JPH11241846A - 空気調和機 - Google Patents
空気調和機Info
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- JPH11241846A JPH11241846A JP10042341A JP4234198A JPH11241846A JP H11241846 A JPH11241846 A JP H11241846A JP 10042341 A JP10042341 A JP 10042341A JP 4234198 A JP4234198 A JP 4234198A JP H11241846 A JPH11241846 A JP H11241846A
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- F25B2600/021—Inverters therefor
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- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Abstract
破壊を未然に防止すると共に、起動時の振動を低く抑え
ることのできる空気調和機を提供する。 【解決手段】 出力周波数が可変の電力変換装置を介し
て圧縮機を駆動すると共に、予め定めた周波数範囲及び
時間変化率で、電力変換装置の出力周波数を空調負荷に
応じて変化させる空気調和機において、暖房運転モード
での起動時に前記周波数範囲の最低値よりも所定値だけ
低い起動周波数から、前記時間変化率よりも大きな変化
率で、周波数範囲の最低値に向かうように電力変換装置
の出力周波数を制御する制御手段を備えたことを特徴と
するものである。
Description
電力変換装置を介して圧縮機を駆動すると共に、その出
力周波数を空調負荷に応じて変化させる空気調和機に関
する。
の電力変換装置は、一次側交流電流を直流に変換した
後、スイッチング素子としての例えば大電力トランジス
タ(以下、GTRいう)のオン、オフにより必要な周波
数に変換して二次側へ出力する装置であり、回転数制御
による容量制御法の一般的な手段となりつつある。
転時における時間tと電力変換装置の出力周波数Fとの
関係を示す線図である。周知の如く、空調負荷に応じて
圧縮機を能力制御する電動機の回転速度範囲に対応して
電力変換装置の出力周波数が決定される。そして、起動
制御運転時には速度範囲の最低回転数に対応するA点の
周波数、例えば、10〜20Hzから、室内ユニットに
冷媒が急激に流入した場合に発生する冷媒音の発生を抑
えるべく、所定の時間変化率にてC点、例えば、57H
zまで上昇させ、その周波数にて1〜2分程度保持して
冷凍サイクルを安定させた後、再び所定の時間変化率に
て段階的に周波数の上昇、保持(図示を省略)を繰り返
して速度範囲の最高回転数に対応するD点の周波数、例
えば、105Hzまで上昇させて起動制御運転を終了す
る。この起動制御運転の終了後、空調負荷に応じて電力
変換装置の出力周波数Fの制御が行われ、圧縮機の能力
制御に移行する。
御運転にあっては、起動時のA点から冷凍サイクルを安
定させるために保持するC点まで、電力変換装置の出力
周波数を上昇させる周波数の時間変化率として、空調負
荷の変化に対応させて周波数を変える場合の変化率、例
えば、1Hz/秒程度の比較的小さな時間変化率を採用
していたので、圧縮機の振動が大きくなるという問題が
あった。
回転数に対応する周波数に設定していたので、最低周波
数が高めに定められている場合には、GTR等のスイッ
チング素子に比較的大きな電流が流れて、稀にではある
がこのスイッチング素子を破壊させるという問題もあっ
た。
周波数を決定するに当たり、圧縮機における冷媒の寝込
み量(残留量)や外気温等、負荷の増大要因を考慮して
おらず、これらがスイッチング素子を破壊させる一因に
もなっていた。
速度制御範囲の最低周波数を低めに定めた場合、3相電
源の1相が断線した欠相状態で運転しても電流値が小さ
いために過電流保護回路が動作しないという問題もあっ
た。
れたもので、第1の目的は起動時の電流値を低く抑えて
電力変換装置を構成するスイッチング素子の破壊を未然
に防止することのできる空気調和機を提供するにある。
く抑えることのできる空気調和機を提供するにある。
を確実に実行することのできる空気調和機を提供するに
ある。
出力周波数が可変の電力変換装置を介して圧縮機を駆動
すると共に、予め定めた周波数範囲及び時間変化率で、
