JPH11237306A - 光パルス試験方法 - Google Patents

光パルス試験方法

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JPH11237306A
JPH11237306A JP10037772A JP3777298A JPH11237306A JP H11237306 A JPH11237306 A JP H11237306A JP 10037772 A JP10037772 A JP 10037772A JP 3777298 A JP3777298 A JP 3777298A JP H11237306 A JPH11237306 A JP H11237306A
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Noriyuki Araki
則幸 荒木
Yoshitaka Enomoto
圭高 榎本
Nobuo Tomita
信夫 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光分岐器7よりも加入者側に位置する各光線
路の線路長がほぼ等しく、線路長差がOTDRの切り分
け分解能よりも短い場合においても、高精度に各光フィ
ルタ反射器の位置および反射ピークレベルを計測するこ
とができる光パルス試験方法を実現する。 【解決手段】 複数の光フィルタ型反射器からの反射光
が重なり合って測定されたOTDR波形の受光レベルを
正規化した値を入力とし、各心線の光フィルタ型反射器
の位置および各光フィルタ型反射器からの反射光のピー
クレベルを算出するニューラルネットワークNNを用い
たOTDR波形処理を行う。これにより、光分岐器より
も加入者側に位置する各光線路の線路長がほぼ等しい分
岐型光線路における、各光心線の終端に設置された光フ
ィルタ型反射器の位置および反射光のピークレベルが高
精度に算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分岐型光線路で光
分岐器よりも加入者側に位置する光線路(光ファイバ)
の保守、例えば、光ファイバケーブルを切断して接続替
えを行う際の心線対照に用いて好適な光パルス試験方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光パルス試験器(以下、OT
DRと記す)を用いて分岐型光線路特性を測定する光パ
ルス試験方法が知られている。この光パルス試験方法で
は、OTDRから出力される光パルスが光分岐器で複数
に分波され、これら分波光が光分岐器よりも加入者側に
位置する各光心線および光フィルタ型反射器から散乱光
および反射光としてOTDR受光部に戻る。したがっ
て、このOTDR受光部が検出するOTDR波形には光
線路の分岐数だけ光フィルタ型反射器による反射波形が
観測される。そして、これら反射波形に基づき、各反射
光のピークレベルが光フィルタ型反射器による反射光の
ピークレベルとなり、反射光のピークレベルに対応する
位置が光フィルタ型反射器の位置になる。
【0003】さて、分岐型光線路において、光分岐器よ
りも加入者側に位置する各光線路と伝送装置間の故障切
り分けは、光線路敷設の際に、OTDRを用いて各光フ
ィルタ型反射器の位置情報および反射光ピークレベルを
測定して得た結果をデータベース化しておいたものと、
光伝送システムの故障発生時に測定した結果とを比較し
て行う。つまり、該当する光ファイバ心線の光フィルタ
型反射器の位置に対応した反射光ピークレベルに変化が
あれば、その心線に対応する光線路に故障が生じている
と判定でき、これにより故障切り分けを行う。なお、こ
うした技術の詳細については、例えば、「富田 et a
l、”光線路試験システムの将来目標と要素技術”、電
子情報通信学会、信学技報、OCS97−25、199
7−07」に開示されている。
【0004】また、上記の光線路の心線対照を行う場合
も、正常な状態時の各光フィルタ型反射器の位置情報お
よび反射光ピークレベルをデータベースとして蓄積して
おき、該当する光ファイバ心線に対し、心線対照治具に
より曲げ損失を与えた時の、各光フィルタ型反射器の位
置情報および反射光ピークレベルと比較する。比較の結
果、該当心線の光フィルタ型反射器の位置に対応した反
射光ピークレベルに変化がある場合には該当心線である
と判定し、一方、変化が無い場合には該当心線でないと
判定していた。なお、この種の技術ついては、例えば、
特願平4−2005623号明細書に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した従来の
