JP3828033B2 - 金属製ボトル缶の製造方法および製造装置 - Google Patents

金属製ボトル缶の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属製のボトル缶の製造方法と、その方法を実現するための製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、飲料用の缶として広く使われている金属製ボトル缶(以下、単にボトル缶と略称す)は、アルミニウムやアルミニウム合金製の金属板を絞り加工(Drawing)と、次いで行われるしごき加工(Ironing)とによって形成される、一般にDI缶と呼ばれている缶の上部に、口金部が形成されて製造されている。
【0003】
その製造方法としては、例えば図7(a)に示すように金属板から有底筒状の缶基体1aが形成され、次に同図(b)に示すように缶基体1aの上部が縮径されることにより(ネックイン加工)肩部5および口金部2が形成されたボトル形状体1bが形成される。その後、口金部2が一旦拡径され図7(c)のように拡径部2′が形成されたボトル形状体1cが形成され、その拡径部2′の周囲が螺旋状に押圧されることによって同図(d)のボトル形状体1dのようなねじ部3が形成されると共に、ねじ部3の下部に膨出部4が形成される。膨出部3は、口金部2に設けられた拡径部2′にねじ部3が形成されたとき、その拡径部2′の部分をそのまま残すことによって形成される。この場合、ボトル形状体1dにおいては、膨出部4より下方では直線部6を経てボトル形状体1dの肩部5に至る形状となっている。
【0004】
このようにして、口金部2にねじ部3,膨出部4が形成されたボトル形状体1dは、さらに図示しないカール部等が形成されボトル缶とされると、その内部にその容積の合わせて350〜500ml程度の内容物(飲料水)が充填される。その後、キャップ材(図示せず)がボトル缶の口金部2にかぶせられ、ボトル缶の軸方向に加重(コラム荷重)を加え、キャップ材の内側に設けられたライナをボトル缶の先端部に押し付けた状態でキャップ材を巻き締めて密封することにより、内容物の充填されたキャップ付きボトル缶が製造される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のボトル缶は、上述したように、ネックイン加工のみで加工された肩部5においては、図7(d)のように、小さな半径rを有する円弧状に形成されるので、ボトル缶はその後の工程のコラム荷重により変形してしまうおそれがあり、軸方向の耐圧荷重に乏しいという問題があった。この耐圧荷重に乏しいと、キャップ材巻き締め時に加えることのできるコラム荷重が低下するので、キャップ材のライナとボトル缶の先端部との間のシール性向上にも一定の限界があった。また、肩部5の半径rが小さいので、ボトル缶が落下した時などに生じる凹みが目立ちやすくなり、外観上好ましくないという問題があった。また、有底円筒状の缶基体1aに口金部2を形成した後、その口金部2にねじ部3および膨出部4が形成されると、拡径加工やネジ形成加工或いは材料の異方性によって、膨出部4の形状が一様に形成されないので、キャップの被着性や開栓性が悪いという問題があった。
【0006】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、肩部の耐圧荷重を大きくすることができると共に、肩部の凹みを目立ちにくくすることができ、キャップのシール性、被着性、及び開栓性の良い金属製ボトル缶の製造方法および製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。請求項1に係る発明は、金属製の有底円筒体の上部を縮径して肩部および口金部を有するボトル形状体を形成し、該ボトル形状体の口金部にねじ部および膨出部を形成してなる金属製ボトル缶の製造装置において、前記肩部を再成形する肩部再成形機構と、前記膨出部を再成形する膨出部再成形機構とを有する再成形機を備え、前記肩部再成形機構および膨出部再成形機構は、前記ボトル形状体の肩部および膨出部を外方から内方に押圧しながら周面に沿い転動する肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラを有することを特徴とする。
【0008】
この発明に係る金属製ボトル缶の製造装置によれば、再成形機によってボトル形状体の肩部および膨出部を同時に再成形するので、十分な耐圧荷重を有し、落下などにより肩部に生じる凹みを目立たず、キャップのシール性、被着性、及び開栓性の良いボトル缶を確実に効率良く形成することができる。また、肩部再成形機構の肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラがボトル形状体の肩部および膨出部の周面に沿って転動するので、肩部および膨出部を所望の形状に形成することができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の金属製ボトル缶の製造装置において、前記肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラは、複数個からなることを特徴とする