前記電力変換装置の出力周波数を空調負荷に応じて変化
させる空気調和機において、起動時に前記周波数範囲の
最低値よりも所定値だけ低い起動周波数から、前記時間
変化率よりも大きな変化率で、前記周波数範囲の最低値
以下の周波数に向かうように前記電力変換装置の出力周
波数を制御する制御手段を備えたことを特徴とするもの
である。
空気調和機において、室外温度を検出する室外温度検出
手段を備え、前記制御手段は検出された室外温度が高い
場合ほど前記起動周波数を高い値に変更することを特徴
とするものである。
空気調和機において、前記圧縮機の前回の運転停止時か
ら今回の運転開始時までの運転停止時間を検出する停止
時間検出手段を備え、前記制御手段は検出された運転停
止時間が長くなるほど前記起動周波数を高い値に変更す
ることを特徴とするものである。
空気調和機において、室外温度が予め定めた基準温度よ
り低いとき前記圧縮機の巻線を加熱する巻線加熱手段を
備え、前記制御手段は前記巻線加熱手段の動作時に、非
動作時よりも前記起動周波数を低い値に変更することを
特徴とするものである。
空気調和機において、室内温度を検出する室内温度検出
手段と、室外温度を検出する室外温度検出手段とを備
え、前記制御手段は検出された室内温度と室外温度との
差が予め定めた基準値より大きい場合、前記起動周波数
を低い値に変更することを特徴とするものである。
の電力変換装置を介して圧縮機を駆動すると共に、前記
電力変換装置の出力周波数を起動周波数から目標周波数
に到達させて以降、空調負荷に応じて変化させる空気調
和機において、起動時に、前記電力変換装置の出力周波
数を、前記起動周波数から前記目標周波数より低い第1
の設定周波数まで上昇させ、前記第1の設定周波数に到
達して以降、前記起動周波数より高く前記第1の設定周
波数より低い第2の設定周波数まで下降させ、この第2
の設定周波数に到達してから所定時間だけ前記第2の設
定周波数に保持し、所定時間の経過後に前記目標周波数
まで上昇させる制御手段を備えたことを特徴とするもの
である。
空気調和機において、前記第1の設定周波数は、前記目
標周波数よりも低く、前記第2の設定周波数は空調負荷
に応じて変化させる前記電力変換装置の出力周波数範囲
の最低値であることを特徴とするものである。
空気調和機において、室外温度を検出する室外温度検出
手段を備え、前記制御手段は検出された室外温度が予め
定めた基準温度よりも低いとき前記第1及び第2の設定
周波数を低い値に変更することを特徴とするものであ
る。
空気調和機において、前記圧縮機の前回の運転停止時か
ら今回の運転開始時までの運転停止時間を検出する停止
時間検出手段を備え、前記制御手段は検出された運転停
止時間が予め定めた基準値より長いとき前記第1及び第
2の設定周波数を低い値に変更することを特徴とするも
のである。
の空気調和機において、室外温度が予め定めた基準温度
より低いとき前記圧縮機の巻線を加熱する巻線加熱手段
を備え、前記制御手段は前記巻線加熱手段の動作時に、
非動作時よりも前記第1及び第2の設定周波数を低い値
に変更することを特徴とするものである。
の空気調和機において、室内温度を検出する室内温度検
出手段と、室外温度を検出する室外温度検出手段とを備
え、前記制御手段は検出された室内温度と室外温度との
差が予め定めた基準値より大きい場合、前記第1及び第
2の設定周波数を低い値に変更することを特徴とするも
のである。
の空気調和機において、前記電力変換装置に供給される
電源電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記制御手段
は検出された電源電圧が定格電圧に対して予め定めた基
準値より低い場合、前記第1及び第2の設定周波数を低
い値に変更し、電源電圧が定格電圧に対して予め定めた
基準値より高い場合、前記第1及び第2の設定周波数を
高い値に変更することを特徴とするものである。
実施形態に基づいて詳細に説明する。
の概略構成を示すブロック図である。同図において、1
は単相交流電源であり、2はリモコン装置である。単相
交流電源1に室内ユニット10が接続され、リモコン装
置2から赤外線による制御信号が送信される。室内ユニ
ット10は制御手段としてのマイクロコンピュータを含
んでなる室内制御部11と、リモコン装置2の信号を受
信して室内制御部11に加える受光部12と、室内制御
部11によって回転数制御が行われる室内ファンモータ
13と、室内温度を検出して室内制御部11に加える室
内温度センサ14と、室内熱交換器温度を検出して室内
