JPH11246295A - 単結晶製造装置用断熱材 - Google Patents

単結晶製造装置用断熱材

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JPH11246295A
JPH11246295A JP7349798A JP7349798A JPH11246295A JP H11246295 A JPH11246295 A JP H11246295A JP 7349798 A JP7349798 A JP 7349798A JP 7349798 A JP7349798 A JP 7349798A JP H11246295 A JPH11246295 A JP H11246295A
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JP
Japan
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insulating material
rope
single crystal
heat
heat insulating
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Pending
Application number
JP7349798A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Tamura
政利 田村
Yoshinobu Hiraishi
吉信 平石
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Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単結晶製造装置の断熱材に於いて、円筒形の長
さ方向の断熱性を向上させる。 【解決手段】カーボン繊維を一方向に揃えてロープ状部
材となしたものを、リング状に複数回巻き重ね、筒状の
構造材として断熱材を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶製造装置に
用いる熱遮蔽筒や保温筒等の断熱材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種断熱材は、カーボン繊維
にバインダーを絡めてフェルトを作成後、積層してある
いは積層・カットして成形される。フェルトは、面方向
にカーボン繊維が配向しているため、フェルトを積層し
て作成した断熱材は、熱伝導率に異方性を持つ。即ち、
厚さ方向にフェルトを積層して円筒状断熱材を形成した
場合、厚さ方向には断熱性能(以下断熱性と記述する)
が高いが、円周方向と長さ方向には断熱性が低くなる。
【0003】これを模式的に示すのが図9であり、カー
ボン繊維1がフェルト2の面方向に配向している。この
図9に示す断熱材の真空中(約20torr),140
0°Cに於ける熱伝導率はX,Y方向が0.8〜1.0
Kcal/mhr°Cで断熱性が低く、Z方向が0.5
〜0.6Kcal/mhr°Cで断熱性が高かった。
【0004】例えば、シリコン単結晶の製造に於いて、
生産性向上の目的で、単結晶の長さ方向の温度勾配を大
きくとる必要が生じる。しかし、長さ方向に温度差が大
きくなるよう意図しても、従来のものであると図10ま
たは図11のような使用方法に限られるため、図9にい
うX 軸またはY 軸方向に当たる長さ方向へ熱の逃げが大
きくなって、単結晶製造装置炉内品(以下ホットゾーン
と記述する)全体での熱損失が増大し結果として余分な
電力が必要となる。
【0005】従来、単結晶製造時にシリコン融液上部の
高さ方向の温度勾配を大きくするためには、特開昭63
−315589号公報の様に熱遮蔽筒の長さ方向に断熱
材の厚さを変えたり、特開平6−293587号公報の
様に製造装置チャンバーの内面に凹凸部を設けたり、特
開昭54−150378号公報や特開昭56−1148
95号公報の様に熱遮蔽筒にカーボンの代りにタングス
テン・ニオブ・モリブデン等を用いたり、国際公開WO9
3/00462の様に熱遮蔽筒内側に断面放物線形の第
2スクリーンを設けたり、熱遮蔽筒内側に冷却ジャケッ
トや冷却パイプを設けるなどしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の単結晶製造
装置にあっては、構造が複雑となり、製作に時間を要す
る、費用がかかるなどの欠点があり、又、カーボンの代
わりに金属を用いた場合には金属汚染の危険性もあっ
た。
