JPH11231946A - 多段蓄熱タンクの温度制御装置 - Google Patents
多段蓄熱タンクの温度制御装置Info
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- JPH11231946A JPH11231946A JP2842798A JP2842798A JPH11231946A JP H11231946 A JPH11231946 A JP H11231946A JP 2842798 A JP2842798 A JP 2842798A JP 2842798 A JP2842798 A JP 2842798A JP H11231946 A JPH11231946 A JP H11231946A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】蓄熱タンクの出口温度を常に所定の許容範囲内
に調整する。 【解決手段】最終段のタンク内の温度流体を加熱する第
1の加熱手段17、及び最終段以外の段のタンク内の温
度流体を加熱する第2の加熱手段16を有する多段蓄熱
タンクの温度制御装置において、直列多段型蓄熱タンク
の出口での温度流体の温度を検出する第1の温度検出手
段21、当該段のタンクの直前段の温度流体の温度を検
出する第2の温度検出手段20、目標温度と前記第1の
温度検出手段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タン
クの出口温度が目標温度に一致するよう前記第1の加熱
手段をフィードバック制御する第1の制御手段19、並
びに前記第1及び第2の温度検出手段21,20の各検
出温度の合計値が予め設定された所定の設定温度より小
さい場合に第2の加熱手段16をオンするようオンオフ
制御する第2の制御手段18を備える。
に調整する。 【解決手段】最終段のタンク内の温度流体を加熱する第
1の加熱手段17、及び最終段以外の段のタンク内の温
度流体を加熱する第2の加熱手段16を有する多段蓄熱
タンクの温度制御装置において、直列多段型蓄熱タンク
の出口での温度流体の温度を検出する第1の温度検出手
段21、当該段のタンクの直前段の温度流体の温度を検
出する第2の温度検出手段20、目標温度と前記第1の
温度検出手段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タン
クの出口温度が目標温度に一致するよう前記第1の加熱
手段をフィードバック制御する第1の制御手段19、並
びに前記第1及び第2の温度検出手段21,20の各検
出温度の合計値が予め設定された所定の設定温度より小
さい場合に第2の加熱手段16をオンするようオンオフ
制御する第2の制御手段18を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体循環供給系
に配される直列多段型蓄熱タンクの温度制御装置に関
し、特に熱負荷の有無にかかわらず蓄熱タンクの出口温
度を常に一定に調整するための改良に関する。
に配される直列多段型蓄熱タンクの温度制御装置に関
し、特に熱負荷の有無にかかわらず蓄熱タンクの出口温
度を常に一定に調整するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置
には、被温度制御対象物に対して所定の設定温度に調整
した温度流体を循環供給するようにしたものが提供され
ている。すなわち、この温度制御装置では、供給した温
度流体と被温度制御対象物との間で熱交換を行うことに
より、当該被温度制御対象物を速やかに所望の温度に制
御するようにしている。
より、被温度制御対象物の温度制御を行う温度制御装置
には、被温度制御対象物に対して所定の設定温度に調整
した温度流体を循環供給するようにしたものが提供され
ている。すなわち、この温度制御装置では、供給した温
度流体と被温度制御対象物との間で熱交換を行うことに
より、当該被温度制御対象物を速やかに所望の温度に制
御するようにしている。
【0003】通常、この種の温度制御装置では、被温度
制御対象物を通過して返送される温度流体に温度変動が
生じるため、温度流体の循環供給系に蓄熱タンクを介在
させ、該蓄熱タンクによって返送流体の温度変動を緩和
・吸収させるようにしている。すなわち、蓄熱タンクの
内部において貯留された熱量をもつ温度流体と返送流体
との間で熱の授受を行わせ、当該返送流体の温度変動を
緩和・吸収させるようにしている。
制御対象物を通過して返送される温度流体に温度変動が
生じるため、温度流体の循環供給系に蓄熱タンクを介在
させ、該蓄熱タンクによって返送流体の温度変動を緩和
・吸収させるようにしている。すなわち、蓄熱タンクの
内部において貯留された熱量をもつ温度流体と返送流体
との間で熱の授受を行わせ、当該返送流体の温度変動を
緩和・吸収させるようにしている。
【0004】ところで、温度制御すべき被温度制御対象
物には、その温度変化が大きいものもある。例えば、半
導体の製造工程においては、塗布したレジスト膜に残存
する溶剤を取り除くためにウェハを110〜130℃に
加熱するプリベーキング工程や、エッチング前にレジス
トと基板との密着を容易にするためにウェハを120〜
150℃に加熱するポストベーキング工程等の加熱工程
が含まれていると共に、加熱したウェハを都度室温レベ
ル(20℃程度)まで冷却するクーリング工程等の冷却
工程が含まれ、しかもこれら加熱工程と冷却工程とを数
十秒間隔で繰り返す必要がある。
物には、その温度変化が大きいものもある。例えば、半
導体の製造工程においては、塗布したレジスト膜に残存
する溶剤を取り除くためにウェハを110〜130℃に
加熱するプリベーキング工程や、エッチング前にレジス
トと基板との密着を容易にするためにウェハを120〜
150℃に加熱するポストベーキング工程等の加熱工程
が含まれていると共に、加熱したウェハを都度室温レベ
ル(20℃程度)まで冷却するクーリング工程等の冷却
工程が含まれ、しかもこれら加熱工程と冷却工程とを数
十秒間隔で繰り返す必要がある。
【0005】このような温度変化の大きい被温度制御対
象物に対して温度流体を供給した場合には、返送流体に
生じる温度変動も著しく増大することになるため、流体
循環供給系に介在させた1つの蓄熱タンクのみではこれ
を十分に緩和・吸収することができず、蓄熱タンクに温
度変動が生じ、この温度変動を伴った温度流体が被温度
制御対象物に供給される虞れがある。
象物に対して温度流体を供給した場合には、返送流体に
生じる温度変動も著しく増大することになるため、流体
循環供給系に介在させた1つの蓄熱タンクのみではこれ
を十分に緩和・吸収することができず、蓄熱タンクに温
度変動が生じ、この温度変動を伴った温度流体が被温度
制御対象物に供給される虞れがある。
【0006】こうした事態を解決するには、返送流体の
流量に対して蓄熱タンクの容量を十分大きくすることが
考えられる。しかしながら、蓄熱タンクの容量を大きく
した場合には、その設置スペースの増大、使用する温度
流体の著しい増大等々、新たな問題が生じることにな
る。
流量に対して蓄熱タンクの容量を十分大きくすることが
考えられる。しかしながら、蓄熱タンクの容量を大きく
した場合には、その設置スペースの増大、使用する温度
流体の著しい増大等々、新たな問題が生じることにな
る。
【0007】そこで、本出願人は、特願平9−3493
98号(平成9年12月18日出願)において、複数の蓄
熱タンクを直列多段型に隣接配置することにより、返送
流体の温度変動を、複数の蓄熱タンクを通過する毎に段
階的に緩和、吸収するようにして、温度変動の少ない流
体を蓄熱タンクから供給できるようにした技術を提案し
ている。
98号(平成9年12月18日出願)において、複数の蓄
熱タンクを直列多段型に隣接配置することにより、返送
流体の温度変動を、複数の蓄熱タンクを通過する毎に段
階的に緩和、吸収するようにして、温度変動の少ない流
体を蓄熱タンクから供給できるようにした技術を提案し
ている。
【0008】この技術において、ウェハを室温レベルか
ら150゜C程度まで加熱するためために、高温流体供
給用の直列多段型蓄熱タンクを用いて、ウェハに高温流
体を供給する場合を考える。各段のタンクにはヒータが
内蔵されており、これら各段のヒータを各別に制御でき
るものとする。
ら150゜C程度まで加熱するためために、高温流体供
給用の直列多段型蓄熱タンクを用いて、ウェハに高温流
体を供給する場合を考える。各段のタンクにはヒータが
内蔵されており、これら各段のヒータを各別に制御でき
るものとする。
【0009】かかる直列多段型蓄熱タンクにおいて、そ
の出口から流出される温度流体の温度を熱負荷の有無に
かかわらず常に一定するべく、本出願人は従前次のよう
な制御手法を採用するようにしていた。
の出口から流出される温度流体の温度を熱負荷の有無に
かかわらず常に一定するべく、本出願人は従前次のよう
な制御手法を採用するようにしていた。
【0010】すなわち、各段のタンク毎に、当該段のヒ
ータを温度制御するPID調整器および当該段のタンク
内の温度流体の温度を検出する温度センサを設け、各段
の温度センサの検出温度を各段毎のPID調整器にフィ
ードバックすることで、各段のタンク内の温度を目標温
度に一致させようとする。
ータを温度制御するPID調整器および当該段のタンク
内の温度流体の温度を検出する温度センサを設け、各段
の温度センサの検出温度を各段毎のPID調整器にフィ
ードバックすることで、各段のタンク内の温度を目標温
度に一致させようとする。
【0011】しかしながらこの制御によれば、PID制
御による応答遅れによって熱負荷投入の際に蓄熱タンク
の出口温度を目標温度±1〜2゜Cなどの厳しい許容範
囲内に収めることができず、熱負荷発生期間(ウェハが
加熱されている期間)の後半部分や熱負荷発生期間の後
に蓄熱タンクの出口温度が上記許容範囲を超えて大きく
低下してしまい、またこの低下した温度が前記許容範囲
内まで戻るのに多くの時間を要してしまう。すなわち、
ウェハが加熱されている期間には、ウェハとの熱交換に
よって冷めた温度流体が蓄熱タンクに流入されることに
なるが、この際、PID制御のみによっては各段のヒー
タをフルパワーで加熱することができないので、蓄熱タ
ンク内で充分な加熱を行う事ができず、結果的に前述し
たような出口温度のばらつきが生じてしまう。
御による応答遅れによって熱負荷投入の際に蓄熱タンク
の出口温度を目標温度±1〜2゜Cなどの厳しい許容範
囲内に収めることができず、熱負荷発生期間(ウェハが
加熱されている期間)の後半部分や熱負荷発生期間の後
に蓄熱タンクの出口温度が上記許容範囲を超えて大きく
低下してしまい、またこの低下した温度が前記許容範囲
内まで戻るのに多くの時間を要してしまう。すなわち、
ウェハが加熱されている期間には、ウェハとの熱交換に