制御部11に加える室内熱交換器温度センサ15とで構
成されている。そして、この室内ユニット10に室外ユ
ニット20が接続されている。
クロコンピュータを含んでなる室外制御部21と、交流
を直流に変換した後、空調負荷に応じた周波数の交流を
出力する電力変換装置としてのインバータ回路22と、
その出力端に接続された圧縮機モータ23と、室外制御
部21によって回転制御が行われる室外ファンモータ2
4と、インバータ回路22の入力電流を検出して室外制
御部21に加える電流センサ25と、室外熱交換器の温
度を検出して室外制御部21に加える室外熱交換器温度
センサ26と、室外温度を検出して室外制御部21に加
える室外温度センサ27とで構成されており、このう
ち、室外制御部21が前述の室内制御部11に対して2
本の電源線ACLと1本の信号線SLとで接続され、室
内制御部11から室外制御部21に動作電力を供給し、
それぞれ内蔵するマイクロコンピュータどうしが制御情
報を送受信するようになっている。
動作を、運転モードが暖房である場合について以下に説
明する。
加えられると共に、電源線ACLを介して、室外制御部
21に加えられる。室内制御部11は交流を整流、平滑
してマイクロコンピュータ、受光部12及び室内ファン
モータ13の動作に必要な直流に変換する。室外制御部
21もまた交流を整流、平滑してマイクロコンピュー
タ、インバータ回路22、室外ファンモータ24等の動
作に必要な直流に変換する。室内制御部11は室内ファ
ンモータ13を速度制御するためのインバータを、室外
制御部21は室外ファンモータ24を速度制御するする
ためのインバータをそれぞれ含むが、本発明に直接的に
関係しないのでその説明を省略する。
運転モード、室内温度、風量等の設定信号とが赤外線の
直列信号として放射されると、受光部12がそれらの信
号を受信し、並列信号に変換して室内制御部11を構成
する図示省略のマイクロコンピュータに加える。このマ
イクロコンピュータは室内熱交換器温度センサ15の温
度検出値に応じて室内ファンモータ13を起動制御する
と共に、リモコン装置2の設定風量に追随するように制
御する。また、室内制御部11を構成するマイクロコン
ピュータはリモコン装置2による設定室温と、室内温度
センサ14による検出温度とを比較し、そのときの空調
負荷に応じた空調能力を発揮するようなインバータ回路
22の出力周波数を演算し、運転モード信号と併せて室
外制御部21に送信する。
コンピュータは運転モードに応じて図示を省略した四方
弁を制御すると共に、室内制御部から送信された周波数
の交流が出力されるようにインバータ回路22を制御し
て、圧縮機モータ23を速度制御すると共に、室外ファ
ンモータ24の速度をも制御する。また、室外制御部2
1を構成するマイクロコンピュータは室外熱交換器温度
センサ26の温度検出値に基づいて、暖房運転時におけ
る室外熱交換器の着霜の有無を判定し、着霜時には短時
間だけ四方弁を切換える等の操作を実行して除霜する。
また、室外制御部21を構成するマイクロコンピュータ
は電流センサ25の検出信号に基づいてインバータ回路
22の入力電流が予め定めた閾値を超えるとき、インバ
ータ回路22の動作を停止してスイッチング素子の破壊
を未然に防止する機能をも備えている。
転時におけるインバータ回路22の制御、起動時におけ
る室内ファンモータ13の制御、除霜制御等については
種々に提案され、かつ、公知でもあるのでこれ以上の説
明を省略し、起動制御について図2乃至図5及び図9を
も参照して以下に説明する。
の起動周波数は、空調負荷に対応した制御範囲の最低値
Fmin に設定したのに対して、本実施形態では起動周波
数Fst0 として制御範囲の最低値Fmin よりも低い値に
設定する。そして、起動周波数Fst0 から時間変化率d
F/dt=βにて上昇せしめ、制御範囲の最低値Fmin
よりも低い周波数Fa に到達した時点にて通常運転時の
時間変化率dF/dt=αにて、制御範囲の最高値Fma
x まで、段階的に上昇(図面では簡単化のために直線で
示した)させ、これ以降、通常運転に移行すると共に、
周波数を下降させる場合には上昇時と同一の時間変化率
dF/dt=αにて変化させる。
の最低値が30Hz、最高値が105Hzであったとす
ると、起動周波数Fst0 を10Hzに、時間変化率変更
周波数Fa を20Hzに設定し、通常運転時の時間変化
率αが1Hz/秒であれば、起動時の時間変化率βを3
Hz/秒程度に設定すると好結果が得られる。
する電力変換装置の出力周波数と入力電流との間には、
