JPH1124174A - 原稿読み取り速度制御装置 - Google Patents

原稿読み取り速度制御装置

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JPH1124174A
JPH1124174A JP17338397A JP17338397A JPH1124174A JP H1124174 A JPH1124174 A JP H1124174A JP 17338397 A JP17338397 A JP 17338397A JP 17338397 A JP17338397 A JP 17338397A JP H1124174 A JPH1124174 A JP H1124174A
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徹男 桜井
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嘉春 新戸
Shuichi Yamazaki
修一 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最小分解能以下の可変倍率ステップを達成で
きる原稿読み取り速度制御装置を得る。 【解決手段】 原稿の一端部より走査する光学系を駆動
しまたは原稿の一端部より走査を行うために原稿を搬送
するステッピングモータ4と、ステッピングモータ4を
駆動するためのステッピングモータ駆動手段3と、マイ
クロプロセッサ1内部にあり、ステッピングモータ駆動
手段3に一連のパルスを供給するためにマイクロプロセ
ッサ1の基本動作クロックをカウントし、原稿の走査速
度に応じて所定時間毎に動作する可変タイマー装置とを
有し、可変タイマー装置の1回または複数回のカウント
動作につき1回又は複数回そのカウント値を変化させ
て、原稿を走査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロプロセッ
サによりステッピングモータを制御して露光走査速度を
制御する複写機、スキャナー等における原稿読み取り速
度制御装置に関するもので、マイクロプロセッサにより
ステッピングモータの回転数を制御するあらゆる機器に
応用可能なものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、スキャナー等における原稿読み
取り装置の駆動源としてステッピングモータを用い、ス
テッピングモータのパルスレートを制御することにより
原稿読み取り速度を制御している。そして、ステッピン
グモータのパルスレートを決めるために、外部からのシ
ステムクロックをもとに、これを分周したクロックをマ
イクロプロセッサ(マイクロコンピュータあるいはCP
Uともいう。以下、ここでは「CPU」という。)の内
部タイマーの入力とし、このクロックによってステッピ
ングモータを制御するための外部ポートを制御する方法
が知られている。複写機あるいはスキャナーの原稿読み
取りでは、副走査方向の複写倍率を変えるために、読み
取り時の走査速度を変える方式が一般に採用されてい
る。このためにステッピングモータの回転数を可変とし
てこれを制御するが、そのためにCPUの内部タイマー
の値を変更している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の複写機あるいは
スキャナーは、複写倍率を例えば25%〜400%の範
囲で変倍可能である。また、この変倍範囲を1%ステッ
プで変倍するのが一般的であるが、例えば0.1%ステ
ップというようにさらに細かいステップで変倍可能であ
ることが望まれている。上記のように、倍率を25%〜
400%の範囲で変更可能で、1%ステップで変倍する
場合、最小分解能は0.3〜0.5%である。最小分解
能はモータの出力、照明用のランプ、ミラー及びこれら
を保持する保持体からなる走行体の質量、並びに走行体
による走査速度を考慮して決められる。上記のように2
5%〜400%の範囲で変倍可能であるとすれば、最大
倍率と最小倍率のときの走査速度比は16倍(400
(%)÷25(%)=16)であり、最小倍率のときの
走査速度は最大倍率のときの走査速度の16倍になる。
また、光学系移動型のスキャナーでは、走査終了後キャ
リッジをホームポジションまで戻す必要があり、キャリ
ッジを戻すときの高速性とモータ出力も考慮してモータ
軸の回転数が決められる。
【0004】この結果、ステッピングモータが1ステッ
