JPH11241194A - 重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法および洗浄用配管構造 - Google Patents

重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法および洗浄用配管構造

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JPH11241194A
JPH11241194A JP10048301A JP4830198A JPH11241194A JP H11241194 A JPH11241194 A JP H11241194A JP 10048301 A JP10048301 A JP 10048301A JP 4830198 A JP4830198 A JP 4830198A JP H11241194 A JPH11241194 A JP H11241194A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重質炭化水素系スラッジの除去効果に優れ、
作業時間が短く、安全で洗浄廃液の処理に問題がなく、
しかも低コストで実施できる上記スラッジの洗浄方法お
よびこの洗浄方法に適した機器の洗浄用配管構造を提供
する。 【解決手段】 上記洗浄方法においては、有機洗浄剤と
して石油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合物Bを有効
成分とする混合物を用い、洗浄対象機器をプロセスライ
ンから独立させた後に、機器1内の残存流体を抜出し、
ついでこの機器に洗浄剤循環供給手段を接続して循環ラ
インを形成し、ついでこの循環ラインに前記有機洗浄剤
を循環供給して機器1内に付着した重質炭化水素系スラ
ッジを除去し、ついで洗浄後の洗浄廃液を原料に混合し
て処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油精製プラント
などの石油系炭化水素を原料として処理する装置に組み
込まれ、重質炭化水素系スラッジが付着した多管式熱交
換器等の機器の洗浄方法、およびこの洗浄方法に適する
機器の洗浄用配管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製プラントにおいて、重質炭化水
素系の原料を処理する装置である減圧蒸留装置、流動接
触分解装置、コーキング装置等に組み込まれる熱交換器
等の機器では、その内部のチューブ等の表面に高粘性の
油分を含む重質炭化水素系の付着物(以下、スラッジと
する。)が付着する。このスラッジが付着した機器類で
は、伝熱効率などが低下し、プラント全体の生産効率に
も影響を及ぼすため、定期的にプラントを一定期間停止
して、機器類の洗浄を実施している。
【0003】従来、この機器類の洗浄は、物理的に汚れ
を落とす機械洗浄法や、化学的に汚れを落とす化学洗浄
法によって実施されている。機械洗浄法には、高圧水を
小径ノズルにより連続的に噴射し、水の衝突力によりス
ラッジを除去するジェット洗浄法、砂、アルミナ、鋼球
などの研削材を高速で噴射し、その衝突力でスラッジを
除去するブラスト洗浄法、管内にピグを水や空気で圧送
しスラッジを除去するピグ洗浄法、カッターやブラシを
回転させてスラッジを除去する切削洗浄法などがある。
化学洗浄法は、界面活性剤を主とする化学薬品を用いて
スラッジを溶解させて除去する洗浄方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重質炭
化水素系スラッジを洗浄の対象にした場合、上記機械洗
浄法のいずれの方法を採用しても、高粘性のスラッジを
除去するのに多大な時間と費用がかかった。例えば、石
油精製プラントの常圧蒸留装置あるいは減圧蒸留装置の
塔底油とその供給原料油との熱交換器のチューブは、内
外面の汚れを除去するために、プラント全体の補修のた
めの運転停止時やプラント運転中に一部の機器のみを停
止させて遮断した後に機器解放し、水ジェット洗浄を行
っていた。機器開放とは、機器内部の内容物を抜き出し
てシェルカバーを取り外し、チューブバンドルを引き出
す作業のことである。この機器開放および洗浄後の機器
設置には大型建機を必要とし、さらにチューブバンドル
の挿入には細心の注意を必要とし、さらに機器開放時に
は、引火物質が所定濃度以下であることの確認等が必要
であり、これらの作業を行う場合には多大な時間と費用
が必要であった。また、これら作業時の重量物の移動、
汚れ作業、廃水処理作業、高圧ジェット作業等による作
業員への危険性の問題があった。また、機器開放作業に
よりプラントを停止させる必要があり、そのために操業
効率が低下するという問題もあった。
【0005】また、化学洗浄法においては、一般に重質
炭化水素系スラッジの溶解除去効率は十分ではなく、従
来の化学薬品を用いる場合、除去効率を上げるために、
例えば、洗浄処理温度を80℃程度に保持しなければな
らなかった。また、従来の化学薬品を用いた水溶液洗浄
剤には環境汚染の危険性があり、洗浄処理後の洗浄廃液
を環境汚染の危険がないように処理しなければならず、
そのための費用がかかった。その上、これらの化学薬品
は高価なものであるため全体のコストが高くなってしま
うという問題があった。
【0006】このような問題、例えば、洗浄作業にかか
る時間の問題を解決するために、米国特許5,425,814号
には、炭化水素プロセスの装置に関する洗浄技術が開示
されている。これは、従来技術の“steam out”と称す
る水蒸気を系内に送り揮発成分を作業基準以下にまで除
去するという洗浄前処理操作をなくすことにより大幅な
洗浄時間の短縮を実現しているもので、テルペン類と、
従来汎用されている界面活性剤を配合し乳化させた水溶
液を系内に循環させ、この循環ループにフィルターを用
いることにより安定な洗浄を持続することを特徴とした
ものである。しかし、石油系炭化水素原料を用いるプラ
ント内の機器に付着した重質炭化水素系スラッジの除去
効果については困難性が残っていた。
【0007】特に、近年定期メンテナンス間隔が延長さ
れ、次のメンテナンスにいたる前に熱交換器等を洗浄す
