JPH11231499A - 感光材料用固形処理剤の収納容器及び感光材料用固形処理剤の製造方法 - Google Patents

感光材料用固形処理剤の収納容器及び感光材料用固形処理剤の製造方法

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JPH11231499A
JPH11231499A JP10046196A JP4619698A JPH11231499A JP H11231499 A JPH11231499 A JP H11231499A JP 10046196 A JP10046196 A JP 10046196A JP 4619698 A JP4619698 A JP 4619698A JP H11231499 A JPH11231499 A JP H11231499A
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JP
Japan
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solid processing
sealing material
processing agent
projection
opening
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JP10046196A
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English (en)
Inventor
Hideo Kobayashi
秀雄 小林
Seiichi Tanahashi
清一 棚橋
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐衝撃性、リサイクル適性、超薄肉深肉形成が
可能である。 【解決手段】複数種類の感光材料用固形処理剤を収納或
いは排出するための開口部141〜145と、この開口
部141〜145の周りに延出して設けられたフランジ
部15と、開口部141〜145を覆いフランジ部15
に貼着したシール部材42と、フランジ部15と嵌合す
る嵌合部が設けられ、開口部141〜145を覆う蓋部
材2と、を有し、この蓋部材2の開き方向の移動でシー
ル部材42を剥離する感光材料用固形処理剤の収納容器
において、フランジ部15のシール部材を貼着する部分
に、開口部141〜145を囲むように突起200を設
けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光材料用固形
処理剤を収納するのに適した感光材料用固形処理剤の収
納容器及び感光材料用固形処理剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料であるハロゲン化銀感光材料
は、露光後に、現像液、漂白及び/又は定着液、さらに
は安定化液の処理液により処理される。この処理は、一
般に、自動現像装置によって行われ、処理槽内の各処理
液の活性度を一定に保つように補充液を補充する方式が
一般に用いられている。
【0003】従来、この補充液は、キット化された1〜
2種類以上のパーツ剤を、一定量の水で溶解して作成さ
れていた。この方法によると、各パーツ剤を間違わずに
調合し、確実に溶解させ、間違えずに投入するという手
間暇がかかっていた。
【0004】そこで、本出願人らは、WO092/20
013号公報に記載されるように、各補充液(処理)毎
に殆ど全ての処理剤成分を固形化した感光材料用固形処
理剤(以下、単に固形処理剤ともいう)を開発した。
【0005】この固形処理剤は、特開平7−19944
3号公報に記載されるように、各処理毎に収納容器に収
納されて、販売、供給されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、固形
処理剤を各処理毎に収納容器に収納すると、感光材料と
してカラーネガフィルムを処理する場合は、現像用、漂
白用、定着用、安定化用の4つの収納容器を必要とし、
感光材料としてカラーペーパーを処理する場合は、現像
用、漂白定着用、安定化用の3つの収納容器を必要と
し、合わせて7つの収納容器が必要となる。さらに、ラ
ボなどの現像所においては、これら処理を行う際には、
予備としてさらに多くの収納容器をストックする必要が
ある。このように、固形処理剤を各処理毎に収納容器に
収納すると、数多くの収納容器が必要となり、そのため
のスペースが必要となり、コストが嵩み、しかも、自動
現像装置に収納容器を装填する作業についても各処理毎
に行うことになり、その操作性、作業性は非効率であ
る。
【0007】これを解決するために、1つの収納容器に
複数種類の固形処理剤を収納することが考えられるが、
この場合、異なる種類の固形処理剤の成分を含む粉が入
り込む(所謂コンタミが生じる)ことがあり、固形処理
剤の処理性能の低下を招くことになる。また、固形処理
剤はその性質上、吸湿性を有しているため、空気中の水
分を吸収し、膨張や溶解することがある。この場合、処
理性能を低下する、固形処理剤が収納容器から排出でき
ないあるいは自動現像装置に確実に投入できないなどの
問題が生じることになる。
【0008】ところで、本発明者がこのような収納容器
を樹脂により成形しようとしたが、このような収納容器
を組み立てる際には、固形処理剤を収納或いは排出する
ための開口部を、蓋部材で覆わなければならないが、こ
の取り付け作業には多大な時間を要することになる。
【0009】さらに、このような収納容器を工場から各
現像所へ運搬する際に生じる振動や落下により、収納容
器内に収納される固形処理剤が壊れることがあった。
【0010】そこで、この発明は、耐衝撃性、リサイク
ル適性、超薄肉深肉形成が可能であることを第1の目的
とし、この発明は、容易なセット性を維持し、かつ接着
強度に優れた収納容器であり、安定したシール確保が可
能であることを第2の目的とし、またこの発明は、対ピ
ンホール、防湿性に優れたシール材であり、かつ突起以
外の必要外溶着がなく、機械での搬送性が良好なシール
材であることを第3の目的とし、またこの発明は、常に
シール材が収納容器に押し付けられ、高温での環境下で
も収納容器内の空気の膨張によるシール剥れを防ぎ、安
定した防湿性が得られることを第4の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。
【0012】請求項1記載の発明は、『複数種類の感光
材料用固形処理剤を収納或いは排出するための開口部
と、この開口部の回りに延出して設けられたフランジ部
と、開口部を覆いフランジ部に貼着したシール材と、フ
ランジ部と嵌合する嵌合部が設けられ、開口部を覆う蓋
部材と、を有し、この蓋部材の開き方向の移動でシール
材を剥離する感光材料用固形処理剤の収納容器におい
て、前記フランジ部のシール材を貼着する部分に、開口
部を囲むように突起を設けたことを特徴とする感光材料
用固形処理剤の収納容器。』である。
【0013】この請求項1記載の発明によれば、フラン
ジ部のシール材を貼着する部分に、開口部を囲むように
突起を設けることで、フランジ部の強度が増して収納容
器の耐衝撃性、リサイクル適性、超薄肉深肉形成が可能
である。
【0014】請求項2記載の発明は、『前記突起の高さ
が0.4〜1.2mm、突起の幅が0.3〜3.0m
m、突起角度が5〜30度、突起の平面性が0.3mm
以下、シール材引き剥し力が(対ポリオレフィン)0.
