JPH11244374A - X線造影性医療用成形体 - Google Patents

X線造影性医療用成形体

Info

Publication number
JPH11244374A
JPH11244374A JP10046052A JP4605298A JPH11244374A JP H11244374 A JPH11244374 A JP H11244374A JP 10046052 A JP10046052 A JP 10046052A JP 4605298 A JP4605298 A JP 4605298A JP H11244374 A JPH11244374 A JP H11244374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
diphenol
contrasted
polycarbonate copolymer
contrast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10046052A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Kawashima
徹 川島
Akira Mochizuki
明 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP10046052A priority Critical patent/JPH11244374A/ja
Publication of JPH11244374A publication Critical patent/JPH11244374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】X線造影性と共に光学的な透明性を確保し、か
つ使用の際に屈曲等をさせてもX線造影性部分のはく
離、脱落等の問題を生じないX線造影性医療用成形体を
提供することを目的とする。 【解決手段】ブロム化ジフェノール及び/又はヨウ素化
ジフェノールから誘導された、引っ張り弾性率が100
kg/mm2以下の芳香族−脂肪族及び/又は変成ポリ
カーボネート共重合体からなるX線造影性医療用成形
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線造影性医療用成
型体に関する。
【0002】
【従来の技術】カテーテルをはじめとした体内へ留置或
は挿入する医療用具に於いてはその用途上X線造影性を
有する事が不可欠である。医療用具にはプラスティック
ス(高分子材料)が多用されているが、高分子材料は基
本的にX線透明性であり、何らかの手段により前記目的
を達成する必要がある。
【0003】従来、プラスティックスにX線造影性を付
与する方法としては硫酸バリウム、重炭酸ビスマスなど
の重金属塩、金属タングステン粉末などの無機(化合)
物をプラスティックに混合する事が行われてきた。これ
らの材料を使用した場合、該材料の本質的な問題のため
医療用具は光学的に不透明になり、又、黄色や黒色に着
色する場合があり望ましくない場合が多々あった。その
具体的な問題点としては特にカテーテルとしたときに顕
著になる。即ち管内に存在する流体の状況が確認できな
い事である。この問題点を改善する次善の策として造影
材を含有した樹脂をストライプ状に入れたカテーテルが
使われている。しかし、充分な造影性を確保するにはこ
れら造影剤が占めるストライプ幅を大きくする必要があ
り、従って内容を容易に確認する事は難しいのが現状で
あった。
【0004】一方、透明性を有する造影性付与材の検討
がなされている。具体的には、臭素やヨウ素がX線吸収
性があることを利用しハロゲン化低分子化合物をプラス
ティックに混合した例が米国特許4,282,876号
公報に開示されている。しかしながら、本方法では造影
剤の溶出が避けられず安全性において問題である。特開
平8−57033にはハロゲン化ポリマーを他の樹脂中
に線状あるいは層状に含まれるX線造影性医療用成型品
が開示されているが、使用するハロゲン化ポリマーの弾
性率が高いため弾性率の低い樹脂に適用した場合は、成
型物を変形させた時、線状や層状に入れたハロゲン化ポ
リマーが脱離してしまうという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を鋭意検討し本発明に到達した。即ち、本発明はX線
造影性と共に光学的な透明性を確保し、かつ使用の際に
屈曲等をさせてもX線造影性部分のはく離、脱落等の問
題を生じないX線造影性医療用成形体を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)ブロム化ジフェノール及び/又はヨウ素化ジフェ
ノールから誘導された、引っ張り弾性率が100kg/
cm2以下の芳香族−脂肪族及び/又は変成ポリカーボ
ネート共重合体からなるX線造影性医療用成形体 (2)前記ブロム化ジフェノールがテトラブロムビスフ
ェノール−Aである(1)に記載のX線造影性医療用成
形体 (3)前記ヨウ素化ジフェノールがテトラヨードビスフ
ェノール−Aである(1)に記載のX線造影性医療用成
形体により達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明をさらに詳しく説明す
る。
【0008】本発明に於けるX線造影性医療用成形体は
原子団として臭素、ヨウ素等のハロゲンを導入したジフ
ェノールからなり主鎖中に芳香環を含む脂肪族残鎖より
なる芳香族−脂肪族及び/又は変成ポリカーボネート共
重合体により達成される。本発明に於けるポリカーボネ
ート共重合体はハロゲン化ジフェノールとホスゲン、ビ
スクロロホルメート、炭酸ジエステル、ビスカーボネー
ト等との反応など公知の方法により合成される(プラス
チック材料講座(5)ポリカーボネート樹脂日刊工業新
聞社)。芳香族−脂肪族ポリカーボネートとは芳香環は
有しているが、水酸基が直接芳香環に結合していないジ
オキシ化合物から合成された物である。変成ポリカーボ
ネート共重合体には異なったジオキシ化合物を原料とす
るホモ結合共重合体と、カーボネート結合と他の結合と
を主鎖中に有するヘテロ結合共重合体がある。
【0009】ハロゲン化ジフェノールの好適な具体例と
しては、テトラブロモビスフェノール−A、テトラブロ
モビスフェノール−F、テトラブロモビフェノール、ジ
(ヒドロキシジブロモフェニル)エーテル、ジ(ヒドロ
キシジブロモフェニル)メタン、テトラヨードビスフェ
ノールA等が挙げられる。中でも経済的な面でテトラブ
ロモビスフェノール−Aとテトラヨードビスフェノール
Aが望ましい。
【0010】本発明に於いては弾性率を低下させる目的