プ角(例えば0.72゜)回るためのCPUのカウント
数が100%倍率のとき340であったとすると、最小
分解能は100%倍率時に 1/340≒0.0029 で0.29%となる。つまり、ステッピングモータを使
って0.1%単位の変倍を行おうとしても、CPUの基
本クロックをカウントして、1ステップ回すためのパル
ス作成のカウント数が1000以上なければ、0.1%
単位の変倍を行うことはできない。1000以上のカウ
ント数にするには、モータの減速比を大きくするか、C
PUの基本クロックを上げるしかないが、前者は、スキ
ャナーのリターン時や高縮小時に速度不足になり、後者
はCPUの動作速度の上限以上となるので、実現は困難
である。
【0005】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、最小分解能以下の可変倍率ス
テップを達成することができる原稿読み取り速度制御装
置を提供することにある。具体的な数値を例にすれば、
上記の例のように最小分解能の倍率が0.29%の場
合、例えばこの約1/3の0.1%の可変倍率ステップ
を得ることができる原稿読み取り速度制御装置を実現し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、原稿台上の原稿の画像を
スリット状に照明し、原稿の一端部より走査する光学系
と、この光学系を駆動するステッピングモータと、ステ
ッピングモータを駆動するためのステッピングモータ駆
動手段と、マイクロプロセッサ内部にあり、上記ステッ
ピングモータ駆動手段に一連のパルスを供給するために
マイクロプロセッサの基本動作クロックをカウントし、
原稿の走査速度に応じて所定時間毎に動作する可変タイ
マー装置とを有する原稿読み取り速度制御装置におい
て、上記可変タイマー装置の1回または複数回のカウン
ト動作につき1回又は複数回そのカウント値を変化させ
て、原稿を走査することを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、原稿の一端部より
走査を行うために原稿を搬送するステッピングモータ
と、このステッピングモータを駆動するためのステッピ
ングモータ駆動手段と、マイクロプロセッサ内部にあ
り、上記ステッピングモータ駆動手段に一連のパルスを
供給するためにマイクロプロセッサの基本動作クロック
をカウントし、原稿の走査速度に応じて所定時間毎に動
作する可変タイマー装置とを有する原稿読み取り装置に
おいて、上記可変タイマー装置の1回または複数回のカ
ウント動作につき1回又は複数回そのカウント値を変化
させて、原稿を走査することを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の原
稿読み取り速度制御装置において、画像形成倍率をMと
するとき、原稿の読み取り速度変化の1ステップを1/
Mで行うように、可変タイマー装置の1回または複数回
のカウント動作につき1回又は複数回そのカウント値を
変化させて原稿を走査することを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項2記載の原
稿読み取り速度制御装置において、画像形成倍率をMと
するとき、原稿の読み取り速度変化の1ステップを1/
Mで行うように、可変タイマー装置の1回または複数回
のカウント動作につき1回又は複数回そのカウント値を
変化させて原稿を走査することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる原稿読み取
り速度制御装置の実施の形態を図面を参照しながら説明
する。スキャナーに使うステッピングモータは、できる
だけ滑らかに動かすために一般に5相のステッピングモ
ータが使われ、駆動方式としては10相の駆動パルスに
よるハーフステップ駆動が用いられている。この10相
の駆動パルスは一般に駆動ドライバー基板で作られ、こ
の駆動ドライバーに対しCPUより倍率に応じたパルス
列を与える。また、加減速時はモータの脱調及びスキャ
ナーの振動を押さえるため、CPUから出力されるパル
スを順次増加し、また順次減少させている。
【0011】図1に本発明に用いられるステッピングモ
ータの制御回路の一例を示す。図1において、CPU
(マイクロプロセッサ)1としてNEC製のV55P1
を使用している。V55P1を使用する理由は、リアル
タイム出力ポートとマクロサービスの組合せでインター
バルタイマ値を制御することができ、ステッピングモー
