JPH1123584A - 3次元微小走査装置 - Google Patents

3次元微小走査装置

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JPH1123584A
JPH1123584A JP17988597A JP17988597A JPH1123584A JP H1123584 A JPH1123584 A JP H1123584A JP 17988597 A JP17988597 A JP 17988597A JP 17988597 A JP17988597 A JP 17988597A JP H1123584 A JPH1123584 A JP H1123584A
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scanning
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印加される駆動力に対して、x、yおよびz
方向にリニアな変位が得られ、z軸方向の円弧エラーを
生ぜず、またスキャナの共振周波数を高くすることがで
きる3次元微小走査装置を提供することにある。 【解決手段】 3次元微小走査装置4の外枠部21の内
側には、平行ばね22a〜22dで支持されたyステー
ジ22が形成されている。また、該yステージ22の内
側には、平行ばね23a〜23dで支持されたxステー
ジ23が形成されている。この構成の3次元微小走査装
置4をx方向に走査する時には、x方向のボイスコイル
モータ3を駆動し、スピンドル5を介してxステージ2
3に駆動力を印加する。そうすると、前記平行ばね23
a〜23dがx方向に撓み、x走査が実現される。y方
向の走査も同様に実現される。前記外枠部21とyステ
ージ22との間隙、yステージ22とxステージ23と
の間隙にダンパー部材を挿入すると、振動を防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は3次元微小走査装
置に関し、特に走査型プローブ顕微鏡等に用いて好適な
3次元微小走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の3次元微小走査装置とし
て、例えば、図10に示されているようなものが提案さ
れている。同図(a) の3次元微小走査装置は、円筒状の
ピエゾ素子60と、その円筒面に巻かれたz微動のため
の電極61と、x、y走査のための4分割された電極6
2、63、64、65(64と65は図示せず)と、前
記円筒状のピエゾ素子60の上に固定された探針66と
から構成されている。前記電極61には図示されていな
いフイードバック回路によって作成されたフイードバッ
ク電圧がリード線67を介して印加され、前記電極6
2、63、64、65には、図示されていない走査信号
発生装置で生成されたxおよびy方向の走査信号が印加
される。
【0003】次に、同図(b) は他の従来の3次元微小走
査装置を示し、71、72および73はそれぞれx、y
およびz方向に配置されたピエゾ棒を示し、該3本のピ
エゾ棒はそれぞれの当接部74、75にて例えば接着剤
等で接着されている。z方向のピエゾ棒の上には、探針
76が固定されている。該3本のピエゾ棒71、72お
よび73に、前記フイードバック電圧およびx、y方向
の走査信号を印加することにより、3次元の走査をする
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記図
10(a) の3次元微小走査装置においては、広い領域の
走査を行おうとすると、図11に示されているように、
前記ピエゾ素子60のz軸方向に円弧エラーΔzが生
じ、該ピエゾ素子60の先端に取り付けられた探針66
による試料面80の観測が不正確になるという問題があ
った。また、前記図10(b) の3次元微小走査装置にお
いては、3本のピエゾ棒が接着剤等で結合されているた
め、スキャナの共振周波数を高くすることができないと
いう問題があった。
【0005】この発明の目的は、前記した従来技術の問
題点を除去し、前記したz軸方向の円弧エラーを生ぜ
ず、またスキャナの共振周波数を高くすることができる
3次元微小走査装置を提供することにある。また、本発
明の他の目的は、印加される駆動力に対して、x、yお
よびz方向にリニアな変位が得られる3次元微小走査装
置を提供することにある。さらに他の目的は、小形、軽
量かつ簡単に製造できる3次元微小走査装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、この発明は、探針または試料を走査させるため
の3次元微小走査装置において、一番外側に設けられた
外枠部と、該外枠部の内側に形成され、該外枠部に弾性
部材を介して支持されたyステージと、該yステージの
内側に形成され、該yステージに弾性部材を介して支持
されたxステージと、該xステージの中央に形成された
zステージとを具備し、該x、yおよびzの3ステージ