る必要が生じている。このような場合、プラントの運転
を停止することなく通油量を減らして対象機器をライン
より切り離すか、または一部の装置のみを止めてOSM
(On-Steam Maintenannce)が行われるが、生産効率を
低下させないためには洗浄に要する時間がにできるだけ
短いことが望まれる。
【0008】本発明者らは、これらの問題を解決するた
めに、先に特願平9−221801号により、スラッジ
の付着した機器を予め有機洗浄剤により洗浄したのちに
水ジェット洗浄を行うことによって、容易にスラッジを
除去することができ、作業時間の短縮が計れ、しかも低
コストで実施できる重質炭化水素系スラッジの付着した
機器の洗浄方法を提案している。
【0009】本発明も前記事情に鑑みてなされたもの
で、スラッジを除去するのに作業時間が短く、作業時の
危険性がなく、洗浄後の洗浄廃液の処理にも問題がな
く、スラッジを容易に確実に除去することができ、しか
も低コストで実施できる重質炭化水素系スラッジが付着
した機器の洗浄方法およびそれに使用する洗浄用配管構
造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の重質炭化水素系スラッジが付着した機器の
洗浄方法においては、有機洗浄剤として石油系炭化水素
Aと含酸素極性有機化合物Bを有効成分とする混合物を
用い、洗浄対象機器をプロセスラインから接続される配
管を遮断することによって独立させた後に、機器内の残
存流体を抜出し、ついでこの機器に洗浄剤循環供給手段
を接続して該有機洗浄剤の循環ラインを形成する工程
(以下、第1工程とする。)と、前記機器内に、前記有
機洗浄剤を前記循環ラインに循環供給し、機器内に付着
した重質炭化水素系スラッジの油分汚れを溶解分散する
とともにその残渣を剥離除去する工程(以下、第2工程
とする。)と、洗浄後の有機洗浄剤を原料に混合して処
理する工程(以下、第3工程とする。)とを有する。
【0011】このとき、上記有機洗浄剤においては、石
油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合物Bとの混合比
A:Bが100:1〜2:3であることが望ましい。ま
た、上記石油系炭化水素Aが、重質炭化水素系スラッジ
の油分汚れに対して溶解性を有するとともに、石油系炭
化水素を原料として処理する装置の原料、中間生成物ま
たは最終生成物のいずれかであり、上記含酸素極性有機
化合物Bが、上記石油系炭化水素Aの油分汚れの溶解分
散を促進するとともに石油系炭化水素Aと相互溶解性を
有する下記一般式(I)で示されるカルボン酸エステ
ル、脂肪族ケトンまたは芳香族ケトンの群から選ばれる
少なくとも1つの化合物であることが望ましい。
【0012】
【化2】 〔式中、R1およびR2は、それぞれ炭素数1〜8のア
ルキル基(置換アルキル基を含む)、アルキレン基(置
換アルキレン基を含む)、アルコキシ基(置換アルコキ
シ基を含む)、アルキレンオキシ基(置換アルキレンオ
キシ基を含む)およびフェニル基(置換フェニル基を含
む)から選ばれた一つの基を示す。各々の置換基として
は、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基、アル
キレン基、アルコキシ基、水酸基、フェノキシ基および
フェニル基の群から選ばれた少なくとも一つの基を示
す。〕
【0013】また、上記洗浄剤循環供給手段が、前記有
機洗剤を供給する循環ポンプと、剥離したスラッジを沈
降させるための沈降槽とを有し、有機洗浄剤の供給、排
出または停止するための配管とバルブを有し、洗浄対象
機器内への有機洗浄剤の流速を調節でき、上記有機洗浄
剤の循環ラインにおける機器内の流体の流れ方向を、プ
ロセスラインにおけるプロセス流体の流れ方向と同方向
および逆方向にすることができるものであることが望ま
しい。
【0014】また、上記有機洗浄剤の機器内への循環供
給時の線速度が、プロセス流体の線速度の60%以上で
あることが望ましく、上記循環供給時の温度が20〜3
00℃であることが望ましい。この方法によれば、スラ
ッジの除去効果が優れ、洗浄時間を大幅に短縮すること
ができ、しかも、低コストで実施することができる。そ
して、洗浄対象機器が複数のものであっても、プラント
の運転を停止することなく、対象機器だけをプロセスラ
インから独立させて洗浄することができる。このため、
操業効率の低下を最小限にすることができる。
【0015】請求項9に係わる発明においては、洗浄対
象機器に、予め、プロセスラインからのプロセス流体を
遮断する構造を設けるとともに、洗浄剤循環供給手段の
接続部を設けた。このとき、上記洗浄剤循環供給手段の
接続部が形成された機器の分岐管径がプロセス流体の配
管口径の40%以上であることが望ましい。
【0016】このような機器であれば、上述の洗浄方法
を適用した場合には、機器をプロセスラインから容易に
独立させ、容易に循環ラインを形成させることができる
ので、工程にかかる時間を大幅に短縮でき、より作業時
間を短縮させることが可能となる。
【0017】
【作用】本発明者らは、石油系炭化水素Aと含酸素極性
有機化合物Bの混合物が特に重質炭化水素系スラッジに
対する洗浄除去効果が非常に高いということを見いだ
し、この有機洗浄剤を用いた効果の高い洗浄方法および
この洗浄方法に適した機器の洗浄用配管構造を考案し
た。
【0018】上記多管式熱交換器等の機器の内部のチュ
ーブ等に付着する重質炭化水素系スラッジは、高粘性の
油分と金属化合物(硫化鉄等)等の粒子成分からなり、
油分の粘着力によりチューブ表面に固着している。本発
明の有機洗浄剤の成分の一つである石油系炭化水素A
は、スラッジの高粘性の油分汚れを溶解する作用があ
り、もう一つの成分である含酸素極性有機化合物Bに
は、スラッジに石油系炭化水素Aを浸透させる作用があ
る。
【0019】本発明の第2工程は、洗浄剤供給循環手段
を接続することにより、スラッジの付着した機器の洗浄
を密閉系において循環洗浄により実施するものである。
この工程において、上記有機洗剤中の2成分の共同作用
によりスラッジの表面だけではなく、その内部の油分汚
れまで、有機洗浄剤中に溶解分散し、高粘性のスラッジ
