JPH11240155A - ノズル板の接合面に保護層を配置したインクジェットヘッドとその製造方法 - Google Patents

ノズル板の接合面に保護層を配置したインクジェットヘッドとその製造方法

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JPH11240155A
JPH11240155A JP10045810A JP4581098A JPH11240155A JP H11240155 A JPH11240155 A JP H11240155A JP 10045810 A JP10045810 A JP 10045810A JP 4581098 A JP4581098 A JP 4581098A JP H11240155 A JPH11240155 A JP H11240155A
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JP
Japan
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piezoelectric element
pressure chamber
nozzle
protective layer
ink
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Application number
JP10045810A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsuro Watanabe
睦郎 渡辺
Masayuki Sasaki
正幸 佐々木
Koichi Sanpei
浩一 三瓶
Hiromitsu Soneda
弘光 曽根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14209Structure of print heads with piezoelectric elements of finger type, chamber walls consisting integrally of piezoelectric material

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ノズル板を接合する面(ノズル接
合面)及びその近傍の部材を保護しつつ製造時間を短縮
するインクジェットヘッド及びその製造方法を提案する
ことを目的とする。 【解決手段】 ノズル板と圧電素子の間に保護層を設け
て、ノズル接合面を形成する際には、保護層のみを研磨
して圧電素子を研磨による損傷から保護する。また、完
成後は、保護層により圧電素子へのインク漏れも防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、微少量の
流体をノズル板に設けられたノズル孔から吐出制御する
流体ポンプに係り、特に、流体を収納し、かつ、吐出す
る部屋にノズル板を接着することによって製造される流
体ポンプに関する。本発明の流体ポンプは、単体のプリ
ンタの他、プリント機能を有する複写機やファクシミ
リ、コンピュータシステムあるいはワードプロセッサ若
しくはこれらの複合機などに広く利用されるインクジェ
ットプリンタのヘッド(インクジェットヘッド)に、特
に好適である。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドの中には、構造的
に、インクが吐出されるノズル孔が形成されたノズル板
を、インクを収納する部屋に接着して製造されるものが
ある。例えば、圧電素子を使用するものはエネルギー効
率が優れているなどの理由から近年ますます注目されて
きているが、この種のインクジェットヘッドは、ノズル
板を圧力室に接着し、圧電素子の変形を利用して圧力室
内の圧力を高めて、これによりインクを噴射すものであ
る。
【0003】上記のインクジェットヘッドは、典型的に
は、圧力室を有する圧力室板と、薄板と、圧電素子とか
らなる三層体にノズル板を接合することによって構成さ
れる。圧力室は、圧力室板上に形成された凹状の溝と薄
板とにより形成される。圧力室に対抗する薄板上には圧
電素子が配置される。圧電素子は内部電極と外部電極を
有し、外部電極から内部電極に電圧が印加されると、す
なわち、圧電素子が充電されると、薄板を介して圧力室
を加圧するように変形し、電圧が除去されれば、すなわ
ち放電により、元の状態に復帰する。薄膜は圧電素子の
変形を圧力室に伝達する。従って、外部電極から内部電
極へ電圧が印加されると圧電素子は変形して薄膜を介し
て圧力室を加圧し、これにより圧力室からインクがノズ
ル孔より吐出されることになる。近年では、ノズル孔の
隣接ピッチを狭めて高解像度画像を形成するために、積
層構造を有し、かつ、溝により複数の部分に分割された
圧電素子を採用する場合が増えている。
【0004】一方、高精細度画像を実現するためには、
ノズル孔の隣接ピッチを狭めるだけではなく、インクを
ノズル孔から精度良く所定方向に噴射する必要がある。
また、ノズル板を上記三層体にしっかりと固定する必要
もある。しかし、三層体をノズル板が接合される面であ
るノズル接合面において整列するように接着、形成する
ことは困難である。そこで、ノズル板を三層体に接合す
る際には、三層体の端部を研磨して、平滑なノズル接合
面を形成しなければならなかった。
【0005】この研磨工程により圧電素子の外部電極の
一部は削られるため、再度蒸着がなされてノズル接合面
に形成される。その後、接着剤が塗布されて、ノズル板
が、ノズル孔が圧力室に整列するように、ノズル接合面
に接着されて、インクジェットヘッドが完成する。イン
クジェットヘッドが完成した後に、インクが圧力室に充
填される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、流体を収
納する部屋にノズル板を接着する流体ポンプを製造する
場合にはノズル接合面を研磨して平滑にする必要があ
る。しかし、従来の製造方法は、研磨工程により、ノズ
ル接合面及びその近傍にある部材が機械的又は電気的に
破壊されたり、若しくは、研削により再形成を余儀なく
されるという課題を有していた。
【0007】例えば、先のインクジェットヘッドでは、
圧電素子は、一般に強度が低く、特に、積層構造を使用
する圧電素子は、ノズル接合面の研磨により剥離、割
れ、欠けを被りやすかった。また、研磨による圧電素子
の破壊を最小限のものにする必要から研磨速度を遅く設
定する必要があり、製造時間の短縮化を妨げていた。更
に、圧電素子の外部電極は、圧電素子を特性(歩留り)
検査して検査に合格したもののみを薄板に接着する必要
があるために、研磨前に形成しておかなければならない
が、研磨によって削除されてしまうため、研磨後にこれ
を再形成しなければならないという不便もあった。
【0008】一方、流体を収納する部屋にノズル板を接
着する流体ポンプにおいては、ノズル板の接着不良や、
ノズル接合面に塗布される接着剤のひびや亀裂によって
ノズル接合面からインクが漏れるという課題もあった。
例えば、先のインクジェットヘッドでは、圧力室にイン
クを充填する際などに、ノズル接合面からインクが圧電