5〜5.0Kgであることを特徴とする請求項1記載の
感光材料用固形処理剤の収納容器。』である。
【0015】この請求項2記載の発明によれば、フラン
ジ部の突起の高さが0.4〜1.2mm、突起の幅が
0.3〜3.0mm、突起角度が5〜30度、突起の平
面性が0.3mm以下、シール材引き剥し力が(対ポリ
オレフィン)0.5〜5.0Kgであることで、フラン
ジ部がコンパクトで容易なセット性を維持し、かつ安定
したシール確保が可能である。
【0016】請求項3記載の発明は、『前記シール材
は、シール材料の構成がPET/AL/PE/シーラン
ト、NY/AL/PE/シーラント、PET/AL/P
ET/シーラントまたはNY/AL/PET/シーラン
トで、シール材料のスティフネスが10〜40gである
ことを特徴とする請求項1記載の感光材料用固形処理剤
の収納容器。』である。
【0017】この請求項3記載の発明によれば、対ピン
ホール、防湿性に優れたシール材であり、かつ突起以外
の必要外溶着がなく、機械での搬送性が良好なシール材
である。
【0018】請求項4記載の発明は、『複数種類の感光
材料用固形処理剤を収納或いは排出するための開口部
と、開口部の周りに延出して設けられたフランジ部と、
開口部を覆いフランジ部に貼着したシール材と、フラン
ジ部と嵌合する嵌合部が設けられ、開口部を覆う蓋部材
と、を有し、この蓋部材の開き方向の移動でシール材を
剥離する感光材料用固形処理剤の収納容器を製造する方
法であり、弱真空状態でのシールであり、50〜60℃
の環境下で収納容器内空気が膨張してもシール材を剥離
させる力を発生させないことを特徴とする感光材料用固
形処理剤の製造方法。』である。
【0019】この請求項4記載の発明によれば、常温下
(23℃)で収納容器内の空気が弱真空状態でのシール
であり、収納容器内の空気が、50〜60℃状態でシー
ルするか、あるいは収納容器内の空気が弱真空状態でシ
ールすることにより達成でき、常にシール材が収納容器
に押し付けられ、高温での環境下でも収納容器内の空気
の膨張によるシール剥れを防ぎ、安定した防湿性が得ら
れる。
【0020】請求項5記載の発明は、『前記フランジ部
のシール材を貼着する部分に、開口部を囲むように突起
を有することを特徴とする請求項4記載の感光材料用固
形処理剤の製造方法。』である。
【0021】この請求項5記載の発明によれば、フラン
ジ部のシール材を貼着する部分に、開口部を囲むように
突起を設けることで、フランジ部の強度が増して収納容
器の耐衝撃性、リサイクル適性、超薄肉深肉形成が可能
である。
【0022】請求項6記載の発明は、『前記突起の高さ
が0.4〜1.2mm、突起の幅が0.3〜3.0m
m、突起角度が5〜30度、突起の平面性が0.3mm
以下、シール材引き剥し力が(対ポリオレフィン)0.
5〜5.0Kgであることを特徴とする請求項5記載の
感光材料用固形処理剤の製造方法。』である。
【0023】この請求項6記載の発明によれば、フラン
ジ部の突起の高さが0.4〜1.2mm、突起の幅が
0.3〜3.0mm、突起角度が5〜30度、突起の平
面性が0.3mm以下、シール材引き剥し力が(対ポリ
オレフィン)0.5〜5.0Kgであることで、フラン
ジ部がコンパクトで容易なセット性を維持し、かつ安定
したシール確保が可能である。
【0024】請求項7記載の発明は、『前記シール材
は、シール材料の構成がPET/AL/PE/シーラン
ト、NY/AL/PE/シーラント、PET/AL/P
ET/シーラントまたはNY/AL/PET/シーラン
トで、シール材料のスティフネスが10〜40gである
ことを特徴とする請求項1記載の感光材料用固形処理剤
の収納容器。』である。
【0025】この請求項7記載の発明によれば、対ピン
ホール、防湿性に優れたシール材であり、かつ突起以外
の必要外溶着がなく、機械での搬送性が良好なシール材
である。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明の感光材料用固形
処理剤の収納容器及び感光材料用固形処理剤の製造方法
を図面に基づいて説明する。
【0027】図1は収納容器の各部品の斜視図であり、
図2は収納容器の開口部側から見た正面図、図3は一部
破断面を含む収納容器の斜視図であり、図4は一部破断
面を含む収納容器を示す図で、図4(a)は平面図、図
4(b)側面図及び、図4(c)は図4(a)のA―A
断面拡大図であり、図5は蓋部材を示し、図5(a)は
収納室側から見た斜視図、図5(b)〜(d)は蓋部材
の開閉の様を模式的に示した断面図、図6は収納容器に
固形処理剤を収納する様を示す図であり、図7は蓋部材
の開閉の様を模式的に示した図である。
【0028】なお、この実施の形態は、カラーネガフイ
ルムの処理、すなわち、発色現像、漂白、定着、安定化
の各処理毎に錠剤に固形化した固形処理剤Jl、J2、
J3、J4を収納する収納容器である。また、この実施
の形態において、収納容器は、カラーネガフイルム10
0本分を処理することができる量の固形処理剤を収納す
るものである(発色現像用の固形処理剤Jlは10錠、
漂白用の固形処理剤J2は10錠、定着用の固形処理剤
J3は40錠、安定化用の固形処理剤J4は1錠を収納
する)。
【0029】収納容器は、先端側(蓋部材2が設けられ
