JP2959053B2 - インクジェット式印字ヘッド - Google Patents
インクジェット式印字ヘッドInfo
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- JP2959053B2 JP2959053B2 JP15436990A JP15436990A JP2959053B2 JP 2959053 B2 JP2959053 B2 JP 2959053B2 JP 15436990 A JP15436990 A JP 15436990A JP 15436990 A JP15436990 A JP 15436990A JP 2959053 B2 JP2959053 B2 JP 2959053B2
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、印字データの入力を受けた時点で、インク
を液滴又はミストとして飛翔させ、このインク滴又はミ
ストにより記録用紙にドットを形成させるオンデマンド
型インクジェット式印字ヘッドに関する。具体的分野と
してコンピュータの出力端末や、カラープリンタ用等と
して広く用いられている。
を液滴又はミストとして飛翔させ、このインク滴又はミ
ストにより記録用紙にドットを形成させるオンデマンド
型インクジェット式印字ヘッドに関する。具体的分野と
してコンピュータの出力端末や、カラープリンタ用等と
して広く用いられている。
オンデマンド型インクジェット式印字ヘッドは、大き
く分けて3種類のものがあり、第1のものはノズルの直
下又は壁面にインクを瞬間的に気化させるヒータを設
け、気化時の膨張圧力によりインク滴を生成し、飛翔さ
せる、いわゆるバブルジェット型であり、また第2のも
のはインク溜部を形成する容器に信号により変形する圧
電素子を設け、変形時に生じる圧力によりインクを液滴
として飛翔させるもの、さらに第3のものは、インク溜
部内にノズルに対向させて圧電素子を配設し、この圧電
素子の伸縮によりノズル領域に動圧を生じさせてインク
滴を飛翔させるものである。
く分けて3種類のものがあり、第1のものはノズルの直
下又は壁面にインクを瞬間的に気化させるヒータを設
け、気化時の膨張圧力によりインク滴を生成し、飛翔さ
せる、いわゆるバブルジェット型であり、また第2のも
のはインク溜部を形成する容器に信号により変形する圧
電素子を設け、変形時に生じる圧力によりインクを液滴
として飛翔させるもの、さらに第3のものは、インク溜
部内にノズルに対向させて圧電素子を配設し、この圧電
素子の伸縮によりノズル領域に動圧を生じさせてインク
滴を飛翔させるものである。
上記第3の形式のオンデマンド型インクジェット式印
字ヘッドは、日本特許公報特公昭60−8953号公報に示さ
れたように、インクタンクを構成する容器の壁面に複数
のノズル開口を形成するとともに、各ノズル開口に対向
するように伸縮方向を一致させて圧電素子を配設して構
成させている。この印字ヘッドは、印字信号を圧電素子
に印加して圧電素子を伸長させ、このときに発生するイ
ンクの動圧によりノズルからインク滴を飛出させて印刷
用紙にドットを形成させるものである。
字ヘッドは、日本特許公報特公昭60−8953号公報に示さ
れたように、インクタンクを構成する容器の壁面に複数
のノズル開口を形成するとともに、各ノズル開口に対向
するように伸縮方向を一致させて圧電素子を配設して構
成させている。この印字ヘッドは、印字信号を圧電素子
に印加して圧電素子を伸長させ、このときに発生するイ
ンクの動圧によりノズルからインク滴を飛出させて印刷
用紙にドットを形成させるものである。
このような形式の印字ヘッドにおいては、インク溜部
内の圧電素子の表面電極が、インクの記録用紙への付着
又は浸透性を高めるために添加された添加剤、例えば界
面活性剤等により浸蝕されないように、また各圧電素子
間の電気的絶縁を確実なものにしなければならないとい
う問題がある。さらに、液滴の形成効率が高く飛翔が大
きいことが望ましいが、圧電素子の単位長さ、及び単位
当りの伸縮率は極めて小さいため、印字に要求される液
滴の形成効率と飛翔力を得るには、インクの動圧がノズ
ル開口に集中する構造とさらには高い電圧を印加するこ
とが必要となり、構造及び駆動回路や電気絶縁対策が複
雑化するという問題がある。
内の圧電素子の表面電極が、インクの記録用紙への付着
又は浸透性を高めるために添加された添加剤、例えば界
面活性剤等により浸蝕されないように、また各圧電素子
間の電気的絶縁を確実なものにしなければならないとい
う問題がある。さらに、液滴の形成効率が高く飛翔が大
きいことが望ましいが、圧電素子の単位長さ、及び単位
当りの伸縮率は極めて小さいため、印字に要求される液
滴の形成効率と飛翔力を得るには、インクの動圧がノズ
ル開口に集中する構造とさらには高い電圧を印加するこ
とが必要となり、構造及び駆動回路や電気絶縁対策が複
雑化するという問題がある。
上記問題を解決するために以下の提案が提示されてい
る。まず、圧電素子の表面電極の保護処理として圧電素
子の特性を損なわないように樹脂系の薄膜をコーティン
グ等で形成、又は薄膜のホーローの形成、又は酸化被膜
形成等種々の方法があるが、駆動回路側への圧電素子の
一部露出した正負電極の接続方法の複雑化や、保護膜の
剥離・欠損による信頼性の低下および製造プロセスの複
雑化によるコスト高等の問題がある。また、各圧電素子
間の電気的絶縁に対しては絶縁性インクの使用と圧電素
子の表面電極の絶縁処理等の方法がある。表面電極の絶
縁処理については絶縁膜の形成があげられるが前述の保
護処理と同様の問題点がある。また絶縁性インクの使用
については例えば絶縁性油ベースのインク等は印字品質
確保、特に滲み対策との絡みで成分材料が限定又は特定
化されてしまう為、使用及び保存条件等も限定され、し
かもコストも割高になりさらに構造も複雑化するという
問題がある。さらにまた、印字に要求される液滴の形成
効率と飛翔力を得るためのインクの動圧がノズル開口に
集中する構造として、一般的にインク溜部側のノズル開
口部をインク出口開口部より大きくする方法である。具
体的にはノズル開口部を有する部材の厚み方向に断差及
びホーン型形状を設ける方法、また日本特許公報特公昭
60−8953号公報の中で示された円錐形、さらにまた、イ
ンク溜部側に上記形状を突出させる方法等種々の提案が
提示されている。しかし、この様な方法の実現に際して