光パルス試験方法では、OTDRから出力される光パル
スにはパルス幅が存在する為、光パルス幅を十分狭くし
ても、各光線路に設置されている光フィルタ型反射器か
らOTDR受光部へ反射光が戻ってくるので、OTDR
波形には複数の光フィルタ型反射器による反射光が重な
り合って測定される場合があり、このような場合には各
光線路における光フィルタ型反射器の位置および反射ピ
ークレベルの算出が非常に困難となる。そこで、分岐型
光線路において故障切り分けや心線対照を行う場合に
は、光分岐器よりも加入者側に位置する光線路の線路長
差が、各々の光フィルタ型反射器で発生する反射光と重
なり合わないように、光線路長を設定して光フィルタ型
反射器を設置しなければならなかった。この時の、必要
な光線路長差を切り分け分解能と呼ぶ。
【0006】ところが、上記のように、光線路に切り分
け分解能以上の線路長差を持たせる設定がなされている
場合でも、光ファイバケーブル内のテープ光心線のたる
みや、各テープ光心線の余長分の違いによって、OTD
Rの切り分け分解能よりも各光心線の線路長差が小さく
なってしまう場合があり、光フィルタ型反射器の位置お
よび反射光ピークレベルの算出が困難になるという問題
がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、光分岐器よりも加入者側に位置する各光線路
の線路長がほぼ等しく、線路長差がOTDRの切り分け
分解能よりも短い場合においても、高精度に各光フィル
タ反射器の位置および反射ピークレベルを計測すること
ができる光パルス試験方法を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、光パルス試験器(OTDR)を用い
て、光線路の途中に光分岐器を有し、この光分岐器より
も加入者側に設けられた各光受信器の直前に、光パルス
試験器から出力される試験波長の光パルスのみを反射す
る光フィルタ型反射器を設置した各光線路の距離および
光強度からなる光学特性を測定し、その測定データから
光フィルタ型反射器の位置および反射レベル等を求めて
表示する光パルス試験方法において、複数の光フィルタ
型反射器からの反射光が重なり合って測定されたOTD
R波形の受光レベルを正規化した値を入力とし、各心線
の光フィルタ型反射器の位置および各光フィルタ型反射
器からの反射光のピークレベルを算出するニューラルネ
ットワークNNを用いたOTDR波形処理を行うことを
特徴とする。本発明では、ニューラルネットワークNN
を用いたことにより、光分岐器よりも加入者側に位置す
る各光線路の線路長がほぼ等しい分岐型光線路におけ
る、各光心線の終端に設置された光フィルタ型反射器の
位置および反射光のピークレベルが高精度に算出され
る。また、本発明は、前記正規化を行う前に、測定され
た前記OTDR波形の重なり合った反射波形データ列
と、個々の反射のピークレベルとを求めるピークレベル
処理を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記正
規化が、前記反射波形データ列及び前記個々の反射のピ
ークレベルに対して行うことを特徴とする。また、本発
明は、前記OTDR波形処理が、正規化された前記反射
波形データを前記ニューラルネットワークNNの入力デ
ータとし、正規化された前記個々の反射のピークレベル
を前記ニューラルネットワークNNの教師信号とする処
理を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記OT
DR波形処理が、前記各光線路の長さの差及び各反射の
ピークレベルを変化させて前記測定を繰り返し、学習用
データセットと汎用評価用データセットに分類する処理
を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記OTD
R波形処理が、前記学習用データセットを用いて前記ニ
ューラルネットワークNNの学習を行い、入力層ユニッ
ト間の結合係数及びオフセットを修正し、前記教師信号
と出力との誤差が十分小さくなるまで学習を繰り返す処
理を含むことを特徴とする。また、本発明は、前記OT
DR波形処理が、前記汎用評価用データセットの反射波
形、正規化した前記反射波形データ列を学習済みの前記
ニューラルネットワークNNに入力し、重なり合った反
射のそれぞれの反射光のピークレベルを算出する処理を
含むことを特徴とする。また、本発明は、前記OTDR
波形処理が、前記反射光のピークレベルと前記教師信号
との誤差を求め前記光線路の長さの差毎に前記ニューラ
ルネットワークの評価を行う処理を含むことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態で