【0010】
この発明に係る金属製ボトル缶の製造装置によれば、同時に複数個の肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラがボトル形状体の肩部および膨出部の周面に沿って転動するので、ボトル形状体に複数箇所からバランスが良く加重が加えられ、歪みが生じることなく金属製ボトル缶を形成することができる。
【0011】
請求項3に係る発明は、金属製の有底円筒体の上部を縮径して肩部および口金部を有するボトル形状体を形成し、該ボトル形状体の口金部にねじ部および膨出部を形成してなる金属製ボトル缶の製造方法において、前記口金部に前記ねじ部および膨出部を形成した後に、前記肩部および膨出部の再成形を同時に行うことを特徴とする。
【0012】
この発明に係る金属製ボトル缶の製造方法によれば、金属製ボトル缶の肩部を再成形するので、その後の工程のコラム荷重によって変形しないような肩部を形成でき、十分な縦方向の耐圧荷重を有し、キャップとのシール性の高い金属製ボトル缶を製造することができる。また、金属製ボトル缶の肩部に受けた衝撃により生ずる凹みが目立たないように肩部を成形した金属製ボトル缶を製造することができる。また、膨出部が一様な形状で形成されるので、キャップの被着性や開栓性の良い金属製ボトル缶を製造することができる。また、膨出部の再成形と肩部の再成形とを一つの工程で行うことができるので、製造工程の効率化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1から図6はこの発明の一実施の形態に係る金属製ボトル缶の製造装置を示す図であって、図1は金属製ボトル缶の製造装置における再成形機を示す構成図、図2は再成形機における肩部再成形機構および膨出部再成形機構を示す図1のA−A矢視に相当する説明図、図3は肩部再成形機構における肩部再成形ローラとボトル形状体の肩部との関係を示す要部拡大図、図4は膨出部再成形機構における膨出部再成形ローラと金属製ボトル缶の膨出部との関係を示す要部拡大図、図5は金属製ボトル缶の製造装置を示す全体説明図、図6は膨出部再成形ローラによる再成形作用を示す説明拡大図である。
【0016】
この実施の形態の金属製ボトル缶の製造装置10を説明する前に、この製造装置10によって製造される金属製ボトル缶について述べる。この金属製ボトル缶(以下、単にボトル缶と略称す)は、炭酸飲料,果汁飲料などを入れるためのものであって、アルミニウム製若しくはアルミニウム合金製からなっており、前述した図7(a)〜(d)に示すように、まず有底円筒状の缶基体1aが形成され、缶基体1aの上部の開口側が絞り加工されることによって縮径された口金部2が形成されたボトル形状体1bが形成され、その口金部2が一旦拡径されることによって拡径部2′が形成されたボトル形状体1cが形成され、その拡径部2′の周囲にねじ部3が形成されると共に、ねじ部3の下方には残りの拡径部2′をそのまま残して膨出部4が形成され、これによって膨出部4から直線部6を経て肩部5に至るボトル形状体1dが形成されるようになっている。このボトル形状体1dが再成形されボトル形状体1eとされ、その後の加工工程を経ることでボトル缶が形成される。
【0017】
そして、この実施の形態によるボトル缶の製造装置10は、後述する縮径機、拡径機、ネジ形成機等の従来よりある機構に加えて再成形機11を備えたことを特徴としている。
図1に示される再成形機11は、大別すると、円筒状のヘッド支持軸12の下部に肩部再成形機構13が備えられると共に、膨出部再成形機構24が備えられている。
【0018】
肩部再成形機構13は、図1および図2に示すように、支持ブロック14と、支持軸15と、支持アーム16,肩部再成形ローラとしての第1ローラ17とを有して構成されている。支持ブロック14は、ヘッド支持軸12の下部の周側部に固定されている。支持軸15は、支持ブロック14の周側部にその中心軸に沿って支持されている。支持軸15の下部には水平方向に回動可能に支持アーム16が取り付けられている。この支持アーム16の一端にはローラ回転軸18を介して第1ローラ17が軸周りに回転可能に取り付けられている。
【0019】
また、支持軸15にはコイルばね19が嵌装されている。このコイルばね19は、下部19aが支持アーム16の上部に設けられた係止ピン20に引き掛けられると共に、その上部19bが支持ブロック14に引き掛けられ、そのばね力により、支持ブロック14の中心軸、即ちボトル形状体1dの中心軸O方向に第1ローラ17が接近するよう支持アーム16を常時付勢している。