は、インク溜部側のノズル開口部、すなわち容器の内壁
部に複雑な形状を形成させるため、加工法が極端に限定
され、非常に高いコストとなってしまっていた。
る。まず、圧電素子の表面電極の保護処理として圧電素
子の特性を損なわないように樹脂系の薄膜をコーティン
グ等で形成、又は薄膜のホーローの形成、又は酸化被膜
形成等種々の方法があるが、駆動回路側への圧電素子の
一部露出した正負電極の接続方法の複雑化や、保護膜の
剥離・欠損による信頼性の低下および製造プロセスの複
雑化によるコスト高等の問題がある。また、各圧電素子
間の電気的絶縁に対しては絶縁性インクの使用と圧電素
子の表面電極の絶縁処理等の方法がある。表面電極の絶
縁処理については絶縁膜の形成があげられるが前述の保
護処理と同様の問題点がある。また絶縁性インクの使用
については例えば絶縁性油ベースのインク等は印字品質
確保、特に滲み対策との絡みで成分材料が限定又は特定
化されてしまう為、使用及び保存条件等も限定され、し
かもコストも割高になりさらに構造も複雑化するという
問題がある。さらにまた、印字に要求される液滴の形成
効率と飛翔力を得るためのインクの動圧がノズル開口に
集中する構造として、一般的にインク溜部側のノズル開
口部をインク出口開口部より大きくする方法である。具
体的にはノズル開口部を有する部材の厚み方向に断差及
びホーン型形状を設ける方法、また日本特許公報特公昭
60−8953号公報の中で示された円錐形、さらにまた、イ
ンク溜部側に上記形状を突出させる方法等種々の提案が
提示されている。しかし、この様な方法の実現に際して
は、インク溜部側のノズル開口部、すなわち容器の内壁
部に複雑な形状を形成させるため、加工法が極端に限定
され、非常に高いコストとなってしまっていた。
また印字に要求される飛翔力を得るために高い電圧を
印加しない方法として、日本特許公報特開昭63−295269
号公報に示されているように、電極と圧電材料を交互に
サンドイッチ状に積層したインクジェット印字ヘッド用
の圧電素子が提案されている。この圧電素子によれば電
極間距離を可及的に小さくすることができるため、駆動
信号の電圧を下げることができるという効果がある。
印加しない方法として、日本特許公報特開昭63−295269
号公報に示されているように、電極と圧電材料を交互に
サンドイッチ状に積層したインクジェット印字ヘッド用
の圧電素子が提案されている。この圧電素子によれば電
極間距離を可及的に小さくすることができるため、駆動
信号の電圧を下げることができるという効果がある。
しかしながら、このような圧電素子は小型に成形する
ことが困難であるため、その用途が限定されるという問
題がある。
ことが困難であるため、その用途が限定されるという問
題がある。
本発明は、上記問題を解決することが目的であり、 本発明の第1の目的は、圧電素子の表面電極がインク
により浸蝕されないようにしてインク対応性及び信頼性
の高い新規なオンデマンド型インクジェット式印字ヘッ
ドを提供することにある。
により浸蝕されないようにしてインク対応性及び信頼性
の高い新規なオンデマンド型インクジェット式印字ヘッ
ドを提供することにある。
本発明の第2の目的は、各圧電素子の電気的絶縁を確
実なものにしてインク対応性及び信頼性の高い新規なオ
ンデマンド型インクジェット式印字ヘッドを提供するこ
とにある。
実なものにしてインク対応性及び信頼性の高い新規なオ
ンデマンド型インクジェット式印字ヘッドを提供するこ
とにある。
本発明の第3の目的は、可及的に低い電圧でインク液
滴の形成効率の高い十分な飛翔力を備えた新規なオンデ
マンド型インクジェット式印字ヘッドを提供することに
ある。
滴の形成効率の高い十分な飛翔力を備えた新規なオンデ
マンド型インクジェット式印字ヘッドを提供することに
ある。
本発明の第4の目的は、小型かつ高密度で実用的なオ
ンデマンド型インクジェット式印字ヘッドを提供するこ
とにある。
ンデマンド型インクジェット式印字ヘッドを提供するこ
とにある。
本発明の第5の目的は、安価で量産性に優れたオンデ
マンド型インクジェット式印字ヘッドを提供することに
ある。
マンド型インクジェット式印字ヘッドを提供することに
ある。
本発明のインクジェット式印字ヘッドは、圧電材料と
導電材料により形成された複数の圧電素子と、この複数
の圧電素子の一端が自由端となるよう他端を固定した基
台と、前記自由端とキャビティとなる空間を介して対向
配置された対向仕切部材と、前記圧電素子の自由端と前
記キャビティを遮断するように配設された遮断仕切部材
と、前記キャビティと連通するノズル開口とを備え、前
記圧電素子とノズル開口と遮断仕切部材が、前記対向仕
切部材を挟んで同様に形成されていることを特徴とす
る。
導電材料により形成された複数の圧電素子と、この複数
の圧電素子の一端が自由端となるよう他端を固定した基
台と、前記自由端とキャビティとなる空間を介して対向
配置された対向仕切部材と、前記圧電素子の自由端と前
記キャビティを遮断するように配設された遮断仕切部材
と、前記キャビティと連通するノズル開口とを備え、前
記圧電素子とノズル開口と遮断仕切部材が、前記対向仕
切部材を挟んで同様に形成されていることを特徴とす
る。
また、圧電素子間に列間仕切部材を備えたことを特徴
とする。
とする。
また、遮断仕切部材、列間仕切部材と一体に形成され
たことを特徴とする。
たことを特徴とする。
また、遮断仕切部材、列間仕切部材及び対向仕切部材
により各圧電素子に対応したキャビティが複数形成され
たことを特徴とする。
により各圧電素子に対応したキャビティが複数形成され
たことを特徴とする。
また、遮断仕切部材が電気的絶縁性の材料から形成さ
れたことを特徴とする。
れたことを特徴とする。
また、圧電素子が圧電材料と導電材料を層状に交互に
複数積層して形成されたことを特徴とする。
複数積層して形成されたことを特徴とする。
〔実施例〕 以下本発明の詳細を実施例により図面を参照して説明
する。
する。
第1図〜第5図は本発明における第1の形式のオンデ
マンド型インクジェット式印字ヘッドの構成を示すもの
であり、第1図は外観斜視図、第2図は平面図、第3図
は第2図におけるA−A′断面でノズル部を中心とした
駆動部の断面図、第4図は第2図におけるB−B′断面
で仕切部を中心とした断面図、第5図は第2図における
ノズル8を設けたノズル形成部7を除去した平面図。第
3図及び第4図及び第5図及び第12図において、圧電素
子4は強固な15の接着剤またはろう付けによって基板1
