JPH11244048A - 歯ブラシおよびその製造方法 - Google Patents

歯ブラシおよびその製造方法

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JPH11244048A
JPH11244048A JP10375870A JP37587098A JPH11244048A JP H11244048 A JPH11244048 A JP H11244048A JP 10375870 A JP10375870 A JP 10375870A JP 37587098 A JP37587098 A JP 37587098A JP H11244048 A JPH11244048 A JP H11244048A
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JP
Japan
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bristles
tufts
row
toothbrush
brush head
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JP10375870A
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Alan G Trojanowski
アラン・ジー・トロジャノフスキ
Ruby E Kirkup
ルビー・イー・キルクプ
Richard M Prospero
リチャード・エム・プロスペロ
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Johnson and Johnson Consumer Inc
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McNeil PPC Inc
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    • A46DMANUFACTURE OF BRUSHES
    • A46D1/00Bristles; Selection of materials for bristles
    • A46D1/02Bristles details
    • A46D1/0261Roughness structure on the bristle surface
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    • A46BRUSHWARE
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    • A46B9/02Position or arrangement of bristles in relation to surface of the brush body, e.g. inclined, in rows, in groups
    • A46B9/04Arranged like in or for toothbrushes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46DMANUFACTURE OF BRUSHES
    • A46D9/00Machines for finishing brushes
    • A46D9/02Cutting; Trimming
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A46BRUSHWARE
    • A46DMANUFACTURE OF BRUSHES
    • A46D9/00Machines for finishing brushes
    • A46D9/02Cutting; Trimming
    • A46D9/025Deflecting parts of the bristle field in order to trim the rest
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10S15/05Varied length bristle

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯肉下への良好なアクセスが得られると共
に、口内の軟組織に優しく、刺激を与えない歯ブラシを
提供する。 【解決手段】 本発明の歯ブラシのブラシヘッド部1
は、互いに概ね平行で複数列に配列された剛毛3の房を
備える。剛毛の列はブラシヘッド部の周縁に隣接する外
側列6,10と少なくとも一列の内側列7乃至内側列9
とから成る。内側剛毛12はその自由端26が研磨され
ることが好ましく、外側剛毛11は毛先細分化21され
る。この外側剛毛は毛先細分化の前に研磨されることが
好ましい。内側剛毛は外側剛毛より短いことが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、歯ブラシおよび
その製造方法に関する。より詳細には、本発明は歯肉下
へのアクセスを改良した、歯肉に対して優しい歯ブラシ
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】歯を
歯ブラシで規則的にブラシングすることは、口腔(oral
cavity)の健康を良好に維持する主な口内医療法であ
る。歯の表面の歯石(tartar)やプラーク(plaque)に
集まる細菌が虫歯または孔を生成することはよく知られ
ている。規則的なブラシングは、プラークを掃きのける
ことにより虫歯の発生を減らし、歯の細菌成長部位を減
らす。
【0003】従来の歯ブラシは、歯肉線(gum line)にあ
るプラークあるいは歯肉線より下のプラークを除去する
作用が劣っている。虫歯の形成の主な部位の一つが、歯
肉溝(gingival sulcus:すなわち、見掛けの歯肉線から
歯肉が歯に付着する位置まで形成されたポケットもしく
は溝)の背後の歯部分にあることはよく知られている。
従って、歯肉下へのアクセス(subgingival access:す
なわち、歯肉線より下の領域へのアクセス)を可能にす
る歯ブラシが、歯肉下の虫歯を減らすのに特に効果的で
あると期待される。これまで、歯肉下への良好なアクセ
スを与えると共に、歯肉および他の口腔内の軟組織(sof
t tissue)に優しい歯ブラシを実現することは残念なこ
とに困難であった。
【0004】本発明の目的は、歯肉下への良好なアクセ
スを与えて歯肉線の近傍あるいは背後の虫歯の発生の減
少を支援する歯ブラシを提供することである。本発明の
もう一つの目的は、歯肉および口腔内の軟組織に優しい
歯ブラシを提供することである。本発明のもう一つの目
的は、歯肉下に良好なアクセスを与えると共に、口内の
軟組織に優しい歯ブラシを提供することである。本発明
のもう一つの目的は、本発明の歯ブラシを製造する方法
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は好ましい形態に
おいて、ブラシヘッド部とハンドル部を備えた歯ブラシ
に関する。ブラシヘッド部は複数の房(tufts)を備え、
房の各々は複数の剛毛(bristles)を有する。各房はブラ
シヘッド部に固定された第1の端、および第2の自由端