図3(a)の曲線Pに示すように回転数の増大に応じて
指数関数的に単調に増大する。従って、図2に示したよ
うに、起動周波数Fst0 を周波数制御範囲の最低値Fmi
n よりも低く設定することによって、起動電流を低く抑
えることができる。また、起動周波数Fst0 から周波数
を上昇させる際に、通常運転時の時間変化率よりも大き
い時間変化率を採用することによって、時間変化率を低
くしたことに起因する振動の発生を防止することができ
る。
合、暖房運転時の外気温度が低いときの負荷は必然的に
大きくなり、また、圧縮機に残留する冷媒量、すなわ
ち、冷媒寝込み量が多くなると、これを駆動する入力電
流も図3(b)の曲線Qに示すように指数関数的に増大
する。このような場合、起動周波数Fst0 をより低く設
定することによって、起動電流を低く抑えることができ
る。反対に、室温と外気温との温度差が大きい場合には
負荷が大きく、その温度差が少ないときには負荷も小さ
い。従って、温度差が大きいとき起動周波数Fst0 を下
げ、温度差が小さいとき起動周波数を上げることによっ
て起動電流の抑制のみならず、起動特性を向上させるこ
とができる。
御について、例えば、室内制御部11を構成するマイク
ロコンピュータの処理手順を図4及び図5を参照して説
明する。先ず、ステップ101 で起動指令が与えられたと
すると、ステップ102 で設定された電力変換装置の周波
数制御範囲の最高値Fmax 、最低値Fmin 、リモコン装
置2による設定室温Ts 、室内温度センサ14による検
出室温Ta 、設定された時間変化率変更周波数Fa 、時
間変化率α,βを読込む。続いて、ステップ103にて、
図5(a)〜(e)に示すいずれかの方法で起動周波数
Fst0 を決定する。続いて、ステップ104 で時間tを計
測すると共に、起動周波数Fst0 から時間変化率βに従
って運転周波数Fを増大させる。次のステップ105 では
運転周波数Fが時間変化率変更周波数Fa に到達したか
否かを判定し、到達するまでステップ104 の処理を繰返
す。
数Fa に到達したと判定すると、ステップ106 にて、時
間変化率変更周波数Fa から時間変化率αに従って運転
周波数Fを増大させる。次のステップ107 では運転周波
数Fが最高値Fmax に到達したか否かを判定し、到達す
るまでステップ106 の処理を繰返す。なお、ここでは、
図面の簡単化のために、周波数を所定時間だけ保持しつ
つ順次増大する処理を省略して示してある。
したと判定すると、空調負荷に対応した通常の空調制御
に移行する。そこで、ステップ108 にて設定室温Ts が
検出室温Ta より大きいか否かを判定する。このとき、
設定室温Ts が検出室温Taより小さい場合にはステッ
プ110 にて時間変化率αにて運転周波数Fを減少させ、
その後、ステップ111 で停止指令の有無を判定して、停
止指令が無い場合には再びステップ108 の処理に戻り、
このステップ108 にて設定室温Ts が検出室温Ta より
大きいと判定した場合には、ステップ109 にて時間変化
率αにて運転周波数Fを増大させる処理を実行してステ
ップ111 の処理に進む。そして、停止指令が有れば、そ
こで処理を終了する。
方法を示したもので、(a)のステップ103Aに示したよ
うに一定値aHzに決定したり、(b)のステップ103B
に示したようにそのときの外気温をTo (℃)として、
To +15Hzに決定したりする。あるいは、(c)の
ステップ103Cに示したように前回の停止時刻から今回起
動するまでの停止時間をh(時間)として、2・h+1
0Hzに設定することにより、圧縮機における冷媒寝込
み量に応じて起動周波数Fst0 を適切に定める。(d)
は圧縮機モータ23が巻線加熱器を備え、気温の低いと
きにのみ巻線加熱器に通電する加熱手段を動作させるも
のを対象として、ステップ103Dにて加熱手段が動作中か
否かを判定し、動作中であればステップ103Eにて起動周
波数Fst0 を10Hzに設定し、動作中でなれければス
テップ103Fにて15Hzに設定する。この結果、圧縮機
の負荷に応じて起動周波数Fst0 を適切に変更すること
ができる。(e)は設定室温Ts と検出室温Ta との
差、すなわち、空調負荷に応じて起動周波数Fst0 を変
更しようとするもので、ステップ103GにてTs とTaと
の差が基準偏差ΔTref より小さいか否かを判定し、小
さい場合にはステップ103Hにて一定値aHzに決定し、
小さくない場合にはステップ103Iにてa−ρHzに決定
