JPH11246470A - 酢酸回収方法 - Google Patents

酢酸回収方法

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JPH11246470A
JPH11246470A JP5370898A JP5370898A JPH11246470A JP H11246470 A JPH11246470 A JP H11246470A JP 5370898 A JP5370898 A JP 5370898A JP 5370898 A JP5370898 A JP 5370898A JP H11246470 A JPH11246470 A JP H11246470A
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JP
Japan
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acetic acid
methyl acetate
extractant
extraction
aqueous solution
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JP5370898A
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English (en)
Inventor
Koji Mori
宏治 森
Takashi Komatani
隆志 駒谷
Motomiki Numata
元幹 沼田
Hirotetsu Azumi
弘哲 安積
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液から、
効率よく且つ酢酸の損失の少ない酢酸回収方法を提供す
る。 【解決手段】 酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液か
ら酢酸を回収する方法であって、下記(1)〜(4)の
工程を有することを特徴とする酢酸回収方法。 (1)酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液から酢酸メ
チルを除去・回収して、酢酸メチルを殆ど含有しない酢
酸含有水を得る酢酸メチル回収工程 (2)上記(1)工程で得られた酢酸メチルを殆ど含有
しない酢酸含有水を、酢酸よりも低沸点の抽剤を用いた
抽出に供して、酢酸を含有する抽剤を含む抽出相と、水
を含む抽残相とに分離する抽出工程 (3)上記(2)の工程で得られた抽出相を蒸留分離し
て、酢酸と抽剤とを分離する蒸留工程 (4)上記(3)の工程で分離された抽剤をリサイクル
する工程

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酢酸及び酢酸メチ
ルを含有する水溶液から酢酸を回収する方法に関するも
のである。更に詳しくは、アルキル芳香族炭化水素を低
級脂肪族カルボン酸(具体的には酢酸)中、重金属を含
有する触媒の存在下、分子状酸素含有ガスによって液相
酸化し、該酸化によって生成した水と酢酸メチルと酢酸
との混合物を、蒸留分離して得られる酢酸及び酢酸メチ
ルを含有する水溶液から、酢酸を効率良く回収する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酢酸回収方法として報告されている一つ
の例は蒸留回収法である。この蒸留回収方法としてはオ
ランダ国特許第73−16510号、ドイツ連邦特許第
3408239号、ソビエト連邦特許第1268564
号、特開平6−65139号が提案されているが、この
酢酸の蒸留塔の塔頂留出液の酢酸濃度が1重量%程の低
濃度の場合、酢酸/水系の高い非理想的性質、及びこの
ような装置における平衡限界のために、高理論段及び高
還流比が必要となり、それ以上に設備、エネルギー等の
面で、効率的な酢酸回収が困難である。またその排水
は、活性汚泥法、直接燃焼法等により分解処理されてい
るのが実状であり、環境、資源の有効活用の面から好ま
しくない。
【0003】また、他の例として報告されているのは、
エステル化による回収方法であり、この例としては、ハ
ンガリー国特許第40969号、特開昭59−2963
3号が提案されている。しかしこれらの方法は、エステ