及びハウジング2に固定されている。圧電素子4は圧電
定数d33方向に縦振動するように内部電極が交互にキャ
ビティ11と対向方向に形成されている。圧電素子4の外
部電極は、上下面に全面にわたって形成され、9の接着
剤又はろう付け材又は導電材を介して基板1上に形成さ
れたリード電極14と電気的に接続している。さらに圧電
素子4の列の間隙はヤング率が圧電素子4のヤング率の
20%以下である接着剤又は充填剤等の電気絶縁性樹脂系
材料で埋められて硬化し、5の列間仕切部を形成してい
る。また、キャビティ部は、列間仕切部5と同等の材料
なキャビティ仕切部b52によって各圧電素子4毎に仕切
られ独立したキャビティ11となっている。またキャビテ
ィ11と圧電素子4は、列間仕切部5と同等の材料の遮断
仕切部材であるキャビティ仕切部a51によって完全に遮
断され、キャビティ仕切部a51は基板1とも強く密着さ
れている。キャビティ11内の圧電素子4及びキャビティ
仕切部a51に対向する面はセラミックス又はプラスチッ
ク又は金属等の対向仕切部材である仕切ブロック3で形
成され、仕切ブロック3は基板1に固着されている。ま
たキャビティ11に対向したノズル8を形成したノズル形
成部7は、キャビティ11及び仕切ブロック3及び圧電素
子4及びハウジング2及びキャビティ仕切部a51及びキ
ャビティ仕切部b52のそれぞれの基板1側と反対側の端
面に圧電素子4の列の間の隙間を埋めた列間仕切部5と
同等の材料で所定の厚さと大きさに形成されている。
マンド型インクジェット式印字ヘッドの構成を示すもの
であり、第1図は外観斜視図、第2図は平面図、第3図
は第2図におけるA−A′断面でノズル部を中心とした
駆動部の断面図、第4図は第2図におけるB−B′断面
で仕切部を中心とした断面図、第5図は第2図における
ノズル8を設けたノズル形成部7を除去した平面図。第
3図及び第4図及び第5図及び第12図において、圧電素
子4は強固な15の接着剤またはろう付けによって基板1
及びハウジング2に固定されている。圧電素子4は圧電
定数d33方向に縦振動するように内部電極が交互にキャ
ビティ11と対向方向に形成されている。圧電素子4の外
部電極は、上下面に全面にわたって形成され、9の接着
剤又はろう付け材又は導電材を介して基板1上に形成さ
れたリード電極14と電気的に接続している。さらに圧電
素子4の列の間隙はヤング率が圧電素子4のヤング率の
20%以下である接着剤又は充填剤等の電気絶縁性樹脂系
材料で埋められて硬化し、5の列間仕切部を形成してい
る。また、キャビティ部は、列間仕切部5と同等の材料
なキャビティ仕切部b52によって各圧電素子4毎に仕切
られ独立したキャビティ11となっている。またキャビテ
ィ11と圧電素子4は、列間仕切部5と同等の材料の遮断
仕切部材であるキャビティ仕切部a51によって完全に遮
断され、キャビティ仕切部a51は基板1とも強く密着さ
れている。キャビティ11内の圧電素子4及びキャビティ
仕切部a51に対向する面はセラミックス又はプラスチッ
ク又は金属等の対向仕切部材である仕切ブロック3で形
成され、仕切ブロック3は基板1に固着されている。ま
たキャビティ11に対向したノズル8を形成したノズル形
成部7は、キャビティ11及び仕切ブロック3及び圧電素
子4及びハウジング2及びキャビティ仕切部a51及びキ
ャビティ仕切部b52のそれぞれの基板1側と反対側の端
面に圧電素子4の列の間の隙間を埋めた列間仕切部5と
同等の材料で所定の厚さと大きさに形成されている。
前述の如き構成を成す本発明によるオンデマンド型イ
ンクジェット式印字ヘッドについて製造プロセスを追い
ながら詳述する。
ンクジェット式印字ヘッドについて製造プロセスを追い
ながら詳述する。
第6図は、基板1の詳細図である。同時に多数個取り
ができるように図中の破線aは1ユニットの線すなわち
1ヘッドで基板1を設計している。取り枚数は各ヘッド
のノズル数及び製造装置の能力によって決定される。こ
の基板1は絶縁材料より成り、アルミナ等のセラミック
ス、あるいはガラス基板等が用いられる。21はインク導
入用のスルーホールでレーザー又は型取りによって裏面
と貫通している。22は表面電極で焼成により作成した導
通電極用の導通ペーストであり一般にはAg/Pd系、Au/Pd
系、Pt/Pd系が用いられる。もちろんその他の導通ペー
ストも用いることができ、厚さは3μm〜20μmまでが
好ましい。この上に仕切ブロック3及び圧電素子のブロ
ック34を15の接着剤で接着する。接着剤は、エポキシ系
又はシリコン系等の樹脂系接着剤又はAgろう等を用い
る。
ができるように図中の破線aは1ユニットの線すなわち
1ヘッドで基板1を設計している。取り枚数は各ヘッド
のノズル数及び製造装置の能力によって決定される。こ
の基板1は絶縁材料より成り、アルミナ等のセラミック
ス、あるいはガラス基板等が用いられる。21はインク導
入用のスルーホールでレーザー又は型取りによって裏面
と貫通している。22は表面電極で焼成により作成した導
通電極用の導通ペーストであり一般にはAg/Pd系、Au/Pd
系、Pt/Pd系が用いられる。もちろんその他の導通ペー
ストも用いることができ、厚さは3μm〜20μmまでが
好ましい。この上に仕切ブロック3及び圧電素子のブロ
ック34を15の接着剤で接着する。接着剤は、エポキシ系
又はシリコン系等の樹脂系接着剤又はAgろう等を用い
る。
第7図は、基板1上に仕切ブロック3と圧電素子ブロ
ック34を接着した図である。この時点では圧電素子34は
各アレイに分割されておらずブロック状態図である。こ
の圧電素子ブロック34は上下面にそれぞれ外部電極が表
面全体にカバーされている。また図中31は、将来キャビ
ティを形成するため所定の厚さだけを確保した空隙であ
り、第9図で示すように、レジストフィルムを貼り付
け、またはフォトリソ用のレジスト等を流し込み固化さ
せても等、後で除去可能な可溶性樹脂32で充填する。
ック34を接着した図である。この時点では圧電素子34は
各アレイに分割されておらずブロック状態図である。こ
の圧電素子ブロック34は上下面にそれぞれ外部電極が表
面全体にカバーされている。また図中31は、将来キャビ
ティを形成するため所定の厚さだけを確保した空隙であ
り、第9図で示すように、レジストフィルムを貼り付
け、またはフォトリソ用のレジスト等を流し込み固化さ
せても等、後で除去可能な可溶性樹脂32で充填する。
圧電素子ブロック34を基板1に固定する際、キャビテ