タ制御用のパルスを、ソフトウエアの負担なしで容易に
作られるためである。CPU1としては、上記V55P
1以外のものを適宜選択して用いても差し支えない。こ
こで、マイクロサービスとは、単純なデータ転送など
を、割り込み要求で起動されるマイクロプログラム(C
PU内部の専用ファームウェア)で処理する機能のこと
で、従来、ユーザ・プログラムでコーディングし実行し
ていた単純かつ定型的な割り込み処理を自動処理するも
のである。また、リアルタイム出力ポート機能は、タイ
マ0からのプログラマブルなインターバルでポート7バ
ッファの内容を1ビット単位で出力することができる機
能のことである。上記タイマ0は、タイマ・レジスタ
0、コンベア・レジスタ、キャプチャ・レジスタから構
成され、16ビットのフリー・ランニング・タイマとし
て機能する。
【0012】上記CPU1のポート7は、ステッピング
モータドライバー3に接続され、このステッピングモー
タドライバー3を介してステッピングモータ4の出力制
御を行っている。CPU1にはクロックパルス発振器2
が接続され、外部からシステムクロックが入力されるよ
うになっている。
【0013】上記ステッピングモータ制御のCPU内部
のブロック図を図6に示す。図6において、ステッピン
グモータ4の相切り換えの出力パターンは外部メモリー
空間の出力データ領域に確保され、ステッピングモータ
4の駆動間隔を制御するためのパルスレートは、出力タ
イミングデータ領域に確保される。リアルタイム出力ポ
ートはタイマ0を基に構成されており、タイマ0のカウ
ント・クロックのソースはシステムクロックφの8分周
出力すなわちφ/8となっている。このシステムクロッ
クφは固定のため、ステッピングモータの回転速度の分
解能はφ/8となっていて、これ以下の分解能を得るこ
とはできない。例えば、システムクロックφが12.5
MHzであるとすると、φ/8は640nsとなり、こ
れが分解能であり、これ以下でのステッピングモータの
速度の微調整は不可能であった。
【0014】本発明は、前述のようにCPU1のマクロ
サービスを活用し、最小のソフトウエア負担で分解能以
下の微調整を可能にするものであって、そのために、パ
ルスレートを時間的に変化させ、その速度の平均値をと
ることにより0.1%ステップの倍率の微調整を達成し
ている。
【0015】ここで、スキャナーの構造例について説明
する。図2において、ステッピングモータ4の回転力
は、タイミングベルトを介して駆動プーリ13に伝達さ
れ、さらに、一対のプーリ14、15間に掛け渡され、
上記駆動プーリ13に巻きつけられた駆動ワイヤ12に
伝達されるようになっている。駆動ワイヤ12は、原稿
載置台を構成するコンタクトガラス11の下方にコンタ
クトガラス11と平行に張設され、コンタクトガラス1
1上に載置される原稿を走査するための第1キャリッジ
と第2キャリッジに連結されている。第1キャリッジは
上記原稿を照明するための蛍光灯などからなる光源5
a,5bと第1ミラー6とを有してなり、コンタクトガ
ラス11に平行に移動可能に構成されている。第2キャ
リッジは第2ミラー7と第3ミラー8とを有してなり、
コンタクトガラス11に平行に移動可能に構成されてい
る。
【0016】第1キャリッジは光源5a,5bでコンタ
クトガラス11上の原稿をスリット状に照明しながら原
稿面と平行に移動し、第1ミラー6は原稿面からの反射
光を水平方向に反射する。第2、第3ミラー7、8を有
する第2キャリッジは、第1キャリッジと同じ向きに、
第1キャリッジの速度の1/2の速度で移動し、第1ミ
ラー6からの反射光を第2、第3ミラー7、8が水平方
向に折り返す。第3ミラー8による反射光路上には結像
レンズ9と読取り用の一次元CCD10があり、光源5
a,5bで照明されている原稿の画像がCCD10の受
光面に結像され、CCD10から原稿の画像情報信号が
主走査方向の1ラインずつ出力されるようになってい
る。以上説明したスキャナー自体は周知である。
【0017】上記画像情報信号は画像形成装置に入力さ
れ、周知の書き込み装置、電子写真プロセスを用いて原
稿の画像が再現される。図5に書き込み装置の例を示
す。図5において、上記画像情報信号は半導体レーザ3
1に入力され、半導体レーザ31から画像情報信号に応
じてオン・オフするレーザ光が出射される。このレーザ
光は、モータ30によって回転駆動されるポリゴンミラ
ー29によって偏向される。偏向される光路上にはfθ
レンズ32、感光体ドラム35があり、上記偏向光が感
