JPH1123837A - 光学フィルター - Google Patents
光学フィルターInfo
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- JPH1123837A JPH1123837A JP9179445A JP17944597A JPH1123837A JP H1123837 A JPH1123837 A JP H1123837A JP 9179445 A JP9179445 A JP 9179445A JP 17944597 A JP17944597 A JP 17944597A JP H1123837 A JPH1123837 A JP H1123837A
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- optical filter
- layer
- film
- substrate
- refractive index
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Abstract
を上げ、可視光の反射を低く抑えた光学フィルターを提
供することにある。 【解決手段】近赤外域を50%以上吸収し視感反射率が
3%以下である光学フィルター。
Description
かつ可視光の反射を低くした光学フィルターに関する。
さらに詳しくは、赤外吸収をもたせた材料の可視光にお
ける透過率を高くして用いたい場合に有効であり、主
に、表示画面の前面に取り付けられ、特にPDPの前面
に装着される反射防止光学フィルターに関する。さらに
は最近の電気機器は赤外線を利用したリモコンにより動
作させるものが非常に多いが、このような環境の中で他
の電気機器のリモコン誤動作を防止し、さらに表示画面
の前面につけられコントラストの向上や外光の写り込み
を防止する機能を有する光学フィルターに関する。さら
には、CCDカメラ用の光学フィルター、あるいは画像
が不鮮明になるのを防止する機能をもつ光学フィルター
に関する。
昭46−3452号公報、特開昭56−135551号
公報、特開昭61−64761号公報、特開昭61−2
6686号公報には、金属錯体系色素が開示されてお
り、また、特開昭60−43605号公報、特開昭62
−903号公報には、アントラキノン系色素が開示され
ており、さらにポリメチン系色素も知られている。さら
に最近では、特開昭63−296005号公報におい
て、ペンタセン系色素が開示されている。
を製造すると、どうしても赤外線の吸光度を増そうとす
るあまり、可視光まで吸収してしまうという問題があっ
た。例えば特開昭62−903号公報に見られるよう
に、1.5mmのアクリル板に混入させた場合、約50
0nmの波長付近で最大透過率となり、その極大値で約
46%、視感透過率で約35%程度であった。これは、
表示体の前面に取り付けて使用する用途では表示体が見
にくくなるという問題を起こした。
場合には、近赤外線吸収フィルターはすでに実用化さ
れ、モアレを防止する等の画像の鮮明さを良くする場合
に非常に効果的であるが、可視光における透過率が低く
なり、光量が低下するという問題があった。
機器などのリモコンの誤動作を発生させず、表示画面の
前面に取り付けても外光が気にならず、また画面に表示
された表示体を見やすくする光学フィルターを提供する
ことにある。
鮮明画像作成手段としての光学フィルターを提供するこ
とにある。
光の反射率を抑えた光学フィルターを提供することにあ
る。
っても可視光透過率が大きい光学フィルターを提供する
ことにある。
の本発明は次の通りの構成を有する。すなわち、近赤外
域を80%以上吸収し可視光域を反射防止する視感反射
率が3%以下である光学フィルターである。
の基体としては、ガラス平板やプラスチック平板、ある
いはプラスチックシート、フィルムなどが好ましく用い
られる。特に割れない、軽い、加工しやすい、扱いやす
い等の面でプラスチック製が好ましく用いられる。
タクリル酸系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテ
ル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスル
フィド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系
樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、ジアリルフ
タレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、マレイミド系樹
脂、ポリフォスファゼン系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ
酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、スチ
レン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、繊維素系樹脂、ジエチ
レングリコールビスアリルカーボネート重合体(CR−
39)などが挙げられる。特に光学フィルターや表示装
置の反射防止膜としてて使用する場合は、透明または半
透明のものが好ましく用いられる。最近の表示画面のコ
ントラストを向上させたり、画面を見やすくをために、
透過率を40〜70%程度にしたり、さらに色に対して
選択透過性をもたせたものが好ましく用いられる。表示
画面の色を損なわない程度のグレー系の色がさらに好ま
しい。
て利用する場合には透過率の高い透明なものが好まし
い。
1600nm以下の波長域のことで、最近テレビ等の電
気製品で利用されている赤外線リモコンや各種センサー
に利用している波長域の700nm以上1000nm以
下の近赤外線を特に吸収することができる。
の発生源となるものに(例えばPDPなど)取り付けれ