ィ11側と反対側の端は、高強度の圧電素子4と同等のヤ
ング率を有する部材にて固定されることにより、圧電素
子4の伸縮量はキャビティ11側の自由端側に有効に作用
することができる。そのため、本実施例ではハウジング
2をセラミックス等の高ヤング率材料とし、圧電素子4
の固定端に密着するように当接配置した。更に固定を確
実にするためには、基板1と圧電素子4及びハウジング
2と圧電素子4間の第3図の6と9の部分に高ヤング率
の接着剤を使用することも可能である。例えば、ガラス
フリット材、セラミックス系ペースト材等であり、焼成
等により固着化可能である。
ィ11側と反対側の端は、高強度の圧電素子4と同等のヤ
ング率を有する部材にて固定されることにより、圧電素
子4の伸縮量はキャビティ11側の自由端側に有効に作用
することができる。そのため、本実施例ではハウジング
2をセラミックス等の高ヤング率材料とし、圧電素子4
の固定端に密着するように当接配置した。更に固定を確
実にするためには、基板1と圧電素子4及びハウジング
2と圧電素子4間の第3図の6と9の部分に高ヤング率
の接着剤を使用することも可能である。例えば、ガラス
フリット材、セラミックス系ペースト材等であり、焼成
等により固着化可能である。
さらに圧電素子4について詳述する。
第8図(a)は圧電素子ブロック34を示すもので図中
符号40,40,40,……はそれぞれ一方の電極を構成する導
電層であり、また42,42,42,……は他方の電極を構成す
る導電層で、各導電層は互いに平行となるように交互に
圧電材料44,44,……にサンドイッチ状に配設され、また
一方の電極40,40,……となる導電層は一方の側面(図中
下面)に露出され、また他方の電極42,42,……となる導
電層は他方の側面(図中上面)に露出するように構成さ
れている。このような層構造は、適当な圧電素子材料、
例えばチタン酸・ジルコン酸鉛系複合ペロブスカイトセ
ラミックス材料をグリーンシート状とし、この表面に印
刷法により内部電極材料を印刷、このシートを交互に必
要枚数重ねてラミネートする。こうして所定枚数を形成
し、予備乾燥及びシンタリングを行ない、焼結体とす
る。この状態が第8図(a)である。この直方体状のも
のの内部電極42及び40が露出している面にそれぞれ導電
材料47,48を塗布乾燥又は焼成して第8図(b)とな
る。これが圧電素子ブロック34であり、最終的にはスリ
ット46を入れて各アレイに分割して使用する。
符号40,40,40,……はそれぞれ一方の電極を構成する導
電層であり、また42,42,42,……は他方の電極を構成す
る導電層で、各導電層は互いに平行となるように交互に
圧電材料44,44,……にサンドイッチ状に配設され、また
一方の電極40,40,……となる導電層は一方の側面(図中
下面)に露出され、また他方の電極42,42,……となる導
電層は他方の側面(図中上面)に露出するように構成さ
れている。このような層構造は、適当な圧電素子材料、
例えばチタン酸・ジルコン酸鉛系複合ペロブスカイトセ
ラミックス材料をグリーンシート状とし、この表面に印
刷法により内部電極材料を印刷、このシートを交互に必
要枚数重ねてラミネートする。こうして所定枚数を形成
し、予備乾燥及びシンタリングを行ない、焼結体とす
る。この状態が第8図(a)である。この直方体状のも
のの内部電極42及び40が露出している面にそれぞれ導電
材料47,48を塗布乾燥又は焼成して第8図(b)とな
る。これが圧電素子ブロック34であり、最終的にはスリ
ット46を入れて各アレイに分割して使用する。
このように構成した各素子の一方の電極を接続してい
る導電層47には、それぞれ独立のリード部材を接続し、
また他方の電極を接続している導電層48には共通のリー
ド部材を接続する。これにより、独立のリード部材と共
通のリード部材との間に電気信号を印加すると、独立の
リード部材により選択的に信号が印加された圧電素子
は、導電層を介して電極間に同一の電圧を同時に印加さ
れることになるから、電極間の圧電材料が同時に伸長
し、各層の変位が足し合わされて自由端側が軸方向へ変
位する。もとより、各導電層は、極めて薄く形成されて
いるから、最大限の伸長を行わせるための電圧は極めて
小さな値で済むことになる。
る導電層47には、それぞれ独立のリード部材を接続し、
また他方の電極を接続している導電層48には共通のリー
ド部材を接続する。これにより、独立のリード部材と共
通のリード部材との間に電気信号を印加すると、独立の
リード部材により選択的に信号が印加された圧電素子
は、導電層を介して電極間に同一の電圧を同時に印加さ
れることになるから、電極間の圧電材料が同時に伸長
し、各層の変位が足し合わされて自由端側が軸方向へ変
位する。もとより、各導電層は、極めて薄く形成されて
いるから、最大限の伸長を行わせるための電圧は極めて
小さな値で済むことになる。
この圧電素子ブロック34は、導電剤により基板1上の
電極と導通している。導通方式は種々あるが、一般には
Agロウ材や導電ペーストや導電性接着剤を用いる。又、
金属ボウルを基板と圧電素子の間で押しつぶして用いる
場合もある。導電スペースは電極面全体である必要はな
く、ある部分が確実に導通されていればよい。ただし前
述したように圧電素子ブロック34はカッティングして使
用される為、各アレイ毎に導通しているよう配慮する必
要はある。
電極と導通している。導通方式は種々あるが、一般には
Agロウ材や導電ペーストや導電性接着剤を用いる。又、
金属ボウルを基板と圧電素子の間で押しつぶして用いる
場合もある。導電スペースは電極面全体である必要はな
く、ある部分が確実に導通されていればよい。ただし前
述したように圧電素子ブロック34はカッティングして使
用される為、各アレイ毎に導通しているよう配慮する必
要はある。
次に、この状態のものを第9図の一点鎖線c−c′の
方向に、ダイシングソーやワイヤーソーを用いて所定の
幅のスリットを入れる。この時、基板1の表面電極22も
分割される様、基板1の表面から10〜50μmの深さまで
カッティングを行なう。この時、同様のスリット幅で仕
切ブロック3も圧電素子4の各アレイと同様にカッティ
ングされる。ピッチはむろん所望の数値で良い。例えば
300DPIのヘッドを作るのであれば片側150DPIで169.3μ
mピッチとなる。こうしてカットされた圧電素子4の周
囲を囲い込むようにハウジング2を設置する。ハウジン
