JP6795840B2 - 温調用熱媒体の温度制御方法、及びその方法を用いた温調用熱媒体の供給装置 - Google Patents

温調用熱媒体の温度制御方法、及びその方法を用いた温調用熱媒体の供給装置 Download PDF

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Description

本発明は、負荷を温度制御された熱媒体で冷却又は加熱することにより、負荷の温度を所定の温度に維持する温調用熱媒体の供給装置に関し、特に負荷の温度が負荷容量の変動や負荷の加工条件等により変動しても、高精度で負荷の温度を所定の温度に維持できる温調用熱媒体の温度制御方法、及びその方法を用いた温調用熱媒体の供給装置に関する。
温調用熱媒体の供給装置は、熱容量の大きい熱媒体の温度を所定の温度に制御し、負荷に供給することで負荷を一定の温度に維持するためのものである。温調用熱媒体の供給装置においては、熱媒体の温度を所定の温度に制御するため熱交換器を備えた冷却回路と、熱媒体との間で熱エネルギー交換を行う冷媒を循環させ冷却する冷凍回路とを備えている。
冷却回路は、熱交換器により温度調節された温調用熱媒体を貯留する貯留タンク(バッファタンクとも呼ばれる)と、貯留タンクから流路を通して熱媒体を負荷に圧送し、閉流路を循環させるポンプ等を備えている。また、冷凍回路は冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒ガスとする圧縮機と、冷媒ガスを冷却凝縮して低温化させる膨張弁と膨張弁で減圧した液冷媒を蒸発させる膨張器と、冷凍熱交換器等を備えている。
温調用の熱媒体は、負荷側において行われる熱エネルギーの授受により、温調用熱媒体の供給装置から送り出される温度よりも、高い温度あるいは低い温度で供給装置に戻ってくる。かかる熱媒体の温度を熱交換器により所定の温度に制御して負荷に供給するのだが、負荷から戻ってくる熱媒体の温度が、熱交換器の能力を超えて変動すると、熱媒体を所定の温度に制御できず、所定の温度よりも高い温度又は低い温度で負荷に供給されることになる。
負荷側における熱エネルギーの授受は、熱負荷の大きさや入熱時間等により変動し、これに伴い温調用熱媒体の供給装置に戻ってくる熱媒体の温度も変動する。熱媒体の温度変化が大きくなると十分に温度を制御することができず、熱媒体の温度が設定温度に対して上下する、いわゆるハンチング現象が発生し、製品(ワーク)の加工精度が劣化する要因となる。
即ち、温調用熱媒体の温度が所定の温度に制御されないまま負荷に供給されると、負荷の温度を所定の温度に維持できないため加工条件が変動し、製品(ワーク)の品質に問題が生じる。
このため、温調用熱媒体が急激に温度変化しても、設定温度に迅速に追従できる高精度な温度制御が温調用熱媒体の供給装置には求められる。また、温調用の熱媒体の設定温度を負荷条件の変更に伴い、変更する場合においても熱媒体の温度を短時間に設定変更できる装置が好ましい。
これらを実現するには、熱容量の大きな熱媒体液の温度を短時間で変更できるように温度調節能力を十分に高めておく必要がある。しかし、設定温度の変更のみのために温度調節能力を過大に高めておくことは、極めて不経済である。
このような課題を解決するため下記特許文献1は、負荷から還流する熱媒体を所定の温度に冷却または加熱して負荷に供給する熱媒体回路部を備える温調装置において、上記熱媒体回路部が、インバータ電源で回転数制御される圧縮機、水冷式凝縮器、膨張弁、及びこれらの機器を直列に上記負荷に接続する配管から成るメイン回路部と、熱媒体を所定の温度に制御する制御部とを備え、上記制御部が、上記インバータ電源で回転数制御される圧縮機の回転数を制御することにより、負荷に供給する熱媒体の温度を直接所定の温度に制御する、技術を開示している。
下記特許文献1が開示する技術は、熱媒体回路部に設けた制御部が、インバータ電源で回転数制御される圧縮機の回転数を制御することにより、膨張弁に供給される熱媒体の圧力や流量を制御し、それにより膨張弁で膨張されることにより発生する冷熱を制御して負荷に供給する熱媒体の温度を直接所定の温度に制御する、というものである。そしてその制御は、負荷の熱媒体入口または熱媒体出口付近に熱媒体の温度(または圧力)を検出するセンサーを設け、制御部が上記センサーで検出した熱媒体の温度(または圧力)と設定温度(または設定圧力)との差により、上記圧縮機の回転数、膨張弁の開度、制御弁の開度を制御する、というものである。
