JP3942721B2 - 重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法および洗浄用配管構造 - Google Patents
重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法および洗浄用配管構造 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油精製プラントなどの石油系炭化水素を原料として処理する装置に組み込まれ、重質炭化水素系スラッジが付着した多管式熱交換器等の機器の洗浄方法、およびこの洗浄方法に適する機器の洗浄用配管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
石油精製プラントにおいて、重質炭化水素系の原料を処理する装置である減圧蒸留装置、流動接触分解装置、コーキング装置等に組み込まれる熱交換器等の機器では、その内部のチューブ等の表面に高粘性の油分を含む重質炭化水素系の付着物(以下、スラッジとする。)が付着する。このスラッジが付着した機器類では、伝熱効率などが低下し、プラント全体の生産効率にも影響を及ぼすため、定期的にプラントを一定期間停止して、機器類の洗浄を実施している。
【0003】
従来、この機器類の洗浄は、物理的に汚れを落とす機械洗浄法や、化学的に汚れを落とす化学洗浄法によって実施されている。
機械洗浄法には、高圧水を小径ノズルにより連続的に噴射し、水の衝突力によりスラッジを除去するジェット洗浄法、砂、アルミナ、鋼球などの研削材を高速で噴射し、その衝突力でスラッジを除去するブラスト洗浄法、管内にピグを水や空気で圧送しスラッジを除去するピグ洗浄法、カッターやブラシを回転させてスラッジを除去する切削洗浄法などがある。
化学洗浄法は、界面活性剤を主とする化学薬品を用いてスラッジを溶解させて除去する洗浄方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、重質炭化水素系スラッジを洗浄の対象にした場合、上記機械洗浄法のいずれの方法を採用しても、高粘性のスラッジを除去するのに多大な時間と費用がかかった。例えば、石油精製プラントの常圧蒸留装置あるいは減圧蒸留装置の塔底油とその供給原料油との熱交換器のチューブは、内外面の汚れを除去するために、プラント全体の補修のための運転停止時やプラント運転中に一部の機器のみを停止させて遮断した後に機器解放し、水ジェット洗浄を行っていた。
機器開放とは、機器内部の内容物を抜き出してシェルカバーを取り外し、チューブバンドルを引き出す作業のことである。この機器開放および洗浄後の機器設置には大型建機を必要とし、さらにチューブバンドルの挿入には細心の注意を必要とし、さらに機器開放時には、引火物質が所定濃度以下であることの確認等が必要であり、これらの作業を行う場合には多大な時間と費用が必要であった。また、これら作業時の重量物の移動、汚れ作業、廃水処理作業、高圧ジェット作業等による作業員への危険性の問題があった。また、機器開放作業によりプラントを停止させる必要があり、そのために操業効率が低下するという問題もあった。
【0005】
また、化学洗浄法においては、一般に重質炭化水素系スラッジの溶解除去効率は十分ではなく、従来の化学薬品を用いる場合、除去効率を上げるために、例えば、洗浄処理温度を80℃程度に保持しなければならなかった。また、従来の化学薬品を用いた水溶液洗浄剤には環境汚染の危険性があり、洗浄処理後の洗浄廃液を環境汚染の危険がないように処理しなければならず、そのための費用がかかった。その上、これらの化学薬品は高価なものであるため全体のコストが高くなってしまうという問題があった。
【0006】
このような問題、例えば、洗浄作業にかかる時間の問題を解決するために、米国特許5,425,814号には、炭化水素プロセスの装置に関する洗浄技術が開示されている。これは、従来技術の“steam out”と称する水蒸気を系内に送り揮発成分を作業基準以下にまで除去するという洗浄前処理操作をなくすことにより大幅な洗浄時間の短縮を実現しているもので、テルペン類と、従来汎用されている界面活性剤を配合し乳化させた水溶液を系内に循環させ、この循環ループにフィルターを用いることにより安定な洗浄を持続することを特徴としたものである。しかし、石油系炭化水素原料を用いるプラント内の機器に付着した重質炭化水素系スラッジの除去効果については困難性が残っていた。
【0007】
