JPH11241966A - 静電容量式圧力検出器 - Google Patents

静電容量式圧力検出器

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Publication number
JPH11241966A
JPH11241966A JP4526498A JP4526498A JPH11241966A JP H11241966 A JPH11241966 A JP H11241966A JP 4526498 A JP4526498 A JP 4526498A JP 4526498 A JP4526498 A JP 4526498A JP H11241966 A JPH11241966 A JP H11241966A
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JP
Japan
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insulating substrate
pressure
substrate
diaphragm
conductive substrate
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Application number
JP4526498A
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English (en)
Inventor
Kimihiro Nakamura
公弘 中村
Masato Takahashi
正人 高橋
Mutsumi Nagumo
睦 南雲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部材の接合に複数回の静電接合が適用でき、か
つ直接的には静電接合ができないセラミックス材料にも
静電接合が適用できる構造の静電容量式圧力検出器を提
供する。 【解決手段】ダイアフラム17及び18が形成されているシ
リコン基板1の両面には、セラミックス基板の両面にパ
イレックスガラス層202 及び203 あるいは302 及び303
が形成されている2つの絶縁基板A2a及び絶縁基板B3a
が、パイレックスガラス層202 とパイレックスガラス層
302 とによって静電接合されており、絶縁基板A2aのパ
イレックスガラス層203 には絶対圧力検出部8aの圧力基
準室を形成するための蓋81a が静電接合されている。セ
ラミックス基板の両面に形成されたパイレックスガラス
層202 及び203 等が両面の静電接合を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧力に応じて変
位するダイアフラムを可動電極とする静電容量式圧力検
出器に関する。
【0002】
【従来の技術】静電容量式圧力検出器には、圧力、差圧
及び絶対圧力を検出するものがある。図5は差圧と絶対
圧力とを1つの検出器で検出する静電容量式検出器の一
例であり、特開平9-145511号公報に開示されているもの
である。導電性材料であり、かつ優れた弾性材料である
シリコン基板1には、差圧検出用ダイアフラム17及び絶
対圧力検出用ダイアフラム18が、両面からのプラズマエ
ッチングによって形成されている。このシリコン基板1
の両側には絶縁性材料、例えばパイレックスガラス、か
らなる2つの絶縁性基板(図においては、絶縁基板A2
及び絶縁基板B3)が接合されている。
【0003】この絶縁基板A2には、可動電極であるダ
イアフラム17及びダイアフラム18に対向する固定電極27
及び28と、圧力を導入しかつ固定電極27を絶縁基板A2
の表面に引き出すための導圧孔21と、固定電極28を絶縁
基板A2の表面に引き出すスルーホールであり、かつ基
準圧室となる空隙82を真空にするための貫通孔22と、シ
リコン基板と電極26とを接続するスルーホールである貫
通孔23と、外部回路と接続するための電極24、25及び26
とが形成されており、絶縁基板B3には、可動電極であ
るダイアフラム17に対向する固定電極37と、圧力を導入
する導圧孔32と、圧力を導入しかつ固定電極37を絶縁基
板B3の表面に引き出すための導圧孔31と、外部回路と
接続するための電極34とが形成されている。
【0004】絶縁基板A2及び絶縁基板B3は、シリコ
ン基板1の熱膨張係数とほぼ同じ熱膨張係数をもつパイ