ば、該近赤外線が他の電気製品のリモコンのセンサに対
して誤動作を生じさせないようにすることができる。誤
動作を生じさせないようにするためには、かかる吸収率
を50%以上さらには80%以上にすることが好まし
い。具体的には電気製品につけられているセンサーの感
度にもよるが、50%以上の吸収率でリモコンの誤動作
をほとんどなくすことが可能である。
ラスチック製である場合には、傷つき防止のためのハー
ドコートを施すことが好ましく用いられる。ハードコー
トとしては、熱キュア型のオルガノポリシロキサン系ハ
ードコートあるいは紫外線硬化型のアクリル系ハードコ
ートなどが好ましく用いられ、さらに好ましくは、基材
の屈折率と同等な屈折率を有するハードコートにする
と、干渉縞が見えにくい光学フィルターとなる。たとえ
ば、有機シラン化合物と酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸
化スズ、酸化ベリリウムおよび酸化チタンから選ばれる
少なくとも1種の無機化合物からなる微粒子を含有して
いるハードコートなどを好ましく用いる。
もとの基板と該基板にハードコートを施したものを比較
したときに、スチールウールで擦過させたときに傷のつ
きやすさで差が出ることを意味する。すなわち耐擦過性
を有するハードコートが施されたものの方が傷がつきに
くいということである。
には、近赤外域の光を吸収する色素を含有させる。近赤
外域の光を効率よく吸収する色素としては、金属錯体
系、アントラキノン系、ポリメチン系、ペンタセン系色
素、フタロシアニン系化合物、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、キノシアニン類、チアシアニン類、ハイドロタ
ルサイト、シアニン系色素から選ばれる少なくとも1種
を含む色素などが挙げられるが、なかでも金属錯体系、
アントラキノン系、ポリメチン系、ペンタセン系色素を
好ましく用いる。
ると、非常にシャープに近赤外吸収効果を得ることが可
能である。例えば、波長900nm以上における吸収率
が50%以上になるようにすることができる。しかしな
がら、近赤外光を効率よく吸収するものの、可視光まで
も吸収してしまうという問題があることを本発明者らは
見いだした。そこでこれらを含有してなる基板あるいは
ハードコートに含有させれてなる基板に、片面あるいは
両面に反射防止膜を施すことで、従来まで実現できなか
った近赤外域でシャープな吸収特性をもちつつ、可視光
透過率の高い光学フィルターを得ることに成功した。さ
らに表面反射率が低いため、表示体の前面に取り付けた
場合に非常に外光が気にならない効果を奏する。
る約380から780nmにおける波長の反射率に比視
感度をかけ合わせ積分させたものをいうが、この値が3
%以下であることを特徴とする。本発明では、比視感度
の非常に高い500nmから600nmの光の反射率を
特に低く抑え、人間が光学フィルターの反射を気にしな
くなる反射率以下とする。分光反射率特性で500nm
から600nmの反射率を2%以下さらに好ましくは1
%以下に抑えることができる。
面に可視光反射防止膜を施すことによって、可視光にお
ける反射率を効率よく低くできる。
下記(1)、(2)、(3)または(4)の構成である
ことが好ましい。
基板の屈折率よりも低い低屈折率層からなる。
基板から外側に向かって第1層が基板の屈折率よりも高
い高屈折率層、第2層が基板の屈折率よりも低い低屈折
率層である。
基板から外側に向かって第1層が基板の屈折率よりも高
い中屈折率層、第2層が第1層より屈折率が高い高屈折
率層、第3層が基板より屈折率が低い低屈折率層であ
る。ただし、第1層の中屈折率層は高屈折率層と低屈折
率層の組み合わせで光学的な等価膜とする場合を含む。 (4)反射防止膜が4層からなる場合は、基板から外側
に向かって第1層が基板の屈折率よりも低い低屈折率
層、第2層が基板の屈折率よりも高い中屈折率層、第3
層が第2層の屈折率よりも高い高屈折率層、第4層は基
板よりも屈折率が低い低屈折率層である。ただし、第2
層の中屈折率層は高屈折率層と低屈折率層の組み合わせ
で光学的な等価膜とする場合を含む。
非常に可視光における波長域に対して効率よく反射率を
低くできる。
の物質としては、たとえば、SiO2 、MgF2 、Al
F3 、BaF2 、LiF、Na3 AlF6 、Na5 Al
3 F14、NaF、SrF2 などが挙げられ、これら物質
単体あるいはこれらの物質を1種類以上含む混合物が挙
げられる。なかでもSiO2 、MgF2 が好ましく用い
られる。
の物質としては、ZrO2 、TiO2 、SiO、Y2 O
3 、Yb2 O3 、Sb2 O3 、Sb2 O5 、SnO2 、
In2 O3 、ITO、Ta2 O5 、CeO2 、MgO、
HfO2 、Pr2 O3、Pr6O11、Bi2 O3 、Cr2
O3 、Eu2 O3 、Fe2 O3 、La2 O3 、Mo
O3 、Nd2 O3 、PbO、Sm2 O3 、Sc2 O3 、
ZnO、CaF2 、SmF3 、ZnS、Ge、Siなど
が挙げられ、これら物質単体あるいはこれらの物質を1
種類以上含む混合物が挙げられる。なかでもZrO2 、
TiO2 、Ta2 O5 、ZnO、ITO、SnO2 、Y
2 O3 、MgOが好ましく用いられる。
の物質としては、Al2 O3 、WO3 、CeF3 、La
F3 、NdF3 、PbF2 、MgOなどが挙げられ、こ
れら物質単体あるいはこれらの物質を1種類以上含む混
合物が挙げられる。なかでもAl2 O3 が好ましく用い
られる。中屈折率層の場合はしばしば、高屈折率物質と
低屈折率物質とを混合して用いたり、等価膜化して用い
たりする。等価膜とは、たとえば、Al2 O3 のある膜
をZrO2 とSiO2 の膜の組み合わせで光学的に等価
に置き換えることなどをいう。
ら数えて、 第1層目:ZrO2 第2層目:SiO2 第3層目:TiO2 第4層目:SiO2 とすることが非常に好ましい。この構成にすると、波長