を有する。剛毛の房は、ブラシヘッド部の長軸に概ね平
行に整合した複数列に配列されているが、そのブラシヘ
ッド部の長軸に対して約30度までの角度で配向しても
よい。その剛毛の複数列は、ブラシヘッド部の周縁に隣
接する外側列と、前記外側列間の少なくとも一列の内側
列とから成っている。前記少なくとも一列の内側列の房
の剛毛はその自由端で研磨されていることが好ましく、
また前記外側列の房の剛毛は毛先細分化されている。
【0006】より好ましい実施形態において、前記少な
くとも一列の内側列の房の剛毛は前記外側列の房の剛毛
よりも短い。前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛
は、前記外側列の房の剛毛よりも約1.0mm乃至約
4.0mm短いことが好ましい。前記少なくとも一列の
内側列の房の剛毛は、前記外側列の房の剛毛よりも約
2.0mm乃至約3.0mm短いことがより好ましい。
前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前記外側列
の房の剛毛よりも約2.2mm乃至約2.8mm短いこ
とが最も好ましい。
【0007】前記外側列の房の剛毛は中空であることが
好ましく、剛毛1本当たり約2本乃至約6本の平行路(p
arallel channels)、より好ましくは剛毛1本当たり約
4本の平行路を有する。前記少なくとも一列の内側列の
房の剛毛は中実であることが好ましい。
【0008】前記外側列の房の剛毛が前記少なくとも一
列の内側列の房の剛毛よりも長い場合、前記外側列の房
の剛毛の自由端は、以下に説明するように、或る深さま
で、好ましくは前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛
の自由端よりも深くない深さまで毛先細分化される。前
記外側列の房の剛毛は、約0.5mm乃至約2.5mm
の深さまで毛先細分化されることが好ましく、約1.0
mm乃至約2.0mmの深さまで毛先細分化されること
がより好ましい。
【0009】本発明のもう一つの面は本発明の歯ブラシ
を製造する方法であり、その方法は、(a)少なくとも
外側列の房の剛毛をトリミングして第1の所望の形態に
する工程と、(b)前記外側列の房の剛毛に影響を与え
ずに前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛を処理でき
るように、前記外側列の房を前記少なくとも一列の内側
列の房から変位させる工程と、(c)前記少なくとも一
列の内側列の房の剛毛を第2の所望の形態にトリミング
する工程と、(d)前記少なくとも一列の内側列の房の
剛毛の自由端を研磨する工程と、(e)前記外側列の房
をその元の配向に戻す工程と、(f)少なくとも前記外
側列の房の剛毛を毛先細分化する工程とを有する。
【0010】本発明の方法は、前記外側列の房の剛毛を
毛先細分化する前に前記外側列の房の剛毛の自由端を研
磨する工程や、例えば剛毛を機械的に研磨することによ
り、及び/又はブラシヘッド部に圧縮空気を吹き付ける
ことにより、及び/又はブラシヘッド部に真空を適用す
ること等により、ブラシヘッド部から屑を除去する工程
などの追加の工程をさらに有してもよい。
【0011】前記外側列の房を前記少なくとも一列の内
側列の房から変位させる工程は、カム駆動拡張機構で行
なわれることが好ましい。
【0012】本発明の方法の一つの態様では、工程
(a)は、外側列の房の剛毛に関して行なわれるだけで
あり、工程(e)の後に実施される。
【0013】剛毛がトリミングされ、毛先細分化される
高さ(深さ)は、上述のように本発明の好ましい歯ブラ
シの相対的な寸法に対応する。
【0014】好ましい方法では、外側列の房の剛毛をブ
ラシヘッド部の上面に平行な第1の均一高さにトリミン
グし、少なくとも一列の内側列の房の剛毛をブラシヘッ
ド部の上面に平行な第2の均一高さにトリミングする。
そのような好ましい方法は、(a)剛毛をブラシヘッド
部の上面に平行な第1の均一高さにトリミングする工程
と、(b)外側列の房の剛毛に影響を与えずに少なくと
も一列の内側列の房の剛毛を処理できるように、前記外
側列の房を前記少なくとも一列の内側列の房から変位さ
せる工程と、(c)前記少なくとも一列の内側列の房の
剛毛を前記第1の均一高さよりも低い第2の均一高さに
トリミングする工程と、(d)前記少なくとも一列の内
側列の房の剛毛の自由端を研磨する工程と、(e)前記
外側列の房をその元の配向に戻す工程と、(f)前記外
側列の房の剛毛の自由端を研磨する工程と、(g)前記
外側列の房の剛毛を毛先細分化する工程とを有する。
【0015】この好ましい方法はまた、例えば剛毛を機
械的に研磨することにより、及び/又は圧縮空気を吹き
付けることにより、及び/又はブラシヘッド部を真空に
する等により、ブラシヘッド部から屑を除去する工程な
どの追加の工程をさらに有してもよい。
【0016】本発明のさらに他の好ましい方法は、
(a)少なくとも一部の剛毛の自由端を研磨する工程
と、(b)前記研磨した剛毛を毛先細分化する工程とを
有する。この方法は工程(a)の研磨作業の前に、研磨
すべき剛毛を均一高さにトリミングするなどの追加の工
程を有してもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一つの面は、歯肉下の領
域、すなわち、歯と歯肉線との間の領域に効果的にアク
セスする改良された歯ブラシに関連する。本願発明者
は、歯ブラシの剛毛の毛先細分化(feathering)によ
り、得られた毛先細分化歯ブラシが使用者によっては歯
肉を刺激(irritate)する傾向もあるが、歯肉下へのア
クセスを改良することを見出した。本願発明者は、毛先
細分化前に剛毛を研磨してその自由端を丸くすることに
よって、この刺激が実質的に減少することを全く予期せ
ずして発見した。
【0018】本発明の歯ブラシの実施形態の一つを図1
乃至図4に示す。本発明の歯ブラシはブラシヘッド部1
とハンドル部2とを備える。例えばポリプロピレンから
製造することが可能なブラシヘッド部は、ブラシヘッド
部に固定された第1の端4と、この第1の端4から離れ
た第2の自由端5とを有する剛毛3の房を有する。剛毛
は当業者に既知の任意の手段でブラシヘッド部に固定す
ることができ、例えば、剛毛を金属留め具(anchors)ま
たはステープルでブラシヘッド部に固定することができ
る。剛毛の房は歯ブラシの垂直寸法において互いに概ね
平行である。本明細書で使用する用語「垂直」とは、本
発明の歯ブラシのブラシヘッド部1の上面20から90
度の角度で立ち上がるその寸法をいう。剛毛の房は、ブ
ラシヘッド部1の長軸15に概ね平行に整合した複数列
に配列される。これら剛毛の列は直線に配列してもよ
く、あるいは房パターンによりある程度湾曲してもよ
い。それらの列はブラシヘッド部の長軸に概ね平行に整
合されるが、その列は約30度までの角度で長軸と交差
してもよい。
【0019】本発明の歯ブラシは、ブラシヘッド部の周
縁部に隣接する剛毛の房の外側列、およびそれら外側列
の間にある剛毛の房の少なくとも一列の内側列を有して
いる。図3に示した本発明歯ブラシの例示実施形態は、
5列の剛毛を有し、列6および列10は外側列であり、
列7乃至列9は内側列である。これら外側列は外側剛毛
11を、これら内側列は内側剛毛12をそれぞれ有して
いる。
【0020】図3に示したように、剛毛の列は同じ長さ
のものである必要はない。例えば、図3の歯ブラシは4
