JPH11235809A - 輪転印刷機のプロテクター - Google Patents

輪転印刷機のプロテクター

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JPH11235809A
JPH11235809A JP3878698A JP3878698A JPH11235809A JP H11235809 A JPH11235809 A JP H11235809A JP 3878698 A JP3878698 A JP 3878698A JP 3878698 A JP3878698 A JP 3878698A JP H11235809 A JPH11235809 A JP H11235809A
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Masayuki Ooehara
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Tokyo Kikai Seisakusho Co Ltd
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽く、折り畳み可能で、交換、洗浄が容易に
できる輪転印刷機のプロテクターとする。 【解決手段】 インキ供給元から版胴に装着した刷版面
に至るインキングローラー群Rをウエブ紙Wの走行経路
に沿って設けた輪転印刷機において、ウエブ紙の走行経
路に対してインキングローラー群をさえぎることができ
る大きさ及び形状に形成したプロテクター部材2a〜2
jを、柔軟な扁平材にて構成し、このプロテクター部材
をインキングローラー群とウエブ紙の走行経路間であっ
てインキングローラー群の近傍に張り広げて設けた構成
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、版胴に装着した
刷版面にインキを供給するインキングローラー群と相対
する位置で、インキングローラー群からのインキ飛散を
さえぎるために設けられている輪転印刷機のプロテクタ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、プロテクターが設けられた輪転
印刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を概略
的に示す側面図である。この図1には、インキ供給元K
からインキングローラー群Rを経て版胴Pに装着した刷
版面にインキを供給すると共に、湿し水装置Sにて版胴
Pに装着した刷版面に水を供給して、ブランケット胴B
を介してウエブ紙Wに印刷する印刷機構をウエブ紙Wの
両側に相対して設けた、いわゆるB−Bタイプの輪転印
刷機が示されており、輪転印刷機の中央下部の輪転印刷
機内部Aには、輪転印刷機内部Aと両側のインキングロ
ーラー群R,Rを遮断し、インキングローラー群R,R
で発生するインキミストの飛散を防止するために、イン
キングローラー群R,Rと相対するように一対のプロテ
クター51,51が設けられている。
【0003】図17に従来より輪転印刷機に設けられた
プロテクター51の単体を示す。プロテクター51は、
インキングローラー群Rの軸方向長さよりも長い横幅
の、薄板状の金属製で、インキングローラ群Rをさえぎ
ることが可能なたて幅の略四辺形状のプロテクター部材
9と、プロテクター部材9の上下端に固定されたプロテ
クター部材9の横幅よりも長い軸20,20と、印刷機
構を両側で支持している輪転印刷機のフレーム52,5
3に設けられている支持手段41として構成されてい
る。
【0004】支持手段41は、軸20,20の軸端を支
持可能な断面がU字形状のブラケット5であり、ブラケ
ット5…に軸20,20の両端を支持することでプロテ
クター部材9が支持されるようになっている。
【0005】輪転印刷機内部Aのプロテクター51,5
1は、常時取り付けられており、主に、印刷中のイン
キ、湿し水の飛散を防ぎ、輪転印刷機内部Aを通過する
ウエブ紙Wが汚れること、及び輪転印刷機内部A内が汚
れることを防いでいる。
【0006】そして上記構成のプロテクター51,51
のプロテクター部材9,9を取り外す場合は、主とし
て、インキングローラー群R,Rの保守・点検のときで
あり、図1中に示されるボタンボックスTの安全ボタン
を押し、輪転印刷機が運転できないように安全保持して
から、輪転印刷機内部Aに作業者が入り、プロテクター
部材9,9を取り外して作業を行う。
【0007】他方、2つの輪転印刷機間を走行する印刷
用紙の上方に取り付けるカバーとして、可撓性シートの
平行な2辺に棒状部材を一体に取り付けたものが特開平
10−6469号公報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図17に示される従来
の輪転印刷機内部Aのプロテクター51は、インキング
ローラー群R、湿し水装置Sからのインキ、湿し水の飛
散によりプロテクター部材9が汚れ、つぎのような問題
が生じた。
【0009】(1)プロテクター部材9に付着した汚れ
が溜り、下方へ流れ落ち、輪転印刷機内部Aを汚す原因
となるので、プロテクター部材9を頻繁に洗浄しなけれ
ばならなかった。しかし、プロテクター部材9,9は、
金属製の薄板でできていると共に、形状の大きなものな
ので取り扱いにくい上、重量もあり、輪転印刷機の台数
に比例して使用個数も多いこともあって、洗浄するため
に運搬する手数及び洗浄の手数も大変であった。
【0010】(2)プロテクター部材9,9を洗浄して
いる間の輪転印刷機は、印刷運転すべきではないので、
プロテクター部材9,9を洗浄する時間に制約が生じ
る。この制約をなくすには、予備のプロテクター部材
9,9を準備しておいて、洗浄するときにこの予備のプ
ロテクター部材9,9と交換するようにするとよいが、
この場合、従来は、予備のプロテクター部材9,9を保
管するために比較的広いスペースの確保を必要とした。
【0011】また、特開平10−6469号公報に開示
されているカバーは、上方から降りかかる飛散インキに
よって輪転印刷機間を走行する印刷用紙が汚れるのを防
止しようとするもので、インキミストの飛散源とウエブ
紙の間をインキミストの飛散源近傍位置で遮断するもの
でないため、インキミストの飛散そのものを防止し得な
い。更に、カバー部材である可撓性シートとこれを輪転
印刷機に取り付けるための棒状部材が一体に構成されて
いて分離できないため、予備を保管するにあたって、少
なくとも棒状部材を収容し得るだけの長さを有する収容
スペースを必要とするものであった。
【0012】この発明は、前記従来の技術がかかえてい
た課題を一挙に解決しようとするもので、プロテクター
部材を厚さが薄く、柔軟な扁平材としたことで、軽量で
運搬しやすく、洗浄しやすく、かつ折り畳む等によって
縮小した形態で極めて小さな収容スペースに予備品を保
管できるようにしたプロテクターを提供することを目的
としている。
【0013】また、プロテクター部材を厚さが薄く柔軟
な扁平材としてプロテクター部材を交換して使うことが
極めて容易であるようにすることにより、プロテクター
部材の取り扱いが容易であるうえ、洗浄する時間に制約
されず、またいくつかのプロテクター部材をまとめて洗
浄することにより、洗浄する時間を短縮することの可能
な輪転印刷機のプロテクターを提供することを目的とし
ている。
【0014】更に、従来のプロテクター部材と同じ構成
にしたプロテクター基板材に張り広げて取り付けるプロ
テクター部材を複数枚重ね合わせて形成し、表面側から
順次取り外し可能にして使用し、またはプロテクター部
材を複数枚分連結させて巻取体として形成し、プロテク
ター部材を順次引き出して張り広げて使用することによ
り、プロテクターの交換作業時間を短縮することが可能
であり、かつ、作業を大幅に省力化できる輪転印刷機の
プロテクターを提供することを目的とするのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の輪転印刷機のプロテクターは、インキ供
給元から版胴に装着した刷版面に至るインキングローラ
ー群をウエブ紙の走行経路に沿って設けた輪転印刷機に
おいて、ウエブ紙の走行経路に対してインキングローラ
ー群をさえぎることができる大きさ及び形状に形成した
プロテクター部材を、柔軟な扁平材にて構成し、このプ
ロテクター部材をインキングローラー群とウエブ紙の走
行経路間であってインキングローラー群の近傍に張り広
げて設けた構成になっている。
【0016】前記プロテクター部材を略四辺形に形成
し、その平行な2辺と連係及び分離可能な支持手段を介
して輪転印刷機のフレームに支持させ、プロテクター部
材のみを取り付け、取り外し可能に設けた。
【0017】また、前記略四辺形に形成しプロテクター
部材をプロテクター基板材に取り外し可能に張り広げて
取り付け、このプロテクター部材がインキングローラー
群に対向するようにしてプロテクター基板材を輪転印刷
機のフレームに支持させた。
【0018】また、前記プロテクター部材をプロテクタ
ー基板材に複数枚重ね合わせると共に、表面側から順次
1枚ずつ取り外し可能に取り付けた。
【0019】更に、ウエブ紙の走行経路に対してインキ
ングローラー群をさえぎることができる大きさを1枚分
としたときに、プロテクター部材を複数枚分を一方向に
連続した長さにすると共に、これを巻取体として形成
し、このプロテクター部材を順次引き出して張り広げ可
能であるように巻取体及び引き出し端と連係及び分離可
能な支持手段を介して輪転印刷機のフレームに支持した
【0020】
【作 用】プロテクター部材の取り外し、取り付け
は、インキングローラー群の保守・点検のとき、及びイ
ンキングローラー群と湿し水装置からのインキと湿し水
の飛散によりこれが汚れたときに連係及び分離可能な支
持手段に対する取り外し、取り付けを行う。
【0021】また、プロテクター部材が、プロテクター
基板材に取り外し可能に張り広げ取り付ける構成にされ
たものは、プロテクター基板材に対する取り外し、取り
付けを行う。また、プロテクター部材が、プロテクター
基板材に複数枚重ね合わされたものは、プロテクター基
板材から1枚ずつ剥していくことにより、順次新しいプ
ロテクター部材にかえられる。
【0022】プロテクター部材が、複数枚分一方向に連
続した長さになっていると共に、これを巻取体として形
成されたものは、これを順次巻取体から引き出していく
ことにより、インキングローラー群に対向する部分が新