500nmから600nmにおける反射率は0.2%以
下となり、さらに、視感反射率は0.25%以下とな
る。また、この構成にすると、1層目にZrO2 層があ
るため、ハードコートとの密着性がすばらしく良くな
り、好ましい。
線反射膜の高屈折率膜にITOを少なくとも1層含むと
非常に好ましい。ここでITOとは、酸化インジウムと
酸化錫の混合物をいう。混合比は酸化インジウム対酸化
錫で90〜95対10〜5が好ましい。
であることが好ましい。表面抵抗値が1010Ω/□以下
であると、これにアースをつければ静電気を遮蔽できる
ようになるので非常に好ましい。さらに500Ω/□以
下であるとより好ましい。表示画面の前面に取り付けて
使用する場合にその電磁波のシールドとして機能し、好
ましい形態となる。
には、基体側から数えて 第1層目:ZrO2 第2層目:SiO2 第3層目:ITO 第4層目:SiO2 という構成や 第1層目:ZrO2 第2層目:SiO2 第3層目:TiO2 第4層目:ITO 第5層目:SiO2 という構成にすることが非常に好ましい。この構成にす
ると波長500nmから600nmにおける反射率は
0.2%以下となり、さらに、視感反射率は0.25%
以下となる。また、この構成にすると、1層目にZrO
2 層があるため、ハードコートとの密着性がすばらしく
良くなり好ましい。
の前面に取り付けて用いると好ましい。可視光における
反射が低いため、外光がほとんど気にならなくなり、非
常に表示画面が見やすくなる。さらに、光学フィルター
の基体は可視光線透過率が40%から70%のものであ
ることが好ましい。このようにすることで、表示画面の
コントラストが向上し、目が疲れにくくなり、鮮明な画
像を得ることができる。
(赤)G(緑)B(青)の3原色に対し、選択透過性を
有する光学フィルターにすると、色に対するコントラス
トが良くなり、非常に綺麗な色鮮やかな画像が得られ
る。この光学フィルターはPDP(プラズマディスプレ
イ)の前面に好ましく用いられる。現在のPDPはその
蛍光体の白さが表示体の色を不鮮明にするという問題が
あり、コントラストをどうしても向上させることが難し
かった。そこで本発明を利用すると非常に効果があり、
ブラウン管に劣らない程の色コントラストが得られた。
カメラに取り付けて好ましく使用される。CCDカメラ
はデジタルビデオといった家電製品からセンシング技術
としては欠かせないものになってきたが、半導体や、L
CDなどの精密加工を行った後の検査工程で利用するも
のは、特にその画像の鮮明性が問題となるが、本発明の
光学フィルターを取り付けことより、非常に鮮明な画像
が得られ、見たものをそのままセンシングできたように
見えた。
膜は、以下の製造方法で好ましく製造される。すなわ
ち、成膜領域の前後に光学フィルターを多段に収納可能
な第1及び第2のストッカーを有する成膜室と、該成膜
室の前後に、それぞれ前記光学フィルターを多段に収納
可能なストッカーを有する投入室と取出室を設け、成膜
室にて前記光学フィルター用基板群が成膜されている間
に次の光学フィルター用基板を投入室に投入して排気し
ておくと共に、前回成膜された前記光学フィルター群を
取出室から取り出す前記光学フィルター製造方法であっ
て、該光学フィルター用基板を前記成膜領域を通過させ
ながら成膜させる製造方法である。
膜であるが故、またその製造装置が円形の基板保持ドー
ムによって把持されていたこともあって、非常に高価な
ものになってしまうという問題があった。大型画面特に
PDPなどの28インチ以上、さらに60インチの表示
画面の前面板に取り付けられる場合には、製造する装置
が大型になってしまい、その様な製造装置で効率の良い
製造装置が見あたらず、本発明の技術を適用することが
難しかった。従って、上記プロセスによって製造されれ
ば、安価に本発明における光学フィルターの作成可能と
なり、非常に大型のPDPを見やすい画像で提供できる
ことになる。
よび製造装置の一実施態様を示す。この実施態様は、投
入室102、第1ストッカー室103、成膜室104、
第2ストッカー室105、取出室106を連結して配置
されている。なお、第1ストッカー室103と第2スト
ッカー室105は成膜室とゲートバルブ等で区切られて
おらず同じ密閉された真空室からなる。従って、成膜室
104の中に第1ストッカー室103と第2ストッカー
室105は成膜室104に含まれているものとする。成
膜対象基板109は基板保持治具群108に把持されて
いる。1成膜単位は例えば20個の基板保持治具群10
8からなり、この1室内にはこの成膜単位が収納可能に
なっている。
工程の1例を説明する。以下のAからI工程より主とし
てなる。
入室102へ投入し位置せしめた状態で投入室102と
成膜室104と取出室106を排気する工程 B工程:投入室102を大気に対して遮蔽した状態で第
1の基板保持治具群108を順次第1ストッカー室10
3に移動させる工程 C工程:投入室102と成膜室104と取出室106と
を遮蔽した状態で、投入室102を大気に開放した後第
2の基板保持治具群108を投入して投入室102を排
気する間、成膜室104にて第1ストッカー室103か
ら第1の基板保持治具108を1つずつ第1ストッカー
室103から取出し、移動手段110に載せ順次移動さ
せながら例えば20個の成膜対象基板群109を成膜粒
子5にさらされる成膜領域を通過させ、順次、移動手段
110から第2ストッカー室105へ投入させ例えば2
0個の基板保持治具群108をすべて第2ストッカー室
へ移動する工程 D工程:投入室102と取出室106を大気に対して遮
蔽した状態で第1の基板保持治具群108を第2ストッ
カー室105から取出室106へ順次移動させる間、第
2の基板保持治具群108を投入室102から第1スト
ッカー室103へ順次移動させる工程 E工程:投入室102と成膜室104と取出室106と
を遮蔽した状態で、取出室106を大気に開放し第1の