房の剛毛を備えた内側列8を有する一方、内側列7およ
び内側列9は各々11房の剛毛を備えている。
【0021】剛毛の列の幾つか、例えば図3の列7およ
び列9は互いに交差してよい。また、剛毛の房の幾つか
は2列以上の剛毛に共通であってもよい。例えば、房1
3および房14は、列7および列9に共通である。
【0022】本発明の歯ブラシを構成する剛毛は、当該
技術分野で既知のどのような形状でもよい。例えば、剛
毛は円形または多角形(例えば方形、六角形)の断面の
ものが市販されている。円形断面剛毛が本発明の歯ブラ
シとして好ましい。
【0023】円形断面剛毛を本発明の歯ブラシに使用す
る場合、その剛毛は約6ミル乃至約11ミルの範囲の直
径を有することが好ましい。本発明の歯ブラシで使用さ
れる剛毛は、約7ミル乃至約8ミルの範囲の直径を有す
ることがより好ましい。
【0024】本発明の歯ブラシで使用される剛毛は中実
でも中空でもよい。中空剛毛にはその剛毛の長軸に平行
に配向された主軸を有する通路(channels)があり、その
剛毛は剛毛1本当たり約1本乃至約6本の平行路を有し
てよい。
【0025】本発明の歯ブラシは、1種類の剛毛あるい
は多種類の剛毛から成ってもよい。例えば、図1乃至図
4に示した実施形態では、少なくとも1列の内側列の房
の剛毛は中実であり、外側列の房の剛毛は中空である。
本発明の歯ブラシで毛先細分化される剛毛は中空である
ことが好ましい。剛毛に適用されるものとして本願にお
いて使用する用語「毛先細分化(feathered)」は、剛毛
の自由端がその長軸に対し概ね平行に分割され、そして
再分割されて概ね長手方向に延びる微細ストランドを形
成することを意味する。ウェストバージニア州ワシント
ンのデュポン・フィラメンツ(DuPont Filaments)社から
入手可能な四室(tetralocular)タイプの剛毛のような
1本の剛毛当たり4本の通路を有する剛毛が、本発明の
歯ブラシで使用される毛先細分化剛毛を作るための出発
剛毛として好ましい。
【0026】本発明の歯ブラシで使用可能な中実剛毛が
図5に概略的に示してある。図5に示したように、トリ
ミングされているが、未だ研磨されていない剛毛30
は、剛毛の自由端5にきれいな切断上面31およびエッ
ジ32を有する。剛毛のエッジ32は歯を磨く際に使用
すると歯肉を刺激することが分かった。そのため、本発
明の歯ブラシの剛毛の自由端5を研磨して図6に概略的
に示したように、エッジを丸くした毛先34とすること
が好ましい。
【0027】図1乃至図4に示した歯ブラシの外側列の
房の剛毛は毛先細分化される。続いて説明するように、
毛先細分化された剛毛は、歯と歯肉線との間の歯肉下領
域に、より効果的に入り込み、その領域をきれいにする
ことが示された。少なくとも一列の内側列の房の剛毛
は、外側列の房の剛毛と同じ高さでよいが、あるいはま
た、少なくとも一列の内側列の房の剛毛は外側列の房の
剛毛と異なる高さでもよい。異なる高さの場合、少なく
とも一列の内側列の房の剛毛の高さは外側列の房の剛毛
の高さより低くともよく、あるいはまた、少なくとも一
列の内側列の房の剛毛の高さは外側列の房の剛毛の高さ
より高くともよい。
【0028】図1乃至図4に示した実施形態では、少な
くとも一列の内側列の房の剛毛の高さは、外側列の房の
剛毛の高さより低い。少なくとも一列の内側列の房の剛
毛の高さは、外側列の房の剛毛の高さより約1.0mm
乃至約4.0mm低いことが好ましい。少なくとも一列
の内側列の房の剛毛の高さは、外側列の房の剛毛の高さ
より約2.0mm乃至約3.0mm低いのがより好まし
い。少なくとも一列の内側列の房の剛毛の高さは、外側
列の房の剛毛の高さより約2.2mm乃至約2.8mm
低いのが最も好ましい。
【0029】図1乃至図4に示した実施形態では、少な
くとも一列の内側列の房の剛毛は、その自由端で丸くな
るように研磨されることが好ましく、外側列の房の剛毛
は、毛先細分化されることが好ましい。本発明の歯ブラ
シでは、2種類の剛毛高さと2種類の剛毛表面構造の使
用、すなわち、外側列の房の毛先細分化した剛毛よりも
短く、かつ、毛先を丸くした少なくとも一列の内側列の
房の剛毛を使用することにより、その少なくとも一列の
内側列の房の剛毛がブラッシング時に歯の前面および歯
の後面によく接触しその面をきれいにすることができる
と同時に、外側列の房の剛毛が歯肉下へのアクセスが良
好となり、歯肉線にある歯をきれいにすることができ
る。そして、剛毛の毛先を丸くすることにより、本発明
の歯ブラシによって歯肉への刺激が減少する。
【0030】図1乃至図4の実施形態では、外側列の房
の剛毛は毛先細分化され、少なくとも一列の内側列の房
の剛毛は毛先が丸くされているが毛先細分化されていな
い。外側列の房の剛毛をその自由端25から数字21で
示した深さまで毛先細分化する。外側列の房の剛毛と少
なくとも一列の内側列の房の剛毛間の高さの差を数字2
7で示す。少なくとも一列の内側列の房の剛毛を毛先細
分化しない状態で、外側列の房の剛毛を毛先細分化する
には、外側列の房の剛毛を少なくとも一列の内側列の房
の剛毛の自由端26上方の深さに毛先細分化することが
好ましい。
【0031】外側列の房の剛毛の自由端25からの毛先
細分化部21の深さは、数字27で示された、少なくと
も一列の内側列の房の剛毛(すなわち内側剛毛)と外側
列の房の剛毛(すなわち外側剛毛)間の高さの差によ
る。外側列の房の剛毛を、約0.5mm乃至約2.5m
mの深さに毛先細分化することが好ましい。外側列の房
の剛毛を、約1.0mm乃至約2.0mmの深さに毛先
細分化することがより好ましい。毛先細分化部21の深
さは、少なくとも一列の内側列の房の剛毛と外側列の房
の剛毛との間の高さの差27よりも大きくないことが好
ましい。
【0032】本発明のもう一つの面は、本発明の歯ブラ
シを製造する方法に関連する。本発明の歯ブラシを製造
する方法の実施形態の一つは、(a)少なくとも外側列
の房の剛毛を第1の所望の形態にトリミングする工程
と、(b)前記外側列の房の剛毛に影響を与えずに少な
くとも一列の内側列の房の剛毛を処理できるように、前
記外側列の房を前記少なくとも一列の内側列の房から変
位させる工程と、(c)前記少なくとも一列の内側列の
房の剛毛を第2の所望の形態にトリミングする工程と、
(d)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自由端
を研磨する工程と、(e)前記外側列の房をその元の配
向に戻す工程と、(f)少なくとも外側列の房の剛毛を
毛先細分化する工程とを有する。
【0033】上記方法の工程が上記以外の順序でも実施
可能であることは、当業者に認識されるだろう。例え
ば、トリミング工程(a)は、外側列の房をその元の配
向に戻す工程、すなわち、工程(e)の後に実施しても
よい。
【0034】工程(a)は少なくとも外側列の房の剛毛
を所望の形態にトリミングする工程から成る。例えば、
外側列の房の剛毛を、図1乃至図4で分かるように共通
の高さに全てトリミングしてよい。外側列の房の剛毛の
自由端25は、ブラシヘッド部の上面20に平行な平面
にある。また、別の形態を形成するように、外側列の房
の剛毛を種々の高さにトリミングしてもよい。例えば、
側面図で見てその剛毛が鋸歯形態を有してもよい。ま
た、剛毛は高さが直線的に変化してもよく、あるいはそ
の剛毛が弧の形態をとってもよい。
【0035】少なくとも一列の内側列の房の剛毛を、外
