JPH11232614A - 磁気抵抗効果型複合ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型複合ヘッド及びその製造方法

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JPH11232614A
JPH11232614A JP5152098A JP5152098A JPH11232614A JP H11232614 A JPH11232614 A JP H11232614A JP 5152098 A JP5152098 A JP 5152098A JP 5152098 A JP5152098 A JP 5152098A JP H11232614 A JPH11232614 A JP H11232614A
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JP
Japan
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magnetic
layer
core
insulating layer
intermediate core
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JP5152098A
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English (en)
Inventor
Shingo Yagyu
慎悟 柳生
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録にじみがなく、良好なエラ−レ−トが得
られ、信頼性の高い磁気抵抗効果型複合ヘッド及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 誘導磁気ヘッド部19と磁気抵抗効果型
ヘッド部25とを含む磁気抵抗効果型複合ヘッド1にお
いて、誘導磁気ヘッド部19は、少なくとも、下コア3
上に中間コア91 、92 、上コア15を順次形成してな
り、中間コア91、92 中に磁気ギャップ層71 を設け
ている。また、誘導磁気ヘッド部19は、下コア4上に
第1磁性層61 、磁気ギャップ層71 、第2磁性層81
を順次積層し、第1磁性層61 、磁気ギャップ層71
第2磁性層81 を同時に、下コア4までエッチングして
中間コア91 、92 を形成し、この中間コア91 、92
上に上コア15を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
などに好適な磁気抵抗効果型複合ヘッド及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハ−ドディスクなどのような記録
媒体の記録高密度化が進み、1Gbit/in2 以上の
記録密度が実用化されつつある。このような高密度記録
には、従来のインダクティブ(誘導型)ヘッドよりも記
録再生分離型の磁気抵抗効果型複合ヘッドが好適であ
る。即ち、トラック幅の縮小によってトラック密度が向
上し、記録の高周波化によって、記録線密度が向上する
と、再生ヘッド部においては、磁気媒体の磁束を直接検
出する異常磁気抵抗効果(AMR)やスピンバルブ巨大
磁気抵抗効果(SV−GMR)を利用した磁気抵抗効果
型ヘッドの採用が必須とされている。一方、記録ヘッド
部においては、従来と同様のタイプのインダクティブヘ
ッドを用いるものの、トラック幅の縮小や記録周波数の
向上に対応する高い記録能力や効率を有することが必須
とされている。
【0003】以下に、従来の磁気抵抗効果型複合ヘッド
及びその製造方法について図7乃至図15を用いて説明
する。図7は従来の磁気抵抗効果型複合ヘッド100を
示す断面図、図8乃至図15は、従来の磁気抵抗効果型
複合ヘッド100の製造工程を示す断面図である。ここ
で、図7において、(A)は、従来の磁気抵抗効果型複
合ヘッド100の断面図、(B)は、(A)を記録媒体
対向面のa−a方向から見た正面図、(C)は、b上方
から見た切り欠け平面図である。図8乃至図15におい
て、(A)は、従来の磁気抵抗効果型複合ヘッド100
の断面図、(B)は、(A)を記録媒体対向面のa−a
方向から見た正面図、(C)は、(A)をb上方から見
た平面図である。また、図8乃至図15における従来の
磁気抵抗効果型複合ヘッド100の製造工程の平面図
(C)は必要に応じて図示してある。
【0004】まず初めに、図7を用いて、従来の磁気抵