よって冷めた温度流体が蓄熱タンクに流入されることに
なるが、この際、PID制御のみによっては各段のヒー
タをフルパワーで加熱することができないので、蓄熱タ
ンク内で充分な加熱を行う事ができず、結果的に前述し
たような出口温度のばらつきが生じてしまう。
【0012】このような蓄熱タンクの出口部での温度変
動は、被温度制御対象物であるウェハの最終的な到達温
度を変動させたりあるいはウェハを所定の温度まで上昇
させるまでの加熱時間のばらつきを発生させてしまうこ
とになり、ベーキングの精度を低下させる要因となる。
また、蓄熱タンクの出口温度の立上がり(熱負荷発生後
の立上がり)の遅さは、次のウェハの加熱を行うまでの
待機時間の延長を発生させ、加工サイクルタイムを長く
してしまう。
動は、被温度制御対象物であるウェハの最終的な到達温
度を変動させたりあるいはウェハを所定の温度まで上昇
させるまでの加熱時間のばらつきを発生させてしまうこ
とになり、ベーキングの精度を低下させる要因となる。
また、蓄熱タンクの出口温度の立上がり(熱負荷発生後
の立上がり)の遅さは、次のウェハの加熱を行うまでの
待機時間の延長を発生させ、加工サイクルタイムを長く
してしまう。
【0013】なお、このような現象は、ウェハを冷却す
るための低温流体供給系に備えられている蓄熱タンクに
も、同様に発生する。
るための低温流体供給系に備えられている蓄熱タンクに
も、同様に発生する。
【0014】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、熱負荷の有無に関係なく蓄熱タンクの出口温度を常
に所定の許容範囲内に調整することができる多段蓄熱タ
ンクの温度制御装置を提供することを目的とする。
で、熱負荷の有無に関係なく蓄熱タンクの出口温度を常
に所定の許容範囲内に調整することができる多段蓄熱タ
ンクの温度制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用効果】請求項1に
対応する発明では、複数のタンクが温度流体循環系に対
して直列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、こ
の直列多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体
を加熱する第1の加熱手段と、最終段以外の段のタンク
内の温度流体を加熱する第2の加熱手段とを有し、前記
第1および第2の加熱手段を加熱制御することにより被
温度制御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に
調整して前記被温度制御対象物に循環供給するようにし
た多段蓄熱タンクの温度制御装置において、前記直列多
段型蓄熱タンクの出口での温度流体の温度を検出する第
1の温度検出手段と、当該段のタンクの直前段の温度流
体の温度を検出する第2の温度検出手段と、目標温度と
前記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて直列多段
型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致するよう前記
第1の加熱手段をフィードバック制御する第1の制御手
段と、前記第1及び前記第2の温度検出手段の各検出温
度の合計値が予め設定された所定の設定温度より小さい
場合に前記第2の加熱手段をオンするよう前記第2の加
熱手段をオンオフ制御する第2の制御手段とを備えるよ
うにしている。
対応する発明では、複数のタンクが温度流体循環系に対
して直列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、こ
の直列多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体
を加熱する第1の加熱手段と、最終段以外の段のタンク
内の温度流体を加熱する第2の加熱手段とを有し、前記
第1および第2の加熱手段を加熱制御することにより被
温度制御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に
調整して前記被温度制御対象物に循環供給するようにし
た多段蓄熱タンクの温度制御装置において、前記直列多
段型蓄熱タンクの出口での温度流体の温度を検出する第
1の温度検出手段と、当該段のタンクの直前段の温度流
体の温度を検出する第2の温度検出手段と、目標温度と
前記第1の温度検出手段の検出温度に基づいて直列多段
型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致するよう前記
第1の加熱手段をフィードバック制御する第1の制御手
段と、前記第1及び前記第2の温度検出手段の各検出温
度の合計値が予め設定された所定の設定温度より小さい
場合に前記第2の加熱手段をオンするよう前記第2の加
熱手段をオンオフ制御する第2の制御手段とを備えるよ
うにしている。
【0016】この請求項1に対応する発明では、最終段
のタンクにおいては、目標温度およびフィードバックさ
れた蓄熱タンクの出口温度に基づき出口温度を目標温度
に一致させるフィードバック制御を最終段のタンクの加
熱手段に対して熱負荷の有無にかかわらず常に実行して
いる。一方、最終段以外の段のタンクにおいては、当該
段の直前段のタンク内の温度と前記蓄熱タンクの出口温
度の合計値(和)が所定の設定温度より小さい場合にの
み当該段の加熱手段をオンにし、それ以外の場合は該加
熱手段をオフするようなオンオフ制御を実行している。
のタンクにおいては、目標温度およびフィードバックさ
れた蓄熱タンクの出口温度に基づき出口温度を目標温度
に一致させるフィードバック制御を最終段のタンクの加
熱手段に対して熱負荷の有無にかかわらず常に実行して
いる。一方、最終段以外の段のタンクにおいては、当該
段の直前段のタンク内の温度と前記蓄熱タンクの出口温
度の合計値(和)が所定の設定温度より小さい場合にの
み当該段の加熱手段をオンにし、それ以外の場合は該加
熱手段をオフするようなオンオフ制御を実行している。
【0017】すなわちこの発明では、温度流体循環系の
状態を、熱負荷が実際に発生している状態と、熱負荷が
かかる前の状態と、熱負荷がなくなった直後の状態とに
分け、現在の状態がこれら3つの状態の何れであるかを
前記第1および第2の温度検出手段の合計値と所定の設
定温度との比較に基づいて判断し、熱負荷が実際に発生
している状態と熱負荷がなくなった直後の状態との双方
の状態のときに第1の加熱手段の補助加熱手段としての
前記第2の加熱手段をオンにして最終段以外の段のタン
クをフルパワーで加熱することによって、熱負荷による
温度降下をフィードフォワード的に補償すると共に熱負
荷がなくなった直後も出口温度が目標温度に速やかに上
昇するようにしている。
状態を、熱負荷が実際に発生している状態と、熱負荷が
かかる前の状態と、熱負荷がなくなった直後の状態とに
分け、現在の状態がこれら3つの状態の何れであるかを
前記第1および第2の温度検出手段の合計値と所定の設
定温度との比較に基づいて判断し、熱負荷が実際に発生
している状態と熱負荷がなくなった直後の状態との双方
の状態のときに第1の加熱手段の補助加熱手段としての
前記第2の加熱手段をオンにして最終段以外の段のタン
クをフルパワーで加熱することによって、熱負荷による
温度降下をフィードフォワード的に補償すると共に熱負
荷がなくなった直後も出口温度が目標温度に速やかに上
昇するようにしている。
【0018】例えば、請求項3の如く、直列2段の蓄熱
タンクを想定した場合、蓄熱タンクの入口温度および出
口温度の合計が所定の設定温度より小さい場合に第1段
目のタンクの加熱手段をオンし、それ以外のときに該加
熱手段をオフにするよう制御することになる。ここで、
熱負荷が実際に発生している状態は、蓄熱タンクの入口
温度が他の状態より明らかに低下するので、入り口温度
を見ていればこれを容易に識別することができる。しか
し、熱負荷がかかる前の状態と、熱負荷がなくなった直
後の状態とは、入口温度では識別することはできず、こ
れは出口温度をみて識別する。すなわち、熱負荷発生期
間および熱負荷発生期間が終了した直後には、熱交換に
よって冷めた温度流体が蓄熱タンクに返送されることに
起因して、蓄熱タンクの出口温度は低下傾向にある。そ
こで、この出口温度の差を識別する事により、現在の状
態が熱負荷がかかる前の状態であるかあるいは熱負荷が
なくなった直後の状態であるかを識別するようにする。
この請求項1の発明では、入り口温度および出口温度の
合計値を用いる事で、上記の判定をひとまとめに行うよ
うにしている。
タンクを想定した場合、蓄熱タンクの入口温度および出
口温度の合計が所定の設定温度より小さい場合に第1段
目のタンクの加熱手段をオンし、それ以外のときに該加
熱手段をオフにするよう制御することになる。ここで、
熱負荷が実際に発生している状態は、蓄熱タンクの入口
温度が他の状態より明らかに低下するので、入り口温度
を見ていればこれを容易に識別することができる。しか
し、熱負荷がかかる前の状態と、熱負荷がなくなった直
後の状態とは、入口温度では識別することはできず、こ
れは出口温度をみて識別する。すなわち、熱負荷発生期
間および熱負荷発生期間が終了した直後には、熱交換に
よって冷めた温度流体が蓄熱タンクに返送されることに
起因して、蓄熱タンクの出口温度は低下傾向にある。そ
こで、この出口温度の差を識別する事により、現在の状
態が熱負荷がかかる前の状態であるかあるいは熱負荷が
なくなった直後の状態であるかを識別するようにする。
この請求項1の発明では、入り口温度および出口温度の
合計値を用いる事で、上記の判定をひとまとめに行うよ
うにしている。
【0019】このようにこの発明によれば、多段蓄熱タ
ンクの最終段タンクにおいては出口温度を目標温度に一
致させるフィードバック制御を実行し、最終段以外の段
のタンクにおいては当該段の直前段のタンク内の温度お
よび前記蓄熱タンクの出口温度の合計温度と所定の設定
温度との比較に基づいて当該タンクの加熱手段をオンオ
フ制御するようにしたので、熱負荷による温度降下がフ
ィードフォワード的に補償されると共に、蓄熱タンクの
出口温度を熱負荷がなくなった後、速やかに目標温度ま
で上昇させることが可能になり、これにより蓄熱タンク
の出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常に所定の許容
温度範囲内に入れておくことができるようになる。した
がって、被温度制御対象物を、短い時間で、短いサイク
ルタイムで温度分布なく加熱制御することが可能にな
る。
ンクの最終段タンクにおいては出口温度を目標温度に一
致させるフィードバック制御を実行し、最終段以外の段
のタンクにおいては当該段の直前段のタンク内の温度お