ある光パルス試験システムを実施例とし、図面を参照し
て説明する。 (1)システム構成 図1は、本発明の一実施例による光パルス試験システム
の構成を示すブロック図である。この図において、1は
光パルス試験器(以下、OTDRと記す)、2は光線
路、2−1〜2−nは光分岐器7よりも加入者側に位置
する光線路である。3−1〜3−nはそれぞれ光可変減
衰器、4−1〜4−nはそれぞれ光フィルタ型反射器で
ある。5はOTDR1および光可変減衰器3−1〜3−
nを制御する制御部、6はこの制御部5の出力に応じて
各光フィルタ反射器の位置および反射ピークレベルを自
動解析するデータ処理部である。光分岐器7は、光線路
2を光可変減衰器3−1〜3−nに対応してそれぞれ分
岐する。
【0010】(2)光パルス試験の原理 次に、本発明の要旨にかかわる技術を説明する前に、光
パルス試験の原理について述べておく。一般に、光ファ
イバに光を入射すると、光ファイバの途中から入射端側
へ戻る光があり、その成分としてはコネクタ接続点や光
フィルタ型反射器におけるフレネル反射光、光ファイバ
中で起こるレイリー散乱光の一部が入射端側へ戻る後方
散乱光などが挙げられる。
【0011】光ファイバ中で発生した後方散乱光やフレ
ネル反射光は、OTDR1から各発生位置の距離に比例
した時間後に入射端側に戻る。戻った光はOTDR1側
の受光素子にて光信号から電気信号に変換され、これが
波形として検出される。なお、本実施例では、以降の説
明において、OTDR1が受光した受光電力を対数変換
してデシベル表示する受光レベルを縦軸、OTDR1か
らの距離を横軸としてグラフ表示する。
【0012】光線路の途中に光分岐器7が設置されてい
る場合、分岐器7以降の複数の光心線2−1〜2−nに
対応してそれぞれ設置される光フィルタ型反射器4−1
〜4−nから、それぞれ光パルスが反射されるので、図
2に図示する一例のように、測定されるOTDR波形
(受光素子出力)は複数の反射波形が含まれる。OTD
R1から光フィルタ型反射器4−1〜4−nまでの距離
をそれぞれL1,L2,L3,…,Ln(L1<L2<
…<Ln)とすると、光フィルタ型反射器4−1〜4−
nに各々対応する反射波形F1,F2,…,Fnが、距
離L1,L2,L3,…,Lnの位置で測定される。こ
れにより、例えば、反射波形FnはOTDR1からの距
離がn番目に長い光線路に設置される光フィルタ型反射
器4−nの反射であることが判るようになっている。
【0013】ここで、光分岐器7よりも加入者側に位置
する任意の2つの光線路長の差をDEFとし、各光線路
の長さの差DEF1−2,DEF1−3,…,DEF1
−n,DEF2−3,DEF2−4,…,DEF2−
n,…,DEF(n−1)−nを、 とする。
【0014】さて、L1,L2,…,Lnがほぼ等し
く、かつ光線路長差DEF1−2〜DEF(n−1)−
nがOTDR1の切り分け分解能よりも短くなってしま
う場合、OTDR1で測定される反射波形は互いに重な
り合ってしまう。そこで、本発明ではこうした状況であ
っても、高精度に各光フィルタ反射器の位置および反射
ピークレベルを計測し得るようにしたものであり、具体
的には以下に示す手順に基づき、データ処理部6が自動
解析する。
【0015】(3)光パルス試験の手順 次に、図3を参照して本実施例による光パルス試験の手
順について説明する。まず、ステップSA1に進み、光
パスル試験を行い、重なり合った反射波形データ列Pi
と、個々の反射ピークレベルRa,Rbとを測定し、続
くステップSA2では測定した反射波形データ列Piお
よび個々の反射ピークレベルRa,Rbを正規化する。
このステップSA1,SA2の内容をより具体的に説明
する。図1に図示したように、光分岐器7以降の光線路
2−1,2−2,…2−nの内、任意の2つの光線路を
選択し、それ以外の光線路に設置されている光可変減衰
器3の減衰量を十分に大きくしておき、反射を減衰させ
ると、2つの反射のみが重なり合った波形が測定され
る。
【0016】例えば、L1とL2との光線路長差DEF
1−2が切り分け分解能より短い時、それらの光線路以
外に設置されている光可変減衰器3の減衰量を十分に大
きくすると、図4に図示する通り、重なり合った反射波
形cが得られる。ここで、a,bはそれぞれの光線路か
らの単独の反射波形を表わしており、反射波形a,bの
ピーク間の距離は各光線路長差DEF1−2に相当す
る。また、反射光a,bのピークレベルをそれぞれR
a,Rbとすると、一方の光線路に設置されている光可
変減衰器3の減衰量を十分に大きくすることで、このレ
ベルRa,Rbは個別に測定可能となる。