特に、近年定期メンテナンス間隔が延長され、次のメンテナンスにいたる前に熱交換器等を洗浄する必要が生じている。このような場合、プラントの運転を停止することなく通油量を減らして対象機器をラインより切り離すか、または一部の装置のみを止めてOSM(On-Steam Maintenannce)が行われるが、生産効率を低下させないためには洗浄に要する時間がにできるだけ短いことが望まれる。
【0008】
本発明者らは、これらの問題を解決するために、先に特願平9−221801号により、スラッジの付着した機器を予め有機洗浄剤により洗浄したのちに水ジェット洗浄を行うことによって、容易にスラッジを除去することができ、作業時間の短縮が計れ、しかも低コストで実施できる重質炭化水素系スラッジの付着した機器の洗浄方法を提案している。
【0009】
本発明も前記事情に鑑みてなされたもので、スラッジを除去するのに作業時間が短く、作業時の危険性がなく、洗浄後の洗浄廃液の処理にも問題がなく、スラッジを容易に確実に除去することができ、しかも低コストで実施できる重質炭化水素系スラッジが付着した機器の洗浄方法およびそれに使用する洗浄用配管構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、石油系炭化水素を原料として処理する装置に組み込まれ重質炭化水素系スラッジが付着した機器における配管構造であって、前記機器のプロセス流体を供給する配管に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、該バルブより機器側に分岐管を設け、その分岐管には有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設け、前記機器のプロセス流体を排出する配管にも同様に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、機器側に分岐管を設け、その分岐管に、有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設けたことを特徴とする洗浄剤循環供給手段に接続可能な洗浄用配管構造を提供する。
このとき、上記分岐管の口径がプロセス流体の配管口径の40%以上であることが望ましい。
【0016】
このような機器であれば、上述の洗浄方法を適用した場合には、機器をプロセスラインから容易に独立させ、容易に循環ラインを形成させることができるので、工程にかかる時間を大幅に短縮でき、より作業時間を短縮させることが可能となる。
【0017】
【作用】
本発明者らは、石油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合物Bの混合物が特に重質炭化水素系スラッジに対する洗浄除去効果が非常に高いということを見いだし、この有機洗浄剤を用いた効果の高い洗浄方法およびこの洗浄方法に適した機器の洗浄用配管構造を考案した。
【0018】
上記多管式熱交換器等の機器の内部のチューブ等に付着する重質炭化水素系スラッジは、高粘性の油分と金属化合物(硫化鉄等)等の粒子成分からなり、油分の粘着力によりチューブ表面に固着している。
本発明の有機洗浄剤の成分の一つである石油系炭化水素Aは、スラッジの高粘性の油分汚れを溶解する作用があり、もう一つの成分である含酸素極性有機化合物Bには、スラッジに石油系炭化水素Aを浸透させる作用がある。
【0019】
本発明の第2工程は、洗浄剤供給循環手段を接続することにより、スラッジの付着した機器の洗浄を密閉系において循環洗浄により実施するものである。この工程において、上記有機洗剤中の2成分の共同作用によりスラッジの表面だけではなく、その内部の油分汚れまで、有機洗浄剤中に溶解分散し、高粘性のスラッジはサラサラ状に変化する。そして、有機洗浄剤は所定の温度において、所定の線速度で機器内を循環するので、流体の物理的力によりサラサラ状に変化した固体粒子状のスラッジの残渣は機器表面から離脱し機器外部へ搬出される。よって、洗浄時間を大幅に減少させることができる。
【0020】
また、本発明に用いられる有機洗浄剤は、洗浄後その洗浄廃液を石油精製装置の処理対象である原料中に戻し、混合して原料として処理したとしても石油精製プラントにおける処理、例えば触媒等に悪影響を及ぼすことはなく、石油系炭化水素Aも、石油精製設備内で供給されるものであるのでその処理に問題がない。