はサラサラ状に変化する。そして、有機洗浄剤は所定の
温度において、所定の線速度で機器内を循環するので、
流体の物理的力によりサラサラ状に変化した固体粒子状
のスラッジの残渣は機器表面から離脱し機器外部へ搬出
される。よって、洗浄時間を大幅に減少させることがで
きる。
【0020】また、本発明に用いられる有機洗浄剤は、
洗浄後その洗浄廃液を石油精製装置の処理対象である原
料中に戻し、混合して原料として処理したとしても石油
精製プラントにおける処理、例えば触媒等に悪影響を及
ぼすことはなく、石油系炭化水素Aも、石油精製設備内
で供給されるものであるのでその処理に問題がない。し
たがって、上記石油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合
物Bからなる有機洗浄剤においては、洗浄後の洗浄廃液
を別途処理することなく、製油所設備系内にフィードバ
ックして処理することができる。このため、廃液処理コ
ストがかからず、環境汚染の問題もない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に用いられる有機洗浄剤は、重質炭化水素
系スラッジの油分汚れに対して溶解性を有する石油系炭
化水素Aと、スラッジの前記石油系炭化水素Aへの溶解
分散を促進する含酸素極性有機化合物Bを有効成分とす
る混合物である。
【0022】石油系炭化水素Aとしては、重質炭化水素
系スラッジの油分汚れを溶解する炭化水素であれば、ガ
ソリン、ナフサなどの沸点の低いものから重油などの沸
点の高いものまで特に制限無く用いることができるが、
取り扱い易さ、入手の容易さ等から、石油系炭化水素を
原料として処理する装置の原料、中間生成物または最終
生成物であることが望ましく、さらに原油を精製して得
られるもので沸点が200℃以上で、常温において液体
であるものが好ましい。具体的には、石油精製装置の常
圧蒸留塔(トッパー)の常圧残渣油、分留して得られる
軽油留分であるガスオイル(以下、GOと略記)、減圧
蒸留塔からの軽油留分であるライトガスオイル(以下、
LGOと略記)、サイクルオイル(以下、CLGOと略
記)、ライトサイクルオイル(以下、LCOと略記)、
【0023】さらにこれらに含まれる化合物単体である
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ド
デカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン等の
パラフィン系炭化水素、デカヒドロナフタレン、デカヒ
ドロメチルナフタレン、デカヒドロトリメチルナフタレ
ン、デカヒドロエチルナフタレン、デカヒドロジエチル
ナフタレン、デカヒドロ-n-プロピルナフタレン、デカ
ヒドロ-iso-プロピルナフタレン等のデカヒドロアル
キルナフタレン類、ブチルメチルシクロヘキサン、メチ
ルペンチルシクロヘキサン、ヘプチルシクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、ブチ
ルシクロヘキサン、エチルプロピルヘキサン等の非芳香
族環状炭化水素、トルエン、キシレン、テトラリン等の
芳香族炭化水素、リグロイン及びリモネン等が挙げら
れ、これらの中から洗浄対象である重質炭化水素系スラ
ッジに対する溶解性などを考慮して単独あるいは混合し
て用いることができる。
【0024】含酸素極性有機化合物Bとしては、好まし
くは、前記石油系炭化水素Aと相溶性のある上記一般式
(I)で示されるカルボン酸エステル、脂肪族ケトンお
よび芳香族ケトンの群から選ばれる少なくとも一つの化
合物が用いられる。
【0025】具体的には、カルボン酸エステルとして
は、α-メトキシイソ酪酸メチル、β-メトキシイソ酪酸
メチル(以下、MBMと略記)、α-ヒドロキシイソ酪
酸メチル、α-ヒドロキシイソ酪酸エチル、3-メトキシ
-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブチルアセ
テート、エチレングリコールモノアセテート、エチレン
グリコールモノジアセテート、エチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロ
ピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアセ
テート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレ
ングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリ
コールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレング
リコールモノアセテート、ジプロピレングリコールジア
セテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、
プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネー
ト、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロ
ピオン酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、コハク酸ジ
メチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ギ
酸イソブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、安息
香酸エチル等が挙げられる。
【0026】脂肪族ケトンとしては、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルプロピルケトン、イソプロピルメ
チルケトン、イソブチルメチルケトン、ピナコロン、ジ
エチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチル-n-アミ
ルケトン、メチル-iso-アミルケトン、シクロヘキサ
ン等が挙げられる。
【0027】芳香族ケトンとしては、アセトフェノン、
プロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェノン、
ベンゾフェノン等が挙げられる。これらの化合物は、そ
れ単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよく、
MBMまたはアセトフェノンがスラッジの油分を溶解さ
せる効果が高く最適とされ、これらの単独使用あるいは
混合使用したものが好適に用いられる。
【0028】上述の石油系炭化水素Aと含酸素極性有機
化合物Bとの混合比A:Bは、100:1〜2:3の範
囲が好ましく、さらに、100:1〜1:1であればよ
り好ましい。石油系炭化水素Aの割合が前記範囲を越え
ると、石油系炭化水素Aが重質炭化水素系スラッジに浸
透する速度が遅くなり、結果的に溶解速度が遅く、機器
の洗浄に要する時間が長くなり不都合となる。また、含
酸素極性有機化合物Bの割合が前記範囲を越えると、ス
ラッジの減少率は低下し、またコストがかかり不都合と
なり、この範囲未満であればスラッジを除去することが
できなくなり不都合となる。
【0029】また、上記有機洗浄剤に、含酸素極性有機
化合物B以外の有機溶媒を添加することができる。この
有機溶媒は、重質炭化水素系以外の汚れが存在している
場合に、その汚れに対して溶解分散性を有するものが好
ましい。具体的には、プロピルエーテル、フェニルエチ
ルエーテル、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、エ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチル
エーテル等のエーテル類、プロパノール、ブタノール、
3-メトキシ-3-メチルブタノール、プロピレングリコ
ール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチ
レングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリ
コールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコール
モノバンジルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙
げられる。
【0030】次に、本発明の洗浄工程について説明す
る。第1工程は、前記機器に接続される配管を遮断して
プロセスラインから独立させた後に、機器内の残存流体
を抜出し、ついで機器に有機溶剤循環供給手段を接続し
て該有機洗浄剤の循環ラインを形成する準備工程であ
る。ここで、前記循環ラインは密閉系であることが望ま
しい。
【0031】図1は、石油精製プラントの減圧蒸留塔ボ
トム系でのプロセスライン(原料油の流れ)の一例を示
したものである。図中符号1は、熱交換器であり、熱交
換器1は、加熱炉8、減圧蒸留塔9に連結され、実線矢
印(→)は、通常のプロセスラインの流れを示す。
【0032】図中、熱交換器1は1基だけを示したが、
通常石油精製プラントなどでは、複数の熱交換器1が並
列または直列に設置される。そして、並列に設置されて
いるの場合には、洗浄対象となる熱交換器の前後の配管
を遮断することによりプロセスラインから独立させるこ
とができ、直列に設置されているの場合には、洗浄対象
となる熱交換器を迂回するバイパスラインを設けた後
に、並列の場合と同様に前後の配管を遮断してプロセス
ラインから独立させることができる。
【0033】熱交換器1内は、チューブ部とシェル部に
わかれており(図示せず)、シェル内には、金属管から
なるチューブが多数並べられ、チューブ内とシェル内
(チューブ外)に異なる流体を流すことによって熱交換
を行うものである。図1に示すものは、チューブ供給口
4からチューブ内に常圧蒸留残渣油が供給され、この常
圧蒸留残渣油は、チューブ内を通りチューブ排出口5か
ら排出され、加熱炉8を通り、減圧蒸留塔9に導かれ、
各成分に蒸留されて分離される。また、熱交換器1のシ
ェル側には、減圧蒸留塔9からの減圧蒸留残渣油がシェ
ル供給口2から供給され、この減圧蒸留残渣油はシェル
内を通過して、シェル排出口3から排出される。
【0034】このような熱交換器1において本発明を実
施する場合においては、まず、通常のプロセスラインか
ら熱交換器1を独立させる。例えば、図1の破線矢印
(ー→)に示したように、熱交換器1につながる前後の
配管、すなわちチューブ側の供給口4と排出口5をバイ
パスして、バルブ11および13を閉め、シェル側の供
給口2と排出口3とをバイパスして、バルブ12および
14を閉めることによって、洗浄対象の熱交換器1をプ
ロセスラインから独立させることができる。このよう
に、洗浄の対象となる熱交換器1をプロセスラインから
独立させた後に、機器内部の残存流体を抜出する。つい
で、上記機器に洗浄剤循環供給手段を接続し、循環ライ
ンを形成する。
【0035】このように洗浄対象機器をプロセスライン
から独立させ、循環ラインを形成することによって洗浄
を実施することができるので、本来の石油精製のプロセ
スラインを停止させる必要がない。また、上述のような
複数の熱交換器1が設置されたものにおいては、1基ず
つプロセスラインから独立させて洗浄を実施することが
できるので、プラントの操業に大きな影響を与えること
がなく、また、洗浄が容易に実施できるので、プロセス
ラインを長時間停止せざるを得なかった従来法に比べ時
間短縮の格段の効果が得られる。
【0036】洗浄剤循環供給手段は、少なくとも上述の
有機洗浄剤を供給する為の洗浄剤槽と、該有機洗浄剤を
機器内に循環させる循環ポンプと、スラッジの沈降層、
フィルターを有し、熱交換器等の機器への接続のための
配管及びバルブを備えたものである。
【0037】図2は、循環ラインの一例を示したもので
あり、洗浄対象機器に、洗浄循環供給手段に接続するた
めの接続部が設けられていないものに接続する場合のも
のであるが、これに限定されるものではない。洗浄剤循
環供給手段には、上述の有機洗浄剤を循環させるための
循環ポンプ31、また有機洗浄剤を供給する洗浄剤タン
ク33、該有機洗浄剤を供給する洗浄剤ポンプ32を有
し、熱交換器1のチューブ側、シェル側に接続する配管