【0017】本実施例に用いるOTDR1の距離分解能
は1m、光パルス幅は20ns、波長は1.55μmで
ある。測定により得られた反射波形は、図5に示すよう
に、1m間隔の離散的な数値、つまり、受光レベル(d
B)で表わされる。上述したステップSA1では、この
反射波形を中心とした30ポイントを切出し、それらポ
イントにおける受光レベルPi(i=1〜30)とし、
さらに重なり合った反射波形の個々の反射波形のピーク
レベルをRa,Rbとする。次に、上記ステップSA2
にて述べた正規化を行う。これは、測定した反射波形の
受光レベルPiと、各反射波形ピークレベルRa,Rb
を、45dBの時に「1」、35dBの時に「0」とな
るよう、各値を正規化させる。そして、正規化された受
光レベルPiをPNi(i=1〜30)に、正規化され
た各反射波形ピークレベルRa,RbをRNa,RNb
とする。なお、この正規化において、各測定値Pi,R
a,Rbが35dB以下の場合にはそれぞれ「0」とす
る。
【0018】次いで、ステップSA3(図3参照)に進
むと、正規化された受光レベルPNiをニューラルネッ
トワークNNの入力データとし、重なり合った反射波形
のそれぞれの反射のピークレベルを正規化したRNa,
RNbを、ニューラルネットワークNNの出力の教師信
号とする。そして、ステップSA4では、光分岐器7以
降の光線路2−1〜2−nの光線路長差DEFが2,
3,4,5,…,15mの計12種となるように設定し
ておき、単独の反射a,bのそれぞれのピークレベルを
35dB〜45dBに変化させながら、1つの光線路長
差DEFに対して121個の波形を測定する。従って、
都合12種×121個のデータセットが得られる。これ
らデータセットの内、光線路長差DEFが2m,4m,
6m,7m,9m,11m,13m,15mの場合にお
ける、8種×121個のデータセットをニューラルネッ
トワークNNの学習用データとして用い、光線路長差D
EFが3m,5m,8m,12mの場合における、4種
×121個のデータセットをニューラルネットワークN
Nの汎用評価用データとして用いる。
【0019】ここで、本実施例で用いるニューラルネッ
トワークNNの構成と、このニューラルネットワークN
Nを用いて重なり合った反射光のそれぞれのピークレベ
ルを算出する手順とについて説明する。まず、図6はニ
ューラルネットワークNNの構成を示す模式図である。
この図にニューラルネットワークNNは、入力層のユニ
ット数を「30」、中間層のユニット数を「70」およ
び出力層のユニット数を「2」とした3層階層型ニュー
ラルネットワークであり、その学習アルゴリズムには誤
差逆伝搬法を用いる。こうしたニューラルネットワーク
NNの入力を、前述した正規化データ列PNi(i=1
〜30)とし、出力をOk(k=1,2)とする。ま
た、重なり合った反射波形のそれぞれの反射のピークレ
ベを正規化したRNa,RNbを、T1=RNa,T2
=RNbとし、Tk(k=1,2)を出力Okの教師信
号とする。
【0020】さて、このような構成によるニューラルネ
ットワークNNに、学習用データとして、光線路長差D
EFが2m,4m,6m,7m,9m,11m,13
m,15mの場合における、8種×121個のデータセ
ットを入力して、ユニット間の結合係数およびオフセッ
トを修正し、教師信号Tkとの出力誤差が十分小さくな
るまで学習を繰り返す(ステップSA4)。ここで、ニ
ューラルネットワークNNの計算方法について簡単に説
明するが、その詳細については、例えば”中野他著、
「ニューロコンピュータの基礎」、コロナ社、1990
年”等を参考されたい。
【0021】入力層ユニットの入出力関係は線形であ
り、中間層と出力層のユニットはシグモイド関数で定義
される入出力関係を持つ。次式(1)にシグモイド関数
f(p)の定義を示す。 f(p)=1/(1+exp(−2p/u0)) …(1) 但し、pはシグモイド関数の入力、u0はシグモイド関
数の形状を決定するパラメータである。入力層ユニット
の出力をPNiとすると、ニューラルネットワークNN
の中間層ユニットj(j=1,2,…,70)の出力H
jは次式(2)で表わされる。
【0022】
【数1】
【0023】なお、この(2)式において、Wjiは入
力層と中間層との結合係数を、φjは中間層のオフセッ
トを、Σはiについての和をそれぞれ表わしている。ま
た、出力層ユニットkの出力Okは次式(3)で表わさ
れる。
【0024】
【数2】
【0025】なお、この(3)式において、Vkjは中
間層と出力層との結合係数を、ξkは出力層のオフセッ
トを、Σはiについての和をそれぞれ表わしている。さ