する。
周波数を負荷に応じて適当に設定することにより起動時
の電流値を低く抑えることができる。また、起動周波数
の時間変化率を大きくすることにより起動時の振動を低
く抑えることができる。
を構成するマイクロコンピュータに図4及び図5に示す
処理機能を持たせたが、これらの処理機能を室外制御部
21を構成するマイクロコンピュータに持たせたり、あ
るいは、室内制御部11を構成するマイクロコンピュー
タと室外制御部21を構成するマイクロコンピュータに
これらの処理機能を分散させるようにしても良い。
運転停止時間、巻線加熱手段の動作状態、空調負荷等、
電流値の増大や冷媒流通音の発生に影響する要因毎に起
動周波数Fst0 を変更したが、これら電流値の増大や冷
媒流通音の発生に影響する複数の要因を加味して起動周
波数Fst0 を設定変更することにより、起動特性をさら
に改善することができる。
暖房モードにおける起動制御運転時の電力変換装置の出
力周波数Fと時間との関係を示す線図である。この場
合、ハードウェアの構成は図1に示した第1の実施形態
と同一であるのでその説明を省略し、起動周波数Fst0
の決定及び起動時の時間変化率もまた第1の実施形態と
同様である。しかるに、本実施形態では時間変化率変更
周波数Fa に到達した以降、通常の時間変化率αで増大
させるが、周波数変更範囲の最低値Fmin よりも大きい
第1の設定周波数Fs1としてのB点、例えば45Hzま
で上昇させる。続いて、周波数変更範囲の最低値Fmin
又はこれに近い第2の設定周波数Fs2としてのC点、例
えば、28Hzまで下降させ、この周波数にて180秒
間保持し、続いて、通常の時間変化率αにてD点、例え
ば、57Hzまで上昇させ、この周波数にて60秒間保
持した後、さらに、通常の時間変化率αにて90Hzま
で上昇させ、この周波数にて180秒間保持した後、起
動制御運転の最終的な目標周波数としての周波数変更範
囲の最高値Fmax 、例えば、105Hzまで上昇させ、
180秒間保持して起動制御運転を終了する。その後、
通常運転に移行すると共に、周波数を下降させる場合に
は上昇時と同一の時間変化率dF/dt=αにて変化さ
せる。
a に到達した以降、通常の時間変化率αで周波数変更範
囲の最低値Fmin よりも大きい第1の設定周波数Fs1ま
で上昇させた後、第2の設定周波数Fs2に下降させる操
作を加えることにより、インバータ回路22と圧縮機モ
ータ23との3相結線のうちの1本が断線する、いわゆ
る、欠相を早期に検出することができる。すなわち、時
間変化率変更周波数Fa から順次階段状に周波数を上昇
させる場合、初期段階では周波数が低いために電流セン
サ25の検出値も小さく、欠相を判断できる電流を生じ
ない。そのため、周波数をD点まで増大させる段階で漸
く欠相と判定し得る電流値に至る。本実施形態では起動
制御運転期間の初期の段階にて時間変化率変更周波数F
a から第1の設定周波数Fs1に上昇させてから第2の設
定周波数Fs2に下降させることにより、欠相を判断でき
る電流を生じさせる。この結果、インバータ回路22を
構成するスイッチング素子としてのGTRを破損させる
原因を早期に検出し、必要な措置を講じることができ
る。
s2を含めた制御について、例えば、室内制御部11を構
成するマイクロコンピュータの処理手順を示す図7及び
図8を参照して説明する。先ず、図7に示したように、
ステップ201 で起動指令が与えられたとすると、ステッ
プ202 で設定された電力変換装置の周波数制御範囲の最
高値Fmax 、最低値Fmin 、リモコン装置2による設定
室温Ts 、室内温度センサ14による検出室温Ta 、設
定された起動周波数Fst0 ,時間変化率変更周波数Fa
、時間変化率α,β、階段状に上昇させる途中の周波
数F1 ,F2 及び周波数保持時間ts1〜ts4を読込む。
続いて、ステップ203 にて、図8(a)〜(f)に示す
いずれかの方法で第1及び第2の設定周波数Fs1,Fs2
を決定する。続いて、ステップ204 で時間tを計測する
と共に、起動周波数Fst0 から時間変化率βに従って運
転周波数Fを増大させる。次のステップ205 では運転周
波数Fが時間変化率変更周波数Fa に到達したか否かを
判定し、到達するまでステップ204 の処理を繰返す。
数Fa に到達したと判定すると、ステップ206 にて、時
間変化率変更周波数Fa から時間変化率αに従って運転
周波数Fを増大させる。次のステップ207 では運転周波
数Fが第1の設定周波数Fs1、例えば、45Hzに到達
