JPH1124600A - 表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】オンエアタリー、パワーＯＮ状態等の表示のた
めの機器の前面に配される表示装置において、従来より
も組立てが簡便であって、取付けの際にパネルの板厚を
吸収することが可能な構造の表示装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】表示用窓枠２２の背面側であって両側にそ
れぞれ設けられている取付け用突部３５に切込み３６に
よって係止片３７を形成するとともに、このような係止
片３７の先端側の外側面に傾斜面３８を形成し、このよ
うな傾斜面３８によってパネル１７の開口２９の内側の
エッジの部分に係止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に係り、と
くにパネルの開口に表示用窓枠を取付け、この表示用窓
枠の窓の部分を通して表示を行なうようにした表示装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】各種の電気機器装置において、オンエア
タリー、パワーＯＮ状態等の表示のためにフロントパネ
ルの一部に表示装置が設けられている。図６はこのよう
な表示装置の一例を示すものであって、この表示装置は
表示用窓枠１と、ランプカバー２と、必要であればさら
に表示板３と、固定枠４とから構成されており、このよ
うな部品から成る表示装置がパネル１０の矩形の開口１
１の部分に取付けられるようになっている。

【０００３】とくに特徴をなす固定枠４にはその上下の
部分にそれぞれ背面側に突出するように固定片５が設け
られるとともに、これらの固定片５の両側の側方への突
出部分にはその内表面にリブ６が設けられている。また
このようなリブ６の先端側の部分には突部７が形成され
ている。そしてこのような突部７を押すように、上記表
示用窓枠１の背面側の部分には矩形状突部８がその両側
に設けられている。

【０００４】このような表示装置を組立てる場合には、
透明な固定枠４をパネル１０の開口１１内に挿入し、し
かも固定枠４上にランプカバー２とさらに必要に応じて
表示板３とを載置する。そして外側から表示用窓枠１を
挿入する。このときに表示用窓枠１の両側に設けられて
いる矩形状突部８が固定枠４の上下の固定片５の両側の
部分において固定片５間に挿入され、矩形状突部８の両
側部がそれぞれ固定片５のリブ６の先端部に設けられて
いる突部７を押すことになり、これによって図７に示す
ように、固定片５が斜めに傾斜するように弾性変形し、
パネル１０の開口１１の内側のエッジに係合されること
になる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来のこのような表示
装置は、固定枠４をパネル１０の開口１１に挿入した後
にランプカバー２と表示板３と表示用窓枠１とを組立て
るようにしているために、パネル１０が大型になるに従
って組立て難くなる。また図７に示すように、固定枠４
の上下の固定片５が傾斜するように撓み、パネル１０の
開口１１の内側のエッジに引掛るようにして保持される
ようになっているために、板厚が異なる場合には、開口
１１の周縁部において板厚を図８に示すように加工する
必要がある。

【０００６】図８に示すように板厚加工を施すのが不可
能な場合には、図９に示すように、板厚に応じてパネル
１０の開口１１の大きさを調整することによって対応で
きる。ところがこのような構造によれば、板厚の相違に
よってパネル１０の開口１１の取付け寸法も異なってく
るために、開口を形成する加工が面倒になるという問題
がある。

【０００７】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、組立てが容易で、しかもパネルの板厚
にかかわらず共通に組立てることが可能な表示装置を提
供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、パネルの開口
に表示用窓枠を取付け、前記表示用窓枠の窓の部分を通
して表示を行なうようにした表示装置において、前記表
示用窓枠の互いに対向する２辺にそれぞれ前記開口内に
突出するように設けられている取付け用突部と、前記取
付け用突部の先端側から根元側に向って延出され、しか
も自由端側の外側面が前記開口の内側のエッジと係合さ
れる傾斜面になっている弾性変形可能な係止片と、を具
備する表示装置に関するものである。