側列の房の剛毛と違った形態にトリミングしたければ、
外側列の房の剛毛に影響を与えずに少なくとも一列の内
側列の房の剛毛を処理できるように、外側列の房を少な
くとも一列の内側列の房から変位させることが望まし
い。この外側列の房の少なくとも一列の内側列の房から
の変位は工程(b)で行なわれる。
【0036】非方形のブラシヘッド部の場合、固定した
拡張手段(spreading means)を使用しても歯ブラシヘッ
ド部全体に渡って外側列の房を少なくとも一列の内側列
の房からきれいに変位させることは困難である。外側列
の房を少なくとも一列の内側列の房から変位させるため
に有効な装置、特に非方形ブラシヘッド部の場合に有効
な装置は、欧州特許出願第0 639 340号に開示
されている。その出願の開示を参考文献として本明細書
に含める。上記引用の欧州特許出願に開示されているよ
うにカム駆動拡張手段を使用することは、非方形歯ブラ
シヘッド部の外側列の房を少なくとも一列の内側列の房
からきれいに変位させるために好ましい。
【0037】工程(b)で外側列の剛毛を少なくとも一
列の内側列の内側列の剛毛から変位させた後、少なくと
も一列の内側列の房の剛毛を第2の所望の形態にトリミ
ングする。少なくとも一列の内側列の房の剛毛の形態
は、外側列の房の剛毛の形態と同じでもあるいは異なっ
ていてもよい。外側列の房の剛毛の第1形態の場合のよ
うに、少なくとも一列の内側列の房の剛毛12は、図1
乃至図4で分かるように共通の高さに全てトリミングし
てよい。少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自由端2
6は、ブラシヘッド部の上面20に平行な平面にある。
また、別の形態を形成するように少なくとも一列の内側
列の房の剛毛を種々の高さにトリミングしてもよい。例
えば、側面図で見てその剛毛が鋸歯形態を有してもよ
い。また、剛毛は高さが直線的に変化してもよく、ある
いはその剛毛が弧の形態をとってもよい。
【0038】少なくとも一列の内側列の房の剛毛を工程
(c)に従ってトリミングしたら、少なくとも一列の内
側列の房の剛毛の自由端を、例えば、機械的にあるいは
フレーム磨きにより研磨して、その自由端を丸くする。
少なくとも一列の内側列の房のトリミングされた剛毛の
鮮鋭な毛先で生じる可能性がある歯肉への刺激を減少す
るために、少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自由端
が丸くされる。
【0039】上記トリミング作業および研磨作業は、そ
のようなトリミングおよび研磨工程を行なうのに当該技
術分野で既知の工具を使用して達成することができる。
【0040】少なくとも一列の内側列の房の剛毛を研磨
したら、工程(e)で、該変位手段を引込めて外側列の
房がその元の配向に戻るようにする。
【0041】外側列の房を少なくとも一列の内側列の房
から変位させる工程(工程(b))と、少なくとも一列
の内側列の房の剛毛をトリミングし研磨する工程(工程
(c)および工程(d))と、外側列の房をその元の配
向に戻す工程(工程(e))から成る諸工程は、図7
(A)乃至図7(D)を参照することにより良く理解す
ることができる。図7(A)乃至図7(D)は本方法の
種々の段階での歯ブラシの概略図である。図7(A)は
図1乃至図4の歯ブラシの端面図を示す図であり、この
図では剛毛の全てが均一高さにトリミングされ、2つの
剛毛外側列6,10の房が2つの剛毛内側列7,9の房
に平行である。図7(B)は、拡張具(spreader)アーム
40を外側列6と内側列7のそれぞれの房の間に挿入
し、拡張具アーム41を外側列10と内側列9のそれぞ
れの房の間に挿入した後の歯ブラシを示している図であ
る。こうして外側列の房を内側列の房から変位させた
ら、内側列の房の剛毛を、工程(c)で第2の所望の形
態にトリミングし、続いて外側列の房の剛毛に影響を与
えずに工程(d)で研磨することができる。図7(C)
は、内側列の房の剛毛を外側列の房の剛毛より低い高さ
にトリミングした後、拡張具を所定位置にまだ備えてい
る歯ブラシを示している図である。図7(D)は、拡張
具アーム40を引込めて剛毛外側列6,10を図7
(A)に示したその元の配向に戻した後の歯ブラシを示
している図である。
【0042】拡張具アームを引いて外側列の房を元の配
向に戻したら、その外側列の房の剛毛を毛先細分化す
る。毛先細分化は、歯ブラシヘッド部の剛毛の自由端に
交差して高速回転する多軸取付刃(multiple arbor-mou
nted knives)を移動させることによって行なわれる。こ
の細分化の望ましい深さと範囲は、回転する刃との剛毛
の接触の深さと接触時間とを制御することによって調節
することができる。前に示したように、本願発明者は、
歯ブラシの剛毛を毛先細分化することにより歯肉下への
アクセスが改良されることを見出した。しかしながら、
毛先細分化した剛毛は使用者の歯肉を刺激することがあ
る。本願発明者は、毛先細分化前に剛毛を研磨してその
自由端を丸くすることによって、この刺激が実質的に減
少されることを、全く予期せずして発見した。
【0043】上記方法で製造された歯ブラシは、トリミ
ング工程と研磨工程で発生し歯ブラシに付着した少量の
屑を有する。この屑は剛毛内あるいはブラシ表面に同伴
されるものがあれば、またトリミング工程と研磨工程で
飛沫して剛毛にさらに付着するものがある。その付着屑
は剛毛をさらに研磨することによって除去できる。さら
に付着屑は、ブラシヘッド部に加圧空気を吹き付けるこ
とによって及び/又はブラシヘッド部を真空にすること
によって除去することもできる。
【0044】剛毛をトリミングする高さ、剛毛を毛先細
分化する深さは、前に説明したように本発明の好ましい
歯ブラシの相対的な寸法に対応する。
【0045】本発明の好ましい歯ブラシを製造する好ま
しい方法では、先ず、剛毛の全てをブラシヘッド部の上
面に平行な第1の均一高さにトリミングする。次に、少
なくとも一列の内側列の房の剛毛を、ブラシヘッド部の
上面に平行な第2の均一高さにトリミングする。そのよ
うな好ましい方法は、(a)剛毛をブラシヘッド部の上
面に平行な第1の均一高さにトリミングする工程と、
(b)外側列の房の剛毛に影響を与えずに少なくとも一
列の内側列の房の剛毛を処理できるように、前記外側列
の房を前記少なくとも一列の内側列の房から変位させる
工程と、(c)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛
を、前記第1の均一高さより低い、前記ブラシヘッド部
の上面に平行な第2の均一高さにトリミングする工程
と、(d)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自
由端を研磨する工程と、(e)前記外側列の房をその元
の配向に戻す工程と、(f)前記外側列の房の剛毛の自
由端を研磨する工程と、(g)前記外側列の房の剛毛を
毛先細分化する工程とを有する。
【0046】この好ましい方法はまた、剛毛をさらに研
磨することによって、及び/又は歯ブラシヘッド部に圧
縮空気を吹き付けることによって、及び/又は、歯ブラ
シヘッド部に真空を適用すること等によって、歯ブラシ
ヘッド部から屑を除去する等の追加の工程を有してもよ
い。
【0047】この方法の一つの実施形態では、工程
(a)で剛毛の全てを或る均一高さにトリミングする。
この工程(a)は工程(b)の変位工程の前に行なわれ