る側であり、図4(a)において左側)及び後端側(キ
ヤツプ部材3が設けられる側であり、図4(a)におい
て右側)が解放された中空であって筒状の容器本体1
と、容器本体1の先端側を覆うことができ開閉可能な蓋
部材2と、容器本体1の後端側を覆うキヤツプ部材3と
を有している。これら容器本体1、蓋部材2、及び、キ
ヤップ部材3は、例えば、PE(ポリエチレン)、PP
(ポリプロピレン)、ABS(アクリルブタジエンスチ
レン)などによって樹脂成形されるが、この実施の形態
では、固形処理剤Jl〜J4の成分を鑑み、PE或いは
PPが好ましく用いられ、さらに、収納容器は薄肉深物
であるため、PE、PP材料は高流動性のものが好まし
い。
【0030】特に、PEとしては、密度が0.95lg
/cm3以上、流動性の指標であるメルトフローレート
(190℃で216kgfで測定)が15g/10mi
n以上の材料が好ましい。例えば、サンテックJ−30
0(旭化成工業)、サンテックJ−310(旭化成工
業)、出光ポリエチレン120J(出光石暑由化学)、
ニポロンハード1000(東洋曹達)、ニポロンハード
1200(東洋曹達)、チッソポリエチM691(チッ
ソ)、スタフレンE792(日本石油化学)、ハイゼッ
クス1600J(三井石油化学)、東燃ポリエチレンJ
6311(東燃石油化学)などである。
【0031】また、特にPPとしては、メルトフローレ
ート(230℃で2.16kgfで測定)が20g/1
0min以上の材料が好ましい。例えば、出光ポリプロ
J−2000G(出光石油化学)、出光ポリプロJ−3
050H(出光石油化学)、出光ポリプロJ−3083
H(出光石油化学)、出光ポリプロJ−5050H(出
光石油化学)、出光ポリプロJ−3060H(出光石油
化学)、UBEポリプロJl30G(宇部興産)、UB
EポリプロJl20G(宇部興産)、UBEポリプロJ
950HK(宇部興産)、UBEポリプロJ830HV
(宇部興産)、住友ノーブレンZl0lA(住友石油化
学)、住友ノーブレンAX568(住友石油化学)、住
友ノーブレンAX574(住友石油化学)、住友ノーブ
レンAX674(住友石油化学)、チッソポリプロK7
030(チッソ)、チッソポリプロK8130(チッ
ソ)、東燃ポリプロJ220F(東燃石油化学)、東燃
ポリプロBJ570(東燃石油化学)、東燃ポリプロB
J540(東燃石油化学)、徳山ポリプロMJl70
(徳山曹達)、徳山ポリプロJSA90(徳山曹達)、
徳山ポリプロJSA9H(徳山曹達)、三井ノーブレン
BJ6H(三井東圧化学)、三井ノーブレンBJ5H
(三井東圧化学)、三井ノーブレンBJ4H(三井東圧
化学)、日石ポリプロJl70G(日本石油化学)、日
石ポリプロJ881M(日本石油化学)などである。
【0032】容器本体1の内側には、仕切部材として仕
切壁111、112、113、114が一体的に設けら
れており、この仕切壁111〜114及び容器本体1の
外壁によって、容器本体1内を、実質的に5つの収納室
121〜125を構成している。すなわち、これら仕切
壁111〜114は、容器本体1内の上面(図4(b)
において上側の面)から底面(図4(b)において下側
の面)まで連なった平板状を呈しており、換言すると、
上面及び底面と仕切壁111〜114とが結合されてお
り、各収納室121〜125を互いに連通しないように
構成されている。さらに、この仕切壁111〜114
は、後述する開口部141〜145より突出するように
構成されている。また、収納室121〜124の後端側
は解放されているが、キャップ部材3によってその解放
されている部分が覆われている。また、収納室125の
後端側は解放しないように、容器本体1の樹脂成形時に
形成されている。
【0033】各収納室121〜125は、固形処理剤J
を縦列状態に収納することができる。これら5つの収納
室121〜125のうち4つの収納室121、123、
124、125に固形処理剤Jl、J2、J3、J4を
収納し、収納室122は固形処理剤Jを収納しない収納
室(以下、空室ということもある)122となってい
る。これは、現像用の固形処理剤Jlに、定着用の固形
処理剤J2の成分が混ざると、現像性能に多大な悪影響
を与えるため、空室を設けることにより、収納室121
と収納室123との間の距離を設け、固形処理剤J2の
収納或いは排出時に発生する固形処理剤J2の成分を含
んだ粉が入り込む(所謂、コンタミ)を防止するためで
ある。
【0034】なお、この実施の形態では、収納室121
〜124は、容器本体1の先端側から後端側までの長さ
が、固形処理剤Jを10錠分収納できるだけの長さを有
している。この場合、収納室123は、定着用の固形処
理剤J3を40錠も収納するため、その内部をさらに4
つの分室に区切るように、3つの区切壁13が設けられ
ている。この区切壁13は、固形処理剤J3と接触する
ことが可能な長さだけ容器本体1内の上面及び底面から
突出するように設けられ(上面から底面まで連なっては
いない)、固形処理剤J3を縦列で収納可能な程度の区
切りでよいが、仕切壁111〜114と同様に上面から
底面まで連なった平板状であってもよい。また、この区
切壁13は、開口部144から突出しないように設けて
いるが、突出するように設けてもよい。また、収納室1
25は、固形処理剤Jを1錠分収納する長さを有してい