が変位する方向が互いに垂直になるように構成した点に
第1の特徴がある。
【0007】また、本発明は、前記外枠部とyステージ
との間隙、および前記yステージとxステージとの間隙
に、振動防止用のダンパ部材を挿入した点に第2の特徴
がある。さらに、本発明は、3次元微小走査装置を金属
部材から一体成型した点に第3の特徴がある。本発明の
第1の特徴によれば、弾性部材により、x、yおよびz
ステージを支持しているので、該x、yおよびzステー
ジをこれらに印加される駆動力に対してリニアに変位さ
せることができるようになる。また、このため、スキャ
ナの共振周波数を高くすることができる。また、zステ
ージの変位は、x、yステージの面上に束縛されるの
で、z軸方向に円弧エラーΔzが生じなくなる。
【0008】本発明の第2の特徴によれば、xおよびy
ステージの振動を防止することができ、xおよびy方向
の走査を正確に行うことができるようになる。また、本
発明の第3の特徴によれば、3次元微小走査装置を、簡
単、精密、かつ安価に大量生産することができるように
なる。また、小形化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明の3次元微小走査装
置を備えた走査型プローブ顕微鏡の概略の構成を示す図
である。該走査型プローブ顕微鏡の筐体1は、少くと
も、z、x軸方向のボイスコイルモータ2、3、および
y軸方向のボイスコイルモータ(図示されていない)
と、本発明に関わる3次元微小走査装置4を保持してい
る。前記x軸方向のボイスコイルモータ3からは前記3
次元微小走査装置4に向かってx軸スピンドル5が延び
ており、前記y軸方向のボイスコイルモータからは同様
に該3次元微小走査装置4に向かってy軸スピンドル
(図示されていない)が延びている。また、z軸方向の
ボイスコイルモータ2からも、同様に該3次元微小走査
装置4に向かってz軸スピンドル6が延びている。該3
次元微小走査装置4の中央下部には、前記z軸スピンド
ル6の下端に支持された探針7が設けられ、該探針7は
試料台8上に置かれた試料に近接して対向させられて使
用される。9は細線であり、前記スピンドル5、6が
z、x方向に走査された時に起きる可動子10に対する
スピンドル5、6の歪みを吸収する働きをしている。
【0010】次に、本発明の3次元微小走査装置4の一
実施形態を、図2、図3および図4を参照して説明す
る。図2は該一実施形態の斜視図、図3は平面図、図4
は図3のA−A´線断面図を示す。これらの図におい
て、図1と同一の符号は同一または同等物を示してい
る。図示されているように、3次元微小走査装置4は、
前記走査型プローブ顕微鏡の筐体1に固定される外枠部
21と、該外枠部21に弾性部材、例えば平行ばね22
a〜22dで支持されたyステージ22と、該yステー
ジ22に弾性部材、例えば平行ばね23a〜23dで支
持されたxステージ23と、該xステージ23を兼用し
て使用されるzステージから構成されている。該構成の
3次元微小走査装置4は、例えばアルミニューム、チタ
ン、SUS等の金属材料を用いて、一体成型により、簡
単かつ小型に作成することができる。なお、図2におい
て、11はy軸方向のボイスコイルモータ、12はy軸
スピンドルを示している。
【0011】前記平行ばね22a〜22dはy軸方向に
弾性を持つようにy方向の厚さty(図6参照)が薄く
されており、y軸スピンドル12から力Fy を受ける
と、y軸方向に撓む。同様に、前記平行ばね23a〜2
3dはxおよびz軸方向に弾性を持つようにx方向およ
びz方向の厚さtx 、tz (図6参照)が薄くされてお
り、x軸スピンドル12から力Fx を受けるとx軸方向
に撓み、また、z軸スピンドル6から力Fz を受けると
z軸方向に撓む。この結果、前記x、y、z軸方向のボ
イスコイルモータ3、11,2を付勢することにより、
3次元の微小走査を実現することができる。
【0012】次に、本実施形態の3次元微小走査装置4
の動作を、定量的に説明する。今、前記x軸スピンドル
5からの力Fx によりx軸方向に移動(走査)させられ
るxステージ23の質量をmx (以下、xステージ23
の質量mx と呼ぶ)、前記平行ばね23a〜23dの各
々のばね定数をsx1、sx2、sx3、およびsx4とし、そ
の合成のばね定数をkx (=sx1+sx2+sx3+sx4)
とする。
【0013】同様に、前記y軸スピンドル12からの力
Fy によりy軸方向に移動(走査)させられるyステー
ジ22およびxステージ23の合計の質量をmy (以
下、yステージ23の質量my と呼ぶ)、前記平行ばね
22a〜22dの各々のばね定数をsy1、sy2、sy3、
およびsy4とし、その合成のばね定数をky (=sy1+
sy2+sy3+sy4)とする。
【0014】さらに、前記z軸スピンドル6からの力F
z によりz軸方向に移動させられる前記zステージ、す
なわちxステージ23の質量をmz 、該xステージ23
の平行ばね23a〜23dのz方向のばね定数をkz と
