JPH11239416A - 軽量培地及びこれを用いた混合培地 - Google Patents

軽量培地及びこれを用いた混合培地

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JPH11239416A
JPH11239416A JP10108462A JP10846298A JPH11239416A JP H11239416 A JPH11239416 A JP H11239416A JP 10108462 A JP10108462 A JP 10108462A JP 10846298 A JP10846298 A JP 10846298A JP H11239416 A JPH11239416 A JP H11239416A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量且つ撥水性が低減した低水分系の軽量培
地及びその製造方法、並びにこの軽量培地を他の軽量天
然資材と混合した混合培地を提供すること。 【解決手段】 ヤシガラを含有する軽量培地である。土
壌三相計にて測定したヤシガラの真比重dが、1.5g
/cm3≦d≦3.0g/cm3である。この軽量培地に
は、肥料や炭化物を添加することができる。ヤシガラを
含有する培地原料に、剪断応力及び/又は圧縮応力を加
えて成型加工を施す軽量培地の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水稲育苗用培地、
園芸育苗用培地、芝生栽培用培地、養液栽培用培地、本
圃栽培用培地及び土壌改良材等として用いられ、水稲、
花卉、野菜、芝生、観賞用植物等を生育・栽培するのに
好適な植物栽培用培地に係り、更に詳細には、軽量且つ
撥水性が低減した低水分系の軽量培地及びその製造方法
並びに混合培地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、植物を栽培するために、沖積
土、洪積土、火山性土、腐食土、火成土、砂、その他天
然鉱物から成る土壌が用いられており、一般農家では、
これらの土壌に肥料成分を混合し、独自の配合により自
家製培土として使用していた。ところが、一般農家で土
壌に肥料成分を混合すると、不均一な混合状態になり易
く、また、手間がかかり労力を要するため、予め土壌と
肥料成分とを造粒した粒状培土が使用されるようになっ
た。
【0003】しかし、上述の如き培土及び粒状培土は、
その真比重及び嵩比重の双方が大きいため重く、これら
を用いる農作業はかなり重労働となるという問題があっ
た。かかる問題に対し、近年では、培土の軽量化、作業
性向上及び培土の物理化学性向上を図れる、ソイルレス
(土、土壌の不使用)系の培地原料として、ピートモス
やヤシガラ等の植物性繊維材料が好適に用いられるよう
になってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
ソイルレス系培地原料は、従来の土や土壌と比較して軽
量であるものの、乾燥した低水分の状態で単独又は混合
して培地原料として使用すると、撥水性が発現し、吸水
・保水特性が低下するという課題があった。従って、ソ
イルレス系培地原料では、予め含水処理を行って、撥水
性が発現しないような含有水分率である水分率40〜6
0重量%に調整しなければならず、この結果、嵩比重
が、土や土壌に比べれば小さいが、水分を含有している
ため大きくならざるを得ず、十分な軽量化が実現されて
いなかった。
【0005】また、かかるソイルレス系培地原料を用い
た培地では、上記含水処理により培地に水分が含まれて
いるため、長期保管よる黴の発生や経時的な物理性・化
学性の変化が極めて起こり易く、更に、これら培地原料
に、化学的に溶解度を調整し又は物理的に溶出速度を調
整した緩効性肥料を混合してパッケージングすると、輸
送・長期保管中に緩効性肥料の肥料成分が溶出してしま
い、所期の緩効性機能を発揮できなくなるといった課題
もあった。
【0006】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、軽量且つ撥水性が低減した低水分系の軽量培地及び
その製造方法、並びにこの軽量培地を他の軽量天然資材
と混合した混合培地を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、化学的に溶解度を調整し又は物理的に
溶出速度を調整した緩効性肥料と予め混合しても、長期