よび前記蓄熱タンクの出口温度の合計温度と所定の設定
温度との比較に基づいて当該タンクの加熱手段をオンオ
フ制御するようにしたので、熱負荷による温度降下がフ
ィードフォワード的に補償されると共に、蓄熱タンクの
出口温度を熱負荷がなくなった後、速やかに目標温度ま
で上昇させることが可能になり、これにより蓄熱タンク
の出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常に所定の許容
温度範囲内に入れておくことができるようになる。した
がって、被温度制御対象物を、短い時間で、短いサイク
ルタイムで温度分布なく加熱制御することが可能にな
る。
【0020】請求項2に対応する発明では、複数のタン
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱する第1の加熱手段と、
最終段以外の段のタンク内の温度流体を加熱する第2の
加熱手段とを有し、前記第1および第2の加熱手段を加
熱制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記第1の加熱手段をフィ
ードバック制御する第1の制御手段と、前記第1の温度
検出手段の検出値が第1の設定温度より大きくかつ第2
の温度検出手段の検出値が第1の設定温度より小さな第
2の設定温度より大きい場合にのみ前記第2の加熱手段
をオフするよう前記第2の加熱手段をオンオフ制御する
第2の制御手段とを備えるようにしている。
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱する第1の加熱手段と、
最終段以外の段のタンク内の温度流体を加熱する第2の
加熱手段とを有し、前記第1および第2の加熱手段を加
熱制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記第1の加熱手段をフィ
ードバック制御する第1の制御手段と、前記第1の温度
検出手段の検出値が第1の設定温度より大きくかつ第2
の温度検出手段の検出値が第1の設定温度より小さな第
2の設定温度より大きい場合にのみ前記第2の加熱手段
をオフするよう前記第2の加熱手段をオンオフ制御する
第2の制御手段とを備えるようにしている。
【0021】この請求項2の発明では、多段蓄熱タンク
の最終段タンクにおいては出口温度を目標温度に一致さ
せるフィードバック制御を実行し、最終段以外の段のタ
ンクにおいては、蓄熱タンクの出口温度が第1の設定温
度より大きくかつ当該段の直前段のタンク内の温度が第
2の設定温度より大きい場合にのみ当該段の加熱手段を
オフするようなオンオフ制御を実行している。
の最終段タンクにおいては出口温度を目標温度に一致さ
せるフィードバック制御を実行し、最終段以外の段のタ
ンクにおいては、蓄熱タンクの出口温度が第1の設定温
度より大きくかつ当該段の直前段のタンク内の温度が第
2の設定温度より大きい場合にのみ当該段の加熱手段を
オフするようなオンオフ制御を実行している。
【0022】この請求項2の発明の基本的な技術発想は
先の請求項1の発明と同様であり、第2の制御手段によ
って第2の加熱手段をオンオフさせる際の判断の手法の
みが請求項1の発明と異なっている。すなわち、この場
合は、蓄熱タンクの出口温度が第1の設定温度より大き
くかつ当該段の直前段のタンク内の温度が第2の設定温
度より大きい場合は熱負荷がかかる前の状態であると判
断し、このときのみに当該段の加熱手段をオフし、それ
以外のときは熱負荷が実際に発生している状態であるか
または熱負荷がなくなった直後の状態であると判断し、
これらの場合は当該段の加熱手段をフルパワーでオンす
るようにしている。
先の請求項1の発明と同様であり、第2の制御手段によ
って第2の加熱手段をオンオフさせる際の判断の手法の
みが請求項1の発明と異なっている。すなわち、この場
合は、蓄熱タンクの出口温度が第1の設定温度より大き
くかつ当該段の直前段のタンク内の温度が第2の設定温
度より大きい場合は熱負荷がかかる前の状態であると判
断し、このときのみに当該段の加熱手段をオフし、それ
以外のときは熱負荷が実際に発生している状態であるか
または熱負荷がなくなった直後の状態であると判断し、
これらの場合は当該段の加熱手段をフルパワーでオンす
るようにしている。
【0023】したがって、この請求項2に対応する発明
でも、先の請求項1の発明と同様、熱負荷による温度降
下がフィードフォワード的に補償されると共に、蓄熱タ
ンクの出口温度を熱負荷がなくなった後、速やかに目標
温度まで上昇させることが可能になり、これにより蓄熱
タンクの出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常に所定
の許容温度範囲内に入れておくことができるようにな
る。したがって、被温度制御対象物を、短い時間で、短
いサイクルタイムで温度分布なく加熱制御することが可
能になる。
でも、先の請求項1の発明と同様、熱負荷による温度降
下がフィードフォワード的に補償されると共に、蓄熱タ
ンクの出口温度を熱負荷がなくなった後、速やかに目標
温度まで上昇させることが可能になり、これにより蓄熱
タンクの出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常に所定
の許容温度範囲内に入れておくことができるようにな
る。したがって、被温度制御対象物を、短い時間で、短
いサイクルタイムで温度分布なく加熱制御することが可
能になる。
【0024】請求項4に対応する発明では、複数のタン
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱または冷却する温度調整
手段と、最終段以外の段のタンク内の温度流体を冷却す
る冷却手段とを有し、前記温度調整手段および冷却手段
を制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記温度調整手段をフィー
ドバック制御する第1の制御手段と、前記第1及び前記
第2の温度検出手段の各検出温度の合計値が予め設定さ
れた所定の設定温度より大きい場合に前記冷却手段をオ
ンするよう前記冷却手段をオンオフ制御する第2の制御
手段とを備えるようにしている。
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱または冷却する温度調整
手段と、最終段以外の段のタンク内の温度流体を冷却す
る冷却手段とを有し、前記温度調整手段および冷却手段
を制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記温度調整手段をフィー
ドバック制御する第1の制御手段と、前記第1及び前記
第2の温度検出手段の各検出温度の合計値が予め設定さ
れた所定の設定温度より大きい場合に前記冷却手段をオ
ンするよう前記冷却手段をオンオフ制御する第2の制御
手段とを備えるようにしている。
【0025】この請求項4に対応する発明は、冷却流体
供給系に配される蓄熱タンクの温度制御に関するもので
あり、最終段のタンクには加熱または冷却動作を行える
温度調整手段を配し、それ以外の段には冷却手段を配し
ている。最終段のタンクにおいては、目標温度およびフ
ィードバックされた蓄熱タンクの出口温度に基づき出口
温度を目標温度に一致させるフィードバック制御を最終
段のタンクの温度調整手段に対して熱負荷の有無にかか
わらず常に実行している。一方、最終段以外の段のタン
クにおいては、当該段の直前段のタンク内の温度と前記
蓄熱タンクの出口温度の合計値(和)が所定の設定温度
より大きい場合にのみ当該段の冷却手段をオンにし、そ
れ以外の場合は該冷却手段をオフするようなオンオフ制
御を実行している。
供給系に配される蓄熱タンクの温度制御に関するもので
あり、最終段のタンクには加熱または冷却動作を行える
温度調整手段を配し、それ以外の段には冷却手段を配し
ている。最終段のタンクにおいては、目標温度およびフ
ィードバックされた蓄熱タンクの出口温度に基づき出口
温度を目標温度に一致させるフィードバック制御を最終
段のタンクの温度調整手段に対して熱負荷の有無にかか
わらず常に実行している。一方、最終段以外の段のタン
クにおいては、当該段の直前段のタンク内の温度と前記
蓄熱タンクの出口温度の合計値(和)が所定の設定温度
より大きい場合にのみ当該段の冷却手段をオンにし、そ
れ以外の場合は該冷却手段をオフするようなオンオフ制
御を実行している。
【0026】すなわちこの発明においても、冷却流体循
環系の状態を、熱負荷が実際に発生している状態と、熱
負荷がかかる前の状態と、熱負荷がなくなった直後の状
態とに分け、現在の状態がこれら3つの状態の何れであ
るかを前記第1および第2の温度検出手段の合計値と所
定の設定温度との比較に基づいて判断し、熱負荷が実際
に発生している状態と熱負荷がなくなった直後の状態と
の双方の状態のときに冷却手段をオンにして最終段以外
の段のタンクをフルパワーで冷却することによって、熱
負荷による温度上昇をフィードフォワード的に補償する
と共に熱負荷がなくなった直後も出口温度が目標温度に
速やかに下降するようにしている。
環系の状態を、熱負荷が実際に発生している状態と、熱
負荷がかかる前の状態と、熱負荷がなくなった直後の状
態とに分け、現在の状態がこれら3つの状態の何れであ
るかを前記第1および第2の温度検出手段の合計値と所
定の設定温度との比較に基づいて判断し、熱負荷が実際
に発生している状態と熱負荷がなくなった直後の状態と
の双方の状態のときに冷却手段をオンにして最終段以外
の段のタンクをフルパワーで冷却することによって、熱
負荷による温度上昇をフィードフォワード的に補償する
と共に熱負荷がなくなった直後も出口温度が目標温度に
速やかに下降するようにしている。
【0027】したがってこの発明では、冷却流体循環系
の蓄熱タンクの出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常
に所定の許容温度範囲内に入れておくことができるよう
になる。よって、被温度制御対象物を、短い時間で、短
いサイクルタイムで温度分布なく冷却制御することが可
能になる。
の蓄熱タンクの出口温度を熱負荷の有無にかかわらず常
に所定の許容温度範囲内に入れておくことができるよう
になる。よって、被温度制御対象物を、短い時間で、短
いサイクルタイムで温度分布なく冷却制御することが可
能になる。
【0028】請求項5に対応する発明では、複数のタン
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱または冷却する温度調整
手段と、最終段以外の段のタンク内の温度流体を冷却す
る冷却手段とを有し、前記温度調整手段および冷却手段
を制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記温度調整手段をフィー