しいプロテクター部材にかえられる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
1及び図2から図16を参照して説明する。図1はプロ
テクターが設けられた輪転印刷機の、ローラー配列とプ
ロテクターとの関係を示す概略側面図を示し、図2から
図8、図10、図12、図13は、図1のZ視図を示
し、この発明のいくつかの実施の形態を示す。また、図
9は図8のX−X矢視図を示し、図11は図10Y−Y
矢視図を示す。また図14から図16は、この発明のプ
ロテクターが設けられた他の輪転印刷機の、ローラー配
列とプロテクターとの関係を示す概略側面図を示す。
【0024】図1には、インキ供給元Kからインキング
ローラ群Rを経て版胴Pに装着した刷版面にインキを供
給すると共に、湿し水装置Sにて版胴Pに装着した刷版
面に水を供給して、ブランケット胴Bを介してウエブ紙
Wに印刷する印刷機構をウエブ紙Wの両側に相対して設
けた輪転印刷機が示されており、輪転印刷機の中央下部
の輪転印刷機内部Aには、輪転印刷機内部Aと両側のイ
ンキングローラー群Rをさえぎり、インキングローラー
群R,Rで発生するインキミストの飛散を防止するため
にインキングローラー群Rと相対するようにプロテクタ
ー1,1が張り広げて設けられている。
【0025】図2から図13にこの発明のいくつかの実
施の形態である輪転印刷機の内部に設けられている単体
のプロテクター1a〜1jを示す。なお、以下の説明で
は、プロテクター1は、この発明の実施の形態であるプ
ロテクター1a〜1jを総称する。なお、以下の説明に
おいて、図17に示した従来のものと同一構成部材は同
一符号を付し、さらに、各実施の形態においても共通の
部材は同一の符号を付してそれぞれ説明する。
【0026】図2に示したプロテクター1aは、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い
横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可能
なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材、
例えば織布、不織布、ニット、紙等の素材(以下、柔軟
な扁平材という)からなるプロテクター部材2aと、プ
ロテクター部材2aの略四辺形状の上下の両端縁を横幅
全体にわたって折り返し、折り返し内部が中空の貫通穴
とした折り返し部3,3と、折り返し部3,3の貫通穴
に折り返し部3,3の横幅より等分に突出するように挿
入したプロテクター部材2aの横幅よりも長い支持手段
41aである軸4,4と、この軸4,4の両端を支持す
るために印刷機構の両側のフレーム52,53に設けら
れている支持手段41aであるブラケット5…とで構成
されている。
【0027】支持手段41aは、プロテクター部材2a
と連係及び分離可能な軸4,4と、軸4,4の軸端を支
持可能な断面形状がU字形状で、軸4,4の軸端を取り
付け、取り外し可能であるように設けたブラケット5で
あり、ブラケット5…で軸4,4の両端を支持すること
でプロテクター部材2aを張り広げて取り外し可能に支
持している。折り返し部3,3は横幅の全域を折り返す
のではなく、部分的に複数個所を折り返したものに軸
4,4を挿入して使用してもよい。
【0028】図3に示したプロテクター1bは、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い
横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可能
なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材か
らなるプロテクター部材2bと、プロテクター部材2b
の略四辺形状の左右の両端縁をたて幅全体にわたって折
り返し、折り返し内部が中空の貫通穴とした折り返し部
43,43と、折り返し部43,43の貫通穴に折り返
し部43,43のたて幅より等分に突出するように挿入
したプロテクター部材2bのたて幅よりも長い支持手段
41bである軸14,14と、上記フレーム52,53
に設けられている支持手段41bであるブラケット1
5,15,16,16とで構成されている。
【0029】支持手段41bは、プロテクター部材2b
と連係及び分離可能な14,14と軸14,14の軸端
を支持可能な断面形状がU字形状で開口部を塞ぐ適宜な
キャップを備え、軸14,14の軸端を取り付け、取り
外し可能であるように設けたブラケット15,15とブ
ラケット16,16であり、下側のブラケット16,1
6はプロテクター部材2b、及び軸14,14の自重を
受け得るようになっている。ブラケット15,15,1
6,16に軸14,14の両端を支持させることでプロ
テクター部材2bは張り広げて取り外し可能に取り付け
られる。折り返し部43,43はたて幅の全域を折り返
すのではなく、部分的に複数個所を折り返したものに軸
14,14を挿入して使用してもよい。
【0030】折り返し部を止めるには、縫い合わせ、ボ
タン止め、後に説明するスライドファスナーまたは面フ
ァスナー止め等適宜の手段によってよく、縫い合わせの
場合を除き軸4又は軸14は取り外し可能である必要が
ない。
【0031】図4に示したプロテクター1cは、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い
横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可能
なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材か
らなるプロテクター部材2cと、プロテクター部材2c
の略四辺形状の左右の両側部に均等の間隔で設けた複数
の貫通穴7…と、フレーム52,53に設けられている
支持手段41cとで構成されている。
【0032】支持手段41cは、複数の貫通穴7…と対
応するように、フレーム52,53の内面に設けられた
複数のブラケット12…と、この対応するブラケット1
2…と貫通穴7…とを連係及び分離可能な複数の引張ス
プリング8…とで構成され、各引張スプリング8…がプ
ロテクター部材2cを外側へ引張ることにより、プロテ
クター部材2cに張力を与え張り広げて取り外し可能に
支持している。
【0033】均等に複数設けられている引張スピリング
8…を支持している複数のブラケット12…を、各フレ
ーム52,53に取り付けるものをそれぞれ一体状に形
成してもよい。
【0034】図5に示したプロテクター1dは、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い
横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可能
なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材か
らなるプロテクター部材2dと、プロテクター部材2d
の略四辺形状の上下の両側部に均等の間隔で設けた複数
の貫通穴7…と、フレーム52,53に設けられている
支持手段41dで構成されている。
【0035】支持手段41dは、プロテクター部材2d
の上下に各端縁の外側近傍位置に両フレーム52,53
間にわたって設けられている軸4,4と、軸4,4の両
端部を支持するためにフレーム52,53の内面に設け
られた複数のブラケット44…と、軸4,4に取り付け
られ、複数の貫通穴7…と対応するように設けられてい
るブラケット42…と、この対応するブラケット42…
と貫通穴7の間に設けられ、両端がそれぞれブラケット
42と貫通穴7とを連係及び分離可能な複数の引張スプ
リング8…とで構成され、この複数の引張スプリング8
…がプロテクター部材2dを外側へ引張ることによりプ
ロテクター部材2dに張力を与え張り広げて取り外し可
能に支持している。
【0036】図4,図5にて示した両プロテクター部材
2c,2dの貫通穴7を、各プロテクター部材2c,2
dの4隅にのみ設け、この4隅をそこに設けた貫通穴4
と連係及び分離可能な引張スプリング8によって引張
り、プロテクター部材2c,2dを引張り広げるように
してもよい。
【0037】図6に示したプロテクター1eは、、イン
キングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長
い横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可
能なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材
からなるプロテクター部材2eと、プロテクター部材2
eの左右の両側部を雌雄一対の止めボタン(プレスボタ
ン)10,10′によりフレーム52,53に取り付け
る支持手段41eとで構成されている。
【0038】支持手段41eは、プロテクター部材2e
と略同じたて幅の略四辺形状で、左右の両端の一方の端
をフレーム52,53の内側に取り付け、他方の端まで
の横幅が、プロテクター部材2eの横幅の端縁と適宜な
幅で重複する長さである、プロテクター部材2eと同
じ、または相違する柔軟かつ扁平な素材の支持部材1
1,11と、前記重複する個所である支持部材11,1
1の他方の端に、プロテクター部材2eの止めボタン1
0…と相対する位置に取り付けた複数の凹凸形状の雌雄
一対の止めボタンの他方の止めボタン10′…とで構成
され、前記両ボタン10,10′を雌雄合わせて止める
ことによりプロテクター部材2eを張り広げて支持して
いる。また、止まっている両ボタン10,10′をはず
すことにより支持手段41eとプロテクター部材2eと
を分離可能である。
【0039】図7に示したプロテクター1fは、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い
横幅で、インキングローラー群Rをさえぎることが可能
なたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材か
らなるプロテクター部材2fと、プロテクター部材2f
の上下の両端に均等の間隔で設けた複数の凹凸形状の雌
雄一対の止めボタンの一方の止めボタン10…と、軸
4,4を介してフレーム52,53に支持され、プロテ
クター部材2fの上下の両端部を一対の止めボタン1
0,10′によりフレーム52,53に取り付ける支持