保管が可能な培土資材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のヤシガラ系材
料を用いることにより、上記目的が達成できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の軽量培地は、ヤシガラを含
有して成る軽量培地であって、土壌三相計にて測定した
上記ヤシガラの真比重d1が、1.5g/cm3≦d1
3.0g/cm3であることを特徴とする。また、本発
明の軽量培地の好適形態は、土壌三相計にて測定した上
記軽量培地全体の真比重d2が、1.5g/cm3≦d2
≦3.5g/cm3であることを特徴とする。更に、こ
れらの軽量培地に、肥料及び/又は炭化物を含有させた
成型加工物であってもよい。
【0009】また、本発明の軽量培地の製造方法は、上
述の軽量培地を製造するに当たり、ヤシガラを含有する
培地原料に、剪断応力及び/又は圧縮応力を加えて成型
加工を施すことを特徴とする。
【0010】また、本発明の混合培地は、上述の軽量培
地に、焼成バーミキュライト、パーライト、ゼオライ
ト、炭化物及び乾燥殺菌土から成る群より選ばれた少な
くとも1種のものを混合して成ることを特徴とするが、
その好適形態は、更に化学的に溶解度を調整し又は物理
的に溶出速度を調整した緩効性肥料を付加して成ること
を特徴とする。
【0011】更に、本発明の栽培方法は、上述の軽量培
地又は混合培地を用いて植物の育苗及び/又は栽培を行
うことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の軽量培地について
詳細に説明する。上述の如く、本発明の軽量培地は、ヤ
シガラを含有する培地であるが、その含有量は代表的に
10重量%以上であり、10重量%未満では培地全体の
撥水性への影響は少ない。
【0013】ここで、主たる培地原料であるヤシガラ
は、ヤシの実の果皮から外果皮及び内果皮を除去し、取
り出された中果皮に由来する繊維状物及び木質部分から
得られ、中果皮全体に裁断粉砕等を施して繊維状物と木
質部分との混合物としたものや、コイアダストと称され
る中果皮から更に有用成分(剛長繊維及び中短繊維)を
除いた残りの細短繊維と木質部分との混合物を意味す
る。
【0014】かかる木質部分は、中果皮の繊維間を埋め
るように構成している木質のようなものであり、特に、
コイアダストは、有用成分である繊維の採取工程に伴っ
て大量(中果皮全体の約60重量%)に発生するもので
あり、従来は廃棄されていたものである。なお、コイア
ダストは、上述のように繊維採取工程の不要成分として
採取されるため、これを構成する細短繊維及び木質部分
の中には若干の長中繊維が混在していることがある。
【0015】以下、コイアダストの製法を示す。 ヤシの実から、果汁、胚乳、内果皮部分を除いた外
・中果皮を乾燥する。 乾燥した外・中果皮を4〜6週間淡水に浸し、余分
なタンニン、塩化物を除去する(アク抜き)とともにふ
やけさせる。 柔らかくなった外・中果皮から、ロープ、マット及
びマットレスに使用される剛長繊維・中短繊維を分離
し、残滓として副生する細短繊維と木質部分を採取す
る。 採取した細短繊維と木質部分は、水分を80〜90
重量%含有しているが、脱水工程により40〜50重量
%とし、次いで、天日又は熱風乾燥により水分率20重
量%とする。 更に、この乾燥品を薫蒸消毒・殺菌工程に供し、コ
ンタミ(不純物)除去・粒度調整を行い、コイアダスト
を得る。
【0016】上述のように、ヤシの実の外・中果皮か
ら、ロープ、マット及びマットレスに使用される剛長・
中短繊維を除いた残滓がコイアダストであり、別名コイ
ア、ピス等とも呼ばれ、従来は廃棄されていたものであ
る。よって、本発明の軽量培地は、かかるコイアダスト
を積極的に使用するものであり、この観点によれば、本
発明は廃棄物の有効利用につながるものである。
【0017】なお、コイアダストを採取するヤシの種類
は、特に限定されるものではないが、スリランカ産のコ
コヤシから良質の剛い繊維が採取され、このココヤシが
ロープ、マット及びマットレス等の繊維製品に好適に使
用されるので、コイアダストの排出量も多い。このた
め、スリランカ産のココヤシのコイアダストは、品質及
び安定供給の点で優れており、本発明において好適に用
いられる。
【0018】また、上述のように、本発明の軽量培地で
は、培地中のヤシガラ部分の真比重d1は、土壌三相計
で測定して1.5g/cm3≦d1≦3.0g/cm3
あり、この値は本軽量培地を崩壊させてヤシガラ部分を