【０００９】このような装置によれば、表示用窓枠をパ
ネルの開口の部分に装着する際に、取付け用突部を開口
の部分に挿入すると、係止片の自由端側の外側面に形成
されている傾斜面が開口の内側のエッジと係合され、こ
れによってパネルの開口に表示用窓枠が取付けられる。
また表示用窓枠に予めランプカバーや表示板、あるいは
受け枠を結合した状態で組立てることができるようにな
る。

【００１０】前記係止片の自由端側の外側面に形成され
ている傾斜面は自由端側先端部が内側に偏倚するように
傾斜してよい。

【００１１】前記表示用窓枠によってランプカバーが保
持され、前記開口の内側に配されている光源からの光を
前記ランプカバーが透過または拡散して表示を行なうよ
うにしてよい。また前記ランプカバーと重ねるように表
示板が配されるようにしてよい。

【００１２】前記表示用窓枠の内側に透明な受け枠が取
付けられ、該受け枠によって前記ランプカバーが受けら
れるようにしてよい。また前記表示用窓枠の内側に透明
な受け枠が取付けられ、該受け枠によって前記ランプカ
バーと前記表示板とが受けられるようにしてよい。

【００１３】

【発明の実施の形態】図１は本発明の一実施の形態に係
る表示装置が設けられている電子機器装置１６を示すも
のである。この電子機器装置１６は例えばビデオの画像
に特殊効果を付与し、編集等の際に使用するエフェクト
スイッチャーのプロセッサを構成しており、スイッチャ
ーの特殊効果を演算処理するための回路基板を複数枚内
部に収納した電子機器装置に関するものである。またこ
こでは他のビデオ周辺機器の演算処理装置等と同様に使
用され、コンピュータルーム等に設置されてラックマウ
ントされるようにして使用されるのが通例である。

【００１４】このようなプロセッサから成る装置１６に
電源が入っているかどうかのパワーＯＮ表示、または何
等かの事故、エラー等により正常に動作しなくなった場
合、例えば冷却用ファンが損傷した場合、前面側の表示
部１８をブリンキングさせてエラーの発生を知らせるた
めの表示用窓を設けたものである。

【００１５】次に表示部１８の構成について説明する
と、図２に示すようにこの表示部１８は合成樹脂または
金属のパネル１７の開口２９に装着されるようになって
いる。そしてここでは表示用窓枠２２と、ランプカバー
２３と、表示板２４と、受け枠２５とによって構成され
るようになっている。なおこのような部品から成る表示
部１８が装着されるパネル１７の開口２９の内側にはプ
リント基板３０が配され、このプリント基板３０上にＬ
ＥＤ、ランプ等から成る発光体３１がマウントされてい
る。

【００１６】表示用窓枠２２はＡＢＳ樹脂から成り、黒
色に着色された不透明な樹脂成形体であって、その両側
にはそれぞれ取付け用突部３５が後方に突出するように
設けられている。しかも取付け用突部３５には切込み３
６が形成されるとともに、この切込み３６によって取付
け用突部３５の先端側から根元側に向って延出されるよ
うに係止片３７が弾性変形可能に延出されている。しか
もこのような係止片３７の先端側の外側部には、この係
止片３７の先端側であって自由端側の部分の方が内側に
偏倚するような傾斜面３８が形成されている。このよう
な傾斜面３８がパネル１７の開口２９の内側のエッジに
係合されるようになっている。

【００１７】ランプカバー３７は例えばポリエステルフ
ィルムから構成されるとともに、その外表面側が白色で
半透明の梨地面になっており、上記発光体３１からの光
を拡散させるようになっている。また必要に応じてラン
プカバー２３と重合わせて配される表示板２４はポリカ
ーボネート樹脂等の透明な樹脂シートまたは樹脂フィル
ムから構成され、必要な表示が行なわれるようになって
いる。

【００１８】次に受け枠２５は例えば全体が透明なポリ
カーボネート樹脂の成形体から形成されており、その上
下の部分にはそれぞれ後方に突出するように横長のリブ
４２が形成されている。リブ４２の先端側であってその
両側部にはそれぞれ側方に突出した突片４３が形成され
ている。このような突片４３が上記表示用窓枠２２の取
付け用突部３５の上下の部分にそれぞれ設けられている
凹部４４のエッジによって係止されるようになってい
る。