と、各配管内に有機洗浄剤の流れ方向を調節するための
バルブ21〜28がそれぞれ設けられている。また、熱
交換器1内部を通過した有機洗浄剤が流れ込み、この液
中に含まれる剥離除去されたスラッジを沈降させるため
の沈降槽30が設置されている。
【0038】洗浄剤循環供給手段の配管は、図2に示す
ように、熱交換器1のチューブ供給口4、チューブ排出
口5、シェル供給口2、シェル排出口3にそれぞれ接続
される。図2に示した循環ラインには、有機洗浄剤が流
れる4つの流路(ループ)が形成されており、各バルブ
を開閉することによってその流路を選択することができ
るようになっている。
【0039】まず、第1ループは、熱交換器1のシェル
側を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流
れ方向と同方向(シェル供給口2からシェル排出口3方
向)となるように有機洗浄剤を流すものである。この第
1ループは、バルブ23と27と28とを開き、他のバ
ルブを全て閉めることによって形成される。第2ループ
は、熱交換器1のシェル側を、通常のプロセスラインに
おけるプロセス流体の流れ方向と逆方向(シェル排出口
3からシェル供給口2方向)となるように有機洗浄剤を
流すものである。この第2ループは、バルブ21と27
と25とを開き、他のバルブを全て閉めることによって
形成される。
【0040】第3ループは、熱交換器1のチューブ側
を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流れ
方向と同方向(チューブ供給口4からチューブ排出口5
方向)となるように有機洗浄剤を流すものである。この
第3ループは、バルブ22と26と28とを開き、他の
全てのバルブを閉めることによって形成される。第4ル
ープは、熱交換器1のチューブ側を、通常のプロセスラ
インにおけるプロセス流体の流れ方向と逆方向(チュー
ブ排出口5からチューブ供給口4方向)となるように有
機洗浄剤を流すものである。この第4ループは、バルブ
21と26と24とを開き、他の全てのバルブを閉める
ことによって形成される。
【0041】このように形成された各ループを選択して
それぞれに有機洗浄剤を循環供給することによって熱交
換器1のチューブ側内部、シェル側内部の洗浄を実施す
ることができる。このような洗浄剤循環供給手段を接続
することによって容易に循環ラインを形成することがで
き、上述の有機洗浄剤を用いた洗浄を実施することがで
きる。
【0042】図3に示すものは、熱交換器1に予め洗浄
剤用の接続部が設けられているものに、循環ラインを形
成したものの一例を示したものである。このように予め
洗浄対象装置に洗浄剤の接続部を設けておくと、接続作
業による時間を短縮することができる。
【0043】このような機器に洗浄剤用の接続部を設け
る場合には、まず、前記機器のプロセス流体を供給する
配管に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるととも
に、該バルブより機器側に分岐管を設け、その分岐管に
は有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバ
ルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部
を設け、前記機器のプロセス流体を排出する配管にも同
様に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるととも
に、機器側に分岐管を設け、その分岐管に、有機洗浄剤
溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗
浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設ける。
【0044】図3に示した熱交換器1の場合には、シェ
ル供給口2、シェル排出口3、チューブ供給口4、チュ
ーブ排出口5につながるプロセスラインの配管に、それ
ぞれバルブ41、42、43、44が設けられている。
そして、これらのバルブ41,42,43,44よりも
熱交換器1側の配管部分には、洗浄剤循環供給手段に接
続するためのバルブとフランジを備えた分岐管34、3
5、36、37が設けられている。このような配管構造
をもつものに、洗浄剤循環供給手段を接続するときに
は、これらの分岐管34,35,36,37のフランジ
を開放し、ここに洗浄剤循環供給手段の配管を接続すれ
ばよい。
【0045】また、上記分岐管34,35,36,37
の口径がプロセス流体の配管の口径の40%以上の大き
さであることが望ましい。通常のプロセスラインに用い
られている配管は、その口径が10インチ程度のもので
あるから、実質的には4インチ以上、好ましくは4〜8
インチのものであることが好ましい。この大きさのもの
であれば、有機洗浄剤の流速を適度に調節しやすい。
【0046】これらのバルブ41,42,43,44を
閉めることによって、熱交換器1をプロセスラインから
独立させて、洗浄密閉ラインを形成することができる。
また、これらのバルブ41,42,43,44を開くこ
とによって再び熱交換器1をプロセスラインに戻すこと
ができる。さらに、このような接続部を有する熱交換器
1が複数並列または直列に並べられているものにおいて
は、上述のようにバルブの開閉によって、プロセスライ
ンからの独立が可能となり、また分岐管34,35,3
6,37での洗浄剤循環供給手段の接続し、循環ライン
を形成をスムースに行うことが可能となり、スラッジの
除去にかかる時間を大幅に短縮することができる。
【0047】第2工程は、前記機器内に、循環ラインを
形成後、前記有機洗浄剤を前記洗浄剤循環供給手段から
循環ラインに供給して機器内に付着した重質炭化水素系
スラッジの油分汚れを溶解分散するとともにその残渣を
剥離除去する工程である。この工程は、上述の循環ライ
ンを形成後、循環ポンプ31により、この循環ラインに
有機洗浄剤を循環させることによってなされる。
【0048】このとき、上記有機洗浄剤の機器内への循
環供給時の線速度が、プロセス流体の線速度の60%以
上(実測値ではおよそ0.2m/sec)であることが