光体ドラム35上で等速度で走査されるようになってい
る。この走査が主走査である。感光体ドラム35上で主
走査の同期を図るための同期検知素子34がfθレンズ
32の側方に配置されている。同期検知素子34には、
ポリゴンミラー29による偏向開始位置のレーザ光であ
ってfθレンズ32を透過しミラー33によって反射さ
れたレーザ光が入射し、このレーザ光を検出する。この
検出信号はクロック発生装置37に入力され、同期を取
るためのクロック信号が出力される。このクロック信号
により同期を取りながらLD制御部36が上記画像情報
信号に応じて半導体レーザ31を駆動するようになって
いる。一つの主走査が行われるごとに感光体ドラム35
は微小角度ずつ回転駆動され、副走査が行われる。
【0018】上記感光体35は予め帯電部で均一に帯電
されていて、上記のように主走査および副走査が行われ
ることによって露光されることにより、原稿の画像と同
一また相似の潜像が形成される。この潜像は現像部でト
ナーにより現像され、次の転写部で転写紙に転写され、
転写紙は定着部でトナー像が定着される。転写部を経た
感光体ドラム35はクリーニング部で残留トナーが除去
され、再び帯電部で均一に帯電され、以上説明した周知
の電子写真方式による画像形成プロセスが繰り返し行わ
れる。
【0019】上記第1、第2のスキャナの読み取り時の
移動速度およびリターン時の移動速度制御パターンの例
を図3に示す。第1、第2のスキャナが図3に示す例の
ように動作するには、その駆動源であるステッピングモ
ータ4が図3に示す例に応じて正逆回転しかつ所定の速
度で回転し、加速し、減速しなければならない。図3に
示すように、ステッピングモータ4は、停止から、定速
駆動までは、直線的に加速されるスローアップ駆動が行
われる。読み取り時は200mm/sの一定速度で原稿
を読取る。読み取り後は、直線的に減速させ、停止後に
逆方向に駆動し、第1、第2キャリッジを高速度でホー
ムポジションに戻し、次の走査が行われる。これらの制
御は全て図1に示すCPU1のポートP7出力をリアル
タイムで制御する前記マクロサービス機能を使って行っ
ている。
【0020】図1に示すステッピングモータ4の駆動手
段としてのドライバー3は、上記CPU1のポートP7
から出力されるパルスを受け、これを基に10分割した
モータ用の駆動パルスを作り、ステッピングモータ4を
1ステップ角ずつ回転させる。ステッピングモータ4
は、できるだけ滑らかに回転させるために、例えば5相
のモータを使いハーフステップ駆動させている。
【0021】上記CPU1は、その内部に、複写倍率を
例えば25%〜400%の範囲で変倍可能とするための
可変タイマー装置を有している。この可変タイマー装置
は、CPU1の基本動作クロックをカウントし、原稿の
走査速度に応じて所定時間毎に動作するもので、所定時
間の動作毎にポートP7からパルスを出力し、この一連
のパルスをステッピングモータ駆動手段としてのドライ
バー3(図1参照)に供給する。ドライバー3は、入力
されたパルスをもとに前述のように駆動パルスを作り、
ステッピングモータ4を1ステップ角ずつ回転駆動す
る。
【0022】上記ポートP7から出されるパルスは倍率
100%のとき基本動作クロックを可変タイマー装置で
341カウントして所定時間毎に作られる。倍率を微調
整させるために可変タイマー装置のカウント値(従っ
て、時間)を±1カウント変化させると、 +1カウントの場合 342/341=1.0029 −1カウントの場合 340/341≒0.9971 となり、約0.3%変化する。これが最小変化幅となる
ので、0.1%の微調整は制御上できないことになる
が、ここでは平均値速度という考え方で制御する。すな
わち、平均速度を+0.1%変化させようとする場合は 341、341、342、341、341、342、・
・・・ というように可変タイマー装置のカウント動作3回につ
き1回ずつ、そのカウントを「1」だけ増やす。こうす
れば、平均速度としては 0.29/3=0.097≒0.1(%) となり、約0.1%変化させることができる。+0.2
%の場合は 341、342、342、341、342、342、・
・・ というように可変タイマー装置のカウント動作3回につ
き2回ずつ、そのカウントを「1」だけ増やし、 0.29×2/3=0.193≒0.2(%) とする。+0.3%の時は 342、342、342、・・・ というように可変タイマー装置のカウント動作3回につ
き3回ずつ、そのカウントを「1」だけ増やす。−0.