でテトラブロモビスフェノール−Aとその他のモノマー
との共重合体が使用される。共重合体の合成法としては
公知のものが使用できる。
【0011】ホモ共重合体に使用されるジオキシ化合物
としてはジ(ヒドロキシエトキシ)ビフェニル、ジ(ヒ
ドロキシエトキシ)ベンゼン、ジ(ヒドロキシエトキシ
フェニル)メタン、1,6ヘキサンジオール、エチレン
グリコール、水素化ビスフェノールA等がある。ヘテロ
結合体としてはエステル結合、ウレタン結合、シロキサ
ン結合等を含むものがありこれらは、ホスゲンの一部に
代え、二塩基酸のジクロライドや二塩基酸のジフェニル
エステルをジフェノール化合物と反応させる方法、ジオ
キシ化合物とジアミンとの混合物にジオキシ化合物のビ
スクロロホルメートを作用させたり、クロロホルメート
末端基を有する低分子量ポリカーボネートにジアミンを
反応させる方法等により合成される。
【0012】本発明のX線造影性医療用成形体の成型方
法としては硫酸バリウム等の無機塩を使った従来の公知
の方法をはじめ種々の方法が使用できる。例えば、チュ
ーブ状成型物の場合、本発明の樹脂単体を押出成形や射
出成形を行う方法の他、ストライプ状に入れる方法、溶
融多層成形法を利用した方法、該樹脂を有機溶媒に溶解
しコーティングする方法が挙げられる。3次元成型物の
場合は多層射出成形、コーティング法が挙げられる。
【0013】本発明のX線造影性医療用成形体は柔軟性
が要求されるため使用される芳香族−脂肪族及び/又は
変成ポリカーボネート樹脂は低弾性率であることが好ま
しい、好ましい弾性率としては100kg/mm2
下、より好ましくは100kg〜5kg/mm2、さらに
好ましくは80kg〜10kg/mm2である。弾性率
の測定は厚さ1mmの熱プレスシートを用いJIS K7
113に従い行った。樹脂の弾性率が低くければストラ
イプ成形、多層成形等で作成した医療用成形体を使用の
際に屈曲等をさせてもX線造影性部分のはく離、脱落等
の問題は生じない。
【0014】
【実施例】以下に具体的に実施例を用い本発明を説明す
るが、これに限定されるものではない。
【0015】(実施例1)テトラブロモビスフェノール
−Aと1,6−ヘキサンジオールのビスクロロホルメー
トをモル比で2:1となるように仕込み合成されたポリ
カーボネート樹脂(ブロム含有量27wt%、引っ張り
弾性率65kg/mm2)から外形1.2mm、内径
0.9mmのチューブを押出し成形した。このチューブ
は光学的には透明であった。本チューブのX線不透過性
をAAMI基準、IV、カテーテル基準記載の方法に従い
試験したところ、アルミニウム板厚が6mmまでチュー
ブの存在が確認され十分な造影性が付与されている事が
示された。
【0016】(実施例2)テトラブロモビスフェノール
−Aとアジピン酸のジクロライドをモル比が2:1とな
るようにホスゲンと反応させて合成されたポリカーボネ
ート樹脂(ブロム含有量26wt%、引っ張り弾性率8
0kg/mm2)から外形1.2mm、内径0.9mm
のチューブを押出し成形した。このチューブは光学的に
は透明であった。本チューブのX線不透過性をAAMI
基準、IV、カテーテル基準記載の方法に従い試験したと
ころ、アルミニウム板厚が6mmまでチューブの存在が
確認され十分な造影性が付与されている事が示された。
【0017】(実施例3)実施例1と同じブロム含有ポ
リカーボネート樹脂がストライプ状に4本入ったポリカ
ーボネート樹脂製チューブを押出成形した。本チューブ
は光学的に透明であり、X線不透過性を実施例1と同様
に検討しところ、アルミニウム板厚6mmまでチューブ
の存在が確認され十分な造影性が確認された。
【0018】(実施例4)実施例2と同じブロム含有ポ
リカーボネート樹脂とポリウレタン樹脂(日本ミラクト
ラン(株)製 E564PNAT)とをそれぞれ厚さ3
00ミクロンの2層シートに成形した。このシートから
幅1cm、長さ5cmの短冊状のサンプルを切り抜き、
両端を180℃折り曲げたが2種類の樹脂のはく離は起
きなかった。
【0019】(比較例)テトラブロモビスフェノール−
Aのみを反応させて合成したポリカーボネート樹脂(引
っ張り弾性率200kg/mm2)を用い実施例4と同
様の評価を行ったところ、折り曲げた場所でボリカーボ
ネート樹脂とウレタン樹脂間のはく離が生じてしまっ
た。
【0020】
【発明の効果】上述したとおり、本発明のX線造影性付
与材料はハロゲンを導入することにより造影性を付与す
るために、従来の硫酸バリウム、重炭酸ビスマスなどの
重金属塩、金属タングステン粉末などの無機(化合)物
を混合したプラスチックス樹脂と比べ、黄色や、黒色に
着色するおそれがなく、透明性が保たれる。
【0021】本発明のX線造影性医療用成形体の具体例
としては、チューブ状の物として、留置針カテーテル、
ガイディングカテーテル、PTCAカテーテル、経腸栄
養チューブなどのカテーテル類など、3次元成型物とし
て、シャント、ステントなどが挙げられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブロム化ジフェノール及び/又はヨウ素化
    ジフェノールから誘導された、引っ張り弾性率が100
    kg/mm2以下の芳香族−脂肪族及び/又は変成ポリ
    カーボネート共重合体からなるX線造影性医療用成形体
  2. 【請求項2】前記ブロム化ジフェノールがテトラブロム
    ビスフェノール−Aである請求項1に記載のX線造影性
    医療用成形体。
  3. 【請求項3】前記ヨウ素化ジフェノールがテトラヨード
    ビスフェノール−Aである請求項1に記載のX線造影性
    医療用成形体。
JP10046052A 1998-02-26 1998-02-26 X線造影性医療用成形体 Pending JPH11244374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10046052A JPH11244374A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 X線造影性医療用成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10046052A JPH11244374A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 X線造影性医療用成形体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11244374A true JPH11244374A (ja) 1999-09-14