素子の内部に侵入しやすかったために、内部電極は短絡
しやすかった。これは、圧電素子が溝で分割されている
場合には、特に顕著であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、ノズル接合面付近の部材を保護しつつ製造時間を短
縮する流体ポンプ及びその製造方法を提供することを目
的とする。上記目的を達成するために、本発明のインク
ジェットヘッドは、インクを収納する圧力室を形成する
圧力室板と、前記圧力室板の前記圧力室を加圧すること
ができる圧電素子と、前記圧電素子に接続され、少なく
ともノズル接合面の一部を形成すると共に少なくとも前
記圧電素子を前記ノズル接合面から離間させる保護層
と、当該圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力
室内の前記インクを噴射するノズル孔を有して前記ノズ
ル接合面に接合されるノズル板とを備えることを特徴と
する。
【0010】また、本発明のインクジェットヘッドは、
インクを収納する圧力室を形成すると共に当該圧力室を
加圧することができる圧電素子と、前記圧電素子に接続
され、少なくともノズル接合面の一部を形成すると共に
前記圧電素子を前記ノズル接合面から離間させる保護層
と、当該圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力
室内の前記インクを噴射するノズル孔を有して前記ノズ
ル接合面に接合されるノズル板とを有することを特徴と
する。
【0011】また、本発明のインクジェットヘッドは、
インクを収納する圧力室を形成すると共に当該圧力室を
加圧することができ、第1及び第2の内部電極を有する
圧電素子と、前記圧電素子に接続されて前記第2の内部
電極を前記第1の内部電極に対して遮蔽すると共に、少
なくともノズル接合面の一部を形成する保護層と、前記
第1及び第2の内部電極が通電されてそれらの間に電位
差が生じることによって前記圧電素子が前記圧力室を加
圧した時に当該圧力室内の前記インクが噴射されるノズ
ル孔を有して前記ノズル接合面に接合されるノズル板と
を有することを特徴とする。
【0012】また、本発明のインクジェットヘッドは、
インクを収納する圧力室を形成すると共に少なくともノ
ズル接合面の一部を形成する圧力室板と、前記ノズル接
合面から離間して配置され、前記圧力室板の前記圧力室
を加圧することができる圧電素子と、当該圧電素子が前
記圧力室を加圧した時に当該圧力室内の前記インクを噴
射するノズル孔を有して前記ノズル接合面に接合される
ノズル板とを有することを特徴とする。
【0013】また、本発明のインクジェットヘッドの製
造方法は、インクを収納する圧力室を形成する圧力室板
と、薄膜と、当該薄膜を介して前記圧力室板の前記圧力
室を加圧することができる圧電素子とを接着する工程
と、少なくとも当該圧電素子の上に保護層を形成する工
程と、当該保護層を研磨して少なくとも当該保護層上に
ノズル接合面を形成する工程と、前記圧電素子が前記圧
力室を加圧した時に当該圧力室内の前記インクを噴射す
るノズル孔を有するノズル板を前記ノズル接合面に接合
する工程とを有することを特徴とする。
【0014】また、本発明の流体ポンプは、流体を収納
する第1の部材と、当該第1の部材に接続されて当該第
1の部材に収納された流体を排出する第2の部材と、当
該第2の部材に接続されて、少なくともノズル接合面の
一部を形成すると共に少なくとも前記第2の部材を前記
ノズル接合面から離間する保護層と、前記第2の部材に
より排出された流体を噴射するノズル孔を有して前記ノ
ズル接合面に接合されるノズル板とを備えることを特徴
とする。
【0015】このように、本発明のインクジェットは、
圧電素子を保護層によりノズル接合面から離間させるの
でインク漏れなどの被害を受けにくくなる。また、かか
るインクジェットの製造方法においては、保護層は、圧
電素子が研磨されて破壊されるのを防止する。
【0016】
【実施例】以下、図1乃至図7を参照して、本発明の第
1実施例のインクジェットヘッド100とその製造方法
を説明する。図1は完成したインクジェットヘッド10
0の分解斜視図であり、図2は図1に示すインクジェッ
トヘッド100の部分拡大側面図である。図1から分か
るように、本発明のインクジェットヘッド100は、圧
力室板10と、圧電素子20と、ノズル板30と、樹脂
フィルム40と、保護層50とを有する。
【0017】図7に示すように、圧力室板10と樹脂フ
ィルム40と保護層50は、ノズル板30の面30aが
接合される面であるノズル接合面60において整列して
いる。換言すれば、圧力室板10の前面10aと樹脂フ
ィルム40の前面40aと保護層50の前面50aは、
平滑なノズル接合面60を構成している。圧力室板10
は、略直方体の形状を有するガラス板に、所望の数(図
1では便宜上4つ)の圧力室12とインク導入路14、
並びに、共通インク室16を有する。
【0018】圧力室12は、インクを供給されてこれを
収納すると共に内部圧力が高まるとインクを開口12a
に連通されたノズル孔32から噴射する。内部圧力は、
後述するように、直下の圧電体ブロック21が変形に伴
って変化する。圧力室12は、圧力室板10上に形成さ
れた凹状の溝と弾性変形可能な樹脂フィルム40により
略直方体の空間として形成されている。
【0019】共通インク室16は、各圧力室12にイン
ク導入路14を介してインクを供給する。共通インク室
16は、圧力室12の急激な内部圧力変動を吸収するよ
うに底面は樹脂フィルム40で画定されており、圧力室
板10の側面10bにおいて図示しないインク供給装置
に接続されている。共通インク室16は、圧力室12が
収縮加圧されてインクを吐出した後、復帰する際に、イ
ンク導入路14を介して、圧力室12に必要量のインク
を供給する。
【0020】樹脂フィルム40は、圧力室12、共通イ
ンク室16、インク導入路14の一面を構成し、後述の
圧電体ブロック21の変形を圧力室12に伝達すると共
に圧力室12内のインクが圧電素子20の溝23に侵入
するのを防止する機能を果たす。樹脂フィルム40の厚
さは例えば16ミクロン程度である。樹脂フィルム40
は圧力室12の一面を形成する部材であるが、弾性変形
の可能な金属薄膜により構成されてもよい。
【0021】圧電素子20は、積層構造を有して、前面
20aから後面20bに延びる平行な溝23によって分
割された複数(図1では便宜上4つ)の圧電体ブロック
21を有する。各圧電体ブロック21の積層内には内部
電極22、24が設けられ、内部電極22は外部電極2
6と、内部電極24は外部電極28と接続されている。
なお、図1は、作図の便宜上、一の外部電極28のみを
示す。また、図1及び図2以外の図面においては、作図
の便宜上、内部電極22、24は省略されている。
【0022】図2に示すように、内部電極22と24と
がA方向に重なっている部分が活性部25であり、この
活性部25において、各圧電体ブロック21は変形す
る。活性部25の長さは圧力室12に加えられるべき圧
力に応じて調節される。活性部25はノズル接合面60
から所定距離だけ離間されているために、それが変形し
てもノズル接合面60における圧電素子20と保護層5