【0007】本発明は、構造が簡単でその製作が容易に
も拘わらず、目的とする方向での断熱性に優れた単結晶
製造装置用断熱材を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の単結晶製造装置用断熱材に於いては、カー
ボン繊維を長手方向に揃えてロープ状部材となしたもの
を、図1に示す様にリング状に複数回巻き重ね、筒状の
構造材とした断熱材である。あるいはまた、敢えてロー
プ状に形成しなくても、単に円周方向にカーボン繊維が
配向する構成としてもよい。ロープ状の断面形状は、円
形、角形、などどの様な形状でもよい。ロープ状部材
は、図2に示す様にそれが1本毎にループ状に閉じてい
る場合もあり、また各ロープ状部材は、図3に示す様に
直径の異なるロープ状部材を平行に束ねた構造、図4に
示す様に断面形状の異なるロープ状部材を平行に束ねた
構造、あるいは、図5に示す様に単位ロープ状部材を複
数本よじったものでロープ状部材を構成してもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、図6に模式的に示す
様に、カーボン繊維1が一方向に揃い、それをロープ3
状としているためその揃っている方向(図6中X方向)
には断熱性が低いが、それ以外の方向(図6中Y,Z方
向)では断熱性が高い。ちなみにこの図6に示した如き
断熱材の熱伝導率を真空中(約20torr),140
0℃で測定した結果は、X方向が0.8〜1.0Kca
l/mhr°C、Y,Z方向が0.4〜0.5Kcal
/mhr°Cであった。この様にカーボン繊維を一方向
に揃えロープ状となしたものをリング状に複数回巻いて
筒状となした構造材で断熱材を構成すれば、その長さ方
向にも断熱性が高い断熱材とすることが出来るために、
それを例えばシリコン単結晶製造装置の熱遮蔽筒として
使った場合、熱遮蔽筒上端と同下端に於ける温度差を保
持することが出来るので炉内シリコン融液上の高さ方向
の温度勾配を大きくすることが可能となり、引上げ速度
を速くできる。その結果、生産性を向上することができ
る。
【0010】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき図面を参照し乍
ら説明する。図7は、本発明の断熱材を、シリコン単結
晶引上装置の保温筒に用いた場合の説明図であり、カー
ボン繊維を一方向に揃えて直径12mmのロープ状とな
したものをリング状に厚さ36mmとなる様に巻き重
ね、円筒状の断熱材となしたものである。図10は、比
較のために示した従来技術によるシリコン単結晶引上装
置用保温筒の説明図であり、これはカーボン繊維にバイ
ンダーを絡めてフェルトとなしたものを厚さ方向に重ね
たものである。図7及び図10中に示す数字は大きさを
表し、その単位はmmである。
【0011】図7及び図10に示すそれぞれの保温筒を
用いて引上げ時に必要な平均電力を測定した結果、24
インチ石英ルツボ用ホットゾーン,100kgチャー
ジ,直胴部分の引上げ時の平均で、図10の従来技術の
ものが102kwであったのに対し、図7の本発明実施
例では91kwであった。
【0012】図8は、本発明の断熱材を、シリコン単結
晶引上装置の熱遮蔽筒に用いた場合の説明図であり、カ
ーボン繊維を一方向に揃えて直径8mmのロープ状とな
したものをリング状に厚さが24mmとなる様に巻き重
ね、上面より下面になるにつれ次第に縮径した円筒状の
断熱材となしたものである。図11は、比較のために示
した従来技術によるシリコン単結晶引上装置用熱遮蔽筒
の説明図であり、これはカーボン繊維にバインダーを絡
めてフェルトとなしたものを厚さ方向に重ねたものであ
る。図8及び図11に示す数字は大きさを表し、その単
位はmmである。
【0013】図8及び図11に示すそれぞれの熱遮蔽筒
で空焼きによる熱遮蔽筒内側の温度勾配は、24インチ
石英ルツボ用ホットゾーン,90kw,筒上面センター
と下面センターの温度差より算出で、1.03°C/m
m及び0.92°C/mmであり、また平均引上げ速度
は、24インチ石英ルツボ用ホットゾーン,100kg
チャージ,直胴部引上げ時の平均で0.89mm/mi
n.及び0.71mm/min.であった。
【0014】直径8mmのロープ状部材と、直径3mm
のロープ状部材を組合せたロープ状部材で、図8と同形
の円筒を製作し単結晶引上げを実施したところ、直胴部
引上げ時の平均速度は0.92mm/min.であっ
た。これは充填率が上がり断熱性が向上したものと考え
られる。細い方のロープ状部材の断面形状を正方形にす
ることにより、さらに充填率が上がり引上げ速度も速く