手段41fとで構成されている。
【0040】支持手段41fは、プロテクター部材2f
と略同じ横幅の略四辺形状で、上下の一方の端縁を適宜
な長さで横幅全体にわたって折り返し、折り返し内部が
中空の貫通穴とした折り返し部3,3を設け、他方の端
までのたて幅が、プロテクター部材2fのたて幅の端縁
と適宜な幅で重複する長さがある、プロテクター部材2
fと同じ、または相違する柔軟かつ扁平な素材の支持部
材46,46と、前記重複する個所である支持部材41
fの他方の端に、プロテクター部材2fの止めボタン1
0と相対する位置に取り付けた複数の凹凸形状の雌雄一
対の止めボタンの他方の止めボタン10′…と、前記折
り返し部3,3の貫通穴に折り返し部3,3の横幅より
等分に突出するように挿入するプロテクター部材2fよ
りも長い軸4,4と、軸4,4の両端部を支持し、フレ
ーム52,53の内面に設けられた複数のブラケット4
4…とで構成され、プロテクター部材2fの止めボタン
10…と支持手段41fの止めボタン10′…を雌雄合
わせて止めることによりプロテクター部材2fを張り広
げて支持している。また、止まっている前記両ボタン1
0,10′をはずすことにより支持手段41fとプロテ
クター部材2fとを分離可能である。
【0041】図6、図7に示した支持部材11及び46
の材質はプロテクター部材2e及び2fと同じ材質では
なく、金属製の薄板にしてもよい。また、止めボタン
は、ボタンとボタン穴とを合わせることによりプロテク
ター部材2eと支持部材11,11、及びプロテクター
部材2fと支持部材46,46を取り付け、取り外し可
能に連結するようにしてもよい。ボタンとボタン穴はプ
ロテクター部材2e及び2fと支持手段41e及び41
fのどちら側にしてもよい。
【0042】さらに、他に図示してないが、プロテクタ
ー部材2e及び2fと支持手段41e及び41fとの取
り付け、取り外し可能な連結において、止めボタンに代
えてホックでもよく、また両側に2分割するテープを取
り付け、両側のテープを線で開閉するスライドファスナ
ーを使用するようにしてもよい。または、2種類の織物
で構成され、お互いに触れ合うことで2種類の織物が接
着する面ファスナー(例えば商品名クイックロン、YK
K株式会社製)を使用してもよい。
【0043】図8及び図9に示したプロテクター1g
は、インキングローラー群Rのローラーの軸方向の長さ
より長い横幅の薄板状の金属製で、インキングローラー
群Rをさえぎることが可能なたて幅の略四辺形状のプロ
テクター基板材19と、プロテクター基板材19の横幅
と略同じ横幅で、プロテクター基板材19のたて幅より
も長いたて幅の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平
材からなる取り付け、取り外し可能な汚れ付着体となる
プロテクター部材2gと、フレーム52,53に設けら
れている支持手段41gとで構成されている。
【0044】プロテクター基板材19は、プロテクター
基板材19の上下端部に固定された、プロテクター基板
材19の横幅よりも長い軸20,20と、プロテクター
基板材19の略四辺形状の上下端部で、かつインキング
ローラー群Rに臨まない側の表面に均等の間隔で直角に
設けた複数のピン21…とを有している。そしてプロテ
クター部材2gは、プロテクター基板材19のインキン
グローラー群Rに臨む表面に取り付けられ、上下端部に
は複数の貫通穴があり、プロテクター部材2gの上下端
部を上下の軸20,20で折り返してから貫通穴を前記
プロテクター基板材19の上下端部に設けられたピン2
1…に通すことによりプロテクター基板材19に張り広
げて取り外し可能に支持される。支持部材41gは、軸
20,20の軸端を支持可能な断面形状がU字形状で、
軸20,20の軸端を取り付け、取り外し可能であるよ
うに設けたブラケット5であり、ブラケット5…で軸2
0,20の両端を支持することで、プロテクター基板材
19及び汚れ付着体となるプロテクター部材2gを取り
外し可能に支持している。
【0045】図10及び図11に示したプロテクター1
hは、インキングローラー群Rのローラーの軸方向の長
さより長い横幅の、薄板状の金属製で、インキングロー
ラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略四辺形状の
プロテクター基板材19と、プロテクター基板材19の
横幅及びたて幅と略同じ大きさで、かつ裏側をコーティ
ングした紙質で剥離可能な剥離紙24を多数枚重ね合わ
せてなるプロテクター部材2hと、フレーム52,53
に設けられている支持手段41gとで構成されている。
【0046】プロテクター基板材19は、プロテクター
基板材19の上下端に固定された、プロテクター基板材
19の横幅よりも長い軸20,20と、プロテクター基
板材19の略四辺形状の上下端部で、かつインキングロ
ーラー群Rに臨む側の表面に均等の間隔で直角に設けた
複数のピン21…とを有している。そしてプロテクター
部材2hは、プロテクター基板材19のインキングロー
ラー群Rに臨む側の表面に取り付けられ、上下端部に複
数の貫通穴があり、その貫通穴を前記上下のピン21…
に通すことによりプロテクター基板材19に張り広げて
取り外し可能にに支持される。支持手段41hは、軸2
0,20を支持可能な断面形状がU字形状で軸20,2
0の軸端を取り付け、取り外し可能であるように設けた
ブラケット5であり、ブラケット5…で軸20,20の
両端を支持することでプロテクター基板材19及びプロ
テクター部材2hを取り外し可能に支持している。
【0047】プロテクター部材2hは、前記したよう
に、裏側をコーティングした紙質で剥離可能の剥離紙2
4を多数枚積層した重ね合わせた構成にしたが、これは
他の柔軟な扁平材を剥離可能に多数枚積層してもよい。
【0048】図12に示したプロテクター1iは、プロ
テクター1iの左右の一方の側に設けた、インキングロ
ーラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の、厚さが薄
く柔軟な扁平材を巻き込んだ巻取体28と、他方の側に
設けた、巻取体28より柔軟な扁平材を引き出す駆動部
31を設けた引き出し部29と、巻取体28と引き出し
部29との間に張り広げて引き出される帯状の連続して
いる柔軟な扁平材であるプロテクター部材2iと、フレ
ーム52,53に設けられ、巻取体28及び引出し部2
9と連係及び分離可能な支持手段41iであるブラケッ
ト30…とで構成されている。このプロテクター部材2
iの巻き込み方向の長さは、ウエブ紙の走行経路に対し
てインキングローラー群Rを横方向にさえぎることがで
きる大きさを1枚分としたときに、これの複数枚分を横
方向に連続した長さになっている。
【0049】巻取体28の軸心部に軸26を通し、フレ
ーム53に設けているブラケット30,30に軸26の
両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能に支持するこ
とにより、巻取体28は回転可能で、かつ連係及び分離
可能に支持される。
【0050】引き出し部29の軸心部に軸27を通し、
フレーム52に取り付けられているブラケット30,3
0に軸27の両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能
に支持することにより引き出し部29は、回転可能で、
かつ連係及び分離可能に支持される。
【0051】また、引き出し部29のどちらか片方端に
駆動部31であるハンドル32を設け、このハンドル3
2をまわすことにより引き出し部29を回転駆動させ、
プロテクター部材2iを巻取体28から引き出す。
【0051】図13に示したプロテクター1jは、プロ
テクター1jの上下方向の一方側に設けた、インキング
ローラー群Rをさえぎることが可能な横幅の、厚さが薄
く、柔軟な扁平材を巻き込んだ巻取体36と、他方の側
に設けた、巻取体36から柔軟な扁平材を引き出す駆動
部39を設けた引き出し部37と、巻取体36と引き出
し部37との間に張り広げて引き出される帯状の連続し
ている柔軟な扁平材であるプロテクター部材2jと、フ
レーム52,53に設けられ、巻取体36及び引き出し
部37と連係及び分離可能なブラケット5…からなる支
持手段41jとで構成されている。このプロテクター部
材2jの巻き込み方向の長さは、ウエブ紙の走行経路に
対してインキングローラー群Rをたて方向にさえぎるこ
とができる大きさを1枚分としたときに、これの複数枚
分をたて方向に連続した長さになっている。
【0053】巻取体36の軸心部に軸34を通し、フレ
ーム52,53に設けているブラケット5,5に軸34
の両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能に支持する
ことにより巻取体36は、回転可能で、かつ連係及び分
離可能に支持される。一方、引き出し部37の軸心部に
軸35を通し、フレーム52,53に設けているブラケ
ット5,5に軸35の両端を回転可能で、かつ連係及び
分離可能に支持することにより、引き出し部37は、回
転可能で、かつ連係及び分離可能に支持される。また、
引き出し部37のどちらか片方端に駆動部39であるハ
ンドル40を設け、このハンドル40を回転することに
より引き出し部37を回転駆動させ、プロテクター部材
2jを巻取体36から引き出す。
【0054】他に図示しないが、駆動部31及び39に
電動機を連結して設けることにより、プロテクター部材
2i及び2jをそれぞれの巻取体28及び36から遠隔
操作により引き出すようにしてもよい。
【0055】図14から図16は、この発明のプロテク
ター1(1a〜1j)を実施した、図1に示したものと
は相違する形態の輪転印刷機の概略側面図である。
【0056】図14は、ブランケット胴B、版胴P、イ
ンキングローラー群R等からなる印刷機構が単数組であ
る、所謂ハーフデッキ型の輪転印刷機を示し、図15
は、前記図1の実施の形態に示した輪転印刷機におい
て、その印刷機構の版胴P、インキングローラー群R等
をブランケット胴Bの上部に配列した輪転印刷機を示
す。また、図16は、輪転印刷機の中央にある圧胴Iに
対して印刷機構を四方に4個所設けた、所謂サテライト
型の輪転印刷機を示している。
【0057】次に、前記した各実施の形態のプロテクタ
ーの取り扱いについて説明する。
【0058】図1に示した輪転印刷機でのプロテクター
1の取り外し、取り付け作業は、インキングローラー群