基板保持治具群108を取出した後取出室106を排気
する間、投入室102を大気に開放し第3の基板保持治
具群108を投入室102へ投入して投入室102を排
気する間、成膜室104にて第1ストッカー室103か
ら第2の基板保持治具群108を1つずつ第1ストッカ
ー室103から取出し、移動手段110に載せ順次成膜
領域を通過させながら例えば20個の成膜対象基板群1
09を成膜し、順次、移動手段110から第2ストッカ
ー室105へ投入させ例えば20個の基板保持治具群1
08をすべて第2ストッカー室105へ移動する工程 F工程:投入室102と取出室106を大気に対して遮
蔽した状態で、第2の基板保持治具群108を第2スト
ッカー室105から取出室106へ順次移動させる間、
第3の基板保持治具群108を投入室102から第1ス
トッカー室103へ順次移動させる工程 G工程:投入室102と成膜室104と取出室106と
を遮蔽した状態で、取出室106を大気に開放し第2の
基板保持治具群108を取出した後取出室106を排気
する間、投入室102を大気に開放し第4の基板保持治
具群108を投入室102へ投入して投入室を排気する
間、成膜室104にて第1ストッカー室103から第3
の基板保持治具群108を1つずつ第1ストッカー室1
03から取出し、移動手段110に載せ順次成膜領域を
通過させながら例えば20個の成膜対象基板群109を
成膜粒子5にさらし成膜し、順次、移動手段110から
第2ストッカー室105へ投入させ例えば20個の基板
保持治具群108をすべて第2ストッカー室105へ移
動する工程 H工程:F〜G工程をn回繰返す工程(nは任意の回
数) 本発明において、成膜領域は、成膜基板の成膜面と実質
的に同一の面において、薄膜を形成するのに十分な量の
成膜粒子にさらされる領域であり、成膜対象基板が複数
の列をなすように配置する場合は、該基板領域とその隙
間及びその周辺の合計領域が上記成膜領域ということに
なる(図6の成膜領域20)。
ような処理処理を含ませることもできる。たとえば、成
膜と処理とを交互に行うなども可能である。ここで、処
理とは、酸素プラズマ、各種ガスプラズマ、イオン銃に
よる酸素イオンやアルゴンイオンなどの照射による基板
処理などが挙げられる。この処理は、成膜対象基板と成
膜物質、あるいは成膜物質と成膜物質の密着力向上の目
的などで用いられる。なお、成膜工程はたとえば電子銃
6から発した電子線により薄膜材料3の成膜粒子発生部
位2を継続的に加熱し、ここから成膜粒子を発生させ
る。このとき、はじめはシャッター11が閉じられてお
り、成膜粒子は成膜対象基板に到達することができな
い。成膜粒子発生部位2の温度が定常状態に達すると成
膜粒子の発生強度も定常状態に達する。これを確認して
シャッター11を開く。成膜モニタで成膜が安定に行わ
れているのを確認した後、基板保持治具群108を図5
の例えば左方よりある速度で右方に移動させる。この
時、成膜モニタ8の情報に基づいて移動速度を可変にす
るのが好ましい場合がある。成膜粒子発生部位2から発
生した成膜粒子は、成膜粒子束軸9の方向を中心とする
方向に放射状に飛翔し、成膜対象基板群109の各基板
に至る。また、一部の成膜粒子は成膜モニタ8に到達す
る。
板に形成された薄膜の膜厚と一定の相関関係を持つ膜厚
となるよう配慮する。理想的には、例えば20群の成膜
対象基板群109に薄膜を形成したときには、成膜モニ
タ8上のモニタ薄膜の膜厚は成膜対象基板群109に形
成された薄膜の約20倍の膜厚となる。実際にはこのよ
うな対応関係は実験により厳密に求められる。また、こ
の結果により成膜モニタ8のモニタ薄膜の膜厚の単位時
間当たりの変化と成膜対象基板群109に形成された薄
膜の膜厚の単位時間当たりの変化の対応関係が求められ
る。
中の成膜速度や形成される薄膜の屈折率などの特性を調
節したりする。成膜対象基板群109の例えば20個目
の最後の基板保持治具群108の例えば20個目が成膜
領域を通過したことを確認した後にシャッター11を閉
じて成膜を終了するといった成膜プロセスの制御を行な
う。
定して設ける位置は、成膜領域の外側(すなわち、成膜
領域限定部材の裏側など)とすることができる。この条
件を満たせば、成膜対象基板の配置などに制約を課すこ
となく、モニタ薄膜の膜厚と成膜対象基板に形成される
薄膜との相関をとることができる。しかも、成膜粒子の
発生源と成膜モニタの間に介在するものをなくすること
ができるため、成膜対象基板に形成される薄膜と同等の
モニタ薄膜を形成することができ、精度よく成膜プロセ
スを制御することができる。もちろん成膜モニタは成膜
領域内であって基板領域外に設けることもできる。
治具群108を第1ストッカー室103から移動手段1
10へ順次移動し、移動手段110に載せ順次移動させ
ながら例えば20個の成膜対象基板群109を成膜粒子
5にさらし成膜し、順次、移動手段110から第2スト
ッカー室105へ投入させ例えば20個の基板保持治具
群109をすべて第2ストッカー室105へ移動する工
程の後、成膜粒子発生源の物質を交換し、今度は逆向き
に基板保持治具群108を第2ストッカー室105から
移動手段110へ順次移動し、移動手段110に載せ順
次移動させながら例えば20個の成膜対象基板群109
を成膜粒子5にさらし成膜し、順次、移動手段110か
ら第1ストッカー室103へ投入させ例えば20個の基
板保持治具群108をすべて第1ストッカー室105へ
移動する。これを繰返すことになる。移動回数が偶数の
時は最後の成膜が終了した後、移動手段110に基板保
持治具群108を載せて移動させるときに成膜粒子にさ
らさなくして図の左方から右方へ移動すれば前記同様の
工程が可能である。
生源と成膜対象基板の間にあって、成膜粒子の飛翔範囲
を制限する機能を有する部材である。たとえば、図5に
示した成膜領域限定部材4(成膜領域の基板進行方向の
大きさや形状を限定する補正板。図6において成膜領域
20が糸巻き形になっているのは、半月形の成膜領域限