ドバック制御する第1の制御手段と、前記第1の温度検
出手段の検出値が第1の設定温度より小さくかつ第2の
温度検出手段の検出値が第1の設定温度より大きな第2
の設定温度より小さい場合にのみ前記冷却手段をオフす
るよう前記冷却手段をオンオフ制御する第2の制御手段
とを備えるようにしている。
クが温度流体循環系に対して直列に多段接続された直列
多段型蓄熱タンクと、この直列多段型蓄熱タンクの最終
段のタンク内の温度流体を加熱または冷却する温度調整
手段と、最終段以外の段のタンク内の温度流体を冷却す
る冷却手段とを有し、前記温度調整手段および冷却手段
を制御することにより被温度制御対象物からの返送温度
流体を所定の設定温度に調整して前記被温度制御対象物
に循環供給するようにした多段蓄熱タンクの温度制御装
置において、前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記
温度流体の温度を検出する第1の温度検出手段と、当該
段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出する第
2の温度検出手段と、目標温度と前記第1の温度検出手
段の検出温度に基づいて直列多段型蓄熱タンクの出口温
度が目標温度に一致するよう前記温度調整手段をフィー
ドバック制御する第1の制御手段と、前記第1の温度検
出手段の検出値が第1の設定温度より小さくかつ第2の
温度検出手段の検出値が第1の設定温度より大きな第2
の設定温度より小さい場合にのみ前記冷却手段をオフす
るよう前記冷却手段をオンオフ制御する第2の制御手段
とを備えるようにしている。
【0029】この請求項5も、請求項4の発明と同様、
冷却流体供給系に配される蓄熱タンクの発明であり、蓄
熱タンクの出口温度が第1の設定温度より小さくかつ当
該段の直前段のタンク内の温度が第2の設定温度より小
さい場合は熱負荷がかかる前の状態であると判断し、こ
のときのみに冷却手段をオフし、それ以外のときは熱負
荷が実際に発生している状態であるかまたは熱負荷がな
くなった直後の状態であると判断し、これらの場合は冷
却手段をフルパワーでオンするようにしている。
冷却流体供給系に配される蓄熱タンクの発明であり、蓄
熱タンクの出口温度が第1の設定温度より小さくかつ当
該段の直前段のタンク内の温度が第2の設定温度より小
さい場合は熱負荷がかかる前の状態であると判断し、こ
のときのみに冷却手段をオフし、それ以外のときは熱負
荷が実際に発生している状態であるかまたは熱負荷がな
くなった直後の状態であると判断し、これらの場合は冷
却手段をフルパワーでオンするようにしている。
【0030】したがって、この請求項5に対応する発明
でも、熱負荷による温度上昇がフィードフォワード的に
補償されると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷がな
くなった後、速やかに目標温度まで下降させることが可
能になり、これにより蓄熱タンクの出口温度を熱負荷の
有無にかかわらず常に所定の許容温度範囲内に入れてお
くことができるようになる。したがって、被温度制御対
象物を、短い時間で、短いサイクルタイムで温度分布な
く冷却制御することが可能になる。
でも、熱負荷による温度上昇がフィードフォワード的に
補償されると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷がな
くなった後、速やかに目標温度まで下降させることが可
能になり、これにより蓄熱タンクの出口温度を熱負荷の
有無にかかわらず常に所定の許容温度範囲内に入れてお
くことができるようになる。したがって、被温度制御対
象物を、短い時間で、短いサイクルタイムで温度分布な
く冷却制御することが可能になる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態を添付図
面に従って詳細に説明する。
面に従って詳細に説明する。
【0032】図1は、本発明に係る直列多段型蓄熱タン
クを半導体製造工程におけるウェハの温度制御システム
に適用したものである。
クを半導体製造工程におけるウェハの温度制御システム
に適用したものである。
【0033】この温度制御システムは、半導体製造工程
におけるプリベーキングおよびクーリング工程、または
ポストベーキングおよびクーリング工程の際に用いられ
るもので、最初に被温度制御対象物であるウェハWを高
温に加熱し(ベーキング工程)、その後このウェハWを
室温まで冷却する(クーリング工程)というサイクルを
ウェハ単位に数十秒間隔で繰り返す制御を行う。すなわ
ち、この温度制御システムは、加熱の際の目標温度Th
と、冷却の際の目標温度Tcという2つの目標温度をも
っており、加熱冷却を交互に繰り返す制御を行うもので
ある。
におけるプリベーキングおよびクーリング工程、または
ポストベーキングおよびクーリング工程の際に用いられ
るもので、最初に被温度制御対象物であるウェハWを高
温に加熱し(ベーキング工程)、その後このウェハWを
室温まで冷却する(クーリング工程)というサイクルを
ウェハ単位に数十秒間隔で繰り返す制御を行う。すなわ
ち、この温度制御システムは、加熱の際の目標温度Th
と、冷却の際の目標温度Tcという2つの目標温度をも
っており、加熱冷却を交互に繰り返す制御を行うもので
ある。
【0034】ウェハ温度制御装置1は、供給された温度
流体(フロリナート(登録商標)、エチレングリコール、
オイル、水等の液体や窒素、ヘリウム等の気体)を用い
てウェハWとの間で熱交換を行うための熱交換室2と、
この熱交換室2の上面に設置されるプレート3とを有し
ており、プレート3上に図示しないピンを介してウェハ
Wが0.1mm程度の極く僅かの間隔を空けて載置される。
流体(フロリナート(登録商標)、エチレングリコール、
オイル、水等の液体や窒素、ヘリウム等の気体)を用い
てウェハWとの間で熱交換を行うための熱交換室2と、
この熱交換室2の上面に設置されるプレート3とを有し
ており、プレート3上に図示しないピンを介してウェハ
Wが0.1mm程度の極く僅かの間隔を空けて載置される。
【0035】熱交換室2内には、例えば、供給された温
度流体を複数の流体噴出ノズルを介して熱交換室2の天
井面に噴射するなど、温度流体とウェハ間の熱交換を速
くかつ均一にするための各種工夫が施されている。
度流体を複数の流体噴出ノズルを介して熱交換室2の天
井面に噴射するなど、温度流体とウェハ間の熱交換を速
くかつ均一にするための各種工夫が施されている。
【0036】プレート3は、上記熱交換が該ウェハWの
全面に亘って均一に行われるように設けられたもので、
加熱機能のない放吸熱プレートとしてもよいし、ペルチ
ェ素子や薄膜ヒートパネルのように加熱機能を備えたも
のを配置するようにしてもよい。加熱機能のあるプレー
トを配した場合、その加熱機能を用いて、ウェハ温度を
微調整するようにすればよい。
全面に亘って均一に行われるように設けられたもので、
加熱機能のない放吸熱プレートとしてもよいし、ペルチ
ェ素子や薄膜ヒートパネルのように加熱機能を備えたも
のを配置するようにしてもよい。加熱機能のあるプレー
トを配した場合、その加熱機能を用いて、ウェハ温度を
微調整するようにすればよい。
【0037】このウェハ温度制御装置1の熱交換室2
は、供給管路4、供給用オンオフバルブ5、6および返
送管路7、返送用オンオフバルブ8、9を介して高温流
体循環供給系10と低温流体循環供給系30とを備えて
いる。すなわち、高温流体循環供給系10からの高温流
体によってウェハWを加熱する場合は、バルブ5、8を
オフにし、かつバルブ6、9をオンにし、また低温流体
循環供給系30からの低温流体によってウェハWを冷却
する際には、バルブ5、8をオンにし、かつバルブ6、
9をオフにする。
は、供給管路4、供給用オンオフバルブ5、6および返
送管路7、返送用オンオフバルブ8、9を介して高温流
体循環供給系10と低温流体循環供給系30とを備えて
いる。すなわち、高温流体循環供給系10からの高温流
体によってウェハWを加熱する場合は、バルブ5、8を
オフにし、かつバルブ6、9をオンにし、また低温流体
循環供給系30からの低温流体によってウェハWを冷却
する際には、バルブ5、8をオンにし、かつバルブ6、
9をオフにする。
【0038】高温流体循環供給系10は、ウェハ温度制
御装置1に対して150℃程度に調整した高温流体を循
環供給するためのもので、その供給管路中に直列多段型
(この場合は2段)の蓄熱タンク11を備えている。蓄
熱タンク11は、密閉容器を仕切板12によって仕切る
ことで、第1タンク13と第2タンク14とに分離され
るとともに、これら第1タンク13よび第2タンク14
は連通管15によって連通されている。第1タンク13
および第2タンク14にはそれぞれヒータ16および1
7が内蔵され、これらヒータ16および17はオンオフ
コントローラ18およびPIDコントローラ19によっ
て制御されている。
御装置1に対して150℃程度に調整した高温流体を循
環供給するためのもので、その供給管路中に直列多段型
(この場合は2段)の蓄熱タンク11を備えている。蓄
熱タンク11は、密閉容器を仕切板12によって仕切る
ことで、第1タンク13と第2タンク14とに分離され
るとともに、これら第1タンク13よび第2タンク14
は連通管15によって連通されている。第1タンク13
および第2タンク14にはそれぞれヒータ16および1
7が内蔵され、これらヒータ16および17はオンオフ
コントローラ18およびPIDコントローラ19によっ
て制御されている。
【0039】入口温度センサ20は蓄熱タンク11の入
口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制御装置1
からの返送流体の温度を検出し、この検出温度T1を加
算点22に出力する。出口温度センサ21は蓄熱タンク
11の出口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制
御装置1への供給流体の温度を検出し、この検出温度T
2をPIDコントローラ19および加算点22に出力す
る。加算点22では、入口温度T1および出口温度T2の
合計値(和)を求め、この合計値(T1+T2)をオンオ
フコンローラ18に出力する。
口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制御装置1
からの返送流体の温度を検出し、この検出温度T1を加
算点22に出力する。出口温度センサ21は蓄熱タンク
11の出口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制
御装置1への供給流体の温度を検出し、この検出温度T
2をPIDコントローラ19および加算点22に出力す