したがって、上記石油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合物Bからなる有機洗浄剤においては、洗浄後の洗浄廃液を別途処理することなく、製油所設備系内にフィードバックして処理することができる。このため、廃液処理コストがかからず、環境汚染の問題もない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる有機洗浄剤は、重質炭化水素系スラッジの油分汚れに対して溶解性を有する石油系炭化水素Aと、スラッジの前記石油系炭化水素Aへの溶解分散を促進する含酸素極性有機化合物Bを有効成分とする混合物である。
【0022】
石油系炭化水素Aとしては、重質炭化水素系スラッジの油分汚れを溶解する炭化水素であれば、ガソリン、ナフサなどの沸点の低いものから重油などの沸点の高いものまで特に制限無く用いることができるが、取り扱い易さ、入手の容易さ等から、石油系炭化水素を原料として処理する装置の原料、中間生成物または最終生成物であることが望ましく、さらに原油を精製して得られるもので沸点が200℃以上で、常温において液体であるものが好ましい。
具体的には、石油精製装置の常圧蒸留塔(トッパー)の常圧残渣油、分留して得られる軽油留分であるガスオイル(以下、GOと略記)、減圧蒸留塔からの軽油留分であるライトガスオイル(以下、LGOと略記)、サイクルオイル(以下、CLGOと略記)、ライトサイクルオイル(以下、LCOと略記)、
【0023】
さらにこれらに含まれる化合物単体であるヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン等のパラフィン系炭化水素、デカヒドロナフタレン、デカヒドロメチルナフタレン、デカヒドロトリメチルナフタレン、デカヒドロエチルナフタレン、デカヒドロジエチルナフタレン、デカヒドロ-n-プロピルナフタレン、デカヒドロ-iso-プロピルナフタレン等のデカヒドロアルキルナフタレン類、ブチルメチルシクロヘキサン、メチルペンチルシクロヘキサン、ヘプチルシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジエチルシクロヘキサン、ブチルシクロヘキサン、エチルプロピルヘキサン等の非芳香族環状炭化水素、トルエン、キシレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、リグロイン及びリモネン等が挙げられ、これらの中から洗浄対象である重質炭化水素系スラッジに対する溶解性などを考慮して単独あるいは混合して用いることができる。
【0024】
含酸素極性有機化合物Bとしては、好ましくは、前記石油系炭化水素Aと相溶性のある上記一般式(I)で示されるカルボン酸エステル、脂肪族ケトンおよび芳香族ケトンの群から選ばれる少なくとも一つの化合物が用いられる。
【0025】
具体的には、カルボン酸エステルとしては、α-メトキシイソ酪酸メチル、β-メトキシイソ酪酸メチル(以下、MBMと略記)、α-ヒドロキシイソ酪酸メチル、α-ヒドロキシイソ酪酸エチル、3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート、3-メトキシブチルアセテート、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、ギ酸イソブチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、安息香酸エチル等が挙げられる。
【0026】
脂肪族ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、イソプロピルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、ピナコロン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチル-iso-アミルケトン、シクロヘキサン等が挙げられる。
【0027】
芳香族ケトンとしては、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェノン、ベンゾフェノン等が挙げられる。
これらの化合物は、それ単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよく、MBMまたはアセトフェノンがスラッジの油分を溶解させる効果が高く最適とされ、これらの単独使用あるいは混合使用したものが好適に用いられる。
【0028】
上述の石油系炭化水素Aと含酸素極性有機化合物Bとの混合比A:Bは、100:1〜2:3の範囲が好ましく、さらに、100:1〜1:1であればより好ましい。石油系炭化水素Aの割合が前記範囲を越えると、石油系炭化水素Aが重質炭化水素系スラッジに浸透する速度が遅くなり、結果的に溶解速度が遅く、機器の洗浄に要する時間が長くなり不都合となる。また、含酸素極性有機化合物Bの割合が前記範囲を越えると、スラッジの減少率は低下し、またコストがかかり不都合となり、この範囲未満であればスラッジを除去することができなくなり不都合となる。