出来ると考えられる。
【0015】直径4mmのロープ状部材4本をよじった
ものでロープ状部材を構成し、図8と同形の円筒を製作
し単結晶引上げを実施したところ、直胴部引上げ時の平
均速度は0.88mm/min.で図8に示すものと殆
ど同じであった。これは直径8mm1本と断面積が同じ
ためと考えられる。但し、筒形状が安定し、寸法精度が
向上し筒長さ方向の同一面内での温度分布が均一になっ
たため単結晶化率が向上した。即ち図8のものでは単結
晶化率は91%であったのに対し、この実施例の場合は
93%であった。
【0016】直径8mmのロープ状部材が、1本毎にル
ープ状に閉じた部材で、図8のものと同形の円筒を製作
し、単結晶引上げを実施したところ、直胴部引上げ時の
平均速度が0.96mm/min.に上昇した。これは
周方向にも各ループが閉じているため、厚さ方向及び長
さ方向の断熱性がさらに向上したものと考えられる。
【0017】
【発明の効果】以上述べて来た如く、本発明によれば、
カーボン繊維が筒の周方向に揃った如き構成の断熱材と
することによって、長さ方向の断熱性を高めることが出
来るので、長さ方向への熱の逃げが減るため長さ方向に
温度差をつけることが出来る。また、断熱材を厚くした
場合でも熱の長さ方向への逃げが少なくなるため、長さ
方向の温度差を維持したまま厚さ方向の断熱性を高める
ことが出来る。従ってシリコン融液上の熱遮蔽板に用い
た場合には、ホットゾーンの温度勾配を大きく出来るた
め、複雑な構造を採らずに引上げ単結晶の急冷が可能と
なり、高速引上げが実現出来、生産性が向上するし、ま
たヒータを覆う保温筒に用いた場合には、断熱性向上に
より電力ロスを低減出来るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱材の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の断熱材の構造を示す説明図である。
【図3】本発明の断熱材の構造を示す説明図である。
【図4】本発明の断熱材の構造を示す説明図である。
【図5】本発明の断熱材の構造を示す説明図である。
【図6】本発明の断熱材の構造を示す模式図である。
【図7】本発明実施例の保温筒を示す説明図である。
【図8】本発明実施例の熱遮蔽筒を示す説明図である。
【図9】従来の断熱材の構造を示す模式図である。
【図10】従来技術による保温筒を示す説明図である。
【図11】従来技術による熱遮蔽筒を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 カーボン繊維 2 フェルト 3 ロープ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボン繊維を一方向に揃えてロープ状
    部材となしたものを、リング状に複数回巻き重ね、筒状
    の構造材としたことを特徴とする単結晶製造装置用断熱
    材。
  2. 【請求項2】 前記ロープ状部材が、2種類以上の太さ
    のロープ状部材を組合せて構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の単結晶製造装置用断熱材。
  3. 【請求項3】 前記ロープ状部材が、2種類以上の断面
    形状のロープ状部材を組合せて構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置用断熱材。
  4. 【請求項4】 前記ロープ状部材が、単位となるロープ
    状部材を複数本よじったもので構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置用断熱材。
  5. 【請求項5】 前記ロープ状部材が、1本毎にループ状
    に閉じた部材で構成されていることを特徴とする請求項
    1に記載の単結晶製造装置用断熱材。
  6. 【請求項6】 カーボン繊維が円周方向に配向して成る
    ことを特徴とする筒状の単結晶製造装置用断熱材。
JP7349798A 1998-03-05 1998-03-05 単結晶製造装置用断熱材 Pending JPH11246295A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100826592B1 (ko) * 2006-12-28 2008-04-30 주식회사 실트론 실리콘 단결정 잉곳 제조 장치 및 제조 방법

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