しかし、下記特許文献1に記載の技術は、圧縮機の回転数の制御により熱媒体との間で熱エネルギー交換を行う冷媒の温度を制御するものである。このため、圧縮機の回転数で制御できる温度範囲にその温度制御範囲が限定される。また、熱媒体の冷却が基本であり熱媒体の加熱には対応できない。熱媒体の加熱に対応するには、水冷式凝縮器及び膨張弁をバイパスしてホットガスをホットガス回路部に設けた制御弁で流量を制御しながら負荷に供給しなければならず、2系統の温調回路が必要である、という問題がある。
下記特許文献2に記載の技術は、熱交換器における温調流体の温度を変更しようとする場合には、待機時間を短くする(短時間にその熱媒体液の温度を変更する)ため、負荷側の熱交換器に温度調節のための恒温の温調用熱媒体液Aを循環して流す閉流路サーキュレータと、閉流路サーキュレータに送給される温調用熱媒体液Aを貯留した温調用熱媒体液外部タンクとの間に、閉流路サーキュレータの運転開始時は、閉流路サーキュレータと温調用熱媒体液外部タンクとを連通すると共に、閉流路サーキュレータの定常運転時は、閉流路サーキュレータと温調用熱媒体液外部タンクとの連通を切り離す切換え手段を設けている。特許文献2に記載の技術によれば、熱容量の大きな熱媒体液の温度を短時間で変更できるが、温調流体の温度を変更する必要が生じた場合に適用できるものであり、負荷変動による戻り温調流体の温度変動によるハンチング現象に対応できない、という問題がある。
特開2002−81793号公報 特開2002−39657号公報
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、温調用熱媒体を供給する負荷の温度が負荷容量の変更や負荷の加工条件等により変動しても、高精度で負荷の温度を所定の温度に維持できる温調用熱媒体の温度調節方法、及びその方法を用いた温調用熱媒体の供給装置を提供することにある。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、負荷から戻り管を通って還流する熱媒体の温度を所定の温度に制御し、供給管を通して前記熱媒体を負荷に供給する温調用熱媒体の供給装置において、
前記熱媒体を前記所定の温度より低い温度に冷却する熱交換器と、前記冷却された前記熱媒体を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留されている前記熱媒体を、前記供給管を通して負荷に圧送する圧送ポンプと、前記熱交換器の出口側の前記熱媒体の温度を測定する第1温度センサーとを備えた冷却回路部と
前記圧送ポンプの出口側に設けられ、前記供給管に接続する流路を流れる前記熱媒体を前記所定の温度に加熱するヒータと、前記ヒータの出口側の前記熱媒体の温度を測定する第2温度センサーとを備えた加熱回路部と、
前記第1温度センサーと前記第2温度センサーとの温度信号に基づいて前記熱交換器内を流れ、前記熱媒体と熱エネルギーの交換を行う冷媒を設定温度に冷却する冷凍回路部と前記ヒータとを制御する温調制御部とを備え、
前記貯留タンクの容量が、負荷の熱変動に応じて可変できるように構成されていることを特徴とする温調用熱媒体の供給装置、である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の温調用熱媒体の供給装置であって、前記冷却回路部は、前記貯留タンクの温度を測定する第3温度センサーを備え、前記温調制御部は前記第3温度センサーの温度データに基づいて、前記貯留タンクの温度を前記所定の温度より1℃から3℃低い温度となるように前記冷凍回路部を制御することを特徴とする。
負荷に供給する熱媒体を所定の温度に制御するにあたり、熱交換器により熱媒体を所定の温度よりも低い温度、例えば1℃〜3℃低い温度に冷却し、冷却された熱媒体を貯留タンクに貯留する。貯留タンクから負荷に供給する出口において、供給管と接続する流路を流れる熱媒体をヒータにより直接加熱することで、迅速に熱媒体の温度を所定の温度に調整することができる。冷却により熱媒体を所定の温度に制御するよりも、流路を流れる熱媒体を直接加熱する方が応答性よく熱媒体の温度を制御できる。これにより、負荷の加工条件等による熱媒体の温度変動に対して、追従性の良い温度制御が可能となる。