0とが接着していることには影響を与えない。
【0023】外部電極26は、圧電素子20の前面20
aの全面に蒸着された電極層であり、全ての圧電体ブロ
ック21に共通する外部電極である。外部電極26はア
ースされている。これに対して、外部電極28は、圧電
素子20の後面20bの上にあるが、後面20bの全面
に蒸着されてはおらず、各圧電体ブロック21に対応し
た位置にのみ個別的に設けられた電極層である。外部電
極28は、通電されなければ電位はゼロであるが、通電
されれば正の電圧を内部電極24に印可することができ
る。
【0024】かかる構造より、圧電素子20の各圧電体
ブロック21は、外部電極28に電圧が印可されないと
内部電極22、24の電位が共にゼロのため変形しな
い。しかし、外部電極28から電圧が印可されると、各
圧電体ブロック21は他の圧電体ブロック21とは独立
して、図1のA方向(縦方向)に変形可能ある。換言す
れば、A方向が圧電体ブロック21の分極方向になる。
外部電極28からの通電が停止すると、すなわち、圧電
素子20に充電された電荷が放電されることにより、対
応する圧電体ブロック21は元の状態に復帰する。
【0025】保護層50は、50ミクロン程度の厚さを
有する略長方体状の熱硬化型エポキシ系接着材であり、
圧電素子20(外部電極26)の前面20aと面50b
で接続されている。但し、保護層50の材質はこれに限
定されるものではない。なお、実際のインクジェットヘ
ッド100では、保護層50は厳密に直方体形状ではな
く、保護層50と圧電素子20との接続は、図1及び図
2に示すように、外部電極26と面50bにより明確に
なされているものではない。即ち、熱硬化前に保護層5
0はその一部が圧電素子20の溝23より内部に侵入し
ている。従って、保護層50の材質は、内部電極22、
24を短絡させないように絶縁物であることが望まし
い。
【0026】後述するように、保護層50には様々な効
果があるが、図2に示す構造から導かれる効果としては
以下のものがある。まず、保護層50は圧電素子20を
ノズル接合面60から50ミクロン程度離間させてい
る。圧力室12からインクが漏れて圧電素子20に侵入
する場合、インクは、主として、ノズル接合面60を通
って圧電素子20に侵入する。しかし、保護層50は、
ノズル接合面に配置されていた圧電素子をノズル接合面
60から離間することにより、インクが圧電素子20に
侵入して内部電極22、24が短絡することを防止して
いる。この効果は圧電素子の配置に起因するため、従来
のインクジェットヘッドであっても、圧電素子をノズル
接合面から離間して配置すれば同様の効果を得ることが
できる。
【0027】続いて、保護層50は溝23を遮蔽してい
る。インクが漏れて圧電素子20に侵入する場合、イン
クは、主として、圧力室12の開口12aからノズル接
合面60を伝って圧電素子20の溝23よりその内部に
侵入する。しかし、保護層50はノズル接合面60に対
して(即ち、ノズル接合面60から見て)溝23を遮蔽
することにより、インクが圧電素子20の前面20a付
近から溝23に侵入して内部電極22及び24が短絡す
ることを防止している。
【0028】更に、保護層50は、圧電素子20に接着
されることにより、圧電素子20の強度を高めている。
即ち、圧電素子20は積層構造を有して、各圧電体ブロ
ック21は、本来、剥離、割れ、欠けなどの破壊を被り
やすい。保護層50が50ミクロンという厚さで圧電素
子20(外部電極26)の前面20aに接着されること
により、圧電素子20の強度を高め、耐久性を向上させ
ている。
【0029】このように保護層50を補強部材ととらえ
れば、圧電素子20の強度を向上させるために、保護層
50を圧電素子20のその他の面、例えば、後面20b
にも設けることができる。その場合、外部電極28があ
る部分とない部分の前面に設けられてもよいし、どちら
か選択的に設けられてもよい。また、保護層50は、そ
の前面50aの全面においてノズル板30と接着するの
で、圧電素子20をノズル板30に直接接着している従
来のインクジェットヘッドに比べて、溝23が接着面積
を減少させないなどの安定した接着を提供できる。
【0030】次に、図5を参照して、本発明のインクジ
ェットヘッド100の製造方法について説明する。ま
ず、ガラス板を加工して圧力室12などを作り、圧力室
板10を形成する(ステップ101)。次に、圧電素子
20を形成する(ステップ102)。このステップ10
2はステップ101に先立って行われてもよいし、平行
して行われてもよい。
【0031】本実施例の圧電素子20は、まず、複数枚
のグリーンシート27を用意する。各グリーンシート2
7はセラミックの粉末などの溶剤にまぜて混練してペー
スト状にし、ドクターブレードにより50ミクロン程度
に薄膜形成する。グリーンシートのうち、3枚のグリー
ンシートの片方の表面には、それぞれ内部電極22のパ
ターンが印刷・形成され、3枚のグリーンシートの片方
の表面には、それぞれ内部電極24が印刷・形成され、
残りには何も内部電極は形成されない。内部電極22と
24の印刷は、銀とパラジウムの合金を粉状にしたもの
に溶剤をまぜてペースト状にしたものを塗布して、パタ
ーン形成することによりなされる。
【0032】次に、内部電極22が形成された3枚と内
部電極24が形成された3枚を交互に張り合わせ、残り
の6枚もその後張り合わせる。これにより、図2に示す
ような圧電素子20の積層構造を形成する。圧電素子2
0のうち内部電極22、24を含まない下のグリーンシ
ートは基盤部となる。さて、これらのグリーンシートを
積層した状態で焼成する。続いて、ダイヤモンドカッタ
ーによって前面20aから後面20bに少なくとも最初
の6枚のグリーンシートを部分的に切断する。これによ
って、溝23によって分割された複数の圧電体ブロック
21を形成する。最後に、前面20aと後面20bに外
部電極26、28をそれぞれ蒸着により形成する。な
お、焼成前に溝23を形成しておくことも可能である。
【0033】完成した圧電素子20は、外部電極26、
28に電圧を印可することによって特性検査がなされ、
動作不良のものは排除される。次に、ノズル板30をス
テンレスなどの金属により形成する(ステップ103)。
各ノズル孔32は、ピンを使用したパンチなどにより、
好ましくは、ノズル板30の前面30bから後面30a
に向かって広がる円錐状(断面的にテーパ状)に加工す
る。圧力室板10とノズル板30を一体的に構成せずに
圧力室板10にノズル板30を接着する理由の一つは、
かかる円錐状のノズル孔32を得るためである。本実施
例では、後面30aにおけるノズル孔32の大きさは8
0ミクロン程度、前面30bにおけるノズル孔32の大
きさは25〜35ミクロン程度としている。なお、この
ステップ103はステップ101、ステップ102に先
立って行われてもよいし、平行して行われてもよい。
【0034】次に、図3に示すように、動作が確認され
た圧電素子20から500ミクロン程度ノズル板30に
向かって突出するように樹脂フィルム40を配置して両
者を接着する(ステップ104)。このように配置する
理由は、将来、圧電素子20を保護するように、保護層
50を塗布するための段差29を形成するためである。
