JPH11230734A - リニアエンコーダ及びこれを用いた横編機 - Google Patents

リニアエンコーダ及びこれを用いた横編機

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JPH11230734A
JPH11230734A JP4457198A JP4457198A JPH11230734A JP H11230734 A JPH11230734 A JP H11230734A JP 4457198 A JP4457198 A JP 4457198A JP 4457198 A JP4457198 A JP 4457198A JP H11230734 A JPH11230734 A JP H11230734A
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center frequency
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Tetsushi Ueyasu
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Shima Seiki Mfg Ltd
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Shima Seiki Mfg Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 横編機のキャリッジ位置を、針ピッチよりも
充分に小さい分解能で検出する。 【構成】 電圧周波数発振器2をマイクロストリップラ
イン4に接続して定在波を形成し、その他端を同軸ケー
ブル12を介してアースする。電圧周波数発振器2の中
心発振周波数を、目標位置の逆数に比例させ、一定周波
数発振器8からの変調波信号で周期的に変調する。磁気
センサ14でマイクロストリップライン4に沿った磁界
のエンベロープを検出し、交流増幅後に整流してDC成
分をカットし、乗算器22とローパスフィルタ24と
で、一定周波数発振器8の発振周波数との相関を求め、
逆数に変換してセンサ14の位置を求める。この信号を
キャリッジ制御部44でフィードバックし、サーボモー
タ本体48を介してキャリッジ42をニードルベッド3
8に対して走行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明はリニアエンコーダとこれ
を用いた横編機に関する。
【0002】
【従来技術】横編機では、1対あるいは2対等のニード
ルベッド上でキャリッジを走行させて、ニードルベッド
を操作する。このためニードルベッドに対するキャリッ
ジ位置の測定が必要である。従来の横編機では、ニード
ルベッドと平行に選針ゲージを設け、ゲージ上の位置を
磁気センサ等で検出する。ゲージは例えば金属板からな
り、針と平行に等ピッチで刻みが設けられ、刻みにより
ゲージと磁気センサとの距離が変化することを用いて、
針を検出する。
【0003】しかしながらこの手法では、ニードルベッ
ドのゲージ(1インチ当たりの針数)毎に、選針ゲージの
種類を変更する必要がある。そこでニードルベッドのゲ
ージによらず選針ゲージを共通化しようとすると、各ゲ
ージの最小公倍数程度の分解能のゲージが必要になる。
例えば10ゲージ(針10本/インチ)から20ゲージ程
度のニードルベッドに対し、選針ゲージを共用しようと
すると、100ゲージ程度の分解能が要求され、これに
多少の誤差を見込むと、必要な位置分解能は0.1mm
程度となる。金属板に0.1mmピッチで溝を刻むこと
は加工上不可能で、1mm程度のピッチで刻んだ溝を用
い、磁気センサからの信号を処理して、0.1mm程度
の分解能とすることも不可能である。
【0004】ここでリニアエンコーダに関する先行技術
を示すと、特開昭62−15413号公報では、アモル
ファス合金線に超音波を加え、基準位置と測定位置とに
配置した2つの超音波センサの出力を位相比較し、位置
を検出する。超音波は速度を5000m/s、周波数を
50MHz、波長を0.1mmとし、分解能0.1mmで
の位置検出が可能であるとしている。しかしこの手法で
はエンコーダの測定スパンを長くできない。超音波速度
の温度係数を例えば0.2%/℃とし、測定スパンを1
mとすると、1m先の点で0.1mmの分解能を得るに
は、媒質のアモルファス合金線の温度を±1/20℃の
精度で一定にする、あるいは波長を誤差1/10000