レックスガラス等の絶縁性材料からなっている。シリコ
ン基板1と絶縁基板A2及び絶縁基板B3とは静電接合
等の気密性を確保できる接合方法によって接合されてい
る。固定電極及び電極はスパッタ法などの方法によりCr
/Auの2層積層構造のメタライズ層として形成されてお
り、対応するそれぞれの固定電極と電極とが貫通孔ある
いは導圧孔を通して接続されている。
【0005】差圧検出部は、差圧検出用ダイアフラム
17と差圧検出用固定電極27及び37とで形成される2つの
コンデンサとして構成されており、絶対圧力検出部
は、絶対圧力検出用ダイアフラム18と絶対圧力検出用固
定電極28とで形成されるコンデンサとして構成されてい
る。これらのコンデンサはシリコン基板1を共通電極と
しており、シリコン基板1は貫通孔23を通して電極26に
接続されている。
【0006】絶対圧力検出部の基準圧室である空隙82
は、真空雰囲気中において、絶縁基板A2に形成されて
いる電極25上に蓋81を拡散接合あるいは静電接合等の方
法によって気密に接合されて形成されている。なお、図
5には示されていないが、静電容量式圧力検出器には、
温度検出用のコンデンサや、圧力伝達媒体として用いら
れるシリコーンオイル等の誘電率の温度変化を検出する
コンデンサ等が搭載されることもある。
【0007】このような静電容量式圧力検出器の組立に
おいて、静電接合は接合する材料同志を直接接合するこ
とができるので、コンデンサの電極間距離等の精度が確
保し易く、気密性も確保でき、しかも大規模な設備を必
要としないという特長をもっている。上記のような静電
容量式圧力検出器において、シリコン基板1と熱膨張係
数がほぼ等しい絶縁基板A2及び絶縁基板B3の材料の
中で、静電接合が可能な材料はパイレックスガラス等の
ガラスに限られる。一方、このようなガラスに比べて強
度及び剛性が高いセラミックス、例えば窒化珪素やコー
ジェライト−ムライト系セラミックス等のセラミックス
では静電接合は困難である。強度の高い材料を必要とす
るのは検出器の破壊強度を高めて信頼性を向上させるた
めであり、剛性の高い材料を必要とするのは圧力による
寸法の変化に伴う特性の変化を低減するためである。剛
性が高くなれば検出器の小型化が可能となりコストを低
減させることができる。
【0008】更に、絶縁基板A2及び絶縁基板B3とし
てパイレックスガラスなどのガラスを使用する場合に
は、シリコン基板1と静電接合することによって反対側
の表面の静電接合が困難となり、その表面に静電接合す
るためには、その表面の研磨や洗浄の工程を追加するこ
とが必要となる。この追加工程を必要とする理由は、静
電接合時に印加される電圧によって接合面とは反対の表
面にナトリウムイオンが移動・析出してナトリウム化合
物層を形成し、その析出層が静電接合を妨げるものと考
えられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、導
電性基板と絶縁性基板との接合方法として静電接合が適
用でき、導電性基板との1回目の接合の後に追加の処理
工程を必要とせず、かつ直接的には静電接合が不可能な
セラミックス材料などの材料にまで静電接合が適用でき
る構造の静電容量式圧力検出器を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明においては、圧
力に応じて変位する可動電極としてのダイアフラムを有
する導電性基板と、ダイアフラムに対向する位置に固定
電極及び導圧孔が設けられており、かつ導電性基板の熱
膨張係数とほぼ等しい熱膨張係数を有する絶縁性基板と
が接合されて形成され、少なくとも1つの圧力検出手段
を備えている静電容量式圧力検出器において、絶縁性基
板が両面にガラス層を有するセラミックス板からなり、
導電性基板と絶縁性基板とが静電接合によって接合され
ている(請求項1の発明)。
【0011】絶縁性基板が両面にガラス層を有すること
によって、このガラス層が導電性基板と絶縁性基板との
静電接合を可能にし、かつ特別の処理工程なしで2回目
の静電接合をも可能にする。また、圧力に応じて変位す
る可動電極としてのダイアフラムを有する導電性基板
と、ダイアフラムに対向する位置に固定電極及び導圧孔
が設けられており、かつ導電性基板の熱膨張係数とほぼ
等しい熱膨張係数を有する絶縁性基板とが接合されて形
成され、少なくとも1つの圧力検出手段と、絶対圧力検
出手段とを備えている静電容量式圧力検出器において、