【0020】
支持軸15の上部にはロッド21が垂直軸周りに回転可能に取り付けられ、そのロッド21の一端部に枢軸22を介してカムフォロア23が水平方向に回転自在に取り付けられている。このカムフォロア23は、ヘッド支持軸12に対して昇降可能に設けられたコーンカム(図示せず)と当接されており、コーンカムが昇降することにより、径方向位置に移動する。即ち、カムフォロア23がコーンカムにより径方向に移動されると、ロッド21が支持軸15を中心として水平方向に回動し、支持軸15つまり支持アーム16を回動させて、第1ローラ17をボトル形状体1dの肩部5に対して押圧させたり離間させるようになっている。
【0021】
第1ローラ17は、図1に示すように、ボトル形状体1dの肩部5を外周から求心方向に押圧しながらボトル形状体1dの周囲に沿って転動することにより、ネックイン加工により形成された肩部5の半径rより大きな半径Rとなるように再成形するようになっている。
即ち、第1ローラ17は、図3に示すように、下部がボトル形状体dの周面と接触可能な小径部17aを有すると共に、それより上方に大径部17bを有している。この大径部17bは、円柱状をなす小径部17aから上方に至るに従い次第に径が大きくなり、しかも外形が円弧状に凹んだ形状をなしており、ボトル形状体1dの肩部5を押圧したとき、その円弧状の凹面17cに倣うように肩部5上で転動することにより、肩部5を半径Rの大きさからなる円弧状に再成形できるようになっている。
【0022】
その際、第1ローラ17は、例えば350〜500ml程度の内容物が充填されるボトル缶の場合、肩部5として、例えば30mm程度の半径Rを有する大きさに再成形するものであるが、30mm以上であっても良い。そのため、第1ローラ17は、大径部17bの円弧状の凹面17cが上記数値の径となる大きさに選定されている。
【0023】
一方、膨出部再成形機構24は、肩部再成形機構13と基本的には同様であり、支持アーム16の一端にローラ回転軸18を介し、膨出部再成形ローラとしての第2ローラ25が軸周りに回転可能に取り付けられている。なお、図1において、膨出部再成形機構24において、肩部再成形機構13の各部と同一部分には同一符号を付している。
この第2ローラ25は、図1に示すように、ボトル形状体1dに膨出部が形成された後、その膨出部を再成形するためのものである。
【0024】
更に、第1ローラ17と第2ローラ25とは、例えば図2に示すように、ヘッド支持軸12の軸線周りに、即ち、ボトル形状体1dの軸線Oを中心とする円周上に3個ずつ配置され、しかも互いに一個置きで略等間隔に配置されている。つまり、再成形機11は、回動自在な三つの第1ローラ17および回動自在な三つの第2ローラ25を肩部5および膨出部4の外周面に同時に圧接して転動させることができる。
【0025】
また、第2ローラ25は、図4に示すように、軸線方向一端側(図4の下側)の外周に膨出部再成形部25aを有し、軸線方向他端側(図4の上側)の外周に膨出部再成形部25aより大外径とならない逃がし部25bを有している。膨出部再成形部25aは、下側に向かって徐々に大径となるテーパ状となり、このテーパの略中央部の傾斜面の断面の輪郭が直線部26となっている。この直線部26が、例えば水平線27との成す角が48度で形成されている。膨出部再成形部25aは、このテーパ面をボトル形状体1dの膨出部4の下面側に当接することで膨出部4を再成形する。
【0026】
また、逃がし部25bは、テーパ面に連続し、膨出部再成形部25aより大外径とならないように形成されている。即ち、膨出部再成形部25aと同一外径又は膨出部再成形部25aより小外径で形成されている。このような逃がし部25bを第2ローラ25に設けておくことで、特に精度の要求される膨出部4の下部を再成形したときに生じる歪みが、膨出部再成形部25aから逃がし部25bへと逃がされることになり、再成形後のスプリングバックによる膨出部4の下部の歪みが防止されることになる。このように、再成形機11によってボトル形状体1dが再成形されボトル形状体1eが形成される。
【0027】
他方、ボトル缶の製造装置10は、図5に示すように、水平方向の駆動軸を中心に回動する円筒状の保持筒63を本体フレーム62に備えている。保持筒63は、缶基体1aを水平方向に収容して保持する複数の収容部67を円周方向に備えている。この保持筒63は、図示しない駆動部によって図5の反時計回りに回転する。本体フレーム62には、保持筒63の外周に、その外周の一部が重なるようにして、水平軸回りで回転する供給手段68を備えている。供給手段68には、供給ガイド68aによって供給された缶基体1aを保持する把持部69を円周方向に複数備えている。供給手段68は、保持筒63と同期して回転することにより、把持部69に供給された缶基体1aを、保持筒63の収容部67に順次供給できるようになっている。
【0028】