【0035】次に、図4に示すように、圧力室板10
を、樹脂フィルム40から300ミクロン程度ノズル板
30に向かって引っ込むように、かつ、圧電素子20か
らノズル板30に向かって200ミクロン程度突出する
ように、圧電素子20に対抗する側に、配置して接着す
る(ステップ105)。圧力室板10が樹脂フィルム4
0に接着される前には、各圧電体ブロック21と圧力室
12が対応するように位置合わせが行われる。 本実施
例では、圧電素子20と樹脂フィルム40の接着を樹脂
フィルム40と圧力室板10の接着よりも先行させてい
る。しかし、本発明が、ステップ105をステップ10
4に先行させた場合を含むことは明らかである。
【0036】本実施例では、圧力室板10を樹脂フィル
ム40よりもノズル板30に向かって引っ込むように配
置される。これは、後述するように、この後に保護層5
0を段差29に塗布する時に、保護層50が開口12a
から圧力室12の内部に侵入して圧力室12の開口12
aを塞ぐのを極力防ぐためである。もっとも本発明は、
保護層50を塗布する前に、樹脂フィルム40から突出
した圧力室板10(特に、樹脂フィルム40に対抗する
面)に適当なマスクを配置することによって保護層50
が圧力室12の内部に侵入することを防止できるため、
この場合には、圧力室板10が樹脂フィルム40よりも
ノズル板30に向かって突出していても問題はない。
【0037】圧力室板10は圧電素子20からノズル板
30に向かって突出するように配置される。これは、後
述する研磨工程において、圧電素子20が研磨されるこ
とを防止するためである。図4に示す圧力室板10と樹
脂フィルム40と圧電素子20からなる三層体を作る時
は、A方向を重力の方向に向けることによって、その作
成が容易となる。図4では、樹脂フィルム40は、三層
体中で突出した状態になっているために、圧力室板10
に向かって重力の作用で曲がることが予想されるが、圧
力室板10樹脂フィルム40の表面張力を利用すること
により図4に示す三層構造を保つことができる。なお、
重力の方向は必ずしもA方向に一致する必要はないこと
はいうまでもない。
【0038】その後、図6に示すように、保護層50を
樹脂フィルム40と圧電素子20との段差29に形成す
る(ステップ106)。本実施例では、保護層50に熱
硬化型エポキシ系接着剤を使用しているため、保護層5
0は塗布された後に熱硬化される。保護層50は粘性が
比較的低いので段差29に塗布される際に、圧電素子2
0の溝23からその内部に一部侵入する。そして、熱硬
化されると、保護層50は、溝23を一部封止した状態
で硬化する。なお、ステップ106とステップ105を
交換して、先に保護層50を塗布した後に、圧力室板1
0を接着することも可能である。
【0039】なお、本実施例では、保護層50は圧電素
子20(外部電極26)の前面20aに亘って塗布され
るが、必要があれば、部分的に塗布されてもよい。次い
で、圧力室板10と樹脂フィルム40と保護層50の端
部が研磨されて平滑なノズル接合面60を形成する(ス
テップ107)。図7は研磨後のノズル接合面60を示
している。この研磨工程は、ノズル板30のノズル32
を精度良く圧力室12に連通するように、かつ、ノズル
板30をしっかりと圧力室板10などに固定するために
必要な工程である。研磨は、保護層50の厚さが50ミ
クロン程度は残るように、即ち、圧力室板10であれば
150ミクロン程度切削されるようにして行われる。
【0040】この研磨工程においては、圧電素子20は
保護層50に保護されて研磨による影響を受けない。従
って、研磨工程を経ても圧電素子20が剥離、割れ、欠
けを被ることはない。また、外部電極26が削除される
こともない。更に、圧力室板10はガラスからなるので
比較的強度が高く、研磨速度を高く設定できるため、本
発明の製造方法によれば、従来の製造方法に比べて、研
磨時間が約5分の1に短縮されている。
【0041】研磨が終了すると、接着剤が3乃至4ミク
ロン程度ノズル接合面60に塗布され(ステップ10
8)、ノズル板30が、ノズル孔32が圧力室12に対
応するように、ノズル接合面60に接着される(ステッ
プ109)。本発明のインクジェットヘッドの製造方法
によれば、塗布された保護層50は製造工程中、いくつ
かの効果を発揮している。
【0042】まず、保護層50は、ステップ107の研
磨工程において、積層構造を有して特に剥離などしやす
い圧電素子20が研磨されることを防止することによっ
て、圧電素子20が破壊されることを防止している。次
に、保護層50は、研磨速度を比較的強度が高い圧力室
板10に合わせて設定することを可能にするため、従来
の製造方法に比べて、研磨加工の時間を短縮している。
【0043】また、保護層50は、ステップ106にお
いて、圧電素子20の溝23に20乃至30ミクロン程
度侵入してこれを封止し、インクが圧力室12から図7
に示すノズル接合面60を介して圧電素子20に侵入し
て、内部電極22及び24が短絡することを防止してい
る。かかる保護層50の封止機能を重視すれば、保護層
5にエポキシ系充填剤や、アクリル樹脂、若しくは、ポ
リエチレン樹脂などを使用してもよい。また、これらの
封止部材(絶縁部材)を圧電素子20の形成時に溝23
に所望の量だけ予め充填することにより、封止機能を更
に強化してもよい。
【0044】更に、保護層50は、ステップ107にお
いて、外部電極26を研磨から保護することによって、
外部電極26を再度形成する手間を省いている。保護層
50がない従来の製造方法では、この外部電極は圧電素
子20を事前に特性検査するためには必要不可欠である
が、研磨により削られてしまうため、改めて作り直す必
要があった。本発明による保護層50は、この外部電極
の再形成工程を省略しているため、製造時間の更なる短
縮を実現している。
【0045】このようにしてインクジェットヘッド10
0が完成すると、その後、圧力室12にインクが充填さ
れる。インクの充填は、共通インク室16から圧力室1
2に向かってインクを加圧することによって行うか、ノ
ズル板30に図示しないキャップを取り付けて、そのキ
ャップを利用してノズル孔32に負圧を加えて、インク
室16から圧力室12にインクを移動させることによっ
て行ってもよい。いずれの方法によるにしろ、保護層5
0は、インクの充填時に、インクがノズル接合面60か
ら圧電素子20の溝23に侵入することを防止する。
【0046】完成したインクジェットヘッド100にお
いては、外部電極28は、それぞれ独立して、圧電体ブ
ロック21の内部電極24に電圧を印加するために、各
圧電体ブロック21がそれぞれ独立に図1のA方向に変
位して樹脂フィルム40をA方向に撓ませ、対応する圧
力室12を加圧する。かかる加圧により、インクが、圧
力室12から対応するノズル孔32を介して射出され
る。外部電極28からの通電が停止すれば、樹脂フィル
ム40と圧電体ブロック21は放電により元の状態に復
帰する。この時、圧力室12の内部圧力が下がるので、
共通インク室16からインク導入路14を介して圧力室
12にインクが補給される。
【0047】なお、本実施例では、圧電素子20はA方
向へ縦変形するものを用いたが、横変形するものを用い
てもよい。以下、添付図面を参照して、本発明の第2実