好ましく、通常のプロセス流体の線速度以上であるとよ
り好ましい。60%未満であると、内部に付着したスラ
ッジを剥離することが困難になり、洗浄に時間がかかり
不十分になってしまう。
【0049】また、上記循環供給時の温度は、有機洗浄
剤の融点以上の温度であれば特に限定されるものではな
いが、20〜300℃であることが好ましく、50〜2
00℃であるが特に好ましい。温度が20℃未満である
と有機洗浄剤のスラッジの除去効果が低下する場合があ
り、300℃を越えると有機洗浄剤の種類によっては分
解する危険性が生じる。
【0050】また、機器の洗浄においては有機洗剤の機
器内の循環方向をプロセス流体の流れ方向と同方向と逆
方向と切り換えることにより、洗浄効果を向上させるこ
とができる。この方向の切り換えは、上述のように循環
ラインのバルブの切り換え等により行うことができる。
この循環時間としては、熱交換器1基に対して0.5〜
3時間程度とされる。
【0051】第2工程で、有機洗浄剤により、スラッジ
の油分は溶解され、残渣が剥離され有機洗剤中に混入す
る。このスラッジは硫化鉄を主成分とするため、比重が
大きく、粒子サイズの大きなスラッジは循環ラインの沈
降槽に沈澱する。このとき、フィルターを沈降槽の出口
付近に設けることが好ましい。フィルターを設けること
によりスラッジの分離が効率よく進み、洗浄効率を更に
向上させることができる。
【0052】この第2工程においては、有機洗浄剤は密
閉系の循環ラインを循環し、スラッジが除去されるの
で、揮発成分の漏洩がなく、安全性が高い。
【0053】第3工程は洗浄後の有機洗浄剤を原料に混
合して処理する工程である。第2工程の後に残された洗
浄廃液は、石油精製装置内の原料に混合することがで
き、この混合物は、通常の蒸留装置などの石油プラント
で処理することができる。すなわち、第2工程終了後に
循環ラインから洗浄廃液を抜き出し、原料に混合するこ
とにより洗浄を終了することができる。よって、洗浄廃
液を処理するのに特別な処理装置を用いる必要がないの
で、コストもかからず、また環境汚染の危険性もない。
【0054】このように、本発明の洗浄方法において
は、上記有機洗浄剤を用いたものであり、上述の第1工
程、第2工程、第3工程を有するものであるので、重質
炭化水素系の除去効果に優れる。また、洗浄対象機器だ
けをプロセスラインから独立させて機器洗浄を実施する
ものであるので、従来必要であった機器開放の作業が必
要なく、またジェット洗浄などの人手を使った面倒で危
険な物理的除去作業が不要となる。よって、作業時間の
大幅な短縮が可能となり、安全で、しかも洗浄作業にか
かる大幅な費用が削減される。そして、プラントの運転
を停止させることなく、機器洗浄を実施することが可能
なので石油精製プラントの操業効率の低下を最小限に抑
えることができる。
【0055】また、洗浄対象となる機器に予め、洗浄剤
循剤環供給手段に接続可能な配管構造を設けておくこと
によって、循環ラインの形成が容易となり、より作業時
間を短縮することができる。さらには、洗浄剤循環供給
手段を大型トラックなどにより、石油プラント内の洗浄
対象機器に移送すれば、簡単に洗浄機器に接続し、洗浄
を実施することができる。
【0056】そして、洗浄工程後の廃液は石油精製装置
内に戻し、混合して処理することができるものであるの
で特別な処理装置を設ける必要がない。よって、洗浄廃
液による環境汚染の心配がなく、しかもその処理に特別
な費用をかける必要がない。
【0057】
【実施例】以下、本発明を具体例により説明する。 (実施例1)減圧蒸留装置のFeed/Bottom熱交換器のシ
ェル側およびチューブ側のそれぞれのプロセスラインに
つながるバルブを閉めバイパス路を形成し、この熱交換
器をプロセスラインから独立させた。そして、熱交換器
内部の残存流体を抜出した。(第1工程) ついで、この熱交換器のシェル側およびチューブ側の供
給部、排出部につながる配管を取り外し、ここにそれぞ
れ洗浄剤循環供給手段の配管を接続して、循環ラインを
形成した。このときの循環ラインの配管構造としては図
2に示すものを用いた。(第2工程)
【0058】有機洗浄剤としては、石油系炭化水素Aと
して軽油を、含酸素極性有機化合物BとしてMBMを用
い、これらの混合比が5:1となるように混合したもの
を用い、この有機洗浄剤を循環ラインの洗浄剤タンク3
3に挿入した。ついで、この有機洗浄剤を100℃に加
熱後、循環ラインのバルブ23,27,28のみを開放
し、循環ポンプ31によりこの洗浄剤タンク33から有
機洗浄剤を熱交換器1のシェル側に下部の配管から送り
込んだ。このとき、有機洗浄剤の流量を120kl/h
rとして、4時間循環させて洗浄を行った。熱交換器1
内の液線速度は、0.4m/secであった。また、途
中バルブを切り換えて、バルブ21,27,25のみを
開放し、循環方向を逆転させ、シェル側の上部の配管か
ら有機洗浄剤を循環させた。次に、循環ラインを熱交換
器1のチューブ側のバルブ22,26,28のみを開放
してラインを切り換えて、チューブ側の下部の配管から
有機洗浄剤を送り込み、シェル側と同様にして洗浄剤の
循環洗浄を3時間行った。チューブ側においても途中バ
ルブを切り換えて、バルブ21,26,24のみを開放
し、循環方向を逆転させチューブ側の上部の配管から有
機洗浄剤を循環させた。(第3工程)
【0059】循環洗浄終了後の廃液中の溶解された油分
を測定したところ、約300kgであった。また、スラ
ッジは、約600L回収され、70%が硫化鉄であっ
た。また、洗浄終了後に、熱交換器1から洗浄剤循環供
給手段を取り外し、熱交換器1のシェル側およびチュー
ブ側のそれぞれのプロセスラインにつながるバルブを開
放し、熱交換器1を通常のプロセスラインに戻し運転を
再開させたところ、熱交換器1の総括伝熱係数の値が初
期値の98%まで回復していた。なお洗浄前にこの値
は、初期値の60%にまで低下していた。また、回復後
の総括伝熱係数の経時変化による低下傾向は従来通りで
あった。また、機器開放による従来の洗浄方法似合って
は、洗浄による機器の運転停止期間が7日間だったのに
対して、本発明にあっては2日間であった。
【0060】(実施例2)実施例1においては、熱交換