る。他の実施形態では、トリミング工程(a)は外側列
の房の剛毛についてだけ行なわれ、工程(e)の後に行
なわれる。
【0048】本発明のさらに他の好ましい方法は、
(a)剛毛の毛先を丸くするように、少なくとも一部の
剛毛の自由端を研磨する工程と、(b)前記研磨した剛
毛を毛先細分化する工程とを有する。
【0049】この方法は、工程(a)の研磨工程を行な
う前に毛先を丸くすべき剛毛を均一高さにトリミングす
るなどの追加の工程を有してよい。
【0050】以下幾つかの実施例を記載して本発明の性
質と本発明を実施する方法をさらに例示する。しかしな
がら、本発明をその詳細な説明に限定されるものと考え
るべきではない。
【0051】実施例1 図8に示したデザインのブラシヘッド部を有する歯ブラ
シに、当該技術分野で周知の従来の植毛技術を使用して
剛毛を植え付けた。図8のブラシヘッド部はそのブラシ
ヘッド部の剛毛のパターンを示している。斜線を付した
円は内側列の房を収容する房孔を、斜線を付さない円は
外側列の房を収容する房孔をそれぞれ示す。少なくとも
一列の内側列の房の剛毛は中実で、断面が略円形で、7
ミルの直径を有し、ナイロン6,12のデュポン・タイ
ネックス(DuPont Tynex)900ブランドから製造され
た。外側列の房の剛毛は中空で四室デザインであり、す
なわち、その剛毛はその全長に走る4本の平行路を備え
ていた。外側列の房の剛毛もまた、7ミルの直径を有
し、ナイロン6,12のデュポン・タイネックス900
ブランドから製造された。
【0052】房は、歯ブラシヘッド部に予め形成した孔
に金属留め具により周知の方法で留めた。各房は約60
本の剛毛から構成した。歯ブラシをホルダーにクランプ
固定し、以下のトリミング、研磨および毛先細分化作業
にかけた。
【0053】歯ブラシを第1のトリミングステーション
に送り、そこで剛毛の全てを、ベルギー、イゼゲム(Ize
gem)のMachines Boucherie N.V. 社から入手可能なモデ
ルZ4DIA55mm回転カッターを使用して約11.
9mmの高さに粗トリミングした。次にその歯ブラシ
を、11.9mmの均一高さに剛毛を仕上げトリミング
するため第2トリミングステーションに割り出した。次
に、拡張具アームを内側列と外側列との間に挿入して外
側列の房を内側列の房から分離し広げ、すなわち、外側
列の房を内側列の房から変位させた。次に、少なくとも
一列の内側列の房の剛毛を第3トリミングステーション
で約9.0mmの高さに粗トリミングし、次に、第4ト
リミングステーションで9.0mmの仕上げ高さにトリ
ミングした。第3トリミングステーションおよび第4ト
リミングステーションは、第1トリミングステーション
および第2トリミングステーションと同じタイプのカッ
ター刃を利用した。次に、この歯ブラシを第1研磨ステ
ーションに割り出し、そこで内側列の剛毛を研磨アセン
ブリの研磨ホイールモデルD46N20(Boucherie)と
接触させた。その研磨ホイールは毎分約3500回転
(rpm)の速度で駆動軸の周りを回転すると同時に、
研磨アセンブリ全体も約350rpmの速度で偏心軌道
を回転した。次にその歯ブラシを、同じタイプの研磨ホ
イールを使用して第2研磨ステーションで同様の研磨工
程にかけた。第1研磨ホイールおよび第2研磨ホイール
は、剛毛の自由端を丸くするようにその自由端を研磨す
る研磨表面を有している。次に、その歯ブラシを第3研
磨ステーションに移動させ、そこで剛毛をモデル111
42000研磨ホイール(Boucherie)に接触してトリミ
ング工程および研磨(丸み付け)工程で生じた余分な材
料(剛毛に部分的に付着したまま状態)を除去した。次
に、拡張具アームを引込め、それによって外側列の房が
その元の配向に戻るようにした。次に、その歯ブラシを
毛先細分化ユニットに割り出し、そこで約12,000
rpmで回転する多軸取付刃を、歯ブラシヘッド部の外
側列の房の剛毛の自由端に交差して移動させた。当業者
は、多軸取付刃を12,000rpmより高速あるいは
低速で回転してもよく、効果的な毛先細分化が可能であ
ることが分かるであろう。外側列の房の剛毛を2.4m
mの深さに毛先細分化した。次に、その歯ブラシを一連
の浄化ステーションに割り出し、そこで歯ブラシを圧縮
空気および真空にかけ、トリミング工程、研磨工程およ
び毛先細分化工程で生じた残留粒子を除去した。
【0054】実施例2乃至実施例4 拡張具アームを引込めた後、外側列の房の剛毛を毛先細
分化する前に、その外側列の房の剛毛を研磨するため、
第1,第2研磨ステーションおよび第3研磨ステーショ
ンとそれぞれ同じタイプ、同じ機能の第4,第5研磨ス
テーションおよび第6研磨ステーションに割り出した以
外は、実施例1に記載した手順に従って歯ブラシを製造
した。複数の実施例の種々の歯ブラシの剛毛高さと毛先
細分化深さを表1に示す。毛先細分化が歯ブラシの性能
に及ぼす効果を試験するために、比較のため、外側列の
房の剛毛を毛先細分化しない比較例1による歯ブラシも
製造した。
【0055】 表1 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 比較例1 内側剛毛高さ(mm) 9.0 9.0 9.7 9.0 9.0 外側剛毛高さ(mm) 11.9 11.5 11.5 11.5 11.5 △(外側−内側)(mm) 2.9 2.5 1.8 2.5 2.5 毛先細分化 有 有 有 有 無 毛先細分化深さ(mm) 2.4 1.5 1.5 1.2 0 外側列の房の剛毛を 外側列の房の剛 毛先細分化前に研磨 毛を研磨したが (毛先丸み付け) 無 有 有 有 毛先細分化せず
【0056】軟組織刺激に対する歯ブラシの評価 実施例1乃至実施例3に従って製造された歯ブラシを、
日常口内衛生法で使用するように指示された試験パネリ
ストに提供した。歯ブラシの各々の試験に関与したパネ
リスト数および試験期間を表2に示す。実施例1の歯ブ
ラシの試験に関与したパネリストに、2週間の使用後、
実施例1の歯ブラシで生じた軟組織の刺激(irritation)
について尋ねた。また、実施例2および実施例3の歯ブ
ラシの試験に関与したパネリストに、1週間の使用後お
よび8週間の使用後、実施例2および実施例3の歯ブラ
シで生じた軟組織刺激について尋ねた。表2に示したよ
うに、実施例1の歯ブラシを使用したパネリストの18
%が2週間の使用後に軟組織の刺激を報告した。対照的
に、実施例2および実施例3の歯ブラシを使用したパネ
リストの僅か5%が1週間の使用後に何らかの刺激を報
告し、実施例2および実施例3の歯ブラシを使用したパ
ネリストの僅か3%乃至8%が8週間の使用後に何らか
の刺激を報告した。
【0057】 表2 実施例1 実施例2 実施例3 の歯ブラシ の歯ブラシ の歯ブラシ パネリスト数 44 43 41 使用期間 2週間 8週間 8週間 軟組織刺激を 8 2/43 2/41 報告した (1週後) (1週後) パネリスト数 3/40 1/37 (8週後) (8週後) 軟組織刺激を 報告した 18%(2週後) 5%(1週後) 5%(1週後) パネリスト% 8%(8週後) 3%(8週後)
【0058】表1に示したように、実施例1の歯ブラシ
は、毛先細分化前に外側列の房の剛毛の毛先を丸めずに
製造した。対照的に、実施例2および実施例3により製
造された歯ブラシの外側列の房の剛毛は、毛先細分化前
にその毛先を丸くした。実施例2および実施例3の歯ブ