施例のインクジェットヘッド200とその製造方法を説
明する。図8は完成したインクジェットヘッド200の
分解斜視図である。図8において、図1と同一の部材に
は同一の参照番号が付してあり、重複説明は省略してあ
る。但し、図8に示す圧力室板10と樹脂フィルム40
は、後述する研磨工程(ステップ203)において研磨
されていないために、図1に示す圧力室板10と樹脂フ
ィルム4とは寸法において異なるもののそれ以外では同
一であるために同一の参照番号が付されている。
【0048】インクジェットヘッド200は、圧力室板
10と樹脂フィルム40と圧電素子20とからなる三層
体と、三層体の前面に形成された保護層150と、保護
層150の前面150aに取り付けられたノズル板30
を有する。三層体の積層構造はインクジェットヘッド1
00と同様であるが、圧力室板10の前面10aと樹脂
フィルム40の前面40aと圧電素子20(外部電極2
6)の前面20aは必ずしも整列しておらず、段差を有
してもよい。これに対して、従来のインクジェットヘッ
ドでは、研磨工程によりこの段差は全て取り除かれて平
滑にされ、インクジェットヘッド100では圧力室板1
0と樹脂フィルム40の段差はステップ107の研磨工
程において取り除かれる。
【0049】保護層150は保護層50と同様の材質
(例えば、熱硬化型エポキシ系接着材)により構成さ
れ、ノズル接合面として機能する前面150aと、三層
体に接合される後面150bと、圧力室12にそれぞれ
対応する開口150cを有する。保護層150の厚さは
三層体の面10aと面40aと面20aの段差をどのく
らいのオーダーで許容するかに依存する。
【0050】ノズル接合面150aは平滑で、これにノ
ズル板30が取り付けられる。なお、保護層50と同様
に、実際のインクジェットヘッド200では、保護層1
50と三層体(特に、圧電素子20)との接続は、外部
電極26と面150bにより明確になされているもので
はなく、保護層150の一部は圧電素子20の溝23よ
り内部に侵入するものである。保護層150の開口15
0cは、圧力室12の開口12aと略同一の大きさと形
状を有する。従って、保護層150は圧力室12からノ
ズル孔32へインクが噴射されるのを妨げることはな
い。
【0051】このように、本実施例のインクジェットヘ
ッド200によれば、保護層150の面150aのみが
平滑なノズル接合面を提供する。従って、三層体の面1
0aと面40aと面20aの全部又は一部の生じうる段
差を平滑にする必要はない。次に、図9を参照して、本
発明のインクジェットヘッド200の製造方法について
説明する。
【0052】まず、圧力室板10を形成する工程(ステ
ップ101)と、圧電素子20を形成する工程(ステッ
プ102)と、ノズル板30を形成する工程(ステップ
103)は、図5のそれらと同様であるので、説明を省
略する。続いて、圧力室板10と樹脂フィルム40と圧
電素子20とを、面10aと面40aと面20aとによ
って形成される段差が所定のオーダー以下(例えば10
0ミクロン以内)になるように接着して三層体を形成す
る(ステップ201)。これらの段差が所定のオーダー
以下であれば、三層体のうちいずれの部材が突出したり
引っ込んでいたりするかは問題ではない。また、圧力室
板10と樹脂フィルム40と圧電素子20の接着の順番
は問わない。但し、各圧電体ブロック21と圧力室12
は対応するように接着されなければならない。
【0053】次に、圧力室12の開口12aに対応した
部分が閉口しているマスクを形成して、このマスクを介
して保護層150を三層体の面10aと面40aと面2
0aの上に塗布する(ステップ202)。かかるマスク
形成は、周知のマスクパターン技術をもちいることで容
易に形成される。三層体の段差のオーダーが100ミク
ロンであれば、保護層を200ミクロンから300ミク
ロン程度の厚さだけ塗布してもよい。
【0054】その後、保護層150の前面は研磨され
て、平滑なノズル接合面150aとされ(ステップ20
3)、面150aに接着剤が塗布されて(ステップ20
4)、ノズル板30がノズル接合面150に接着される
(ステップ205)。このように、インクジェットヘッ
ド200の製造方法においては、圧力室板10と樹脂フ
ィルム40と圧電素子20をノズル板30に向かう方向
において細かく位置合わせすることは不要であるため、
製造時間の短縮化を図ることができる。即ち、インクジ
ェットヘッド100では、図3及び図4に示すように、
圧力室板10と樹脂フィルム40と圧電素子20とを所
定の位置関係において接続する必要があったが、保護層
150はこれら3つの部材によって生じる段差を吸収す
るので、これら3つの部材が所定のオーダー以内で整列
してさえいれば、どのような段差を有しているかは問題
にならない。従って、三層体の端部が、圧力室板10と
圧電素子20が樹脂フィルム40よりも断面的に突出し
て凹状となっていたり、樹脂フィルム40がこれらより
も断面的に突出して凸状となっていたりしても問題はな
い。
【0055】完成したインクジェットヘッド200にイ
ンクを充填する方法は、インクジェットヘッド100の
それと同様であり、また、インクジェットヘッド200
の動作もインクジェットヘッド100のそれと同様であ
るため、説明は省略する。本発明は、このように圧力室
12を外部に設置された圧電体ブロック21により加圧
するインクジェットヘッドに限定されるものではなく、
ノズル板を接着するタイプであればその他のインクジェ
ットヘッド、例えば、圧力室を含む圧電素子を有するイ
ンクジェットヘッドに適用できることは言うまでもな
い。
【0056】以下、図10乃至図16を参照して、この
ような圧力室を含む圧電素子を有するインクジェットヘ
ッドについて説明する。図10は、本発明のインクジェ
ットヘッド300の全体構成図である。図10に示すよ
うにインクジェットヘッド300は、上蓋210と、圧
電素子220と、ノズル板230と、インク供給金具2
40と、保護層250、フレキシブルプリント板260
とを有する。なお、保護層250は、後述する圧電素子
220の垂直溝226に配置され、垂直溝226の数だ
け(図10においては7個)設けらていれるが、便宜
上、図10はこのうちの1個を抜き出して多少拡大して
図示している。上蓋210は、圧電素子220の上面2
20cに取り付けられて、圧電素子220の水平溝22
4に対応する部分に水平溝212と、インク供給金具2
40の側に折り曲げ部214を有する。また、その前面
210aはノズル板230の一部が取り付けられるノズ
ル接合面270の一部を構成する。
【0057】図13に示すように、上蓋210は、水平
溝212において、その厚さが薄くなっている。これ
は、図15に示す圧電体ブロック221の圧力室222
の壁を構成する部分221aが、後述するように、変形
する際に、この圧電体ブロック221に隣接するが変位
はしない他の圧電体ブロック221の部分221aの歪
みを吸収するためのものである。折り曲げ部214は、
図12に示すように、圧電素子220の後面220bに
接続されている。
【0058】圧電素子220は、複数の圧電体ブロック
221を有し、各圧電体ブロック221は圧力室222
を有する。また、隣接する圧電体ブロック221は、水