【００１９】次にこのような表示装置１８の組立てにつ
いて説明する。表示用窓枠２２の内側であって左右の取
付け用突部３５間にランプカバー２３を挿入する。また
必要な表示を行なう場合には表示板２４をランプカバー
２３の前面側に配する。そして受け枠２５を表示用窓枠
２２の取付け用突部３５の内側に図３に示すように挿入
する。このときにこの受け枠２５のリブ４２の突片４３
の弾性を利用して突片４３を表示用窓枠２２の取付け用
突部３５の凹部４４に係合させて図３に示すように表示
部を組立てる。

【００２０】図３に示すようにして組立てられた表示部
１８のパネル１７に対する組立ては、パネル１７の前面
側からこのパネル１７の開口２９内へ表示用窓枠２２の
取付け用突部３５を挿入する。このときに表示用窓枠２
２の両側の取付け用突部３５にそれぞれ設けられている
係止片３７が素材であるＡＢＳ樹脂の弾性によって撓む
ようになり、開口２９のエッジの部分を乗越え、図５に
示すように開口２９の内側のエッジの部分に係止され
る。

【００２１】とくにこの表示装置１８のパネル１７に対
する取付けは、図５に示すように、表示用窓枠２２の取
付け用突部３５に切込み３６によって形成されている係
止片３７の弾性復元力によって傾斜面３８がパネル１７
の開口２９のエッジの部分に引掛ることによって保持さ
れるようにしている。ここでパネル１７の板厚が厚くな
ると、傾斜面３８がさらに撓むようになり、これによっ
て弾性復元力が発生することになる。すなわちパネル１
７の板厚の変化は係止片３７の弾性変形によって吸収さ
れることになる。従って板厚によって若干保持力が相違
するが、このような保持力の相違は極めて微小であって
表示部１８の表示用窓枠２２の着脱にとくに影響がな
い。

【００２２】このような表示部１８の特徴は、構成部品
を総て表示用窓枠２２上に取付けて組立てた後にこの表
示用窓枠２２をパネル１７に取付けることが可能にな
る。また表示部１８が取付けられるパネル１７の開口２
９の部分の板厚は任意に選択可能であって、板厚の相違
を吸収する取付け構造になっている。またパネル１７の
板厚にかかわらず開口２９の寸法および形状を同一にす
ることが可能になる。このような表示装置１８によっ
て、オンエアタリー、パワーＯＮ状態表示、機器のナン
バー表示等の各種の表示を行なうことが可能な表示装置
に適用できる。

【００２３】またこのような表示装置を採用することに
よって、組立て性がよくなるために製造時の組立ての工
数を削減することが可能になる。またユーザがインスト
ールを行なう際に、表示部１８に表示板２４等の判別の
ための表示シートを挿入して組立てる場合にも、その作
業性が向上する。またパネル１７の板厚を任意に選択す
ることが可能になり、しかもパネル１７の板厚加工が不
要になるために、部品代の削減が図られる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明は、表示用窓枠の互
いに対向する２辺にそれぞれ開口内に突出するように設
けられている取付け用突部と、取付け用突部の先端側か
ら根元側に向って延出され、しかも自由端側の外側面が
開口の内側のエッジと係合される傾斜面になっている弾
性変形可能な係止片とを具備するようにしたものであ
る。

【００２５】従ってこのような構成によれば、取付け用
突部に設けられている係止片の傾斜面を利用してパネル
の開口に表示用窓枠を取付けることが可能になるととも
に、パネルの厚さにかかわりなく表示装置をパネルの開
口に取付けることが可能になる。またパネルの厚さの相
違を係止片の弾性変形によって吸収することが可能にな
るために、パネルの厚さにかかわらず開口の寸法および
形状を同一にすることが可能になる。