したか否かを判定し、到達するまでステップ206 の処理
を繰返す。そして、運転周波数Fが第1の設定周波数F
s1に到達したと判定すると、ステップ208 にて、第1の
設定周波数Fs1から時間変化率αに従って運転周波数F
を減少させる。次のステップ209 では運転周波数Fが第
2の設定周波数Fs2、例えば、28Hzに到達したか否
かを判定し、到達するまでステップ208の処理を繰返
す。運転周波数Fが第2の設定周波数Fs2に到達する
と、ステップ210 で時間計測を開始すると共に、計測時
間が設定値ts1、例えば、180秒を経過したか否かを
判定し、設定値ts1を経過した時点にてステップ211 以
下の処理を実行する。
ら時間変化率αに従って運転周波数Fを増大させる。次
のステップ212 では運転周波数Fが階段状に上昇させる
最初の周波数F1 、例えば、57Hzに到達したか否か
を判定し、到達するまでステップ211 の処理を繰返す。
そして、運転周波数Fが周波数F1 に到達したと判定す
ると、ステップ213 にて、時間設定値ts2、例えば、6
0秒を経過したか否かを判定し、設定値ts2を経過した
以降、同様な周波数増大操作を繰返す。
最高値に到達したか否かを判定し、到達すればステップ
215 にて時間計測を開始すると共に、計測時間が設定値
ts4、例えば、180秒を経過したか否かを判定し、設
定値ts4を経過した時点から空調負荷に応じた能力制御
に移行する。そこで、ステップ216 にて設定室温Tsが
検出室温Ta より高いか否かを判定する。このとき、設
定室温Ts が検出室温Ta より低い場合にはステップ21
8 にて時間変化率αにて運転周波数Fを減少させ、その
後、ステップ219 で停止指令の有無を判定して、停止指
令が無い場合には再びステップ216 以下の処理に戻り、
このステップ216 にて設定室温Ts が検出室温Ta より
高いと判定した場合には、ステップ217 にて時間変化率
αにて運転周波数Fを増大させる処理を実行してステッ
プ219 の処理に進む。そして、停止指令が有れば、そこ
で処理を終了する。
s2を決定する種々の方法を示したもので、(a)のステ
ップ203Aに示したようにFs1をbHzに、Fs2をcHz
に決定したり、(b)に示したようにステップ203Bにて
外気温をTo が予め定めた閾値Tref より低いか否かを
判定し、Tref より低い場合にははステップ203CにてF
s1,Fs2としてb−γHz,c−γHzに決定し、Tre
f 以上であればステップ203DにてFs1,Fs2としてbH
z,cHzに決定する。
ように前回の停止時刻から今回起動するまでの停止時間
をh(時間)を計測し、ステップ203Fにて停止時間hが
基準値href より長いか否かを判定し、長いと判定した
とき、ステップ203GにてFs1=b−δHzに、Fs2=c
−δHzにそれぞれ設定し、停止時間hが基準値href
より長くない場合にはステップ203HでFs1,Fs2として
b,cに決定することにより、圧縮機における冷媒寝込
み量に応じて第1及び第2の設定周波数を適切に定め
る。
備え、気温の低いときにのみ巻線加熱器に通電する加熱
手段を動作させるものを対象として、ステップ203Iにて
加熱手段が動作中か否かを判定し、動作中であればステ
ップ203JにてFs1=b−εHzに、Fs2=c−εHzに
それぞれ設定し、動作中でなれければステップ203KでF
s1=bHz、Fs2=cHzに決定する。この結果、圧縮
機の負荷に応じて第1及び第2の設定周波数を適切に変
更することができる。
差、すなわち、空調負荷に応じて設定周波数Fs1,Fs2
を変更しようとするもので、ステップ203LにてTa とT
o との差が基準偏差ΔTref より大きいか否かを判定
し、大きい場合にはステップ203Mにて、Fs1=b−ηH
z、Fs2=c−ηHzにそれぞれ設定し、大きくない場
合にはステップ203NにてFs1=bHz、Fs2=cHzに
設定する。
制限されている場合に、この許容範囲にあってもその定
格電圧Vs に対して一定値以上の差がある場合に第1及
び第2の周波数設定値Fs1,Fs2を変更するもので、ス
テップ203Oにて第1及び第2の周波数設定値としてFs1
=bHz、Fs2=cHzに設定した後、ステップ203Pに
て定格電圧Vs と測定電圧Va との偏差分が基準値ΔV
ref 以上か否かを検出し、基準値以上であればステップ
203Qにて定格電圧Vs に対して測定電圧Va が低いか否
かを判定し、低い場合にはステップ203Rにて、Fs1=b