器1の循環ラインを確保するために、熱交換器1のシェ
ル側、チューブ側ともプロセスラインの供給部、排出部
の配管を取り外し、洗浄剤循環供給手段の配管を直接連
接させた。そのために、保温材やスチームラインの撤去
に時間がかかり、約1日の工期を費やした。そこで、実
施例2においては、熱交換器1のシェル側およびチュー
ブ側のプロセスラインの配管に、予め洗浄剤循環供給手
段接続用の分岐管とバルブを敷設した図3に示す構造の
機器を用いた。そして、洗浄剤循環供給手段の接続の際
にはバルブ41,42,43,44を閉め、この分岐管
34,35,36,37に洗浄剤循環供給手段の配管を
接続して循環ラインを形成した。その後、実施例1と同
様にして熱交換器1内の洗浄を実施し、優れた洗浄効果
を確認した。実施例2においては、洗浄期間は1日間で
あった。このように、予め洗浄循剤環供給ラインに接続
するためのバルブと分岐管が形成されたものであれば工
期をさらに短縮することができる。
【0061】(実施例3)本発明における重質炭化水素
系スラッジの洗浄方法における洗浄効果を模擬スラッジ
を作製して調べた。図4は、実験に用いた装置を示すも
のである。まず、大きさが10mm×20mmの炭素鋼
板51の表面に減圧蒸留装置の熱交換器から採取した、
油分45%、硫化鉄を主体とするスラッジ55%からな
る汚れ物質を厚さ5mmで塗布し、模擬スラッジ52を
作製した。ついで、この模擬スラッジ52の付着した炭
素鋼板51を内径10mmのガラス50容器に設置し
た。ついで、実施例1に用いたものと同様の有機洗浄剤
56を洗浄液タンク55に仕込み、この有機洗浄剤56
を循環ポンプ54によりこのガラス容器50中に所定の
流量で流して模擬スラッジ52に接触させ、1時間後の
模擬スラッジ52の厚さ(t1)を測定し、この値から
スラッジ減少率((5−t1)/5)を求めた。このと
き、有機洗浄剤56の流量をガラス容器50内の有機洗
浄剤56の液線速が各々0、0.1、0.2、0.3、0.
4、0.5、0.6m/secとなるように調製し、また
ガラス容器50内の温度が25℃と50℃の場合につい
て、それぞれ模擬スラッジ52の洗浄後の厚さを測定
し、模擬スラッジ52の減少率をそれぞれ測定した。結
果を図5のグラフに示す。
【0062】図5のグラフより、有機洗浄剤の液線速が
0.1m/sec以下では、模擬スラッジ52中のスラ
ッジの減少率は低く、炭素鋼面51から模擬スラッジ5
2を剥離することはできないが、0.2m/secを越
えるとスラッジの減少率は高くなり、洗浄効果が高いこ
とがわかる。また、洗浄温度が高い方がスラッジの減少
率は高く、洗浄効果が高いことがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の洗浄方法
を用いて、石油精製プラントの重質炭化水素系スラッジ
が付着した常圧蒸留装置、減圧蒸留装置、流動接触分解
装置、コーキング装置等に組み込まれる熱交換器などの
機器を洗浄する場合には、危険作業を伴うことなく、短
時間に確実に、また低コストで重質炭化水素系スラッジ
を除去することができる。そして、石油精製プラントの
操業を停止させることなく実施できるので、洗浄による
操業効率の低下を最小限に抑えることができる。よっ
て、熱交換器等の運転効率を高めることができ、洗浄に
かかる作業コストの低減を計ることができる。また、洗
浄処理後に排出された洗浄廃液を石油精製設備内におい
て処理することができるので、廃液処理のコストがかか
らず、環境汚染の問題もない。また、洗浄対象機器に予
め洗浄用配管構造を設けることによって、洗浄循剤環供
給ラインを容易に接続することが可能になり、上記洗浄
方法が容易に実施できるようになり、そのためにより作
業時間を短縮することができる。以上のように、スラッ
ジの付着した機器類の洗浄が短期間でかつ効率よく実施
できることは、石油精製プラントの長期連続運転が普及
した現在osm対応技術として最も期待される技術であ
り、もちろん定期メンテナンスの工期短縮にも有効であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 石油精製プラントの減圧蒸留塔ボトム系での
プロセスラインと、本発明における洗浄対象機器のプロ
セスラインからの独立のためのバイパス方法の一例を示
した概略構成図である。
【図2】 本発明の循環ラインの配管構造の一例を示し
た概略構成図である。
【図3】 本発明の洗浄対象機器における洗浄剤用接続
部の配管構造の一例を示した概略構成図である。
【図4】 本発明の実施例3に用いた実験装置を示した
概略構成図である。
【図5】 本発明の実施例3における測定結果を示した
グラフである。
【符号の説明】
1・・・熱交換器 2・・・シェル供給口 3・・・シェル排出口 4・・・チューブ供給口 5・・・チューブ排出口 11,12,13,14・・・バルブ 21,22,23,24,25,26,27,28・・
・バルブ 30・・・沈降層 31・・・循環ポンプ 32・・・洗浄剤ポンプ 33・・・洗浄剤タンク 41,42,43,44・・・バルブ 45,46,47,48・・・分岐管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 7/50 C11D 7/50 C23G 5/032 C23G 5/032 5/04 5/04 (72)発明者 古田 昭男 愛知県半田市州の崎町2−110 日揮株式 会社衣浦研究所内 (72)発明者 山田 正年 愛知県半田市州の崎町2−110 日揮株式 会社衣浦研究所内 (72)発明者 伊藤 祐二 愛知県半田市州の崎町2−110 日本工業 洗浄株式会社試験室内 (72)発明者 遠藤 賢史 神奈川県横浜市鶴見区大黒町10番1号 日 東化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 斎藤 隆司 東京都千代田区丸の内1丁目5番1号 日 東化学株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石油系炭化水素を原料として処理する装
    置に組み込まれて重質炭化水素系スラッジが付着した機
