JPH1124500A - 円筒状基体の固定方法 - Google Patents
円筒状基体の固定方法Info
- Publication number
- JPH1124500A JPH1124500A JP18082997A JP18082997A JPH1124500A JP H1124500 A JPH1124500 A JP H1124500A JP 18082997 A JP18082997 A JP 18082997A JP 18082997 A JP18082997 A JP 18082997A JP H1124500 A JPH1124500 A JP H1124500A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylindrical base
- cylindrical
- support member
- circular hole
- base substance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 感光ドラムおよび現像スリーブ等の円筒状基
体を回転支持部材に簡単に取り付けることができ、かつ
精度良く回転させることが可能な円筒状基体の固定方法
を提供する。 【構成】 本発明の円筒状基体の固定方法は、円筒状基
体1の端部を冷却し、円筒状基体の端部よりも小さい内
径の円孔3を有する回転支持部材2または5に、冷却し
た円筒状基体1の端部を嵌めることによって、回転支持
部材に円筒状基体を固定する。円筒状基体としては、電
子写真感光体または現像スリーブが使用される。また、
回転支持部材はフランジであってもよい。
体を回転支持部材に簡単に取り付けることができ、かつ
精度良く回転させることが可能な円筒状基体の固定方法
を提供する。 【構成】 本発明の円筒状基体の固定方法は、円筒状基
体1の端部を冷却し、円筒状基体の端部よりも小さい内
径の円孔3を有する回転支持部材2または5に、冷却し
た円筒状基体1の端部を嵌めることによって、回転支持
部材に円筒状基体を固定する。円筒状基体としては、電
子写真感光体または現像スリーブが使用される。また、
回転支持部材はフランジであってもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンター
等の電子写真機器に使用される感光ドラムおよび現像ス
リーブ等の円筒状基体を回転支持部材に固定する円筒状
基体の固定方法に関する。
等の電子写真機器に使用される感光ドラムおよび現像ス
リーブ等の円筒状基体を回転支持部材に固定する円筒状
基体の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機光導電体(OPC)ドラム等の感光
ドラムおよび現像器の中でトナーを回転搬送する現像ス
リーブは、電子写真機器に使用される際には、回転のた
めの支持や駆動のためにフランジが取り付けられる。従
来、フランジの取り付けに際して、フランジを円筒状基
体端部の内側に嵌合させるのが一般的であり、更にフラ
ンジの嵌合部は、特公平4−9311号公報および特開
平5−150571号公報等に記載されているように、
接着剤によって接着させている。
ドラムおよび現像器の中でトナーを回転搬送する現像ス
リーブは、電子写真機器に使用される際には、回転のた
めの支持や駆動のためにフランジが取り付けられる。従
来、フランジの取り付けに際して、フランジを円筒状基
体端部の内側に嵌合させるのが一般的であり、更にフラ
ンジの嵌合部は、特公平4−9311号公報および特開
平5−150571号公報等に記載されているように、
接着剤によって接着させている。
【0003】感光ドラムまたは現像スリーブを回転させ
る場合、高い回転精度が要求され、特にカラー用電子写
真機器の場合は、色ずれおよび濃度むらが生じないよう
にするために、要求される回転精度が高い。そのため、
通常は円筒状基体を高精度で成形し、その端部内側に、
同様に高精度で作製したフランジを取り付けることが行
われている。円筒状基体の精度を高めるためには、円筒
状基体を作製するための基体素管の外径をダイスで機械
的に矯正したり、切削や研削によって表面を修正するこ
とが行われている。これらの作業によって外径の精度は
高くなるが、上記のようにフランジを円筒状基体端部の
内側に嵌合させる場合、円筒状基体の内径の精度(すな