【0029】
また、上記有機洗浄剤に、含酸素極性有機化合物B以外の有機溶媒を添加することができる。この有機溶媒は、重質炭化水素系以外の汚れが存在している場合に、その汚れに対して溶解分散性を有するものが好ましい。
具体的には、プロピルエーテル、フェニルエチルエーテル、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、プロパノール、ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、プロピレングリコール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモノバンジルエーテル等のグリコールエーテル類等が挙げられる。
【0030】
次に、本発明の洗浄工程について説明する。
第1工程は、前記機器に接続される配管を遮断してプロセスラインから独立させた後に、機器内の残存流体を抜出し、ついで機器に有機溶剤循環供給手段を接続して該有機洗浄剤の循環ラインを形成する準備工程である。ここで、前記循環ラインは密閉系であることが望ましい。
【0031】
図1は、石油精製プラントの減圧蒸留塔ボトム系でのプロセスライン(原料油の流れ)の一例を示したものである。図中符号1は、熱交換器であり、熱交換器1は、加熱炉8、減圧蒸留塔9に連結され、実線矢印(→)は、通常のプロセスラインの流れを示す。
【0032】
図中、熱交換器1は1基だけを示したが、通常石油精製プラントなどでは、複数の熱交換器1が並列または直列に設置される。
そして、並列に設置されているの場合には、洗浄対象となる熱交換器の前後の配管を遮断することによりプロセスラインから独立させることができ、直列に設置されているの場合には、洗浄対象となる熱交換器を迂回するバイパスラインを設けた後に、並列の場合と同様に前後の配管を遮断してプロセスラインから独立させることができる。
【0033】
熱交換器1内は、チューブ部とシェル部にわかれており(図示せず)、シェル内には、金属管からなるチューブが多数並べられ、チューブ内とシェル内(チューブ外)に異なる流体を流すことによって熱交換を行うものである。
図1に示すものは、チューブ供給口4からチューブ内に常圧蒸留残渣油が供給され、この常圧蒸留残渣油は、チューブ内を通りチューブ排出口5から排出され、加熱炉8を通り、減圧蒸留塔9に導かれ、各成分に蒸留されて分離される。また、熱交換器1のシェル側には、減圧蒸留塔9からの減圧蒸留残渣油がシェル供給口2から供給され、この減圧蒸留残渣油はシェル内を通過して、シェル排出口3から排出される。
【0034】
このような熱交換器1において本発明を実施する場合においては、まず、通常のプロセスラインから熱交換器1を独立させる。
例えば、図1の破線矢印(ー→)に示したように、熱交換器1につながる前後の配管、すなわちチューブ側の供給口4と排出口5をバイパスして、バルブ11および13を閉め、シェル側の供給口2と排出口3とをバイパスして、バルブ12および14を閉めることによって、洗浄対象の熱交換器1をプロセスラインから独立させることができる。
このように、洗浄の対象となる熱交換器1をプロセスラインから独立させた後に、機器内部の残存流体を抜出する。
ついで、上記機器に洗浄剤循環供給手段を接続し、循環ラインを形成する。
【0035】
このように洗浄対象機器をプロセスラインから独立させ、循環ラインを形成することによって洗浄を実施することができるので、本来の石油精製のプロセスラインを停止させる必要がない。また、上述のような複数の熱交換器1が設置されたものにおいては、1基ずつプロセスラインから独立させて洗浄を実施することができるので、プラントの操業に大きな影響を与えることがなく、また、洗浄が容易に実施できるので、プロセスラインを長時間停止せざるを得なかった従来法に比べ時間短縮の格段の効果が得られる。
【0036】
洗浄剤循環供給手段は、少なくとも上述の有機洗浄剤を供給する為の洗浄剤槽と、該有機洗浄剤を機器内に循環させる循環ポンプと、スラッジの沈降層、フィルターを有し、熱交換器等の機器への接続のための配管及びバルブを備えたものである。
【0037】
図2は、循環ラインの一例を示したものであり、洗浄対象機器に、洗浄循環供給手段に接続するための接続部が設けられていないものに接続する場合のものであるが、これに限定されるものではない。