絶縁性基板が両面にガラス層を有するセラミックス板か
らなり、導電性基板と絶縁性基板とが静電接合によって
接合されており、絶対圧力検出手段のためのダイアフラ
ムを有する導電性基板が、圧力検出手段のためのダイア
フラムを有する導電性基板とは別部材として、有底円筒
状に形成されており、かつ絶縁性基板に設けられた貫通
孔を通して圧力検出手段のためのダイアフラムを有する
導電性基板に接続されている固定電極に被さっている
(請求項2の発明)。
【0012】請求項1の発明と同様に、絶縁性基板の両
面のガラス層が両面における別々の静電接合を可能と
し、かつ圧力検出手段のダイアフラムと絶対圧力検出手
段のダイアフラムとを別部材にすることによって、それ
ぞれの計測範囲に対する互いの制約を無くしている。請
求項1の発明及び請求項2の発明において、ガラス層の
厚さをが0.3 μm から10μm である(請求項3の発
明)。
【0013】ガラス層の厚さが 0.3μm より薄い場合に
は確実かつ強固な静電接合が実現できず、10μm を越え
る厚いガラス層の場合には非常に長い製作時間を必要と
しかつ静電接合に必要な表面の平坦度が確保できなくな
る。また、請求項1の発明及び請求項2の発明におい
て、導電性基板がシリコンからなり、セラミックス板が
窒化珪素あるいはコージェライト・ムライト系セラミッ
クスからなり、かつガラス層がパイレックスガラスから
なる(請求項4の発明)。
【0014】導電性基板としてのシリコンは、必要な導
電性と優れた加工性を有し、かつ優れた弾性体であり、
ダイアフラムを形成する材料としては最適の材料であ
る。また、窒化珪素及びコージェライト・ムライト系セ
ラミックスは、このシリコンとほぼ等しい熱膨張係数を
有し、かつ大きな強度と高い剛性をもっており、請求項
1の発明及び請求項2の発明を実現するためには最適の
材料である。更に、パイレックスガラスは、シリコンと
殆ど変わらない熱膨張係数を有しており、シリコンと静
電接合するためのガラス層としては最適の材料である。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明による静電容量式圧力検
出器の実施の形態を実施例により説明する。なお、従来
技術と同じ機能の部分については同じ符号を付してい
る。 〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例の構造
を示す断面図であり、図3は、この発明の特徴である静
電接合前の絶縁基板A2aの構成を示す断面図である。
【0016】図1に示した静電容量式圧力検出器の構成
は、図5に示した従来技術によるものと殆ど同じ構成を
しており、絶縁基板A及び絶縁基板Bの材料構成と絶対
圧力検出用固定電極の形成部分とが異なっている。全体
の構成は、両面からのプラズマエッチングによって形成
された差圧検出用ダイアフラム17及び絶対圧力検出用ダ
イアフラム18を有するシリコン基板1の両面のぞれぞれ
に、図5と同様の孔加工されかつ差圧検出用固定電極27
と電極24及び26とが形成された絶縁基板A2aと、図5と
同様の孔加工されかつ差圧検出用固定電極37及び絶対圧
力検出用固定電極38と電極34及び35とが形成された絶縁
基板B3aとが静電接合されており、ダイアフラム18の上
部の空間を真空状態にして蓋81a が絶縁基板A2aの上面
に静電接合されている。
【0017】図3に示した絶縁基板A2aは、窒化珪素あ
るいはムライト−コージェライト系セラミックスからな
るセラミックス基板201 の両面に、例えば厚さ2μm の
パイレックスガラス層202 及び203 がそれぞれにスパッ
タ法によって形成され、次いで導圧孔21と貫通孔22及び
23とが超音波加工法等で加工され、その後で差圧検出用
固定電極27がスパッタ法や真空蒸着法によりCr/Auの2
層積層構造のメタライズ層として形成されたものであ
る。
【0018】図3に示した絶縁基板A2aに相当する絶縁
基板B3aは図示していないが同様にして作製される。す
なわち、セラミックス基板301 の両面にパイレックスガ
ラス層302 及び303 が形成され、導圧孔31及び32が超音
波加工され、最後に差圧検出用固定電極37と絶対圧力検
出用固定電極38とが形成される。このようにして作製さ
れた絶縁基板A2aのパイレックスガラス層202 及び絶縁
基板B3aのパイレックスガラス層302 によって、シリコ
ン基板1の両面に絶縁基板A2a及び絶縁基板B3aが静電