選別・収集して測定した場合でも成立する。なお、この
軽量培地全体の真比重d2は、1.5g/cm3≦d2
3.5g/cm3になることがあるが、この場合も植物
栽培用培地として好適である。
【0019】上述した真比重の制御は、代表的に上記ヤ
シガラ等の培地原料に、剪断応力及び/又は圧縮応力を
加えて成型加工することにより行うことができるが、ヤ
シガラ部分の真比重が1.5g/cm3未満の場合に
は、撥水性が発現し、吸水・保水特性が悪化し、ヤシガ
ラ部分の真比重が3.0g/cm3を超える場合には、
培地全体としての重量が大きくなり過ぎるので、好まし
くない。
【0020】なお、本発明者は、上述したヤシガラ等の
培地原料について、土壌三相計によって測定可能な真比
重を1.5g/cm3以上とすることにより、これを含
有する培地が乾燥した低水分の状態であっても撥水性を
発現しないことを知見したものであり、本発明はこの知
見に基づくものである。
【0021】また、真比重の調整方法は、特に限定され
るものではなく、上述のように、剪断応力及び/又は圧
縮応力を加える等の物理的調整方法の他、肥料をはじめ
とする無機物や、ポリビニルアルコール等の親水性有機
物をヤシガラに付着させる方法でもよい。但し、後述す
る無機物や有機物の付着は、灌水により付着物が流出し
て経時的安定性が低下するため、長期使用には向いてい
ない。これに対し、上述した剪断応力及び/又は圧縮応
力を加える等の物理的調整方法は経時的安定性に優れて
おり、本発明ではかかる方法を好適に用いることができ
る。
【0022】なお、本発明の軽量培地の含有水分率X1
は、化学的に溶解度を調整し又は物理的に溶出速度を調
整した緩効性肥料との混合時における肥料成分の品質安
定性を向上し、更には嵩比重を小さくして軽量化をも図
る観点から、0重量%<X1≦20重量%とすることが
好ましい。含有水分率を完全に0重量%にすることは、
空気中の湿気等により含有水分率が経時的に変化し易い
ため、工業的に困難である。一方、20重量%を超える
場合には、後述する化学的に溶解度を調整し又は物理的
に溶出速度を調整した緩効性肥料と混合して保管する
と、含有水分により肥料成分が経時的に溶解・溶出する
ことがあり、好ましくない。
【0023】また、本発明の軽量培地は、育苗又は本圃
の栽培培地として利用されるものであり、上述のように
ヤシガラを含有するものであるが、培地中又は崩壊後の
ヤシガラ部分が上記真比重の範囲を逸脱せず、また、撥
水性の発現抑制その他の特性に悪影響を及ぼさない限
り、肥料及び/又は炭化物を添加することができ、この
ように栽培に必要な肥料や炭化物を予め添加しておけ
ば、施肥・施用労力削減を図ることができる。更に、上
述のような悪影響が無い限り、肥料以外にも結合材や保
水材等の添加材を添加することも可能である。
【0024】ここで、添加可能な肥料は、特に限定され
るものではなく、N(窒素)、P25(リン酸)、K2
O(加里)のうち少なくとも一種の成分を含むものであ
ればば十分であるが、これら以外にもCaO(酸化カル
シウム)、MgO(酸化マグネシウム)、微量要素等の
化合物を含んでいてもよい。具体的には、チッソ肥料、
リン酸肥料、加里肥料、配合肥料、普通化成肥料、高度
化成肥料、ニ成分複合化成肥料、緩効性チッソ入り化成
肥料、被覆複合肥料、硝化制御剤入り化成肥料、固形肥
料、ペースト肥料、液体肥料、微量要素肥料、石灰質肥
料、苦土質肥料、ケイ酸質肥料、有機質肥料及び堆肥等
が挙げられる。
【0025】また、物理的に溶出速度を調整した緩効性
肥料、即ち緩効性被覆肥料を添加して成型加工する場合
は、造粒などにより被覆膜が破壊され、所定の機能を果
たせなくなるため好ましくないが、化学的に溶解度を調
整した緩効性肥料、即ち化学合成緩効性窒素肥料、ク溶
性リン酸肥料及びク溶性加里肥料等を添加して成型加工
することは可能である。例えば、化学合成緩効性窒素肥
料としては、イソブチルアルデヒド縮合尿素(IBD
U)、アセトアルデヒド縮合尿素(CDU又はOM
U)、ホルムアルデヒド加工尿素肥料、硫酸グアニル尿
素、オキサミド等が挙げられ、ク溶性リン酸肥料として
は、焼成リン肥、よう性リン肥、沈澱リン酸石灰、苦土
過石(蛇紋過石)、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパ
タイト等が挙げられ、更に、ク溶性加里肥料としては、
塩基性のカリウム又はマグネシウム含有物及び微粉炭燃
焼灰を混合して焼成したケイ酸加里肥料等が挙げられ
る。
【0026】一方、添加可能な炭化物としては、製紙工