熱媒体を貯留する貯留タンクは、いわゆるバッファタンクとしての機能を持っている。熱媒体の温度が大きく変動をする場合には、貯留タンクの容量を大きくしておくことで、熱媒体の温度変動を吸収することができる。逆に、熱媒体の温度変動が少ない場合には、貯留タンクの容量を小さくし、冷却回路側の熱エネルギーの消費を減少させることができる。また、貯留タンクに貯留されている熱媒体の温度を温度センサー3により測定し、その温度信号に基づいて、温調制御部によりヒータを制御することにより、より高精度に熱媒体を所定の温度に制御することができる。
請求項3に記載の発明は、負荷から戻り管を通って還流する熱媒体の温度を所定の温度に制御し、前記熱媒体を循環させて流すことで負荷を所定の温度に維持する温調用熱媒体の供給方法であって、
戻り管を通って還流する前記熱媒体を、熱交換器の出口側に設けた第1温度センサーの温度信号により、熱交換器内を流れる冷媒の温度を設定温度に冷却する冷凍回路を制御し、前記熱媒体の温度を前記所定の温度よりも低い温度に冷却し、
冷却された熱媒体が貯留されている貯留タンクから、圧送ポンプにより負荷に前記熱媒体を供給する供給管に接続する流路を流れる前記熱媒体の温度を加熱ヒータの出口側に設けた第2温度センサーの温度信号により前記加熱ヒータを制御し、
前記貯留タンクの容量を、戻り管を通って還流する前記熱媒体の温度と、負荷に供給している熱媒体の温度との温度差に基づいて変化させ、前記熱媒体の温度を前記所定の温度に制御することを特徴とする温調用熱媒体の温度調節方法、である。
本発明は上記のように構成されているため本発明によれば、温調用熱媒体を供給する負荷の温度が負荷変更や加工条件等により変動しても、追従性良く負荷の温度を所定の温度に維持できる温調用熱媒体の温度調節方法、及びその方法を用いた温調用熱媒体の供給装置を提供することができる。
以下、実施例の図面を参照して、本発明の好ましい一実施の形態について説明するが、本発明の特徴を明確にするため、図4に示す従来の温調用熱媒体の供給装置(以下、温調装置という)について説明する。図4に示す温調装置100は、冷凍回路部10と冷却回路部20とを備える。冷凍回路部10は、冷媒を圧縮して高温高圧の冷媒ガスとする冷媒ガス圧縮機12と、この冷媒ガスを冷却凝縮して高圧の液冷媒とする凝縮器15と、この液冷媒を減圧して低温化する膨張弁13と、膨張弁13で減圧した液冷媒を蒸発させる蒸発器14(熱交換器(冷凍回路側))とを順次直列に接続したものとして構成されている。また、冷凍回路部10は、液冷媒ガスを冷却する冷却水を流す冷凍熱交換器15を備える。
冷却回路部20は、負荷40において温度が上昇し戻ってくる熱媒体を冷却する熱交換器24(冷却回路側)、熱交換器24で冷却された熱媒体を貯留する貯留タンク26、貯留タンク26の熱媒体を加熱するヒータ28、貯留タンクの熱媒体の温度を測定する温度センサー25を備える。温調制御部50は、温度センサー25からの温度信号によりヒータ28を制御し、貯留タンク26に貯留されている熱媒体の温度を所定の温度に制御する。
温調装置100においては、熱媒体を所定の温度に設定し負荷に供給するため、温度センサー25により貯留タンク26の熱媒体を加熱し温度制御している。ここで、貯留タンクの容量は30リットルから50リットル程度であるから、かかる容量の熱媒体をヒータ28により加熱する必要がある。即ち、貯留タンク内に貯留する熱媒体すべてを所定の温度に制御する必要があり、所定の温度に制御するまでに時間がかかる、という問題がある。
また、負荷40における熱エネルギー交換の変動により、戻りの熱媒体の温度が通常の温度よりも高く、熱交換器24において十分に冷却されない場合には、ヒータ28で加熱されなくても、所定の温度を越える(オーバーシュート)場合がある。これを解消するため、温調制御部50により、冷凍回路10の膨張弁13を制御し、熱媒体の温度をより低い温度で冷却することで熱媒体の温度が所定の温度を下回る(アンダーシュート)場合があり、熱媒体の温度が上下する、いわゆるハンチング現象が起こる。即ち、温調装置100の構成では、負荷に熱エネルギー交換の変動に対して、熱媒体の温度の追従性が悪い、という問題がある。
かかる問題を解決するため、本発明の一実施の形態である図1に示す温調装置1は、冷凍回路部10と、冷却回路部20と、加熱回路部30と、熱媒体の温度を制御するための温調制御部51とを備える。ここで、温調装置1の一つの特徴は、温度センサーを熱交換器24の出口側(貯留タンク26の入口)と、ヒータ38の出口に温度センサー25と温度センサー35とを設けたところにある。