接合できるようになる。静電接合の条件は、加熱温度が
400 ℃、印加電圧が400 Vである。パイレックスガラス
層202 等の厚さは、十分な強度で確実に静電接合できる
ことから決められ、0.3 から10μm が望ましい厚さであ
る。すなわち、その厚さが 0.3μm より薄い場合には確
実かつ強固な静電接合が実現できなくなる。一方その厚
さが厚くなり、10μm を越える厚さになると、その製作
時間が非常に長くなりかつ静電接合に必要な表面の平坦
度が確保できなくなる。成長速度の一例を示すと1μm
の成長に5時間を要する。また、平坦度が確保できなく
なると接合できる部分の面積が小さくなるので、接合強
度が低下し、必要な気密性も確保できなくなる。
【0019】静電接合の条件は、パイレックスガラス層
202 等の厚さ等によって調整することが必要であり、温
度としては200 ℃から500 ℃、電圧としては100 Vから
1000Vの範囲で調整される。シリコン基板1と絶縁基板
2a及び絶縁基板B3aとが静電接合された後で、絶縁基
板A2a及び絶縁基板B3aの外側面のそれぞれに、電極24
及び26と電極34及び35とがスパッタ法や真空蒸着法によ
りCr/Auの2層積層構造のメタライズ層として形成さ
れ、真空中で蓋81a が絶縁基板A2aに静電接合されて、
検出部が完成する。
【0020】なお、電極の形成法としては、導圧孔や貫
通孔の内部を通じて両面の電極を接続する必要性から判
断してスパッタ法が最適である。差圧検出部7aの構成
は、図5の場合と全く同じであるので構成の説明は省略
する。一方、絶対圧力検出部8aは、絶縁基板A2aの上面
側のパイレックスガラス層203 によって、例えばシリコ
ンからなる蓋81a が静電接合できるようになるので、絶
縁基板A2a側には電極を形成せず、絶対圧力検出用コン
デンサは、絶縁基板B3aに形成された絶対圧力検出用固
定電極38と絶対圧力検出用ダイアフラム18との間に形成
されており、固定電極38は導圧孔32を通して電極35に接
続されている。なお、絶対圧力検出用固定電極と蓋とを
置き換えることも可能である。
【0021】この実施例において、シリコン基板1と接
合されていない側の絶縁基板A2a及び絶縁基板B3aの表
面には、蓋81a のみが静電接合されているが、温度検出
用のコンデンサ等の他の部品を静電接合で接合すること
もできる。以上において部材の接合に静電接合を用いて
いるのは、静電接合においては、接合のために用いる接
合層が溶融することがないので、接合による部材間の距
離を正確に保つことができ、かつ大規模な設備を必要と
しないという特長を有するからである。したがって、静
電容量式圧力検出器のような部材間の距離精度が重要な
製品においては、静電接合は非常に有力な接合手段とな
るのである。
【0022】〔第2の実施例〕図2は、第2の実施例の
構造を示す断面図である。この実施例は、差圧検出部7a
の構造は、第1の実施例の場合と全く同じである。しか
し、絶対圧力検出部8bが第1の実施例の場合とは異な
る。すなわち、シリコンからなる絶対圧力検出用ダイア
フラム84が、第1の実施例のようにシリコン基板1には
形成されず、別部材として作製されて絶縁基板A2bの上
面側に静電接合で接合されている。したがって、この実
施例のシリコン基板1aには差圧検出用ダイアフラム17だ
けが形成されている。絶対圧力検出部8bの絶対圧力検出
用固定電極28a は、絶縁基板A2bに形成された貫通孔22
の周辺部に形成されており、貫通孔22を通してシリコン
基板1aに接続されている。
【0023】この実施例は、固定電極27あるいは37だけ
を形成した絶縁基板A2b及び絶縁基板B3bをシリコン基
板1aに静電接合して差圧検出部7aのコンデンサを形成し
た後、電極24等と絶対圧力検出用固定電極28a とを第1
の実施例と同様の方法で形成し、真空雰囲気中で絶対圧
力検出用ダイアフラム84を絶縁基板A2b上に静電接合す
ることによって、その検出部を形成する。
【0024】この実施例においては、差圧検出用ダイア
フラム17と絶対圧力検出用ダイアフラム84とが別部材と
して形成されるので、それぞれのダイアフラムを独立に
形成することができ、製造工程においてそれぞれを制約
することがなく、差圧検出部7a及び絶対圧力検出部8b
それぞれに任意な測定範囲をもつように設計することが
できる。
【0025】〔第3の実施例〕この実施例は、上記の2
つ実施例における絶縁基板A2aあるいは2b及び絶縁基板