洗浄剤循環供給手段には、上述の有機洗浄剤を循環させるための循環ポンプ31、また有機洗浄剤を供給する洗浄剤タンク33、該有機洗浄剤を供給する洗浄剤ポンプ32を有し、熱交換器1のチューブ側、シェル側に接続する配管と、各配管内に有機洗浄剤の流れ方向を調節するためのバルブ21〜28がそれぞれ設けられている。また、熱交換器1内部を通過した有機洗浄剤が流れ込み、この液中に含まれる剥離除去されたスラッジを沈降させるための沈降槽30が設置されている。
【0038】
洗浄剤循環供給手段の配管は、図2に示すように、熱交換器1のチューブ供給口4、チューブ排出口5、シェル供給口2、シェル排出口3にそれぞれ接続される。
図2に示した循環ラインには、有機洗浄剤が流れる4つの流路(ループ)が形成されており、各バルブを開閉することによってその流路を選択することができるようになっている。
【0039】
まず、第1ループは、熱交換器1のシェル側を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流れ方向と同方向(シェル供給口2からシェル排出口3方向)となるように有機洗浄剤を流すものである。
この第1ループは、バルブ23と27と28とを開き、他のバルブを全て閉めることによって形成される。
第2ループは、熱交換器1のシェル側を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流れ方向と逆方向(シェル排出口3からシェル供給口2方向)となるように有機洗浄剤を流すものである。
この第2ループは、バルブ21と27と25とを開き、他のバルブを全て閉めることによって形成される。
【0040】
第3ループは、熱交換器1のチューブ側を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流れ方向と同方向(チューブ供給口4からチューブ排出口5方向)となるように有機洗浄剤を流すものである。
この第3ループは、バルブ22と26と28とを開き、他の全てのバルブを閉めることによって形成される。
第4ループは、熱交換器1のチューブ側を、通常のプロセスラインにおけるプロセス流体の流れ方向と逆方向(チューブ排出口5からチューブ供給口4方向)となるように有機洗浄剤を流すものである。
この第4ループは、バルブ21と26と24とを開き、他の全てのバルブを閉めることによって形成される。
【0041】
このように形成された各ループを選択してそれぞれに有機洗浄剤を循環供給することによって熱交換器1のチューブ側内部、シェル側内部の洗浄を実施することができる。
このような洗浄剤循環供給手段を接続することによって容易に循環ラインを形成することができ、上述の有機洗浄剤を用いた洗浄を実施することができる。
【0042】
図3に示すものは、熱交換器1に予め洗浄剤用の接続部が設けられているものに、循環ラインを形成したものの一例を示したものである。
このように予め洗浄対象装置に洗浄剤の接続部を設けておくと、接続作業による時間を短縮することができる。
【0043】
このような機器に洗浄剤用の接続部を設ける場合には、まず、前記機器のプロセス流体を供給する配管に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、該バルブより機器側に分岐管を設け、その分岐管には有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設け、前記機器のプロセス流体を排出する配管にも同様に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、機器側に分岐管を設け、その分岐管に、有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設ける。
【0044】
図3に示した熱交換器1の場合には、シェル供給口2、シェル排出口3、チューブ供給口4、チューブ排出口5につながるプロセスラインの配管に、それぞれバルブ41、42、43、44が設けられている。そして、これらのバルブ41,42,43,44よりも熱交換器1側の配管部分には、洗浄剤循環供給手段に接続するためのバルブとフランジを備えた分岐管34、35、36、37が設けられている。
このような配管構造をもつものに、洗浄剤循環供給手段を接続するときには、これらの分岐管34,35,36,37のフランジを開放し、ここに洗浄剤循環供給手段の配管を接続すればよい。
【0045】
