JPH11244972A - 缶及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

缶及びその製造方法並びに製造装置

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JPH11244972A
JPH11244972A JP5252598A JP5252598A JPH11244972A JP H11244972 A JPH11244972 A JP H11244972A JP 5252598 A JP5252598 A JP 5252598A JP 5252598 A JP5252598 A JP 5252598A JP H11244972 A JPH11244972 A JP H11244972A
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punch
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radially
claw
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶の薄肉化、特に缶底の薄肉化を図ることが
できるとともに、缶底及びその周辺部に変形を生じるこ
とがなく、十分な缶強度を確保することができる缶及び
その製造方法並びに製造装置の提供。 【解決手段】 缶23のノーズ部17aを境にして、該
ノーズ部17aより半径方向内側の領域に複数の内側凹
部21を円周方向に形成し、前記ノーズ部17aより半
径方向外側の領域に外側凹部22を形成することによ
り、前記缶底13各部の剛性が高められて、缶底13に
加わる内圧、落下時の衝撃、あるいは垂直荷重等に十分
に耐えられる強度が確保され、缶底の変形が確実に阻止
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、缶底に、缶胴の内
部側へ凹むドーム部を形成するとともに、該ドーム部の
周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部を形成した構成
の缶及びその製造方法並びに製造装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料用に用いる缶としては、有底
円筒状に形成した缶胴の開口部に、缶蓋を固定して構成
するアルミ合金製の2ピース缶が知られている。この2
ピース缶の缶胴を製造するには、先ず、絞り装置を用い
てアルミ合金製の素板を打ち抜き・絞り加工してカップ
状部材を成形する。次いで、このカップを保持しつつ内
部にパンチスリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施
すとともに、パンチスリーブと同軸上に対向配置した先
端が半球面状のドーム成形部との間にカップの底部を挟
みつつ底部の周縁部を絞って、図8に示す底部形状の缶
胴1を得る。
【0003】従って、缶胴1の缶底3には、缶胴1の内
部側へ球面状に凹んだドーム部5と、このドーム部5の
周縁に連なり缶胴1の外部側へ缶軸方向に突出した環状
凸部(リム)7とが形成される。この環状凸部7は、缶
胴1を直立させた際に接地する脚となり、缶胴1の直立
安定性及び支持強度を向上させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、省資
源化や低コスト化の観点から缶の薄肉化が図られてお
り、缶強度が低下することに起因して種々の不都合が生
じている。すなわち、これらの不具合としては、内容物
封入後の内圧に耐えられずに缶底3が変形する耐圧強度
不足の問題、缶を落下させた際の衝撃に耐えられずに缶
底が変形、損傷する落下強度不足の問題、あるいは缶を
積み重ねた際などに上から加わる垂直荷重に耐えられず
に缶胴と缶底との境界部において変形が発生する垂直荷
重に対する強度不足の問題等が挙げられる。本発明は上
記状況に鑑みてなされたもので、缶の薄肉化、特に缶底
の薄肉化を図ることができるとともに、缶底及びその周
辺部に変形を生じることがなく、十分な缶強度を確保す
ることができる缶及びその製造方法並びに製造装置の提
供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の缶の構成は、缶底に、缶胴の内
部側へ凹むドーム部を形成するとともに、該ドーム部の
周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部を形成した構成
の缶であって、前記環状凸部の先端のノーズ部を境界と
して、該ノーズ部より半径方向内側の領域に、缶胴の内
部側へ凹む凹部を円周方向に複数形成するとともに、前
記ノーズ部より半径方向外側の領域に、成形加工部を形
成したことを特徴とするものである。この缶にあって
は、環状凸部のノーズ部を境にして、該ノーズ部より半
径方向内側の領域に複数の凹部を円周方向に形成し、前
記ノーズ部より半径方向外側の領域に成形加工部を形成
することにより、前記缶底各部の剛性が高められて、缶
底に加わる内圧、落下時の衝撃、あるいは垂直荷重等に
十分に耐えられる強度が確保され、缶底の変形が確実に
阻止される。
【0006】本発明の請求項2の缶は、前記内側凹部を
環状凸部の内周壁に形成したものである。この缶にあっ
ては、環状凸部の内周壁に形成した内側凹部によって、
前記環状凸部の内周壁の剛性が高められて、内容物封入
後の内圧に対して十分に耐えられる強度が確保され、内
周壁が内圧に耐えきれずに外方に膨出することが阻止さ
れる。
【0007】本発明の請求項3の缶は、前記内側凹部を