平溝224と垂直溝226により分割されている。圧力
室222と水平溝224は圧電素子220の前面220
aから後面220bに向かって平行に延びている。前面
220aは、保護層250の前面250aと共に、後述
するように、ノズル板230が取り付けられるノズル接
合面270を構成している。
【0059】図10に示すように、垂直溝226は、圧
電素子220の前面220aの側において、水平溝22
4に接続されている。垂直溝226には、後述するよう
に、保護層250が配置される。圧力室222は、図1
4に示すように、圧電素子220の後面220bの側に
おいて、垂直溝228と接続されている。図11に示す
ように、垂直溝228の長さlは圧力室222に対する
絞りを構成することになり、適切な絞り効果を得るよう
に、垂直溝228の断面、幅及び深さと長さlが決定さ
れる。
【0060】各圧力室222の内面とこれに対応する垂
直溝228の上には負極としての内部電極223が形成
されており、それぞれ、図11及び図15に示すよう
に、圧電素子220の下面220dの後面220bに近
い領域において、個別に設けられた外部電極227に接
続されている。従って、各外部電極227は、個別的
に、対応する圧電体ブロック221に負の電圧を印可す
ることができる。
【0061】また、各水平溝224とこれに対応する垂
直溝226の面上には正極としての内部電極225が形
成されており、全ての内部電極225は、図12及び図
15に示すように、共通の外部電極229に接続されて
いる。更に、図11及び図12に示すように、外部電極
227と229は、それぞれ、圧電素子220の後面2
20b側及び前面220a側から引き出されてフレキシ
ブルプリント板260の所定の導体パターンに接続され
ている。従って、フレキシブルプリント板260を介し
て外部電極227に電圧を印可することにより所望の圧
電体ブロック221を動作させることできる。
【0062】内部電極223と225は、まず、圧電素
子220の全表面を溝部分も含めてめっきして金属層を
形成した後、前面220a、後面220b、上面220
cを切削して金属層を除去して、エッチングによりパタ
ーン形成されるものである。ノズル板230は、圧力室
222に対応したノズル孔232を有して、上蓋210
の前面210aと各圧電体ブロック221の前面220
aと保護層250の前面250aとから構成されるノズ
ル接合面270に接合される。ノズル孔232はノズル
板230の前面230aから後面230bに向かって断
面的にテーパ状を有することが好ましい。
【0063】インク供給金具240は、圧電素子220
の後面220bに接合され、共通インク室242を有す
る。共通インク室242は、図11に示すように、圧電
素子220の垂直溝228及び圧力室222に接続され
ると共に、インクを供給されるインク供給路244に接
続されている。保護層250は、圧電素子220の凹状
の垂直溝226に配置され、垂直溝226の数だけ(図
10においては7個)設けらていれる。保護層250
は、垂直溝226の上に形成された内部電極225を覆
うことにより、圧力室222から漏れ出たインクがこの
内部電極225と圧力室222の内面に形成された内部
電極223とが圧電体ブロック221の前面220aを
介して短絡することを防止している。上述のように、保
護層250の前面250aは、上蓋210の前面210
aと圧電素子220の前面220aと共に、ノズル接合
面270を形成する。
【0064】保護層250を形成するには、図10に示
す圧電素子220を形成した後に、上蓋210と圧電素
子220を接着する前又は後に、その前面220aを覆
うようにしてマスクをかぶせてシリコンゴム系の接着剤
などを塗布することにより形成される。マスクは、垂直
溝226に対応する部分のみが開口するものを用いれば
よい。本実施例では、保護層250は粘性の強いシリコ
ンゴム系の接着材を用いて水平溝225の内部奥深くに
は侵入しないようにしている。これは、水平溝225に
保護層250が充填されれば、各圧電体ブロック221
の円滑な変形を妨げる畏れがあるからである。なお、保
護層250は、シリコンゴム系の接着材に限定されず、
その他の粘性の高い絶縁性接着材を使用できることは言
うまでもない。
【0065】このようなインクジェットヘッド300の
動作においては、まず、フレキシブルプリント板260
により所望の圧電体ブロック221に対応する外部電極
227に電圧が印可される。すると、図15に示す圧電
体ブロック221の圧力室222の壁を構成する部分2
21aの両側で電圧差が生じ、各部分221aは、圧力
室222が収縮する方向に変形する。これにより圧力室
222が加圧されて、内部のインクが対応するノズル孔
232から射出される。この際、圧力室222の内部に
生じた圧力波は、前方のノズル孔232に向かうと共に
後方にも伝搬するが、後方に進行する圧力波は上蓋21
0の折り曲げ部214に反射されて、前方に戻る。
【0066】流体であるインクは微少量といえども質量
を有し、ノズル孔232から噴射することができる速度
となるまでインクを加速するのに所定の時間を必要とす
る。しかし、圧力室222は垂直溝228により方向が
直角に曲げられると共に断面が絞られるため、圧力室2
22の内部圧力は、噴射に必要な圧力になるまで十分維
持される。
【0067】この結果、垂直溝228が圧力室222内
の圧力損失を減少させている状態で、ノズル孔232か
らは圧力室222内のインクが十分な噴射速度で吐出さ
れる。外部電極227からの電圧の印可が停止すると、
圧電体ブロック221はもとの状態に復帰し、その際、
負圧になった圧力室222には、垂直溝228を介し
て、共通インク室242からインクが補充される。この
場合において、垂直溝228の断面積を余り小さくしな
くても、その直角に折り曲げられた形状により、垂直溝
228は必要な絞り効果を与えることができるので、共
通インク室242から圧力室222へのインクの吸入に
ついて流路抵抗を小さく維持することができる。
【0068】このようなインク流路を形成することで、
上蓋210、ノズル板230、インク供給金具240等
の各部品の加工を容易で、これらの部品を圧電素子22
0に結合して精度良いインクジェットヘッドを構成する
ことができるだけでなく、インクの噴射速度を上昇させ
て印字品質を向上させることができる。保護層250に
は様々な変形例が考えられる。即ち、上述の実施例では
ノズル接合面を上蓋210と保護層250と圧電体ブロ
ック221の3つの部材により構成していたが、ノズル
接合面を上蓋210と保護層との2つで形成することも
可能である。この場合には、保護層250は、図16に
示す保護層280又は保護層290と置換できる。
【0069】図16に示す保護層280は、各圧電体ブ
ロック221と同一の断面形状を有して各圧電体ブロッ
ク221の前面220aに形成されるものである。この
場合、各保護層280の前面280aと上蓋210の前
面210aによりノズル接合面を構成することになる。
保護層280を形成する場合にも、図10に示す圧電素
子220を形成した後に、例えば、圧電素子220と上
蓋210を接着した後に、各圧電体ブロック221の前