場におけるソーダパルプ製造の廃棄物から造られる黒
灰、籾殻やヤシ殻の内果皮(内殻)から造られた活性
炭、木材屑から造られた活性炭等が挙げられ、コスト面
からは製紙工場のソーダパルプ製造の廃棄物から造られ
る黒灰が好適に用いられる。
【0027】また、結合材としては、コーンスターチ、
小麦澱粉、米澱粉、甘藷澱粉、馬鈴薯澱粉及びタピオカ
澱粉等の澱粉類、ベントナイト等のモンモリロナイト群
の粘度鉱物、二水石膏や半水石膏(焼石膏)、アルギン
酸ナトリウムや寒天等の海藻抽出物、アラビアガムやト
ラガントガム等の植物性樹脂粘着物、カルボキシメチル
スターチやカルボキシメチルセルロース等の天然高分子
誘導体、ポリビニルアルコールやポリアクリル酸ナトリ
ウム等の合成高分子等を挙げることができ、水溶性の結
合材が好ましい。
【0028】また、上記結合材の使用法としては、ヤシ
ガラ等と混合して成型・造粒することを挙げることがで
きるが、成型・造粒後などに成型体や粒状体の表面に塗
布、噴霧等してもよい。但し、かかる結合材は本発明に
おける必須の材料ではなく、多量に使用したり、培地全
体へ混合使用したり、非水溶性の結合材を使用する場合
などには、撥水性が発現するおそれがあるので、使用上
十分注意を払う必要がある。
【0029】更に、保水材としては、バーミキュライ
ト、パーライト、ゼオライト、ベントナイト、ロックウ
ール等の鉱物類、ピートモス、樹皮、木材パルプ、もみ
殻、おが屑、木炭等の草木類、及び吸水ポリマー等を挙
げることができ、これらも本発明の効果を妨げない範囲
で加えることができる。
【0030】更にまた、農薬活性成分を添加して成型加
工してもよいし、成型加工した軽量培地と農薬活性成分
を混合してもよい。かかる農薬活性成分としては、殺虫
剤、殺菌材、除草剤、抗ウィルス剤及び植物成長調整剤
の外、殺ダニ剤、殺線虫剤等を挙げることができ、これ
らは固定又は液体のいずれであっても使用可能である。
【0031】上述した種々の添加材の添加量について
は、本発明の効果を妨げない範囲で、且つ本発明の培地
を水に浸漬した場合のpH及びEC(電気伝導度)に相
当の注意を払って決定することが好ましく、場合によっ
ては、酸性やアルカリ性の材料を含むpH調整剤を添加
してpHやECを制御してもよい。pH及びECの値
は、栽培する対象植物によって異なるが、一般的に、p
Hで5〜8、ECは肥料未添加系で0.5mS/cm以
下、肥料添加系で1.0〜2.0mS/cmとすること
が好ましい。但し、土壌改良材的に希釈して使用するこ
とを意図して、高濃度の肥料を添加して成型加工したも
のについては、かかる範囲を大きく逸脱することがある
のは言うまでもない。
【0032】次に、本発明の軽量培地の製造方法につい
て説明する。本軽量培地は、上述のようなヤシガラと、
所要に応じて肥料その他の成分とを混合して培地原料を
作成し、この培地原料に、剪断応力及び/又は圧縮応力
を加えて成型加工を施すことによって、得られる。な
お、上述のヤシガラ原料に剪断応力及び/又は圧縮応力
を加えることなく粉状のまま乾燥し、これを培地として
も、撥水性が発現し、吸水・保水特性が悪化するので、
好ましくないことは言うまでもない。
【0033】ここで、ヤシガラは上述した通りである
が、上記真比重d1が1.5g/cm3≦d1≦3.0g
/cm3であるヤシガラを培地原料として、又は培地原
料に混合して、本発明の製造方法を行ってもよく、この
ような場合も本発明の範囲に含まれる。なお、培地原料
としてのヤシガラの真比重が1.5g/cm3未満の場
合には、得られる軽量培地に撥水性が発現し、吸水・保
水特性が悪化することがあり、3.0g/cm3を超え
る場合には、培地原料としては重すぎるので好ましくな
い。
【0034】また、剪断応力及び/又は圧縮応力を加え
ることが可能な成型方法としては、得られる軽量培地の
真比重を上記範囲に制御できる方法であれば、特に限定
されるものではなく、各種成型方法、造粒方法を適用で
きる。ここで、成型方法としては、ロールプレス法やタ
ブレッティング法などを好ましく実施することができ
る。
【0035】造粒の方法としては、押出造粒法、圧縮造
粒法、転動造粒法、噴霧乾燥造粒法、流動層造粒法、破
砕造粒法、攪拌造粒法及びコーティング造粒法等が挙げ
られる。これらの中でも、剪断応力及び/又は圧縮応力
を加えることができる方法として、押出造粒法と圧縮・
粉砕造粒法が好ましく、押出造粒方式としては、例え
ば、スクリュー型である前押出式、横押出式、真空押出