ドーム部の周辺部に形成したものである。この缶にあっ
ては、ドーム部の周辺部に形成した内側凹部によって、
前記ドーム部の周辺部の剛性を高めて、落下強度の向上
を図る。
【0008】本発明の請求項4の缶は、内側凹部が環状
凸部の内周壁からドーム部の周辺部まで延出したもので
ある。この缶にあっては、環状凸部の内周壁からドーム
部の周辺部に至る内側凹部によって、内圧に対抗する耐
圧強度の向上のみならず、ドーム部の周辺部の剛性が高
められることにより、落下強度の大幅な向上が図られ、
缶底が落下時の衝撃に十分に耐えられる。
【0009】本発明の請求項5の缶は、前記成形加工部
を環状凸部の外周壁に形成したものである。この缶にあ
っては、環状凸部の外周壁に形成した成形加工部によっ
て、環状凸部の外周壁の剛性を高めて、耐圧強度の向上
を図る。
【0010】本発明の請求項6の缶は、前記成形加工部
を缶胴と環状凸部の外周壁との境界部に形成したもので
ある。この缶にあっては、缶胴と環状凸部の外周壁との
境界部に形成した成形加工部によって、前記境界部の剛
性が高められて、垂直荷重に十分に耐えられる強度が確
保され、缶が積み重ねられた際などに前記境界部付近が
耐えきれずに外方に膨出することが阻止される。
【0011】本発明の請求項7の缶は、前記成形加工部
が環状凸部の外周壁から缶胴との境界部まで延出したも
のである。この缶にあっては、環状凸部の外周壁から缶
胴との境界部に至る成形加工部によって、内圧に対抗す
る耐圧強度の向上のみならず、缶胴との境界部の剛性が
高められることにより、垂直荷重に対抗する十分な強度
が確保されて、想定される垂直荷重に対して確実に耐え
られる。
【0012】本発明の請求項8の缶の製造方法は、缶底
に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を形成するとともに、
該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部を
形成した構成の缶を製造する製造方法であって、缶胴の
上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸方向の移動を規
制するとともに、円周方向に複数設けた半径方向に移動
可能な第1のポンチ爪の先端を、前記環状凸部の先端の
ノーズ部を境界として、該ノーズ部より半径方向内側の
領域に当接して、該第1のポンチ爪の先端を半径方向外
方に移動することで前記ノーズ部より半径方向内側の領
域に、缶胴の内部側へ凹む第1の凹部を円周方向に複数
成形する一方、円周方向に複数設けた半径方向に移動可
能な第2のポンチ爪の先端を、前記ノーズ部より半径方
向外側の領域に当接して、該第2のポンチ爪の先端を半
径方向内方に移動することで前記ノーズ部より半径方向
外側の領域に、缶胴の内部側へ凹む第2の凹部を円周方
向に複数成形することを特徴とするものである。この缶
の製造方法にあっては、第1、第2のポンチ爪をそれぞ
れ半径方向に移動することにより、環状凸部のノーズ部
を境にして半径方向内側及び外側の領域にそれぞれ第
1、第2の凹部が同時にかつ確実に成形されるととも
に、第1、第2のポンチ爪によって前記環状凸部のノー
ズ部の半径方向内側及び外側を挟み込むことにより、環
状凸部がしっかりと支持されて、環状凸部が成形加工時
に半径方向外方あるいは内方に逃げることがなく、円滑
にかつ容易に所定形状の第1、第2の凹部の成形加工が
行われる。
【0013】本発明の請求項9の缶の製造方法は、缶底
に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を形成するとともに、
該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部を
形成した構成の缶を製造する製造方法であって、缶胴の
上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸方向の移動を規
制するとともに、円周方向に複数設けた半径方向に移動
可能なポンチ爪の先端を、前記環状凸部の先端のノーズ
部を境界として、該ノーズ部より半径方向内側の領域に
当接して、該ポンチ爪の先端を半径方向外方に移動する
ことで前記環状凸部のノーズ部より半径方向内側の領域
に、缶胴の内部側へ凹む凹部を円周方向に複数成形する
一方、回転自在な成形ローラを、前記環状凸部のノーズ
部より半径方向外側の領域に押圧しながら、缶胴を缶軸
まわりに回転することで前記環状凸部のノーズ部より半
径方向外側の領域に、成形加工部を成形することを特徴
とするものである。この缶の製造方法にあっては、ポン
チ爪を半径方向に移動することにより、内側凹部が環状
凸部のノーズ部の半径方向内側に成形されるとともに、
回転している缶の環状凸部のノーズ部より外側の領域に
成形ローラを押し付けることにより、該環状凸部のノー
ズ部より外側の領域に全周にわたって成形加工部が円滑
に加工される。
【0014】本発明の請求項10の缶の製造装置は、缶
底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を形成するととも
に、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸
部を形成した構成の缶を製造する製造装置であって、缶
胴の上端に当接して該缶胴の缶軸方向上端側への移動を
規制するベースと、半径方向に移動可能な先端が円周方
向に複数設けられ、該先端が前記ベース方向へ向けて突
出して配置され、かつ前記ベースに移動を規制された缶
胴の缶軸方向に前後移動可能に設けられた第1のポンチ
爪と、該第1のポンチ爪の内方に前記缶胴の缶軸方向に