以下の精度で一定にする必要がある。このようなことは
横編機やその他の一般の用途では困難であり、温度を一
定にした空間で比較的短い範囲での位置測定にしか用い
ることができない。また超音波センサの絶対位置を直接
測定することはできず、原点位置から通過した波数を積
算して、絶対位置へ変換する。このため停電等で積算デ
ータが失われると、位置が不明になる。
【0005】特開平3−144,306号公報は、導波
管にマイクロ波の定在波を設け、差動式のプローブを用
いて、マイクロ波の波長よりも高い分解能で位置を検出
することを開示している。しかしながらこの手法は高価
なマイクロ波電源と導波管とを必要とし、かつ基準位置
からのプローブのシフトに伴う波数を積算して絶対位置
とするので、停電等があれば位置のデータが失われる。
【0006】
【発明の課題】この発明の課題は、 1) 高精度で、 2) 温度依存性が小さく、 3) 測定レンジが長く、 4) 積算処理なしで絶対位置を検出できるリニアエンコ
ーダと、 5) これを用いた横編機とを提供することにある。
【0007】
【発明の構成】この発明のリニアエンコーダは、周波数
可変電源に導体路を接続して、導体路中に定在波を形成
し、変調波信号の発生手段を設けて、前記周波数可変電
源の出力周波数を該変調波信号に従って周期的に変調
し、前記導体路に沿ってスライダブルで、導体路と電磁
的に結合したセンサを設けて、前記定在波の各位置での
エンベロープを表す出力信号を発生させ、かつ、前記セ
ンサの出力信号と前記変調波信号との相関を表す相関信
号を発生させるための、相関手段を設けたことを特徴と
する。
【0008】導体路は例えばマイクロストリップライン
等で構成し、例えば一端を周波数可変電源に接続し、ま
た他端を例えばアースもしくは開放(オープン)する。
エンベロープは各位置での定在波の振幅を表し、相関は
直接相関を求めても良く、あるいはフーリエ変換の実数
1次成分を相関としても良い。
【0009】好ましくは、中心周波数を定めるための中
心周波数信号を発生する中心周波数設定手段を設けて、
前記周波数可変電源の出力周波数を、前記中心周波数を
中心として、前記変調波信号で変調し、かつ前記相関信
号を前記中心周波数設定手段にフィードバックして、前
記中心周波数を制御すると共に、前記中心周波数の逆数
に比例するように、前記センサの位置を求めるための位
置信号発生手段を設ける。これはセンサ位置を知ること
を目標とした構成である。フィードバックは、例えば相
関が0となるように行い、相関が正で中心周波数を増加
させ、負で中心周波数を減少させる。
【0010】また好ましくは、前記センサの目標位置を
表す中心周波数の信号を発生するための目標位置入力手
段を設けて、前記周波数可変電源の出力周波数を前記中
心周波数を中心に、前記変調波信号で変調すると共に、
前記センサと連動するサーボモータを設けて、前記相関
信号をサーボモータにフィードバックする。これは目標
位置を中心周波数として入力し、サーボモータでセンサ
を目標位置へ走行させるための構成である。この場合
も、好ましくはフィードバックは相関が0となるように
行い、相関が正でセンサを周波数可変電源側へ走行さ
せ、相関が負で導体路の他端側へ走行させる。
【0011】またこの発明の横編機は、前記導体路をニ
ードルベッドと平行に配置し、かつ前記センサをキャリ
ッジに連動させて、リニアエンコーダの出力によりキャ
リッジを走行制御するように構成したことを特徴とす
る。
【0012】
【発明の作用と効果】この発明のリニアエンコーダを説
明する。周波数可変電源を導体路の例えば1端に接続
し、他端を例えば開放しあるいはアースに短絡する。こ
のようにすると導体路には定在波が形成され、他端での
定在波の状態は他端のアース等との接続状態で定まる。
なおこの明細書では、周波数可変電源と反対側の端部を
「他端」とし、周波数可変電源側の端部を「基準端」と
する。他端を短絡端とすると、定在波の電流分布は他端
で腹で、電圧分布は他端で節となる。また他端を開放端
とすると、定在波の電流分布は他端で節で、電圧分布は
腹となる。
【0013】センサには導体路からの磁界を磁気結合で
検出するもの、あるいは導体路からの電界を容量結合で
検出するものを用いる。そして他端での節や腹等の状態
は境界条件から既知で、かつ定在波の波長も既知である
ので、他端からの波数が少ない場合、例えば10以下の
場合、節や腹等であることが分かれば、その絶対位置を
求めることができる。ここで周波数可変電源の出力周波
数を周期的に変調すると、定在波での節や腹の位置が周