ル化と加水分解の2工程の反応を必要とし、それに伴っ
てアルコールの除去、水の除去などの分離操作も必要と
なるため、プロセス全体が長くなって設備コストが増大
する。
【0004】また他の例として、有機溶剤による抽出法
がある。例えばホスファンオキシド(特開昭63−44
539号)、アミン及び燐酸エステル(特開昭55−1
54935号)、燐酸エステル(特開昭57−5600
2号)などの有機溶媒を抽剤とする方法が提案されてい
る。この方法によれば、それ以前の方法よりも多くの酢
酸が回収されるとある。
【0005】さらに特開平7−53443号では、テレ
フタル酸の製造工程等における抽出による酢酸回収が提
案されている。しかし、テレフタル酸等のアルキル芳香
族炭化水素の酸化による製造プラントから副生する酢酸
含有水には酢酸メチルが含まれ、上記の方法ではいずれ
も酢酸のみを選択的に抽出するのは困難である。また従
来法において、酢酸よりも低沸点の抽剤を使用する場
合、酢酸含有水中の酢酸メチルはその殆どが抽剤中に高
濃度に蓄積し、一部は排水とともに排出されてしまうの
で、効果的に酢酸の抽出回収操作が出来なくなる。この
抽剤中への酢酸メチルの蓄積を避けるために、抽剤中か
ら蓄積した酢酸メチルを蒸留等で分離しようとすると、
酢酸メチルとともに抽剤の損失してしまうので、効果的
な抽出回収操作が出来なくなる。
【0006】また特願平9−122663号のように
に、酢酸以外の有機物を触媒で分解した後、抽出による
酢酸回収を行う方法も提案されている。確かにこの方法
では不純物の少ない酢酸が回収可能と考えられる。しか
しながら一方で、テレフタル酸製造プラントにおいて
は、副生される酢酸メチルを反応系内に戻すことにより
酢酸の損失を防ぐという意味があり、この方法では酢酸
の損失を防ぐ有効成分である酢酸メチルまでも分解して
しまうと考えられ、有効資源のリサイクルの観点からは
好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
酢酸含有水を処理する方法について鋭意検討を重ねた結
果、酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液に、蒸留操作
等による酢酸メチル分離の前処理を行うことにより、有
効成分である酢酸メチルを容易に分離回収し、それによ
って得られる実質的に酢酸メチルを含まない酢酸含有水
から、抽出により効率よく酢酸を回収する方法が、上記
の従来の方法の問題点を極めて有効に解決しうる方法で
あることを見い出し、本発明に至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、酢酸及び酢酸
メチルを含有する水溶液から酢酸を回収する方法であっ
て、下記(1)〜(4)の工程を有することを特徴とす
る酢酸回収方法をその要旨とするものである。 (1)酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液から酢酸メ
チルを除去・回収して、酢酸メチルを殆ど含有しない酢
酸含有水を得る酢酸メチル回収工程 (2)上記(1)工程で得られた酢酸メチルを殆ど含有
しない酢酸含有水を、酢酸よりも低沸点の抽剤を用いた
抽出に供して、酢酸を含有する抽剤を含む抽出相と、水
を含む抽残相とに分離する抽出工程 (3)上記(2)の工程で得られた抽出相を蒸留分離し
て、酢酸と抽剤とを分離する蒸留工程 (4)上記(3)の工程で分離された抽剤をリサイクル
する工程
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の酢酸回収方法は、主に化学工場の酸化反応プロ
セスから副生される水溶液に適用できる。具体的には、
アルキル芳香族炭化水素を低級脂肪族カルボン酸(例え
ば酢酸)中、重金属を含有する触媒の存在下、分子状酸
素含有ガスによって液相酸化する際に生成した水と酢酸
と酢酸メチルとの混合物からの酢酸の回収に好ましく用
いられる。
【0010】すなわち本発明では、酢酸及び酢酸メチル
を含有する水溶液として、このアルキル芳香族炭化水
素、好ましくはパラキシレンを、溶媒である酢酸中、重
金属を含有する触媒の存在下、分子状酸素含有ガスによ
って液相酸化してテレフタル酸を製造する工程から回収
される、水と酢酸メチルを含む酢酸を蒸留することによ