前後移動可能に設けられ、前記第1のポンチ爪の先端に
当接して該第1のポンチ爪の先端を外方に移動させる拡
径部材と、該拡径部材の内方に前記缶胴の缶軸方向に前
後移動可能に設けられ、前記ドーム部に当接して支持す
るドーム支持部材と、半径方向に移動可能な先端が円周
方向に複数設けられ、かつ前記第1のポンチ爪の外方に
配置された第2のポンチ爪と、該第2のポンチ爪の外方
に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能に設けられ、前記
第2のポンチ爪の先端に当接して該第2のポンチ爪の先
端を内方に移動させる縮径部材とを具備したことを特徴
とするものである。この缶の製造装置にあっては、ドー
ム支持部材を軸線方向に移動することにより、該ドーム
支持部材とベース間に缶胴がしっかりと挟持されて、成
形加工時に缶底のドーム部に変形を生じることがない一
方、拡径部材を軸線方向に移動することにより、該拡径
部材によって第1のポンチ爪が押し拡げられて、缶のノ
ーズ部より内側の領域に内側凹部が成形されるととも
に、縮径部材が軸線方向に移動することにより、該縮径
部材によって第2のポンチ爪が押し縮められて、前記ノ
ーズ部より外側の領域に外側凹部(成形加工部)が形成
される。
【0015】本発明の請求項11の缶の製造装置は、缶
底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を形成するととも
に、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸
部を形成した構成の缶を製造する製造装置であって、缶
胴の上端に当接して該缶胴の缶軸方向上端側への移動を
規制するベースと、半径方向に移動可能な先端が円周方
向に複数設けられ、該先端が前記ベース方向へ向けて突
出して配置され、かつ前記ベースに移動を規制された缶
胴の缶軸方向に前後移動可能に設けられたポンチ爪と、
該ポンチ爪の内方に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能
に設けられ、前記ポンチ爪の先端に当接して該ポンチ爪
の先端を外方に移動させる拡径部材と、該拡径部材の内
方に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能に設けられ、前
記ドーム部に当接して支持するドーム支持部材と、前記
ポンチ爪の外方に前記缶胴の半径方向に移動可能に設け
られた回転可能な成形ローラと、前記ベースに移動を規
制された缶胴を前記ベース、ポンチ爪、拡径部材及びド
ーム支持部材とともに缶軸まわりに回転させる回転機構
とを具備したことを特徴とするものである。この缶の製
造装置にあっては、ドーム支持部材を軸線方向に移動す
ることにより、該ドーム支持部材とベース間に缶胴が挟
持されて、成形加工時に缶底のドーム部に変形を生じる
ことがない一方、拡径部材を軸線方向に移動することに
より、該拡径部材によってポンチ爪が押し拡げられて、
缶のノーズ部より内側の領域に内側凹部が成形されると
ともに、回転機構によって、缶胴を缶軸まわりに回転さ
せ、かつ成形ローラを前記ノーズ部より外側の領域に押
し付けることにより、該ノーズ部より外側の領域に成形
加工部が全周にわたって容易にかつ確実に形成される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る缶及びその製
造方法並びに製造装置の好適な実施の形態を図面を参照
して詳細に説明する。図1は缶の底部を断面にした要部
側面図、図2は図1の缶を底部側から視た平面図であ
る。
【0017】缶胴11の缶底13には、缶胴11の内部
側へ凹むドーム部15を形成してある。ドーム部15の
周縁には、缶胴11の外部側へ缶軸方向に突出した環状
凸部(リム)17を形成してある。環状凸部17は、先
端のノーズ部17aと、ノーズ部17aより半径方向内
側の内周壁(インナーウォール)17bと、ノーズ部1
7aより半径方向外方の外周壁(アウターウォール)1
7cとからなる。インナーウォール17bは環状の凹曲
面部19を介してドーム部15に連なり、ノーズ部17
aはアウターウォール17c及び環状の凸曲面部20を
介して缶胴11に連なる。インナーウォール17bから
ドーム部15にかけて、缶胴11の内部側へ凹む四角形
状の内側凹部21を円周方向に複数形成してある。ま
た、アウターウォール17cには、缶胴11の内部側へ
凹む四角形状の外側凹部22を円周方向に複数形成して
ある。
【0018】なお、各凹部21、22の形状は四角形以
外のその他の多角形、あるいは円形等であってもよい。
各凹部21、22の数は、円周方向の各凹部21、22
の幅と、各凹部21、22同志のピッチとを考慮して缶
底の剛性が高まるように最適に設定する。本実施の形態
では、図2に示すように、内側凹部21に比べて若干小
さい幅分の間隔を隔てて、24箇所の内側凹部21をノ
ーズ部17aより半径方向内側に周方向に等間隔で形成
してあるとともに、内側凹部21の間に位置して外側凹
部22をノーズ部17aより半径方向外側に周方向に等
間隔に形成してある。
【0019】このように構成した缶23では、インナー
ウォール17bからドーム部15にかけて、円周方向に
複数の内側凹部21が形成されているとともに、アウタ
ーウォール17cの円周方向に複数の外側凹部22が形
成されているから、缶底13の各部の剛性が高められる
ことになる。このうち、内側凹部21のインナーウォー
ル17bよりの部位は、内容物封入後の内圧に対抗する
ために設けられたものであり、これによって、インナー
ウォール17b付近が内圧に耐えきれずに外方に膨出す
ることが阻止されることになる。また、ドーム部15の