期的に変化する。変調波信号は実施例で用いたサイン波
に限らず、例えば単調増加部分と単調減少部分とが対象
な信号であれば良い。
【0014】ここでセンサが変調前の定在波の腹や節に
あると、変調波信号の値が0でセンサ信号は最大または
最小で、変調波信号の値が正でも負でもセンサ信号は同
方向に変化し、変調波信号とセンサ信号との相関は0と
なる。このため相関の値から、腹や節等の位置を知るこ
とができ、腹や節自体の位置は変調前の定在波の波長か
ら既知なので、センサの位置を求めることができる。得
られる位置信号は絶対位置の信号で、速度信号ではな
い。このため速度信号を積算して位置信号とする必要が
なく、停電その他で積算が不能になっても、原点へセン
サを復帰させずに、位置を求めることができる。また積
算に伴う累積誤差も生じない。
【0015】この発明のリニアエンコーダでの誤差を検
討すると、導体路中での電磁波の速度には温度依存性は
ほとんどなく、周波数可変電源の発振周波数は例えば水
晶発振子をクロックに用いると、極めて高精度に制御で
きる。従って変調前の定在波の波長は極めて高精度で求
めることができ、かつ変調波信号とセンサ信号との相関
は腹や節の部分で0となるので、容易に0.01〜0.1
mm程度の精度で位置を求めることができる。発振周波
数の温度依存性は水晶発振子等の使用により極めて小さ
くでき、温度誤差も小さい。また測定最大レンジは変調
前の定在波の波長λの1/4〜10程度であり、1〜1
00m程度の距離の測定が容易に行える。なお短いレン
ジで測定する場合、導体路の他端を例えば同軸ケーブル
等で接続すれば、実効的に導体路を延長したのと同じに
なる。従って測定レンジの範囲が広く、特に1m以上の
長いレンジでの測定が容易である。さらに周波数可変電
源の出力周波数は例えば1M〜100MHz程度とすれ
ば良く、マイクロ波電源や空洞共振器からなる導波管も
不要である。そのため低コストで設置も容易である。
【0016】周波数可変電源の中心周波数は変調前の定
在波の波長に反比例するので、センサ位置が定在波の節
または腹となるように中心周波数にフィードバックする
と、中心周波数の逆数からセンサ位置が求まる。また中
心周波数をセンサの目標位置、従ってサーボモータの目
標走行位置に基づいて、例えばそれらの逆数に比例する
ように定めると、センサが目標位置に達した時点で相関
が0となり、サーボモータにフィードバック制御するこ
とができる。
【0017】このようなリニアエンコーダを横編機のキ
ャリッジの走行制御に用い、そのニードルベッドに平行
に配置した導体路に沿って、キャリッジに連動するよう
にセンサを設けると、キャリッジ位置を0.01〜0.1
mm程度の精度で求めることができる。横編機のニード
ルベッドの長さは1〜3m程度で、この発明のリニアエ
ンコーダの測定レンジにフィットする。またこの発明の
リニアエンコーダは、設置が簡単で、温度依存性が小さ
く、停電時にも原点位置へ復帰させる必要がなく、累積
誤差も生じないので、横編機に特に適している。さらに
得られる精度はニードルベッドでの針のピッチ(2.5
mm〜1mm程度)よりも1桁小さいので、ゲージ(ニ
ードルベッドでの1インチ当たりの針の配列本数)が変
化しても、共通のリニアエンコーダを用いることができ
る。
【0018】
【実施例】図1〜図6に、実施例のリニアエンコーダと
これを用いた横編機とを示す。図1〜図3に実施例の原
理を示すと、図1において、2は電圧制御発振器で、4
はマイクロストリップラインで、例えばその他端をアー
スに短絡する。6は中心周波数設定電源で、その出力電
圧をv0とし、8は一定周波数発振器で、その出力を
a・sin(2πft) とする。10は電圧v0と電
圧a・sin(2πft) とを加算するための加算器
である。v0は中心周波数信号であり a・sin(2
πft) は周波数の変調波信号である。なおv0及び
aの値は共に正とし、aはv0よりも小さい値とする。
これらの構成によりマイクロストリップライン4には電
磁波の定在波が形成される。以下実施例では、定在波で
の電流のエンベロープに着目するが、電界のエンベロー
プに着目しても良い。そして電流エンベロープに着目す
る場合には、マイクロストリップライン4との磁気結合
を用いて磁気センサによりエンベロープの強弱を求める
が、電圧分布に着目する場合、容量結合を用いてコンデ
ンサにより電界エンベロープの強弱を求める。またマイ
クロストリップライン4の他端は開放端あるいは接地端
とするが、以下接地端として説明する。