面220aのみが開口しているマスクをかぶせてシリコ
ンゴム系の接着剤などを塗布することにより形成され
る。この場合、例えば、上蓋210が図3に示す樹脂フ
ィルム40に相当して圧電素子220が図3に示す圧電
素子20に相当するように、上蓋210が圧電素子22
0からノズル板230に向かって突出するように配置さ
れて接着される。保護層は上蓋210と圧電素子220
とによって形成された段差に上述したマスクを利用して
形成されることになる。その後、研磨がなされて平滑な
ノズル接合面が形成される。
【0070】保護層280は、保護層250とは異なる
機能を有する。即ち、圧電素子220は上蓋210が取
り付けられた後に研磨されるが、保護層280は、圧電
素子220の前面に取り付けられて、圧電素子220が
研磨されることを防ぎ、比較的強度の弱い圧電素子22
0が研磨により破壊することを防止するものである。図
17に示す保護層290は、保護層250と保護層28
0とを合わせた形状を有して、各圧電体ブロック221
と垂直溝226を覆うものである。即ち、保護層290
の部分292は各圧電素子221の前面220aの上
に、部分294はその圧電素子21に隣接する垂直溝2
26に形成される。この場合、各保護層290の前面2
90aが上蓋210の前面210aと共にノズル接合面
を構成することになる。
【0071】保護層290を形成する場合にも、図10
に示す圧電素子220を形成した後に、例えば、上蓋2
10と圧電素子220を接着した後に、圧力室222と
水平溝224が閉口しているマスクをかぶせてシリコン
ゴム系の接着剤などを塗布することにより形成される。
保護層280を形成する場合と同様に、上蓋210が圧
電素子220からノズル板230に向かって突出するよ
うに配置されて接着されるた後、保護層は上蓋210と
圧電素子220とによって形成された段差に上述したマ
スクを利用して形成されることになる。その後、研磨が
なされて平滑なノズル接合面が形成される。
【0072】保護層290は、保護層250と保護層2
80の機能を併せ持つ。従って、保護層290は、圧電
素子220が研磨により破壊することを防止すると共
に、内部電極223と225との間の短絡を防止する。
なお、保護層250を形成する際に、保護層290を形
成する方法と同様の方法を用いて、研磨の範囲を深くし
て、圧電体ブロック221上の保護層は研磨により除去
して垂直溝226内の保護層のみが残るようにすること
によって保護層250を形成してもよい。
【0073】更に、保護層250の別の変形例として、
ノズル接合面を保護層のみで構成する場合が考えられ
る。この場合には、保護層は、圧電素子220の上だけ
でなく、上蓋210の前面210aの上にも形成され
る。上述のように、圧電素子220の上においては、図
10、図16又は図17に示すパターンあるいはこのパ
ターンの一部が考えられるので、これに上蓋210の前
面210aの部分を組み合わせればよい。また、かかる
保護層を形成するマスクパターン形成は周知の方法を用
いればよい。
【0074】本発明は、圧電素子を利用するいわゆるピ
エゾ型のインクジェットヘッドに限定されるものではな
く、ノズル板が取り付けられるタイプのインクジェット
ヘッドに広く適用できる。本発明は、更に広く、ノズル
接合面を研磨する必要がある流体ポンプやノズル接合面
における流体漏れを防止する必要がある流体ポンプにも
広く適用できることはいうまでもない。
【0075】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれに限定されず、その要旨の範囲内で様々な変形
及び変更が可能である。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
圧電素子は保護層のおかげでインク漏れによる短絡など
の被害を受けにくくなり、安定な動作を有する信頼性の
高いインクジェットヘッドを提供することができる。ま
た、かかるインクジェットヘッドの製造においては、保
護層が圧電素子を研磨による破壊から保護すると共に製
造時間の短縮を可能にするため、安全で迅速かつコスト
ダウンに資するインクジェットヘッドの製造方法を提供
することができる。
【0077】更に、本発明は、圧電素子を使用するイン
クジェットヘッドに限定されず、広く、流体を収納する
部屋にノズル板を接着する流体ポンプに適用できる。そ
して、かかる流体ポンプは、保護層のおかげで、研磨工
程を経てもノズル接合面及びその近傍の部材が機械的又
は電気的に破壊されず、若しくは、再形成が不要とな
り、更には、流体漏れによる被害が最小限になるように
構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のインクジェットヘッドの
分解斜視図である。
【図2】図1に示すインクジェットヘッドの部分拡大側
面図である。
【図3】図1に示すインクジェットヘッドの製造方法を
説明する側面図である。
【図4】図1に示すインクジェットヘッドの製造方法を
説明する側面図である。
【図5】図1に示すインクジェットヘッドの製造方法を
示すフローチャートである。
【図6】図1に示すインクジェットヘッドの製造方法を
説明する側面図である。
【図7】図1に示すインクジェットヘッドの製造方法を
説明する側面図である。
【図8】本発明の第2実施例のインクジェットヘッドの
分解斜視図である。
【図9】図8に示すインクジェットヘッドの製造方法を
示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施例のインクジェットヘッド
の分解斜視図である。
【図11】図10に示すインクジェットヘッドの線A−
Aにおける断面図である。
【図12】図10に示すインクジェットヘッドの線B−
Bにおける断面図である。
【図13】図10に示すインクジェットヘッドの線C−
Cにおける断面図である。
【図14】図10に示すインクジェットヘッドをインク
供給路の側からみた部分斜視図である。
【図15】図10に示すインクジェットヘッドの電極の
構成を示す断面図である。
【図16】図10に示すインクジェットヘッドに適用で
きる保護層の別の例を示す一部斜視図である。
【図17】図10に示すインクジェットヘッドに適用で
きる保護層の更に別の例を示す一部斜視図である。
【符号の説明】
10 圧力室板 20 圧電素子 30 ノズル板 40 樹脂フィルム 50 保護層 60 ノズル接合面 100 インクジェットヘッド 150 保護層 150a ノズル接合面 200 インクジェットヘッド 250 保護層 270 ノズル接合面 280 保護層 290 保護層 300 インクジェットヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三瓶 浩一 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 曽根田 弘光 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを収納する圧力室を形成する圧力室
    板と、 前記圧力室板の前記圧力室を加圧することができる圧電
    素子と、 前記圧電素子に接続され、少なくともノズル接合面の一