する。ここで、前記x軸方向の移動(走査)に着目する
と、該x軸方向の動きの原理は、図5の片持ち梁の動き
と同一視することができる。そして、該片持ち梁の弾性
部材31のバネ定数を前記kx 、重り32のx軸の質量
を前記mx と置くことができる。今、該片持ち梁を両矢
印a方向、すなわちx軸の正負の方向に振動させたと
し、x軸方向の共振周波数をfx とすると、下記の(1)
式が成立する。
【0015】
【数1】
【0016】前記y軸方向の移動(走査)およびz軸方
向の移動も前記と同様に前記片持ち梁の動きと同一視す
ることができるので、下記の(2) 、(3) 式が成立する。
【0017】
【数2】
【0018】前記(1) 〜(3) 式において、mxeff、mye
ff、およびmzeffは、それぞれx、yおよびz軸方向の
前記質量mx 、my 、およびmz の有効質量である。な
お、片持ち梁の場合該有効質量は、実際の質量の0.2
4倍と定義されている。次に、本実施形態の3次元微小
走査装置4を走査プローブ顕微鏡のスキャナに使用する
ことを考えると、x方向の走査速度を、y方向の走査速
度より速くしなければならないので、x軸方向の共振周
波数fx ≧y軸方向の共振周波数fy が成立する必要が
ある。なお、z軸方向の共振周波数fz は該x軸方向の
共振周波数fx よりはるかに大きくすることが必要であ
る。
【0019】前記図2〜図4の説明から明らかなよう
に、xステージ23はyステージ22の内側に形成され
ているので、xステージ23の質量mx はyステージ2
2の質量my より小さくなる。今、mx ≦1/4・my
であるとすると、下記の(4) 式が成立する。 mxeff≦1/4・myeff …(4) よって、前記(1) 、(2) 式から、下記の(5) 式が成立す
る。
【0020】ky ≧4kx …(5) すなわち、y軸方向のばね定数は、x軸方向のばね定数
の4倍より大きくすることが必要になる。次に、前記3
次元微小走査装置4のx、y方向のダイナミックレンジ
(移動距離)について説明する。今、該x、y方向のダ
イナミックレンジを、それぞれ、[x]、[y]とする
と、下記の(6) 、(7) 式が成立する。
【0021】[x]=Fx /kx …(6) [y]=Fy /ky …(7) ここにFx 、Fy は、それぞれ、前記x軸スピンドル5
およびy軸スピンドル12の駆動力である。前記(1) 、
(2) 式より、それぞれ、kx =(2πfx)2 ・mxeff、
ky =(2πfy)2 ・myeffが成立するから、前記(6)
、(7) 式はそれぞれ下記の(8) 、(9) 式と表すことが
できる。
【0022】 [x]=Fx /(2πfx)2 ・mxeff …(8) [y]=Fy /(2πfy)2 ・myeff …(9) いま、fx =fy =500Hz、mxeff=1g、myeff
=4gとすると、kx=約104 N/m、ky =約4×
104 N/mとなり、前記x軸、y軸スピンドル5、1
2の駆動力Fx 、Fy を、それぞれFx =1N、Fy =
4Nとすると、x、y方向のダイナミックレンジ
[x]、[y]は、それぞれ、[x]=[y]=100
μmとなる。x、y方向のダイナミックレンジがそれぞ
れ100μm取れれば、走査型プローブ顕微鏡が要求す
るx、y方向の走査範囲を満足しているということがで
きる。
【0023】次に、z方向のダイナミックレンジ(移動
距離)について説明する。z方向のダイナミックレンジ
を[z]と置くと、前記したx、y方向のダイナミック
レンジと同様に、下記の(10)式、(11)式が成立する。 [z]=Fz /kz =Fz /(2πfz)2 ・mzeff …(10) いま、fz =2kHz、mzeff=1gとすると、kz =
1.5×105 N/mとなる。また、z軸スピンドル
6の駆動力Fz を、Fz =1N/mとすると、z方向の
ダイナミックレンジ[z]は、[z]=6.3×10-3
=6.3μmとなる。したがって、z方向のダイナミッ
クレンジは、走査型プローブ顕微鏡が要求するz方向の
ダイナミックレンジを満足しているということができ
る。なお、前記の説明では、z方向の共振周波数fz
を、fz =2kHzとしたが、この共振周波数fz の値
は、走査型プローブ顕微鏡が要求するz方向の共振周波
数の大きさを満足しているということができる。
【0024】次に、3次元微小走査装置4をアルミで形
成した場合の前記xステージ23、yステージ22の各
平行ばね23a〜23d、22a〜22dの一設計例に
ついて説明する。図6に示されているように、該xステ
ージ23の各平行ばね23a〜23dの長さをlx 、幅
をwx 、厚みをtx とすると、lx =1cm、wx =
1.73mm、tx =430μmとすることができる。
また、yステージ22の各平行ばね22a〜22dの長
さをly 、幅をwy 、厚みをty とすると、ly=1c
m、wy =0.5cm、ty =480μmとすることが
できる。
【0025】一般に、xステージ23の平行ばね23a