【0019】図2により定在波の変調を説明する。マイ
クロストリップライン4の他端(終端)は電流分布の腹
となり、マイクロストリップライン4での定在波の電流
分布は図2の1)となる。節や腹の位置はマイクロスト
リップライン4の終端からの距離で定まり、距離がλ/
4や3λ/4あるいは5λ/4等の点で節が生じ、λ/
2やλあるいは3λ/2等の点で腹となる。なおλは変
調前の定在波の波長、すなわち一定周波数発振器8によ
る周波数変調を加える前の定在波の波長を表すものとす
る。
【0020】ここで図2の2)のように、変調波を電圧
制御発振器2に加えると、定在波の波長が変化し、これ
に伴って定在波の節や腹の位置が変化する。図2の1)
の点Aの腹の位置では、変調波信号が正でも負でも電流
エンベロープは減少し、Bの位置では、変調波信号が正
で定在波の波長が減少して腹の位置から遠ざかり、電流
エンベロープは変調波と逆位相に変化する。一方腹の位
置よりも終端に近いCの位置では、変調波信号が正で定
在波の波長が減少して腹の位置に近づき、電流エンベロ
ープは変調波と同位相で変化する。これらのため、腹A
を中心とした3点A,B,Cでは、変調波信号により電
流エンベロープの位相は図2の3)のように変化する。
【0021】図3は、定在波の電流エンベロープについ
て、腹の位置Aを中心とした3点での、変調波信号と電
流エンベロープとの相関を求めたものである。ここで相
関τは、式(1)で表される。 ここにvsはマイクロストリップライン4での電流エン
ベロープの検出信号である。また相関τは、センサ信号
vsを変調波信号 a・sin(2πft)の周波数f
でフーリエ変換した際の、1次の実数成分に等しい。さ
て図3に示すように、相関τは腹の位置Aで0となり、
腹よりも終端側に近い位置Cでは正となり、腹よりも基
準点(電圧制御発振器2側)に近いB点では負となる。
これは前記の図2の3)と同等で、点Aを節とすると、
点Cで相関は負となり、点Bで相関は正となる。点Aが
節の場合も腹の場合も、その周囲で相関は単調であり、
節や腹の位置で相関が0となることが特徴である。
【0022】従ってマイクロストリップライン4の他端
に適当な境界条件を与え、定在波の周波数に変調を加え
ると、節や腹の点で変調波信号と電流エンベロープや電
圧エンベロープの検出信号との相関が0となる。このよ
うにして、マイクロストリップライン4での定在波の節
や腹の位置を検出できる。そして節や腹の位置は、マイ
クロストリップライン4の他端からの距離と定在波の波
長との比で定まり、マイクロストリップライン4での位
置を求めることができる。残る問題は、定在波の節や腹
の位置を所望の位置に設定することである。このために
は電圧制御発振器2の中心出力周波数を変化させれば良
く、例えばマイクロストリップライン4に対向したセン
サの位置を知る場合、センサ位置が節もしくは腹となる
ように中心周波数にフィードバックを加えればよい。あ
るいは目標位置からのセンサの距離を知りたい場合、目
標位置で変調前の定在波の節または腹が生じるように中
心周波数を定め、図3での相関の符号から目標位置の右
側にあるか左側にあるかを判別し、相関の絶対値から目
標位置との距離を求めるようにすればよい。
【0023】図4に上記の原理を用いた実施例を示す。
なお以下の説明で、特に注記しない部分は、図1〜図3
と同様である。実施例では定在波の節や腹を用いて検出
を行うので、マイクロストリップライン4の他端からλ
/4以下の距離では検出が不能となる。12はこれを補
うための同軸ケーブルで、マイクロストリップライン4
の他端に接続して、マイクロストリップライン4と反対
側の端部を例えば接地する。14は磁気センサで、例え
ば長さ10〜50mm程度の金属片を用い、マイクロス
トリップライン4に形成された定在波による誘導起電力
をセンサ信号として、交流増幅器16で例えば1000
倍程度に増幅し、半波整流あるいは全波整流等の整流部
18で整流し、コンデンサ20で直流成分をカットす
る。22は乗算器で、一定周波数発振器8の変調波信号
とコンデンサ20の出力信号との乗算をおこない、24
はローパスフィルタで、その出力は変調波信号a・si
n(2πft) とセンサ信号vsとの相関に比例す
る。
【0024】6は前記の中心周波数設定電源で、ローパ
スフィルタ24の出力によりフィードバックされ、相関
が0となるように出力v0を変化させる。すなわち磁気
センサ14で定在波の電流エンベロープの腹を検出する
と、相関が正の場合、出力v0を増加させて定在波の波
長を減少させ、磁気センサ14の位置に腹が来るように