グ2は基板1及び圧電素子4の各アレイのキャビティ11
側の逆端面と強力に当接又は固着されている。ここで用
いる接着剤はヤング率ができるだけ大きいことが望まし
い。
方向に、ダイシングソーやワイヤーソーを用いて所定の
幅のスリットを入れる。この時、基板1の表面電極22も
分割される様、基板1の表面から10〜50μmの深さまで
カッティングを行なう。この時、同様のスリット幅で仕
切ブロック3も圧電素子4の各アレイと同様にカッティ
ングされる。ピッチはむろん所望の数値で良い。例えば
300DPIのヘッドを作るのであれば片側150DPIで169.3μ
mピッチとなる。こうしてカットされた圧電素子4の周
囲を囲い込むようにハウジング2を設置する。ハウジン
グ2は基板1及び圧電素子4の各アレイのキャビティ11
側の逆端面と強力に当接又は固着されている。ここで用
いる接着剤はヤング率ができるだけ大きいことが望まし
い。
次に第10図に示すようにワイヤーソー等によりカッテ
ィングしてできた圧電素子4及び仕切ブロック3及び可
溶性樹脂32の所定の幅のスリット空間に樹脂系材料を注
入充填して硬化させ列間仕切部5を形成させる。樹脂系
材料はエポキシ系、シリコン系等が適当であるが、硬化
膜が適度な硬度と密着性及び強度をもっていればこれに
こだわる必要はない。また、この樹脂系材料は電気絶縁
性をも合わせもたせており、基板1の表面電極22のカッ
ティング部も充填されているため、圧電素子4の各アレ
イの列方向は基板1の表面をも含めて遮断されかつ電気
的にも絶縁されることになるわけである。
ィングしてできた圧電素子4及び仕切ブロック3及び可
溶性樹脂32の所定の幅のスリット空間に樹脂系材料を注
入充填して硬化させ列間仕切部5を形成させる。樹脂系
材料はエポキシ系、シリコン系等が適当であるが、硬化
膜が適度な硬度と密着性及び強度をもっていればこれに
こだわる必要はない。また、この樹脂系材料は電気絶縁
性をも合わせもたせており、基板1の表面電極22のカッ
ティング部も充填されているため、圧電素子4の各アレ
イの列方向は基板1の表面をも含めて遮断されかつ電気
的にも絶縁されることになるわけである。
次に第11図のようにワイヤーソー等によって可溶性樹
脂32と列間仕切部5を、圧電素子4の可溶性樹脂32側の
側面に沿ってカッティングしwの幅のスリット33を形成
する。このときに列間仕切部5が分断されてキャビティ
仕切部b52が形成される。このスリット33の幅wは後述
のキャビティ仕切部a51に必要な所望の幅である。この
とき、基板1の表面から10〜50μmの深さまでカッティ
ングを行なう。このとき、圧電素子4は基板1の表面も
含めて分離絶断状態となる。
脂32と列間仕切部5を、圧電素子4の可溶性樹脂32側の
側面に沿ってカッティングしwの幅のスリット33を形成
する。このときに列間仕切部5が分断されてキャビティ
仕切部b52が形成される。このスリット33の幅wは後述
のキャビティ仕切部a51に必要な所望の幅である。この
とき、基板1の表面から10〜50μmの深さまでカッティ
ングを行なう。このとき、圧電素子4は基板1の表面も
含めて分離絶断状態となる。
さらに次に、第12図のようにスリット33に樹脂系材料
を注入充填し硬化させキャビティ仕切部a51を形成させ
る。この樹脂系材料はエポキシ系、シリコン系等が適当
であるが、硬化膜が適度な硬度及び強度をもっていれば
これにこだわる必要はない。また電気絶縁性も合わせも
たせており、前述の列間仕切部5の場合と同様に遮断さ
れ電気的にも絶縁される。従って列間仕切部5とキャビ
ティ仕切部a51の形成によって、圧電素子4は各アレイ
毎に基板1の面も含めてキャビティ11に対しても遮断さ
れかつ電気的に絶縁されたことになる。
を注入充填し硬化させキャビティ仕切部a51を形成させ
る。この樹脂系材料はエポキシ系、シリコン系等が適当
であるが、硬化膜が適度な硬度及び強度をもっていれば
これにこだわる必要はない。また電気絶縁性も合わせも
たせており、前述の列間仕切部5の場合と同様に遮断さ
れ電気的にも絶縁される。従って列間仕切部5とキャビ
ティ仕切部a51の形成によって、圧電素子4は各アレイ
毎に基板1の面も含めてキャビティ11に対しても遮断さ
れかつ電気的に絶縁されたことになる。
また、スリット33にキャビティ仕切部a51を形成する
ための樹脂系材料がスリット33から外部へ流出しないよ
うに流れ止め壁を部材(図示していない)として、また
は治具化(図示していない)して繰り返し使用できるよ
うにして設けてある。
ための樹脂系材料がスリット33から外部へ流出しないよ
うに流れ止め壁を部材(図示していない)として、また
は治具化(図示していない)して繰り返し使用できるよ
うにして設けてある。
次に各圧電素子4のアレイ上面に形成されている電極
を導通させ共通電極を取り出す。基板1側と各圧電素子
4のアレイ下面の電極は個別リード電極として構成され
ており、上面は例えばハウジング2の外壁を利用する等
して基板1側共通電極端子13に導通させる。第13図はそ
の1例を示すものであり、ハウジング2表面に導電ペー
ストで導電路を形成している。図で61がハウジング表面
導電路であり、圧電素子4のアレイの上面電極と導電ペ
ースト62で導通している。又、導電路61は基板上の共通
電極13とも導電ペースト63で導通している。この電気的
接合方式はいろいろとあり、例えばフレキシブルケーブ
ルを利用したり、ワイヤボンディングする等も可能であ
る。
を導通させ共通電極を取り出す。基板1側と各圧電素子
4のアレイ下面の電極は個別リード電極として構成され
ており、上面は例えばハウジング2の外壁を利用する等
して基板1側共通電極端子13に導通させる。第13図はそ
の1例を示すものであり、ハウジング2表面に導電ペー
ストで導電路を形成している。図で61がハウジング表面
導電路であり、圧電素子4のアレイの上面電極と導電ペ
ースト62で導通している。又、導電路61は基板上の共通
電極13とも導電ペースト63で導通している。この電気的
接合方式はいろいろとあり、例えばフレキシブルケーブ
ルを利用したり、ワイヤボンディングする等も可能であ
る。
次に、ノズル形成部7及びノズル8について詳述す
る。第14図はその一例を示すもので、ハウジング2の外
側を囲むように、さらにノズル形成部7の厚さの予定の
位置DよりE寸法高い枠16を基板1に仮接着し、前述の
列間仕切部5又は51のキャビティ仕切部aを形成した樹
脂系材料と同等の材料を枠16の上面まで注入充填し硬化