式及び前処理兼用式、ロール型であるディスクダイ式や
リングダイ式、ブレード型であるバスケット式やオシレ
ーティング式、自己成形型であるギヤー式やシリンダー
式、ラム型である連続式や断続式等が挙げられ、いずれ
も好適に適用できる。なお、剪断応力及び/又は圧縮応
力の値は、適用する造粒法などに応じて適宜変更するこ
とができるが、代表的にロール型のディスクダイ式造粒
法では、100〜600kg/cm2であり、好ましく
は200〜400kg/cm2である。また、圧縮・粉
砕造粒方式としては、上記圧縮成型法にて成型した成型
体を粉砕して粒状化する方法が好適に実施できる。
【0036】上述の成型・造粒によって得られる軽量培
地の形状も特に限定されるものではなく、粒状、ブリケ
ット状、タブレット状、マット状及びサイコロ状等のい
ずれであってもよいが、他の資材と混合使用する場合に
は、粒径が2〜10mmの粒状又は小粒のブリケット状
等とすることが好ましい。特に、本発明に係る粒状等の
軽量培地は、培地や肥料及び種子等をホッパーで育苗箱
に連続的に充填して行く自動播種施肥装置に用いるのに
好適であり、ホッパーでの残存率(所謂ブリッジによる
詰まり)が粉状の培地に比し著しく低いので、かかる播
種施肥装置における培地の充填効率を向上することがで
きる。
【0037】また、本発明の製造方法においては、ヤシ
ガラと肥料その他の成分を混合した培地原料の含有水分
率は特に限定されるものではないが、最終製品として、
即ち軽量培地の含有水分率X1を、最終的に0重量%<
1≦20重量%とすることが好ましい。この理由は、
上述したように、得られる軽量培地の嵩比重を小さくし
て軽量化を図るためであり、また、上記緩効性肥料と混
合して保管した場合における肥料成分の経時的溶解・溶
出を回避するためである。なお、上述した軽量培地の含
有水分率は、成型加工時の加水量の調整及び/又は成型
加工後の乾燥により調整することができる。
【0038】次に、本発明の混合培地について説明する
と、本混合培地は、本発明の軽量培地に、焼成バーミキ
ュライト、パーライト、ゼオライト、炭化物又は乾燥殺
菌土及びこれらの任意の組み合わせを混合したものであ
り、また、化学的に溶解度を調整し、又は物理的に溶出
速度を調整した緩効性肥料を混合することも可能であ
る。
【0039】ここで、化学的に溶解度を調整した緩効性
肥料としては、上述の如く、化学合成緩効性窒素肥料、
ク溶性リン酸肥料及びク溶性加里肥料等を挙げることが
でき、具体的には、化学合成緩効性窒素肥料としては、
イソブチルアルデヒド縮合尿素(IBDU)、アセトア
ルデヒド縮合尿素(CDU又はOMU)、ホルムアルデ
ヒド加工尿素肥料、硫酸グアニル尿素及びオキサミド等
を例示でき、ク溶性リン酸肥料としては、焼成リン肥、
よう性リン肥、沈澱リン酸石灰、苦土過石(蛇紋過
石)、フッ素アパタイト及びヒドロキシアパタイト等が
挙げられ、ク溶性加里肥料としては、塩基性のカリウム
又はマグネシウム含有物及び微粉炭燃焼灰を混合して焼
成したケイ酸加里肥料等が挙げられる。一方、物理的に
溶出速度を調整した緩効性肥料としては、窒素肥料をポ
リオレフィン系樹脂又は硫黄その他の被覆原料で被覆し
た被覆窒素肥料、カリ質肥料をポリオレフィン系樹脂又
は硫黄その他の被覆肥料で被覆した被覆カリ肥料、化成
肥料又は液状複合肥料をポリオレフィン系樹脂又は硫黄
その他の被覆原料で被覆した被覆複合肥料等が挙げられ
る。
【0040】また、本発明の効果を妨げない範囲で、本
発明の軽量培地と農薬活性成分から成る材料を混合した
混合培地とすることも可能である。この際、農薬活性成
分から成る材料としては、殺虫剤、殺菌材、除草剤、抗
ウィルス剤及び植物成長調整剤の外、殺ダニ剤、殺線虫
剤等を挙げることができ、これらの性状は固定又は液体
のいずれであってもよい。また、これらの農薬活性成分
の放出を時限制限するようにして成る時限放出型被覆農
薬粒剤を、本発明の軽量培地に混合して混合培地を得て
もよい。
【0041】なお、軽量培地の場合と同様に、上述した
種々の添加材の添加量については、本発明の効果を妨げ
ない範囲で、且つこの混合培地を水に浸漬した場合のp
H及びEC(電気伝導度)に相当の注意を払って決定す
ることが好ましい。pH及びECの値は、栽培する対象
植物によって異なるが、一般的に、pHで5〜8、EC
は肥料未添加系で0.5mS/cm以下、肥料添加系で
1.0〜2.0mS/cmとすることが好ましい。
【0042】また、本発明の軽量培地との共通性から、
例えば、含有水分率X2は、軽量培地と同様の理由から