する。相関が負の場合、出力v0を減少させて定在波の
波長を増加させ、同様に磁気センサ14の位置に定在波
の腹が来るようにする。そして相関が0の場合、出力v
0は不変とする。
【0025】この状態で、中心周波数設定電源6の出力
電圧v0は変調前の定在波の波長に反比例し、磁気セン
サ14の位置はマイクロストリップライン4の他端(図
4のように同軸ケーブル12等を用いる場合、同軸ケー
ブルの接地あるいは開放側の端部を意味する)からλ/
4あるいはλ/2等の位置にあるので、出力v0は磁気
センサ14の位置に反比例する。そこで逆数増幅器26
で出力v0の逆数に比例するように増幅を行うと、位置
信号xを求めることができる。位置信号xはマイクロス
トリップライン4の他端からの距離を表し、xは式
(2)で定まる。 x=π・v/(K・v0) (2) ここにvはマイクロストリップライン4での電磁波の速
度で、Kは電圧制御発振器2への入力電圧vcから出力
周波数ωへの比例常数であり、v0は前記のように中心
周波数設定電源6の出力電圧である。なおここでは、磁
気センサ14で定在波の電流分布の腹を検出するものと
し、マイクロストリップライン4の他端からλ/2の位
置に腹が形成されることを境界値条件として用いた。
【0026】図4の回路において、磁気センサ14から
コンデンサ20までの部分を除くと、他の部分はデジタ
ルシグナルプロセッサ等により例えば1チップのデジタ
ル回路として構成することが可能である。またその場
合、電圧制御発振器はデジタルシンセサイザー等により
構成し、例えば水晶発振子等をクロックとして用いる
と、温度依存性がほとんどない出力を得ることができ
る。さらに乗算器22とローパスフィルタ24とは相関
を求めるための構成であり、この部分をデジタル高速フ
ーリエ変換(DFFT)等で構成しても良いが、DFF
Tを用いると高速でのAD変換が必要であり、フーリエ
変換の実数1次成分のみに着目して、乗算器22とロー
パスフィルタ24とで相関を求める方が容易である。
【0027】実施例で電圧制御発振器2の中心周波数を
例えば1〜100MHz程度とすると、マイクロストリ
ップライン4の他端からの節や腹の位置は1〜100m
程度となり、他端と最初の節や腹の間の検出不能の長さ
は同軸ケーブル12で吸収する。そして変調前の定在波
の波長は、電圧制御発振器2の出力周波数で定まり、こ
の周波数は極めて高精度で、かつ温度依存性がほとんど
ないので、極めて高精度で磁気センサ14の中心位置を
求めることができる。なお実施例では一定周波数発振器
8を用いたが相関を求めるのに必要な時間の間、その発
振周波数が一定であればよく、必ずしも一定周波数の発
振器に限るものではない。一定周波数発振器8の周波数
は、例えば1〜100kHzとする。
【0028】図5に、リニアエンコーダの測定レンジを
さらに長くする場合の構成を示す。マイクロストリップ
ライン4では、その長さ分の硬質プリント基板などが必
要で、10m程度の硬質プリント基板を製造することは
困難である。このため図5ではスリットを設けた長尺状
の金属棒30を用い、スリットに絶縁被覆線32を収容
して、スリットに沿って磁気センサ14を走行させる。
このようにすれば金属棒30の長さ分の範囲を測定レン
ジとすることができる。
【0029】図6に、リニアエンコーダをサーボモータ
に用いた変形例を示し、この例ではサーボモータを用い
て、横編機34のキャリッジ42を走行制御する。図中
の36は編成中の編地であり、38は1対あるいは2対
などのニードルベッドで、そのゲージは例えば10ゲー
ジ〜24ゲージ程度である。ここでの目的はニードルベ
ッド38のゲージよりも1桁程度高精度に位置を検出し
て、各種ゲージのニードルベッド38に対し、リニアエ
ンコーダを共用化することにある。また40はニードル
ベッド38を取り付けた本体ベッドである。そしてキャ
リッジ42はキャリッジ制御部44により制御され、編
成プログラムで指定された位置へキャリッジ42が走行
するようにサーボモータ本体48を介して駆動される。
【0030】46は目標位置入力手段で、編成プログラ
ムで指定された位置のマイクロストリップライン4の他
端からの距離に反比例する信号v0を出力する。図6の
変形例を図4の実施例と比較すると、横編機34へ適用
した点が異なる。これ以外に、加算器10へ目標位置信
号v0を加え、ローパスフィルタ24で求めた相関の符
号とその絶対値を、フィードバック増幅器50を介して
キャリッジ44へとフィードバック制御する部分が異な
る。