3aあるいは3bとは異なる構成の絶縁基板の構成をもつ
ものである。図4はその構成を示す絶縁基板A2aa の断
面図である。上記の2つ実施例においては、セラミック
ス基板の両面に、まず、パイレックスガラス層を形成
し、次いで導圧孔と貫通孔とを加工し、その後に固定電
極を形成している。この実施例においては、まず、導圧
孔と貫通孔とを加工し、次いでパイレックスガラス層を
形成し、最後に固定電極を形成する。したがって、導圧
孔と貫通孔との内面にもパイレックスガラス層が形成さ
れている。
【0026】この実施例は、静電接合するためのパイレ
ックスガラス層が、成膜されたままの清浄な状態に近い
状態で静電接合に使用できる、という特長をもってい
る。なお、上記2つの実施例の場合とこの実施例の場合
とでは、加工工数には殆ど差がない。
【0027】
【発明の効果】この発明によれば、圧力に応じて変位す
る可動電極としてのダイアフラムを有する導電性基板
と、ダイアフラムに対向する位置に固定電極及び導圧孔
が設けられており、かつ導電性基板の熱膨張係数とほぼ
等しい熱膨張係数を有する絶縁性基板とが接合されて形
成され、少なくとも1つの圧力検出手段を備えている静
電容量式圧力検出器において、絶縁性基板が両面にガラ
ス層を有するセラミックス板からなり、導電性基板と絶
縁性基板とが静電接合によって接合されているので、こ
のガラス層が導電性基板と絶縁性基板との静電接合を可
能にし、かつ特別の処理工程なしで2回目の接合をも可
能にする。したがって、導電性基板と絶縁性基板との接
合に静電接合が適用でき、導電性基板との1回目の接合
の後に追加の処理工程を必要とせず、かつ直接的には静
電接合が不可能なセラミックス材料などの材料にまで静
電接合が適用できる構造の静電容量式圧力検出器を提供
することができる(請求項1の発明)。
【0028】また、圧力に応じて変位する可動電極とし
てのダイアフラムを有する導電性基板と、ダイアフラム
に対向する位置に固定電極及び導圧孔が設けられてお
り、かつ導電性基板の熱膨張係数とほぼ等しい熱膨張係
数を有する絶縁性基板とが接合されて形成され、少なく
とも1つの圧力検出手段と、絶対圧力検出手段とを備え
ている静電容量式圧力検出器において、絶縁性基板が両
面にガラス層を有するセラミックス板からなり、導電性
基板と絶縁性基板とが静電接合によって接合されてお
り、絶対圧力検出手段のためのダイアフラムを有する導
電性基板が、圧力検出手段のためのダイアフラムを有す
る導電性基板とは別部材として、有底円筒状に形成され
ており、かつ絶縁性基板に設けられた貫通孔を通して圧
力検出手段のためのダイアフラムを有する導電性基板に
接続されている固定電極に被さっているので、請求項1
の発明と同様に、絶縁性基板の両面のガラス層が静電接
合を可能とし、かつ圧力検出手段のダイアフラムと絶対
圧力検出手段のダイアフラムとを別部材にすることによ
って、それぞれの計測範囲に対する互いの制約を無くし
ている。したがって、圧力検出手段及び絶対圧力検出手
段の設定圧力領域の制限の少ない静電容量式圧力検出器
を提供することができる(請求項2の発明)。
【0029】請求項1の発明及び請求項2の発明におい
て、ガラス層の厚さが 0.3μm から10μm である。ガラ
ス層の厚さが 0.3μm より薄い場合には確実かつ強固な
静電接合が実現できず、10μm より厚い場合には非常に
長い製作時間を必要としかつ静電接合に必要な表面の平
坦度が確保できなくなるので、前記のガラス層の厚さ領
域が請求項1の発明及び請求項2の発明を実現するため
に適している領域である(請求項3の発明)。
【0030】また、請求項1の発明及び請求項2の発明
において、導電性基板がシリコンからなり、セラミック
ス板が窒化珪素あるいはコージェライト・ムライト系セ
ラミックスからなり、かつガラス層がパイレックスガラ
スからなる。導電性基板としてのシリコンは、必要な導
電性と優れた加工性を有し、かつ優れた弾性体であり、
ダイアフラムを形成する材料としては最適の材料であ
る。また、窒化珪素及びコージェライト・ムライト系セ
ラミックスは、このシリコンとほぼ等しい熱膨張係数を
有し、かつ大きな強度と高い剛性をもっており、請求項
1の発明及び請求項2の発明を実現するためには最適の
材料である。更に、パイレックスガラスは、シリコンと
殆ど変わらない熱膨張係数を有しており、シリコンと静
電接合するためのガラス層としては最適の材料である。