Rの保守・点検のとき及びインキングローラー群Rと湿
し水装置Sからのインキと、湿し水の飛散により、プロ
テクター1のプロテクター部材、または汚れ付着体であ
る剥離紙が汚れたときに行う。
【0059】特に、後者のインキと湿し水の飛散による
プロテクター1のプロテクター部材の汚れに対しては定
期的に取り外して、きれいに洗浄し、あるいは汚れのな
いプロテクター部材と交換する。またプロテクター部材
として剥離紙を多数枚重ね合わせたものにあっては、そ
の汚れに応じて剥離紙を剥離してきれいな剥離紙を露出
させる。これらの作業の後、プロテクター1を元の位置
に復帰させる。
【0060】プロテクター1を取り外す場合は、最初に
ボタンボックスTの安全ボタンを押し、輪転印刷機が運
転できないように安全保持をしてから輪転印刷機内部A
に作業者が入り、以下のような作業を行う。
【0061】図2〜図7においては、プロテクター1a
〜1fのプロテクター部材2a〜2fを支持手段41a
〜41fから取り外す。
【0062】詳細には、図2に示すプロテクター1aに
おいては、フレーム52,53の内面に取り付けられて
いるブラケット5…から軸4,4が付いた状態のプロテ
クター部材2aを取り外し、プロテクター部材2aから
軸4,4を抜き、折り返し部3,3付きのプロテクター
部材2aだけにする。
【0063】折り返し部をボタン止め、スライドファス
ナーまたは面ファスナー止めにした場合には、ブラケッ
ト5…から軸4,4を取り外すことなく、折り返し部の
ボタン止め、スライドファスナーまたは面ファスナー止
めのみをはずして、プロテクター部材2aだけにする。
【0064】また、図3に示すプロテクター1bにおい
ては、フレーム52,53の内面に取り付けられている
ブラケット15,15,16,16から軸14,14が
付いた状態のプロテクター部材2bを取り外し、プロテ
クター部材2bから軸14,14を抜き、折り返し部4
3,43付きのプロテクター部材2bだけにする。
【0065】図4及び図5に示すプロテクター1c,1
dにおいては、プロテクター部材2c,2dを支持して
いる引張スプリング8…の他方の端部を貫通穴7…から
取り外し、貫通穴7…付きのプロテクター部材2c,2
dだけにする。
【0066】図6、図7に示すプロテクター1e,2f
においては、プロテクター部材2d,2fを支持してい
る支持部材11,11,46,46の雌雄合わされてい
る止めボタン10…,10′…を取り外し、止めボタン
10…付きのプロテクター部材2e,2fだけにする。
【0067】これら図2〜図7に示されたプロテクター
1a〜1fにあっては、それぞれ前記したようにして取
り外されたプロテクター部材2a〜2fは厚さが薄く、
柔軟な扁平材からなり、柔軟で軽く、折り畳み可能であ
り、洗浄場所まで持ち運びも楽であり、洗浄するのも容
易である。また、折り畳む等によって縮小した形態で極
めて小さな収納スペースに予備品を保管できる。加えて
プロテクター部材2a〜2fとこれを決められた位置に
張り広げるための手段とを分離可能に構成し、プロテク
ター部材2a〜2fのみを取り付け及び取外して交換で
きるようにしたので、取り外したプロテクター部材2a
〜2fは予備品と交換して使うことが極めて容易であ
る。
【0068】洗浄後、または予備品のプロテクター部材
2a〜2fは、前記支持手段41a〜41fへ取り外し
とは逆の動作をして取り付け、プロテクター1a〜1f
を復帰させる。
【0069】図8及び図9に示すプロテクター1gにお
いては、フレーム52,53の内面に取り付けられてい
るブラケット5…に支持されたままのプロテクター基板
材19から、または前記ブラケット5…からプロテクタ
ー基板材19を取り外し、これのピン21に差し込まれ
て支持されている汚れ付着体であるプロテクター部材2
gを取り外す。取り外されたプロテクター部材2gは厚
さが薄く、柔軟な扁平材からなり、柔軟で軽く、折り畳
み可能であり、洗浄場所まで持ち運びも楽であり、洗浄
するにも容易である。また、折り畳む等によって縮小し
た形態で極めて小さな収納スペースに予備品を保管でき
る。加えて、前記プロテクター部材2gのプロテクター
基板材19に対する取り付け、取り外しの容易さ及び予
備品の保管の容易さが相俟って、取り外したプロテクタ
ー部材2gは予備品と交換して使うことが極めて容易で
ある。
【0070】洗浄後、または予備品のプロテクター部材
2gは、前記した取り外しとは逆の動作にてプロテクタ
ー基板材19に支持し、これを支持手段41gに取り付
け、プロテクター1gを復帰させる。
【0071】図10、図11に示すプロテクター1hに
おいては、フレーム52,53の内面に取り付けられて
いるブラケット5…からプロテクター基板材19を取り
外す。ついで、インキングローラー群R側に張り広げ支
持されているプロテクター部材2hのうち、表面側にあ
って汚れている剥離紙24を1枚剥ぎ取る。
【0072】その後、まだ多数の剥離紙24からなるプ
ロテクター部材2hが取り付けてあるプロテクター基板
材19を支持手段41hのブラケット5…へ取り外しと
は逆の動作をして取り付け復帰させる。
【0073】または、プロテクター1hは支持手段41
hに取り付けたままで、定期的に、汚れ具合に応じて、
剥離紙24だけを取り除いてもよい。
【0074】図12、図13に示すプロテクター1i,
1jにおいては、それぞれのプロテクター部材2i,2
jの汚れに応じて、あるいは定期的に駆動部31及び3
9のハンドル32及び40を回転し、プロテクター部材
2i,2jの汚れている部分を引き出し部29及び37
に巻き取る。これにより、プロテクター部材2i,2j
の新しい汚れていない部分がインキングローラー群Rに
対向される。
【0075】以上の各操作により、それぞれ汚れのない
プロテクター1a〜1jとして輪転印刷機内部Aへ取り
付け復帰した後、作業者は、輪転印刷機内部Aから出て
ボタンボックスTの安全解除ボタンを押し、輪転印刷機
の安全保持を解除する。
【0076】
【発明の効果】この発明は以上の記載の通りであるの
で、この発明の実施により、輪転印刷機のプロテクター
は、プロテクターのプロテクター部材を厚さが薄く、柔
軟な扁平材としたことで、軽く、折り畳み可能であり、
これらが汚れて交換するときに、洗浄する場所までの運
搬することが容易であり、また洗浄し易い。また、この
プロテクター部材は折り畳む等によって縮小した形態で
予備品として極めて小さなスペースに保管することがで
きる。加えて、プロテクター部材とこれを決められた位
置に張り広げるための手段とを分離可能に構成し、プロ
テクター部材のみを取り付け及び取り外して交換できる
ようにしたので、プロテクター部材を交換して使うこと
が極めて容易である。そしてこのようにプロテクター部
材の取り扱いが容易であることにより、洗浄する時間に
制約されず、またいくつかのプロテクター部材を一緒に
洗浄することによって洗浄する時間を短縮することがで
きる。
【0077】さらに、プロテクターのプロテクター基板
材にプロテクター部材を張り広げて、複数枚重ね合わせ
たものを取り付け、これを適宜あるいは定期的に表面側
から順次取り外すようにした請求項4に記載した発明で
は、汚れたプロテクター部材を使い捨てにでき、これに
より、プロテクター部材の洗浄、運搬が不要になり、作
業の大幅な省力化を図ることができる。なお、使い捨て
にすることができることについては、他の請求項に記載
の発明においても同様にすることができる。
【0078】また、プロテクターのプロテクター部材を
複数枚分連続させて巻き込んだ巻取体とし、この巻取体
から順次プロテクター部材を引き出して張り広げて使う
引き出し式とした請求項5記載の発明では、プロテクタ
ー部材の交換作業時間を短縮することができると共に、
交換作業の大幅な省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロテクターが設けられた輪転印刷機の、ロー
ラー配列とプロテクターとの関係を示す概略側面図であ
る。
【図2】この発明の実施の形態を示す図1の矢視図であ
る。
【図3】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図4】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図5】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図6】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図7】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図8】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視図
である。
【図9】図8のX−X断面矢視図である。
【図10】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視
図である。
【図11】図10のY−Y断面矢視図である。
【図12】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視
図である。
【図13】この発明の他の実施の形態を示す図1の矢視
図である。
【図14】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図15】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図16】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図17】従来のプロテクターを示す図1のZ矢視図で
ある。
【符号の説明】
1,1a〜1j,51…プロテクター、2a〜2j,9
…プロテクター部材、3…折り返し部、4,14,2
0,26,27,34,35…軸、5…ブラケット、7
…貫通穴、8…引張スプリング、10,10′…止めボ
タン、11,46…支持部材、12,15,16,3
0,42,44…ブラケット、19…プロテクター基板
材、21…ピン、24…剥離紙、28,36…巻取体、
29,37…引き出し部、31,39…駆動部、32,
40…ハンドル、41,41a〜41j…支持手段、4
3…折り返し部、52,53…フレーム、A…輪転印刷
機内部、B…ブランケット胴、I…圧胴、K…インキ供
給元、P…版胴、R…インキングローラー群、S…湿し