【００２６】係止片の自由端側の外側面に形成されてい
る傾斜面が自由端側先端部が内側に偏倚するように傾斜
している構成によれば、自由端側先端部が内側に偏倚す
るように傾斜している係止片によって確実に表示部の取
付けを行なうことが可能になる。

【００２７】表示用窓枠によってランプカバーが保持さ
れ、開口の内側に配されている光源からの光をランプカ
バーが透過または拡散して表示を行なうようにした構成
によれば、開口の内側に配されているランプからの光を
透過または拡散しながら表示が行なわれることになる。

【００２８】ランプカバーと重ねるように表示板が配さ
れるようにした構成によれば、表示板によって所定の表
示が行なわれることになる。

【００２９】表示用窓枠の内側に透明な受け枠が取付け
られ、該受け枠によってランプカバーが受けられるよう
にした構成によれば、ランプカバーが表示用窓枠と受け
枠とによって挟着保持された状態で組立てられるように
なる。

【００３０】表示用窓枠の内側に透明な受け枠が取付け
られ、該受け枠によってランプカバーと表示板とが受け
られるようにした構成によれば、ランプカバーと表示板
とが表示用窓枠と受け枠とによって挟着された状態で組
立てられるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】表示装置を有する電子機器装置の正面図であ
る。

【図２】表示部の分解斜視図である。

【図３】表示部の組立て斜視図である。

【図４】表示部の側面図である。

【図５】表示用窓枠の係止片による係止の構造を示す要
部横断面図である。

【図６】従来の表示装置を示す分解斜視図である。

【図７】薄いパネルに装着した状態の縦断面図である。

【図８】厚いパネルに装着した場合の縦断面図である。

【図９】パネルの板厚による開口の寸法の差異を示す縦
断面図である。

【符号の説明】

１‥‥表示用窓枠、２‥‥ランプカバー、３‥‥表示
板、４‥‥固定枠、５‥‥固定片、６‥‥リブ、７‥‥
突部、８‥‥矩形状突部、１０‥‥パネル、１１‥‥開
口、１６‥‥電気機器装置、１７‥‥パネル、１８‥‥
表示部、２２‥‥表示用窓枠、２３‥‥ランプカバー、
２４‥‥表示板、２５‥‥受け枠、２９‥‥開口、３０
‥‥プリント基板、３１‥‥発光体、３５‥‥取付け用
突部、３６‥‥切込み、３７‥‥係止片、３８‥‥傾斜
面、４２‥‥リブ、４３‥‥突片、４４‥‥凹部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パネルの開口に表示用窓枠を取付け、前記
   表示用窓枠の窓の部分を通して表示を行なうようにした
   表示装置において、 前記表示用窓枠の互いに対向する２辺にそれぞれ前記開
   口内に突出するように設けられている取付け用突部と、 前記取付け用突部の先端側から根元側に向って延出さ
   れ、しかも自由端側の外側面が前記開口の内側のエッジ
   と係合される傾斜面になっている弾性変形可能な係止片
   と、 を具備する表示装置。
2. 【請求項２】前記係止片の自由端側の外側面に形成され
   ている傾斜面は自由端側先端部が内側に偏倚するように
   傾斜していることを特徴とする請求項１に記載の表示装
   置。
3. 【請求項３】前記表示用窓枠によってランプカバーが保
   持され、前記開口の内側に配されている光源からの光を
   前記ランプカバーが透過または拡散して表示を行なうこ
   とを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
4. 【請求項４】前記ランプカバーと重ねるように表示板が
   配されることを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
5. 【請求項５】前記表示用窓枠の内側に透明な受け枠が取
   付けられ、該受け枠によって前記ランプカバーが受けら
   れることを特徴とする請求項３に記載の表示装置。
6. 【請求項６】前記表示用窓枠の内側に透明な受け枠が取
   付けられ、該受け枠によって前記ランプカバーと前記表
   示板とが受けられることを特徴とする請求項４に記載の
   表示装置。