る。加算点22では、入口温度T1および出口温度T2の
合計値(和)を求め、この合計値(T1+T2)をオンオ
フコンローラ18に出力する。
【0040】PIDコントローラ19では、目標温度T
hとフィードバック信号T1との偏差に基づきPID動作
を行い、その出力に基づいて第2タンク14内のヒータ
17を制御する。ただし、第2タンク14内のヒータ1
7は熱負荷の有無にかかわらず、すなわちウェハWを加
熱しているか否かに関係なく常にオンしており、PID
コントローラ19の制御によって常に出口温度T2を目
標温度Thに一致させるよう動作している。すなわち、
ヒータ17は、熱負荷がない期間にも管路による放熱に
よる出口温度の低下を抑えるべく動作している。
hとフィードバック信号T1との偏差に基づきPID動作
を行い、その出力に基づいて第2タンク14内のヒータ
17を制御する。ただし、第2タンク14内のヒータ1
7は熱負荷の有無にかかわらず、すなわちウェハWを加
熱しているか否かに関係なく常にオンしており、PID
コントローラ19の制御によって常に出口温度T2を目
標温度Thに一致させるよう動作している。すなわち、
ヒータ17は、熱負荷がない期間にも管路による放熱に
よる出口温度の低下を抑えるべく動作している。
【0041】オンオフコントローラ18では、加算点2
2の加算結果、すなわち入口温度T1および出口温度T2
の合計値(T1+T2)と所定の閾値Tdとを用いて、図
2に示すような判断を行って、この判断に基づいて第1
タンク13内のヒータ16をオンオフ制御する。すなわ
ち、前述したように、第2タンクのヒータ17は常にオ
ンされてPID制御が行われているが、第1タンクのヒ
ータ16は常にオンされているわけではなく、オンオフ
コントローラ18の制御によってオンオフされる。
2の加算結果、すなわち入口温度T1および出口温度T2
の合計値(T1+T2)と所定の閾値Tdとを用いて、図
2に示すような判断を行って、この判断に基づいて第1
タンク13内のヒータ16をオンオフ制御する。すなわ
ち、前述したように、第2タンクのヒータ17は常にオ
ンされてPID制御が行われているが、第1タンクのヒ
ータ16は常にオンされているわけではなく、オンオフ
コントローラ18の制御によってオンオフされる。
【0042】オンオフコントローラ18では、入口温度
T1および出口温度T2の合計値(T1+T2)を所定の閾
値Tdと比較し(図2、ステップ100)、T1+T2≧
Tdが成立した場合は、ヒータ16をオフにし(ステッ
プ110)、T1+T2<Tdが成立した場合は、ヒータ
16をオンにするよう制御する(ステップ120)。
T1および出口温度T2の合計値(T1+T2)を所定の閾
値Tdと比較し(図2、ステップ100)、T1+T2≧
Tdが成立した場合は、ヒータ16をオフにし(ステッ
プ110)、T1+T2<Tdが成立した場合は、ヒータ
16をオンにするよう制御する(ステップ120)。
【0043】一方、低温流体循環供給系30は、ウェハ
温度制御装置1に対して20℃程度に調整した低温流体
を循環供給するためのもので、その循環管路中に、前記
同様の2段の蓄熱タンク33と、熱交換器34と、チラ
ー(圧縮冷凍機)35を備えている。蓄熱タンク33
は、前記同様の第1タンク31および第2タンク32か
ら成り、第2タンク32にはヒータ36が内蔵されてい
る。
温度制御装置1に対して20℃程度に調整した低温流体
を循環供給するためのもので、その循環管路中に、前記
同様の2段の蓄熱タンク33と、熱交換器34と、チラ
ー(圧縮冷凍機)35を備えている。蓄熱タンク33
は、前記同様の第1タンク31および第2タンク32か
ら成り、第2タンク32にはヒータ36が内蔵されてい
る。
【0044】熱交換器34は、ウェハ温度制御装置1か
らの返送流体と冷却水との間で熱交換を行なわせるため
のもので、低温流体の冷却動作を補助する。
らの返送流体と冷却水との間で熱交換を行なわせるため
のもので、低温流体の冷却動作を補助する。
【0045】チラー35は、周知のように、圧縮機、凝
縮器、膨張弁、蒸発器、冷媒循環系、冷却水循環系など
を有し、オンオフバルブ37を介して受入したウェハ温
度制御装置1からの返送流体を冷却して第1タンクに流
入する。なお、チラー35の手前には2つのオンオフバ
ルブ37、38が備えられており、チラー35を経由し
て返送流体を冷却する場合はバルブ37がオンにされる
とともにバルブ38がオフにされ、また返送流体を冷却
しない場合はバルブ37がオフにされるとともにバルブ
38がオンにされる。
縮器、膨張弁、蒸発器、冷媒循環系、冷却水循環系など
を有し、オンオフバルブ37を介して受入したウェハ温
度制御装置1からの返送流体を冷却して第1タンクに流
入する。なお、チラー35の手前には2つのオンオフバ
ルブ37、38が備えられており、チラー35を経由し
て返送流体を冷却する場合はバルブ37がオンにされる
とともにバルブ38がオフにされ、また返送流体を冷却
しない場合はバルブ37がオフにされるとともにバルブ
38がオンにされる。
【0046】入口温度センサ42は蓄熱タンク33の入
口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制御装置1
からの返送流体の温度を検出し、この検出温度T3を加
算点39に出力する。出口温度センサ43は蓄熱タンク
33の出口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制
御装置1への供給流体の温度を検出し、この検出温度T
4をPIDコントローラ40および加算点39に出力す
る。加算点39では、入口温度T3および出口温度T4の
合計値(和)を求め、この合計値(T3+T4)をオンオ
フコンローラ41に出力する。
口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制御装置1
からの返送流体の温度を検出し、この検出温度T3を加
算点39に出力する。出口温度センサ43は蓄熱タンク
33の出口部の温度流体の温度、すなわちウェハ温度制
御装置1への供給流体の温度を検出し、この検出温度T
4をPIDコントローラ40および加算点39に出力す
る。加算点39では、入口温度T3および出口温度T4の
合計値(和)を求め、この合計値(T3+T4)をオンオ
フコンローラ41に出力する。
【0047】PIDコントローラ40では、目標温度T
cとフィードバック信号T3との偏差に基づきPID動作
を行い、その出力に基づいて第2タンク32内のヒータ
36を制御する。ただし、第2タンク32内のヒータ2
6はウェハWを加熱しているか否かに関係なく常にオン
しており、PIDコントローラ40の制御によって常に
出口温度T4を目標温度Tcに一致させるよう動作してい
る。
cとフィードバック信号T3との偏差に基づきPID動作
を行い、その出力に基づいて第2タンク32内のヒータ
36を制御する。ただし、第2タンク32内のヒータ2
6はウェハWを加熱しているか否かに関係なく常にオン
しており、PIDコントローラ40の制御によって常に
出口温度T4を目標温度Tcに一致させるよう動作してい
る。
【0048】オンオフコントローラ41では、加算点3
9の加算結果、すなわち入口温度T3および出口温度T4
の合計値(T3+T4)と所定の閾値Teとを用いて、図
3に示すような判断を行い、この判断に基づいてオンオ
フバルブ37および38をオンオフ制御する。すなわ
ち、低温流体循環供給系30においても、第2タンク3
6のヒータ36は常にオンされてPID制御が行われて
いるが、チラー35による冷却動作は常にオンされてい
るわけではなく、オンオフコントローラ18の制御によ
るオンオフバルブ37および38のオンオフによってオ
ンオフされる。
9の加算結果、すなわち入口温度T3および出口温度T4
の合計値(T3+T4)と所定の閾値Teとを用いて、図
3に示すような判断を行い、この判断に基づいてオンオ
フバルブ37および38をオンオフ制御する。すなわ
ち、低温流体循環供給系30においても、第2タンク3
6のヒータ36は常にオンされてPID制御が行われて
いるが、チラー35による冷却動作は常にオンされてい
るわけではなく、オンオフコントローラ18の制御によ
るオンオフバルブ37および38のオンオフによってオ
ンオフされる。
【0049】すなわち、オンオフコントローラ18で
は、入口温度T3および出口温度T4の合計値(T3+T
4)を所定の閾値Teと比較し(図3、ステップ20
0)、T3+T4≦Teが成立した場合は、バルブ37を
オフにしてバルブ38をオンにすることによりチラー3
5をオフにし(ステップ210)、T1+T2>Tdが成
立した場合は、バルブ37をオンにしてバルブ38をオ
フにすることによりチラー35をオンにするよう制御す
る(ステップ220)。
は、入口温度T3および出口温度T4の合計値(T3+T
4)を所定の閾値Teと比較し(図3、ステップ20
0)、T3+T4≦Teが成立した場合は、バルブ37を
オフにしてバルブ38をオンにすることによりチラー3
5をオフにし(ステップ210)、T1+T2>Tdが成
立した場合は、バルブ37をオンにしてバルブ38をオ
フにすることによりチラー35をオンにするよう制御す
る(ステップ220)。
【0050】以上の構成において、まず、高温流体循環
供給系10での制御に関して説明する。
供給系10での制御に関して説明する。
【0051】高温流体循環供給系10においては、蓄熱
タンク11から供給された高温流体がバルブ6を介して
ウェハ温度制御装置に流入され、この高温流体が熱交換
室2内でウェハWと熱交換された後、バルブ9を介して
蓄熱タンク11に返送されることになる。ここで、高温
流体の供給開始直後においては、管路4、7や熱交換室
2に低温流体循環供給系10から供給された低温流体が
残っており、またウェハWの温度が室温程度つまり20
℃程度であるため、温度が著しく低下した低温流体が蓄
熱タンク11に返送される。しかし、その後、蓄熱タン
ク11から供給された高温流体との熱交換によってウェ
ハWは急速に加熱され、これに伴い返送流体の温度も急
上昇する。その後、熱負荷が無くなるのに伴って、返送
流体の温度は所定の温度に収束する。
タンク11から供給された高温流体がバルブ6を介して
ウェハ温度制御装置に流入され、この高温流体が熱交換
室2内でウェハWと熱交換された後、バルブ9を介して
蓄熱タンク11に返送されることになる。ここで、高温
流体の供給開始直後においては、管路4、7や熱交換室
2に低温流体循環供給系10から供給された低温流体が
残っており、またウェハWの温度が室温程度つまり20
℃程度であるため、温度が著しく低下した低温流体が蓄
熱タンク11に返送される。しかし、その後、蓄熱タン
ク11から供給された高温流体との熱交換によってウェ
ハWは急速に加熱され、これに伴い返送流体の温度も急