抗効果型複合ヘッド100の構成について説明する。磁
気抵抗効果型複合ヘッド100は、誘導型磁気ヘッド部
114の上に磁気抵抗効果型ヘッド部121を積層して
構成されている。まず初めに、誘導型磁気ヘッド部11
4の構成から説明する。基板101上に絶縁層102が
形成され、この絶縁層102上には、磁性体からなる下
コア103が絶縁層104に接し、絶縁層104と共に
形成されている。下コア103及び絶縁層104上に
は、所定の間隔を隔てた前部中間コア1051 と後部中
間コア1052 が絶縁層106に接し、絶縁層106と
共に平坦化されている。この際、前部中間コア1051
は、下コア103及び絶縁層104上に、後部中間コア
1052 は、下コア103上に形成されている。ここ
で、前部中間コア1051 の幅d1 は、トラック幅であ
る。絶縁層106上には、後部中間コア1052 を取り
巻き、渦状のコイル溝107が形成され、このコイル溝
107内には、誘導コイル108が形成されている。
【0005】更に、前部中間コア1051 、後部中間コ
ア1052 及び誘導コイル108が形成された絶縁層1
06上には、後部中間コア1052 上にコンタクトホ−
ル110を有した絶縁体からなる磁気ギャップ層109
が形成されている。記録媒体対向面113側の磁気ギャ
ップ層109の先端部109aは、書込みギャップとな
っている。磁気ギャップ層109上には、コンタクトホ
−ル110を介して、後部中間コア1052 と接続し、
かつ下コア103と対向するようにして、下シ−ルド層
兼用上コア111が形成され、絶縁層112と接し、形
成されている。ここで、記録媒体対向面113の下シ−
ルド層兼用上コア111の幅W1 は、前部中間コアの幅
1 よりも広くなっている(W1 >d1 )。ここで、下
シ−ルド層兼用上コア111は、磁気抵抗効果型複合ヘ
ッド100が図示しない記録媒体への記録用として用い
られる場合には、誘導型磁気ヘッド114の上コアとし
て作用し、図示しない記録媒体から信号を再生する場合
には、後述する磁気抵抗効果型磁気ヘッド121の下シ
−ルド層として作用するものである。
【0006】次に、磁気抵抗効果型ヘッド部121は、
以下のように構成されている。下シ−ルド層兼用上コア
111及び絶縁層112上に、絶縁層115が形成さ
れ、この絶縁層115の上には、磁気抵抗効果素子11
6が形成されている。この際、この磁気抵抗効果素子1
16は、この先端部116aが記録媒体対向面113に
なるように配置されている。磁気抵抗効果素子116上
から絶縁層115方向に向かって、この磁気抵抗効果素
子116に電流を供給するための一対の電極1171
1172 が形成されている。更に、磁気抵抗効果素子1
16、電極1171 、1172 及び絶縁層115上に
は、絶縁層118が形成され、この絶縁層118を介し
て磁気抵抗効果素子116に対応する位置に磁気抵抗効
果素子116よりやや大きい形状を有する上シ−ルド層
119が形成されている。また、絶縁層118及び上シ
−ルド層119上には、保護膜120が形成されてい
る。
【0007】磁気抵抗効果型複合ヘッド100を用いた
磁気信号の記録及び再生は、次のようにして行われる。
図示しない記録媒体への磁気信号の記録は、誘導型磁気
ヘッド114のコイル108に記録信号を流すことによ
り、磁気ギャップ層119の先端部119aの書込みギ
ャップに書込み磁界を発生させて、この書込み磁界を図
示しない記録媒体に書き込むことによって行われる。ま
た、図示しない記録媒体からの磁気信号の再生は、磁気
抵抗効果型磁気ヘッド121の電極1171 、1172
を通じて磁気抵抗効果素子116に磁気信号電流を流し
て、図示しない記録媒体上のトラックをトレ−スするこ
とにより、このトラック上の情報に応じて磁気抵抗効果
素子116の両端の電圧が変調され、この電圧を検出す
ることにより行われる。
【0008】次に、図8乃至図15を用いて、従来の磁
気抵抗効果型複合ヘッド100の製造方法について説明
する。 (第1工程)まず最初に、スパッタ法、蒸着法等によ
り、基板101上に絶縁層102を形成し、この絶縁層
102上に磁性層を形成する。続いて、フォトリソグラ
フィ法により、図示しないフォトレジストパタ−ンを形
成後、この磁性層のエッチングを行い、下コア103を
形成する。更に、下コア103及び絶縁層102上に絶
縁層104を形成し、下コア103が露出するまで機械
的に研磨を行い、下コア103と絶縁層104の表面が
同一平面となるように形成する(図8)。