させる。次に枠16を外してノズル形成部7の厚さの予定
の位置Dの位置まで研削して平滑にする。研削は表面研
削盤やラッピング装置、またはダイシングソーを用いて
行なう。その後、レーザーまたはドリルによりキャビテ
ィ11を形成する為に可溶性樹脂を充填してあった真上の
所定の位置にノズル形成部7の厚さを貫いた穴であるノ
ズル8を正確に穴明けする。穴明け精度は、一例とし
て、圧電素子4を各アレイに分割するカッティング時の
基準、例えば基板1に設けた基準穴、または圧電素子ブ
ロック34のX−Y端面等と同一にして穴明けすることに
より数μm以下にすることができる。またノズル形成後
7の厚さは、0.05〜0.5mm程度の薄さであり、透明グレ
ードの樹脂系材料を使用し、キャビティ11を形成するた
め充填してあった可溶性樹脂32を着色する等により、仕
切ブロック3とキャビティ仕切部a51とキャビティ仕切
部b52と列間仕切部5と圧電素子4との識別が画像処理
技術等により簡単にできる。従って傾きの無い正確な位
置への穴明けが可能である。また、枠16は外さないで同
時に研削しても良く、その場合は基板1に確実に接着等
する必要がある。このようにノズル形成部7のノズル8
の近傍が各仕切部材に囲まれ非常に強く支持及び接着又
は密着されており、変形や剥離などが生じることは無く
なり、また前述のカッティングにおいての列間仕切部と
キャビティ仕切部a51及びb52とに対応した基板の表面部
分は、基板材が露出するところまで確実にカッティング
されているため、各仕切部材との接着又は密着強度が大
きく、さらに各仕切部材どうしの接着又は密着強度も大
きく圧電素子4の各アレイ毎に、キャビティ11との遮
断、かつ電気的絶縁が完全になり、各キャビティ11毎に
分離独立している。よって、各圧電素子4へのインク等
の浸入が無く、電気的短絡も無く、また圧電素子4によ
る動圧の隣ノズルへの影響も少ない。
る。第14図はその一例を示すもので、ハウジング2の外
側を囲むように、さらにノズル形成部7の厚さの予定の
位置DよりE寸法高い枠16を基板1に仮接着し、前述の
列間仕切部5又は51のキャビティ仕切部aを形成した樹
脂系材料と同等の材料を枠16の上面まで注入充填し硬化
させる。次に枠16を外してノズル形成部7の厚さの予定
の位置Dの位置まで研削して平滑にする。研削は表面研
削盤やラッピング装置、またはダイシングソーを用いて
行なう。その後、レーザーまたはドリルによりキャビテ
ィ11を形成する為に可溶性樹脂を充填してあった真上の
所定の位置にノズル形成部7の厚さを貫いた穴であるノ
ズル8を正確に穴明けする。穴明け精度は、一例とし
て、圧電素子4を各アレイに分割するカッティング時の
基準、例えば基板1に設けた基準穴、または圧電素子ブ
ロック34のX−Y端面等と同一にして穴明けすることに
より数μm以下にすることができる。またノズル形成後
7の厚さは、0.05〜0.5mm程度の薄さであり、透明グレ
ードの樹脂系材料を使用し、キャビティ11を形成するた
め充填してあった可溶性樹脂32を着色する等により、仕
切ブロック3とキャビティ仕切部a51とキャビティ仕切
部b52と列間仕切部5と圧電素子4との識別が画像処理
技術等により簡単にできる。従って傾きの無い正確な位
置への穴明けが可能である。また、枠16は外さないで同
時に研削しても良く、その場合は基板1に確実に接着等
する必要がある。このようにノズル形成部7のノズル8
の近傍が各仕切部材に囲まれ非常に強く支持及び接着又
は密着されており、変形や剥離などが生じることは無く
なり、また前述のカッティングにおいての列間仕切部と
キャビティ仕切部a51及びb52とに対応した基板の表面部
分は、基板材が露出するところまで確実にカッティング
されているため、各仕切部材との接着又は密着強度が大
きく、さらに各仕切部材どうしの接着又は密着強度も大
きく圧電素子4の各アレイ毎に、キャビティ11との遮
断、かつ電気的絶縁が完全になり、各キャビティ11毎に
分離独立している。よって、各圧電素子4へのインク等
の浸入が無く、電気的短絡も無く、また圧電素子4によ
る動圧の隣ノズルへの影響も少ない。
次にキャビティ11を形成するために充填してあった可
溶性樹脂32を除去する。ポジ系のフォトレジストであれ
ば、アセトンまたはアンモニア水にて除去するのが好適
であり、ネガ系フォトレジストであれば強酸系の水溶液
を加温して吹きつけて除去する。これにより第12図に示
すようにキャビティ11を形成することができる。本図は
第9図において仕切ブロック3も圧電素子4と同時にカ
ッティングされ第10図のように樹脂系材料をそのスペー
スに注入充填し硬化させ、さらに第11図のようにキャビ
ティと圧電素子との遮断部材の予定スペースとして所要
のwの幅のスリット33に樹脂系材料を注入充填し硬化さ
せ、そのあと可溶性樹脂32を除去して形成したものであ
り、さらにそのあと形成したノズル形成部7を削除した
状態の一例である。
溶性樹脂32を除去する。ポジ系のフォトレジストであれ
ば、アセトンまたはアンモニア水にて除去するのが好適
であり、ネガ系フォトレジストであれば強酸系の水溶液
を加温して吹きつけて除去する。これにより第12図に示
すようにキャビティ11を形成することができる。本図は
第9図において仕切ブロック3も圧電素子4と同時にカ
ッティングされ第10図のように樹脂系材料をそのスペー
スに注入充填し硬化させ、さらに第11図のようにキャビ
ティと圧電素子との遮断部材の予定スペースとして所要
のwの幅のスリット33に樹脂系材料を注入充填し硬化さ
せ、そのあと可溶性樹脂32を除去して形成したものであ
り、さらにそのあと形成したノズル形成部7を削除した
状態の一例である。
本実施例では仕切ブロック3をはさんでキャビティ11
を対向させる方式について記述してきたが、更に多列化
することも容易である。また、このように構成された印
字ヘッドは、ケーブル12を介して電気信号が圧電素子4
に印加すると、圧電素子4,4,4,……は電極の積層方向に
伸長するから、圧電素子の自由端は前面のインクを仕切
ブロック3に向けて押出すことになる。これによりイン
クは、動圧を受けてノズル開口8に突入し、インク滴と
なって外部空間を飛翔し、印刷用紙にドットを形成す
る。
を対向させる方式について記述してきたが、更に多列化
することも容易である。また、このように構成された印
字ヘッドは、ケーブル12を介して電気信号が圧電素子4