上昇する。その後、熱負荷が無くなるのに伴って、返送
流体の温度は所定の温度に収束する。
【0052】一方、蓄熱タンク11の出口温度は、ウェ
ハとの熱交換が開始された後に目標温度に対し下がり始
めるが、第1タンク13および第2タンク14自体の作
用及び各タンク内のヒータ16、17の作用によって返
送流体の温度変動が緩和吸収されるために、ウェハWと
の熱交換が実際に行われている期間の前半及び中間部で
はその低下程度は若干であるが、上記熱交換期間の後半
期間及びウェハWとの熱交換が終了した直後しばらくの
間も下がり続け、出口目標温度の許容範囲を超えてしま
う。
ハとの熱交換が開始された後に目標温度に対し下がり始
めるが、第1タンク13および第2タンク14自体の作
用及び各タンク内のヒータ16、17の作用によって返
送流体の温度変動が緩和吸収されるために、ウェハWと
の熱交換が実際に行われている期間の前半及び中間部で
はその低下程度は若干であるが、上記熱交換期間の後半
期間及びウェハWとの熱交換が終了した直後しばらくの
間も下がり続け、出口目標温度の許容範囲を超えてしま
う。
【0053】図4は、図1に示した制御による高温流体
循環供給系10の各部(出口温度T2、入口温度T1、プ
レート3の温度、ウェハ温度などの経時的な温度変化を
示すものである。なお、図4中、符号Pはウェハ温度制
御装置2に供給される直前の高温流体の温度変化を示す
もので、出口温度T2に対し供給側管路での放熱分が差
し引かれている。また、符号Qは、ウェハ温度制御装置
1のプレート3との熱交換が行われた直後の高温流体の
温度変化を示している。図4のグラフにおいては、横軸
の開始点からウェハWとの熱交換が開始され、プレート
3の温度と符号Qの温度が一致した時点で上記熱交換が
終了している。
循環供給系10の各部(出口温度T2、入口温度T1、プ
レート3の温度、ウェハ温度などの経時的な温度変化を
示すものである。なお、図4中、符号Pはウェハ温度制
御装置2に供給される直前の高温流体の温度変化を示す
もので、出口温度T2に対し供給側管路での放熱分が差
し引かれている。また、符号Qは、ウェハ温度制御装置
1のプレート3との熱交換が行われた直後の高温流体の
温度変化を示している。図4のグラフにおいては、横軸
の開始点からウェハWとの熱交換が開始され、プレート
3の温度と符号Qの温度が一致した時点で上記熱交換が
終了している。
【0054】ここで、前述したように、蓄熱タンク11
において、第2段タンク14のヒータ17は常にオンに
され、PIDコントローラ19の制御によって出口温度
T2が目標温度Thに一致するようにフィードバック制御
されている。
において、第2段タンク14のヒータ17は常にオンに
され、PIDコントローラ19の制御によって出口温度
T2が目標温度Thに一致するようにフィードバック制御
されている。
【0055】一方、図2にその制御手順が示されたオン
オフコントローラ18では、高温流体循環系の状態を、
ウェハWを加熱する前の状態Aと、ウェハWを実際に加
熱している状態Bと、ウェハWの加熱が終了した後の状
態Cとに分け、現在の状態が状態Aと状態B,Cとの2
つの状態のうちの何れであるかを蓄熱タンクの11の入
口温度および出口温度の合計値(T1+T2)と設定温度
Tdとの比較に基づいて判断し、状態Aのときは第1タ
ンク13のヒータ16をオフし、状態Bおよび状態Cの
ときにヒータ16をオンにして第1タンク13を加熱す
るようにしている。すなわち、状態Bおよび状態Cのと
きには、第1タンク13のヒータ16をフルパワーで加
熱するようにして第2タンクのヒータ17を補助して、
出口温度T2が目標温度Thに速やかに上昇するようにし
ている。
オフコントローラ18では、高温流体循環系の状態を、
ウェハWを加熱する前の状態Aと、ウェハWを実際に加
熱している状態Bと、ウェハWの加熱が終了した後の状
態Cとに分け、現在の状態が状態Aと状態B,Cとの2
つの状態のうちの何れであるかを蓄熱タンクの11の入
口温度および出口温度の合計値(T1+T2)と設定温度
Tdとの比較に基づいて判断し、状態Aのときは第1タ
ンク13のヒータ16をオフし、状態Bおよび状態Cの
ときにヒータ16をオンにして第1タンク13を加熱す
るようにしている。すなわち、状態Bおよび状態Cのと
きには、第1タンク13のヒータ16をフルパワーで加
熱するようにして第2タンクのヒータ17を補助して、
出口温度T2が目標温度Thに速やかに上昇するようにし
ている。
【0056】例えば、図4のグラフにおいて、上記比較
用の閾値温度Td=297゜Cに設定する。
用の閾値温度Td=297゜Cに設定する。
【0057】ウェハWを加熱する前の状態Aのときに
は、入口温度T1はほぼ146゜Cで、出口温度T2はほ
ぼ152゜Cであるので、その合計は258゜Cとな
り、T1+T2≧Tdが成立する。したがって状態Aのと
きにはオンオフコントローラ18は第1タンク13のヒ
ータ16をオフにしている。
は、入口温度T1はほぼ146゜Cで、出口温度T2はほ
ぼ152゜Cであるので、その合計は258゜Cとな
り、T1+T2≧Tdが成立する。したがって状態Aのと
きにはオンオフコントローラ18は第1タンク13のヒ
ータ16をオフにしている。
【0058】その後、ウェハWとの熱交換が開始される
と、入口温度T1は20゜C程度まで急降下する。この
結果、T1+T2≧Tdが不成立になり、オンオフコント
ローラ18は第1タンク13のヒータ16をオンにす
る。
と、入口温度T1は20゜C程度まで急降下する。この
結果、T1+T2≧Tdが不成立になり、オンオフコント
ローラ18は第1タンク13のヒータ16をオンにす
る。
【0059】その後、入口温度T1は急上昇し、ほぼ加
熱期間の終了とともに安定状態になり、その後徐々に1
46゜Cに静定していく。一方、出口温度T2は加熱期
間の開始と共に徐々に降下し、加熱期間が終了して暫く
してから上昇する。
熱期間の終了とともに安定状態になり、その後徐々に1
46゜Cに静定していく。一方、出口温度T2は加熱期
間の開始と共に徐々に降下し、加熱期間が終了して暫く
してから上昇する。
【0060】ここで、上記比較用の閾値として297゜
Cが設定されているために、図4において時刻t2まで
はT1+T2≧Tdが成立せず、時刻t2まではオンオフコ
ントローラ18は第1タンク13のヒータ16をオンに
しており、時刻t2になった時点で初めてヒータ16を
オフにする。
Cが設定されているために、図4において時刻t2まで
はT1+T2≧Tdが成立せず、時刻t2まではオンオフコ
ントローラ18は第1タンク13のヒータ16をオンに
しており、時刻t2になった時点で初めてヒータ16を
オフにする。
【0061】すなわち、オンオフコントローラ18で
は、図4に示すように、ウェハWとの熱交換が開始され
てからウェハWとの熱交換が終了してしばらくの間まで
第1タンクのヒータ16をオンにするようにしており、
これにより熱負荷による温度降下がフィードフォワード
的に補償すると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷が
なくなった後も速やかに目標温度まで上昇させるように
している。
は、図4に示すように、ウェハWとの熱交換が開始され
てからウェハWとの熱交換が終了してしばらくの間まで
第1タンクのヒータ16をオンにするようにしており、
これにより熱負荷による温度降下がフィードフォワード
的に補償すると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷が
なくなった後も速やかに目標温度まで上昇させるように
している。
【0062】ところで、熱負荷の状態は基本的には入口
温度T1を見て判定することができるが、入口温度T1の
みによって第1タンク13のヒータ16をオンオフさせ
るようにした場合は、出口温度T2に図4の符号Rで示
すような、大きな温度降下が発生する。すなわち、例え
ば入口温度T1のみを見て、T1≧145〜146゜Cが
成立したときに、ヒータ16をオフにするようにした場
合、ヒータ16は加熱期間の途中(例えば時刻t1)や
加熱期間終了直後にオフされる事になり、この結果、出
口温度T2の急激な低下が発生してしまうことになる。
温度T1を見て判定することができるが、入口温度T1の
みによって第1タンク13のヒータ16をオンオフさせ
るようにした場合は、出口温度T2に図4の符号Rで示
すような、大きな温度降下が発生する。すなわち、例え
ば入口温度T1のみを見て、T1≧145〜146゜Cが
成立したときに、ヒータ16をオフにするようにした場
合、ヒータ16は加熱期間の途中(例えば時刻t1)や
加熱期間終了直後にオフされる事になり、この結果、出
口温度T2の急激な低下が発生してしまうことになる。
【0063】このような問題も考慮して、図1のオンオ
フコントローラ18では、入口温度T1の他に出口温度
T2も参照してヒータ16のオンオフ制御を行うように
している。
フコントローラ18では、入口温度T1の他に出口温度
T2も参照してヒータ16のオンオフ制御を行うように
している。
【0064】つぎに、低温流体循環供給系30での制御
に関して説明する。
に関して説明する。
【0065】低温流体循環供給系30におけるPIDコ
ントローラ40およびオンオフコントローラ41による
制御は、前述した高温流体循環供給系10での制御と温
度の状態が逆になるだけで、全く同じである。
ントローラ40およびオンオフコントローラ41による
制御は、前述した高温流体循環供給系10での制御と温
度の状態が逆になるだけで、全く同じである。
【0066】すなわち、蓄熱タンク33において、第2
段タンク32のヒータ36は常にオンにされ、PIDコ
ントローラ40の制御によって出口温度T4が目標温度
Tcに一致するようにフィードバック制御されている。
段タンク32のヒータ36は常にオンにされ、PIDコ
ントローラ40の制御によって出口温度T4が目標温度
Tcに一致するようにフィードバック制御されている。
【0067】一方、図3にその制御手順が示されたオン
オフコントローラ41では、低温流体循環系の状態を、
ウェハWを冷却する前の状態Aと、ウェハWを実際に冷
却している状態Bと、ウェハWの冷却が終了した後の状
態Cとに分け、現在の状態が状態Aと状態B,Cとの2
つの状態のうちの何れであるかを蓄熱タンクの33の入
口温度および出口温度の合計値(T3+T4)と設定温度
Teとの比較に基づいて判断し、状態Aのときはバルブ
37をオフにしバルブ38をオンにすることによって返
送流体がチラー35を経由せずに第1タンク31に流入
されるようにし、状態Bおよび状態Cのときにはバルブ
37をオンにしバルブ38をオフにして返送流体がチラ
ー35で冷却された後に第1タンク31に流入されるよ
うにしている。
オフコントローラ41では、低温流体循環系の状態を、
