
トラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミド
のベンジル基を脱保護することによって、(S)−N−
[2−ヒドロキシ−1−(N−メチル−N−テトラデシ
ルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミドを得た。
一部をとり、酢酸エチルから再結晶したものは以下の物
性値を示した。 融点:79.5−80.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.45(50
H,m),1.45−1.75(4H,m),1.88
(s),2.20−2.35(2H,m),2.94
(s),3.10(s),3.30−3.55(2H,
m),3.70−3.90(2H,m),4.91(1
H,br),6.60―6.90(1H,br). 元素分析値(C3672として): 計算値(%)C,74.43;H,12.49;N,4.82 実測値(%)C,74.38;H,12.41;N,4.82
【0071】参考例9(S)−N−[4−ヒドロキシ−1−(テトラデシルカ
ルバモイル)ブチル]オクタデカンアミド[式(II)
において、Xが原子団−CONH−、Yがエチレン基、
mが13、nが16、pが0、qが1、Rが水素原
子、不斉炭素の絶対配置がSである化合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
4−ベンジルオキシカルボニル−2−tert−ブトキ
シカルボニルアミノ酪酸とテトラデシルアミンの縮合を
行うことによって、ベンジル (S)−4−tert−
ブトキシカルボニルアミノ−4−(テトラデシルカルバ
モイル)ブタノエートを得た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、ベンジル
(S)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−
4−(テトラデシルカルバモイル)ブタノエートのBo
c基を脱保護することによって、ベンジル (S)−
4−アミノ−4−(テトラデシルカルバモイル)ブタノ
エートを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、ベンジル
(S)−4−アミノ−4−(テトラデシルカルバモイ
ル)ブタノエートをオクタデカノイル クロライドでア
シル化することによって、ベンジル (S)−4−(オ
クタデカノイルアミノ)−4−(テトラデシルカルバモ
イル)ブタノエートを得た。 (4)ベンジル (S)−4−(オクタデカノイルアミ
ノ)−4−(テトラデシルカルバモイル)ブタノエート
1.00gのTHF溶液(15ml)に、室温下水素化
ホウ素ナトリウム97mgを加え、その混合物を70℃
に加熱した。メタノール0.5mlを30分かけて同温
度で滴下した後、室温まで冷却した。反応混合物から溶
媒を減圧下留去した後、残渣に水50mlを加え、クロ
ロホルムで抽出した。クロロホルム層を飽和塩化ナトリ
ウム水溶液で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
次いで減圧下溶媒を留去した。最後に得られた固体残渣
を中圧カラムクロマトグラフィーで精製することによっ
て(溶出溶媒;クロロホルム)、(S)−N−[4−ヒ
ドロキシ−1−(テトラデシルカルバモイル)ブチル]
オクタデカンアミド280mgを無色の粉末として得
た。この一部をとり、酢酸エチルから再結晶したものは
以下の物性値を示した。 融点:121.0−122.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.40(50
H,m),1.40−2.00(8H,m),2.20
(2H,t,J=7.6Hz),2.42(1H,br
s),3.10−3.35(2H,m),3.60−
3.80(2H,m),4.40−4.60(1H,
m),6.37(1H,d,J=8.1Hz),6.4
9(1H,br). 元素分析値(C3774として): 計算値(%)C,74.69;H,12.54;N,4.71 実測値(%)C,74.55;H,12.51;N,4.66
【0072】参考例10(S)−N−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−
(テトラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカンア
ミド[式(II)において、Xが原子団−CONH−、
Yがフェニレン基、mが13、nが16、pが0、qが
1、Rが水素原子、不斉炭素の立体配置がSである化
合物]の製造 : (1)参考例1(1)に記載の方法に従って、(S)−
3−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−tert−
ブトキシカルボニルアミノプロピオン酸とテトラデシル
アミンとの縮合を行うことによって、tert−ブチル
(S)−N−[2−(4−ベンジルオキシフェニル)
−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]カルバメ
ートを得た。 (2)参考例1(2)に記載の方法に従って、tert
−ブチル (S)−N−[2−(4−ベンジルオキシフ
ェニル)−1−(テトラデシルカルバモイル)エチル]
カルバメートのBoc基を脱保護することによって、
(S)−2−アミノ−3−(4−ベンジルオキシフェニ
ル)−N−テトラデシルプロピオンアミドを得た。 (3)参考例1(3)に記載の方法に従って、(S)−
2−アミノ−3−(4−ベンジルオキシフェニル)−N
−テトラデシルプロピオンアミドをオクタデカノイル
クロライドでアシル化することによって、(S)−N−
[2−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(テトラ
デシルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミドを得
た。 (4)参考例1(4)に記載の方法に従って、(S)−
N−[2−(4−ベンジルオキシフェニル)−1−(テ
トラデシルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミド
のベンジル基を脱保護することによって、(S)−N−
[2−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(テトラデシ
ルカルバモイル)エチル]オクタデカンアミドを得た。
一部をとり、クロロホルムから再結晶したものは以下の
物性値を示した。 融点:134.5−136.5℃ H−NMR(DMSO−d)δppm:0.85
(6H,t,J=6.6Hz),1.10−1.60
(54H,m),2.02(2H,t,J=7.3H
z),2.61(1H,dd,J=8.9,13.7H
z),2.80(1H,dd,J=5.7,13.7H
z),2.90−3.10(2H,m),4.25−
4.45(1H,m),6.61(2H,d,J=8.