わち、円筒状基体の肉厚の均一性)も重要になってく
る。すなわち、内径の精度が悪いと、円筒状基体が偏心
して回転し、画像濃度むらや色ずれが発生する原因とな
るので、内径の精度を高めることも必要である。しかし
ながら、低コストで円筒状基体の肉厚均一性を高め、内
径精度を向上させることは、はなはだ困難であり、した
がって、従来は、精度はある程度犠牲となっていた。ま
た、カラー用電子写真機器のために円筒状基体の精度を
高めることは、カラー用の感光ドラムおよび現像スリー
ブが高価格になることの一因になっていた。
る場合、高い回転精度が要求され、特にカラー用電子写
真機器の場合は、色ずれおよび濃度むらが生じないよう
にするために、要求される回転精度が高い。そのため、
通常は円筒状基体を高精度で成形し、その端部内側に、
同様に高精度で作製したフランジを取り付けることが行
われている。円筒状基体の精度を高めるためには、円筒
状基体を作製するための基体素管の外径をダイスで機械
的に矯正したり、切削や研削によって表面を修正するこ
とが行われている。これらの作業によって外径の精度は
高くなるが、上記のようにフランジを円筒状基体端部の
内側に嵌合させる場合、円筒状基体の内径の精度(すな
わち、円筒状基体の肉厚の均一性)も重要になってく
る。すなわち、内径の精度が悪いと、円筒状基体が偏心
して回転し、画像濃度むらや色ずれが発生する原因とな
るので、内径の精度を高めることも必要である。しかし
ながら、低コストで円筒状基体の肉厚均一性を高め、内
径精度を向上させることは、はなはだ困難であり、した
がって、従来は、精度はある程度犠牲となっていた。ま
た、カラー用電子写真機器のために円筒状基体の精度を
高めることは、カラー用の感光ドラムおよび現像スリー
ブが高価格になることの一因になっていた。
【0004】精度不足の円筒状基体とフランジを組み合
わせて使用する場合、特開平9−50179号公報に記
載されているように、それぞれの偏心量を測定して、偏
心を相殺するようにして組み付ける方法も提案されてい
るが、問題の根本的解決にはなっていない。
わせて使用する場合、特開平9−50179号公報に記
載されているように、それぞれの偏心量を測定して、偏
心を相殺するようにして組み付ける方法も提案されてい
るが、問題の根本的解決にはなっていない。
【0005】円筒状基体にフランジを取り付けるかわり
に、電子写真機器本体の回転支持部に感光ドラムまたは
現像スリーブを直接取り付けて回転駆動する、いわゆる
フランジレス方式も知られているが、円筒状基体の内側
に回転支持部を嵌合させるために、やはり高い精度は望
めなかった。
に、電子写真機器本体の回転支持部に感光ドラムまたは
現像スリーブを直接取り付けて回転駆動する、いわゆる
フランジレス方式も知られているが、円筒状基体の内側
に回転支持部を嵌合させるために、やはり高い精度は望
めなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記実情に鑑みてなされたものである。したが
って、本発明の目的は、感光ドラムおよび現像スリーブ
等の円筒状基体を回転支持部材に簡単に取り付けること
ができ、かつ精度良く回転させることが可能な、回転支
持部材への円筒状基体の固定方法を提供することにあ
る。
における上記実情に鑑みてなされたものである。したが
って、本発明の目的は、感光ドラムおよび現像スリーブ
等の円筒状基体を回転支持部材に簡単に取り付けること
ができ、かつ精度良く回転させることが可能な、回転支
持部材への円筒状基体の固定方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】円筒状基体の外径の精度
は、従来の方法によっても低コストで高めることが可能
であるので、本発明者は、円筒状基体の外径の精度を利
用することに着目して、円筒状基体の内側を使用せず、
円筒状基体の外側で嵌合させることによって上記の目的
を達成することができることを見出だし、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明の円筒状基体の固定方
法は、円筒状基体の端部を冷却し、前記円筒状基体の端
部よりも小さい内径の円孔を有する回転支持部材のその
円孔に、前記円筒状基体の冷却した端部を嵌めることに
よって円筒状基体を回転支持部材に固定することを特徴
とする。本発明において、前記円筒状基体として、電子