水装置、T…ボタンボックス、W…ウエブ紙。
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 輪転印刷機のプロテクター
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、版胴に装着した
刷版面にインキを供給するインキングローラー群と相対
する位置で、インキングローラー群からのインキ飛散を
さえぎるために設けられている輪転印刷機のプロテクタ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、プロテクターが設けられた輪転
印刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を概略
的に示す側面図である。この図1には、インキ供給元K
からインキングローラー群Rを経て版胴Pに装着した刷
版面にインキを供給すると共に、湿し水装置Sにて版胴
Pに装着した刷版面に水を供給して、ブランケット胴B
を介してウエブ紙Wに印刷する印刷機構をウエブ紙Wの
両側に相対して設けた、いわゆるB−Bタイプの輪転印
刷機が示されており、輪転印刷機の中央下部の輪転印刷
機内部Aには、輪転印刷機内部Aと両側のインキングロ
ーラー群R,Rを遮断し、インキングローラー群R,R
で発生するインキミストの飛散を防止するために、イン
キングローラー群R,Rと相対するように一対のプロテ
クター51,51が設けられている。
【0003】図17に従来より輪転印刷機に設けられた
プロテクター51の単体を示す。プロテクター51は、
インキングローラー群Rの軸方向長さよりも長い横幅
の、薄板状の金属製で、インキングローラ群Rをさえぎ
ることが可能なたて幅の略四辺形状のプロテクター部材
9と、プロテクター部材9の上下端に固定されたプロテ
クター部材9の横幅よりも長い軸20,20と、印刷機
構を両側で支持している輪転印刷機のフレーム52,5
3に設けられている支持手段41として構成されてい
る。
【0004】支持手段41は、軸20,20の軸端を支
持可能な断面がU字形状のブラケット5であり、ブラケ
ット5…に軸20,20の両端を支持することでプロテ
クター部材9が支持されるようになっている。
【0005】輪転印刷機内部Aのプロテクター51,5
1は、常時取り付けられており、主に、印刷中のイン
キ、湿し水の飛散を防ぎ、輪転印刷機内部Aを通過する
ウエブ紙Wが汚れること、及び輪転印刷機内部A内が汚
れることを防いでいる。
【0006】そして上記構成のプロテクター51,51
のプロテクター部材9,9を取り外す場合は、主とし
て、インキングローラー群R,Rの保守・点検のときで
あり、図1中に示されるボタンボックスTの安全ボタン
を押し、輪転印刷機が運転できないように安全保持して
から、輪転印刷機内部Aに作業者が入り、プロテクター
部材9,9を取り外して作業を行う。
【0007】他方、2つの輪転印刷機間を走行する印刷
用紙の上方に取り付けるカバーとして、可撓性シートの
平行な2辺に棒状部材を一体に取り付けたものが特開平
10−6469号公報に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図17に示される従来
の輪転印刷機内部Aのプロテクター51は、インキング
ローラー群R、湿し水装置Sからのインキ、湿し水の飛
散によりプロテクター部材9が汚れ、つぎのような問題
が生じた。
【0009】(1)プロテクター部材9に付着した汚れ
が溜り、下方へ流れ落ち、輪転印刷機内部Aを汚す原因
となるので、プロテクター部材9を頻繁に洗浄しなけれ
ばならなかった。しかし、プロテクター部材9,9は、
金属製の薄板でできていると共に、形状の大きなものな
ので取り扱いにくい上、重量もあり、輪転印刷機の台数
に比例して使用個数も多いこともあって、洗浄するため
に運搬する手数及び洗浄の手数も大変であった。
【0010】(2)プロテクター部材9,9を洗浄して
いる間の輪転印刷機は、印刷運転すべきではないので、
プロテクター部材9,9を洗浄する時間に制約が生じ
る。この制約をなくすには、予備のプロテクター部材
9,9を準備しておいて、洗浄するときにこの予備のプ
ロテクター部材9,9と交換するようにするとよいが、
この場合、従来は、予備のプロテクター部材9,9を保
管するために比較的広いスペースの確保を必要とした。
【0011】また、特開平10−6469号公報に開示
されているカバーは、上方から降りかかる飛散インキに
よって輪転印刷機間を走行する印刷用紙が汚れるのを防
止しようとするもので、インキミストの飛散源とウエブ
紙の間をインキミストの飛散源近傍位置で遮断するもの
でないため、インキミストの飛散そのものを防止し得な
い。
【0012】この発明は、前記従来の技術がかかえてい
た課題を一挙に解決しようとするもので、プロテクター
部材を厚さが薄く、柔軟な扁平材としたことで、軽量で
運搬しやすく、洗浄しやすく、かつ折り畳む等によって
縮小した形態で極めて小さな収容スペースに予備品を保
管できるようにしたプロテクターを提供することを目的
としている。
【0013】また、プロテクター部材を厚さが薄く柔軟
な扁平材としてプロテクター部材を交換して使うことが
極めて容易であるようにすることにより、プロテクター
部材の取り扱いが容易であるうえ、洗浄する時間に制約
されず、またいくつかのプロテクター部材をまとめて洗
浄することにより、洗浄する時間を短縮することの可能
な輪転印刷機のプロテクターを提供することを目的とし
ている。
【0014】更に、従来のプロテクター部材と同じ構成
にしたプロテクター基板材に張り広げて取り付けるプロ
テクター部材を複数枚重ね合わせて形成し、表面側から
順次取り外し可能にして使用し、またはプロテクター部
材を複数枚分連結させて巻取体として形成し、プロテク
ター部材を順次引き出して張り広げて使用することによ
り、プロテクターの交換作業時間を短縮することが可能
であり、かつ、作業を大幅に省力化できる輪転印刷機の
プロテクターを提供することを目的とするのである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の輪転印刷機のプロテクターは、インキ供
給元から版胴に装着した刷版面に至るインキングローラ
ー群をウエブ紙の走行経路に沿って設けた輪転印刷機に
おいて、ウエブ紙の走行経路に対してインキングローラ
ー群をさえぎることができる大きさ及び形状に柔軟な扁
平材で形成したプロテクター部材を、これと同様の大き
さ及び形状のプロテクター基板材に、取り外し可能に張
り広げて取り付け、このプロテクター部材を取り付けた
プロテクター基板材を、プロテクター部材がインキング
ローラー群とウエブ紙の走行経路間にあってインキング
ローラー群とその近傍で対向するようにして輪転印刷機
のフレームに支持させた構成になっている。
【0016】また、前記プロテクター部材をプロテクタ
ー基板材に複数枚重ね合わせると共に、表面側から順次
1枚ずつ取り外し可能に取り付けた。
【0017】
【作 用】インキングローラー群からのインキミス
ト、すなわちインキと湿し水の飛散はプロテクター基板
材に取り付けられたプロテクター部材にて受けられる。
そしてこれの汚れ具合に応じてプロテクター基板材から
プロテクター部材を取り外して新しいものと交換する。
【0018】そして上記プロテクター部材がプロテクタ
ー基板材に複数枚重ね合わせたものにあっては、これを
プロテクター基板材から1枚ずつ剥がしていくことによ
り、順次新しいプロテクター部材をインキング群に対向
させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施例と、この
実施例と技術的関連はあるものの、特許請求の範囲を構
成しないこの発明の参考例とについて図面に基づいて説
明する。なお、この各図において、図8乃至図11は上
記した従来の技術における課題を解決するためのこの発
明における実施例に関わり、図2乃至図7及び図12、
図13はこの発明の参考例に関わり、図1及び図14乃
至図16はこの発明の実施例及び参考例の双方に共通す
る技術に関わり、図17は従来技術を示している。
【0020】まず、図1はプロテクターが設けられた輪
転印刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示
す概略側面図を示し、図2から図8、図10、図12、
図13は、図1のZ視図を示し、また、図9は図8のX
−X矢視図を示し、図11は図10Y−Y矢視図を示
す。また図14から図16は、この発明のプロテクター
が設けられた他の輪転印刷機の、ローラー配列とプロテ
クターとの関係を示す概略側面図を示す。
【0021】図1には、インキ供給元Kからインキング
ローラー群Rを経て版胴Pに装着した刷版面にインキを
供給すると共に、湿し水装置Sにて版胴Pに装着した刷
版面に水を供給して、ブランケット胴Bを介してウエブ
紙Wに印刷する印刷機構をウエブ紙Wの両側に相対して
設けた輪転印刷機が示されており、輪転印刷機の中央下
部の輪転印刷機内部Aには、輪転印刷機内部Aと両側の
インキングローラー群Rをさえぎり、インキングローラ
ー群R,Rで発生するインキミストの飛散を防止するた
めにインキングローラー群Rと相対するようにプロテク
ター1,1が張り広げて設けられている。
【0022】図2から図13にこの発明のいくつかの
考例と実施例である輪転印刷機の内部に設けられている
単体のプロテクター1a〜1jを示す。なお、以下の説
明では、プロテクター1は、この発明の実施の形態であ
るプロテクター1a〜1jを総称する。なお、以下の説
明において、図17に示した従来のものと同一構成部材
は同一符号を付し、さらに、各実施の形態においても共
通の部材は同一の符号を付してそれぞれ説明する。
【0023】図2に示したプロテクター1aは、この発
明の第1の参考例を示すもので、インキングローラー群
Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、インキ
ングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略四
辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材、例えば織布、不
織布、ニット、紙等の素材(以下、柔軟な扁平材とい
う)からなるプロテクター部材2aと、プロテクター部