【0009】(第2工程)この後、下コア103及び絶
縁層104上に磁性層を形成し、フォトリソグラフィ法
により、図示しないフォトレジストパタ−ンを形成後、
この磁性層のエッチングを絶縁層104と共に平坦化し
た下コア103まで行い、所定の間隔を有した前部中間
コア1051 と後部中間コア1052 を形成する(図
9)。この際、前部中間コア1051 は下コア103及
び絶縁層104上に形成し、後部中間コア1052 は下
コア103上に形成するようにする。
【0010】(第3工程)更に、前部中間コア10
1 、後部中間コア1052 、下コア103及び絶縁層
104上に絶縁層106を形成し、前部中間コア105
1 及び後部中間コア1052 が露出するまで機械的に研
磨を行い、前部中間コア1051 、後部中間コア105
2 及び絶縁層106の表面が同一平面となるように形成
する。この後、フォトリソグラフィ法により、絶縁層1
06上に後部中間コア1052 を取り巻く渦状の図示し
ないフォトレジストパタ−ンを形成し、絶縁層106を
エッチングしてコイル溝107を形成する。続いて、絶
縁層106上にCu等の導電性材料を形成し、コイル溝
107以外の箇所に付着した導電性材料を機械的な研磨
で除去し、誘導コイル108を形成する(図10)。
【0011】(第4工程)次に、前部中間コア10
1 、後部中間コア1052 、誘導コイル108が形成
された絶縁層106上に絶縁体からなる磁気ギャップ層
109を形成する。この後、フォトリソグラフィ法によ
り、この磁気ギャップ層109上に図示しないフォトレ
ジストパタ−ンを形成し、反応性イオンエッチングによ
り、後部中間コア1052 に重なる部分の磁気ギャップ
層109をエッチング除去して、コンタクトホ−ル11
0を形成する(図11)。
【0012】(第5工程)磁気ギャップ層109及びコ
ンタクトホ−ル110から露出した後部中間コア105
2 上に磁性層を形成する。続いて、前記磁性層上にフォ
トリソグラフィ法により、図示しないフォトレジストパ
タ−ンを形成した後、イオンミリングにより、前記磁性
層をエッチング除去し、下コア103に対向するよう
に、前部中間コア1051 、後部中間コア1052 及び
前部中間コア1051 と後部中間コア1052 の間の磁
気ギャップ層109上に下シ−ルド層兼用上コア111
を形成する。この後、下シ−ルド層兼用上コア111及
び絶縁層109上に絶縁層112を形成し、下シ−ルド
層兼用上コア111が露出するまで機械的に研磨を行
い、下シ−ルド層兼用上コア111と絶縁層112の表
面が同一平面となるように形成する(図12)。
【0013】(第6工程)次に、下シ−ルド層兼用上コ
ア111及び絶縁層112上に絶縁層115を形成し、
この絶縁層115上に磁性層を形成する。この後、フォ
トリソグラフィ法により、この磁性層上に図示しないフ
ォトレジストパタ−ンを形成した後、エッチングを行
い、磁気抵抗効果素子116を形成する(図13)。
【0014】(第7工程)更に、磁気抵抗効果素子11
6及び絶縁層115上にCu等の導電性材料を形成後、
フォトリソグラフィ法により、図示しないフォトレジス
トパタ−ンを形成し、この磁気抵抗効果素子116上に
一対の電極1171 、1172 を形成する(図14)。
【0015】(第8工程)この後、磁気抵抗効果素子1
16、一対の電極1171 、1172 及び絶縁層115
上に絶縁層118を形成し、この絶縁層118上に磁性
層を形成する。続いて、フォトリソグラフィ法により、
図示しないフォトレジストパタ−ンを形成後、磁気抵抗
効果素子116に対応する位置に磁気抵抗効果素子11
5よりもやや大きい形状の上シ−ルド層119を形成す
る(図15)。
【0016】(第9工程)更に、この上シ−ルド層11
9及び絶縁層118上に絶縁層120を形成して、図7
に示す磁気抵抗効果型複合ヘッド100が得られる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図示し
ない記録媒体への磁気信号を記録をする際、記録媒体対
向面113側の下シ−ルド層兼用上コア111の幅W1
が、前部中間コア1051 の幅d1 よりも広いので、書
込み磁界が下シ−ルド層兼用上コア111側では前部中
間コア1051 の幅d1 よりも広がるため、この記録媒
体には前部中間コア1051 の幅(トラック幅)d1
上の幅で記録され、実効的なトラック幅が広がる記録に
じみを生じていた。この記録にじみ量が大きい場合に
は、益々高密度化するハ−ドディスクなどのような記録