1%も同様の考え方で制御し、可変タイマー装置のカウ
ント動作3回につき1回ずつ、そのカウントを「1」だ
け減らす。
【0023】以下に、変倍率を微調整するときのカウン
ト値の組合せの例を示す。 微調整時のカウント値組合せ 99.7%時 ・・340、340、340、・・ 99.8%時 ・・341、340、340、34
1、340、340・・ 99.9%時 ・・341、341、340、34
1、341、340・・ 100%時 ・・341、341、341、・・・ 100.1%時 ・・341、341、342、34
1、341、342・・ 100.2%時 ・・341、342、342、34
1、342、342・・ 100.3%時 ・・342、342、342・・ 上記のカウント値組合せの例では、可変タイマー装置の
カウント動作3回につき1回、2回または3回、そのカ
ウント値を「1」だけ変化させているが、可変タイマー
装置のカウント動作間隔およびそのカウント値の変化量
は任意に変更することができる。例えば、カウント動作
1回につきそのカウント値を「1」だけ変化させてもよ
いし、カウント動作2回、4回、5回、…につきそのカ
ウント値を「1」だけ変化させてもよく、カウント値の
変化量も「1」に限ることなく、「2」または「3」と
いうように変化させてもよい。以上要するに、可変タイ
マー装置のカウント動作1回または複数回につき1回ま
たは複数回、そのカウント値を変化させて原稿を走査す
るようにしてもよい。
【0024】1ステップ当たりの移動距離は0.043
73mmであり、読み取り密度を400dPI(0.0
635mm)とすると、上記移動距離は読み取り密度以
下である。パルスを1クロック増やしたときの移動距離
は 0.04373×1.0029≒0.04385(m
m) となるが、これは1ピクセル以下であり、また、スキャ
ナーのワイヤーでの伝達遅延等でほぼ等速で動き問題は
ない。読み取りを600dPI(0.0423mm)に
しても、問題になる値ではない。このように、駆動パル
ス間隔を制御することにより、最小分解能以下で変倍率
の微調整を行うことができる。スキャナーで読み取る全
倍率において、以上説明した制御と同様の制御を行うこ
とで、0.1%ステップの変倍を行うことができる。換
言すれば、0.1%のズーム変倍が可能であるというこ
とにもなる。
【0025】今までは、最小分解能が0.3%の例であ
ったが、これ以下でも同様に制御可能である。最小分解
能が0.5%の場合は、5パルスごとに1パルスずつ順
に変化させれば、0.1%ステップで倍率を可変でき
る。1%の分解能でも同様に制御可能であるが、速度変
化が1%あるので、モータ振動が増大する場合等があり
得る。しかし、このような振動等の影響がなければ、原
理上同様に制御することは可能である。
【0026】以上説明した実施の形態は、デジタル機の
場合、副走査方向の微調整として使用できるが、次の場
合は微調整の値を倍率補正した方が使い易くなる。主走
査方向の微調整を、書き込みクロックで行ったときは、
変倍処理された画像データで0.1%変化するので、倍
率をMとすると、副走査方向の微調整をこのMで補正す
る必要がある。すなわち、倍率200%の時、0.2%
ステップの微調整で読み取り、倍率50%の時は0.0
5%のステップで微調整すると、前記画像形成装置で転
写紙上に形成される画像の主走査方向および副走査方向
の変化値が同一となる。この場合の微調整方法は今まで
説明してきた微調整方法の延長上にある。すなわち、
0.3%の分解能のとき、0.05%のステップで微調
整するには、6パルスのうちの1パルスだけカウント値
を順次1カウントずつ増加させまたは減少させる。
【0027】走査部より前記倍率微調整を倍率Mで補正
する、しないを選択し、0.1%のズーム微調整と0.