また、上記分岐管34,35,36,37の口径がプロセス流体の配管の口径の40%以上の大きさであることが望ましい。通常のプロセスラインに用いられている配管は、その口径が10インチ程度のものであるから、実質的には4インチ以上、好ましくは4〜8インチのものであることが好ましい。この大きさのものであれば、有機洗浄剤の流速を適度に調節しやすい。
【0046】
これらのバルブ41,42,43,44を閉めることによって、熱交換器1をプロセスラインから独立させて、洗浄密閉ラインを形成することができる。また、これらのバルブ41,42,43,44を開くことによって再び熱交換器1をプロセスラインに戻すことができる。
さらに、このような接続部を有する熱交換器1が複数並列または直列に並べられているものにおいては、上述のようにバルブの開閉によって、プロセスラインからの独立が可能となり、また分岐管34,35,36,37での洗浄剤循環供給手段の接続し、循環ラインを形成をスムースに行うことが可能となり、スラッジの除去にかかる時間を大幅に短縮することができる。
【0047】
第2工程は、前記機器内に、循環ラインを形成後、前記有機洗浄剤を前記洗浄剤循環供給手段から循環ラインに供給して機器内に付着した重質炭化水素系スラッジの油分汚れを溶解分散するとともにその残渣を剥離除去する工程である。
この工程は、上述の循環ラインを形成後、循環ポンプ31により、この循環ラインに有機洗浄剤を循環させることによってなされる。
【0048】
このとき、上記有機洗浄剤の機器内への循環供給時の線速度が、プロセス流体の線速度の60%以上(実測値ではおよそ0.2m/sec)であることが好ましく、通常のプロセス流体の線速度以上であるとより好ましい。
60%未満であると、内部に付着したスラッジを剥離することが困難になり、洗浄に時間がかかり不十分になってしまう。
【0049】
また、上記循環供給時の温度は、有機洗浄剤の融点以上の温度であれば特に限定されるものではないが、20〜300℃であることが好ましく、50〜200℃であるが特に好ましい。温度が20℃未満であると有機洗浄剤のスラッジの除去効果が低下する場合があり、300℃を越えると有機洗浄剤の種類によっては分解する危険性が生じる。
【0050】
また、機器の洗浄においては有機洗剤の機器内の循環方向をプロセス流体の流れ方向と同方向と逆方向と切り換えることにより、洗浄効果を向上させることができる。この方向の切り換えは、上述のように循環ラインのバルブの切り換え等により行うことができる。
この循環時間としては、熱交換器1基に対して0.5〜3時間程度とされる。
【0051】
第2工程で、有機洗浄剤により、スラッジの油分は溶解され、残渣が剥離され有機洗剤中に混入する。このスラッジは硫化鉄を主成分とするため、比重が大きく、粒子サイズの大きなスラッジは循環ラインの沈降槽に沈澱する。このとき、フィルターを沈降槽の出口付近に設けることが好ましい。フィルターを設けることによりスラッジの分離が効率よく進み、洗浄効率を更に向上させることができる。
【0052】
この第2工程においては、有機洗浄剤は密閉系の循環ラインを循環し、スラッジが除去されるので、揮発成分の漏洩がなく、安全性が高い。
【0053】
第3工程は洗浄後の有機洗浄剤を原料に混合して処理する工程である。
第2工程の後に残された洗浄廃液は、石油精製装置内の原料に混合することができ、この混合物は、通常の蒸留装置などの石油プラントで処理することができる。すなわち、第2工程終了後に循環ラインから洗浄廃液を抜き出し、原料に混合することにより洗浄を終了することができる。よって、洗浄廃液を処理するのに特別な処理装置を用いる必要がないので、コストもかからず、また環境汚染の危険性もない。
【0054】
このように、本発明の洗浄方法においては、上記有機洗浄剤を用いたものであり、上述の第1工程、第2工程、第3工程を有するものであるので、重質炭化水素系の除去効果に優れる。
また、洗浄対象機器だけをプロセスラインから独立させて機器洗浄を実施するものであるので、従来必要であった機器開放の作業が必要なく、またジェット洗浄などの人手を使った面倒で危険な物理的除去作業が不要となる。よって、作業時間の大幅な短縮が可能となり、安全で、しかも洗浄作業にかかる大幅な費用が削減される。そして、プラントの運転を停止させることなく、機器洗浄を実施することが可能なので石油精製プラントの操業効率の低下を最小限に抑えることができる。
【0055】
また、洗浄対象となる機器に予め、洗浄剤循剤環供給手段に接続可能な配管構造を設けておくことによって、循環ラインの形成が容易となり、より作業時間を短縮することができる。さらには、洗浄剤循環供給手段を大型トラックなどにより、石油プラント内の洗浄対象機器に移送すれば、簡単に洗浄機器に接続し、洗浄を実施することができる。