り留出液として得た、酢酸及び酢酸メチルを含有する水
溶液を使用するのが好ましい。この水溶液中の各成分の
濃度は、特に限定されるものではないが、酢酸濃度は水
溶液に対して通常1重量%以上、好ましくは5重量%以
上、特に好ましくは10重量%である。あまり酢酸濃度
が低くすぎると、テレフタル酸製造後、酢酸メチルと水
を含む酢酸を蒸留して水を主体とする水溶液とする工程
に使用する蒸留塔のリボイラー負荷が大きくなってしま
うので好ましくない。一方、酢酸濃度の上限値として
は、通常50重量%以下、好ましくは40重量%以下、
更に好ましくは30重量%以下である。あまり酢酸濃度
が高すぎると、上記(2)の工程の抽出装置の負荷が大
きくなるので好ましくない。
【0011】本発明では、上記(1)の工程での水溶液
からの酢酸メチルの除去・回収は、蒸留操作によって行
われるのが好ましい。該蒸留操作では、蒸留装置を選択
する必要がある。蒸留塔としては、例えばトレイ塔、充
填塔等でよい。該トレイや充填材の形式は、例えばシー
ブトレイ型、ミニバルブ型や、規則充填材または不規則
充填材等が使用できる。またフラッシュドラムによる単
蒸留でもよい。この蒸留操作においては、例えば常圧
下、塔頂55℃、塔底100℃の蒸留塔により酢酸メチ
ルを分離回収する方法が挙げられる。
【0012】酢酸溶媒中で、重金属を含有する触媒の存
在下、分子状酸素含有ガスによってパラキシレンを酸化
することによりテレフタル酸を得る製造プロセスの場
合、回収した酢酸メチルを酸化反応系内にリサイクルす
ることにより、反応器中の酢酸メチルの濃度が上昇し、
溶媒として使用している酢酸から酢酸メチルが副生する
反応による損失を大幅に軽減できる。これにより酢酸原
単位が低くなり、極めて工業的に有利となる。このよう
な反応系では、回収した酢酸メチル中に抽剤が混入する
と、抽剤の多くが燃焼分解され、酸化反応系でロスされ
るので、好ましくないので、このことからも本発明は極
めて有利である。
【0013】本発明では、該酢酸及び酢酸メチル含有水
溶液中の酢酸メチルを、上記方法等により除去・回収し
たのち、続いて酢酸回収が行われる。回収操作には抽出
を適用する。該抽出工程では、抽剤、抽出装置の選択を
行う必要がある。酢酸抽出を行う抽剤は、酢酸に対して
沸点が低いことが必要である。さらに酢酸に対して分配
係数が大きな溶剤が使用される。具体的には、メチルエ
チルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、
メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ブタノールな
どのアルコール類、酢酸エチル、酢酸プロピルなどのエ
ステル類などが例示される。上記溶剤は少なくとも1種
類以上が使用される。該酢酸抽出後、酢酸と抽剤との分
離を効率よく行うために、酢酸と抽剤の沸点差が少なく
とも20℃の溶剤を使用するのが好ましい。抽出塔とし
ては、通常用いられる形式、例えばミキサーセトラ型抽
出塔、多孔板型、充填塔型、バッフル塔型、振動多孔板
型、攪拌混合型、脈動充填型などが使用できる。抽出時
の温度は、高い方が一般的に抽出効率が高いので好まし
いといえるが、一方あまり高いと、低沸点成分の沸点に
近づいてしまうので、通常酢酸の沸点以下、好ましくは
80℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。また
下限値としては、通常10℃以上、好ましくは20℃以
上である。この抽出で得られる抽剤を主成分とする抽出
相は、蒸留によって後処理する。酢酸と抽剤との沸点差
が十分大きければ、通常の蒸留操作で容易に高純度の酢
酸及び抽剤を回収できる。
【0014】本発明では、抽出工程前に酢酸メチルの回
収を行っているが、若干の酢酸メチルが抽出操作系にも
混入してしまうので、酢酸メチルが僅かながら抽剤中に
も存在する。一方、上記抽出工程より得られる水を主成
分とする抽残相は抽剤を含むため、蒸留によって該抽剤
を回収するのが好ましい。
【0015】上記抽出相は蒸留に供され、酢酸と抽剤と
が分離される。回収された抽剤は抽出工程に全量もしく
はその一部がリサイクルされる。また、抽残相中にも抽
剤が含まれているので、抽残相を蒸留等の分離に供し
て、水と抽剤とに分離した後、分離された抽剤の一部又