ればよいが、固形処理剤Jを3錠分収納できるだけの長
さを有している。これは、この実施の形態の収納容器
は、カラーネガフィルムを処理するための固形処理剤J
を収納するものであるが、カラーペーパーを処理するた
めの固形処理剤Jを収納する収納容器と兼用するため
に、固形処理剤Jを3錠分収納するだけの長さを有して
いる。
【0035】また、各収納室121〜125内には、各
収納室121〜125の内面どの接触面積を減らし、固
形処理剤Jの収納或いは排出を容易に行い、かつ、収納
している固形処理剤Jが各収納室121〜125の内面
に密着を防ぐために、容器本体1内の上面、底面、各仕
切壁111〜114、及び、区切壁13それぞれに、容
器本体1の先端側から後端側へと伸びるリブ(符号な
し)が設けられている。
【0036】これら各収納室121〜125は、容器本
体1の先端側に開口部141〜145が設けられてお
り、この開口部141〜145から固形処理剤Jを収納
或いは排出することができる。また、これら開口部14
1〜145の周囲には(容器本体1の先端側)、開口部
141〜145を囲むように平面状のフランジ部15が
設けられている。このフランジ部15の両側端部151
は、後述する蓋部材2の係合部21と係合するよう構成
されている。さらに、このフランジ部15の上端部には
後述する蓋部材2の第1係止部26を係止する被係止部
としての係止切欠152が設けられている。また、収納
室121〜124の後端側の解放に対しては、後述する
キヤップ部材3が嵌合するように構成されている。
【0037】蓋部材2は、開口部141〜145に対し
てスライドすることにより、開口部141〜145を覆
い、かつ、開閉することが可能な部材である。蓋部材2
をスライドさせるために、容器本体1(フランジ部15
の両側端部151)と係合するコの字状の係合部21
が、蓋部材2の両側端側(スライドする方向と直交する
方向における両端側)に設けられている。このコの字状
の係合部21は、上端側(閉める方向に対して上流端
側)より下端側(閉める方向に対して下流端側)の方
が、コの字状の間隙が広がるように構成されている。さ
らに、係合部21には、蓋部材2をフランジ部15の両
側端部151に係合させる際の作業を容易に行わせるた
め、蓋部材2のスライド方向の一端側(本実施の形態で
は、下端側)において切り欠き28が設けられている
(図5(a)参照)。また、この蓋部材2の開口部14
1〜145と対向する面には、仕切壁111〜114の
開口部141〜145から突出した部分と嵌合する嵌合
部である溝部22〜25が設けられている。さらに、蓋
部材の開口部141〜145と対向する面には、蓋部材
2が下がり過ぎずに開口部141〜145を覆う位置で
停止させるために蓋部材2の上端にフランジ部15の係
止切欠152によって係止される第1係止部26と、蓋
部材2が容易に上がらない(開かない)ようにフランジ
部15の下端面(符号なし)によって係止される第2係
止部27とが設けられている。なお、蓋部材2の両側面
に設けられた操作部材29は、蓋部材2を上方ヘスライ
ドさせる際に、第2係止部27によるフランジ部15の
下端面への係止状態を解除するため、さらに、蓋部材2
をスライドさせるための操作が行われるために設けられ
ている。
【0038】キャップ部材3は、解放されている容器本
体1の後端側を覆う、すなわち、収納室121〜124
の後端側を覆う部材である。この実施の形態では、収納
室に収納される固形処理剤Jから生じる粉塵などが他の
固形処理剤を収納する収納室に侵入しない(所謂コンタ
ミ防止)ために、容器本体1の後端に対向するキヤップ
部材3の内壁には、仕切壁111〜l13と嵌合する嵌
合溝31〜33が設けられている。さらに、このキヤッ
プ部材3の内壁の周囲には、収納室121〜124内の
固形処理剤Jから生じる粉塵などが収納容器から出ない
ように、容器本体1の外壁(この場合は容器本体1の後
端側であるので、収納室121〜124の周囲である)
と嵌合する嵌合溝34が設けられている。なお、図1に
示すように、各収納室121〜124それぞれに相当す
るキヤップ部材3の内面に突起(符号なし)が設けるこ
とにより、キヤップ部材3の内面と固形処理剤Jとが密
着することを防止している。
【0039】次に、この収納容器の組み立て及び固形処
理剤Jの収納について説明する。先ず、キヤップ部材3
の内面の嵌合溝31〜34が、それぞれ仕切壁111〜
113、容器本体1の外壁とを嵌合させるようにして、
容器本体1の後端側にキヤップ部材3を取り付け、解放
されていた容器本体1の後端側を覆う。このとき、キャ
ップ部材3と容器本体1とに跨ってシール材35を捲着
させることにより、容器本体1の後端側から固形処理剤
Jの粉塵が外部に漏れ出すことを完全に防止している。
【0040】次いで、発色現像用の固形処理剤Jlを収
納室121に10錠、漂白用の固形処理剤J2を収納室
123に10錠、定着用の固形処理剤J3を収納室12
4に40錠(この場合、各分室に10錠ずつ)、安定化
用の固形処理剤J4を収納室125に1錠を、それぞれ
開口部141、143、144、145から縦列に収納
する。
【0041】そして、蓋部材2の係合部21を容器本体
1のフランジ部15(の両側端部151)に係合させ、