写真感光体または現像スリーブが用いられる。また、回
転支持部材は、電子写真機器本体に直結されている場合
と、別個になっている場合があり、例えば、フランジが
使用される。
は、従来の方法によっても低コストで高めることが可能
であるので、本発明者は、円筒状基体の外径の精度を利
用することに着目して、円筒状基体の内側を使用せず、
円筒状基体の外側で嵌合させることによって上記の目的
を達成することができることを見出だし、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明の円筒状基体の固定方
法は、円筒状基体の端部を冷却し、前記円筒状基体の端
部よりも小さい内径の円孔を有する回転支持部材のその
円孔に、前記円筒状基体の冷却した端部を嵌めることに
よって円筒状基体を回転支持部材に固定することを特徴
とする。本発明において、前記円筒状基体として、電子
写真感光体または現像スリーブが用いられる。また、回
転支持部材は、電子写真機器本体に直結されている場合
と、別個になっている場合があり、例えば、フランジが
使用される。
【0008】
【発明の実施の形態】感光ドラムや現像スリーブ等の円
筒状基体としては、通常、アルミニウムおよびステンレ
ス鋼等の金属が用いられる。感光ドラムの場合は、この
円筒状基体上に感光層等が塗布されて使用される。ま
た、現像スリーブの場合は、円筒状基体がそのまま、あ
るいは現像特性の改善のためにその上にコート層を形成
して使用される。
筒状基体としては、通常、アルミニウムおよびステンレ
ス鋼等の金属が用いられる。感光ドラムの場合は、この
円筒状基体上に感光層等が塗布されて使用される。ま
た、現像スリーブの場合は、円筒状基体がそのまま、あ
るいは現像特性の改善のためにその上にコート層を形成
して使用される。
【0009】本発明について図面によって説明する。図
1は、電子写真機器の要部の概要図であり、図2は、円
筒状基体を回転支持部材に固定した状態を説明するため
の断面図である。図1において、7はカートリッジ、8
は感光ドラム、9は現像スリーブ、2は機器の駆動軸側
の回転支持部材であり、4は回転軸である。図1におい
ては、本来装着されている帯電器、転写器、クリーナー
等は記載を省略している。図2において、1は感光ドラ
ムまたは現像スリーブ等の円筒状基体を示し、5は従動
軸側の回転支持部材であり、3は円孔、6は穴であり、
他は図1のものと同意義を有する。
1は、電子写真機器の要部の概要図であり、図2は、円
筒状基体を回転支持部材に固定した状態を説明するため
の断面図である。図1において、7はカートリッジ、8
は感光ドラム、9は現像スリーブ、2は機器の駆動軸側
の回転支持部材であり、4は回転軸である。図1におい
ては、本来装着されている帯電器、転写器、クリーナー
等は記載を省略している。図2において、1は感光ドラ
ムまたは現像スリーブ等の円筒状基体を示し、5は従動
軸側の回転支持部材であり、3は円孔、6は穴であり、
他は図1のものと同意義を有する。
【0010】本発明では、円筒状基体は、円筒状基体の
内側に回転支持部材を取り付けて固定するのではなく、
円筒状基体の外側に取り付けて固定することに特徴があ
るが、そのためには、駆動軸側および従動軸側の回転支
持部材2および5に、円筒状基体が外径で嵌合できるよ
うに円孔3を設けておくことが必要である。本発明にお
いて、これらの回転支持部材は、電子写真機器の本体と
結合されていてもよいし、電子写真機器とは分離された
別個のものであってもよい。後者の場合、回転支持部材
は、円筒状基体の外側を支持するフランジ(外径受け)
ということになる。なお、従動軸側の回転支持部材5
は、機構上、電子写真機器本体と結合させるのは困難で
あるので、フランジであることが好ましい。その場合、
従動軸側の回転支持部材の中心には、外部から回転軸を
差し込むために穴6があけられているが、回転軸を有し
ていてもよい。また、上記駆動軸側および従動軸側の回
転支持部材には、歯車、軸受け、ベアリング等が設けら
れていてもよい。これら回転支持部材は、ポリアセター
ル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオ
キシド、ABS等の熱可塑性樹脂、またはアルミニウ
ム、ステンレス鋼等の金属材料によって成形される。
内側に回転支持部材を取り付けて固定するのではなく、
円筒状基体の外側に取り付けて固定することに特徴があ