定部材によって成膜領域が限定されているからであ
る。)のようなものが用いられる。成膜領域限定部材の
成膜粒子源側には、成膜領域と同等の成膜条件が得られ
るため、この位置に成膜モニタを設けてモニタ薄膜の膜
厚を測定すると、成膜対象基板の薄膜の膜厚との相関が
とりやすく好ましい。また、成膜領域限定部材を成膜モ
ニタとし、これに形成されるモニタ薄膜の膜厚を測定し
てもよい。
を通過させながら成膜させるという意味は、成膜対象基
板が成膜領域を通過し終わるまで停止しないことを意味
する。通過中に停止すると成膜粒子にさらされる時間に
通過方向の斑ができて均一な薄膜を得ることが難しくな
る。従って通過速度が一定であることが特に好ましい。
ただし、小刻みな間欠移動とか、通過時間に部分差がで
きないような短い時間の停止は許される。すなわち、停
止があっても通過方向に対して成膜粒子にさらされる時
間に必要以上変動が起こらないようなものであれば、そ
れは成膜領域を通過させながら成膜させるという定義に
反するものではない。通過時間の部分差は、他の条件に
もよるが20%以下、好ましくは10%以下、特に好ま
しくは5%以下である。定速であることは好ましいが、
モニタ膜厚に基づいて通過速度を自動制御すれば、必然
的に小さな速度変動が生じることにもなる。
れらに限定されるものではない。 実施例1 光学フィルターの基体には以下のものを用いる。
とも下記一般式(1)
は相異なり、フェニル基またはナフチル基を表わし、こ
れらの基はアルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基お
よびヒドロキシ基から選ばれた1種類以上によって置換
されていてもよい)で示されるアントラキノン系化合物
を使用することを特徴とする近赤外線吸収フィルターを
用いる。
ン系色素は、1,4,5,8−テトラクロルアントラキ
ノン35部をp−トルイジン214部とともに、16時
間、180℃に加熱して反応させる。ついで冷却し、吸
引濾過し、500部のメタノールで5回洗浄し500部
の湯で2回洗浄し乾燥する。黒色の固体として1,4,
5,8−テトラ(4′−メチルフェニルアミノ)アント
ラキノン49部が得られる。トルエンから再結晶すると
黒緑色結晶が得られ、融点268℃−275℃、λma
x(アセトン)760nmを示した。この1,4,5,
8−テトラ(4′−メチルフェニルアミノ)アントラキ
ノン0.05部をポリメタクリル酸メチル樹脂100部
に混合し、常法にしたがって射出成型を行い、厚み1.
5mmの緑色の板状成型物を得た。この板の分光透過率
曲線を図2の点線に示す。この分光透過率特性から近赤
外領域である約700nmから800nmまでの透過率
をシャープに吸収できる。しかしながら、このままで
は、可視光域で最も透過率の高い500nm付近で約5
0%を有するものの、全光線透過率(可視光強度にあっ
た光源を用いて測定した透過率で、例えば、スガ試験機
製のヘーズコンピューターで簡単にその全光線透過率を
測定することができる)は、約38%と低くなってしま
い、表示体の前面に取り付けると、暗くて表示が良く見
えないという問題があった。
表1に示す反射防止膜をもう一方の面に表2に示す反射
防止膜を形成した。
るため、さらにこの光学フィルターの表面の擦過性を向
上するために、オルガノポリシロキサン系のハードコー
トを両面に施したものを両面に施したものを用いた。
膜を形成し、薄膜つき基板を製造した。この光学フィル
ターは表示装置の前面に取り付けて使用する近赤外吸収
可視光反射防止フィルターとして用いるもので、薄膜は
光学薄膜であり、厳しい膜厚管理が必要なものである。
1200mm)に対角線長さが42インチ(107c
m)の(700mm×900mm×5mm)上記基板1
09を1枚セットした。この基板保持治具を16枚用意
した。すなわち光学フィルター基板群を16群とした。
マイクロヒータ111とハロゲンランプ111で加熱し
た。
型イオン銃(シンクロン(株)製RIS型イオン銃)2
11a、211bを用いて、加速電圧500V、加速電
流100mAにて酸素イオンを加速して、光学フィルタ
ー基板の通過域に照射しながら、光学フィルター基板1
6群をさらすように3m/分の速度で移動手段110に
よって移動させた。16群すべての光学フィルター基板
群109のストッカー室103からストッカー室105
への移動を終了するまで4分であった。
(ガス出し時間)を2分設け、ZrO23の粒子発生部
位2の温度が定常状態に達した。その後シャッター11
を開き、成膜モニター218で30秒間成膜の安定を確
認した後、光学フィルター基板16群109を成膜領域
20にさらすように移動を開始した。成膜粒子発生源3
への電子銃6のエネルギーは一定にして、移動速度は、
成膜膜厚が一定になるように移動手段110によって移
動速度コントロールをした。16群すべての光学フィル
ター基板群109の移動を終了しシャッター11を閉じ
た。シャッター11を閉じるまでの時間は約5分であっ
た。(ストッカー室105からストッカー室103への
移動) (2)第2層目のSiO2 3は第1層目の蒸着時に予備
加熱(ここで、予備加熱とは成膜粒子発生部位2の温度
を定常状態にすることを意味する)を終了し、(1)で
シャッター11を閉じると同時にSiO2 3の上部にあ
るシャター11を開き、成膜モニター218で30秒間
成膜の安定性を確認した後、光学フィルター基板16群
109を成膜領域20にさらすように移動を開始した。
成膜粒子発生源3への電子銃6のエネルギーは一定にし
て、移動速度は、成膜膜厚が一定になるように移動手段
110によって移動速度コントロールをした。16群す
べての移動を終了しシャッター11を閉じた。シャッタ
ー11を閉じるまでの時間は約3分であった。(ストッ
カー室103からストッカー室105への移動) (3)第3層目のTiO2 3は第2層目の蒸着時に予備
加熱を終了し、(2)でシャッター11を閉じると同時
