JPH11230643A - 温度作動式膨張弁 - Google Patents
温度作動式膨張弁Info
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- JPH11230643A JPH11230643A JP10052947A JP5294798A JPH11230643A JP H11230643 A JPH11230643 A JP H11230643A JP 10052947 A JP10052947 A JP 10052947A JP 5294798 A JP5294798 A JP 5294798A JP H11230643 A JPH11230643 A JP H11230643A
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- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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- F25B41/00—Fluid-circulation arrangements
- F25B41/30—Expansion means; Dispositions thereof
- F25B41/31—Expansion valves
- F25B41/33—Expansion valves with the valve member being actuated by the fluid pressure, e.g. by the pressure of the refrigerant
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- F25B2700/00—Sensing or detecting of parameters; Sensors therefor
- F25B2700/21—Temperatures
- F25B2700/2117—Temperatures of an evaporator
- F25B2700/21174—Temperatures of an evaporator of the refrigerant at the inlet of the evaporator
-
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液バック現象の発生を阻止して、圧縮機の消
費動力の増加を抑制し、成績係数COPの低下を防止す
ること。 【解決手段】 蒸発器13の入口に設置した第1の感温
筒210より成る蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器
13から圧縮機10へ至る冷媒管路に取り付けた過熱度
感知用の第2の感温筒220より成る過熱度検知手段2
2を有し、ほぼ等しいオーダーの応答遅れで膨張弁内に
作用する前記蒸発圧力検出手段21の前記第1の感温筒
210が感知した蒸発圧力と過熱度感知用の前記第2の
感温筒220の内部圧力との圧力差を利用して、ニード
ル弁23の開度を決定するように構成されている温度作
動式膨張弁。
費動力の増加を抑制し、成績係数COPの低下を防止す
ること。 【解決手段】 蒸発器13の入口に設置した第1の感温
筒210より成る蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器
13から圧縮機10へ至る冷媒管路に取り付けた過熱度
感知用の第2の感温筒220より成る過熱度検知手段2
2を有し、ほぼ等しいオーダーの応答遅れで膨張弁内に
作用する前記蒸発圧力検出手段21の前記第1の感温筒
210が感知した蒸発圧力と過熱度感知用の前記第2の
感温筒220の内部圧力との圧力差を利用して、ニード
ル弁23の開度を決定するように構成されている温度作
動式膨張弁。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルの蒸
発器に供給される冷媒流量の調節に適用される温度作動
式膨張弁に関するもので、蒸発器内の飽和蒸気の圧力と