1%の倍率補正モードを切り換えることも可能である。
0.1%倍率ステップでのズームの場合は、主走査方向
もこれに合わせて補正する必要が生じる。主走査方向の
補正を書き込みクロック周波数で行う場合は、微調整値
を1/Mで補正する必要がある。
【0028】本発明は、図2に示すような原稿台として
のコンタクトガラス11上の原稿の画像をスリット状に
照明し、原稿の一端部より走査する形式のスキャナに限
らず、図4に示すような原稿移動型のスキャナにも適用
することができる。図4において、スキャナ本体の上部
には原稿27を載せる原稿載置台と、コンタクトガラス
22と、このコンタクトガラス22を覆う圧板カバー2
3があり、スキャナ本体上部と圧板カバー23とに対を
なして配置された複数の搬送ローラ対21によって原稿
27が上記原稿載置台およびコンタクトガラス22上を
所定の速度でかつ等速度で搬送されるようになってい
る。上記各搬送ローラ対21はステッピングモータ4に
よって回転駆動される。コンタクトガラス22の下方直
近には、原稿搬送方向前後に蛍光灯からなる照明光源2
4が配置されている。コンタクトガラス22の下方に離
れて、結像レンズ25とCCD26が配置されている。
【0029】ステッピングモータ4によって搬送ローラ
対21が回転駆動されると、原稿載置台上の原稿27が
搬送される。原稿27はコンタクトガラス22上で照明
光源24によりスリット状に照明され、原稿27の画像
が結像レンズ25によってCCD26の受光面に結像さ
れる。CCD26からは、原稿27の画像情報が主走査
方向の1ラインずつ出力される。この画像情報は、図5
について説明したような書き込み装置によって感光体ド
ラムに書き込まれ、原稿27の画像が再現される。この
形式のスキャナにおける上記ステッピングモータ4も、
前述のように平均値速度という考え方と全く同じ考え方
で制御する。これによって、変倍率の可変ステップを細
分化することができる。画像形成倍率をMとするとき、
原稿の読み取り速度変化の1ステップを1/Mで行うよ
うに、可変タイマー装置の1回または複数回のカウント
動作につき1回又は複数回そのカウント値を変化させて
原稿を走査することも前述の実施の形態と同様である。
【0030】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、光学系移
動タイプの原稿読み取り装置において、光学系を駆動す
るステッピングモータと、ステッピングモータを駆動す
るためのステッピングモータ駆動手段と、マイクロプロ
セッサ内部にあり、上記ステッピングモータ駆動手段に
一連のパルスを供給するためにマイクロプロセッサの基
本動作クロックをカウントし、原稿の走査速度に応じて
所定時間毎に動作する可変タイマー装置とを有し、この
可変タイマー装置の1回または複数回のカウント動作に
つき1回又は複数回そのカウント値を変化させて、原稿
を走査するようにしたため、最小分解能以下の走査時間
の制御が可能となり、内部クロックを高くすることな
く、最小分解能以下の可変倍率ステップを達成すること
が可能となる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、光学系固定
で、原稿移動タイプの原稿読み取り装置において、原稿
の一端部より走査を行うために原稿を搬送するステッピ
ングモータと、このステッピングモータを駆動するため
のステッピングモータ駆動手段と、マイクロプロセッサ
内部にあり、上記ステッピングモータ駆動手段に一連の
パルスを供給するためにマイクロプロセッサの基本動作
クロックをカウントし、原稿の走査速度に応じて所定時
間毎に動作する可変タイマー装置とを有し、この可変タ
イマー装置の1回または複数回のカウント動作につき1
回又は複数回そのカウント値を変化させて、原稿を走査
するようにしたため、最小分解能以下の走査時間の制御
が可能となり、内部クロックを高くすることなく、最小
分解能以下の可変倍率ステップを達成することが可能と
なる。
【0032】請求項3または4記載の発明によれば、請