るが、そのためには、駆動軸側および従動軸側の回転支
持部材2および5に、円筒状基体が外径で嵌合できるよ
うに円孔3を設けておくことが必要である。本発明にお
いて、これらの回転支持部材は、電子写真機器の本体と
結合されていてもよいし、電子写真機器とは分離された
別個のものであってもよい。後者の場合、回転支持部材
は、円筒状基体の外側を支持するフランジ(外径受け)
ということになる。なお、従動軸側の回転支持部材5
は、機構上、電子写真機器本体と結合させるのは困難で
あるので、フランジであることが好ましい。その場合、
従動軸側の回転支持部材の中心には、外部から回転軸を
差し込むために穴6があけられているが、回転軸を有し
ていてもよい。また、上記駆動軸側および従動軸側の回
転支持部材には、歯車、軸受け、ベアリング等が設けら
れていてもよい。これら回転支持部材は、ポリアセター
ル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンオ
キシド、ABS等の熱可塑性樹脂、またはアルミニウ
ム、ステンレス鋼等の金属材料によって成形される。
【0011】なお、感光ドラムと現像スリーブは僅かな
間隙をおいて対峙させるので、回転支持部材として、両
方とも外側支持方式を採用することは困難である。した
がって、本発明が適用できるのは、感光ドラムと現像ス
リーブのいずれか一方であり、他方には従来通り、内側
嵌合のフランジを取り付ける必要がある。その際、回転
精度がより高く要求されるのは感光ドラムの方であるの
で、本発明は感光ドラムの方に適用することが好まし
い。
間隙をおいて対峙させるので、回転支持部材として、両
方とも外側支持方式を採用することは困難である。した
がって、本発明が適用できるのは、感光ドラムと現像ス
リーブのいずれか一方であり、他方には従来通り、内側
嵌合のフランジを取り付ける必要がある。その際、回転
精度がより高く要求されるのは感光ドラムの方であるの
で、本発明は感光ドラムの方に適用することが好まし
い。
【0012】回転支持部材における、円筒状基体が嵌合
される円孔3の直径は、円筒状基体の外径より0.2〜
0.5%(円筒状基体の外径が20mmの場合は0.0
4〜0.1mm)小さいことが好ましい。この範囲であ
れば、嵌め込んだ場合、摩擦力により円筒状基体は円孔
から外れることがないからである。
される円孔3の直径は、円筒状基体の外径より0.2〜
0.5%(円筒状基体の外径が20mmの場合は0.0
4〜0.1mm)小さいことが好ましい。この範囲であ
れば、嵌め込んだ場合、摩擦力により円筒状基体は円孔
から外れることがないからである。
【0013】しかしながら、回転支持部材の円孔は、円
筒状基体の外径より上記のように小さいので、そのまま
では円筒状基体を無理なく嵌めることが困難であり、機
械的に無理をすれば、円筒状基体および円孔を変形させ
る虞がある。ところが、円筒状基体の端部が収縮して、
円孔の直径より大きいが、その大きさが円孔の直径の約
0.18%以下の場合には、円筒状基体の端部を円孔に
押し込めば、嵌めることができるようになる。本発明に
よれば、円筒状基体の端部を冷却することにより、収縮
させて、円孔の直径より大きいが、約0.18%以下大
きな直径にすることにより、円筒状基体の端部を回転支
持部材の円孔に嵌め込むことが可能になったのである。
筒状基体の外径より上記のように小さいので、そのまま
では円筒状基体を無理なく嵌めることが困難であり、機
械的に無理をすれば、円筒状基体および円孔を変形させ
る虞がある。ところが、円筒状基体の端部が収縮して、
円孔の直径より大きいが、その大きさが円孔の直径の約
0.18%以下の場合には、円筒状基体の端部を円孔に
押し込めば、嵌めることができるようになる。本発明に
よれば、円筒状基体の端部を冷却することにより、収縮
させて、円孔の直径より大きいが、約0.18%以下大
きな直径にすることにより、円筒状基体の端部を回転支
持部材の円孔に嵌め込むことが可能になったのである。
【0014】円筒状基体の材料であるアルミニウムの熱
膨張係数(線膨張率)は、合金の種類にもよるが、21
〜25×10-6/℃、ステンレス鋼のそれはやはり種類
にもよるが、10〜18×10-6/℃である。すなわち
これら金属製の円筒状基体を常温から100〜200℃
程度冷却すれば、外径は0.2%以上収縮するので、円
孔の直径と円筒状基体の外径と円筒状基体基体の材料に