また、温調装置1の他の特徴は、熱媒体を加熱するヒータと熱媒体を貯留する貯留タンクとを分離し、ヒータ38は、圧送ポンプ27から送出され、供給管31と接続する流路を流れる熱媒体を直接加熱するように構成しているところにある。
このような装置構成とすることで、温度制御部51は、負荷に供給する熱媒体の直前の温度信号に基づいて、ヒータ38を制御できる。また、熱交換器24により冷却された流路を流れる熱媒体の温度を直接測定し、その温度信号により冷凍回路10の膨張弁13を制御することで、熱交換器14(冷凍回路側)における冷媒の温度制御により、熱媒体の温度制御を行うことができる。
この結果、例えば負荷側における熱エネルギー交換が変動し、戻りの熱媒体の温度が通常の温度より高くなった場合には、温度センサー25からの温度信号に基づいて、温調制御部51が膨張弁13を制御し、迅速に熱媒体の温度を、例えば所定の温度よりも1℃〜3℃低い温度に制御することができる。逆に、負荷側における熱エネルギー交換の変動により、戻りの熱媒体の温度が通常の温度よりも低い場合でも、温調制御部51により膨張弁13を制御し追従性の良い温度制御を行うことができる。
また、貯留タンクとヒータとを切り離し、ヒータ38の出口を流れる熱媒体の温度をセンサー35により測定し、センサー35からの温度信号に基づいてヒータ38を制御しているので、例えば、貯留タンク26に貯留されている熱媒体の温度が変化しても、流路を流れる熱媒体を直接加熱し、温度を制御できるので、追従性の良い熱媒体の温度制御が可能である。
更に、貯留タンク26の容量を負荷条件に応じて変更できるように構成することは好ましい。図1においては貯留タンク26には可変可能な仕切り壁を設けていないが、例えば、貯留タンクの高さ方向と垂直方向に可動仕切り壁を設けることで、貯留タンク26の容量を可変できるように構成することは好ましい。
このような構成とすることで、負荷側における熱変動により熱媒体の温度が大きく変化する場合には、貯留タンク26の容量を大きくし、温度変化が少ない場合には貯留タンク26の容量を小さくすることができる。こうした構成とすることで、貯留タンク26に熱媒体の温度変化に対する緩衝(バッファ)機能を持たせることができる。なお、貯留タンク26の貯留容量の変動は、例えば、温調制御部51の制御のもとで行うことが好ましい。
図2は本発明の一実施の形態である温調用熱媒体の温度制御方法のフローチャートである。負荷から戻ってくる熱媒体を熱交換器で冷却し(S1)、冷却された熱媒体の温度を温度センサーで25測定する(S2)。温調制御部51は、温度センサー25で測定した温度と、設定した温度(所定の温度)とを比較し、その差が予め定めた温度差の範囲、例えば−3℃〜−1℃の範囲にあるか否か判定する(S3)。
所定の温度差の範囲になければ、熱媒体の冷却温度の低下を冷凍回路部10に指示し(S5)、冷却された熱媒体は貯留タンク26から圧送ポンプ27により熱媒体供給管31と接続する流路においてヒータ38により加熱され(S4)、ヒータ38の出口に設けられている温度センサーにより温度が測定される(S6)。
温調制御部51において、熱媒体の温度と設定温度Bとの温度差、例えば±0.1℃〜±0.3℃の範囲内か否かを判定し(S7)、範囲内になければヒータ38に加熱温度の上昇の指示を出す(S9)。加熱された熱媒体は負荷に供給され(S8)、負荷において熱エネルギー交換された熱媒体は、戻り管22を通して熱交換器24に戻る(S10)。
図3は、本発明の一実施の形態である図1に示す温調装置1と、図4に示す従来型の温調装置100の負荷変動に伴う熱媒体の温度変化を比較したグラフである。この比較を行うに際して、温調装置1及び温調装置100はともに、熱媒体としてフッ素系熱媒体、ヒータ容量は数Kw、圧送ポンプによる熱媒体の流速は数十リットル/分、負荷に供給する熱媒体の設定温度25℃、負荷に供給する際の熱媒体の許容精度±0.2℃とした。
負荷はプラズマ処理装置におけるウェハ(ワーク)を想定した。プラズマ処理装置においては、ウェハ載置台に載置したウェハにプラズマ処理を施し加工を施すが、ウェハがプラズマ処理されるとプラズマによりウェハが加熱され温度が上昇する。かかる温度上昇をウェハ載置台内部の流路を流れる熱媒体で冷却しウェハを所定の温度に維持する。このため温調装置から送り出す熱媒体の温度により、ウェハの温度が常に一定に維持できることが好ましい。このため、本比較例においては、温調装置から供給する熱媒体の温度を25℃±0.2℃と設定している。