0重量%<X2≦20重量%とすることが好ましい。な
お、本発明の軽量培地は、それ自体で極めて有用なもの
であり、必ずしも混合培地として使用する必要がないの
は勿論である。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、各例において、最大容水量そ
の他の特性は以下のようにして求めた。
【0044】(最大容水量)撥水性及び保水性の指標と
して用いた最大容水量は、ヒルガード法に従い、最大容
水量測定容器にサンプルを投入し、底面から吸水させ2
4時間放置する。吸水された水分の重量と乾土との重量
を測定し、次式 (吸水された水分の重量)/(乾土の重量)×100 より算出した。但し、撥水性を正確に評価すべく、底面
からの吸水のみ行い、上面からの灌水は行わないことに
した。
【0045】(大起理科工業(株)製の土壌三相計(型
式;DIK−3520)による、三相分布及び真比重の
測定) サンプルを三相分布測定用100ml試料円筒(大起
理化工業(株)製、型式;DIK−1801)に充填
し、撥水性のあるものについては、上部から灌水しなが
ら攪拌して強制的に吸水させておく。 砂柱法キット(大起理化工業(株)製、型式;DIK
−3520)に、サンプルを充填した100ml試料円
筒をセットし、十分に灌水させた後、水位をPF=1.
5(石英砂上面からの水位;31.6cm下位)に調節
する。 100ml試料円筒に蓋をし、PF=1.5の状態で
24時間以上放置する。 土壌三相計(大起理化工業(株)製、型式;DIK−
1120)に試料円筒をセットし、サンプルの実容積
(V)を測定する。 更に天秤にて全重量(W)を測定し、オーブンに入れ
105℃で24時間以上乾燥させ、乾燥前後の重量差か
ら水分重量(M)を算出する。 下記の計算式により、a)気相率 b)固相率 c)
液相率 d)真比重を算出した。 a)気相率(A=Va) ;空気容量Va=100−V b)固相率(Sν=Vs);固相容量Vs=(W−V)/(d−1) c)液相率(Mν=Vl);水分容量Vl=V−Vs d)真比重(d) ;d=(W−M)/(V−Vl) 但し、Vl:水分容量、Vl=M
【0046】(カビ発生有無)サンプル200mlをシ
ャーレに取り、更に、非滅菌のピートモスを微量加え、
30℃−50%RHの恒温恒湿槽に3カ月間保管し、カ
ビの発生有無を確認する。なお、非滅菌のピートモスの
添加は、ピートモスに混在する菌の添加を目的として行
った。
【0047】(被覆尿素肥料(LPコート)添加時の肥
料成分溶出率)50L用ポリ袋に充填されたLPコート
100号(くみあい40被覆尿素LPコート100、保
証成分;窒素全量40%、チッソ(株)製)入り培地
を、常温暗所に放置する。3カ月経過後、各培地中から
LPコートを全て取り出し、これを乳鉢ですりつぶす。
メスフラスコに全て移し入れ、純水を加えて定容にし、
その定量を取り出してPDAB法により、当該溶液中の
尿素濃度を定量する。得られた定量値から肥料成分溶出
量を算出し、当初含まれていた肥料成分量で除すること
により、肥料成分溶出率を算出する。
【0048】1.軽量培地の造粒 (実施例1)200Lのヤシガラ中果皮粉砕品(含有水
分率;40重量%、φ4mmパス、スリランカ産ヤシガ
ラ)と、肥料成分としての、150gの硫酸アンモニア
(新日鐵化学(株)製、保証成分 窒素;21%)と、
200gの重焼リン(小野田化学工業(株)製、保証成
分 ク溶性リン酸;46%)と、60gの硫酸加里(チ
ッソ旭肥料(株)製、保証成分 加里;50%)とを、
内部容量が400Lの羽根付きコンクリートミキサーに
投入し、10rpmの回転速度で10分間混合した。得
られた混合物を前押出造粒機(スクリーンメッシュ径;
φ3mm)にて造粒し、90℃の熱風乾燥機にて含有水
分率が5重量%になるように乾燥した後、篩いにより2
〜4mmの軽量培地Aを約50L得た。
【0049】(実施例2〜4)造粒・乾燥後の含有水分
率がそれぞれ10重量%(実施例2)、20重量%(実
施例3)及び30重量%(実施例4)となるように乾燥
した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、2〜4
mmの軽量培地B(実施例2)、C(実施例3)及びD
(実施例4)をそれぞれ約50Lずつ得た。
【0050】(実施例5)ヤシガラ中果皮粉砕品の代わ
りにコイアダスト(スリランカ産)を用いた以外は、実
施例1と同様の操作を繰り返し、2〜4mmの軽量培地
Eを約50L得た。
【0051】(実施例6〜8)造粒・乾燥後の含有水分