材2aの略四辺形状の上下の両端縁を横幅全体にわたっ
て折り返し、折り返し内部が中空の貫通穴とした折り返
し部3,3と、折り返し部3,3の貫通穴に折り返し部
3,3の横幅より等分に突出するように挿入したプロテ
クター部材2aの横幅よりも長い支持手段41aである
軸4,4と、この軸4,4の両端を支持するために印刷
機構の両側のフレーム52,53に設けられている支持
手段41aであるブラケット5…とで構成されている。
【0024】支持手段41aは、プロテクター部材2a
と連係及び分離可能な軸4,4と、軸4,4の軸端を支
持可能な断面形状がU字形状で、軸4,4の軸端を取り
付け、取り外し可能であるように設けたブラケット5で
あり、ブラケット5…で軸4,4の両端を支持すること
でプロテクター部材2aを張り広げて取り外し可能に支
持している。折り返し部3,3は横幅の全域を折り返す
のではなく、部分的に複数個所を折り返したものに軸
4,4を挿入して使用してもよい。
【0025】図3に示したプロテクター1bは、この発
明の第2の参考例を示したもので、インキングローラー
群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、イン
キングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略
四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなるプロテ
クター部材2bと、プロテクター部材2bの略四辺形状
の左右の両端縁をたて幅全体にわたって折り返し、折り
返し内部が中空の貫通穴とした折り返し部43,43
と、折り返し部43,43の貫通穴に折り返し部43,
43のたて幅より等分に突出するように挿入したプロテ
クター部材2bのたて幅よりも長い支持手段41bであ
る軸14,14と、上記フレーム52,53に設けられ
ている支持手段41bであるブラケット15,15,1
6,16とで構成されている。
【0026】支持手段41bは、プロテクター部材2b
と連係及び分離可能な14,14と軸14,14の軸端
を支持可能な断面形状がU字形状で開口部を塞ぐ適宜な
キャップを備え、軸14,14の軸端を取り付け、取り
外し可能であるように設けたブラケット15,15とブ
ラケット16,16であり、下側のブラケット16,1
6はプロテクター部材2b、及び軸14,14の自重を
受け得るようになっている。ブラケット15,15,1
6,16に軸14,14の両端を支持させることでプロ
テクター部材2bは張り広げて取り外し可能に取り付け
られる。折り返し部43,43はたて幅の全域を折り返
すのではなく、部分的に複数個所を折り返したものに軸
14,14を挿入して使用してもよい。
【0027】折り返し部を止めるには、縫い合わせ、ボ
タン止め、後に説明するスライドファスナーまたは面フ
ァスナー止め等適宜の手段によってよく、縫い合わせの
場合を除き軸4又は軸14は取り外し可能である必要が
ない。
【0028】図4に示したプロテクター1cは、この発
明の第3の参考例を示したもので、インキングローラー
群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、イン
キングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略
四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなるプロテ
クター部材2cと、プロテクター部材2cの略四辺形状
の左右の両側部に均等の間隔で設けた複数の貫通穴7…
と、フレーム52,53に設けられている支持手段41
cとで構成されている。
【0029】支持手段41cは、複数の貫通穴7…と対
応するように、フレーム52,53の内面に設けられた
複数のブラケット12…と、この対応するブラケット1
2…と貫通穴7…とを連係及び分離可能な複数の引張ス
プリング8…とで構成され、各引張スプリング8…がプ
ロテクター部材2cを外側へ引張ることにより、プロテ
クター部材2cに張力を与え張り広げて取り外し可能に
支持している。
【0030】均等に複数設けられている引張スリング
8…を支持している複数のブラケット12…を、各フレ
ーム52,53に取り付けるものをそれぞれ一体状に形
成してもよい。
【0031】図5に示したプロテクター1dは、この発
明の第4の参考例を示したもので、インキングローラー
群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、イン
キングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略
四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなるプロテ
クター部材2dと、プロテクター部材2dの略四辺形状
の上下の両側部に均等の間隔で設けた複数の貫通穴7…
と、フレーム52,53に設けられている支持手段41
dで構成されている。
【0032】支持手段41dは、プロテクター部材2d
の上下に各端縁の外側近傍位置に両フレーム52,53
間にわたって設けられている軸4,4と、軸4,4の両
端部を支持するためにフレーム52,53の内面に設け
られた複数のブラケット44…と、軸4,4に取り付け
られ、複数の貫通穴7…と対応するように設けられてい
るブラケット42…と、この対応するブラケット42…
と貫通穴7の間に設けられ、両端がそれぞれブラケット
42と貫通穴7とを連係及び分離可能な複数の引張スプ
リング8…とで構成され、この複数の引張スプリング8
…がプロテクター部材2dを外側へ引張ることによりプ
ロテクター部材2dに張力を与え張り広げて取り外し可
能に支持している。
【0033】図4,図5にて示した両プロテクター部材
2c,2dの貫通穴7を、各プロテクター部材2c,2
dの4隅にのみ設け、この4隅をそこに設けた貫通穴4
と連係及び分離可能な引張スプリング8によって引張
り、プロテクター部材2c,2dを引張り広げるように
してもよい。
【0034】図6に示したプロテクター1eは、、この
発明の第5の参考例を示したもので、インキングローラ
ー群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、イ
ンキングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の
略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなるプロ
テクター部材2eと、プロテクター部材2eの左右の両
側部を雌雄一対の止めボタン(プレスボタン)10,1
0′によりフレーム52,53に取り付ける支持手段4
1eとで構成されている。
【0035】支持手段41eは、プロテクター部材2e
と略同じたて幅の略四辺形状で、左右の両端の一方の端
をフレーム52,53の内側に取り付け、他方の端まで
の横幅が、プロテクター部材2eの横幅の端縁と適宜な
幅で重複する長さである、プロテクター部材2eと同
じ、または相違する柔軟かつ扁平な素材の支持部材1
1,11と、前記重複する個所である支持部材11,1
1の他方の端に、プロテクター部材2eの止めボタン1
0…と相対する位置に取り付けた複数の凹凸形状の雌雄
一対の止めボタンの他方の止めボタン10′…とで構成
され、前記両ボタン10,10′を雌雄合わせて止める
ことによりプロテクター部材2eを張り広げて支持して
いる。また、止まっている両ボタン10,10′をはず
すことにより支持手段41eとプロテクター部材2eと
を分離可能である。
【0036】図7に示したプロテクター1fは、この発
明の第6の参考例を示したもので、インキングローラー
群Rのローラーの軸方向の長さよりも長い横幅で、イン
キングローラー群Rをさえぎることが可能なたて幅の略
四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなるプロテ
クター部材2fと、プロテクター部材2fの上下の両端
に均等の間隔で設けた複数の凹凸形状の雌雄一対の止め
ボタンの一方の止めボタン10…と、軸4,4を介して
フレーム52,53に支持され、プロテクター部材2f
の上下の両端部を一対の止めボタン10,10′により
フレーム52,53に取り付ける支持手段41fとで構
成されている。
【0037】支持手段41fは、プロテクター部材2f
と略同じ横幅の略四辺形状で、上下の一方の端縁を適宜
な長さで横幅全体にわたって折り返し、折り返し内部が
中空の貫通穴とした折り返し部3,3を設け、他方の端
までのたて幅が、プロテクター部材2fのたて幅の端縁
と適宜な幅で重複する長さがある、プロテクター部材2
fと同じ、または相違する柔軟かつ扁平な素材の支持部
材46,46と、前記重複する個所である支持部材41
fの他方の端に、プロテクター部材2fの止めボタン1
0と相対する位置に取り付けた複数の凹凸形状の雌雄一
対の止めボタンの他方の止めボタン10′…と、前記折
り返し部3,3の貫通穴に折り返し部3,3の横幅より
等分に突出するように挿入するプロテクター部材2fよ
りも長い軸4,4と、軸4,4の両端部を支持し、フレ
ーム52,53の内面に設けられた複数のブラケット4
4…とで構成され、プロテクター部材2fの止めボタン
10…と支持手段41fの止めボタン10′…を雌雄合
わせて止めることによりプロテクター部材2fを張り広
げて支持している。また、止まっている前記両ボタン1
0,10′をはずすことにより支持手段41fとプロテ
クター部材2fとを分離可能である。
【0038】図6、図7に示した支持部材11及び46
の材質はプロテクター部材2e及び2fと同じ材質では
なく、金属製の薄板にしてもよい。また、止めボタン
は、ボタンとボタン穴とを合わせることによりプロテク
ター部材2eと支持部材11,11、及びプロテクター
部材2fと支持部材46,46を取り付け、取り外し可
能に連結するようにしてもよい。ボタンとボタン穴はプ
ロテクター部材2e及び2fと支持手段41e及び41
fのどちら側にしてもよい。
【0039】さらに、他に図示してないが、プロテクタ
ー部材2e及び2fと支持手段41e及び41fとの取
り付け、取り外し可能な連結において、止めボタンに代
えてホックでもよく、また両側に2分割するテープを取
り付け、両側のテープを線で開閉するスライドファスナ
ーを使用するようにしてもよい。または、2種類の織物