【0056】
そして、洗浄工程後の廃液は石油精製装置内に戻し、混合して処理することができるものであるので特別な処理装置を設ける必要がない。よって、洗浄廃液による環境汚染の心配がなく、しかもその処理に特別な費用をかける必要がない。
【0057】
【実施例】
以下、本発明を具体例により説明する。
(実施例1)
減圧蒸留装置のFeed/Bottom熱交換器のシェル側およびチューブ側のそれぞれのプロセスラインにつながるバルブを閉めバイパス路を形成し、この熱交換器をプロセスラインから独立させた。そして、熱交換器内部の残存流体を抜出した。(第1工程)
ついで、この熱交換器のシェル側およびチューブ側の供給部、排出部につながる配管を取り外し、ここにそれぞれ洗浄剤循環供給手段の配管を接続して、循環ラインを形成した。このときの循環ラインの配管構造としては図2に示すものを用いた。(第2工程)
【0058】
有機洗浄剤としては、石油系炭化水素Aとして軽油を、含酸素極性有機化合物BとしてMBMを用い、これらの混合比が5:1となるように混合したものを用い、この有機洗浄剤を循環ラインの洗浄剤タンク33に挿入した。
ついで、この有機洗浄剤を100℃に加熱後、循環ラインのバルブ23,27,28のみを開放し、循環ポンプ31によりこの洗浄剤タンク33から有機洗浄剤を熱交換器1のシェル側に下部の配管から送り込んだ。このとき、有機洗浄剤の流量を120kl/hrとして、4時間循環させて洗浄を行った。熱交換器1内の液線速度は、0.4m/secであった。また、途中バルブを切り換えて、バルブ21,27,25のみを開放し、循環方向を逆転させ、シェル側の上部の配管から有機洗浄剤を循環させた。
次に、循環ラインを熱交換器1のチューブ側のバルブ22,26,28のみを開放してラインを切り換えて、チューブ側の下部の配管から有機洗浄剤を送り込み、シェル側と同様にして洗浄剤の循環洗浄を3時間行った。チューブ側においても途中バルブを切り換えて、バルブ21,26,24のみを開放し、循環方向を逆転させチューブ側の上部の配管から有機洗浄剤を循環させた。(第3工程)
【0059】
循環洗浄終了後の廃液中の溶解された油分を測定したところ、約300kgであった。また、スラッジは、約600L回収され、70%が硫化鉄であった。
また、洗浄終了後に、熱交換器1から洗浄剤循環供給手段を取り外し、熱交換器1のシェル側およびチューブ側のそれぞれのプロセスラインにつながるバルブを開放し、熱交換器1を通常のプロセスラインに戻し運転を再開させたところ、熱交換器1の総括伝熱係数の値が初期値の98%まで回復していた。なお洗浄前にこの値は、初期値の60%にまで低下していた。また、回復後の総括伝熱係数の経時変化による低下傾向は従来通りであった。
また、機器開放による従来の洗浄方法似合っては、洗浄による機器の運転停止期間が7日間だったのに対して、本発明にあっては2日間であった。
【0060】
(実施例2)
実施例1においては、熱交換器1の循環ラインを確保するために、熱交換器1のシェル側、チューブ側ともプロセスラインの供給部、排出部の配管を取り外し、洗浄剤循環供給手段の配管を直接連接させた。そのために、保温材やスチームラインの撤去に時間がかかり、約1日の工期を費やした。
そこで、実施例2においては、熱交換器1のシェル側およびチューブ側のプロセスラインの配管に、予め洗浄剤循環供給手段接続用の分岐管とバルブを敷設した図3に示す構造の機器を用いた。そして、洗浄剤循環供給手段の接続の際にはバルブ41,42,43,44を閉め、この分岐管34,35,36,37に洗浄剤循環供給手段の配管を接続して循環ラインを形成した。その後、実施例1と同様にして熱交換器1内の洗浄を実施し、優れた洗浄効果を確認した。実施例2においては、洗浄期間は1日間であった。
このように、予め洗浄循剤環供給ラインに接続するためのバルブと分岐管が形成されたものであれば工期をさらに短縮することができる。
【0061】
(実施例3)
本発明における重質炭化水素系スラッジの洗浄方法における洗浄効果を模擬スラッジを作製して調べた。
図4は、実験に用いた装置を示すものである。
まず、大きさが10mm×20mmの炭素鋼板51の表面に減圧蒸留装置の熱交換器から採取した、油分45%、硫化鉄を主体とするスラッジ55%からなる汚れ物質を厚さ5mmで塗布し、模擬スラッジ52を作製した。ついで、この模擬スラッジ52の付着した炭素鋼板51を内径10mmのガラス50容器に設置した。ついで、実施例1に用いたものと同様の有機洗浄剤56を洗浄液タンク55に仕込み、この有機洗浄剤56を循環ポンプ54によりこのガラス容器50中に所定の流量で流して模擬スラッジ52に接触させ、1時間後の模擬スラッジ52の厚さ(t1)を測定し、この値からスラッジ減少率((5−t1)/5)を求めた。