また、製造装置10は、供給手段68の近傍に、排出手段71を備えている。排出手段71は、保持筒63の外周に、その外周の一部が重なるようにして、水平軸回りで回転する。排出手段71は、保持筒63より排出されたボトル缶を保持する把持部73を、円周方向に複数備え、把持部73に排出されたボトル缶を、後工程へと順次供給するようになっている。
【0029】
この製造装置10には、保持筒63の円周方向に沿って縮径機75,拡径機77,ネジ形成機79,カール加工機81,スロット加工機83等を、保持筒63の回転方向上流側から下流側に向けて順次配設している。縮径機75は、複数の絞り型を段階的に使用することで、有底円筒状の缶基体1aの開口側を縮径加工して口金部2を形成する(図7参照)。拡径機77は、ボトル形状体1bの形成された口金部2を開口端から所定距離で拡径加工して拡径部2′を形成する(図7参照)。ネジ形成機79は、拡径部2′の周囲に開口端から一定の距離でねじ部3を形成すると共に、ねじ部3の形成されない残りの拡径部分を膨出部4として残す加工を行いボトル形状体1dを形成する。
【0030】
一方、上記した再成形機11は、ネジ形成機79の加工工程下流側に配設される。従って、再成形機11は、ネジ形成機79によるねじ部3および膨出部4の形成完了の後のボトル形状体1dに対して再成形を行い、ボトル形状体1eを形成するようになっている。
【0031】
次に、上記のように構成したボトル缶の製造装置10の動作を、ボトル缶の製造方法の手順と共に説明する。
【0032】
ボトル缶の製造装置10は、前工程によって有底円筒状に形成された缶基体1aが、供給ガイド68aに供給されると、その缶基体1aを供給手段68の把持部69に、順次把持させる。供給手段68は、把持部69が保持筒63の収容部67に一致した時に、把持部69の缶基体1aを収容部67内へと挿入する。この動作が繰り返されることで、保持筒63の収容部67に順次缶基体1aが供給されて行く。
【0033】
保持筒63が回転することにより、収容部67に保持した缶基体1aが縮径機75に到達すると、縮径機75は、円筒状の缶基体1aの開口側を縮径する加工(所謂ネックイン加工)を行うことで、口金部2が形成されたボトル形状体1bが形成される。この縮径加工は、油付け,絞り,トリミング等が複数回繰返されることで実施される。
【0034】
保持筒63が回転することにより、縮径加工の完了したボトル形状体1bが拡径機77に到達すると、拡径機77は、一旦縮径された口金部2を再び拡径することで拡径部2′が形成される。この際、拡径加工は、図6に示す口金部2の開口端から所定距離を拡径するに際し、膨出部4の形成位置より再成形代Δhを見込んだ分、所定距離より深い位置Hまで拡径を行う。
【0035】
拡径加工の施されたボトル形状体1cは、次いでネジ形成機79に到達する。ネジ形成機79は、口金部2の開口端から一定の距離で拡径部にねじ部3を成形すると共にねじ部3の形成されない拡径部を膨出部4として残す加工を行う。
【0036】
ねじ部3、膨出部4の形成されたボトル形状体1dが再成形機11に到達すると、再成形機11は、ネジ形成機79によって既に形成された膨出部4を三つの第2ローラ25で外周から押圧して転動させることで、再成形代Δhを潰して所定の位置hとなるように膨出部4を再成形する。
このとき同時に、三つの第1ローラ17がボトル形状体1dの肩部5を外方から内方に押圧しながら転動することで、肩部5を所望の半径Rの大きさに再成形し、ボトル形状体1eを形成する。
これにより、ボトル形状体1eには、図3に示すように、ネックイン加工により形成された半径rの肩部5が半径Rの大きさを有する円弧状に形成され、かつ膨出部4が所定の位置hに所望の形状で形成されることとなる。
【0037】
この膨出部4および肩部5の再成形が完了すると、ボトル形状体1eは、カール加工機81に到達することで、口金部2の開口端が外方向に折り曲げられ、次いでスロット加工機83に到達することで、この折り曲げ部(カール部)を潰してボトル形状体1eのネックイン加工、ねじ部・膨出部形成工程が終了し、ボトル缶が形成される。
【0038】
このように、上記のボトル缶の製造方法によれば、所定の外周形状を有する第2ローラ25を膨出部4の外周面に転動させて膨出部4を再成形すると同時に、第1ローラ17により肩部5をも再成形するので、一度の加工工程で再成形することができる。そして、キャップを装着する工程において、キャップ材がかぶせられたボトル缶に加えられる軸方向の荷重(コラム荷重)に対し、十分な縦方向の耐圧荷重を有し、キャップとのシール性の高いボトル缶を製造することができる。また、ボトル缶が落下した場合に肩部5に生じる凹みを目立たなくすることができる。
【0039】
また、前述のように、膨出部4を再成形することにより、円周方向の任意な位置の断面形状が均一となる膨出部4を、所定の位置hに形成することができる。これにより、キャップの開口周縁を所望の折り曲げ量・折り曲げ角度で膨出部4へ均一に巻き締めることが可能になり、キャップの被着性や開栓性を良くすることができる。