しかし、温調装置に戻ってくる熱媒体の温度は、ウェハの加工条件、例えばエッチング条件により変動する。そこで、負荷において熱媒体が加熱され、温調装置に25.4℃で戻ってきた場合、所定の温度である25℃±0.2℃に戻るまでの時間について測定した。
図3に示すように、従来型の温調装置100では、ウェハ(負荷)の温度上昇に伴い熱媒体の出口温度は設定温度(25℃)より上昇し、設定温度(25℃)に戻るまでに3分間を要した。これに対して、本発明の一実施の形態である温調装置1では、熱媒体の出口温度は設定温度(25℃)より上昇し始めてから約1分間で設定温度(25℃±0.2℃)に戻っている。これは、温度調節装置1における熱交換器24の出口に設けた温度センサー25と、ヒータ38の出口に設けた温度センサー35とからの温度信号に基づいて、温調制御部50がヒータ38及び冷凍回路部10とを適切に制御していることを示すものである。
図3における比較例では貯留タンクの容量は28リットルと一定のものを用いたが、貯留タンクの容量(熱媒体保有量)を負荷に応じた適正容量に変化させたところ、負荷の熱変動を貯留タンクの保有熱容量である程度吸収でき、より良い温度追従性が得られることが確認できた。
本発明の一実施の形態である温調装置1の構成図である。 本発明の一実施の形態である温度調節装置による温度調整のフローチャートである。 負荷変動に伴う温調装置1と温調装置100との熱媒体の温度変化を示したグラフである。 従来型の温調装置100の構成図である。
1 温調装置
10 冷凍回路部
11 冷媒配管
12 冷媒ガス圧縮機
13 膨張弁
14 熱交換器(冷凍回路側)
15 凝縮器
16 冷却水配管
20 冷却回路部
21 31 供給管
22 32 戻り管
23 33 制御線
24 熱交換器(冷却回路側)
25 35 温度センサー
26 冷媒貯留タンク
27 圧送ポンプ
28 38 ヒータ
30 加熱回路部
40 負荷
50 51 温調制御部

Claims (3)

  1. 負荷から戻り管を通って還流する熱媒体の温度を所定の温度に制御し、供給管を通して前記熱媒体を負荷に供給する温調用熱媒体の供給装置において、
    前記熱媒体を前記所定の温度より低い温度に冷却する熱交換器と、前記冷却された前記熱媒体を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留されている前記熱媒体を、前記供給管を通して負荷に圧送する圧送ポンプと、前記熱交換器の出口側の前記熱媒体の温度を測定する第1温度センサーとを備えた冷却回路部と
    前記圧送ポンプの出口側に設けられ、前記供給管に接続する流路を流れる前記熱媒体を前記所定の温度に加熱するヒータと、前記ヒータの出口側の前記熱媒体の温度を測定する第2温度センサーとを備えた加熱回路部と、
    前記第1温度センサーと前記第2温度センサーとの温度信号に基づいて前記熱交換器内を流れ、前記熱媒体と熱エネルギーの交換を行う冷媒を設定温度に冷却する冷凍回路部と前記ヒータとを制御する温調制御部とを備え、
    前記貯留タンクの容量が、負荷の熱変動に応じて可変できるように構成されていることを特徴とする温調用熱媒体の供給装置
  2. 前記冷却回路部は、前記貯留タンクの温度を測定する第3温度センサーを備え、前記温調制御部は前記第3温度センサーの温度データに基づいて、前記貯留タンクの温度を前記所定の温度より1℃から3℃低い温度となるように前記冷凍回路部を制御することを特徴とする請求項1に記載の温調用熱媒体の供給装置
  3. 負荷から戻り管を通って還流する熱媒体の温度を所定の温度に制御し、前記熱媒体を循環させて流すことで負荷を所定の温度に維持する温調用熱媒体の供給方法であって、
    戻り管を通って還流する前記熱媒体を、熱交換器の出口側に設けた第1温度センサーの温度信号により、熱交換器内を流れる冷媒の温度を設定温度に冷却する冷凍回路を制御し、前記熱媒体の温度を前記所定の温度よりも低い温度に冷却し、
    冷却された熱媒体が貯留されている貯留タンクから、圧送ポンプにより負荷に前記熱媒体を供給する供給管に接続する流路を流れる前記熱媒体の温度を加熱ヒータの出口側に設けた第2温度センサーの温度信号により前記加熱ヒータを制御し、
    前記貯留タンクの容量を、戻り管を通って還流する前記熱媒体の温度と、負荷に供給している熱媒体の温度との温度差に基づいて変化させ、前記熱媒体の温度を前記所定の温度に制御することを特徴とする温調用熱媒体の温度調節方法
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