に印加すると、圧電素子4,4,4,……は電極の積層方向に
伸長するから、圧電素子の自由端は前面のインクを仕切
ブロック3に向けて押出すことになる。これによりイン
クは、動圧を受けてノズル開口8に突入し、インク滴と
なって外部空間を飛翔し、印刷用紙にドットを形成す
る。
電気信号の印加がなくなると、圧電素子は元の状態に
縮小し、仕切ブロック3と圧電素子4の間隙にインクが
流入して次のインク滴発生に備えることになる。
縮小し、仕切ブロック3と圧電素子4の間隙にインクが
流入して次のインク滴発生に備えることになる。
ところで、本実施例は遮断絶縁部材としてのキャビテ
ィ仕切部a51を他の仕切部の形成のあとで形成するよう
に記述してきたが、所望のスリットを形成しておき他の
仕切部と同時に一体形成してもよく、さらにはノズル形
成部と同時に一体形成しても良く、その方法に限定する
ものではない。第15図は仕切部形成のその他の実施例の
一例を示した図であり、仕切部が全て一体に形成されて
いる。
ィ仕切部a51を他の仕切部の形成のあとで形成するよう
に記述してきたが、所望のスリットを形成しておき他の
仕切部と同時に一体形成してもよく、さらにはノズル形
成部と同時に一体形成しても良く、その方法に限定する
ものではない。第15図は仕切部形成のその他の実施例の
一例を示した図であり、仕切部が全て一体に形成されて
いる。
また、本実施例ではノズル形成部を注入充填し硬化さ
せる材料で形成するように記述してきたが、この方法に
限定するものではなく、フィルムや樹脂製プレート、金
属製プレー、ガラスプレート等で所定の位置に接着剤等
で接着しても良い。さらに、第16図は各キャビティの仕
切部材たる樹脂系材料5が仕切ブロック3まで延設され
ていない第2の実施例を示す図である。第1の実施例は
高密度形ヘッドである為、クロストークの問題がある。
本実施例は比較的、隣接するノズル開口部の密度が高く
ない場合は有効であり、十分に実用性がある。図はノズ
ル形成部7を透視しており、圧電素子間及び圧電素子と
キャビティとの間は樹脂系材料5及び51により埋められ
ている。図で3は圧電素子列を仕切る仕切ブロックであ
る。この実施例の場合は、仕切ブロック3と圧電素子ブ
ロック34は密着して接着し、圧電素子4毎の分割スリッ
トと、圧電素子4のキャビティ側端面のスリットに樹脂
系材料5を埋めた後、第7図の空隙31のようにスリット
を入れてキャビティ90を形成することができる。第16図
の91はこのようにして形成したギャップである。また仕
切ブロック3は圧電素子ブロック34の圧電作用に寄与し
ない層を延設して、その層を後でカットし、仕切ブロッ
ク3として使用することも可能である。
せる材料で形成するように記述してきたが、この方法に
限定するものではなく、フィルムや樹脂製プレート、金
属製プレー、ガラスプレート等で所定の位置に接着剤等
で接着しても良い。さらに、第16図は各キャビティの仕
切部材たる樹脂系材料5が仕切ブロック3まで延設され
ていない第2の実施例を示す図である。第1の実施例は
高密度形ヘッドである為、クロストークの問題がある。
本実施例は比較的、隣接するノズル開口部の密度が高く
ない場合は有効であり、十分に実用性がある。図はノズ
ル形成部7を透視しており、圧電素子間及び圧電素子と
キャビティとの間は樹脂系材料5及び51により埋められ
ている。図で3は圧電素子列を仕切る仕切ブロックであ
る。この実施例の場合は、仕切ブロック3と圧電素子ブ
ロック34は密着して接着し、圧電素子4毎の分割スリッ
トと、圧電素子4のキャビティ側端面のスリットに樹脂
系材料5を埋めた後、第7図の空隙31のようにスリット
を入れてキャビティ90を形成することができる。第16図
の91はこのようにして形成したギャップである。また仕
切ブロック3は圧電素子ブロック34の圧電作用に寄与し
ない層を延設して、その層を後でカットし、仕切ブロッ
ク3として使用することも可能である。
以上述べた様に、本発明のインクジェット式印字ヘッ
ドは、圧電素子の自由端とキャビティを遮断する様に遮
断仕切部材を設けたので、キャビティのインクが圧電素
子へ浸入することを防止でき、紙への付着又は浸透性を
高めるための界面活性剤等が含まれたインクであっても
圧電素子表面の電極の浸蝕が防止できる。また、導電性
のインクを用いた場合であっても短絡を防止することが
でき、インクの選択性を広げることができる。さらに、
前記圧電素子とノズル開口と遮断仕切部材が、前記対向
仕切部材を挟んで同様に形成されているため、複数のノ
ズル開口列(圧電素子列)を有するインクジェット式印
字ヘッドを精度良く容易に製造できる。
ドは、圧電素子の自由端とキャビティを遮断する様に遮
断仕切部材を設けたので、キャビティのインクが圧電素
子へ浸入することを防止でき、紙への付着又は浸透性を
高めるための界面活性剤等が含まれたインクであっても
圧電素子表面の電極の浸蝕が防止できる。また、導電性
のインクを用いた場合であっても短絡を防止することが
でき、インクの選択性を広げることができる。さらに、
前記圧電素子とノズル開口と遮断仕切部材が、前記対向
仕切部材を挟んで同様に形成されているため、複数のノ
ズル開口列(圧電素子列)を有するインクジェット式印
字ヘッドを精度良く容易に製造できる。
また、遮断仕切部材と列間仕切部材が一体であること
により強度が増大し耐剥離性が向上する。
により強度が増大し耐剥離性が向上する。
また、キャビティが遮断仕切部材、列間仕切部材及び
対向仕切部材により各圧電素子に対応するように形成す
ることにより、隣り合うノズル開口から意図しないイン
ク滴の飛翔を防止できると共に、圧電素子の変位を無駄
なくインク滴吐出に利用することが可能になる。
対向仕切部材により各圧電素子に対応するように形成す
ることにより、隣り合うノズル開口から意図しないイン
ク滴の飛翔を防止できると共に、圧電素子の変位を無駄
なくインク滴吐出に利用することが可能になる。
また、遮断仕切部材を電気的絶縁性を有する材料で形
成することにより、各圧電素子間を電気的に絶縁するこ
とが可能になる。
成することにより、各圧電素子間を電気的に絶縁するこ
とが可能になる。
また、圧電材料と導電材料を層状に交互に複数積層し
た圧電素子を用いることにより、より低電圧で十分な飛
翔力を得ることが可能になる。
た圧電素子を用いることにより、より低電圧で十分な飛
翔力を得ることが可能になる。
第1図〜第5図は本発明の第1における形式のオンデマ
ンド型インクジェット式印字ヘッドの構成を示すもので