【0031】図6の変形例の動作を示すと、定在波の周
波数を変調し、磁気センサ14が定在波の節または腹の
位置にあるとき、ローパスフィルタ24からの相関信号
が0となることを利用する点は、図4の実施例と共通で
ある。ローパスフィルタ24の信号の値は、キャリッジ
42に取り付けた磁気センサ14が目標位置にある場合
に0となり、目標位置から離れるほど相関の絶対値が大
きく、かつ目標位置の左右で相関の符号が反転する。そ
こでローパスフィルタ24の出力の相関信号は、キャリ
ッジ42の目標位置からの変位とその左右の方向を表
し、これに基づいてキャリッジ制御部44をフィードバ
ック制御し、常時、編成プログラムで定まる目標位置に
キャリッジ42を走行させることができる。
【0032】実施例では、横編機への応用を示したがこ
れに限るものでは無く、工作機械やその他の送り装置な
どのリニアエンコーダへ応用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のリニアエンコーダの原理を示すブ
ロック図である。
【図2】 実施例での、変調波による点A,B,Cで
の定在波の変調を示す特性図で、1)は変調前の定在波で
の電流のエンベロープを示し、2)は変調波の時間波形を
示し、3)はA,B,Cの各点で定在波が変調された波形
を示す。
【図3】 実施例でのリニアスケール上の各位置で
の、変調波とセンサ信号との相関を示す特性図である。
【図4】 実施例の回路図である。
【図5】 実施例での測定レンジの延長を示す図であ
る。
【図6】 サーボモータを用いた変形例を適用した横
編機を示す図である。
【符号の説明】
2 電圧制御発振器 4 マイクロストリップライン 6 中心周波数設定電源 8 一定周波数発振器 10 加算器 12 同軸ケーブル 14 磁気センサ 16 交流増幅器 18 整流部 20 コンデンサ 22 乗算器 24 ローパスフィルタ 26 逆数増幅器 30 金属棒 32 絶縁被覆線 34 横編機 36 編地 38 ニードルベッド 40 本体ベッド 42 キャリッジ 44 キャリッジ制御部 46 目標位置入力手段 48 サーボモータ本体 50 フィードバック増幅器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数可変電源に導体路を接続して、導
    体路中に定在波を形成し、 変調波信号の発生手段を設けて、前記周波数可変電源の
    出力周波数を該変調波信号に従って周期的に変調し、 前記導体路に沿ってスライダブルで、導体路と電磁的に
    結合したセンサを設けて、前記定在波の各位置でのエン
    ベロープを表す出力信号を発生させ、 かつ、前記センサの出力信号と前記変調波信号との相関
    を表す相関信号を発生させるための、相関手段を設けた
    ことを特徴とする、リニアエンコーダ。
  2. 【請求項2】 中心周波数を定めるための中心周波数信
    号を発生する中心周波数設定手段を設けて、前記周波数
    可変電源の出力周波数を、前記中心周波数を中心とし
    て、前記変調波信号で変調し、かつ前記相関信号を前記
    中心周波数設定手段にフィードバックして、前記中心周
    波数を制御すると共に、 前記中心周波数の逆数に比例するように、前記センサの
    位置を求めるための位置信号発生手段を設けたことを特
    徴とする、請求項1のリニアエンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記センサの目標位置を表す中心周波数
    の信号を発生するための目標位置入力手段を設けて、前
    記周波数可変電源の出力周波数を前記中心周波数を中心
    に、前記変調波信号で変調すると共に、 前記センサと連動するサーボモータを設けて、前記相関
    信号をサーボモータにフィードバックすることを特徴と
    する、リニアエンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記相関信号が0となるようにフィード
    バックすることを特徴とする、請求項2または3のリニ
    アエンコーダ。
  5. 【請求項5】 前記導体路をニードルベッドと平行に配
    置し、かつ前記センサをキャリッジに連動させて、リニ
    アエンコーダの出力によりキャリッジを走行制御するよ
    うに構成したことを特徴とする、横編機。
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