したがって、静電容量式圧力検出器にとっては、上記の
材料の組み合わせが最も望ましい材料の組み合わせであ
る(請求項4の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による静電容量式圧力検出器の第1の
実施例の構造を示す断面図
【図2】第2の実施例の構造を示す断面図
【図3】第1の実施例における絶縁基板Aの構造を示す
断面図
【図4】第3の実施例の構造を示す絶縁基板Aの断面図
【図5】従来技術による静電容量式圧力検出器の一例の
構造を示す断面図
【符号の説明】
1, 1a シリコン基板 17 差圧検出用ダイアフラム 18 絶対圧力検出用ダイアフラム 1, 2a, 2b, 2aa 絶縁基板A 21 導圧孔 22, 23 貫通孔 24, 25, 26 電極 27 差圧検出用固定電極 28, 28a 絶対圧力検出用固定電極 201 セラミックス基板 202, 202a, 203, 203a パイレックスガラス層 3, 3a, 3b 絶縁基板B 31, 32 導圧孔 34 電極 37 差圧検出用固定電極 302, 303 パイレックスガラス層 4 絶縁部材 5 基台 , 7a 差圧検出部 72, 73 空隙 , 8a, 8b 絶対圧力検出部 81, 81a 蓋 82, 82a, 83 空隙 84 絶対圧力検出用ダイアフラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力に応じて変位する可動電極としてのダ
    イアフラムを有する導電性基板と、ダイアフラムに対向
    する位置に固定電極及び導圧孔が設けられており、かつ
    導電性基板の熱膨張係数とほぼ等しい熱膨張係数を有す
    る絶縁性基板とが接合されて形成され、少なくとも1つ
    の圧力検出手段を備えている静電容量式圧力検出器にお
    いて、 絶縁性基板が両面にガラス層を有するセラミックス板か
    らなり、導電性基板と絶縁性基板とが静電接合によって
    接合されていることを特長とする静電容量式圧力検出
    器。
  2. 【請求項2】圧力に応じて変位する可動電極としてのダ
    イアフラムを有する導電性基板と、ダイアフラムに対向
    する位置に固定電極及び導圧孔が設けられており、かつ
    導電性基板の熱膨張係数とほぼ等しい熱膨張係数を有す
    る絶縁性基板とが接合されて形成され、少なくとも1つ
    の圧力検出手段と、絶対圧力検出手段とを備えている静
    電容量式圧力検出器において、 絶縁性基板が両面にガラス層を有するセラミックス板か
    らなり、導電性基板と絶縁性基板とが静電接合によって
    接合されており、絶対圧力検出手段のためのダイアフラ
    ムを有する導電性基板が、圧力検出手段のためのダイア
    フラムを有する導電性基板とは別部材として、有底円筒
    状に形成されており、かつ絶縁性基板に設けられた貫通
    孔を通して圧力検出手段のためのダイアフラムを有する
    導電性基板に接続されている固定電極に被さっているこ
    とを特長とする静電容量式圧力検出器。
  3. 【請求項3】ガラス層の厚さが 0.3μm から10μm であ
    ることを特長とする請求項1または請求項2に記載の静
    電容量式圧力検出器。
  4. 【請求項4】導電性基板がシリコンからなり、セラミッ
    クス板が窒化珪素あるいはコージェライト・ムライト系
    セラミックスからなり、かつガラス層がパイレックスガ
    ラスからなることを特長とする請求項1または請求項2
    に記載の静電容量式圧力検出器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102654426A (zh) * 2012-05-11 2012-09-05 沈阳仪表科学研究院 硅电容压力传感器
JP2016531299A (ja) * 2013-09-06 2016-10-06 イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド 絶対圧差圧圧力トランスデューサー
WO2022030176A1 (ja) * 2020-08-03 2022-02-10 株式会社村田製作所 圧力センサ用チップ、圧力センサ及びそれらの製造方法

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