周辺部に形成された内側凹部21は、落下強度の向上に
寄与するものである。すなわち、従来の缶においては、
落下時の衝撃により、ドーム部15の周辺部が膨出し
て、最悪の場合破損に至るが、前記内側凹部21が形成
されたことにより、落下時の衝撃に弱い部位であるドー
ム部15の周辺部の剛性が高められて、落下強度が大幅
に向上する。さらに、外側凹部22がアウターウォール
17cに形成されているから、内容物封入後の内圧に十
分に対抗することができて、アウターウォール17cが
外方へ膨出することが確実に防止されることになる。
【0020】なお、前記内側凹部21はインナーウォー
ル17bからドーム部15にかけて成形されているが、
耐圧強度向上に寄与するインナーウォール17bよりの
部位と、落下強度向上に寄与するドーム部15の周辺部
との2つの凹部に分けて成形しても良い。また、前記外
側凹部22はアウターウォール17cに設けた構成で説
明したが、図3に示すように、前記外側凹部22の他
に、アウターウォール17cと缶胴11との境界部であ
る凸曲面部20に外側凹部24を設けても良い。この場
合には、缶を積み重ねた際などに上から加わる垂直荷重
に確実に対抗することができ、変形等を生じることがな
い。さらに、前記外側凹部22、24を1つの外側凹部
にした構成、すなわち、アウターウォール17cから缶
胴11との境界部(凸曲面部20)に至る外側凹部を形
成した構成でも良い。さらにまた、内側凹部21と外側
凹部22は、図2に示すように、互い違いの位置になる
ように図示したが、これに限らず、互いにノーズ部17
aを挟んで対向する位置に形成した構成でも良い。
【0021】次に、上述の缶23を製造する本発明に係
る製造装置の構成を説明する。本実施形態の製造装置3
1は、缶胴11の上端に当接して缶胴11の缶軸方向の
移動を規制するベース33と、ベース33に垂直な軸線
方向で前後移動可能となった成形機構35と、ベース3
3と成形機構35との間に凹部21、22、24の未だ
形成されていない缶(ワーク)37を供給するターレッ
ト機構39とにより概略構成してある。
【0022】缶胴11は、絞り加工により素板から有底
円筒状のカップを成形する絞り工程と、カップにパンチ
スリーブを挿入して再絞り加工及びしごき加工を施すと
ともに、缶底13をパンチスリーブとドーム成形部とで
挟んでドーム部15を成形する再絞り・しごき加工及び
缶底成形工程と、缶胴11の外面を印刷する印刷工程
と、缶胴11の開口上端部(ネック)を形成するネッキ
ング工程とを順次経て製造されて行く。本実施形態で
は、このうちネッキング工程の中の一工程に製造装置3
1を設けてある。
【0023】ベース33は、製造装置31の不図示のフ
レームに固設してあり、一側面がワーク37の上端を当
接する当接面33aとなっている。ワーク37は、上端
をベース33の当接面33aに当接することで、缶軸方
向上端側への移動が規制されることになる。成形機構3
5は、第1のポンチ爪41と、該第1のポンチ爪41の
内方に前記缶胴11の缶軸方向に前後移動可能に設けら
れ、前記第1のポンチ爪41の先端に当接して該第1の
ポンチ爪41の先端を外方に移動させる拡径部材43
と、該拡径部材43の内方に前記缶胴11の缶軸方向に
前後移動可能に設けられ、前記ドーム部15に当接して
支持するドーム支持部材45と、第1のポンチ爪41の
外方に配置された第2のポンチ爪47と、該第2のポン
チ爪47の外方に前記缶胴11の缶軸方向に前後移動可
能に設けられ、前記第2のポンチ爪47の先端に当接し
て該第2のポンチ爪47の先端を内方に移動させる縮径
部材49とにより概略構成してある。
【0024】第1、第2のポンチ爪41、47は、バネ
鋼、ダイス鋼等からなる円筒の先端側を複数本に分割し
て形成したもので、第1のポンチ爪41のリング状の基
端41aを第2のポンチ爪47の内部に装着して、該第
2のポンチ爪47の環状の基端47aに取り付けてあ
る。各ポンチ爪41、47の各先端41b、47bは、
その中間部41c、47cに比べて半径方向の幅を大き
く形成してあり、各先端41b、47bが弾性変形して
半径方向に移動可能になっている。第1のポンチ爪41
の各先端面41dは先にいくほど半径方向内側にいくよ
うに傾斜する傾斜面となっており、この先端面41dが
前記缶底13に形成された内側凹部21の形状に対応し
ている。
【0025】また、第1のポンチ爪41の各先端41b
の内面側は、円筒状の拡径部材43の先細状に形成され
た先端の外周傾斜面43aに当接するようになってい
る。拡径部材43の内部には小径孔部43bを形成して
あり、この小径孔部43bにリング状のブッシュ51を
装着してある。ブッシュ51の内部にはボルト53を摺
動可能に装着してあり、ボルト53には前記ドーム支持
部材45をねじ込んである。ドーム支持部材45はT字
状の断面形状を有するもので、このドーム支持部材45
の先端面45aは凸曲面状に形成してある。拡径部材4
3の小径孔部43bに装着されたブッシュ51は、その
先端にフランジ51aを形成してあり、このフランジ5
1aが前記小径孔部43bに係止することにより、ブッ
シュ51の基端側(図4において左側)への移動が規制
されている。拡径部材43、ドーム支持部材45、ブッ
シュ51及びボルト53で構成される空間内にはリング
55とスプリング57を装着してあり、このスプリング
57によってドーム支持部材45とボルト53とが先端
側(図4において右側)へ付勢されるようになってい
る。
【0026】第2のポンチ爪47の先端面47dは先に
いくほど半径方向外側にいくように傾斜する傾斜曲面と
されており、この先端面47dが前記缶底13に形成さ
れた外側凹部22あるいは外側凹部24の形状に対応し