【0040】
また、三個の第1ローラ17および三個の第2ローラ25により3方向から荷重をかけて肩部5および膨出部4を再成形するので、荷重バランス良く加工することができ、歪のないボトル缶を形成することができる。
【0041】
なお、この実施の形態においては、三個の第1ローラ17と三個の第2ローラ25とが互いに違いに配設された例を示したが、第1,第2ローラ17,25の個数は、三個以上でもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、再成形機によってボトル形状体の肩部および膨出部が再成形されるので、耐圧荷重が高く、肩部に生じる凹みを目立たなくでき、キャップの被着性や開栓性の良い金属製ボトル缶を確実に効率良く形成することができる。また、肩部再成形機構のローラおよび膨出部再成形ローラがボトル形状体の肩部および膨出部の周面に沿って転動するので、肩部および膨出部を所望の形状に形成することができる。
【0043】
請求項2に係る発明によれば、複数個の肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラがボトル形状体の肩部および膨出部の周面に沿って転動するので、ボトル形状体に複数箇所からバランス良く加重加えることができ、歪みが生じることなく金属製ボトル缶を形成することができる。
【0044】
請求項3に係る発明によれば、金属製ボトル缶の肩部を再形成して製造するので、金属製ボトル缶の軸方向に加えられる加重に対して、十分な縦方向の耐圧荷重を有し、キャップとのシール性の高い金属製ボトル缶を製造することができる。また、金属製ボトル缶の肩部に衝撃が加えられた場合に生じる凹みが目立たない金属製ボトル缶を製造することができる。また、膨出部が一様な形状で形成されるので、キャップの被着性や開栓性の良い金属製ボトル缶を製造することができる。そして、この最成形工程は膨出部の再成形と肩部の再成形とを一つの工程で行うことができるので、製造工程の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態に係る金属製ボトル缶の製造装置を示す図であって、金属製ボトル缶の製造装置における再成形機を示す構成図である。
【図2】 再成形機における肩部再成形機構および膨出部再成形機構を示す図1のA−A矢視に相当する説明図である。
【図3】 肩部再成形機構における肩部再成形ローラと金属製ボトル缶のボトル形状体1eの肩部との関係を示す要部拡大図である。
【図4】 膨出部再成形機構における膨出部再成形ローラと金属製ボトル缶の膨出部との関係を示す要部拡大図である。
【図5】 金属製ボトル缶の製造装置を示す全体説明図である。
【図6】 膨出部再成形ローラによる再成形作用を示す説明拡大図である。
【図7】 従来の金属製ボトル缶の製造工程を示す説明図である。
【符号の説明】
1a 缶基体
1b〜1e ボトル形状体
2 口金部
2′ 拡径部
3 ねじ部
4 膨出部
5 肩部
6 直線部
10 製造装置
11 再成形機
13 肩部再成形機構
14 膨出部再成形機構
17 第1ローラ(肩部再成形ローラ)
17a 小径部
17b 大径部
17c 円弧状の凹面
25 第2ローラ(膨出部再成形ローラ)
75 縮径機
77 拡径機
79 ネジ形成機

Claims (3)

  1. 金属製の有底円筒体の上部を縮径して肩部および口金部を有するボトル形状体を形成し、該ボトル形状体の口金部にねじ部および膨出部を形成してなる金属製ボトル缶の製造装置において、
    前記肩部を再成形する肩部再成形機構と、前記膨出部を再成形する膨出部再成形機構とを有する再成形機を備え
    前記肩部再成形機構および膨出部再成形機構は、前記ボトル形状体の肩部および膨出部を外方から内方に押圧しながら周面に沿い転動する肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラを有することを特徴とする金属製ボトル缶の製造装置。
  2. 請求項1記載の金属製ボトル缶の製造装置において、
    前記肩部再成形ローラおよび膨出部再成形ローラは、複数個からなることを特徴とする金属製ボトル缶の製造装置。
  3. 金属製の有底円筒体の上部を縮径して肩部および口金部を有するボトル形状体を形成し、該ボトル形状体の口金部にねじ部および膨出部を形成してなる金属製ボトル缶の製造方法において、
    請求項1又は請求項2に記載された金属製ボトル缶の製造装置により、
    前記口金部に前記ねじ部および膨出部を形成した後に、前記肩部および膨出部の再成形を同時に行うことを特徴とする金属製ボトル缶の製造方法。
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