媒体への高密度記録を行うために必要な狭トラック化を
実現することができなかった。更に、このようにして記
録された図示しない記録媒体から磁気信号を再生する
際、隣接するトラックの信号を拾うクロスト−クを生
じ、ノイズの原因や、エラ−レ−トを低下させる原因と
なっていた。また、図10に示すように、(第3工程)
において、前部中間コア1051 、後部中間コア105
2 及び絶縁層106の表面が同一平面となるように形成
するための機械的な研磨は、空気中で行われるので、こ
の研磨工程終了後、前部中間コア1051 及び後部中間
コア1052 の露出した表面は酸化の影響を受けるた
め、変質してしまう。このため、前部中間コア1051
及び後部中間コア1052 の磁気特性が劣化するので、
この磁気抵抗効果型複合ヘッド100の信頼性は低かっ
た。
【0018】そこで、本発明は、上記のような問題点を
解消するためになされたもので、記録にじみがなく、良
好なエラ−レ−トが得られ、信頼性の高い磁気抵抗効果
型複合ヘッド及びその製造方法を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気抵抗効果型
複合ヘッドは、誘導型磁気ヘッド部と磁気抵抗効果型ヘ
ッド部とを含む磁気抵抗効果型複合ヘッドにおいて、前
記誘導型磁気ヘッド部は、少なくとも、下コア上に中間
コア、上コアを順次形成してなり、前記中間コア中に磁
気ギャップ層を設けたことを特徴とする。
【0020】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造
方法は、少なくとも、誘導型磁気ヘッド部と磁気抵抗効
果型ヘッド部とを含む磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造
方法において、前記誘導型磁気ヘッド部は、下コア上に
第1磁性層、磁気ギャップ層、第2磁性層を順次積層
し、前記第1磁性層、前記磁気ギャップ層、前記第2磁
性層を同時に、前記下コアまでエッチングして中間コア
を形成し、この中間コア上に上コアを形成してなること
を特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッ
ド及びその製造方法の一実施例について図と共に以下に
説明する。図1は本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの
断面図である。図2乃至図6は本発明の磁気抵抗効果型
複合ヘッドの製造工程の断面図である。図1において、
(A)は、従来の磁気抵抗効果型複合ヘッド100を示
す断面図、(B)は、(A)を記録媒体対向面のa−a
方向から見た正面図、(C)は、b上方から見た切り欠
け平面図である。図2乃至図6において、(A)は本発
明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造工程の断面図、
(B)は、(A)を記録媒体対向面のa−a方向から見
た正面図、(C)は、(A)をb上方から見た平面図で
ある。図2乃至図6において、本発明の磁気抵抗効果型
複合ヘッドの平面図(C)は必要に応じて図示してあ
る。
【0022】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッド1の構
成について説明する。磁気抵抗効果型複合ヘッド1は、
誘導型磁気ヘッド部19上に磁気抵抗効果型ヘッド部2
5を積層して構成されている。まず初めに、誘導型磁気
ヘッド部19の構成から説明する。基板2上に絶縁層3
が形成され、この絶縁層3上には、磁性体からなる下コ
ア4が絶縁層5に接して形成されている。下コア4及び
絶縁層5上には、所定の間隔を隔てた前部中間コア91
と後部中間コア92 が絶縁層10に接して形成されてい
る。前部中間コア91 は、前部第1磁性層61 と前部第
2磁性層81 の間に前部磁気ギャップ層71 を設けた構
成であり、これらの層が同一幅dとなるように形成され
ている。この前部中間コア91 の幅dがトラック幅であ
る。なお、前部中間コア91 の先端部9aは記録媒体対
向面18である。後部中間コア92 は、後部第1磁性層
2 と後部第2磁性層82 の間に後部磁気ギャップ層7
2 を設けた構成をしている。この際、前部中間コア91
は、下コア4及び絶縁層5上に、後部中間コア92は、
下コア4上に形成されている。
【0023】更に、この絶縁層10には、後部中間コア
2 を取り巻き、渦状のコイル溝11が形成され、この