ている。第2のポンチ爪47の先端外周は先にいくほど
半径方向外側にいくように傾斜する傾斜曲面47eとさ
れている。そして、この第2のポンチ爪47の傾斜曲面
47eに、前記円筒状の縮径部材49の先端内面に形成
された傾斜面49aが当接するようになっている。
【0027】図5に示すように、ターレット機構39に
は、成形機構35の軸線と平行な回転軸71により回転
自在となった把持板73を設けてある。把持板73の円
周方向には、缶胴11を保持可能としたポケット部75
を等間隔で複数設けてある。ポケット部75は、例えば
バキュームにより缶胴11を吸着保持するようになって
いる。上述した成形機構35は、任意のポケット部75
の位置に、このポケット部75に把持された缶胴11と
同軸上で配置してある。ターレット機構39は、把持板
73を回転することで、ポケット部75に把持したワー
ク37を成形機構35へ供給するとともに、成形機構3
5にて成形の施された缶23を、成形機構35から移動
して、次の工程へ受渡しするようになっている。
【0028】次に、このように構成した製造装置31を
用いての缶23の製造方法を説明する。先ず、缶底13
を成形したワーク37を、ターレット機構39により、
ベース33と成形機構35との間に供給し、上端部をベ
ース33の当接面33aに当接して、成形機構35と同
軸上に位置決めする。次いで、成形機構35を、不図示
の円周カムによりベース33側へ移動することにより、
第1のポンチ爪41の先端が、缶底13の環状凸部17
のインナーウォール17bからドーム部15にかけた部
位に当接する位置で停止するとともに、第2のポンチ爪
47の先端が、アウターウォール17cに当接する位置
で停止する。この際、ドーム支持部材45は、スプリン
グ57によって、各ポンチ爪41、47の先端より前方
に付勢されているため、各ポンチ爪41、47の先端よ
り先に缶底13のドーム部15に、先端面45aが当接
し、その反力により、スプリング57を圧縮して基端側
(図4において左側)へ後退する。
【0029】従って、この状態で、ワーク37は、スプ
リング57で付勢されたドーム支持部材45によって、
ベース33側へ押し付けられて、ベース33とドーム支
持部材45とで挟持される。また、この状態で、ドーム
支持部材45の先端面45aが、ドーム部15に当接す
ることで、成形工程におけるドーム部15の変形が規制
されることになる。これにより、所望の形状のドーム部
15が得られ、内容物封入後の内圧に十分に対抗できる
耐圧強度が確保される。
【0030】次に、不図示の円周カムにより、拡径部材
43と縮径部材49を、ベース33側にさらに移動させ
る。これにより、拡径部材43の外周傾斜面43aが第
1のポンチ爪41の内周面に押し付けられ、第1のポン
チ爪41の先割れ状の先端41bを拡径するとともに、
縮径部材49の先端内面の傾斜面49aが第2のポンチ
爪47の先端外周の傾斜曲面47eに押し付けられ、第
2のポンチ爪47の先割れ状の先端47bを縮径する。
【0031】この結果、第1のポンチ爪41は、環状凸
部17のインナーウォール17bからドーム部15にか
けての領域を押圧して、この領域に円周方向に複数の内
側凹部21を成形するとともに、第2のポンチ爪47
は、環状凸部17のアウターウォール17cを押圧し
て、このアウターウォール17cに円周方向に複数の外
側凹部22を成形し、あるいは前記第2のポンチ爪47
は、缶胴11との境界部である凸曲面部20を押圧し
て、この凸曲面部20に円周方向に複数の外側凹部24
を成形する。この際、環状凸部17には、外方に拡がろ
うとする力と内方に縮まろうとする力がそれぞれ作用す
るが、これらの力が相殺して環状凸部17が内外何れか
の方向に無理に変形する(逃げる)ことがない。
【0032】さらに、各凹部21、22、24を成形し
た後、拡径部材43及び縮径部材49を後退させること
により、各ポンチ爪41、47は弾性力により半径方向
内側及び外側に移動する。次いで、成形機構35を缶底
13から離れる方向へ後退させる。この時、ドーム支持
部材45は、スプリング57の付勢力により、前方に移
動し缶底13を押圧し続けるから、万一、缶底13から
各ポンチ爪41、47が円滑に離れていない場合にも、
缶底13から各ポンチ爪41、47を確実に引き離す。
次いで、前記ドーム支持部材45は、次の缶底13の押
圧に備えて待機位置に戻る。以上により、缶底13への
内側凹部21及び外側凹部22、24の成形を終了す
る。
【0033】各凹部21、22、24の成形が終了した
缶23は、ターレット機構39の把持板73を回転する
ことにより、ベース33と成形機構35との間から移動
し、次工程へと受け渡される。このようにして、缶底1
3に容易に凹部21、22、24が成形される。ここ
で、各ポンチ爪41、47は、鋼製の円筒の一体物の先
端側にスリット加工を施すだけで容易に製作される。従
って、機構が簡単で、メンテナンスが容易な上に、各ポ
ンチ爪41、47の半径方向への移動が、その弾性変形
によっているから、作動が確実で長期間にわたって安定
して使用することができる。
【0034】次に、図6と図7に基づいて、本発明の第
2の実施の形態を説明する。図6は缶底13のインナー
ウォール17bからドーム部15にかけて凹部(内側凹
部)21を成形する状態を説明する断面図、図7は缶底
13のアウターウォール17cに成形加工部(外側凹
部)25を成形する状態を説明する断面図である。これ
らの図において、前記第1の実施の形態と同様の構成の
部分は同符号を付けて説明を簡略化する。
【0035】すなわち、第2の実施の形態において、内
側凹部21を成形する構成である部分は第1の実施の形
態と同様の構成を有している。第2の実施の形態におい