で構成され、お互いに触れ合うことで2種類の織物が接
着する面ファスナー(例えば商品名クイックロン、YK
K株式会社製)を使用してもよい。
【0040】図8及び図9に示したプロテクター1g
は、この発明の第1の実施例を示したもので、インキン
グローラー群Rのローラーの軸方向の長さより長い横幅
の薄板状の金属製で、インキングローラー群Rをさえぎ
ることが可能なたて幅の略四辺形状のプロテクター基板
材19と、プロテクター基板材19の横幅と略同じ横幅
で、プロテクター基板材19のたて幅よりも長いたて幅
の略四辺形状で、厚さが薄く、柔軟な扁平材からなる取
り付け、取り外し可能な汚れ付着体となるプロテクター
部材2gと、フレーム52,53に設けられている支持
手段41gとで構成されている。
【0041】プロテクター基板材19は、プロテクター
基板材19の上下端部に固定された、プロテクター基板
材19の横幅よりも長い軸20,20と、プロテクター
基板材19の略四辺形状の上下端部で、かつインキング
ローラー群Rに臨まない側の表面に均等の間隔で直角に
設けた複数のピン21…とを有している。そしてプロテ
クター部材2gは、プロテクター基板材19のインキン
グローラー群Rに臨む表面に取り付けられ、上下端部に
は複数の貫通穴があり、プロテクター部材2gの上下端
部を上下の軸20,20で折り返してから貫通穴を前記
プロテクター基板材19の上下端部に設けられたピン2
1…に通すことによりプロテクター基板材19に張り広
げて取り外し可能に支持される。支持部材41gは、軸
20,20の軸端を支持可能な断面形状がU字形状で、
軸20,20の軸端を取り付け、取り外し可能であるよ
うに設けたブラケット5であり、ブラケット5…で軸2
0,20の両端を支持することで、プロテクター基板材
19及び汚れ付着体となるプロテクター部材2gを取り
外し可能に支持している。
【0042】図10及び図11に示したプロテクター1
hは、この発明の第2の実施例を示したもので、インキ
ングローラー群Rのローラーの軸方向の長さより長い横
幅の、薄板状の金属製で、インキングローラー群Rをさ
えぎることが可能なたて幅の略四辺形状のプロテクター
基板材19と、プロテクター基板材19の横幅及びたて
幅と略同じ大きさで、かつ裏側をコーティングした紙質
で剥離可能な剥離紙24を多数枚重ね合わせてなるプロ
テクター部材2hと、フレーム52,53に設けられて
いる支持手段41gとで構成されている。
【0043】プロテクター基板材19は、プロテクター
基板材19の上下端に固定された、プロテクター基板材
19の横幅よりも長い軸20,20と、プロテクター基
板材19の略四辺形状の上下端部で、かつインキングロ
ーラー群Rに臨む側の表面に均等の間隔で直角に設けた
複数のピン21…とを有している。そしてプロテクター
部材2hは、プロテクター基板材19のインキングロー
ラー群Rに臨む側の表面に取り付けられ、上下端部に複
数の貫通穴があり、その貫通穴を前記上下のピン21…
に通すことによりプロテクター基板材19に張り広げて
取り外し可能にに支持される。支持手段41hは、軸2
0,20を支持可能な断面形状がU字形状で軸20,2
0の軸端を取り付け、取り外し可能であるように設けた
ブラケット5であり、ブラケット5…で軸20,20の
両端を支持することでプロテクター基板材19及びプロ
テクター部材2hを取り外し可能に支持している。
【0044】プロテクター部材2hは、前記したよう
に、裏側をコーティングした紙質で剥離可能の剥離紙2
4を多数枚積層した重ね合わせた構成にしたが、これは
他の柔軟な扁平材を剥離可能に多数枚積層してもよい。
【0045】図12に示したプロテクター1iは、この
発明の第7の参考例を示したもので、プロテクター1i
の左右の一方の側に設けた、インキングローラー群Rを
さえぎることが可能なたて幅の、厚さが薄く柔軟な扁平
材を巻き込んだ巻取体28と、他方の側に設けた、巻取
体28より柔軟な扁平材を引き出す駆動部31を設けた
引き出し部29と、巻取体28と引き出し部29との間
に張り広げて引き出される帯状の連続している柔軟な扁
平材であるプロテクター部材2iと、フレーム52,5
3に設けられ、巻取体28及び引出し部29と連係及び
分離可能な支持手段41iであるブラケット30…とで
構成されている。このプロテクター部材2iの巻き込み
方向の長さは、ウエブ紙の走行経路に対してインキング
ローラー群Rを横方向にさえぎることができる大きさを
1枚分としたときに、これの複数枚分を横方向に連続し
た長さになっている。
【0046】巻取体28の軸心部に軸26を通し、フレ
ーム53に設けているブラケット30,30に軸26の
両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能に支持するこ
とにより、巻取体28は回転可能で、かつ連係及び分離
可能に支持される。
【0047】引き出し部29の軸心部に軸27を通し、
フレーム52に取り付けられているブラケット30,3
0に軸27の両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能
に支持することにより引き出し部29は、回転可能で、
かつ連係及び分離可能に支持される。
【0048】また、引き出し部29のどちらか片方端に
駆動部31であるハンドル32を設け、このハンドル3
2をまわすことにより引き出し部29を回転駆動させ、
プロテクター部材2iを巻取体28から引き出す。
【0049】図13に示したプロテクター1jは、この
発明の第8の参考例を示したもので、プロテクター1j
の上下方向の一方側に設けた、インキングローラー群R
をさえぎることが可能な横幅の、厚さが薄く、柔軟な扁
平材を巻き込んだ巻取体36と、他方の側に設けた、巻
取体36から柔軟な扁平材を引き出す駆動部39を設け
た引き出し部37と、巻取体36と引き出し部37との
間に張り広げて引き出される帯状の連続している柔軟な
扁平材であるプロテクター部材2jと、フレーム52,
53に設けられ、巻取体36及び引き出し部37と連係
及び分離可能なブラケット5…からなる支持手段41j
とで構成されている。このプロテクター部材2jの巻き
込み方向の長さは、ウエブ紙の走行経路に対してインキ
ングローラー群Rをたて方向にさえぎることができる大
きさを1枚分としたときに、これの複数枚分をたて方向
に連続した長さになっている。
【0050】巻取体36の軸心部に軸34を通し、フレ
ーム52,53に設けているブラケット5,5に軸34
の両側を回転可能で、かつ連係及び分離可能に支持する
ことにより巻取体36は、回転可能で、かつ連係及び分
離可能に支持される。一方、引き出し部37の軸心部に
軸35を通し、フレーム52,53に設けているブラケ
ット5,5に軸35の両端を回転可能で、かつ連係及び
分離可能に支持することにより、引き出し部37は、回
転可能で、かつ連係及び分離可能に支持される。また、
引き出し部37のどちらか片方端に駆動部39であるハ
ンドル40を設け、このハンドル40を回転することに
より引き出し部37を回転駆動させ、プロテクター部材
2jを巻取体36から引き出す。
【0051】他に図示しないが、駆動部31及び39に
電動機を連結して設けることにより、プロテクター部材
2i及び2jをそれぞれの巻取体28及び36から遠隔
操作により引き出すようにしてもよい。
【0052】図14から図16は、図1に示したものと
は相違する形態の輪転印刷機の概略側面図である。
【0053】図14は、ブランケット胴B、版胴P、イ
ンキングローラー群R等からなる印刷機構が単数組であ
る、所謂ハーフデッキ型の輪転印刷機を示し、図15
は、前記図1の実施の形態に示した輪転印刷機におい
て、その印刷機構の版胴P、インキングローラー群R等
をブランケット胴Bの上部に配列した輪転印刷機を示
す。また、図16は、輪転印刷機の中央にある圧胴Iに
対して印刷機構を四方に4個所設けた、所謂サテライト
型の輪転印刷機を示している。
【0054】次に、前記した各実施の形態のプロテクタ
ーの取り扱いについて説明する。
【0055】図1に示した輪転印刷機でのプロテクター
1の取り外し、取り付け作業は、インキングローラー群
Rの保守・点検のとき及びインキングローラー群Rと湿
し水装置Sからのインキと、湿し水の飛散により、プロ
テクター1のプロテクター部材、または汚れ付着体であ
る剥離紙が汚れたときに行う。
【0056】特に、後者のインキと湿し水の飛散による
プロテクター1のプロテクター部材の汚れに対しては定
期的に取り外して、きれいに洗浄し、あるいは汚れのな
いプロテクター部材と交換する。またプロテクター部材
として剥離紙を多数枚重ね合わせたものにあっては、そ
の汚れに応じて剥離紙を剥離してきれいな剥離紙を露出
させる。これらの作業の後、プロテクター1を元の位置
に復帰させる。
【0057】プロテクター1を取り外す場合は、最初に
ボタンボックスTの安全ボタンを押し、輪転印刷機が運
転できないように安全保持をしてから輪転印刷機内部A
に作業者が入り、以下のような作業を行う。
【0058】図2〜図7に示した各参考例においては、
プロテクター1a〜1fのプロテクター部材2a〜2f
を支持手段41a〜41fから取り外す。
【0059】詳細には、図2に示すプロテクター1aに
おいては、フレーム52,53の内面に取り付けられて
いるブラケット5…から軸4,4が付いた状態のプロテ
クター部材2aを取り外し、プロテクター部材2aから
軸4,4を抜き、折り返し部3,3付きのプロテクター
部材2aだけにする。
【0060】折り返し部をボタン止め、スライドファス
ナーまたは面ファスナー止めにした場合には、ブラケッ
ト5…から軸4,4を取り外すことなく、折り返し部の
ボタン止め、スライドファスナーまたは面ファスナー止
めのみをはずして、プロテクター部材2aだけにする。
【0061】また、図3に示すプロテクター1bにおい
ては、フレーム52,53の内面に取り付けられている
ブラケット15,15,16,16から軸14,14が
付いた状態のプロテクター部材2bを取り外し、プロテ
クター部材2bから軸14,14を抜き、折り返し部4
3,43付きのプロテクター部材2bだけにする。
【0062】図4及び図5に示すプロテクター1c,1
dにおいては、プロテクター部材2c,2dを支持して
いる引張スプリング8…の他方の端部を貫通穴7…から
取り外し、貫通穴7…付きのプロテクター部材2c,2
dだけにする。
【0063】図6、図7に示すプロテクター1e,1f