Family

ID=12736263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10046052A Pending JPH11244374A (ja) 1998-02-26 1998-02-26 X線造影性医療用成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11244374A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107915832A (zh) * 2017-10-19 2018-04-17 复旦大学 X‑射线显影的含碘聚碳酸酯/聚酯材料及其制备方法与应用

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107915832A (zh) * 2017-10-19 2018-04-17 复旦大学 X‑射线显影的含碘聚碳酸酯/聚酯材料及其制备方法与应用
CN107915832B (zh) * 2017-10-19 2020-07-28 复旦大学 X-射线显影的含碘聚碳酸酯/聚酯材料及其制备方法与应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2642941B2 (ja) 放射線不透過性ポリウレタンから形成されたカテーテル
JP2000217903A (ja) 視覚的透明性と放射線不透過性を有する医療用移植部品およびその製造方法
EP0380270B1 (en) Flexible medical solution tubing
EP0452123B1 (en) Radiopaque, optically transparent medical tubing
US3749134A (en) Radiographically opaque plastic tubing
US7264858B2 (en) Multilayered articles having biocompatibility and biostability characteristics
WO1995004652A1 (en) Multilayered tubing
CA2178295A1 (en) Balloons for medical catheters
AU707882B2 (en) Medical tubing and assemblies
JP3328326B2 (ja) キンク抵抗性を有し、かつ放射線不透過性で柔軟なポリウレタン管状材料から製造したカテーテル
JPH11244374A (ja) X線造影性医療用成形体
ES2379294T5 (es) Composición resistente a los compuestos clorados, manguera hecha de tal composición y método de fabricación de la misma
US3901829A (en) Method of making radiographically opaque plastic tubing
EP0547834A1 (en) Polymer blends, articles and methods for preparing same
JP2766496B2 (ja) 樹脂組成物
JPH0857033A (ja) X線造影性医療用成型品
JPH02132147A (ja) ポリカーボネート組成物
TW589171B (en) Medical implants and tubing
JPH0857036A (ja) X線造影性医療用材料
JP3399136B2 (ja) 医療バッグ用重合体組成物及び医療用バッグ
Brookman A new PVC based polymer for medical applications
JP2987835B2 (ja) 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
Nugent et al. Co-optimisation of mechanical properties and radiopacity through radiopaque filler incorporation for medical tubing applications
Mirji Comparison of nano and micron sized radioapaque fillers in medical plastics
MXPA97008760A (en) Medical pipes and monajes de la mi