蒸発器出口の冷媒過熱度に対応する圧力との圧力差に応
じて弁開度が制御される温度作動式膨張弁において、前
記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を検出する蒸発圧力検出手
段および過熱度に対応する圧力を検出する過熱度検知手
段が、応答遅れのオーダーがほぼ等しい検知手段によっ
て構成され、過渡時における圧力応答速度の差を減少さ
せるようにすることにより、冷房能力を向上させつつ、
冷媒循環量を適正流量に保ち、消費電力を低く抑える温
度作動式膨張弁に関する。
発器に供給される冷媒流量の調節に適用される温度作動
式膨張弁に関するもので、蒸発器内の飽和蒸気の圧力と
蒸発器出口の冷媒過熱度に対応する圧力との圧力差に応
じて弁開度が制御される温度作動式膨張弁において、前
記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を検出する蒸発圧力検出手
段および過熱度に対応する圧力を検出する過熱度検知手
段が、応答遅れのオーダーがほぼ等しい検知手段によっ
て構成され、過渡時における圧力応答速度の差を減少さ
せるようにすることにより、冷房能力を向上させつつ、
冷媒循環量を適正流量に保ち、消費電力を低く抑える温
度作動式膨張弁に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用空調装置は、エンジンで圧縮機
を駆動して冷媒を高温・高圧の過熱ガスとし、車風によ
り凝縮器で冷却および液化することによって外界に熱を
捨てた後、中温および高圧となった冷媒液を膨張弁で減
圧することで低温および低圧の飽和蒸気とし、これを蒸
発器で気化する時の蒸発潜熱を利用して冷風を作り出し
ている。
を駆動して冷媒を高温・高圧の過熱ガスとし、車風によ
り凝縮器で冷却および液化することによって外界に熱を
捨てた後、中温および高圧となった冷媒液を膨張弁で減
圧することで低温および低圧の飽和蒸気とし、これを蒸
発器で気化する時の蒸発潜熱を利用して冷風を作り出し
ている。
【0003】このような自動車用空調装置では、温度作
動式膨張弁が蒸発器手前に取り付けられ、冷房負荷に応
じて冷媒が蒸発器内で蒸発し、ガスとなった冷媒が圧縮
機に供給されるよう冷媒流量を調節している。
動式膨張弁が蒸発器手前に取り付けられ、冷房負荷に応
じて冷媒が蒸発器内で蒸発し、ガスとなった冷媒が圧縮
機に供給されるよう冷媒流量を調節している。
【0004】従来の温度作動式膨張弁では、図8に示さ
れるように蒸発器Eの入口圧力又は蒸発器Eの出口に設
けた外均管(図示せず)から導いた蒸発器側圧力と、蒸
発器出口の冷媒過熱度を感知するため蒸発器出口の配管
に取り付けられた感温筒Tの内部圧力とがキャピラリー
チューブを介して導かれ、ダイアフラムDに作用し、そ
の差圧によってニードル弁Nの開度が決まる構造になっ
ている。
れるように蒸発器Eの入口圧力又は蒸発器Eの出口に設
けた外均管(図示せず)から導いた蒸発器側圧力と、蒸
発器出口の冷媒過熱度を感知するため蒸発器出口の配管
に取り付けられた感温筒Tの内部圧力とがキャピラリー
チューブを介して導かれ、ダイアフラムDに作用し、そ
の差圧によってニードル弁Nの開度が決まる構造になっ
ている。
【0005】そこで、冷房負荷が増し過熱度(蒸発器内
の二相冷媒と蒸発器出口の過熱ガスとの温度差)が大き
くなった時には、前記感温筒Tの温度(内部圧力)が上
昇するためニードル弁Nが開いて冷媒流量が増し、逆に
冷房負荷が減少し過熱度が小さくなった時には、前記感
温筒Tの温度が低下して弁が閉じるため冷媒流量が減少
して蒸発器出口の過熱度を一定に保ち、圧縮機Cが液冷
媒を吸い込まないよう冷媒流量を制御するものである。
の二相冷媒と蒸発器出口の過熱ガスとの温度差)が大き
くなった時には、前記感温筒Tの温度(内部圧力)が上
昇するためニードル弁Nが開いて冷媒流量が増し、逆に
冷房負荷が減少し過熱度が小さくなった時には、前記感
温筒Tの温度が低下して弁が閉じるため冷媒流量が減少
して蒸発器出口の過熱度を一定に保ち、圧縮機Cが液冷
媒を吸い込まないよう冷媒流量を制御するものである。
【0006】そして、熱負荷の変動により起こるハンチ