案内させながら、蓋部材2を容器本体1の上方からスラ
イドさせることにより、蓋部材2が開口部141〜14
5を覆う。なお、このような蓋部材3をスライドさせる
ときには、蓋部材2の両側面に設けられた操作部材29
を操作することにより行われる。
【0042】この蓋部材2の取り付けについて、図5
(b)、(c)で詳細に説明する。蓋部材2はフランジ
部15の面に対して傾いた状態で、フランジ部15の上
端側に押し当てる。このとき、コの字状の係合部21に
は切り欠き28が設けられているので、この切り欠き2
8の部分を押し当てるようにする。そして、蓋部材2を
立てながら下方向へ、係合部をフランジ部15の両側端
部151に係合、案内させながらスライドさせる。この
ように、この実施の形態ではコの字状の係合部21に切
り欠き28を設けることにより、狭い間隙しか有してい
ない係合部21であっても、係合部21と両側端部15
1とを掛合させる際の空間を広げているので、蓋部材3
の取り付け作業を容易に行うことができる。特に、本実
施の形態では、係合部21のコの字状の間隙を上端側よ
り下端側の方が広がるように構成しているので、さらに
取り付け作業の容易化を図ることができる。
【0043】そして、蓋部材2が開口部141〜145
を完全に覆ったとき、蓋部材2の第1係止部26がフラ
ンジ部15の係止切欠152によって係止されることに
より、これ以上下方向にスライドできないようになる。
さらにこのとき、蓋部材2の第2係止部27がフランジ
部15の下端面に係止されることにより、誤って蓋部材
2が上方向にスライドしないように、所謂、ロック状態
にしている。
【0044】このようにして、固形処理剤Jが収納され
た収納容器(この実施の形態では容器本体1の外壁の上
面側)にメーカー名や収納される固形処理剤Jの種類を
表すラベルが粘着される。このラベルは、収納容器のリ
サイクルなどを考慮して、容器本体1(好ましくは、さ
らに蓋部材2及びキヤップ部材3)と同じ材質とする。
すなわち、ラベル16が粘着される部材である容器本体
1とラベル16とを同じ材質とすることで、産業廃棄物
として廃棄されることなくリサイクルすることができ、
しかも、リサイクルする際にはこれらを剥がすことなく
利用でき、リサイクル作業の効率化を図ることができ
る。
【0045】次に、収納容器から固形処理剤Jの排出に
ついて説明する。この場合、蓋部材2を上方向ヘスライ
ドさせればよいが、第2係止部27がフランジ部15の
下端面に係止されているので、直上方向ヘスライドでき
ない。そのために、図5(c)に示すように、操作部材
29を一旦先端側の方向(矢示の方向)へ押すことによ
り、蓋部材2を撓ませて第2係止部27と下端面との係
止状態を解除する。このとき、係合部21のコの字状の
間隙を上端側より下端側の方が広がるように構成してい
るので、この解除を容易に行うことができる。そして、
第2係止部27と下端面との係止状態を解除した状態
で、操作部材29を上方向へ押し上げることにより、蓋
部材2を上方向ヘスライドさせて、開口部141〜14
5を解放し、開口部141、143、144、145か
ら各固形処理剤Jl〜J4を排出する。
【0046】また、本実施の形態では、漂白用の固形処
理剤J2を収納する収納室123と、該収納室123に
隣接した発色現像用(異なる種類)の固形処理剤Jlを
収納する収納室121との間に、固形処理剤を収容しな
い空室122が設けられたので、収納室121と収納室
123との間の距離を長くとることができ、コンタミを
防止することができる。
【0047】また、キャップ部材2の内面に設けられた
嵌合溝31〜34が、仕切壁111〜113、さらに、
容器本体1の外壁と嵌合し、容器本体1の後端側の解放
を覆うので、容器本体1の後端側からのコンタミ、さら
に、外部への粉塵の排出を防止できる。
【0048】収納容器は、図2、図6及び図7に示すよ
うに、容器本体1の開口部141〜145と、この開口
部141〜145の回りに延出して設けられたフランジ
部15と、開口部141〜145を覆いフランジ部15
に貼着したシール材42と、フランジ部15と嵌合する
嵌合部が設けられ、開口部141〜145を覆う蓋部材
2と、を有している。収納容器では、蓋部材2の開き方
向の移動でシール材42を剥離するようになっている。
【0049】容器本体1のフランジ部15のシール材4
2を貼着する部分に、開口部141〜145を囲むよう
に突起200が設けられている。フランジ部15のシー
ル材42を貼着する部分に、開口部141〜145を囲
むように突起200を設けることで、フランジ部15の
強度が増して収納容器の耐衝撃性、リサイクル適性、超
薄肉深肉形成が可能である。
【0050】また、図2(b)に示すように、突起20
0の高さHが0.4〜1.2mm、突起200の幅Wが
0.3〜3.0mm、突起角度θ1〜θ3が5〜30度、
突起200の平面性が0.3mm以下、シール材引き剥
し力が(対ポリオレフィン)0.5〜5.0Kgであ
る。
【0051】シール材42を容器本体1のフランジ部1
5に押しあて熱を加えることにより、シール材42のシ
ーラント層が溶融されシールされる。容器本体1のフラ
ンジ部15に突起200を設けることにより、突起20
0の部位のみにシールされるため、所望のシール性を得
ることができる。