コイル溝11内には誘導コイル12が形成されている。
この誘導コイル12が形成された絶縁層10上には、誘
導コイル12を保護するための絶縁層13が形成されて
いる。また、下コア4に対向するように、前部中間コア
1 、後部中間コア92 及び前部中間コア91 と後部中
間コア92 間の絶縁層10上に下シ−ルド層兼用上コア
15が形成されている。この下シ−ルド層兼用上コア1
5が形成された以外の絶縁層13上には、絶縁層16が
下シ−ルド層兼用上コア15と接し、形成されている。
【0024】次に、磁気抵抗効果型ヘッド部25の構成
については、従来の磁気抵抗効果型ヘッド100と同様
であり、その詳細は従来技術で説明したので、概略だけ
説明する。下シ−ルド層兼用上コア15及び絶縁層16
上に、絶縁層17が形成されている。この絶縁層17上
には、磁気抵抗効果素子20の先端部20aが記録媒体
対向面18となるように形成され、この磁気抵抗効果素
子20上に一対の電極211、212 が形成されてい
る。更に、磁気抵抗効果素子20、一対の電極211
212 及び絶縁層17上に絶縁層22が形成され、この
絶縁層22上に磁気抵抗効果素子20に対応し、磁気抵
抗効果素子20よりもやや大きい形状の上シ−ルド層2
3が形成されている。絶縁層22及び上シ−ルド層23
上には、保護膜24が形成されている。
【0025】磁気抵抗効果型複合ヘッド1を用いた記録
媒体の記録及び再生は、次のようにして行われる。図示
しない記録媒体への磁気信号の記録は、誘導型磁気ヘッ
ド部19のコイル12に記録信号を流すことにより、前
部中間コア91 中の前部磁気ギャップ層71 に書込み磁
界を発生させ、この書込み磁界を図示しない記録媒体に
書き込むことによって行われる。また、図示しない記録
媒体からの磁気信号の再生は、磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド25の一対の電極211 、212 を通じて磁気抵抗効
果素子20に磁気信号電流を流して、図示しない記録媒
体上のトラックをトレ−スすることにより、このトラッ
ク上の情報に応じて磁気抵抗効果素子20の両端の電圧
が変調され、この電圧を検出することにより行われる。
【0026】このように、前部磁気ギャップ層71 は、
前部第1磁性層61 及び前部第2磁性層62 と共に同一
幅dを有して、前部中間コア91 を構成しているので、
記録媒体への磁気信号の記録の際、前部磁気ギャップ層
1 からの書込み磁界が前部中間コア91 の幅(トラッ
ク幅)d以上には広がらないため、記録にじみを防止す
ることができる。また、このようにして記録された図示
しない記録媒体から磁気信号を再生する際、前部中間コ
ア91 の幅d、即ちトラック幅で記録された信号からの
再生を行うことになるので、隣接するトラックの信号を
拾うクロスト−ク及びノイズの発生を防止することがで
き、エラ−レ−トを向上させることができる。
【0027】次に、本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッド
1の製造方法について説明する。 (第1工程)スパッタ法、蒸着法等により、基板2上に
絶縁層3を形成し、この絶縁層3上に磁性層を形成す
る。続いて、フォトリソグラフィ法により、図示しない
フォトレジストパタ−ンを形成後、この磁性層のエッチ
ングを行い、下コア4を形成する。この下コア4及び絶
縁層3上に絶縁層5を形成し、下コア4が露出するまで
機械的に研磨を行い、下コア4と絶縁層5の表面が同一
平面となるように形成する。更に、スパッタ法により、
下コア4及び絶縁層5上に第1磁性層6、絶縁層7、第
2磁性層8を順次積層する(図2)。
【0028】(第2工程)この後、第2磁性層8上にフ
ォトリソグラフィ法により、図示しないフォトレジスト
パタ−ンを形成後、第1磁性層6、絶縁層7、第2磁性
層8を下コア4及び絶縁層5までイオンミリングにより
同時にエッチング(ポ−ルトリミング)を行い、所定の
間隔を有した前部中間コア91 と後部第中間コア92
形成する(図3)。このようにして、前部中間コア91
は、下コア4及び絶縁層5上に前部第1磁性層61 、磁
気ギャップ層71 、前部第2磁性層81 が同一幅dで形
成され、後部中間コア92 は、下コア4上に後部第2磁
性層62 、磁気ギャップ層72 、後部第2磁性層82
順次形成されたものとなる。
【0029】(第3工程)この後、下コア4、絶縁層
5、前部中間コア91 及び後部中間コア92 上に絶縁層
10を形成し、前部中間コア91 及び後部中間コア92