ては、第1の実施の形態における成形機構35の第2の
ポンチ爪47及び縮径部材49の代わりに、フリーに回
転可能な成形ローラ61を缶底13の外方に接近離間可
能に設けるとともに、成形機構35′(前記成形機構3
5から第2のポンチ爪47及び縮径部材49を除いたも
のを成形機構35′と称する)を、ワーク37の缶底に
対して接近離間可能に設ける一方、ワーク37の上端面
に当接して該ワーク37を位置決めするベース(図示せ
ず)と前記成形機構35′とをその間に挟み込んだワー
ク37とともに缶軸まわりに回転させる回転機構(図示
せず)を設けたものである。
【0036】このように構成された缶の製造装置におい
ては、先ず、成形機構35′を、ベース側へ移動するこ
とにより、第1の実施の形態で説明したのと同様の手順
により、ポンチ爪41を用いて、ベースの当接面に位置
決めされたワーク37の缶底13にインナーウォール1
7bからドーム部15にかけて内側凹部21を成形する
(図6参照)。次いで、成形機構35′のポンチ爪4
1、拡径部材43及びドーム支持部材45を缶底13に
装着したままの状態で、図7に示すように、ワーク37
を、前記回転機構によって缶軸まわりに回転させるとと
もに、成形ローラ61を缶底13のアウターウォール1
7cに押し付けることにより、該アウターウォール17
cの全周にわたって環状の外側凹部(成形加工部)25
が成形される。この場合、該凹部25の成形時に缶底1
3がポンチ爪41及びドーム支持部材45によって支持
されているから、凹部25の成形時に缶底13の環状凸
部17が内側に不必要に変形することがなく、所望の形
状の凹部25が円滑にかつ確実に成形される。
【0037】このようにして成形された缶においては、
インナーウォール17bからドーム部15にかけて、円
周方向に複数の内側凹部21が形成されているととも
に、アウターウォール17cの円周方向に全周にわたっ
て環状の外側凹部25が形成されているから、缶底13
の各部の剛性が高められることになる。すなわち、内側
凹部21のインナーウォール17bよりの部位により、
内容物封入後の内圧に対抗する耐圧強度が向上するとと
もに、ドーム部15の周辺部に形成された内側凹部21
によって、落下強度の向上が図られる一方、環状の外側
凹部25がアウターウォール17cに形成されているか
ら、内容物封入後の内圧に十分に対抗することができ
て、アウターウォール17cが外方へ膨出することが確
実に防止されることになる。また、前記環状の外側凹部
25によって、環状凹部17が半径方向内方に押圧さ
れ、アウターウォール17cの下部の外径が小さくなる
から、缶を積み重ねた際に、下段の缶の小口径蓋の内方
に、ノーズ部17aを容易に挿入することができ、缶の
スタッキングも可能となり、安定して缶を積み重ねるこ
とができる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の請
求項1の缶によれば、環状凸部のノーズ部を境にして、
該ノーズ部より半径方向内側の領域に複数の凹部を円周
方向に形成し、前記ノーズ部より半径方向外側の領域に
成形加工部を形成することにより、前記缶底各部の剛性
が高められて、缶底に加わる内圧、落下時の衝撃、ある
いは垂直荷重等に十分に耐えられる強度を容易に確保す
ることができ、缶底の変形を確実に阻止することができ
る。従って、缶の薄肉化、特に缶底の薄肉化を図ること
ができて、省資源化、低コスト化の要請に十分に応える
ことができる。
【0039】本発明の請求項2の缶によれば、環状凸部
の内周壁に形成した内側凹部によって、前記環状凸部の
内周壁の剛性が高められることにより、内容物封入後の
内圧に対して十分に耐えられる強度を確実に確保するこ
とができ、内周壁が内圧に耐えきれずに外方に膨出する
ことを未然に阻止することができる。
【0040】本発明の請求項3の缶によれば、ドーム部
の周辺部に形成した内側凹部によって、前記ドーム部の
周辺部の剛性を高めることにより、落下強度の向上を図
ることができる。
【0041】本発明の請求項4の缶によれば、環状凸部
の内周壁からドーム部の周辺部に至る内側凹部によっ
て、内圧に対抗する耐圧強度の向上を図ることができる
のみならず、ドーム部の周辺部の剛性が高められること
により、落下強度の大幅な向上を図ることができ、落下
時の衝撃に十分に耐えられる缶底を成形することができ
る。
【0042】本発明の請求項5の缶によれば、環状凸部
の外周壁に形成した成形加工部によって、環状凸部の外
周壁の剛性を高めることができ、内容物封入後の内圧に
対する耐圧強度の向上を図ることができる。
【0043】本発明の請求項6の缶によれば、缶胴と環
状凸部の外周壁との境界部に形成した成形加工部によっ
て、前記境界部の剛性を高めることにより、垂直荷重に
十分に耐えられる強度を円滑に確保することができ、缶
が積み重ねられた際などに、前記境界部付近が耐えきれ
ずに外方に膨出することを確実に防止することができ
る。
【0044】本発明の請求項7の缶によれば、環状凸部
の外周壁から缶胴との境界部に至る成形加工部によっ
て、内圧に対抗する耐圧強度の向上を図ることができる
のみならず、缶胴との境界部の剛性が高められることに
より、垂直荷重に対抗する十分な強度を確保することが
できて、想定される垂直荷重に対して確実に耐えられる
缶を成形することができる。
【0045】本発明の請求項8の缶の製造方法によれ
ば、第1、第2のポンチ爪をそれぞれ半径方向に移動す
ることにより、環状凸部のノーズ部を境にして半径方向
内側及び外側の領域にそれぞれ内側凹部と外側凹部とを
同時にかつ確実に成形することができるとともに、第
1、第2のポンチ爪によって環状凸部のノーズ部の半径