あり、 第1図は外観斜視図。 第2図は平面図。 第3図は第2図におけるA−A′断面でノズル部を中心
として駆動部の断面図。 第4図は第2図におけるB−B′断面で仕切部を中心と
した断面図。 第5図は第2図におけるノズルを設けたノズル形成部を
除去した平面図。 第6図〜第14図は本発明における製造プロセス関係図で
あり、 第6図は基板の詳細図。 第7図は基板上に仕切ブロックと圧電素子ブロックを接
着した図。 第8図(a)は圧電素子ブロックの焼結体の状態図。 第8図(b)は圧電素子ブロックの外部電極付の状態
図。 第9図は圧電素子ブロックの分割カッティングの状態
図。 第10図は列間仕切部材形成図。 第11図はキャビティ仕切部bの形成図。 第12図はキャビティ仕切部aとキャビティ11の形成図。 第13図は共通電極の取り出し状態の一例を示した図。 第14図はノズル形成部及びノズルの形成状態の一例を示
す図。 第15図は仕切部形成のその他の実施例の一例を示した
図。 第16図は各キャビティの仕切部材が延設されていない第
2の実施例を示す図。 1……基板 2……ハウジング 3……仕切ブロック 4……圧電素子 5……列間仕切部 7……ノズル形成部材 8……ノズル 11,90……キャビティ 12……ケーブル 51……キャビティ仕切部a 52……キャビティ仕切部b
ンド型インクジェット式印字ヘッドの構成を示すもので
あり、 第1図は外観斜視図。 第2図は平面図。 第3図は第2図におけるA−A′断面でノズル部を中心
として駆動部の断面図。 第4図は第2図におけるB−B′断面で仕切部を中心と
した断面図。 第5図は第2図におけるノズルを設けたノズル形成部を
除去した平面図。 第6図〜第14図は本発明における製造プロセス関係図で
あり、 第6図は基板の詳細図。 第7図は基板上に仕切ブロックと圧電素子ブロックを接
着した図。 第8図(a)は圧電素子ブロックの焼結体の状態図。 第8図(b)は圧電素子ブロックの外部電極付の状態
図。 第9図は圧電素子ブロックの分割カッティングの状態
図。 第10図は列間仕切部材形成図。 第11図はキャビティ仕切部bの形成図。 第12図はキャビティ仕切部aとキャビティ11の形成図。 第13図は共通電極の取り出し状態の一例を示した図。 第14図はノズル形成部及びノズルの形成状態の一例を示
す図。 第15図は仕切部形成のその他の実施例の一例を示した
図。 第16図は各キャビティの仕切部材が延設されていない第
2の実施例を示す図。 1……基板 2……ハウジング 3……仕切ブロック 4……圧電素子 5……列間仕切部 7……ノズル形成部材 8……ノズル 11,90……キャビティ 12……ケーブル 51……キャビティ仕切部a 52……キャビティ仕切部b
Claims (6)
- 【請求項1】圧電材料と導電材料により形成された複数
の圧電素子と、この複数の圧電素子の一端が自由端とな
るよう他端を固定した基台と、前記自由端とキャビティ
となる空間を介して対向配置された対向仕切部材と、前
記圧電素子の自由端と前記キャビティを遮断するように
配設された遮断仕切部材と、前記キャビティと連通する
ノズル開口とを備え、前記圧電素子とノズル開口と遮断
仕切部材が、前記対向仕切部材を挟んで同様に形成され
ていることを特徴とするインクジェット式印字ヘッド。 - 【請求項2】前記圧電素子間に列間仕切部材を備えた特
許請求の範囲第1項記載のインクジェット式印字ヘッ
ド。 - 【請求項3】前記遮断仕切部材が、前記列間仕切部材と
一体に形成されてなる特許請求の範囲第2項記載のイン
クジェット式印字ヘッド。 - 【請求項4】前記遮断仕切部材、前記列間仕切部材及び
対向仕切部材が一体に形成され、前記各部材により前記
キャビティが形成された特許請求の範囲第2項記載のイ
ンクジェット式印字ヘッド。 - 【請求項5】前記遮断仕切部材が電気的絶縁性の材料か
らなる特許請求の範囲第1項記載のインクジェット式印
字ヘッド。 - 【請求項6】前記圧電素子が圧電材料と導電材料を層状
に交互に複数積層して形成された特許請求の範囲第1項
記載のインクジェット式印字ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15436990A JP2959053B2 (ja) | 1990-06-13 | 1990-06-13 | インクジェット式印字ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15436990A JP2959053B2 (ja) | 1990-06-13 | 1990-06-13 | インクジェット式印字ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0445946A JPH0445946A (ja) | 1992-02-14 |
JP2959053B2 true JP2959053B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=15582655
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15436990A Expired - Fee Related JP2959053B2 (ja) | 1990-06-13 | 1990-06-13 | インクジェット式印字ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2959053B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6759594B2 (en) | 2001-08-16 | 2004-07-06 | Nissin Kogyo Co., Ltd. | Wheel speed sensor, method for producing the same, terminal and method for welding terminal and electric wire |
-
1990
- 1990-06-13 JP JP15436990A patent/JP2959053B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0445946A (ja) | 1992-02-14 |
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