に、酸素を導入して成膜室の圧力を1.0×10-2Pa
とし、TiO2 3の上部にあるシャター11を開き、成
膜モニター218で30秒間成膜の安定性を確認した
後、基板16群109を成膜領域にさらすように移動を
開始した。成膜粒子発生源3への電子銃6のエネルギー
は水晶式膜厚計のセンサー218についた膜の堆積速度
を監視してこの堆積速度が一定になるように出力のフィ
ードバックコントロールを行った。移動速度は、成膜膜
厚が一定になるように移動速度コントロールをした。1
6群すべての基板群109の移動を終了しシャッター1
1を閉じた。シャッターを閉じるまでの時間は約10分
であった。(ストッカー室105からストッカー室10
3への移動) (4)第4層目にSiO2 3は第3層目の蒸着時に予備
加熱を終了し、(3)でシャッター11を閉じると同時
に、SiO2 3の上部にあるシャター11を開き、成膜
モニター218で30秒間成膜の安定性を確認した後、
光学フィルター基板16群109を成膜領域20にさら
すように移動を開始した。成膜粒子発生源3への電子銃
6のエネルギーは成膜粒子束5の成膜速度が一定になる
ように出力コントロールをして、移動速度は、成膜膜厚
が一定になるように移動手段110によって移動速度コ
ントロールをした。16群すべての光学フィルター基板
群109の移動を終了しシャッター11を閉じた。シャ
ッターを閉じるまでの時間は約4分であった。(ストッ
カー室103からストッカー室105への移動) (0)〜(5)の時間にマシンの機構ロス時間を加え、
16群の光学フィルター基板109を成膜する1タクト
タイムは30分であった。
せ、表2に示すITOを含む構成で反射防止膜を成膜し
た。基板加熱は基板温度で80℃になるようにマイクロ
ヒータ111とハロゲンランプ111で加熱した。
マ発生型イオン銃(シンクロン(株)製RIS型イオン
銃)211を用いて、加速電圧500V、加速電流10
0mAにて酸素イオンを加速して、基板の通過域に照射
しながら、基板16群109をさらすように3m/分の
速度で移動手段110によって移動させた。16群すべ
ての基板群109のストッカー室103からストッカー
室105への移動を終了するまで4分であった。
(ガス出し時間)を2分設け、ZrO23の粒子発生部
位2の温度が定常状態に達した。その後シャッター11
を開き、成膜モニター218で30秒間成膜の安定を確
認した後、光学フィルター基板16群109を成膜領域
20にさらすように移動手段110によって移動を開始
した。成膜粒子発生源3への電子銃6のエネルギーは一
定にして、移動速度は、成膜膜厚が一定になるように移
動手段110によって移動速度コントロールをした。1
6群109すべての光学フィルター基板群109の移動
を終了しシャッター11を閉じた。シャッター11を閉
じるまでの時間は約5分であった。(ストッカー室10
5からストッカー室103への移動)。
蒸着時に予備加熱(ここで、予備加熱とは成膜粒子発生
部位2の温度を定常状態にすることを意味する)を終了
し、(1)でシャッター11を閉じると同時にSiO2
3の上部にあるシャター11を開き、成膜モニター21
8で30秒間成膜の安定性を確認した後、光学フィルタ
ー基板16群109を成膜領域20にさらすように移動
手段110によって移動を開始した。成膜粒子発生源3
への電子銃6のエネルギーは一定にして、移動速度は、
成膜膜厚が一定になるように移動手段110によって移
動速度コントロールをした。16群109すべての移動
を終了しシャッター11を閉じた。シャッター11を閉
じるまでの時間は約3分であった。(ストッカー室10
3からストッカー室105への移動)。
蒸着時に予備加熱を終了し、(2)でシャッター11を
閉じると同時に、酸素を導入して成膜室104の圧力を
1.0×10-2Paとし、TiO2 3の上部にあるシャ
ター11を開き、成膜モニター218で30秒間成膜の
安定性を確認した後、基板16群109を成膜領域20
にさらすように移動を開始した。成膜粒子発生源3への
電子銃6のエネルギーは水晶式膜厚計のセンサー218
についた膜の堆積速度を監視してこの堆積速度が一定に
なるように出力のフィードバックコントロールを行っ
た。移動速度は、成膜膜厚が一定になるように移動手段
110によって移動速度コントロールをした。16群1
09すべての基板群109の移動を終了しシャッター1
1を閉じた。シャッター11を閉じるまでの時間は約8
分であった。(ストッカー室105からストッカー室1
03への移動)。
着時に予備加熱を終了し、(3)でシャッター11を閉
じると同時に、酸素を導入して成膜室104の圧力を
3.0×10-2Paとし、成膜室104に設けられたア
ンテナ112を利用して13.56MHzの高周波を5
00Wかけ酸素プラズマ状態とし、さらにプラズマ発生
型イオン銃211を用いて酸素をイオン化した後酸素イ
オンを加速し、光学フィルター基板109がさらされる
方向に照射しながらITO3の上部にあるシャター11
を開き、成膜モニター218で30秒間成膜の安定性を
確認した後、光学フィルター基板16群109を成膜領
域20にさらすように移動を開始した。成膜粒子発生源
3への電子銃6のエネルギーは一定にして、移動速度
は、成膜膜厚が一定になるように移動手段110によっ
て移動速度コントロールをした。16群109すべての
光学フィルター基板群109の移動を終了しシャッター
11を閉じた。シャッター11を閉じるまでの時間は約
4分であった。(ストッカー室103からストッカー室
105への移動)。
蒸着時に予備加熱を終了し、(4)でシャッター11を
閉じると同時に、SiO2 3の上部にあるシャター11
を開き、成膜モニター218で30秒間成膜の安定性を
確認した後、光学フィルター基板16群109を成膜領
域20にさらすように移動を開始した。成膜粒子発生源
3への電子銃6のエネルギーは成膜粒子束5の成膜速度
が一定になるように出力コントロールをして、移動速度