〜23dのいずれか一つのばねのばね定数をsxiとし、
yステージ22の平行ばね22a〜22dのいずれか一
つのばねのばね定数をsyiとすると、該sxiとsyiは下
記の(11)、(12)式で表すことができる。 sxi=E・wx ・tx 3 /4lx 3 …(11) syi=E・wy ・ty 3 /4ly 3 …(12) ここに、Eはヤング率を示し、アルミのヤング率Eは、
7.03×1010N/mである。
【0026】そこで、前記(11)、(12)式に、前記のアル
ミのヤング率Eの値、x、yステージの平行ばねの長
さ、幅、厚みの前記設計値を代入すると、前記ばね定数
sxi、syiの値は、それぞれ、次のようになる。 sxi=104 /4(N/m)、syi=104 (N/
m) これらのばね定数sxi、syiの値は、前記のx、y方向
のダイナミックレンジを求める時に用いた合成ばね定数
kx (=約104 N/m)、ky (=約4×104
N/m)とよく符合しており、前記の設計値を用いれ
ば、x、y方向のダイナミックレンジ[x]、[y]
を、[x]=[y]=100μm程度にできることは明
らかである。
【0027】次に、本実施形態では、zステージのばね
はxステージのばね23a〜23dを兼用しているので
xzステージのばね23a〜23dの一つのばねのz方
向のばね定数をsziとすると、該sziは下記の(13)式で
表すことができる。 szi=E・tx ・wx 3 /4lx 3 …(11) この式に、前記アルミのヤング率E、平行ばね23a〜
23dの長さlx 、幅wx 、厚みtx を代入すると、ば
ね定数sziの値は次のようになる。
【0028】szi=1.6×105 /4(N/m) このばね定数sziの値は、前記のz方向のダイナミック
レンジを求める時に用いた合成ばね定数kz (=1.5
×105 N/m)とよく符合しており、前記の設計値
を用いれば、z方向のダイナミックレンジ[z]を、
[z]=6.3μm程度にできることは明らかである。
【0029】前記の実施形態によれば、前記z軸スピン
ドル6の先端に固定された探針7は、該z軸スピンドル
6の先端部で、かつ一平面で形成されたxおよびyステ
ージ23、22上で、xおよびy方向にスキャンされる
ので、広い領域の走査を行っても、z軸方向の円弧エラ
ーΔzは殆ど生じなくなる。また、スキャナの共振周波
数は、前記の説明から明らかなように、十分に高くする
ことができ、高速で探針をスキャンすることができるよ
うになり、走査型プローブ顕微鏡の操作性を向上させる
ことができるようになる。
【0030】次に、本発明の変形例を、図7および図8
を参照して説明する。この変形例は、前記xステージの
中央部(図の斜線部)をくりぬき、該斜線部に、例えば
金属等で形成された薄膜24を張ったものである。この
薄膜24を用いると、z軸方向の前記質量mz をより小
さくすることができ、z方向のダイナミックレンジ
[z]を改善することができる。また、他の変形例とし
て、前記薄膜24に変えて、片持ち梁を用いてもよい。
すなわち、xステージ23の一辺から弾性片を前記くり
ぬきの中心に向かって突出させ、その自由端にzスピン
ドル6の先端を接続するようにしてもよい。
【0031】次に、本発明の第2の実施形態を、図9を
参照して説明する。図中の図2または図3と同一の符合
は、同一または同等物を示す。この実施形態は、前記し
た第1実施形態のx、y方向の平行ばね23a〜23
d、22a〜22dを、それぞれ一対のばね42a、4
2b;41a、41bから形成し、スキャン時にこれら
のばねが自由振動するのを防止するために、外枠部21
とyステージ22との間隙(例えば、10μm以下の幅
の間隙)に、ダンパーの働きをするグリース系の粘性体
43a〜43dが挿入されている。また、yステージ2
2とxステージ23との間隙(例えば、10μm以下の
幅)に、前記と同様のグリース系の粘性体44a〜44
dが挿入されている。
【0032】この実施形態によれば、x、yステージ2
3、22を、x、y方向にスキャンさせて図示されてい
ない試料を観察する時、該x、yステージ23、22を
滑らかに移動させることができるようになる。なお、前
記の説明では、本発明の3次元微小走査装置は探針を走
査する機構として説明されたが、該3次元微小走査装置
を試料台として用いてもよいことは勿論である。また、
前記の説明では、3次元微小走査装置は矩形状であった
が、本発明はこれに限定されず、円形状あるいは多角形
状であっても良い。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、弾性部材により、x、yおよびzステージを
支持しているので、該x、yおよびzステージに印加さ
れる駆動力に対して、リニアに変位させることができる
ようになる。また、該構成では、従来装置のように、接
着剤で3軸が固定されていないので、スキャナの共振周
波数を高くすることができるようになる。また、zステ
ージの変位は、x、yステージの面上に束縛されるの