より、冷却温度を適切に設定しておけば、本発明の目的
が達成できるのである。円筒状基体を、上記のような低
温に冷却する方法としては、約−196℃の液体窒素ま
たは約−194℃の液体空気に端部を浸漬する方法が挙
げられる。
膨張係数(線膨張率)は、合金の種類にもよるが、21
〜25×10-6/℃、ステンレス鋼のそれはやはり種類
にもよるが、10〜18×10-6/℃である。すなわち
これら金属製の円筒状基体を常温から100〜200℃
程度冷却すれば、外径は0.2%以上収縮するので、円
孔の直径と円筒状基体の外径と円筒状基体基体の材料に
より、冷却温度を適切に設定しておけば、本発明の目的
が達成できるのである。円筒状基体を、上記のような低
温に冷却する方法としては、約−196℃の液体窒素ま
たは約−194℃の液体空気に端部を浸漬する方法が挙
げられる。
【0015】円筒状基体の端部を冷却して円孔に嵌めた
後、常温に戻すと膨張し、摩擦力により円筒状基体は回
転支持部材に固定される。固定をさらに確実なものにす
るために、嵌合部に接着剤を付着させてもよい。なお、
下記の如く、円筒状基体を再生する場合には、接着剤は
付着させない方が好ましい。
後、常温に戻すと膨張し、摩擦力により円筒状基体は回
転支持部材に固定される。固定をさらに確実なものにす
るために、嵌合部に接着剤を付着させてもよい。なお、
下記の如く、円筒状基体を再生する場合には、接着剤は
付着させない方が好ましい。
【0016】感光ドラムまたは現像スリーブ等の円筒状
基体が使用済みとなった後、それを回収する場合、本発
明によれば、円筒状基体は回転支持部材の円孔に嵌め込
まれているのみであるので、取り外しは容易に実施する
ことができる。なお、嵌め込みが固くなされている場合
には、感光ドラムまたは現像スリーブの内部に液体窒素
や液体空気を注入して冷却し、収縮させて取り外す方法
を採用すればよい。回転支持部材は、変形がなければそ
のまま再使用が可能である。
基体が使用済みとなった後、それを回収する場合、本発
明によれば、円筒状基体は回転支持部材の円孔に嵌め込
まれているのみであるので、取り外しは容易に実施する
ことができる。なお、嵌め込みが固くなされている場合
には、感光ドラムまたは現像スリーブの内部に液体窒素
や液体空気を注入して冷却し、収縮させて取り外す方法
を採用すればよい。回転支持部材は、変形がなければそ
のまま再使用が可能である。
【0017】
実施例1 円筒状基体として、表面をホーニング加工によって粗面
化した外径30mm、肉厚0.71〜0.75mm、長
さ260mmのAl(JIS1050)管を用いた。こ
のAl管は肉厚が不均一であるので、内側に嵌合するフ
ランジを嵌めると偏心が出る虞があった。円筒状基体表
面にタイプ8ナイロン樹脂よりなる下引き層を形成した
後、クロロガリウムフタロシアニンとポリビニルブチラ
ール樹脂を含む電荷発生層を形成し、その上に、N,
N′−ジフェニル−N,N′−(m−トリル)ベンジジ
ン化合物36部とポリカーボネートZ樹脂64部を含む
電荷輸送層を形成して、OPCドラムを作製した。この
OPCドラムには上端部に5mm、下端部に8mmの非
塗布部がそれぞれ形成されていた。
化した外径30mm、肉厚0.71〜0.75mm、長
さ260mmのAl(JIS1050)管を用いた。こ
のAl管は肉厚が不均一であるので、内側に嵌合するフ
ランジを嵌めると偏心が出る虞があった。円筒状基体表
面にタイプ8ナイロン樹脂よりなる下引き層を形成した
後、クロロガリウムフタロシアニンとポリビニルブチラ
ール樹脂を含む電荷発生層を形成し、その上に、N,
N′−ジフェニル−N,N′−(m−トリル)ベンジジ
ン化合物36部とポリカーボネートZ樹脂64部を含む
電荷輸送層を形成して、OPCドラムを作製した。この
OPCドラムには上端部に5mm、下端部に8mmの非
塗布部がそれぞれ形成されていた。
【0018】このOPCドラムを図1に示すようなカー
トリッジ7に組み込んだ。組み込み作業は、まずドラム
の上端部を液体窒素に約5秒間浸漬した。これにより外
径は29.88mmに収縮した。その後、この上端部を
従動側のABS樹脂製フランジ5に嵌め込んだ。このフ
ランジには深さ5mm、内径29.9mmの円孔があけ
られており、OPCドラムの端部を容易に嵌め込むこと
ができた。ドラムを常温に戻したところ、フランジは摩
擦力により脱落せずに保持されていた。