方向内側及び外側を挟み込むことにより、環状凸部がし
っかりと支持されて、環状凸部が成形加工時に半径方向
外方あるいは内方に逃げることがなく、円滑にかつ容易
に所定形状の内側凹部及び外側凹部の成形加工を行うこ
とができる。
【0046】本発明の請求項9の缶の製造方法によれ
ば、ポンチ爪を半径方向に移動することにより、内側凹
部を環状凸部のノーズ部の半径方向内側に成形すること
ができるとともに、回転している缶の環状凸部のノーズ
部より外側の領域に成形ローラを押し付けることによ
り、該環状凸部のノーズ部より外側の領域に全周にわた
って成形加工部を円滑に加工することができる。従っ
て、缶底の剛性確保の加工が容易にかつ1つのステージ
(加工工程)において円滑に行うことができる。
【0047】本発明の請求項10の缶の製造装置によれ
ば、ドーム支持部材を軸線方向に移動することにより、
該ドーム支持部材とベース間に缶胴がしっかりと挟持さ
れて、成形加工時に缶底のドーム部に変形を生じること
がなく、該ドーム部が十分な耐圧強度を確保することが
できる一方、拡径部材を軸線方向に移動することによ
り、該拡径部材によって第1のポンチ爪が押し拡げられ
て、缶のノーズ部より内側の領域に内側凹部が成形され
るとともに、縮径部材が軸線方向に移動することによ
り、該縮径部材によって第2のポンチ爪が押し縮められ
て、前記ノーズ部より外側の領域に外側凹部(成形加工
部)が形成される。従って、拡径部材及び縮径部材の軸
線方向への移動だけで、第1、第2のポンチ爪による缶
底への内側凹部及び外側凹部の成形を容易にかつ確実に
行うことができるとともに、機構が簡単でメンテナンス
が容易な上に、長期間にわたって安定的に作動させるこ
とができる。
【0048】本発明の請求項11の缶の製造装置によれ
ば、ドーム支持部材を軸線方向に移動することにより、
該ドーム支持部材とベース間に缶胴が挟持されて、成形
加工時に缶底のドーム部に変形を生じることがない一
方、拡径部材を軸線方向に移動することにより、該拡径
部材によってポンチ爪が押し拡げられて、缶のノーズ部
より内側の領域に内側凹部が成形されるとともに、回転
機構によって、缶胴を缶軸まわりに回転させ、かつ成形
ローラを前記ノーズ部より外側の領域に押し付けること
により、該ノーズ部より外側の領域に成形加工部を全周
にわたって容易にかつ確実に成形することができる。ま
た、成形ローラによる成形加工部の成形時において、ポ
ンチ爪及びドーム支持部材が缶底を支持しているから、
缶底の環状凸部が不必要に半径方向内側に逃げることが
なく、円滑に成形ローラによる成形を行うことができ
る。従って、1つのステージ(工程)において、缶底の
ノーズ部の内側及び外側に強度向上のための成形加工を
簡単に施すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 缶の底部を断面にした要部側面図である。
【図2】 図1の缶を底部側から視た平面図である。
【図3】 缶の他の実施の形態の底部を断面にした要部
側面図である。
【図4】 缶の製造装置の一例を示す断面図である。
【図5】 ターレット機構を回転軸方向から視た説明図
である。
【図6】 缶の製造装置の他の一例を示すもので、缶底
のインナーウォールからドーム部にかけて内側凹部を成
形する状態を説明する断面図である。
【図7】 図6の缶の製造装置において、缶底のアウタ
ーウォールに成形加工部(外側凹部)を成形する状態を
説明する断面図である。
【図8】 従来の缶の底部を断面にした側面図である。
【符号の説明】
11 缶胴 13 缶底 15 ドーム部 17 環状凸部 17a ノーズ部 17b インナーウォール(内周壁) 17c アウターウォール(外周壁) 20 凸曲面部(境界部) 21 内側凹部 22、24 外側凹部 23 缶 25 成形加工部(環状の外側凹部) 31 製造装置 33 ベース 33a 当接面 35、35′ 成形機構 41 (第1の)ポンチ爪 43 拡径部材 45 ドーム支持部材 47 (第2の)ポンチ爪 49 縮径部材 61 成形ローラ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を
    形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に
    突出する環状凸部を形成した構成の缶であって、 前記環状凸部の先端のノーズ部を境界として、該ノーズ
    部より半径方向内側の領域に、前記缶胴の内部側へ凹む
    内側凹部を円周方向に複数形成するとともに、前記ノー
    ズ部より半径方向外側の領域に、成形加工部を形成した
    ことを特徴とする缶。
  2. 【請求項2】 内側凹部を環状凸部の内周壁に形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の缶。
  3. 【請求項3】 内側凹部をドーム部の周辺部に形成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の缶。
  4. 【請求項4】 内側凹部が環状凸部の内周壁からドーム
    部の周辺部まで延出したことを特徴とする請求項1記載
    の缶。
  5. 【請求項5】 成形加工部を環状凸部の外周壁に形成し
    たことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の
    缶。
  6. 【請求項6】 成形加工部を缶胴と環状凸部の外周壁と
    の境界部に形成したことを特徴とする請求項1、2、
    3、4または5記載の缶。
  7. 【請求項7】 成形加工部が環状凸部の外周壁から缶胴