率がそれぞれ10重量%(実施例6)、20重量%(実
施例7)及び30重量%(実施例8)となるように乾燥
した以外は、実施例5と同様の操作を繰り返し、2〜4
mmの軽量培地F(実施例6)、G(実施例7)及びH
(実施例8)をそれぞれ約50Lずつ得た。
【0052】(実施例9)ヤシガラ中果皮粉砕品の替わ
りに、コイアダストと炭の混合物(重量比=3:1)を
用いた以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、2〜
4mmの軽量培地Iを約50L得た。
【0053】(実施例10〜12)造粒・乾燥後の含有
水分率がそれぞれ10重量%(実施例10)、20重量
%(実施例11)及び30重量%(実施例12)となる
ように乾燥した以外は、実施例5と同様の操作を繰り返
し、2〜4mmの軽量培地J(実施例10)、K(実施
例11)及びL(実施例12)をそれぞれ50Lずつ得
た。
【0054】(比較例1)200Lのヤシガラ中果皮粉
砕品(含有水分率;40重量%、φ4mmパス、スリラ
ンカ産ヤシガラ)と、肥料成分としての、150gの硫
酸アンモニア(新日鐵化学(株)製、保証成分 窒素;
21%)と、200gの重焼リン(小野田化学工業
(株)製、保証成分 ク溶性リン酸;46%)と、60
gの硫酸加里(チッソ旭肥料(株)製、保証成分 加
里;50%)とを、内部容量が400Lの羽根付きコン
クリートミキサーに投入し、10rpmの回転速度で1
0分間混合した。得られた混合物を90℃の熱風乾燥機
にて含有水分率が10重量%になるように乾燥し、乾燥
培地Iを得た。
【0055】(比較例2)乾燥を行わなかった以外は比
較例1と同様の操作を繰り返し、培地Jを得た。
【0056】(比較例3)ヤシガラ中果皮粉砕品の代わ
りにコイアダスト(スリランカ産)を用いた以外は、比
較例1と同様の操作を繰り返し、培地Kを得た。
【0057】(比較例4)乾燥を行わなかった以外は比
較例3と同様の操作を繰り返し、培地Lを得た。
【0058】(比較例5)ヤシガラ中果皮粉砕品の代わ
りにピートモス(VAPO社製)を用いた以外は、比較
例1と同様の操作を繰り返し、培地Mを得た。
【0059】2.軽量培地の物理的特性 実施例1〜12で得られた軽量培地、比較例1〜5で得
られた培地、及び比較例6としての水稲育苗用粒状培土
(クレハ粒状培土)につき、上述した特性を評価し、得
られた結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1から明らかなように、実施例1〜12
の軽量培地は、比較例1〜6の粉状培地と比較しても同
等程度軽さと三相分布を有し、低水分の場合でも最大容
水量の変化がほとんど無く、撥水性も認められなかっ
た。また、実施例の軽量培地は、水稲育苗用粒状培土と
比較してかなり軽量であり、同様な方法で成型加工して
得られた粒状ピートモスと比較しても、撥水性が無く吸
水特性に優れていた。
【0062】3.カビ発生テスト及び被覆尿素肥料(L
Pコート)添加時の肥料成分溶出率 (実施例13)40Lの軽量培地Aに、1kgのLPコ
ート100号(くみあい40被覆尿素LPコート10
0、保証成分;窒素全量40%、チッソ(株)製)を加
えて均一に混合し、50L用ポリ袋に充填し、カビ発生
テスト及び肥料成分溶出率の測定を行った。得られた結
果を表2に示す。
【0063】(実施例14)20Lの軽量培地Aと20
Lの焼成バーミキュライト(含有水分率;5重量%以
下)に、1kgのLPコート100号を加えた以外は、
実施例13と同様の操作を繰り返し、得られた結果を表
2に示した。
【0064】(実施例15、17、19、21、23、
25、27及び29並びに比較例7及び9)軽量培地A
の代わりに、それぞれ軽量培地B(実施例15)、C
(実施例17)、E(実施例19)、F(実施例2
1)、G(実施例23)、I(実施例25)、J(実施
例27)及びK(実施例29)、並びに培地M(比較例
7)及びP(比較例9)を用いた以外は、実施例13と
同様の操作を繰り返し、得られた結果を表2に示す。
【0065】(実施例16、18、20、22、24、
26、28及び30並びに比較例8及び10)軽量培地
Aの代わりに、それぞれ軽量培地B(実施例16)、C
(実施例18)、E(実施例20)、F(実施例2
2)、G(実施例24)、I(実施例26)、J(実施
例28)及びK(実施例30)、培地J(比較例8)及
びL(比較例10)を用いた以外は、実施例14と同様