が露出するまで機械的に研磨し、絶縁層10、前部中間
コア91 及び後部中間コア92 の表面が同一平面となる
ように形成する。更に、フォトリソグラフィ法により、
絶縁層10上に後部中間コア92 を取り巻くコイル状の
図示しないフォトレジストパタ−ンを形成し、絶縁層1
0を反応性イオンエッチングによりエッチングしてコイ
ル溝11を形成する。続いて、絶縁層10上にCu等の
導電性材料を形成し、コイル溝11以外の箇所に付着し
た導電性材料を機械的な研磨で除去し、誘導コイル12
を形成する(図4)。
【0030】(第4工程)更に、誘導コイル12が形成
された絶縁層10及び前部中間コア91 、後部中間コア
2 上に絶縁層13を形成し、フォトリソグラフィ法に
より、図示しないフォトレジストパタ−ンを形成後、前
部中間コア91 と後部中間コア92 に重なる部分の絶縁
層13を反応性エッチングによりエッチング除去して、
それぞれに対応したコンタクトホ−ル141 、142
形成する(図5)。
【0031】(第5工程)その後、前部中間コア91
後部中間コア92 及び絶縁層13上に磁性層を形成し、
この磁性層上にフォトリソグラフィ法により、図示しな
いフォトレジストパタ−ンを形成後、後部中間コア92
の前部中間コア91 と反対側の前記磁性層をエッチング
除去し、前部中間コア91 、後部中間コア92 及び前部
中間コア91 と後部中間コア92 の間の絶縁層13上に
下シ−ルド層兼用上コア15を形成する。更に、この下
シ−ルド層兼用上コア15及び絶縁層13上に絶縁層1
6を形成し、下シ−ルド層兼用上コア15が露出するま
で機械的に研磨を行い、下シ−ルド層兼用上コア15と
絶縁層16の表面が同一平面となるように形成する(図
6)。
【0032】この後、従来の磁気抵抗効果型複合ヘッド
100の製造方法における(第6工程)乃至(第9工
程)と同様な工程を経て、図1に示す本発明の磁気抵抗
効果型複合ヘッド1が得られる。
【0033】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッド1の製
造工程の(第2工程)において、前部中間コア91 がポ
−ルトリミングして形成されるので、イオンミリングで
加工できる最小幅まで前部中間コアの幅dを狭く加工で
きるので、狭トラック化を図ることができる。スパッタ
法により下コア4上に形成された第1磁性層6、絶縁層
7、第2磁性層8を絶縁層5と共に形成された下コア4
までイオンミリングによりポ−ルトリミングを行って、
前部中間コア91 及び後部中間コア92 を形成するの
で、磁気ギャップ層71 の近傍の前部第2磁性層61
前部第2磁性層81 及び磁気ギャップ層72 の近傍の後
部第2磁性層62 、後部第2磁性層82 が空気に触れな
いため、酸化の影響を受けずに前部中間コア91 及び後
部中間コア92 を作製できる。このため、前部中間コア
1 及び後部中間コア92 が、磁性劣化をすることを防
止でき、磁気抵抗効果型複合ヘッド1の信頼性を向上さ
せることができる。また、下コア4及び絶縁層5上に形
成されたた第1磁性層6、絶縁層7、第2磁性層8をポ
−ルトリミングにして一回の操作で前部中間コア91
び後部中間コア92 を形成できるので、磁気抵抗効果型
複合ヘッド1の製造工程の工程の短縮を図ることができ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドによ
れば、磁気ギャップが、前部中間コア中に形成されてい
るので、記録磁束が前部中間コアの幅以上には広がらな
いため記録にじみを防止することができる。また、再生
時に隣接するトラックの信号を拾うクロスト−クがなく
なるので、ノイズの発生やエラ−レ−トを向上させるこ
とができる。本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造
方法によれば、少なくとも基板上に下コア、第1磁性
層、磁気ギャップ層、第2磁性層を順次積層し、前記第
1磁性層、前記磁気ギャップ層、前記第2磁性層を同時
に、前記下コアまでエッチングして、中間コアを形成す
るので、酸化等の影響による中間コアの磁性劣化を防止
でき、信頼性を向上させることができる。また、中間コ
アを一回の操作で形成することができるので、製造工程
の短縮や歩留まりが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドを示す構成
図である。
【図2】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第1工程を示す図である。