    との境界部まで延出したことを特徴とする請求項1、
    2、3または4記載の缶。
  8. 【請求項8】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を
    形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に
    突出する環状凸部を形成した構成の缶を製造する製造方
    法であって、 缶胴の上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸方向の移
    動を規制するとともに、円周方向に複数設けた半径方向
    に移動可能な第1のポンチ爪の先端を、前記環状凸部の
    先端のノーズ部を境界として、該ノーズ部より半径方向
    内側の領域に当接して、該第1のポンチ爪の先端を半径
    方向外方に移動することで前記ノーズ部より半径方向内
    側の領域に、缶胴の内部側へ凹む第1の凹部を円周方向
    に複数成形する一方、円周方向に複数設けた半径方向に
    移動可能な第2のポンチ爪の先端を、前記ノーズ部より
    半径方向外側の領域に当接して、該第2のポンチ爪の先
    端を半径方向内方に移動することで前記ノーズ部より半
    径方向外側の領域に、缶胴の内部側へ凹む第2の凹部を
    円周方向に複数成形することを特徴とする缶の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部を
    形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に
    突出する環状凸部を形成した構成の缶を製造する製造方
    法であって、 缶胴の上端を、ベースに当接して該缶胴の缶軸方向の移
    動を規制するとともに、円周方向に複数設けた半径方向
    に移動可能なポンチ爪の先端を、前記環状凸部の先端の
    ノーズ部を境界として、該ノーズ部より半径方向内側の
    領域に当接して、該ポンチ爪の先端を半径方向外方に移
    動することで前記ノーズ部より半径方向内側の領域に、
    缶胴の内部側へ凹む凹部を円周方向に複数成形する一
    方、回転自在な成形ローラを、前記ノーズ部より半径方
    向外側の領域に押圧しながら、缶胴を缶軸まわりに回転
    することで前記ノーズ部より半径方向外側の領域に、成
    形加工部を成形することを特徴とする缶の製造方法。
  10. 【請求項10】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部
    を形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方
    に突出する環状凸部を形成した構成の缶を製造する製造
    装置であって、 缶胴の上端に当接して該缶胴の缶軸方向上端側への移動
    を規制するベースと、半径方向に移動可能な先端が円周
    方向に複数設けられ、該先端が前記ベース方向へ向けて
    突出して配置され、かつ前記ベースに移動を規制された
    缶胴の缶軸方向に前後移動可能に設けられた第1のポン
    チ爪と、 該第1のポンチ爪の内方に前記缶胴の缶軸方向に前後移
    動可能に設けられ、前記第1のポンチ爪の先端に当接し
    て該第1のポンチ爪の先端を外方に移動させる拡径部材
    と、 該拡径部材の内方に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能
    に設けられ、前記ドーム部に当接して支持するドーム支
    持部材と、 半径方向に移動可能な先端が円周方向に複数設けられ、
    かつ前記第1のポンチ爪の外方に配置された第2のポン
    チ爪と、 該第2のポンチ爪の外方に前記缶胴の缶軸方向に前後移
    動可能に設けられ、前記第2のポンチ爪の先端に当接し
    て該第2のポンチ爪の先端を内方に移動させる縮径部材
    とを具備したことを特徴とする缶の製造装置。
  11. 【請求項11】 缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部
    を形成するとともに、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方
    に突出する環状凸部を形成した構成の缶を製造する製造
    装置であって、 缶胴の上端に当接して該缶胴の缶軸方向上端側への移動
    を規制するベースと、 半径方向に移動可能な先端が円周方向に複数設けられ、
    該先端が前記ベース方向へ向けて突出して配置され、か
    つ前記ベースに移動を規制された缶胴の缶軸方向に前後
    移動可能に設けられたポンチ爪と、 該ポンチ爪の内方に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能
    に設けられ、前記ポンチ爪の先端に当接して該ポンチ爪
    の先端を外方に移動させる拡径部材と、 該拡径部材の内方に前記缶胴の缶軸方向に前後移動可能
    に設けられ、前記ドーム部に当接して支持するドーム支
    持部材と、 前記ポンチ爪の外方に前記缶胴の半径方向に移動可能に
    設けられた回転可能な成形ローラと、 前記ベースに移動を規制された缶胴を前記ベース、ポン
    チ爪、拡径部材及びドーム支持部材とともに缶軸まわり
    に回転させる回転機構とを具備したことを特徴とする缶
    の製造装置。
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