ングを抑えるため、図9に示されるように感温筒を大小
2つLT、STに分け、小感温筒STにヒータHを付け
て加熱するようにしたもの(特開昭59−12287
5)や、図10および図11に示されるように感温筒T
の熱容量を増すため金属管MTや金属板MPを取り付け
たもの(特開昭57−154569)及び感温筒に変動
吸収タンクを付けたもの(特開昭48−58426)な
どがある。
ングを抑えるため、図9に示されるように感温筒を大小
2つLT、STに分け、小感温筒STにヒータHを付け
て加熱するようにしたもの(特開昭59−12287
5)や、図10および図11に示されるように感温筒T
の熱容量を増すため金属管MTや金属板MPを取り付け
たもの(特開昭57−154569)及び感温筒に変動
吸収タンクを付けたもの(特開昭48−58426)な
どがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の温度作動式
膨張弁は、何れも冷房負荷の変動に対し、蒸発器出口の
冷媒過熱度を一定に保つよう冷媒流量を制御することに
主眼が置かれているので、実際の自動車用空調装置で
は、エンジン回転数(即ち、圧縮機回転数)が大きく変
化する条件で使用されることが多く、このような回転数
急変時には冷媒流量を適切に制御できずに液バッグを起
こし、不必要な動力を消費して成績係数COPが大きく
低下するという問題があった。
膨張弁は、何れも冷房負荷の変動に対し、蒸発器出口の
冷媒過熱度を一定に保つよう冷媒流量を制御することに
主眼が置かれているので、実際の自動車用空調装置で
は、エンジン回転数(即ち、圧縮機回転数)が大きく変
化する条件で使用されることが多く、このような回転数
急変時には冷媒流量を適切に制御できずに液バッグを起
こし、不必要な動力を消費して成績係数COPが大きく
低下するという問題があった。
【0008】上記従来の温度作動式膨張弁では、ニード
ル弁と連結したダイアフラムに働く蒸発器側圧力と蒸発
器出口の配管に取り付けられた感温筒内部の圧力及びバ
ネ力の釣合いからニードル弁の開度が決まる構造になっ
ている。
ル弁と連結したダイアフラムに働く蒸発器側圧力と蒸発
器出口の配管に取り付けられた感温筒内部の圧力及びバ
ネ力の釣合いからニードル弁の開度が決まる構造になっ
ている。
【0009】前記感温筒は、配管壁を介して冷媒温度を
熱により感知するものであるので、配管やそれ自身の熱
容量のために感温筒の温度およびそれに対応した内部圧
力は、冷媒温度より応答遅れを伴って変化する。一方、
蒸発器側の圧力は、即応答してダイアフラムに直接働い
ている。
熱により感知するものであるので、配管やそれ自身の熱
容量のために感温筒の温度およびそれに対応した内部圧
力は、冷媒温度より応答遅れを伴って変化する。一方、
蒸発器側の圧力は、即応答してダイアフラムに直接働い
ている。
【0010】回転数の急変により圧縮機によって搬送さ
れる冷媒流量が変化すると、蒸発器内の冷媒圧力は直ち
に変化するが、感温筒の温度(圧力)は、蒸発器出口の
冷媒温度が変化した後に所定の応答遅れを伴って変化す
る。
れる冷媒流量が変化すると、蒸発器内の冷媒圧力は直ち
に変化するが、感温筒の温度(圧力)は、蒸発器出口の
冷媒温度が変化した後に所定の応答遅れを伴って変化す
る。
【0011】このため、過渡時の弁開度は蒸発器側圧力
の変化に大きく左右され、回転数が急上昇した時には、
蒸発器側圧力のわずかな低下で弁が大きく開き、多量の
冷媒が膨張弁を通って蒸発器に供給されるため、蒸発器
内で冷媒が蒸発し切れなくなり、気液二相の冷媒が蒸発
器から流出する液バック現象が発生するという問題があ
った。
の変化に大きく左右され、回転数が急上昇した時には、
蒸発器側圧力のわずかな低下で弁が大きく開き、多量の
冷媒が膨張弁を通って蒸発器に供給されるため、蒸発器
内で冷媒が蒸発し切れなくなり、気液二相の冷媒が蒸発
器から流出する液バック現象が発生するという問題があ
った。
【0012】この時、前記圧縮機に搬送される流量より
膨張弁から蒸発器へ供給される冷媒の流量が多くなって
いるため蒸発器内の圧力は、大きな圧力降下すなわち飽
和温度の低下を生じず、冷房能力Qはあまり変わらな