は全部を同様にリサイクルすることができ、抽剤の有効
な回収という点から好ましい方法である。抽出工程に供
される抽剤は、抽出工程に必要な量となるように補給さ
れることが好ましい。
【0016】次に図面を参照して、本発明の実施態様を
説明する。図1は本発明の方法の概略の例である。ま
ず、テレフタル酸等の製造プラントからライン1により
送液された水及び酢酸メチルを含む酢酸が、酢酸脱水塔
2によりその塔底ライン3からの酢酸成分と、塔頂ライ
ン4からの酢酸と酢酸メチルを含む水溶液に分離され
る。該塔頂ライン4から留出した酢酸と酢酸メチルを含
む水溶液は、酢酸メチル回収塔5に送られ、その塔底ラ
イン6から、実質的に酢酸メチルを含有しない酢酸含有
水と、塔頂ライン7からの酢酸メチル成分に分離され
る。この酢酸メチル成分は反応系にリサイクルされる。
該ライン6より取り出された実質的に酢酸メチルを含有
しない酢酸含有水は熱交換器8で冷却されたのち、抽出
塔10に導かれる。抽剤はライン9を経て抽出塔10に
導かれる。抽出塔10内部では両者が向流接触して、酢
酸は抽剤を含む抽出相に抽出される。抽出塔10上部か
ら抜き出された抽出相(ライン12)は、酢酸回収塔14
に送られる。また抽出塔10下部から抜き出された抽残
相(ライン11)は溶剤回収塔22に送られる。抽出後
の抽出相は酢酸回収塔14にて酢酸成分と水を含む抽剤
成分に蒸留分離される。酢酸成分は塔底より(ライン1
5)抜き出され、系内で再生酢酸として使用される。一
方、酢酸抽出塔10で抽出後の抽残相は抽剤回収塔22
で水を含む抽剤成分(ライン24)と処理水(ライン2
3)に蒸留分離される。処理水は抽剤回収塔22塔底か
ら抜き出され、系外にパージされる。酢酸回収塔14上
部、抽剤回収塔22上部から抜き出される水を含む抽剤
成分は、それぞれ熱交換器17、25で冷却された後、
合わせて液液分離器18に導かれ、回収抽剤を主体とす
る成分と水を主体とする成分に分離される。水を主体と
する成分は還流液として抽剤回収塔22へ送り(ライン
20)、再び蒸留分離に供する。その水を主体とする成
分は抽剤回収塔22塔底より処理水としてパージされる
(ライン23)。また、回収抽剤はライン19を経て酢
酸回収塔14及び抽出塔10に循環されて再利用され
る。また、抽剤の損失分はライン27より補充される。
抽剤は熱交換器28で冷却された後、抽出塔10に供給
される。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその趣旨を超えないかぎり実施例に限
定されるものではない。なお、実施例中、「部」とある
のは「重量部」を表す。 実施例1 溶媒に対してCo原子として300ppmの酢酸コバル
ト、Mn原子として200ppmの酢酸マンガン、及び
Br原子として1000ppmの臭化水素酸を含有する
含水酢酸を溶媒とし、反応温度210℃、反応圧力25
Kg/cm2、滞留時間120分でチタン製反応器にて
パラキシレンを連続的に酸化する。この酸化反応から酸
化反応排ガスを凝縮して得られる凝縮性成分の還流液の
一部抜き出し液、酸化反応排ガス中の成分を水に吸収さ
せた吸収液、及び固液分離により得られる反応母液の一
部を溶媒フラッシング蒸留塔にて触媒成分、反応中間生
成物、反応副生成物を除去した留出蒸気をそれぞれ得
る。これらは水及び酢酸メチルを含有した酢酸であり、
これを実段=70、塔頂100℃、塔底120℃の酢酸
脱水塔に導入する。この塔下部から水7.2重量%を含
む酢酸を回収すると共に塔上部から水を主体とする水溶
液20.4部/hr(酢酸=15.3重量%、酢酸メチ
ル=2.6重量%)を得る。さらにこの水溶液を塔頂5
0℃、塔底103℃、実段=17、還流比=5の酢酸メ
チル回収塔に導入し、この塔頂部から酢酸メチルを主成
分とする液0.6部/hrを回収すると共に、塔底より
水を主体とした実質的に酢酸メチルを含まない水溶液1
9.8部/hr(酢酸15.8重量%)を得る。回収し
た酢酸メチルを主成分とした液は反応系にリサイクルさ
れる。次に実質的に酢酸メチルを含まない水溶液を冷却
した後、RDCタイプの抽出塔(実段=55)に塔上部
より連続的に供給する。また抽剤である酢酸エチルを該
抽出塔底部より連続的に供給する。この時の抽剤/水溶
液=1.5とする。抽出塔最下部からは溶解度に相当す
る酢酸エチルを含有した、水を主体とする抽残相を得、