    器を、有機洗浄剤を用いて洗浄する方法であって、 前記有機洗浄剤が、石油系炭化水素Aと、含酸素極性有
    機化合物Bを有効成分とする混合物であり、 洗浄対象機器をプロセスラインから接続される配管を遮
    断することによって独立させた後に機器内の残存流体を
    抜出し、ついでこの機器に洗浄剤循環供給手段を接続し
    て該有機洗浄剤の循環ラインを形成する工程と、 前記機器内に、前記有機洗浄剤を前記洗浄剤循環供給手
    段から循環供給し、機器内に付着した重質炭化水素系ス
    ラッジの油分汚れを溶解分散するとともにその残渣を剥
    離除去する工程と、 洗浄後の有機洗浄剤を原料に混合して処理する工程とを
    有する重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方
    法。
  2. 【請求項2】 上記有機洗浄剤の石油系炭化水素Aと含
    酸素極性有機化合物Bとの混合比A:Bが100:1〜
    2:3であることを特徴とする請求項1記載の重質炭化
    水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 上記石油系炭化水素Aが、重質炭化水素
    系スラッジの油分汚れに対して溶解性を有するととも
    に、石油系炭化水素を原料として処理する装置の原料、
    中間生成物または最終生成物であることを特徴とする請
    求項1または2記載の重質炭化水素系スラッジが付着し
    た機器の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 上記含酸素極性有機化合物Bが、上記石
    油系炭化水素Aの油分汚れの溶解分散を促進するととも
    に石油系炭化水素Aと相互溶解性を有する下記一般式
    (I)で示されるカルボン酸エステル、脂肪族ケトンま
    たは芳香族ケトンの群から選ばれる少なくとも1つの化
    合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    記載の重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方
    法。 【化1】 〔式中、R1およびR2は、それぞれ炭素数1〜8のア
    ルキル基(置換アルキル基を含む)、アルキレン基(置
    換アルキレン基を含む)、アルコキシ基(置換アルコキ
    シ基を含む)、アルキレンオキシ基(置換アルキレンオ
    キシ基を含む)およびフェニル基(置換フェニル基を含
    む)から選ばれた一つの基を示す。〕
  5. 【請求項5】 プラントの運転を停止することなく洗浄
    対象機器だけをプロセスラインから独立させて、洗浄剤
    循環供給手段に接続して循環ラインを形成して上記洗浄
    を実施することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    記載の重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方
    法。
  6. 【請求項6】 上記洗浄剤循環供給手段が、前記有機洗
    剤を供給する循環ポンプと、剥離したスラッジを沈降さ
    せるための沈降槽とを有し、 有機洗浄剤の供給、排出または停止するための配管とバ
    ルブを有し、 洗浄対象機器内への有機洗浄剤の流れ方向、流速を調節
    できることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載
    の重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 上記有機洗浄剤の機器内への循環供給時
    の線速度が、プロセス流体の線速度の60%以上である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか記載の重質
    炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 上記循環供給時の温度が20〜300℃
    であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか記載
    の重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法。
  9. 【請求項9】 石油系炭化水素を原料として処理する装
    置に組み込まれ重質炭化水素系スラッジが付着した機器
    における配管構造であって、 前記機器のプロセス流体を供給する配管に、プロセス流
    体を遮断するバルブを設けるとともに、該バルブより機
    器側に分岐管を設け、その分岐管には有機洗浄剤溶液の
    供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循
    環供給手段に接続されるフランジ部を設け、 前記機器のプロセス流体を排出する配管にも同様に、プ
    ロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、機器側
    に分岐管を設け、その分岐管に、有機洗浄剤溶液の供
    給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環
    供給手段に接続されるフランジ部を設けたことを特徴と
    する洗浄剤循環供給手段に接続可能な洗浄用配管構造。
  10. 【請求項10】 上記分岐管の口径がプロセス流体の配
    管口径の40%以上であることを特徴とする請求項9記
    載の洗浄用配管構造。
  11. 【請求項11】 請求項9または10記載の洗浄用配管
    構造を有する洗浄対象機器に、上記洗浄剤循環供給手段
    を接続することを特徴とする請求項1乃至8記載の重質
    炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法。
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