においては、プロテクター部材2e,2fを支持してい
る支持部材11,11,46,46の雌雄合わされてい
る止めボタン10…,10′…を取り外し、止めボタン
10…付きのプロテクター部材2e,2fだけにする。
【0064】これら図2〜図7に示されたプロテクター
1a〜1fにあっては、それぞれ前記したようにして取
り外されたプロテクター部材2a〜2fは厚さが薄く、
柔軟な扁平材からなり、柔軟で軽く、折り畳み可能であ
り、洗浄場所まで持ち運びも楽であり、洗浄するのも容
易である。また、折り畳む等によって縮小した形態で極
めて小さな収納スペースに予備品を保管できる。加えて
プロテクター部材2a〜2fとこれを決められた位置に
張り広げるための手段とを分離可能に構成し、プロテク
ター部材2a〜2fのみを取り付け及び取外して交換で
きるようにしたので、取り外したプロテクター部材2a
〜2fは予備品と交換して使うことが極めて容易であ
る。
【0065】洗浄後、または予備品のプロテクター部材
2a〜2fは、前記支持手段41a〜41fへ取り外し
とは逆の動作をして取り付け、プロテクター1a〜1f
を復帰させる。
【0066】図8及び図9に示すこの発明の第1の実施
例でのプロテクター1gにおいては、フレーム52,5
3の内面に取り付けられているブラケット5…に支持さ
れたままのプロテクター基板材19から、または前記ブ
ラケット5…からプロテクター基板材19を取り外し、
これのピン21に差し込まれて支持されている汚れ付着
体であるプロテクター部材2gを取り外す。取り外され
たプロテクター部材2gは厚さが薄く、柔軟な扁平材か
らなり、柔軟で軽く、折り畳み可能であり、洗浄場所ま
で持ち運びも楽であり、洗浄するにも容易である。ま
た、折り畳む等によって縮小した形態で極めて小さな収
納スペースに予備品を保管できる。加えて、前記プロテ
クター部材2gのプロテクター基板材19に対する取り
付け、取り外しの容易さ及び予備品の保管の容易さが相
俟って、取り外したプロテクター部材2gは予備品と交
換して使うことが極めて容易である。
【0067】洗浄後、または予備品のプロテクター部材
2gは、前記した取り外しとは逆の動作にてプロテクタ
ー基板材19に支持し、これを支持手段41gに取り付
け、プロテクター1gを復帰させる。
【0068】図10、図11に示すこの発明の第2の実
施例でのプロテクター1hにおいては、フレーム52,
53の内面に取り付けられているブラケット5…からプ
ロテクター基板材19を取り外す。ついで、インキング
ローラー群R側に張り広げ支持されているプロテクター
部材2hのうち、表面側にあって汚れている剥離紙24
を1枚剥ぎ取る。
【0069】その後、まだ多数の剥離紙24からなるプ
ロテクター部材2hが取り付けてあるプロテクター基板
材19を支持手段41hのブラケット5…へ取り外しと
は逆の動作をして取り付け復帰させる。
【0070】または、プロテクター1hは支持手段41
hに取り付けたままで、定期的に、汚れ具合に応じて、
剥離紙24だけを取り除いてもよい。
【0071】図12、図13に示すこの発明の他の参考
例でのプロテクター1i,1jにおいては、それぞれの
プロテクター部材2i,2jの汚れに応じて、あるいは
定期的に駆動部31及び39のハンドル32及び40を
回転し、プロテクター部材2i,2jの汚れている部分
を引き出し部29及び37に巻き取る。これにより、プ
ロテクター部材2i,2jの新しい汚れていない部分が
インキングローラー群Rに対向される。
【0072】以上の各操作により、それぞれ汚れのない
プロテクター1a〜1jとして輪転印刷機内部Aへ取り
付け復帰した後、作業者は、輪転印刷機内部Aから出て
ボタンボックスTの安全解除ボタンを押し、輪転印刷機
の安全保持を解除する。
【0073】
【発明の効果】この発明は以上の記載の通りであるの
で、この発明の実施により、輪転印刷機のプロテクター
は、インキングローラー群と対向するプロテクター部材
を交換するだけでインキングローラー群から発生するイ
ンキミストなどによる汚れをプロテクターから除去でき
る。
【0074】そして前記プロテクターのプロテクター部
材を厚さが薄く、柔軟な扁平材としたことで、軽く、折
り畳み可能であり、これらが汚れて交換するときに、洗
浄する場所までの運搬することが容易であり、また洗浄
し易い。また、このプロテクター部材は折り畳む等によ
って縮小した形態で予備品として極めて小さなスペース
に保管することができる。加えて、プロテクター部材と
これを決められた位置に張り広げるためのプロテクター
基板材とを分離可能に構成し、プロテクター部材のみを
取り付け及び取り外して交換できるようにしたので、プ
ロテクター部材を交換して使うことが極めて容易であ
る。そしてこのようにプロテクター部材の取り扱いが容
易であることにより、洗浄する時間に制約されず、また
いくつかのプロテクター部材を一緒に洗浄することによ
って洗浄する時間を短縮することができる。
【0075】さらに、プロテクターのプロテクター基板
材にプロテクター部材を張り広げて、複数枚重ね合わせ
たものを取り付け、これを適宜あるいは定期的に表面側
から順次取り外すようにした請求項に記載した発明で
は、プロテクターのインキングローラーと対向するプロ
テクター部材を定期的にプロテクター基板材の表面から
順次取り外すだけでインキングローラー群からのインキ
ミストなどによる汚れを除去できる。そしてこの取り外
したプロテクター部材を使い捨てにでき、これにより、
プロテクター部材の洗浄、運搬が不要になり、作業の大
幅な省力化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロテクターが設けられた輪転印刷機の、ロー
ラー配列とプロテクターとの関係を示す概略側面図であ
る。
【図2】この発明の第1の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図3】この発明の第2の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図4】この発明の第3の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図5】この発明の第4の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図6】この発明の第5の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図7】この発明の第6の参考例を示す図1の矢視図で
ある。
【図8】この発明の第1の実施例を示す図1の矢視図で
ある。
【図9】図8のX−X断面矢視図である。
【図10】この発明の第2の実施例を示す図1の矢視図
である。
【図11】図10のY−Y断面矢視図である。
【図12】この発明の第7の参考例を示す図1の矢視図
である。
【図13】この発明の第8の参考例を示す図1の矢視図
である。
【図14】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図15】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図16】この発明のプロテクターを設けた他の輪転印
刷機の、ローラー配列とプロテクターとの関係を示す概
略側面図である。
【図17】従来のプロテクターを示す図1のZ矢視図で
ある。
【符号の説明】 1,1a〜1j,51…プロテクター、2a〜2j,9
…プロテクター部材、3…折り返し部、4,14,2
0,26,27,34,35…軸、5…ブラケット、7
…貫通穴、8…引張スプリング、10,10′…止めボ
タン、11,46…支持部材、12,15,16,3
0,42,44…ブラケット、19…プロテクター基板
材、21…ピン、24…剥離紙、28,36…巻取体、
29,37…引き出し部、31,39…駆動部、32,
40…ハンドル、41,41a〜41j…支持手段、4
3…折り返し部、52,53…フレーム、A…輪転印刷
機内部、B…ブランケット胴、I…圧胴、K…インキ供
給元、P…版胴、R…インキングローラー群、S…湿し
水装置、T…ボタンボックス、W…ウエブ紙。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インキ供給元から版胴に装着した刷版面
    に至るインキングローラー群をウエブ紙の走行経路に沿
    って設けた輪転印刷機において、 ウエブ紙の走行経路に対してインキングローラー群をさ
    えぎることができる大きさ及び形状に形成したプロテク
    ター部材を、柔軟な扁平材にて構成し、 このプロテクター部材をインキングローラー群とウエブ
    紙の走行経路間であってインキングローラー群の近傍に
    張り広げて設けた、 ことを特徴とする輪転印刷機のプロテクター。
  2. 【請求項2】 プロテクター部材を略四辺形に形成し、
    その平行な2辺と連係及び分離可能な支持手段を介して
    輪転印刷機のフレームに支持させ、プロテクター部材の
    みを取り付け、取り外し可能に設けたことを特徴とする
    請求項1記載の輪転印刷機のプロテクター。
  3. 【請求項3】 略四辺形に形成しプロテクター部材をプ
    ロテクター基板材に取り外し可能に張り広げて取り付
    け、このプロテクター部材がインキングローラー群に対
    向するようにしてプロテクター基板材を輪転印刷機のフ
    レームに支持させたことを特徴とする請求項1記載の輪
    転印刷機のプロテクター。
  4. 【請求項4】 プロテクター部材をプロテクター基板材
    に複数枚重ね合わせると共に、表面側から順次1枚ずつ
    取り外し可能に取り付けたたことを特徴とする請求項3
    記載の輪転印刷機のプロテクター。
  5. 【請求項5】 ウエブ紙の走行経路に対してインキング
    ローラー群をさえぎることができる大きさを1枚分とし
    たときに、プロテクター部材を複数枚分を一方向に連続
    した長さにすると共に、これを巻取体として形成し、こ
    のプロテクター部材を順次引き出して張り広げ可能であ
    るように巻取体及び引き出し端と連係及び分離可能な支
    持手段を介して輪転印刷機のフレームに支持したことを
    特徴とする請求項1記載の輪転印刷機のプロテクター。
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