ラシの使用者における軟組織刺激の発生率の低さは、毛
先細分化前に剛毛の毛先を丸くすることにより、本発明
の好ましい歯ブラシでの軟組織に対する刺激が低下する
ことを示している。
【0059】歯ブラシの歯肉下へのアクセスおよび歯肉
端での効力に対する評価 生体外(in vitro)法を使用して本発明の歯ブラシの歯
肉下へのアクセス(subgingival access)を評価した。Sc
and. J. Dent. Res. 87:423-430 (1979年)に記載された
Nygaard-Ostby 、EdvardsenおよびSpyvoldの方法に従っ
て実験装置を製造した。この開示を参考文献として含め
る。要約すると、この方法は、前歯および後方歯を模擬
(simulated)した歯形(tooth shapes)に対する水平ブ
ラッシング動作における各歯ブラシの個々の評価を伴っ
た。歯ブラシに500gの重みで荷重した。模擬した歯
肉は自己硬化歯科用アクリル樹脂から作製した。歯肉端
構造は歯科用教科書指針を用いて開発した。アクリル樹
脂歯肉と歯形との間の間隔は0.2mmであった。被試
験歯ブラシを歯肉端の底部に整合し、水平ブラッシング
動作において15mmストローク、毎秒2ストロークで
60秒間ブラシングするようにブラッシング装置をセッ
トした。ブラッシングストロークの最大深さ(歯肉下へ
のアクセス)を、模擬した歯肉の下および歯形の周囲に
配置された感圧紙に記録した。ブラシングサイクルに続
いて、模擬した歯肉を歯形から外し、感圧紙の読みを一
人の調査員が3倍の倍率で測定した。上記方法を使用し
て、表1に記載された本発明の歯ブラシ数本と共に他の
市販の歯ブラシ数本に対して歯肉下へのアクセスを評価
した。市販の歯ブラシとして、コルゲート・トータル
(Colgate Total)、メンタデント(Mentadent)、オー
ラル−B・アドバンテージ(Oral-B Advantage)を使用
した。7サンプルの各歯ブラシデザインを4回評価し、
それにより各歯ブラシデザインを全体で28回評価し
た。実施例2の歯ブラシを2組のそのような評価にかけ
た。前歯と後方歯でのこれらのブラシの歯肉下へのアク
セスのデータ、およびその前歯の値と後方歯の値の合成
値である「全体」値のデータを表3に示してある。全体
値の平均と標準偏差(SD)を、全歯、すなわち前歯お
よび後方歯の双方に対する歯肉下へのアクセスの平均と
標準偏差を計算することによって決定した。
【0060】 表3 歯肉下へのアクセス(cm) 平均(標準偏差) 前歯 後方歯 全体値 コルゲート・トータル 0.016(0.02) 0.062(0.03) 0.039(0.035) メンタデント 0.006(0.01) 0.119(0.04) 0.063(0.064)オーラル -B・アト゛ハ゛ンテーシ゛ 0.008(0.01) 0.009(0.01) 0.009(0.012) 実施例2の歯ブラシ 0.038(0.02) 0.148(0.05) 0.093(0.069) 0.066(0.02) 0.138(0.03) 0.100(0.043) 実施例3の歯ブラシ 0.012(0.02) 0.041(0.09) 0.027(0.026) 実施例4の歯ブラシ 0.053(0.02) 0.109(0.02) 0.082(0.034) 比較例1の歯ブラシ 0.007 0.140 0.076(0.004)
【0061】表3のデータから以下の結論が導かれる。
実施例2および実施例4の歯ブラシによる前歯での歯肉
下へのアクセスは、試験した他の歯ブラシの全てより優
れている。実施例2対実施例3の歯ブラシ(外側列と内
側列の剛毛高さの差はそれぞれ2.5mm対1.8m
m)の性能を比較すると、剛毛高さの差が大きい歯ブラ
シ(実施例2)の方が歯肉下へのアクセスが良好であ
る。しかし、毛先細分化も重要であり、実施例2および
実施例3の歯ブラシは、比較例1の歯ブラシ(2.5m
mの剛毛高さの差、毛先細分化せず)より前歯での歯肉
下へのアクセスが良好である。剛毛高さの差は、後方歯
での歯肉下へのアクセスにとって最も重要であると思わ
れる(実施例2、実施例3、実施例4および比較例1を
比較のこと)。総合的な歯肉下へのアクセスに関して
は、実施例2の歯ブラシは、市販の歯ブラシ全てよりも
統計的にかなり優れており(95%乃至99.9%の信
頼レベル)、また比較例1の毛先細分化していない歯ブ
ラシより優れていることが分かった。
【0062】歯肉端(gingival margin)の歯を清浄する
際の歯ブラシの効力を、歯肉下アクセス測定について上
述したのと同じ装置を使用して評価した。模擬した歯肉
の接合部の感圧紙に付いた痕跡の長さ(cm)を測定し
て、その効力を決定した。その結果を下記の表4に示
す。
【0063】 表4 歯ブラシ 全体の歯肉端へのアクセス(cm) 平均(標準偏差) コルゲート・トータル 0.047(0.33) メンタデント 0.53(0.39) オーラル−B・アドバンテージ 0.13(0.24) 実施例2の歯ブラシ 0.73(0.31) 実施例4の歯ブラシ 0.61(0.31) 比較例1の歯ブラシ 0.38(0.28)
【0064】実施例2の歯ブラシは、歯肉端へのアクセ
スに関して市販の歯ブラシ全てより統計的にかなり優れ
ており(99.9%の信頼レベル)、また比較例1の歯
ブラシより優れていることが分かった。
【0065】以上の説明で、本明細書に開示された概念
から逸脱することなく変形がなされることは容易に明ら
かであろう。そのような変形は請求の範囲の文言が明示
して特に別の意味を示さない限り前述の請求の範囲に含
まれるものと考えられる。
【0066】本発明が適用される好適な実施態様は以下
の通りである。 (1)前記外側列の房の剛毛を毛先細分化する前に、前
記外側列の房の剛毛の自由端を研磨する工程をさらに有
する請求項1に記載の方法。 (2)前記トリミングされ、研磨され、毛先細分化され
たブラシヘッド部から屑を除去する工程をさらに有する
請求項1に記載の方法。 (3)工程(b)はカム駆動拡張機構で達成される請求
項1に記載の方法。 (4)工程(a)は前記外側列の剛毛でのみ行なわれ、
工程(e)の後に行なわれる請求項1に記載の方法。 (5)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、工程
(a)で前記外側列の房の剛毛と同時にトリミングされ
る請求項1に記載の方法。
【0067】(6)前記外側列の剛毛の少なくとも一部
が中空である請求項1に記載の方法。 (7)前記中空の剛毛は前記剛毛の長軸に平行に配向さ
れた主軸を有する通路を備える実施態様(6)に記載の
方法。 (8)前記中空の剛毛は剛毛1本当たり約1本乃至約6
本の通路を備える実施態様(7)に記載の方法。 (9)前記中空の剛毛は剛毛1本当たり4本の通路を備
える実施態様(8)に記載の方法。 (10)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも低い高さにトリミング
される請求項1に記載の方法。
【0068】(11)前記少なくとも一列の内側列の房
の剛毛は、前記外側列の房の剛毛の高さよりも約1.0
mm乃至約4.0mm低い高さにトリミングされる実施
態様(10)に記載の方法。 (12)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.0mm乃至約
3.0mm低い高さにトリミングされる実施態様(1