トリッジ7に組み込んだ。組み込み作業は、まずドラム
の上端部を液体窒素に約5秒間浸漬した。これにより外
径は29.88mmに収縮した。その後、この上端部を
従動側のABS樹脂製フランジ5に嵌め込んだ。このフ
ランジには深さ5mm、内径29.9mmの円孔があけ
られており、OPCドラムの端部を容易に嵌め込むこと
ができた。ドラムを常温に戻したところ、フランジは摩
擦力により脱落せずに保持されていた。
【0019】一方、カートリッジには図1に示した奥側
に、駆動軸4が付いたステンレス鋼(SUS304)製
の回転支持部材2が装着されており、これには深さ8m
m、内径29.85mmの円孔があけられていた。OP
Cドラムの下端部を液体窒素に約5秒間浸漬した後、こ
の円孔に押し込んで嵌めた。OPCドラムを常温に戻し
たところ、OPCドラムは摩擦力により固定された。こ
のカートリッジを、レーザープリンターに装着して使用
したところ、OPCドラムはむらや偏心を生じることな
く回転し、良好な複写画像を得ることができた。
に、駆動軸4が付いたステンレス鋼(SUS304)製
の回転支持部材2が装着されており、これには深さ8m
m、内径29.85mmの円孔があけられていた。OP
Cドラムの下端部を液体窒素に約5秒間浸漬した後、こ
の円孔に押し込んで嵌めた。OPCドラムを常温に戻し
たところ、OPCドラムは摩擦力により固定された。こ
のカートリッジを、レーザープリンターに装着して使用
したところ、OPCドラムはむらや偏心を生じることな
く回転し、良好な複写画像を得ることができた。
【0020】約8千枚の複写を行った後、このカートリ
ッジは使用済みとなった。そこでカートリッジを回収
し、OPCドラムを取り外した。その際、OPCドラム
は奥側の回転支持部材から強く引き抜くことにより取り
外すことができ、また、フランジも強く引き抜くことに
より、取り外すことができた。取り外されたOPCドラ
ムは、アルミニウムの再生に供され、回転支持部材つき
カートリッジとフランジは再使用した。
ッジは使用済みとなった。そこでカートリッジを回収
し、OPCドラムを取り外した。その際、OPCドラム
は奥側の回転支持部材から強く引き抜くことにより取り
外すことができ、また、フランジも強く引き抜くことに
より、取り外すことができた。取り外されたOPCドラ
ムは、アルミニウムの再生に供され、回転支持部材つき
カートリッジとフランジは再使用した。
【0021】実施例2 円筒状基体として、表面をセンタレス研削加工により粗
面化した外径20mm、内径19mm、長さ360mm
のSUS304製のパイプを用いた。内側にはパイプ成
形時の縫合部の厚肉部が存在しており、内側に嵌合する
フランジを嵌めるには不適切であった。円筒状基体表面
にジルコニウム化合物とシラン化合物とポリビニルブチ
ラール樹脂からなる1μm厚の下引き層を形成し、次い
で実施例1と同じ電荷発生層と電荷輸送層を形成し、O
PCドラムを作製した。このOPCドラムにも、同様に
上端部に5mm、下端部に8mmの非塗布部を形成し
た。
面化した外径20mm、内径19mm、長さ360mm
のSUS304製のパイプを用いた。内側にはパイプ成
形時の縫合部の厚肉部が存在しており、内側に嵌合する
フランジを嵌めるには不適切であった。円筒状基体表面
にジルコニウム化合物とシラン化合物とポリビニルブチ
ラール樹脂からなる1μm厚の下引き層を形成し、次い
で実施例1と同じ電荷発生層と電荷輸送層を形成し、O
PCドラムを作製した。このOPCドラムにも、同様に
上端部に5mm、下端部に8mmの非塗布部を形成し
た。
【0022】このOPCドラムの上端部を液体窒素に約
5秒間浸漬した。これにより外径は19.94mmに収
縮した。その後、深さ5mm、内径19.9mmの円孔
があけられている従動側のABS樹脂製フランジを嵌め
たところ、容易に嵌め込むことができた。OPCドラム
を常温に戻すと、フランジは摩擦力により脱落せずに保
持されていた。
5秒間浸漬した。これにより外径は19.94mmに収
縮した。その後、深さ5mm、内径19.9mmの円孔
があけられている従動側のABS樹脂製フランジを嵌め
たところ、容易に嵌め込むことができた。OPCドラム
を常温に戻すと、フランジは摩擦力により脱落せずに保
持されていた。
【0023】一方、カートリッジの奥側には、駆動軸4
が付いたステンレス鋼(SUS304)製回転支持部材
2が装着されており、これには深さ8mm、内径19.