て、このような関係を有するニューラルネットワークN
Nの学習時においては、出力値Okと教師信号Tkとか
ら上述した結合係数Wji,Vkjおよびオフセットφ
j,ξkが変更される。以下、変更の方法について記
す。まず、出力値Okと教師信号Tkとの間の誤差δk
を次式(4)に基づき算出する。 δk=(Ok−Tk)・Ok・(1−Ok) …(4) 次に、誤差δkと、中間層と出力層の結合係数Vkj
と、中間層出力Hjとに基づき、中間層ユニットに繋が
る結合係数と中間層ユニットのオフセットに対する誤差
σjを次式(5)に基づき算出する。
【0026】
【数3】
【0027】次いで、出力層ユニットkの誤差δkと、
中間層ユニットjの出力Hjと、定数εとの積を加算す
ることによって、中間層ユニットjから出力層ユニット
kに繋がる結合係数Vkjを、誤差δkと定数ηとの積
を加算することで出力層ユニットkのオフセットξkを
修正する。すなわち、次式(6),(7)を算出する。 Vkj=Vkj+ε・δk・Hj …(6) ξk=ξk+η・δk …(7) また、中間層ユニットjでの誤差σjと、入力層ユニッ
トiの出力PNjと、定数εとの積を加算することで、
入力層ユニットiから中間層ユニットjにつながる結合
係数Wijを、誤差σjと定数ηとの積を加算すること
で中間層ユニットjのオフセットφjを修正する。すな
わち、次式(8),(9)を算出する。 Wij=Wij+ε・σj・PNi …(8) φj=φj+η・σj …(9) こうして、結合係数Wij,Vkj、オフセットξk,
φjを修正しつつ、教師信号Tkとニューラルネットワ
ークNNの出力Okとの差が十分に小さくなるまでニュ
ーラルネットワークNNを学習させる(ステップSA
5)。
【0028】以上のようにして学習用データセットを用
いたニューラルネットワークNNの学習が完了すると、
ステップSA6(図3参照)に処理を進め、汎用評価用
データである正規化データ列PNiをニューラルネット
ワークNNに入力して出力Okを算出し、続くステップ
SA7では算出されたネットワークNNの出力Okと教
師信号Tkとの誤差を求め、光線路長差DEF毎にネッ
トワークNNを評価する。以下、これらステップSA
6,SA7の処理について詳述する。
【0029】すなわち、汎用評価用データである、光フ
ィルタ型反射器からの反射波形を正規化した正規化デー
タ列PNiを、学習済みのニューラルネットワークNN
に入力し、重なり合った反射のそれぞれの反射光のピー
クレベルOkを算出する。なお、汎用評価用データは、
前述した通り、光線路長差DEF=3,5,8,12の
各場合の4種×121個のデータセットである。ニュー
ラルネットワークNNの出力Okと個々の反射のピーク
レベルを正規化した教師信号Tkとの誤差の一例を図7
に示す。この図において、横軸は誤差(dB)、縦軸は
累積相対度数である。光線路長差DEFの値ごとに、評
価結果を分類し、ニューラルネットワークNNの評価を
行う。光線路長差DEFが8m,12mの時、ニューラ
ルネットワークNNは誤差0.5dB以下で反射のピー
クレベルを算出していることが分る。反射光のピークレ
ベルは、OTDR1の光源の出力変動や、気温などの測
定条件の変化によって反射レベルは変動する為、0.5
dB以下の誤差は許容範囲となる。
【0030】従来の方法で反射波形を算出する場合、光
フィルタ型反射器からの反射波形が各々完全に分離され
ていないと、反射のピークレベルの算出が困難である
為、光線路長差DEFが15m以上要求され、これ故、
反射光のピークレベルを測定するために光分岐器7より
も加入者側に位置する光線路長の差が15m以上必要で
あったのに対し、上述した実施例によれば、それが8m
となり、切り分け分解能が約2倍向上させ得ることが実
証された。
【0031】なお、この実施例では、光分岐器7よりも
加入者側に位置する任意の2つの光線路に設置されてい
る光フィルタ型反射器4の反射が重なり合った場合の、
それぞれの反射のピークレベルの算出を行ったが、同様
の手順でニューラルネットワークNNの学習を行うこと
で、3つ以上の反射が重なった場合でもそれぞれの反射
のピークレベルを算出することが可能になる。
【0032】さらに、重なり合った反射波形から光フィ
ルタ型反射器4の位置を算出する場合も、教師信号Tk
を反射光のピークレベルのある位置としておけば、上述
と同様の手順でニューラルネットワークNNの学習を行
うことにより、それぞれの光フィルタ型反射器4の位置
も算出し得る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、複数の光フィルタ型反
射器からの反射光が重なり合って測定されたOTDR波