5Hz),6.98(2H,d,J=8.5Hz),
7.70−7.80(1H,m),7.86(1H,
d,J=8.3Hz),9.08(1H,s). 元素分析値(C4174として): 計算値(%)C,76.58;H,11.60;N,4.36 実測値(%)C,76.41;H,11.58;N,4.50
【0073】参考例11N−[2−ヒドロキシ−3−(オクタデカノイルアミ
ノ)プロピル]オクタデカンアミド[式(II)におい
て、Xが原子団−CHNHCO−、Yが単結合、mが
16、nが16、pが1、qが0、Rが水素原子であ
る化合物]の製造 :1,3−ジアミノ−2−プロパノー
ル400mg、トリエチルアミン990mg、THF2
0mlからなる混合物に、氷冷下オクタデカノイル ク
ロライド2.76gのTHF溶液30mlを滴下した
後、さらに室温で20時間攪拌した。反応混合物に水1
00mlを加え、クロロホルム1.5リットルで抽出し
た。クロロホルム層を希塩酸50ml、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液50ml、飽和塩化ナトリウム水50m
lで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減
圧下溶媒を留去した。最後に得られた残渣をエタノール
で再結晶することにより、N−[2−ヒドロキシ−3−
(オクタデカノイルアミノ)プロピル]オクタデカンア
ミド2.25gを無色の粉末として得た。この一部をと
り、酢酸エチルから再結晶したものは以下の物性値を示
した。 融点:127.0−128.5℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.5Hz),1.15−1.40(56
H,m),1.40−1.75(4H,m),2.22
(4H,t,J=7.6Hz),3.15−3.50
(4H,m),3.70−3.85(1H,m),3.
95−4.10(1H,br),6.15−6.35
(2H,br). 元素分析値(C3978として): 計算値(%)C,75.18;H,12.62;N,4.50 実測値(%)C,74.87;H,12.53;N,4.63
【0074】参考例12(R)−N−[2−ヒドロキシ−1−(オクタデカノイ
ルアミノメチル)エチル]オクタデカンアミド[式(I
I)において、Xが原子団−CHNHCO−、Yが単
結合、mが16、nが16、pが0、qが1、Rが水
素原子、不斉炭素の絶対配置がRである化合物]の製
:参考例11に記載の方法に従って、(R)−2,3
―ジアミノ−1−プロパノール(Chem.Phar
m.Bull.、31巻、1469〜1473頁、19
83年)をオクタデカノイル クロライドでジアシル化
することによって、(R)−N−[2−ヒドロキシ−1
−(オクタデカノイルアミノメチル)エチル]オクタデ
カンアミドを得た。一部をとり、クロロホルムから再結
晶したものは以下の物性値を示した。 融点:104.0−107.0℃ H−NMR(CDCl)δppm:0.88(6
H,t,J=6.6Hz),1.15−1.45(56
H,m),1.45−1.70(4H,m),2.10
−2.30(4H,m),3.15−3.35(1H,
m),3.40−3.95(5H,m),6.00−
6.15(1H,m),6.20−6.35(1H,
m). 元素分析値(C3978として): 計算値(%)C,75.18;H,12.62;N,4.50 実測値(%)C,75.10;H,12.59;N,4.66
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 305/24 C07C 305/24

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I) 【化1】 (式中、Xは原子団−CON(R)−または−CH
    N(R)CO−を表し、Yは単結合、フェニレン基、
    メチレン基またはエチレン基を表し、R、Rおよび
    は水素原子または低級アルキル基を表す。nおよび
    mは、1)Xが原子団−CON(R)−の場合には7
    から23のいずれかの整数を表す。但し、nまたはmの
    少なくとも一方は12以上である;2)Xが原子団−C
    N(R)CO−の場合にはnおよびmは同一であ
    って、12〜23のいずれかの整数を表す。pおよびq
    は0または1を表す。但し、pが0のときqは1であ
    り、pが1のときqは0である。)で示される硫酸エス
    テル誘導体の薬学的に許容される塩。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001095938A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Medicaments preventifs et therapeutiques destines au granulome
JP2004502754A (ja) * 2000-07-06 2004-01-29 アレー バイオファーマ インコーポレイテッド ホスファターゼ阻害剤の調製

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WO2001095938A1 (fr) * 2000-06-16 2001-12-20 Chugai Seiyaku Kabushiki Kaisha Medicaments preventifs et therapeutiques destines au granulome
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