92mmの円孔があけられていた。OPCドラムの下端
部を液体窒素に約5秒間浸漬した後、この円孔に押し込
んで嵌めた。OPCドラムを常温に戻したところ、OP
Cドラムは摩擦力により固定された。このカートリッジ
をレーザープリンターに使用したところ、OPCドラム
はむらや偏心を生じることなく回転し、良好な複写画像
を得ることができた。
が付いたステンレス鋼(SUS304)製回転支持部材
2が装着されており、これには深さ8mm、内径19.
92mmの円孔があけられていた。OPCドラムの下端
部を液体窒素に約5秒間浸漬した後、この円孔に押し込
んで嵌めた。OPCドラムを常温に戻したところ、OP
Cドラムは摩擦力により固定された。このカートリッジ
をレーザープリンターに使用したところ、OPCドラム
はむらや偏心を生じることなく回転し、良好な複写画像
を得ることができた。
【0024】約8千枚の複写を行った後、このカートリ
ッジは使用済みとなった。そこでカートリッジを回収
し、OPCドラムを取り外した。その際、OPCドラム
は奥側の回転支持部材から強く引き抜くことにより取り
外すことができ、フランジも強く引き抜くことにより取
り外すことができた。取り外されたOPCドラムは、感
光層を溶剤によって剥離した後、円筒状基体を再使用す
ることができた。回転支持部材つきカートリッジとフラ
ンジはそのまま再使用した。
ッジは使用済みとなった。そこでカートリッジを回収
し、OPCドラムを取り外した。その際、OPCドラム
は奥側の回転支持部材から強く引き抜くことにより取り
外すことができ、フランジも強く引き抜くことにより取
り外すことができた。取り外されたOPCドラムは、感
光層を溶剤によって剥離した後、円筒状基体を再使用す
ることができた。回転支持部材つきカートリッジとフラ
ンジはそのまま再使用した。
【0025】
【発明の効果】本発明の円筒状基体の固定方法は、上記
の構成を有するから、簡単に精度よく感光ドラムおよび
現像スリーブ等の円筒状基体を回転支持部材に固定する
ことができるのみならず、感光ドラムおよび現像スリー
ブ等の円筒状基体が使用済みとなった後も、円筒状基体
を回転支持部材から容易に取り外すことができ、したが
って、円筒状基体および回転支持部材の再生利用が可能
であるという利点を有する。
の構成を有するから、簡単に精度よく感光ドラムおよび
現像スリーブ等の円筒状基体を回転支持部材に固定する
ことができるのみならず、感光ドラムおよび現像スリー
ブ等の円筒状基体が使用済みとなった後も、円筒状基体
を回転支持部材から容易に取り外すことができ、したが
って、円筒状基体および回転支持部材の再生利用が可能
であるという利点を有する。
【図1】 本発明が適用された電子写真機器の要部の概
要図である。
要図である。
【図2】 円筒状基体を回転支持部材に固定した状態を
説明するための断面図である。
説明するための断面図である。
1…円筒状基体、2…駆動軸側の回転支持部材、3…円
孔、4…回転軸、5…従動軸側の回転支持部材、6…
穴、7…カートリッジ、8…感光ドラム、9…現像スリ
ーブ。
孔、4…回転軸、5…従動軸側の回転支持部材、6…
穴、7…カートリッジ、8…感光ドラム、9…現像スリ
ーブ。
Claims (3)
- 【請求項1】 電子写真感光体または現像スリーブの円
筒状基体の端部を冷却し、前記円筒状基体の端部よりも
小さい内径の円孔を有する回転支持部材の該円孔に、前
記円筒状基体の冷却した端部を嵌めることによって円筒
状基体を回転支持部材に固定することを特徴とする円筒
状基体の固定方法。 - 【請求項2】 回転支持部材がフランジである請求項1
に記載の円筒状基体の固定方法。 - 【請求項3】 円孔の直径が円筒状基体の外径より0.
2〜0.5%小さい請求項1に記載の円筒状基体の固定
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18082997A JPH1124500A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 円筒状基体の固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18082997A JPH1124500A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 円筒状基体の固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1124500A true JPH1124500A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=16090094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18082997A Pending JPH1124500A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 円筒状基体の固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1124500A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009086010A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Bridgestone Corp | 導電性ローラの製造方法および導電性ローラ |
JP2009288492A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Tigers Polymer Corp | 電子写真感光体 |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP18082997A patent/JPH1124500A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009086010A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Bridgestone Corp | 導電性ローラの製造方法および導電性ローラ |
JP2009288492A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Tigers Polymer Corp | 電子写真感光体 |
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