【図3】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第2工程を示す図である。
【図4】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第3工程を示す図である。
【図5】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第4工程を示す図である。
【図6】本発明の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第5工程を示す図である。
【図7】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの構成図であ
る。
【図8】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法に
おける第1工程を示す図である。
【図9】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法に
おける第2工程を示す図である。
【図10】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第3工程を示す図である。
【図11】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第4工程を示す図である。
【図12】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第5工程を示す図である。
【図13】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第6工程を示す図である。
【図14】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第7工程を示す図である。
【図15】従来の磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法
における第8工程を示す図である。
【符号の説明】
1…磁気抵抗効果型複合ヘッド、2…基板、3、6、1
0、13、16、1722…絶縁層、4…下コア、6…
磁性層、61 …前部第1磁性層、71 …前部磁気ギャッ
プ層、81 …前部第2磁性層、62 …後部第1磁性層、
2 …後部磁気ギャップ層、82 …後部第2磁性層、9
1 …前部中間コア、92 …後部中間コア、11…コイル
溝、12…誘導コイル、141 、142 …コンタクトホ
−ル、15…下シ−ルド層兼用上コア、18…記録媒体
対向面、19…誘導型磁気ヘッド部、20…磁気抵抗効
果素子、211 、212 …電極、23…上シ−ルド層、
24…保護膜、25…磁気抵抗効果型ヘッド部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導型磁気ヘッド部と磁気抵抗効果型ヘッ
    ド部とを含む磁気抵抗効果型複合ヘッドにおいて、 前記誘導型磁気ヘッド部は、 少なくとも、下コア上に中間コア、上コアを順次形成し
    てなり、前記中間コア中に磁気ギャップ層を設けたこと
    を特徴とする磁気抵抗効果型複合ヘッド。
  2. 【請求項2】誘導型磁気ヘッド部と磁気抵抗効果型ヘッ
    ド部とを含む磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法にお
    いて、 前記誘導型磁気ヘッド部は、 少なくとも、下コア上に第1磁性層、磁気ギャップ層、
    第2磁性層を順次積層し、前記第1磁性層、前記磁気ギ
    ャップ層、前記第2磁性層を同時に、前記下コアまでエ
    ッチングして中間コアを形成し、 この中間コア上に上コアを形成してなることを特徴とす
    る磁気抵抗効果型複合ヘッドの製造方法。
JP5152098A 1998-02-17 1998-02-17 磁気抵抗効果型複合ヘッド及びその製造方法 Pending JPH11232614A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004097805A1 (ja) * 2003-04-30 2004-11-11 Fujitsu Limited 薄膜磁気ヘッド、その製造方法、および磁気記憶装置

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