【0052】突起200の平面性は0.3mm以下が必
要となる。シール時に熱が加わるため、その熱によリシ
ーラント層の溶融と同時に容器本体1のフランジ部15
の突起200も押し潰され均―なシール性が確保でき
る。押し潰し量は0.3mm以下が望ましく、それ以上
であると部分的に過溶融となりシール材を引き剥がす時
にシーラント層の剥離残りや引き剥がし力が大きすぎる
ことがあり、収容された処理剤の取りだしに支障をきた
す。突起200の高さは、0.4〜1.2mm、望まし
くは0.6〜1.2mmが好ましい。突起200の高さ
が0.4未満であると、前述のようにシール時に突起部
を押し潰すため、突起部以外にもシールされることがあ
り好ましくない。
【0053】また、突起200の高さが1.2mmより
も大であると、突起200の―部にヒケによる凹部が顕
著となり、部分的にシールが弱い箇所が発生し、強度/
防湿性が損なわれる。
【0054】突起200の平均幅Wは0.3〜3mmが
望ましく、0.3mm末満であるとシールによる防湿性
が不十分であるばかりか、輸送時に落下が起こった場
合、シール材42の剥がれが発生し、3mm以上である
と引き剥し力が大きすぎ容易なセット性の維持ができな
くなる。
【0055】容易なセットで重要なのはシール材42の
初期と最後の引き剥がしであるが、これは突起角度θ1
〜θ3を5〜30度に選定することにより達成できる。
突起角度θ1〜θ3が5度より小さいと引き剥がし力が大
きくなりすぎ、また突起角度θ1〜θ3が30度より大き
いとフランジ部位の寸法が大きくなりシステムのコンパ
クト性に影薯を与える。シール材、突起高さ、突起幅、
突起角度によリシール材引き剥がし力を0.5〜5kg
にすることにより、容易なセット性を維持し、かつ接着
強度に優れた収容容器を提供でき、防湿性に優れた安定
したシール確保が可能である。
【0056】また、シール材42は、シール材料の構成
がPET(ポリエチレンテレフタレート)/AL(アル
ミニウム)/PE(ポリエチレン)/シーラント、NY
(直鎖脂肪族ポリアミド)/AL/PE/シーラント、
PET/AL/PET/シーラントまたはNY/AL/
PET/シーラントで、シール材料のスティフネスが1
0〜40gであり、対ピンホール、防湿性に優れたシー
ル材であり、かつ突起以外の必要外溶着がなく、機械で
の搬送性が良好なシール材である。シーラントの厚さ
は、シール性、防湿性を考慮すると、20〜100μが
望ましい。
【0057】この収納容器は、容器本体1の開口部14
1〜145から固形処理剤Jl〜J4を収容し、常温2
3℃で収納容器内部が弱真空状態となるようシール部材
42のシールを行う。常温23℃で収納容器内部が弱真
空状態になる方法としては、弱真空環境下でのシール
か、あるいはシール時の収納容器肉部の空気が50〜6
0℃の状態でのシールによって達成される。前記によ
り、収納容器のシール材42が通常の環境下では常に収
納容器に押し付けられ、高温での環境下でも収納容器内
の空気の膨張によるシール剥れを防ぎ、安定した防湿性
が得られる。
【0058】このように、シール材42が開口部141
〜145の周囲(収納容器のフランジ部15)と接着す
ることにより、固形処理剤Jと外気とを遮断して容器内
部を気密に保つことができ、これによって防湿性が得ら
れ、固形処理剤Jの性能が安定に保たれる(勿論、容器
本体1とキャップ部材3とは気密に取り付けられてい
る)。
【0059】また、このシール材42は、蓋部材2を容
器本体1に取り付けたとき、この蓋部材2の周囲を周回
してループ状に形成されている。したがって、このシー
ル材42は、蓋部材2のスライドに伴い、シール部が剥
離されて引き剥がされるよう構成されている。また、こ
の実施の形態では、このシール材42は、発色現像用の
固形処理剤Jlを収納する収納室121の開口部141
をシールする(ただし、この実施の形態では、空室であ
る収納室122の開口部142も同時にシールしてい
る)。
【0060】次に、この収納容器の組み立て及び固形処
理剤Jの収納について詳細に説明する。先ず、キヤップ
部材3の内面の嵌合溝31〜34が、それぞれ仕切壁1
11〜113、容器本体1の外壁とを嵌合させるように
して、容器本体1の後端側にキャップ部材3を取り付
け、解放されていた容器本体1の後端側を覆う。このと
き、キヤップ部材3と容器本体1とに跨ってシール材3
5を捲着させる。そして、開口部141から発色現像用
の固形処理剤Jlを収納室121に縦列に収納する(図
6(a))。そして、10錠の固形処理剤Jlを収納し
終わると、残りの固形処理剤J2〜J4を、それぞれ収
納室123〜125に、開口部143〜145から縦列
に収納する(図6(b))。
【0061】残りの固形処理剤J2〜J4が全て各収納
室123〜125に収納し終わると帯状のシール材42
の端部がフランジ部15の先端面のうち上側『(図6
(c)において上側)に位置するように、シール材42
を開口部141〜145の周囲(フランジ15の先端面
と、仕切壁111〜114の先端面)にシールする(図
6(c))。このとき、シール材42が引き剥がされる
先端(図6(c)において下側)を山形状にシールす
る。なお、図6(c)において、斜線部は、シール材4
2の突起200のシール部を示している。