−θHz、Fs2=c−θHzにそれぞれ設定し、低くな
い場合にはステップ203SにてFs1=b+θHz、Fs2=
c+θHzにそれぞれ設定する。一方、ステップ203Pに
て定格電圧Vs と測定電圧Va との偏差分が基準値ΔV
ref より小さいと判定した場合には第1及び第2の周波
数設定値Fs1=b、Fs2=cをそのまま採用する。
は、起動制御運転の最終の目標周波数を圧縮機の能力制
御範囲の最高値Fmax としたが、この目標周波数は最高
値Fmax に近似した値であれば上述したと同様な動作を
させることができる。なお、上述した、定数b,c,
γ,δ,ε,η,θ,ρは予め定めておくものとする。
の大小、電源電圧の高低等、インバータ回路22を構成
するスイッチング素子に大きな電流が流れやすいとき第
1及び第2の設定周波数を高く設定し、反対に、電流が
少ないと予測されるとき第1及び第2の設定周波数を低
く設定することにより、インバータ回路22を構成する
スイッチング素子としてのGTRを破損させる欠相を早
期に検出し、必要な措置を講じることができる。
を構成するマイクロコンピュータに図7及び図8に示す
処理機能を持たせたが、これらの処理機能を室外制御部
21を構成するマイクロコンピュータに持たせたり、あ
るいは、室内制御部11を構成するマイクロコンピュー
タと室外制御部21を構成するマイクロコンピュータに
これらの処理機能を分散させるようにしても良い。
転停止時間、巻線加熱手段の動作状態、空調負荷、電源
電圧等、電流値に影響する要因毎に第1及び第2の設定
周波数Fs1,Fs2を変更したが、これら電流値に影響す
る複数の要因を加味して第1及び第2の設定周波数Fs
1,Fs2を設定変更することにより、欠相時の過電流保
護をより一層確実にすることができる。
求項1に係る発明によれば、暖房運転モードでの起動時
に空調負荷に応じて変化させる周波数範囲の最低値より
も所定値だけ低い起動周波数から、通常時よりも大きな
時間変化率で、周波数範囲の最低値に向かうように電力
変化装置の出力周波数を制御するので、起動時の電流値
を低く抑えて電力変換装置を構成するスイッチング素子
の破壊を未然に防止すると共に、起動時の振動を低く抑
えることができる。
高い場合ほど起動周波数を高い値に変更し、請求項3に
係る発明によれば、圧縮機の運転停止時間が長くなるほ
ど起動周波数を高い値に変更し、請求項4に係る発明に
よれば、巻線加熱手段の動作時に、非動作時よりも起動
周波数を低い値に変更し、請求項5に係る発明によれ
ば、室内温度と室外温度との差が大きい場合に、起動周
波数を低い値に変更するので、それぞれスイッチング素
子の破壊防止及び起動時の振動低減の効果が高められ
る。
ードでの起動時に、電力変換装置の出力周波数を、起動
周波数から目標周波数より低い第1の設定周波数まで上
昇させ、第1の設定周波数に到達して以降、起動周波数
より高く第1の設定周波数より低い第2の設定周波数ま
で下降させ、この第2の設定周波数に到達してから所定
時間だけ第2の設定周波数に保持し、所定時間の経過後
に目標周波数まで上昇させるので、欠相時の過電流保護
を確実に実行することのできる。
周波数は、目標周波数よりも低く、第2の設定周波数は
空調負荷に応じて変化させる電力変換装置の出力周波数
範囲の最低値に設定し、請求項8に係る発明によれば、
室外温度が予め定めた基準温度よりも低いとき第1及び
第2の設定周波数を低い値に変更し、請求項9に係る発
明によれば、運転停止時間が予め定めた基準値より長い
とき、第1及び第2の設定周波数を低い値に変更し、請
求項10に係る発明によれば、巻線加熱手段の動作時
に、第1及び第2の設定周波数を非動作時よりも低い値
に変更し、請求項11に係る発明によれば、室内温度と
室外温度との差が予め定めた基準値より大きい場合、第
1及び第2の設定周波数を低い値に変更し、請求項12
に係る発明によれば、電源電圧が定格電圧比較して基準
値よりも低い場合に第1及び第2の設定周波数を低い値
に変更し、基準値よりも高い場合に第1及び第2の設定
周波数を高い値に変更するので、それぞれ過電流保護の
効果が高められる。
御部の構成を示すブロック図。
するために、電力変換装置の出力周波数と時間との関係
を示した線図。
するために、電力変換装置の入力電流と出力周波数との
関係、及び、入力電流と冷媒寝込み量との関係をそれぞ
れ示した線図。
ために、室内制御部を構成するマイクロコンピュータの
処理手順を示すフローチャート。
の一つの具体例を示した図。
内制御部を構成するマイクロコンピュータの処理手順を
示すフローチャート。