は、成膜膜厚が一定になるように移動手段110によっ
て移動速度コントロールをした。16群すべての光学フ
ィルター基板群109の移動を終了しシャッター11を
閉じた。シャッター11を閉じるまでの時間は約4分で
あった。(ストッカー室105からストッカー室103
への移動)。
時間を加え、16群の光学フィルター基板109を成膜
する1タクトタイムは35分であった。これを6回繰り
返し、基板を取り出した。
期排気と最終取出し時間を含め2.5日であった。この
時生産した42インチの光学フィルター109は768
枚(16治具×1枚×48回)であった。
性を評価した。
特性は図2の通り。
nm〜800nmで吸収率が98%以上であった。全光
線透過率は38%から約8%向上し46%と非常に全光
線透過率が高くなった。また、裏の面の表面抵抗値は5
kΩ/□であった。
非常に色コントラストが良く鮮明な画像が得られた。ま
た、外光がほとんど気にならなく、見ている人間の写り
込みもほとんど感じられなかった。このPDPの近くの
電気製品のリモコンの誤動作は起こらなかった。
引き出したところ静電気を除電できた。
式(1)
は相異なり、フェニル基またはナフチル基を表わし、こ
れらの基はアルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基お
よびヒドロキシ基から選ばれた1種類以上によって置換
されていてもよい)で示されるアントラキノン系化合物
を使用することを特徴とする近赤外線吸収フィルターを
用いる。この一般式(1)で示されるアントラキノン系
色素は、1,4,5,8−テトラクロルアントラキノン
35部をp−トルイジン214部とともに16時間18
0℃に加熱して反応させる。ついで冷却し、吸引濾過
し、500部のメタノールで5回洗浄し500部の湯で
2回洗浄し乾燥する。黒色の固体として1,4,5,8
−テトラ(4′−メチルフェニルアミノ)アントラキノ
ン49部が得られる。トルエンから再結晶すると黒緑色
結晶が得られ、融点268℃−275℃、λmax(ア
セトン)760nmを示した。
6.3部を液温10℃に保ち撹拌しながら、0.01規
定塩酸水溶液18.3部を徐々に滴下した。滴下終了後
冷却をやめて、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランの加水分解物を得た。
7)90.0部を秤り採り、ベンジルアルコール14.
4部、ジアセトンアルコール144部およびアセチルア
セトン29部、メタノール29部を加えて溶解し、シリ
コーン系界面活性剤0.9部を添加混合した後に前記
(a)の加水分解物を混合し、さらに酸化セリウムと酸
化チタンの複合酸化物を主体とするメタノールゾル(触
媒化成工業株式会社製、オプトレイク−1130A)2
7.0部、アルミニウムアセチルアセトネート9.0部
を添加し十分撹拌溶解した後コーティグ組成物とした。
グ組成物100に対し、(1)で得られた1,4,5,
8−テトラ(4′−メチルフェニルアミノ)アントラキ
ノン0.5部を混合し良く攪拌しコーティング液とし
た。
式会社製、登録商標“ユーピロンシート”透明板、厚さ
1.5mm)の基材に前記(1)で調整したコーティン
グ組成物中に浸漬し、引上げ速度20cm/分で引上げ
2μmの厚さにコーティング組成物を塗布し、次いで8
0℃で6分の予備硬化を行ない、さらに135℃で3時
間加熱して基材とほぼ同等の屈折率のハードコート膜を
有する基材を得た。
す。この分光透過率特性から近赤外領域である約700
nmから800nmまでの透過率をシャープに吸収でき
る。しかしながらこのままでは、可視光域で最も透過率
の高い500nm付近で約50%を有するものの全光線
透過率(可視光強度にあった光源を用いて測定した透過
率で、例えば、スガ試験機製のヘーズコンピューターで
簡単にその全光線透過率を測定することができる。)
は、約38%と低くなってしまい、表示体の前面に取り
付けると暗くて表示が良く見えないという問題があっ
た。
基板を用いて表面に表3、裏面に表4の膜構成の反射防
止膜を施した。
通り。
nm〜800nmで吸収率が90%以上であった。全光
線透過率は38%から約8%向上し46%と非常に全光
線透過率が高くなった。また、裏の面の表面抵抗値は5
00Ω/□であった。
非常に色コントラストが良く鮮明な画像が得られた。ま
た、外光がほとんど気にならなく、見ている人間の写り
込みもほとんど感じられなかった。このPDPの近くの
電気製品リモコンの誤動作は起こらなかった。
引き出したところ静電気を除電できた。
収し、可視光域の光を良く透過し可視光を十分に反射防
止する光学フィルターを提供できる。
ば、表示体を見やすく、高コントラスト化するばかりで
なく他の機器のリモコンなどの誤動作を防止できる。
な画像が得られる。
率特性の一例を示す図である。
率特性の一例を示す図である。
率特性の一例を示す図である。
率特性の一例を示す図である。
側面から見た図である。
図5を上から見た図である。
Claims (21)
- 【請求項1】近赤外域を50%以上吸収し視感反射率が
3%以下である光学フィルター。 - 【請求項2】前記近赤外域が700nm以上800nm
以下であり、この全域に対して反射率が80%以上であ
ることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルター。 - 【請求項3】前記光学フィルターの基体が、プラスチッ
ク製であることを特徴とする請求項1または2に記載の
光学フィルター。 - 【請求項4】前記光学フィルターの基体が、表面にハー
ドコートを施してなるものであることを特徴とするする
請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルター。 - 【請求項5】前記プラスチック基板が、近赤外吸収色素
を含有してなることを特徴とする請求項3または4に記
載の光学フィルター。 - 【請求項6】前記ハードコートが、近赤外吸収色素を含