【0062】また、この実施の形態では、シール材42
とを十分にシールできるように、仕切壁112の肉厚を
厚くしている。開口部141〜145の全てがシール材
42でシールされると、蓋部材2の係合部21を容器本
体1のフランジ部15(の両側端部151)に係合さ
せ、案内させながら、蓋部材2を容器本体1の上方から
スライドさせる。
【0063】このようにして、蓋部材2をスライドさせ
ることにより、蓋部材2が、シール材42を介して、開
口部141〜145を覆う(図6(d))ことになる。
そして、第1シール材41と第2シール材の他端を、図
6(d)に示す矢示のように、フランジ部15の先端面
とは反対側の面(後端面)に固着して、シール材42が
蓋部材2の周囲を周回して、ループ状に形成される(図
7(a)参照)。その後、粘着される部材である容器本
体1と同じ材質であるラベル16を、容器本体1の外壁
の上面に粘着して、収納容器の組み立て及び固形処理剤
Jの収納が完了する。
【0064】また、収納容器から固形処理剤Jを排出す
る際には、動作部材29を一旦先端側の方向へ押した後
上方向に押すことにより、蓋部材2を上方向ヘスライド
させる。このとき、蓋部材2を上方向ヘスライドさせる
ことに伴い、シール材42の他端がフランジ部15に固
着されているので、蓋部材2に周回しているシール材4
2が引きつられて移動し、シール部が剥離されて引き剥
がされる(図7(b))。こぅして、開口部141〜1
45が解放され、開口部141、143、144、14
5から各固形処理剤Jl〜J4を排出することができ
る。
【0065】このようにこの実施の形態においては、開
口部141〜145をシールするシール材42を設けた
ので、コンタミを防ぐことができ、しかも、シール材4
2は、蓋部材のスライドに伴いシールが剥離されるの
で、固形処理剤Jを排出する際に操作性が向上する。な
お、この実施の形態では全ての収納室121〜125の
開口部141〜145をシール材42でシールしたが、
少なくとも、コンタミの問題が大きな発色現像用の固形
処理剤Jlを収納する収納室121の開口部141をシ
ールすればよい。
【0066】また、この実施の形態では、蓋部材2がシ
ール材42を介して開口部141〜145を覆うように
構成しているので、外部からの力を蓋部材2で防ぎ、シ
ール材42が破れることや外部の力により固形処理剤J
が破損することを防止できる。
【0067】また、この実施の形態では、シール材42
はループ状に形成されているので、蓋部材2のスライド
に伴い、シールを剥離するとともに、再び蓋部材2を閉
じる際にも、シール材42がついて移動して、開口部1
41〜145を覆うようになる。したがって、固形処理
剤Jを収納しているときに、運搬時に発生した固形処理
剤Jの破片や粉がシール材42に付着するが、このシー
ル材42に付着した破片や粉が、再び蓋部材2を閉じた
ときに、外部に飛散することがない。
【0068】なお、この実施の形態では、シール材42
をループ状に形成するために、帯状のシール材42の両
端をそれぞれフランジ部15の先端面と後端面とに固着
(或いはシール)したが、両端ともフランジ部15の先
端面或いは後端面のいずれか一方に固着(或いはシー
ル)してループ状を形成してもよく、さらに、両端同士
を固着した完全なループとしてもよい。
【0069】また、本実施の形態では、蓋部材2を周回
するようにシール材42をループ状に形成したが、これ
に限られることはなく、蓋部材2のスライドに伴いシー
ル材42のシールが剥離されるように構成してもよい。
【0070】さらに、この実施の形態では、発色現像処
理用の固形処理剤Jlを開口部141より収納室121
に収納し、他の固形処理剤J2〜J4を各々の収納室1
23〜125に収納するしたので、コンタミの問題が顕
著な発色現像用の固形処理剤Jlを収納する収納室12
1内に他の固形処理剤J2〜J4の粉が入ることがな
い。
【0071】なお、この実施の形態においては、収納室
を一体にシールを行ったが、固形処理剤の種類毎に分け
てシールを行ってもよい。この場合、各固形処理剤毎に
一切のコンタミが生じないので、厳密に処理剤の性能を
保つことができるので、好ましい。
【0072】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、フランジ部のシール材を貼着する部分に、開口部を
囲むように突起を設けることで、フランジ部の強度が増
して収納容器の耐衝撃性、リサイクル適性、超薄肉深肉
形成が可能である。
【0073】請求項2記載の発明では、フランジ部の突
起の高さが0.4〜1.2mm、突起の幅が0.3〜
3.0mm、突起角度が5〜30度、突起の平面性が
0.3mm以下、シール材引き剥し力が(対ポリオレフ
ィン)0.5〜5.0Kgであることで、フランジ部が
コンパクトで容易なセット性を維持し、かつ安定したシ
ール確保が可能である。
【0074】請求項3記載の発明では、シール材は、シ
ール材料の構成がPET/AL/PE/シーラント、N
Y/AL/PE/シーラント、PET/AL/PET/
シーラントまたはNY/AL/PET/シーラントで、
シール材料のスティフネスが10〜40gであり、対ピ
ンホール、防湿性に優れたシール材であり、かつ突起以
外の必要外溶着がなく、機械での搬送性が良好なシール