ウェハWを冷却する前の状態Aと、ウェハWを実際に冷
却している状態Bと、ウェハWの冷却が終了した後の状
態Cとに分け、現在の状態が状態Aと状態B,Cとの2
つの状態のうちの何れであるかを蓄熱タンクの33の入
口温度および出口温度の合計値(T3+T4)と設定温度
Teとの比較に基づいて判断し、状態Aのときはバルブ
37をオフにしバルブ38をオンにすることによって返
送流体がチラー35を経由せずに第1タンク31に流入
されるようにし、状態Bおよび状態Cのときにはバルブ
37をオンにしバルブ38をオフにして返送流体がチラ
ー35で冷却された後に第1タンク31に流入されるよ
うにしている。
【0068】すなわち、オンオフコントローラ41は、
T3+T4≦Teが成立する場合は、上記の状態Aである
と判断し、チラー35をオフにして返送流体の冷却動作
は行わないが、T3+T4≦Teが不成立の場合は、上記
の状態BまたはCであると判断し、チラー35をオンに
して返送流体を急速冷却するようにしている。
T3+T4≦Teが成立する場合は、上記の状態Aである
と判断し、チラー35をオフにして返送流体の冷却動作
は行わないが、T3+T4≦Teが不成立の場合は、上記
の状態BまたはCであると判断し、チラー35をオンに
して返送流体を急速冷却するようにしている。
【0069】図5は、高温流体循環供給系10のオンオ
フコンローラ18が行う制御の他の実施形態を示すもの
である。
フコンローラ18が行う制御の他の実施形態を示すもの
である。
【0070】すなわち、入口温度T1および出口温度T2
毎に別々の閾値温度Td1、Td2(Td1<Td2)を設定
し、これらの比較に基づいて第1段タンク13のヒータ
16のオンオフ制御を行うようにしている。
毎に別々の閾値温度Td1、Td2(Td1<Td2)を設定
し、これらの比較に基づいて第1段タンク13のヒータ
16のオンオフ制御を行うようにしている。
【0071】まず、オンオフコントローラ18は、入口
温度T1および出口温度T2をそれぞれのセンサ20、2
1から取り込み(ステップ300)、入口温度T1を閾
値Td1と比較し、出口温度T2を閾値Td2と比較する
(ステップ310)。そして、T1≧Td1でかつT2≧T
d2が成立したときのみヒータ16をオフにし(ステップ
320)、それ以外の場合はヒータ16をオンにするよ
うにしている(ステップ330)。
温度T1および出口温度T2をそれぞれのセンサ20、2
1から取り込み(ステップ300)、入口温度T1を閾
値Td1と比較し、出口温度T2を閾値Td2と比較する
(ステップ310)。そして、T1≧Td1でかつT2≧T
d2が成立したときのみヒータ16をオフにし(ステップ
320)、それ以外の場合はヒータ16をオンにするよ
うにしている(ステップ330)。
【0072】ここで、Td1=145゜Cに、Td2=15
0.5゜Cに設定した場合は、図4のグラフにおいて、
ほぼ先の図2に示した制御と同様、ヒータ16は加熱開
始と共にオンになり、時刻t2の前後にオフされる。
0.5゜Cに設定した場合は、図4のグラフにおいて、
ほぼ先の図2に示した制御と同様、ヒータ16は加熱開
始と共にオンになり、時刻t2の前後にオフされる。
【0073】図6は、低温流体循環供給系30のオンオ
フコンローラ41が行う制御の他の実施形態を示すもの
である。
フコンローラ41が行う制御の他の実施形態を示すもの
である。
【0074】すなわち、この場合も図5と同様、入口温
度T3および出口温度T4毎に別々の閾値温度Te3、Te4
(Te3>Te4)を設定し、これらの比較に基づいてチラ
ー35のオンオフ制御を行うようにしている。
度T3および出口温度T4毎に別々の閾値温度Te3、Te4
(Te3>Te4)を設定し、これらの比較に基づいてチラ
ー35のオンオフ制御を行うようにしている。
【0075】まず、オンオフコントローラ41は、入口
温度T3および出口温度T4をそれぞれのセンサ42、4
3から取り込み(ステップ400)、入口温度T3を閾
値Te3と比較し、出口温度T4を閾値Te4と比較する
(ステップ410)。そして、T3≧Te3でかつT4≧T
e4が成立したときのみチラー35をオフにし(ステップ
420)、それ以外の場合はチラー35をオンにするよ
うにしている(ステップ430)。
温度T3および出口温度T4をそれぞれのセンサ42、4
3から取り込み(ステップ400)、入口温度T3を閾
値Te3と比較し、出口温度T4を閾値Te4と比較する
(ステップ410)。そして、T3≧Te3でかつT4≧T
e4が成立したときのみチラー35をオフにし(ステップ
420)、それ以外の場合はチラー35をオンにするよ
うにしている(ステップ430)。
【0076】このようにこの実施形態では、高温流体系
および低温流体系共に、2段の蓄熱タンクを介在させ、
第2段タンクにおいては出口温度を目標温度に一致させ
るフィードバック制御を実行し、第1段のタンクにおい
ては、ウェハWとの熱交換を行う前の定常状態のときに
のみヒータまたはチラーをオフにし、ウェハWと熱交換
を行っている期間と熱交換が終了した後にもヒータまた
はチラーをオンにするようにしたので、熱負荷による温
度降下または温度上昇がフィードフォワード的に補償さ
れると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷がなくなっ
た後、速やかに目標温度まで上昇または下降させること
が可能になり、これにより蓄熱タンクの出口温度を熱負
荷の有無にかかわらず常に所定の許容温度範囲内に入れ
ておくことができるようになる。したがって、被温度制
御対象物を、短い時間で、短いサイクルタイムで温度分
布なく加熱制御することが可能になる。
および低温流体系共に、2段の蓄熱タンクを介在させ、
第2段タンクにおいては出口温度を目標温度に一致させ
るフィードバック制御を実行し、第1段のタンクにおい
ては、ウェハWとの熱交換を行う前の定常状態のときに
のみヒータまたはチラーをオフにし、ウェハWと熱交換
を行っている期間と熱交換が終了した後にもヒータまた
はチラーをオンにするようにしたので、熱負荷による温
度降下または温度上昇がフィードフォワード的に補償さ
れると共に、蓄熱タンクの出口温度を熱負荷がなくなっ
た後、速やかに目標温度まで上昇または下降させること
が可能になり、これにより蓄熱タンクの出口温度を熱負
荷の有無にかかわらず常に所定の許容温度範囲内に入れ
ておくことができるようになる。したがって、被温度制
御対象物を、短い時間で、短いサイクルタイムで温度分
布なく加熱制御することが可能になる。
【0077】なお、上記実施形態では、低温流体系の第
2段タンク32には、ヒータ36を配するようにした
が、第2段タンク32内の温度流体をチラーによって冷
却するようにしてもよい。また、上記実施例では、低温
流体系において、チラー35の手前に設けたオンオフバ
ルブ37,38のオンオフによってチラー35への返却
流体の流入を切り替えることによってチラー35をオン
オフするようにしたが、他の電気的手法などによってチ
ラー35をオンオフするようにしてもよい。
2段タンク32には、ヒータ36を配するようにした
が、第2段タンク32内の温度流体をチラーによって冷
却するようにしてもよい。また、上記実施例では、低温
流体系において、チラー35の手前に設けたオンオフバ
ルブ37,38のオンオフによってチラー35への返却
流体の流入を切り替えることによってチラー35をオン
オフするようにしたが、他の電気的手法などによってチ
ラー35をオンオフするようにしてもよい。
【0078】また、上記実施例において、PIDコント
ローラ19,40は、比例要素、微分要素、積分要素の
任意の要素を組み合せたり、あるいは単独要素でPID
補償を行うようにしてもよい。
ローラ19,40は、比例要素、微分要素、積分要素の
任意の要素を組み合せたり、あるいは単独要素でPID
補償を行うようにしてもよい。
【0079】また、上記実施例では、低温流体系におい
て、熱交換器34を配し、この熱交換器34の手前に入
口温度センサ42を配するようにしたが、熱交換器34
の後ろに入口温度センサ42を配設するようにしてもよ
い。
て、熱交換器34を配し、この熱交換器34の手前に入
口温度センサ42を配するようにしたが、熱交換器34
の後ろに入口温度センサ42を配設するようにしてもよ
い。
【0080】また、上記実施形態では、蓄熱タンク1
1、33を2段にするようにしたが、これらを3段以上
にするようにしてもよい。その場合、最も好適なのは、
例えば、高温流体供給系の場合、各段のタンク毎にヒー
タを設け、最終段のタンクのみは常にオンにしてPID
のフィードバック制御を行うと共に、それ以外の段のタ
ンクは前述したオンオフ制御を行うものである。この
際、第1段のタンクは蓄熱タンクの入口温度と出口温度
に基づいてオンオフ制御するようにし、第2段から最終
段の1段前のタンクまでは、当該段の前段のタンクの温
度と出口温度に基づいてオンオフ制御を行うようにす
る。なお、このような3段以上のタンクの場合、ヒータ
を配する段を適宜省略するようにしてもよい。これは、
低温流体供給系に関しても同様である。
1、33を2段にするようにしたが、これらを3段以上
にするようにしてもよい。その場合、最も好適なのは、
例えば、高温流体供給系の場合、各段のタンク毎にヒー
タを設け、最終段のタンクのみは常にオンにしてPID
のフィードバック制御を行うと共に、それ以外の段のタ
ンクは前述したオンオフ制御を行うものである。この
際、第1段のタンクは蓄熱タンクの入口温度と出口温度
に基づいてオンオフ制御するようにし、第2段から最終
段の1段前のタンクまでは、当該段の前段のタンクの温
度と出口温度に基づいてオンオフ制御を行うようにす
る。なお、このような3段以上のタンクの場合、ヒータ
を配する段を適宜省略するようにしてもよい。これは、
低温流体供給系に関しても同様である。
【図1】この発明の実施形態を示すブロック図。
【図2】高温流体循環供給系のオンオフコントローラの
制御動作を示すフローチャート。
制御動作を示すフローチャート。
【図3】低温流体循環供給系のオンオフコントローラの
制御動作を示すフローチャート。
制御動作を示すフローチャート。
【図4】高温流体循環供給系の各部の温度変化を示す
図。
図。
【図5】高温流体循環供給系のオンオフコントローラの
他の制御動作を示すフローチャート。
他の制御動作を示すフローチャート。
【図6】低温流体循環供給系のオンオフコントローラの
他の制御動作を示すフローチャート。
他の制御動作を示すフローチャート。
1…ウェハ温度制御装置 2…熱交換室 3…プレート 10…高温流体循環供給系 16、17、36…ヒータ 18、41…オンオフコントローラ 19、40…PIDコントローラ 20、42…入口温度センサ 21、43…出口温度センサ 34…熱交換器 35…チラー W…ウェハ