有してなることを特徴とする請求項4または5に記載の
光学フィルター。 - 【請求項7】前記近赤外吸収色素が、金属錯体系、アン
トラキノン系、ポリメチン系、ペンタセン系色素から選
ばれる少なくとも1種類を含有してなる請求項5または
6に記載の光学フィルター。 - 【請求項8】前記光学フィルターの一方の面あるいは両
面に反射防止膜を有することを特徴とする請求項1〜7
のいずれかに記載の光学フィルター。 - 【請求項9】前記反射防止膜の膜構成が、 (1)反射防止膜が1層からなる場合は、基板の屈折率
よりも低い低屈折率層からなるか、または、 (2)反射防止膜が2層からなる場合は、基板から外側
に向かって第1層が基板の屈折率よりも高い高屈折率層
からなり、第2層が基板の屈折率よりも低い低屈折率層
からなるか、または、 (3)反射防止膜が3層からなる場合は、基板から外側
に向かって第1層が基板の屈折率よりも高い中屈折率層
からなり、第2層が第1層より屈折率が高い高屈折率層
からなり、第3層が基板より屈折率が低い低屈折率層か
らなるか(ただし、第1層の中屈折率層は高屈折率層と
低屈折率層の組み合わせで光学的な等価膜とする場合を
含む)、または、 (4)反射防止膜が4層からなる場合は、基板から外側
に向かって第1層が基板の屈折率よりも低い低屈折率層
からなり、第2層が基板の屈折率よりも高い中屈折率層
からなり、第3層が第2層の屈折率よりも高い高屈折率
層からなり、第4層は基板よりも屈折率が低い低屈折率
層からなる(ただし、第2層の中屈折率層は高屈折率層
と低屈折率層の組み合わせで光学的な等価膜とする場合
を含む)ことを特徴とする請求項8に記載の光学フィル
ター。 - 【請求項10】前記反射防止膜の膜構成が、基体側から
数えて、 第1層:ZrO2 第2層:SiO2 第3層:TiO2 第4層:SiO2 からなることを特徴とする請求項8または9に記載の光
学フィルター。 - 【請求項11】前記高屈折率層の少なくとも1層がIT
Oであることを特徴とする請求項9に記載の光学フィル
ター。 - 【請求項12】前記反射防止膜の膜構成が、基体側から
数えて、 第1層:ZrO2 第2層:SiO2 第3層:ITO 第4層:SiO2 からなることを特徴とする請求項8、9または11に記
載の光学フィルター。 - 【請求項13】前記反射防止膜の膜構成が、基体側から
数えて、 第1層:ZrO2 第2層:SiO2 第3層:TiO2 第4層:ITO 第5層:SiO2 からなることを特徴とする請求項8、9または11に記
載の光学フィルター。 - 【請求項14】表面抵抗値が1010Ω/□以下であるこ
とを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載光学
フィルター。 - 【請求項15】表面抵抗値が500Ω/□以下であるこ
とを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載光学
フィルター。 - 【請求項16】表示画面の前面に取り付けられて使用さ
れることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載
の光学フィルター。 - 【請求項17】前記表示画面が、プラズマディスプレイ
であることを特徴とする請求項16に記載の光学フィル
ター。 - 【請求項18】前記表示画面の大きさが、表示領域の対
角線長さで28インチ以上であることを特徴とする請求
項16または17に記載の光学フィルター。 - 【請求項19】前記光学フィルターの基体は可視光線透
過率が、40%から70%であることを特徴とする請求
項1〜18のいずれかに記載の光学フィルター。 - 【請求項20】CCD(固体撮像素子)カメラに取り付
けて使用されることを特徴とする請求項1〜19のいず
れかに記載の光学フィルター。 - 【請求項21】成膜領域の前後に光学フィルターを多段
に収納可能な第1及び第2のストッカーを有する成膜室
と、該成膜室の前後に、それぞれ前記光学フィルターを
多段に収納可能なストッカーを有する投入室と取出室を
設け、成膜室にて前記光学フィルター用基板群が成膜さ
れている間に次の光学フィルター用基板を投入室に投入
して排気しておくと共に、前回成膜された前記光学フィ
ルター群を取出室から取り出す前記光学フィルター製造
方法であって、該光学フィルター用基板を前記成膜領域
を通過させながら成膜させる製造方法で製造されたこと
を特徴とする請求項1に記載の光学フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9179445A JPH1123837A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 光学フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9179445A JPH1123837A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 光学フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1123837A true JPH1123837A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=16065993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9179445A Pending JPH1123837A (ja) | 1997-07-04 | 1997-07-04 | 光学フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1123837A (ja) |
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