で、従来装置で問題となる、z軸方向の円弧エラーΔz
を軽減または除去することができるようになる。
【0034】さらに、本発明によれば、ダンパー部材
が、外枠部とyステージとの間隙、および前記yステー
ジとxステージとの間隙に挿入されているので、スキャ
ナの振動を殆ど除去することができ、正確な走査を行わ
せることができるようになる。また、本発明によれば、
アルミニュームのような金属材料で一体成型することが
できるので、小形、軽量、簡単、精密および安価に製造
することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される走査型プローブ顕微鏡の概
略構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態の3次元微小走査装置の構
成を示す斜視図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図3のA−A´線断面図である。
【図5】本発明の原理を示す図である。
【図6】本発明の設計値を説明するための斜視図であ
る。
【図7】本発明の変形例を示す斜視図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の構成を示す斜視図で
ある。
【図10】スキャナの従来例の斜視図である。
【図11】図10の従来装置で、z軸方向の円弧エラー
Δzが起きる理由を説明する図である。
【符号の説明】
1 筐体 2、3、11 ボイスコイルモータ 4 3次元微小走査装置 5、6、12 スピンドル 7 探針 21 外枠部 22 yステージ 23 zステージ 22a〜22d、23a〜23d 平行ばね 43a〜43d、44a〜44d 粘性体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探針または試料を走査させるための3次
    元微小走査装置において、 一番外側に設けられた外枠部と、 該外枠部の内側に形成され、該外枠部に弾性部材を介し
    て支持されたyステージと、 該yステージの内側に形成され、該yステージに弾性部
    材を介して支持されたxステージと、 該xステージの中央に形成されたzステージとを具備
    し、 該x、yおよびzの3ステージが変位する方向が互いに
    垂直になるように構成したことを特徴とする3次元微小
    走査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の3次元微小走査装置にお
    いて、 前記外枠部とyステージとの間隙、および前記yステー
    ジとxステージとの間隙に、振動防止用のダンパ部材を
    挿入したことを特徴とする3次元微小走査装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の3次元微小走査装置にお
    いて、 前記ダンパー部材を、グリース系の粘性体で形成したこ
    とを特徴とする3次元微小走査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の3次元微小走
    査装置において、 前記x、yおよびzステージは、ボイスコイルモータ、
    またはリニアモータ等で発生された駆動力により駆動さ
    れ、該駆動力に比例した変位を生ずるようにしたことを
    特徴とする3次元微小走査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の3次元微小走
    査装置において、 前記zステージは、前記xステージを兼用したことを特
    徴とする3次元微小走査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の3次元微小走
    査装置において、 前記zステージは前記xステージの内側に形成され、該
    zステージは金属製の薄膜または片持ち梁で形成された
    ことを特徴とする3次元微小走査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載の3次元微小走
    査装置において、 該3次元微小走査装置は、金属部材から一体成型されて
    いることを特徴とする3次元微小走査装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の3次元微小走査装置にお
    いて、 前記弾性部材は、前記金属部材の薄肉部で形成されたこ
    とを特徴とする3次元微小走査装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の3次元微小走査装置にお
    いて、 前記金属部材として、アルミニューム、チタンとその合
    金およびSUSのいずれかを用いたことを特徴とする3
    次元微小走査装置。
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