抽出塔の最上部からは酢酸を抽出した、抽剤である酢酸
エチルを主体とする抽出相を得る。抽出塔最下部から得
る水を主体とする抽残相は、塔頂71℃、塔底100
℃、実段=10の抽剤回収塔へ導入され、塔下部より処
理水14.9部/hr(酢酸=560ppm)を得る。
また抽出塔最上部から得る抽剤を主体とする抽出相は、
塔頂71℃、塔底103℃、実段=24の酢酸回収塔へ
導入され、塔下部より回収酢酸4.8部/hr(酢酸=
64.7重量%)を回収する。酢酸回収塔上部、抽剤回
収塔上部からそれぞれ抜き出される水を含む抽剤成分は
それぞれ熱交換器で冷却された後、合わせて液液分離器
に導かれ、回収抽剤を主体とする成分と、水を主体とす
る成分とに分離される。水を主体とする成分は還流液と
して抽剤回収塔へ送られ、蒸留分離に供する。その水成
分は抽剤回収塔塔底より処理水としてパージされる。ま
た、回収抽剤は酢酸回収塔及び抽出塔に循環されて再利
用される。
【0018】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明の方法によっ
て、現行の蒸留法に比べ、より効率よく且つ酢酸の損失
の少ない酢酸回収が可能となり、極めて経済的な工業的
に有利な方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセスの一例の概略図である。
【符号の説明】
1、3、4、6、7、9、11、12、15、16、1
9、20、21、23、24、26は配管、 8、13、17、25、28は熱交換器、 2は酢酸脱水塔、 5は酢酸メチル回収塔、 10は抽出塔、 14は酢酸回収塔、 18は液液分離器、 22は抽剤回収塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安積 弘哲 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液か
    ら酢酸を回収する方法であって、下記(1)〜(4)の
    工程を有することを特徴とする酢酸回収方法。 (1)酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液から酢酸メ
    チルを除去・回収して、酢酸メチルを殆ど含有しない酢
    酸含有水を得る酢酸メチル回収工程 (2)上記(1)工程で得られた酢酸メチルを殆ど含有
    しない酢酸含有水を、酢酸よりも低沸点の抽剤を用いた
    抽出に供して、酢酸を含有する抽剤を含む抽出相と、水
    を含む抽残相とに分離する抽出工程 (3)上記(2)の工程で得られた抽出相を蒸留分離し
    て、酢酸と抽剤とを分離する蒸留工程 (4)上記(3)の工程で分離された抽剤をリサイクル
    する工程
  2. 【請求項2】 酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液
    が、水及び酢酸メチルを含有する酢酸を蒸留することに
    よって得られた留出液である請求項1の酢酸回収方法。
  3. 【請求項3】 酢酸及び酢酸メチルを含有する水溶液
    が、アルキル芳香族炭化水素の酸化工程から副生するも
    のである請求項1又は2に記載の酢酸回収方法。
  4. 【請求項4】 上記(1)の工程で、回収した酢酸メチ
    ルを酸化工程に戻す請求項3に記載の酢酸回収方法。
  5. 【請求項5】 上記(1)の工程で、酢酸メチルの除去
    を、蒸留操作によって行う請求項1ないし4のいずれか
    に記載の酢酸回収方法。
  6. 【請求項6】 上記(2)の工程で分離された抽残相
    を、蒸留操作によって水と抽剤とを分離する請求項1な
    いし5のいずれかに記載の酢酸回収方法。
JP5370898A 1998-03-05 1998-03-05 酢酸回収方法 Pending JPH11246470A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114133090A (zh) * 2021-12-15 2022-03-04 江西吉煜新材料有限公司 丙酸、丁酸二次母液水资源化处理的方法及装备

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