0)に記載の方法。 (13)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.2mm乃至約
2.8mm低い高さにトリミングされる実施態様(1
0)に記載の方法。 (14)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛と略同じ高さにトリミングされる請
求項1に記載の方法。 (15)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも高い高さにトリミング
される請求項1に記載の方法。
【0069】(16)前記外側列の房の剛毛の略全てが
毛先細分化され、前記少なくとも一列の内側列の房の剛
毛の略全てが毛先細分化されない請求項1に記載の方
法。 (17)前記外側列の房の剛毛の略全てが毛先細分化さ
れ、前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の略全てが
毛先細分化されない実施態様(10)に記載の方法。 (18)前記外側列の房の剛毛が或る深さまで毛先細分
化され、前記深さは前記少なくとも一列の内側列の房の
剛毛の自由端よりも深くない実施態様(17)に記載の
方法。 (19)前記外側列の房の剛毛は、約0.5mm乃至約
2.5mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(18)に記載の方法。 (20)前記外側列の房の剛毛は、約1.0mm乃至約
2.0mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(18)に記載の方法。
【0070】(21)前記剛毛の略全てが毛先細分化さ
れる実施態様(10)に記載の方法。 (22)前記剛毛の略全てが毛先細分化される実施態様
(14)に記載の方法。 (23)前記剛毛の略全てが毛先細分化される実施態様
(15)に記載の方法。 (24)前記外側列の房の剛毛は、前記ブラシヘッド部
の上面に平行な第1の均一高さにトリミングされる請求
項1に記載の方法。 (25)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記ブラシヘッド部の上面に平行な第2の均一高さにトリ
ミングされる請求項1に記載の方法。
【0071】(26)前記外側列の房の剛毛は、前記ブ
ラシヘッド部の上面に平行な第1の均一高さにトリミン
グされ、前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記ブラシの上面に平行な第2の均一高さにトリミングさ
れ、前記第1の高さが前記第2の高さよりも高い請求項
1に記載の方法。 (27)前記剛毛をさらに研磨することによって、およ
び圧縮空気を吹き付け、真空を適用することによって、
前記トリミングされ、毛先細分化され、研磨されたブラ
シヘッド部から屑を除去する工程をさらに有する請求項
2に記載の方法。 (28)工程(b)の前記外側列の房を前記少なくとも
一列の内側列の房から変位させる工程は、カム駆動拡張
機構で達成される請求項2に記載の方法。 (29)前記外側列の房の剛毛の略全てが中空である請
求項2に記載の方法。 (30)前記中空の剛毛は、前記剛毛の長軸に平行な主
軸を有する通路を備える実施態様(29)に記載の方
法。
【0072】(31)前記中空の剛毛は剛毛1本当たり
4本の通路を備える実施態様(30)に記載の方法。 (32)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約1.0mm乃至約
4.0mm低い高さにトリミングされる請求項2に記載
の方法。 (33)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.0mm乃至約
3.0mm低い高さにトリミングされる請求項2に記載
の方法。 (34)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.2mm乃至約
2.8mm低い高さにトリミングされる請求項2に記載
の方法。 (35)前記外側列の房の剛毛の略全てが毛先細分化さ
れ、前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の略全てが
毛先細分化されない請求項2に記載の方法。
【0073】(36)前記外側列の房の剛毛が或る深さ
まで毛先細分化され、前記深さは前記少なくとも一列の
内側列の房の剛毛の自由端よりも深くない請求項2に記
載の方法。 (37)前記外側列の房の剛毛は、約0.5mm乃至約
2.5mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(36)に記載の方法。 (38)前記外側列の房の剛毛は、約1.0mm乃至約
2.0mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(36)に記載の方法。 (39)前記トリミング工程(a)は工程(b)の前に
行なわれ、歯ブラシの剛毛の略全てをトリミングするた
めに実施される請求項2に記載の方法。 (40)前記トリミング工程(a)は工程(e)の後に
行なわれ、外側剛毛だけをトリミングするために実施さ
れる請求項2に記載の方法。
【0074】(41)前記工程(a)の前に、毛先を丸
くすべき剛毛を先ずトリミングするトリミング工程が行
なわれる請求項3に記載の方法。 (42)前記内側列の房の剛毛の高さは、前記外側列の
房の剛毛の高さよりも低い請求項5に記載の歯ブラシ。 (43)前記剛毛の列は、歯ブラシの長軸に対して約3
0度までの角度で配向されている請求項5に記載の歯ブ
ラシ。 (44)前記外側列の房の剛毛が中空である請求項5に
記載の歯ブラシ。 (45)前記中空の剛毛は前記剛毛の長軸に平行に配向
された主軸を有する通路を備える実施態様(44)に記
載の歯ブラシ。
【0075】(46)前記中空の剛毛は剛毛1本当たり
約1本乃至約6本の通路を備える実施態様(45)に記
載の歯ブラシ。 (47)前記中空の剛毛は剛毛1本当たり4本の通路を
備える実施態様(45)に記載の歯ブラシ。 (48)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約1.0mm乃至約
4.0mm低い高さである実施態様(42)に記載の歯
ブラシ。 (49)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.0mm乃至約
3.0mm低い高さである実施態様(42)に記載の歯
ブラシ。 (50)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は、前
記外側列の房の剛毛の高さよりも約2.2mm乃至約
2.8mm低い高さである実施態様(42)に記載の歯
ブラシ。
【0076】(51)前記外側列の房の剛毛が或る深さ
まで毛先細分化され、前記深さは前記少なくとも一列の
内側列の房の剛毛の自由端よりも深くない請求項5に記
載の歯ブラシ。 (52)前記外側列の房の剛毛は、約0.5mm乃至約
2.5mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(51)に記載の歯ブラシ。 (53)前記外側列の房の剛毛は、約1.0mm乃至約
2.0mmの或る深さまで毛先細分化される実施態様
(51)に記載の歯ブラシ。 (54)前記少なくとも一列の内側列が中実の剛毛から