    部を形成すると共に少なくとも前記圧電素子を前記ノズ
    ル接合面から離間させる保護層と、 当該圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力室内
    の前記インクを噴射するノズル孔を有して前記ノズル接
    合面に接合されるノズル板とを有することを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】前記保護層は有機樹脂からなることを特徴
    とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】前記圧電素子は、通電されることにより前
    記圧力室を加圧することができる外部電極を更に有し、
    当該外部電極を介して前記保護層に接続されることを特
    徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】前記保護層は、前記圧電素子に加えて、前
    記圧力室板も前記ノズル接合面から離間させることを特
    徴とする請求項1記載のインクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】インクを収納する圧力室を形成すると共に
    当該圧力室を加圧することができる圧電素子と、 前記圧電素子に接続され、少なくともノズル接合面の一
    部を形成すると共に前記圧電素子を前記ノズル接合面か
    ら離間させる保護層と、 当該圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力室内
    の前記インクを噴射するノズル孔を有して前記ノズル接
    合面に接合されるノズル板とを有することを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】インクを収納する圧力室を形成すると共に
    当該圧力室を加圧することができ、第1及び第2の内部
    電極を有する圧電素子と、 前記圧電素子に接続されて前記第2の内部電極を前記第
    1の内部電極に対して遮蔽すると共に、少なくともノズ
    ル接合面の一部を形成する保護層と、 前記第1及び第2の内部電極が通電されてそれらの間に
    電位差が生じることによって前記圧電素子が前記圧力室
    を加圧した時に当該圧力室内の前記インクが噴射される
    ノズル孔を有して前記ノズル接合面に接合されるノズル
    板とを有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】インクを収納する圧力室を形成すると共に
    ノズル接合面の少なくとも一部を形成する圧力室板と、 前記ノズル接合面から離間して配置され、前記圧力室板
    の前記圧力室を加圧することができる圧電素子と、 当該圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力室内
    の前記インクを噴射するノズル孔を有して前記ノズル接
    合面に接合されるノズル板とを有することを特徴とする
    インクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】前記圧力室板は前記圧力室を複数形成し、 前記圧電素子は複数の溝で分割されて前記圧力室に対応
    した複数の圧電体ブロックを有し、 前記インクジェットヘッドは、前記ノズル接合面に対し
    て前記圧電素子の前記溝を遮蔽する遮蔽部材を更に有す
    ることを特徴とする請求項7記載のインクジェットヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】前記圧力室板は圧力室を複数形成し、 前記圧電素子は複数の溝で分割された複数の圧電体ブロ
    ックを有し、各圧電体ブロックはそれぞれ内部電極を有
    して当該内部電極が通電されることにより前記圧力室の
    いずれか一つを独立して加圧することができ、 前記インクジェットヘッドは、前記圧電素子の前記溝を
    封止し、前記圧電体ブロックの前記内部電極が短絡する
    のを防止する封止部材を更に有することを特徴とする請
    求項7記載のインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】前記インクジェットヘッドは、前記圧電
    素子の強度を補強する補強部材を更に有することを特徴
    とする請求項7記載のインクジェットヘッド。
  11. 【請求項11】インクを収納する圧力室を形成する圧力
    室板と、薄膜と、当該薄膜を介して前記圧力室板の前記
    圧力室を加圧することができる圧電素子とを接着する工
    程と、 少なくとも当該圧電素子の上に保護層を形成
    する工程と、 当該保護層を研磨して少なくとも当該保護層上にノズル
    接合面を形成する工程と、 前記圧電素子が前記圧力室を加圧した時に当該圧力室内
    の前記インクを噴射するノズル孔を有するノズル板を前
    記ノズル接合面に接合する工程とを有することを特徴と
    するインクジェットヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】前記圧力室板と前記薄膜と前記圧電素子
    を接着する工程は、前記薄膜を前記圧電素子から突出す
    るように配置して段差を形成した状態で接着する工程を
    有し、 前記保護層を形成する工程は、前記薄膜と前
    記圧電素子との段差に前記保護層を形成する工程を有す
    ることを特徴とする請求項11記載のインクジェットヘ
    ッドの製造方法。
  13. 【請求項13】前記圧力室板と前記薄膜と前記圧電素子
    を接着する工程は、 前記薄膜を前記圧電素子から突出するように配置して段
    差を形成して接着する工程と、 前記圧力室板を前記圧電素子よりは突出するが前記薄膜
    よりは引っ込むように配置して接着する工程とを有する
    ことを特徴とする請求項11記載のインクジェットヘッ
    ドの製造方法。
  14. 【請求項14】前記保護層を形成する工程は、 前記圧力室板と前記薄膜と前記圧電素子の上に、前記圧
    力室板の前記圧力室に相当する個所が閉口しているマス
    クを配置する工程と、 当該マスクを介して、前記保護層を前記圧力室と前記薄
    膜と前記圧電素子の上に形成する工程とを有することを
    特徴とする請求項11記載のインクジェットヘッドの製
    造方法。
  15. 【請求項15】流体を収納する第1の部材と、 当該第1の部材に接続されて当該第1の部材に収納され
    た流体を排出する第2の部材と、 当該第2の部材に接続されて、少なくともノズル接合面
    の一部を形成すると共に少なくとも前記第2の部材を前
    記ノズル接合面から離間する保護層と、 前記第2の部材により排出された流体を噴射するノズル
    孔を有して前記ノズル接合面に接合されるノズル板とを
    備えることを特徴とする流体ポンプ。
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