形の受光レベルを正規化した値を入力とし、各心線の光
フィルタ型反射器の位置および各光フィルタ型反射器か
らの反射光のピークレベルを算出するニューラルネット
ワークNNを用いたOTDR波形処理を行うので、光分
岐器よりも加入者側に位置する各光線路の線路長がほぼ
等しく、線路長差がOTDRの切り分け分解能よりも短
い場合においても、高精度に各光フィルタ反射器の位置
および反射ピークレベルを計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による一実施例のシステム構成を示す
ブロック図である。
【図2】 光パルス試験結果の一例を示す図である。
【図3】 光パルス試験の手順を示すフローチャートで
ある。
【図4】 重なり合った反射波形を含む光パルス試験結
果の一例を示す図である。
【図5】 反射波形の正規化方法を説明するための図で
ある。
【図6】 ニューラルネットワークNNの構成を示す図
である。
【図7】 ニューラルネットワークNNの評価結果の一
例を示す図である。
【符号の説明】
1…光パルス試験器(OTDR)、2…光線路、2−1
〜2−n…光線路、3−1〜3−n…光可変減衰器、4
−1〜4−n…光フィルタ型反射器、5…制御部、6…
データ処理部、7…光分岐器、NN…ニューラルネット
ワーク。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光パルス試験器(OTDR)を用いて、
    光線路の途中に光分岐器を有し、この光分岐器よりも加
    入者側に設けられた各光受信器の直前に、光パルス試験
    器から出力される試験波長の光パルスのみを反射する光
    フィルタ型反射器を設置した各光線路の距離および光強
    度からなる光学特性を測定し、その測定データから光フ
    ィルタ型反射器の位置および反射レベル等を求めて表示
    する光パルス試験方法において、 複数の光フィルタ型反射器からの反射光が重なり合って
    測定されたOTDR波形の受光レベルを正規化した値を
    入力とし、各心線の光フィルタ型反射器の位置および各
    光フィルタ型反射器からの反射光のピークレベルを算出
    するニューラルネットワークNNを用いたOTDR波形
    処理を行うことを特徴とする光パルス試験方法。
  2. 【請求項2】 前記正規化を行う前に、測定された前記
    OTDR波形の重なり合った反射波形データ列と、個々
    の反射のピークレベルとを求めるピークレベル処理を含
    むことを特徴とする請求項1記載の光パルス試験方法。
  3. 【請求項3】 前記正規化は、前記反射波形データ列及
    び前記個々の反射のピークレベルに対して行うことを特
    徴とする請求項2記載の光パルス試験方法。
  4. 【請求項4】 前記OTDR波形処理は、正規化された
    前記反射波形データを前記ニューラルネットワークNN
    の入力データとし、正規化された前記個々の反射のピー
    クレベルを前記ニューラルネットワークNNの教師信号
    とする処理を含むことを特徴とする請求項3記載の光パ
    ルス試験方法。
  5. 【請求項5】 前記OTDR波形処理は、前記各光線路
    の長さの差及び各反射のピークレベルを変化させて前記
    測定を繰り返し、学習用データセットと汎用評価用デー
    タセットに分類する処理を含むことを特徴とする請求項
    4記載の光パルス試験方法。
  6. 【請求項6】 前記OTDR波形処理は、前記学習用デ
    ータセットを用いて前記ニューラルネットワークNNの
    学習を行い、入力層ユニット間の結合係数及びオフセッ
    トを修正し、前記教師信号と出力との誤差が十分小さく
    なるまで学習を繰り返す処理を含むことを特徴とする請
    求項5記載の光パルス試験方法。
  7. 【請求項7】 前記OTDR波形処理は、前記汎用評価
    用データセットの反射波形、正規化した前記反射波形デ
    ータ列を学習済みの前記ニューラルネットワークNNに
    入力し、重なり合った反射のそれぞれの反射光のピーク
    レベルを算出する処理を含むことを特徴とする請求項6
    記載の光パルス試験方法。
  8. 【請求項8】 前記OTDR波形処理は、前記反射光の
    ピークレベルと前記教師信号との誤差を求め前記光線路
    の長さの差毎に前記ニューラルネットワークの評価を行
    う処理を含むことを特徴とする請求項7記載の光パルス
    試験方法。
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