材である。
【0075】請求項4記載の発明では、常温下(23
℃)で収納容器内の空気が弱真空状態でのシールであ
り、収納容器内の空気が、50〜60℃状態でシールす
るか、あるいは収納容器内の空気が弱真空状態でシール
することにより達成でき、常にシール材が収納容器に押
し付けられ、高温での環境下でも収納容器内の空気の膨
張によるシール剥れを防ぎ、安定した防湿性が得られ
る。
【0076】請求項5記載の発明では、フランジ部のシ
ール材を貼着する部分に、開口部を囲むように突起を設
けることで、フランジ部の強度が増して収納容器の耐衝
撃性、リサイクル適性、超薄肉深肉形成が可能である。
【0077】請求項6記載の発明では、フランジ部の突
起の高さが0.4〜1.2mm、突起の幅が0.3〜
3.0mm、突起角度が5〜30度、突起の平面性が
0.3mm以下、シール材引き剥し力が(対ポリオレフ
ィン)0.5〜5.0Kgであることで、フランジ部が
コンパクトで容易なセット性を維持し、かつ安定したシ
ール確保が可能である。
【0078】請求項7記載の発明では、シール材は、シ
ール材料の構成がPET/AL/PE/シーラント、N
Y/AL/PE/シーラント、PET/AL/PET/
シーラントまたはNY/AL/PET/シーラントで、
シール材料のスティフネスが10〜40gであり、対ピ
ンホール、防湿性に優れたシール材であり、かつ突起以
外の必要外溶着がなく、機械での搬送性が良好なシール
材である。
【図面の簡単な説明】
【図1】収納容器の各部品の斜視図である。
【図2】収納容器の開口部側から見た正面図である。
【図3】一部破断面を含む収納容器の斜視図である。
【図4】一部破断面を含む収納容器を示す図である。
【図5】蓋部材を示す図である。
【図6】収納容器に固形処理剤を収納する様を示す図で
ある。
【図7】蓋部材の開閉の様を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 蓋部材 15 フランジ部 42 シール材 141〜145 開口部 200 突起

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の感光材料用固形処理剤を収納或
    いは排出するための開口部と、この開口部の周りに延出
    して設けられたフランジ部と、開口部を覆いフランジ部
    に貼着したシール材と、フランジ部と嵌合する嵌合部が
    設けられ、開口部を覆う蓋部材と、を有し、この蓋部材
    の開き方向の移動でシール材を剥離する感光材料用固形
    処理剤の収納容器において、前記フランジ部のシール材
    を貼着する部分に、開口部を囲むように突起を設けたこ
    とを特徴とする感光材料用固形処理剤の収納容器。
  2. 【請求項2】前記突起の高さが0.4〜1.2mm、突
    起の幅が0.3〜3.0mm、突起角度が5〜30度、
    突起の平面性が0.3mm以下、シール材引き剥し力が
    (対ポリオレフィン)0.5〜5.0Kgであることを
    特徴とする請求項1記載の感光材料用固形処理剤の収納
    容器。
  3. 【請求項3】前記シール材は、シール材料の構成がPE
    T/AL/PE/シーラント、NY/AL/PE/シー
    ラント、PET/AL/PET/シーラントまたはNY
    /AL/PET/シーラントで、シール材料のスティフ
    ネスが10〜40gであることを特徴とする請求項1記
    載の感光材料用固形処理剤の収納容器。
  4. 【請求項4】複数種類の感光材料用固形処理剤を収納或
    いは排出するための開口部と、開口部の周りに延出して
    設けられたフランジ部と、開口部を覆いフランジ部に貼
    着したシール材と、フランジ部と嵌合する嵌合部が設け
    られ、開口部を覆う蓋部材と、を有し、この蓋部材の開
    き方向の移動でシール材を剥離する感光材料用固形処理
    剤の収納容器を製造する方法であり、弱真空状態でのシ
    ールであり、50〜60℃の環境下で収納容器内空気が
    膨張してもシール材を剥離させる力を発生させないこと
    を特徴とする感光材料用固形処理剤の製造方法。
  5. 【請求項5】前記フランジ部のシール材を貼着する部分
    に、開口部を囲むように突起を有することを特徴とする
    請求項4記載の感光材料用固形処理剤の製造方法。
  6. 【請求項6】前記突起の高さが0.4〜1.2mm、突
    起の幅が0.3〜3.0mm、突起角度が5〜30度、
    突起の平面性が0.3mm以下、シール材引き剥し力が
    (対ポリオレフィン)0.5〜5.0Kgであることを
    特徴とする請求項5記載の感光材料用固形処理剤の製造
    方法。
  7. 【請求項7】前記シール材は、シール材料の構成がPE
    T/AL/PE/シーラント、NY/AL/PE/シー
    ラント、PET/AL/PET/シーラントまたはNY
    /AL/PET/シーラントで、シール材料のスティフ
    ネスが10〜40gであることを特徴とする請求項4記
    載の感光材料用固形処理剤の製造方法。
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