するために、電力変換装置の出力周波数と時間との関係
を示した線図。
の一つの具体例を示した図。
力変換装置の出力周波数と時間との関係を示した線図。
Claims (12)
- 【請求項1】出力周波数が可変の電力変換装置を介して
圧縮機を駆動すると共に、予め定めた周波数範囲及び時
間変化率で、前記電力変換装置の出力周波数を空調負荷
に応じて変化させる空気調和機において、起動時に前記
周波数範囲の最低値よりも所定値だけ低い起動周波数か
ら、前記時間変化率よりも大きな変化率で、前記周波数
範囲の最低値以下の周波数に向かうように前記電力変換
装置の出力周波数を制御する制御手段を備えたことを特
徴とする空気調和機。 - 【請求項2】室外温度を検出する室外温度検出手段を備
え、前記制御手段は検出された室外温度が高い場合ほど
前記起動周波数を高い値に変更することを特徴とする請
求項1に記載の空気調和機。 - 【請求項3】前記圧縮機の前回の運転停止時から今回の
運転開始時までの運転停止時間を検出する停止時間検出
手段を備え、前記制御手段は検出された運転停止時間が
長くなるほど前記起動周波数を高い値に変更することを
特徴とする請求項1に記載の空気調和機。 - 【請求項4】室外温度が予め定めた基準温度より低いと
き前記圧縮機の巻線を加熱する巻線加熱手段を備え、前
記制御手段は前記巻線加熱手段の動作時に、非動作時よ
りも前記起動周波数を低い値に変更することを特徴とす
る請求項1に記載の空気調和機。 - 【請求項5】室内温度を検出する室内温度検出手段と、
室外温度を検出する室外温度検出手段とを備え、前記制
御手段は検出された室内温度と室外温度との差が予め定
めた基準値より大きい場合、前記起動周波数を低い値に
変更することを特徴とする請求項1に記載の空気調和
機。 - 【請求項6】出力周波数が可変の電力変換装置を介して
圧縮機を駆動すると共に、前記電力変換装置の出力周波
数を起動周波数から目標周波数に到達させて以降、空調
負荷に応じて変化させる空気調和機において、起動時
に、前記電力変換装置の出力周波数を、前記起動周波数
から前記目標周波数より低い第1の設定周波数まで上昇
させ、前記第1の設定周波数に到達して以降、前記起動
周波数より高く前記第1の設定周波数より低い第2の設
定周波数まで下降させ、この第2の設定周波数に到達し
てから所定時間だけ前記第2の設定周波数に保持し、所
定時間の経過後に前記目標周波数まで上昇させる制御手
段を備えたことを特徴とする空気調和機。 - 【請求項7】前記第1の設定周波数は、前記目標周波数
よりも低く、前記第2の設定周波数は空調負荷に応じて
変化させる前記電力変換装置の出力周波数範囲の最低値
であることを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。 - 【請求項8】室外温度を検出する室外温度検出手段を備
え、前記制御手段は検出された室外温度が予め定めた基
準温度よりも低いとき前記第1及び第2の設定周波数を
低い値に変更することを特徴とする請求項6に記載の空
気調和機。 - 【請求項9】前記圧縮機の前回の運転停止時から今回の
運転開始時までの運転停止時間を検出する停止時間検出
手段を備え、前記制御手段は検出された運転停止時間が
予め定めた基準値より長いとき前記第1及び第2の設定
周波数を低い値に変更することを特徴とする請求項6に
記載の空気調和機。 - 【請求項10】室外温度が予め定めた基準温度より低い
とき前記圧縮機の巻線を加熱する巻線加熱手段を備え、
前記制御手段は前記巻線加熱手段の動作時に、非動作時
よりも前記第1及び第2の設定周波数を低い値に変更す
ることを特徴とする請求項6に記載の空気調和機。 - 【請求項11】室内温度を検出する室内温度検出手段
と、室外温度を検出する室外温度検出手段とを備え、前
記制御手段は検出された室内温度と室外温度との差が予
め定めた基準値より大きい場合、前記第1及び第2の設
定周波数を低い値に変更することを特徴とする請求項6
に記載の空気調和機。 - 【請求項12】前記電力変換装置に供給される電源電圧
を検出する電圧検出手段を備え、前記制御手段は検出さ
れた電源電圧が定格電圧に対して予め定めた基準値より
低い場合、前記第1及び第2の設定周波数を低い値に変
更し、電源電圧が定格電圧に対して予め定めた基準値よ
り高い場合、前記第1及び第2の設定周波数を高い値に
変更することを特徴とする請求項6に記載の空気調和
機。
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