の操作を繰り返し、得られた結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】表2から明らかなように、実施例13〜3
0においては、培地含有水分率が20重量%以下に抑え
られているため、比較例7〜10のようにカビが発生す
ることがなく、また、緩効性被覆肥料を添加しても肥料
成分が大幅に溶出することもなかった。
【0068】なお、上述の実施例に準じて肥料成分を調
整した軽量培地及び混合培地を用いて、小松菜、白菜及
び水稲の育苗、並びに芝生の栽培を実施したところ、各
々の生育に適した慣行培土と比較しても、発芽・生育状
態については有意差が無く、良好であった。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、特定のヤシガラ系材料を用いることとしたため、軽
量且つ撥水性が低減した低水分系の軽量培地及びその製
造方法、並びにこの軽量培地を他の軽量天然資材と混合
した混合培地を提供することができる。また、化学的に
溶解度を調整し又は物理的に溶出速度を調整した緩効性
肥料と予め混合しても、長期保管が可能な培地資材を提
供することも可能である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヤシガラを含有して成る軽量培地であっ
    て、土壌三相計にて測定した上記ヤシガラの真比重d1
    が、1.5g/cm3≦d1≦3.0g/cm3であるこ
    とを特徴とする軽量培地。
  2. 【請求項2】 土壌三相計にて測定した上記軽量培地全
    体の真比重d2が、1.5g/cm3≦d2≦3.5g/
    cm3であることを特徴とする請求項1記載の軽量培
    地。
  3. 【請求項3】 剪断応力及び/又は圧縮応力を加えるこ
    とが可能な方法により成型加工されて成ることを特徴と
    する請求項1又は2記載の軽量培地。
  4. 【請求項4】 更に肥料及び/又は炭化物を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載
    の軽量培地。
  5. 【請求項5】 ヤシガラがコイアダストであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の軽量
    培地。
  6. 【請求項6】 軽量培地の含有水分率X1が、0重量%
    <X1≦20重量%であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1つの項に記載の軽量培地。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    の軽量培地を製造するに当たり、 ヤシガラを含有する培地原料に、剪断応力及び/又は圧
    縮応力を加えて成型加工を施すことを特徴とする軽量培
    地の製造方法。
  8. 【請求項8】 ヤシガラの土壌三相計にて測定した真比
    重d1が、1.5g/cm3≦d1≦3.0g/cm3であ
    ることを特徴とする請求項7記載の軽量培地の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記載
    の軽量培地に用いられるヤシガラであって、土壌三相計
    にて測定した真比重d1が、1.5g/cm3≦d1
    3.0g/cm3であることを特徴とするヤシガラ。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記
    載の軽量培地に、焼成バーミキュライト、パーライト、
    ゼオライト、炭化物及び乾燥殺菌土から成る群より選ば
    れた少なくとも1種のものを混合して成ることを特徴と
    する混合培地。
  11. 【請求項11】 化学的に溶解度を調整し又は物理的に
    溶出速度を調整した緩効性肥料を付加して成ることを特
    徴とする請求項10記載の混合培地。
  12. 【請求項12】 培地の全含有水分率X2が、0重量%
    <X2≦20重量%であることを特徴とする請求項10
    又は11記載の混合培地。
  13. 【請求項13】 請求項1〜6のいずれか1つの項に記
    載の軽量培地、又は請求項10〜12のいずれか1つの
    項に記載の混合培地を用いて植物の育苗及び/又は栽培
    を行うことを特徴とする栽培方法。
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