求項1または2記載の発明において、画像形成倍率をM
とするとき、原稿の読み取り速度変化の1ステップを1
/Mで行うように、可変タイマー装置の1回または複数
回のカウント動作につき1回又は複数回そのカウント値
を変化させて原稿を走査するようにしたため、主走査方
向の倍率徴調整を書き込みクロックで行った場合に、主
走査方向と副走査方向の変化量を同一にすることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる原稿読み取り速度制御装置の実
施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明に適用可能な原稿読取装置の例の概略を
示す正面図である。
【図3】同上原稿読取装置の読み取りおよびリターン動
作の例を示す線図である。
【図4】本発明に適用可能な原稿読取装置の別の例の概
略を示す正面図である。
【図5】本発明に適用可能な画像書き込み装置の例を示
す斜視図である。
【図6】本発明に適用可能なCPUの内部構成例を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 クロックパルス発振器 3 ステッピングモータ駆動手段 4 ステッピングモータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿台上の原稿の画像をスリット状に照
    明し、原稿の一端部より走査する光学系と、 この光学系を駆動するステッピングモータと、 ステッピングモータを駆動するためのステッピングモー
    タ駆動手段と、 マイクロプロセッサ内部にあり、上記ステッピングモー
    タ駆動手段に一連のパルスを供給するためにマイクロプ
    ロセッサの基本動作クロックをカウントし、原稿の走査
    速度に応じて所定時間毎に動作する可変タイマー装置と
    を有する原稿読み取り速度制御装置において、 上記可変タイマー装置の1回または複数回のカウント動
    作につき1回又は複数回そのカウント値を変化させて、
    原稿を走査することを特徴とする原稿読み取り速度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 原稿の一端部より走査を行うために原稿
    を搬送するステッピングモータと、 このステッピングモータを駆動するためのステッピング
    モータ駆動手段と、 マイクロプロセッサ内部にあり、上記ステッピングモー
    タ駆動手段に一連のパルスを供給するためにマイクロプ
    ロセッサの基本動作クロックをカウントし、原稿の走査
    速度に応じて所定時間毎に動作する可変タイマー装置と
    を有する原稿読み取り装置において、 上記可変タイマー装置の1回または複数回のカウント動
    作につき1回又は複数回そのカウント値を変化させて、
    原稿を走査することを特徴とする原稿読み取り速度制御
    装置。
  3. 【請求項3】 画像形成倍率をMとするとき、原稿の読
    み取り速度変化の1ステップを1/Mで行うように、可
    変タイマー装置の1回または複数回のカウント動作につ
    き1回又は複数回そのカウント値を変化させて原稿を走
    査することを特徴とする請求項1記載の原稿読み取り速
    度制御装置。
  4. 【請求項4】 画像形成倍率をMとするとき、原稿の読
    み取り速度変化の1ステップを1/Mで行うように、可
    変タイマー装置の1回または複数回のカウント動作につ
    き1回又は複数回そのカウント値を変化させて原稿を走
    査することを特徴とする請求項2記載の原稿読み取り速
    度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102189737A (zh) * 2010-03-04 2011-09-21 海德堡印刷机械股份公司 用于复制仪的扫描或记录机构的驱动系统

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