このとき、有機洗浄剤56の流量をガラス容器50内の有機洗浄剤56の液線速が各々0、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6m/secとなるように調製し、またガラス容器50内の温度が25℃と50℃の場合について、それぞれ模擬スラッジ52の洗浄後の厚さを測定し、模擬スラッジ52の減少率をそれぞれ測定した。結果を図5のグラフに示す。
【0062】
図5のグラフより、有機洗浄剤の液線速が0.1m/sec以下では、模擬スラッジ52中のスラッジの減少率は低く、炭素鋼面51から模擬スラッジ52を剥離することはできないが、0.2m/secを越えるとスラッジの減少率は高くなり、洗浄効果が高いことがわかる。また、洗浄温度が高い方がスラッジの減少率は高く、洗浄効果が高いことがわかる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の洗浄方法を用いて、石油精製プラントの重質炭化水素系スラッジが付着した常圧蒸留装置、減圧蒸留装置、流動接触分解装置、コーキング装置等に組み込まれる熱交換器などの機器を洗浄する場合には、危険作業を伴うことなく、短時間に確実に、また低コストで重質炭化水素系スラッジを除去することができる。そして、石油精製プラントの操業を停止させることなく実施できるので、洗浄による操業効率の低下を最小限に抑えることができる。よって、熱交換器等の運転効率を高めることができ、洗浄にかかる作業コストの低減を計ることができる。また、洗浄処理後に排出された洗浄廃液を石油精製設備内において処理することができるので、廃液処理のコストがかからず、環境汚染の問題もない。
また、洗浄対象機器に予め洗浄用配管構造を設けることによって、洗浄循剤環供給ラインを容易に接続することが可能になり、上記洗浄方法が容易に実施できるようになり、そのためにより作業時間を短縮することができる。
以上のように、スラッジの付着した機器類の洗浄が短期間でかつ効率よく実施できることは、石油精製プラントの長期連続運転が普及した現在osm対応技術として最も期待される技術であり、もちろん定期メンテナンスの工期短縮にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 石油精製プラントの減圧蒸留塔ボトム系でのプロセスラインと、本発明における洗浄対象機器のプロセスラインからの独立のためのバイパス方法の一例を示した概略構成図である。
【図2】 本発明の循環ラインの配管構造の一例を示した概略構成図である。
【図3】 本発明の洗浄対象機器における洗浄剤用接続部の配管構造の一例を示した概略構成図である。
【図4】 本発明の実施例3に用いた実験装置を示した概略構成図である。
【図5】 本発明の実施例3における測定結果を示したグラフである。
【符号の説明】
1・・・熱交換器
2・・・シェル供給口
3・・・シェル排出口
4・・・チューブ供給口
5・・・チューブ排出口
11,12,13,14・・・バルブ
21,22,23,24,25,26,27,28・・・バルブ
30・・・沈降層
31・・・循環ポンプ
32・・・洗浄剤ポンプ
33・・・洗浄剤タンク
41,42,43,44・・・バルブ
45,46,47,48・・・分岐管
Claims (2)
- 石油系炭化水素を原料として処理する装置に組み込まれ重質炭化水素系スラッジが付着した機器における配管構造であって、
前記機器のプロセス流体を供給する配管に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、該バルブより機器側に分岐管を設け、その分岐管には有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設け、
前記機器のプロセス流体を排出する配管にも同様に、プロセス流体を遮断するバルブを設けるとともに、機器側に分岐管を設け、その分岐管に、有機洗浄剤溶液の供給、排出または停止するためのバルブおよび洗浄剤循環供給手段に接続されるフランジ部を設けたことを特徴とする洗浄剤循環供給手段に接続可能な洗浄用配管構造。 - 上記分岐管の口径がプロセス流体の配管口径の40%以上であることを特徴とする請求項1記載の洗浄用配管構造。
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