Claims (6)
- 【請求項1】複数のタンクが温度流体循環系に対して直
列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、この直列
多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体を加熱
する第1の加熱手段と、最終段以外の段のタンク内の温
度流体を加熱する第2の加熱手段とを有し、前記第1お
よび第2の加熱手段を加熱制御することにより被温度制
御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に調整し
て前記被温度制御対象物に循環供給するようにした多段
蓄熱タンクの温度制御装置において、 前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記温度流体の温
度を検出する第1の温度検出手段と、 当該段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出す
る第2の温度検出手段と、 目標温度と前記第1の温度検出手段の検出温度に基づい
て直列多段型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致す
るよう前記第1の加熱手段をフィードバック制御する第
1の制御手段と、 前記第1及び前記第2の温度検出手段の各検出温度の合
計値が予め設定された所定の設定温度より小さい場合に
前記第2の加熱手段をオンするよう前記第2の加熱手段
をオンオフ制御する第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする多段蓄熱タンクの
温度制御装置。 - 【請求項2】複数のタンクが温度流体循環系に対して直
列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、この直列
多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体を加熱
する第1の加熱手段と、最終段以外の段のタンク内の温
度流体を加熱する第2の加熱手段とを有し、前記第1お
よび第2の加熱手段を加熱制御することにより被温度制
御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に調整し
て前記被温度制御対象物に循環供給するようにした多段
蓄熱タンクの温度制御装置において、 前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記温度流体の温
度を検出する第1の温度検出手段と、 当該段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出す
る第2の温度検出手段と、 目標温度と前記第1の温度検出手段の検出温度に基づい
て直列多段型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致す
るよう前記第1の加熱手段をフィードバック制御する第
1の制御手段と、 前記第1の温度検出手段の検出値が第1の設定温度より
大きくかつ第2の温度検出手段の検出値が第1の設定温
度より小さな第2の設定温度より大きい場合にのみ前記
第2の加熱手段をオフするよう前記第2の加熱手段をオ
ンオフ制御する第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする多段蓄熱タンクの
温度制御装置。 - 【請求項3】前記直列多段型蓄熱タンクの段数は2段で
あり、 前記第2の加熱手段は第1段のタンク内の温度流体を加
熱し、 前記第2の温度検出手段は直列多段型蓄熱タンクの入口
での前記温度流体の温度を検出するようにしたことを特
徴とする請求項1または請求項2記載の多段蓄熱タンク
の温度制御装置。 - 【請求項4】複数のタンクが温度流体循環系に対して直
列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、この直列
多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体を加熱
または冷却する温度調整手段と、最終段以外の段のタン
ク内の温度流体を冷却する冷却手段とを有し、前記温度
調整手段および冷却手段を制御することにより被温度制
御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に調整し
て前記被温度制御対象物に循環供給するようにした多段
蓄熱タンクの温度制御装置において、 前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記温度流体の温
度を検出する第1の温度検出手段と、 当該段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出す
る第2の温度検出手段と、 目標温度と前記第1の温度検出手段の検出温度に基づい
て直列多段型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致す
るよう前記温度調整手段をフィードバック制御する第1
の制御手段と、 前記第1及び前記第2の温度検出手段の各検出温度の合
計値が予め設定された所定の設定温度より大きい場合に
前記冷却手段をオンするよう前記冷却手段をオンオフ制
御する第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする多段蓄熱タンクの
温度制御装置。 - 【請求項5】複数のタンクが温度流体循環系に対して直
列に多段接続された直列多段型蓄熱タンクと、この直列
多段型蓄熱タンクの最終段のタンク内の温度流体を加熱
または冷却する温度調整手段と、最終段以外の段のタン
ク内の温度流体を冷却する冷却手段とを有し、前記温度
調整手段および冷却手段を制御することにより被温度制
御対象物からの返送温度流体を所定の設定温度に調整し
て前記被温度制御対象物に循環供給するようにした多段
蓄熱タンクの温度制御装置において、 前記直列多段型蓄熱タンクの出口での前記温度流体の温
度を検出する第1の温度検出手段と、 当該段のタンクの直前段の前記温度流体の温度を検出す
る第2の温度検出手段と、 目標温度と前記第1の温度検出手段の検出温度に基づい
て直列多段型蓄熱タンクの出口温度が目標温度に一致す
るよう前記温度調整手段をフィードバック制御する第1
の制御手段と、 前記第1の温度検出手段の検出値が第1の設定温度より
小さくかつ第2の温度検出手段の検出値が第1の設定温
度より大きな第2の設定温度より小さい場合にのみ前記
冷却手段をオフするよう前記冷却手段をオンオフ制御す
る第2の制御手段と、 を備えるようにしたことを特徴とする多段蓄熱タンクの
温度制御装置。 - 【請求項6】前記直列多段型蓄熱タンクの段数は2段で
あり、 前記冷却手段は第1段のタンク内の温度流体を冷却し、 前記第2の温度検出手段は直列多段型蓄熱タンクの入口
での前記温度流体の温度を検出するようにしたことを特
徴とする請求項4または請求項5記載の多段蓄熱タンク
の温度制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2842798A JPH11231946A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 多段蓄熱タンクの温度制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2842798A JPH11231946A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 多段蓄熱タンクの温度制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11231946A true JPH11231946A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12248371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2842798A Pending JPH11231946A (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 多段蓄熱タンクの温度制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11231946A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009117443A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Tokyo Electron Ltd | 被処理基板の温度調節装置及び温度調節方法、並びにこれを備えたプラズマ処理装置 |
JP2017506828A (ja) * | 2014-02-12 | 2017-03-09 | アクセリス テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 広温度範囲チャックに対する複数流体冷却システム |
CN109688638A (zh) * | 2018-12-21 | 2019-04-26 | 镇江东方电热有限公司 | 多级串联电加热装置的自动化控制系统及控制方法 |
-
1998
- 1998-02-10 JP JP2842798A patent/JPH11231946A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009117443A (ja) * | 2007-11-02 | 2009-05-28 | Tokyo Electron Ltd | 被処理基板の温度調節装置及び温度調節方法、並びにこれを備えたプラズマ処理装置 |
TWI492321B (zh) * | 2007-11-02 | 2015-07-11 | Tokyo Electron Ltd | A temperature adjusting device and a temperature adjusting method of the substrate to be processed, and a plasma processing apparatus provided with the same |
JP2017506828A (ja) * | 2014-02-12 | 2017-03-09 | アクセリス テクノロジーズ, インコーポレイテッド | 広温度範囲チャックに対する複数流体冷却システム |
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