成る実施態様(51)に記載の歯ブラシ。 (55)前記外側列の房の剛毛の略全てが中空であり、
前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の略全てが中実
である請求項5に記載の歯ブラシ。
【0077】(56)前記剛毛は断面が円形である請求
項5に記載の歯ブラシ。 (57)前記剛毛は、約6ミル乃至約11ミルの範囲の
直径を有する請求項5に記載の歯ブラシ。 (58)前記剛毛は、約7ミル乃至約8ミルの範囲の直
径を有する請求項5に記載の歯ブラシ。 (59)前記外側列の房の剛毛の自由端は、毛先細分化
される前に研磨された請求項5に記載の歯ブラシ。 (60)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛と前記
外側列の房の剛毛が略同じ高さにある請求項5に記載の
歯ブラシ。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、歯肉下への良好な
アクセスが得られ、口内の軟組織に優しく、刺激を与え
ない歯ブラシを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯ブラシの一つの実施形態の斜視図で
ある。
【図2】図1の歯ブラシのブラシヘッド部の拡大斜視図
である。
【図3】図2のブラシヘッド部の上面図である。
【図4】図2のブラシヘッド部の側面図である。
【図5】トリミングされたが、研磨されていない歯ブラ
シの剛毛の概略図である。
【図6】自由端を丸めるように研磨した後の図5の剛毛
の概略図である。
【図7】(A)から(D)は本発明の歯ブラシの製造方
法の種々の段階での概略端面図である。
【図8】外側列と内側列を有する剛毛の房の位置を示
す、本発明の歯ブラシで使用されるブラシヘッド部の上
面図である。
【符号の説明】
1 ブラシヘッド部 2 ハンドル部 3 剛毛 4 固定された第1の端 5 第2の自由端 6,10 外側列 7,8,9 内側列 11 外側剛毛(外側列の房の剛毛) 12 内側剛毛(内側列の房の剛毛) 13,14 共通な剛毛の房 15 ブラシヘッド部の長軸 20 ブラシヘッド部の上面 21 毛先細分化部 25 外側剛毛の自由端 26 内側剛毛の自由端 27 外側剛毛と内側剛毛間の高さの差 30 未研磨剛毛 31 切断上面 32 エッジ 34 エッジを丸くした毛先 40,41 拡張具アーム(カム駆動拡張機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルビー・イー・キルクプ アメリカ合衆国、08648 ニュージャージ ー州、ローレンスビル、サファイア・ドラ イブ 32 (72)発明者 リチャード・エム・プロスペロ アメリカ合衆国、08540 ニュージャージ ー州、プリンストン、スコット・レーン 39

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯ブラシを製造する方法であって、前記
    歯ブラシはブラシヘッド部およびハンドル部を備え、前
    記ブラシヘッド部は複数の房を備え、前記房の各々は複
    数の剛毛から成り、前記房の各々はブラシヘッド部に固
    定された第1端と、第2の自由端とを有し、前記房は前
    記ブラシヘッド部の長軸に概ね平行に整合した列に配列
    され、前記列は前記ブラシヘッド部の周縁に隣接した外
    側列と、前記外側列間の少なくとも一列の内側列とから
    成り、前記方法は、 (a)少なくとも前記外側列の房の剛毛を第1の所望の
    形態にトリミングする工程と、 (b)前記外側列の房の剛毛に影響を与えずに前記少な
    くとも一列の内側列の房の剛毛を処理できるように、前
    記外側列の房を前記少なくとも一列の内側列の房から変
    位させる工程と、 (c)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛を第2の
    所望の形態にトリミングする工程と、 (d)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自由端
    を研磨する工程と、 (e)前記外側列の房をその元の配向に戻す工程と、 (f)少なくとも前記外側列の房の剛毛を毛先細分化す
    る工程とを有する方法。
  2. 【請求項2】 歯ブラシを製造する方法であって、前記
    歯ブラシはブラシヘッド部およびハンドル部を備え、前
    記ブラシヘッド部は複数の房を備え、前記房の各々は複
    数の剛毛から成り、前記房の各々はブラシヘッド部に固
    定された第1端と、第2の自由端とを有し、前記房は前
    記ブラシヘッド部の長軸に概ね平行に整合した列に配列
    され、前記列は前記ブラシヘッド部の周縁に隣接した外
    側列と、前記外側列間の少なくとも一列の内側列とから
    成り、前記方法は、 (a)剛毛を第1の均一高さにトリミングする工程と、 (b)外側列の房の剛毛に影響を与えずに前記少なくと
    も一列の内側列の房の剛毛を処理できるように、前記外
    側列の房を前記少なくとも一列の内側列の房から変位さ
    せる工程と、 (c)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛を前記第
    1の均一高さよりも低い第2の均一高さにトリミングす
    る工程と、 (d)前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛の自由端
    を研磨する工程と、 (e)前記外側列の房をその元の配向に戻す工程と、 (f)前記外側列の房の剛毛の自由端を研磨する工程
    と、 (g)前記外側列の房の剛毛を毛先細分化する工程とを
    有する方法。
  3. 【請求項3】 歯ブラシを製造する方法であって、前記
    歯ブラシはブラシヘッド部およびハンドル部を備え、前
    記ブラシヘッド部は複数の房を備え、前記房の各々は複
    数の剛毛から成り、前記房の各々はブラシヘッド部に固
    定された第1端と、第2の自由端とを有し、前記方法
    は、 (a)少なくとも一部の剛毛の自由端を研磨する工程
    と、 (b)前記研磨した剛毛を毛先細分化する工程とを有す
    る方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    記載の方法により製造された歯ブラシ。
  5. 【請求項5】 ブラシヘッド部およびハンドル部を備
    え、前記ブラシヘッド部は複数の房を備え、前記房の各
    々は複数の剛毛から成り、前記房の各々はブラシヘッド
    部に固定された第1端と、第2の自由端とを有し、前記
    房は前記ブラシヘッド部の長軸に概ね平行に整合した列
    に配列され、前記列は前記ブラシヘッド部の周縁に隣接
    した外側列と、前記外側列間の少なくとも一列の内側列
    とから成り、前記少なくとも一列の内側列の房の剛毛は
    その自由端で研磨され、前記外側列の房の剛毛は毛先細
    分化されている歯ブラシ。
JP10375870A 1997-12-22 1998-12-21 歯ブラシおよびその製造方法 Pending JPH11244048A (ja)

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