い。一方、回転数上昇により冷媒流量が増した分、圧縮
機の消費動力Lは増加することになる。
膨張弁から蒸発器へ供給される冷媒の流量が多くなって
いるため蒸発器内の圧力は、大きな圧力降下すなわち飽
和温度の低下を生じず、冷房能力Qはあまり変わらな
い。一方、回転数上昇により冷媒流量が増した分、圧縮
機の消費動力Lは増加することになる。
【0013】このため、冷房能力Qと消費動力Lの比で
表される成績係数(COP=Q/L)が、低下するので
ある。従って、回転数急変時の大きなCOPの低下は、
膨張弁の弁開度が即応答する蒸発圧力と応答遅れを伴っ
た感温筒の圧力で決まっているため、過渡時の圧力応答
速度がそれぞれ異なり、冷媒流量を適切に制御出来ない
ために発生するという問題があった。
表される成績係数(COP=Q/L)が、低下するので
ある。従って、回転数急変時の大きなCOPの低下は、
膨張弁の弁開度が即応答する蒸発圧力と応答遅れを伴っ
た感温筒の圧力で決まっているため、過渡時の圧力応答
速度がそれぞれ異なり、冷媒流量を適切に制御出来ない
ために発生するという問題があった。
【0014】そこで本発明者は、蒸発器内の飽和蒸気の
圧力と過熱度に対応する圧力との圧力差に応じて弁開度
が制御される温度作動式膨張弁において、前記蒸発器内
の飽和蒸気の圧力を検出する蒸発圧力検出手段および過
熱度に対応する圧力を検出する過熱度検知手段の応答遅
れをほぼ等しくすることにより、過渡時における圧力応
答速度の差を減少させるという本発明の技術的思想に着
眼し、更に研究開発を重ねた結果、液バック現象の発生
を阻止して、圧縮機の消費動力の増加を抑制し、成績係
数COPの低下を防止するという目的を達成する本発明
に到達した。
圧力と過熱度に対応する圧力との圧力差に応じて弁開度
が制御される温度作動式膨張弁において、前記蒸発器内
の飽和蒸気の圧力を検出する蒸発圧力検出手段および過
熱度に対応する圧力を検出する過熱度検知手段の応答遅
れをほぼ等しくすることにより、過渡時における圧力応
答速度の差を減少させるという本発明の技術的思想に着
眼し、更に研究開発を重ねた結果、液バック現象の発生
を阻止して、圧縮機の消費動力の増加を抑制し、成績係
数COPの低下を防止するという目的を達成する本発明
に到達した。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の温度作動式膨張
弁は、蒸発器内の飽和蒸気の圧力と過熱度に対応する圧
力との圧力差に応じて弁開度が制御される温度作動式膨
張弁において、前記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を検出す
る蒸発圧力検出手段および過熱度に対応する圧力を検出
する過熱度検知手段が、応答遅れのオーダーがほぼ等し
い検知手段によって構成され、過渡時における圧力応答
速度の差を減少させるようにしたものである。
弁は、蒸発器内の飽和蒸気の圧力と過熱度に対応する圧
力との圧力差に応じて弁開度が制御される温度作動式膨
張弁において、前記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を検出す
る蒸発圧力検出手段および過熱度に対応する圧力を検出
する過熱度検知手段が、応答遅れのオーダーがほぼ等し
い検知手段によって構成され、過渡時における圧力応答
速度の差を減少させるようにしたものである。
【0016】(発明の作用)上記構成より成る本発明の
温度作動式膨張弁は、前記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を
検出する蒸発圧力検出手段および過熱度に対応する圧力
を検出する過熱度検知手段が、応答遅れのオーダーがほ
ぼ等しい検知手段によって構成されているので、蒸発器
内の飽和蒸気の圧力と過熱度に対応する圧力が、ほぼ等
しい応答遅れで膨張弁内に作用するため、その圧力差に
応じて弁の開度が制御されるものである。
温度作動式膨張弁は、前記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を
検出する蒸発圧力検出手段および過熱度に対応する圧力
を検出する過熱度検知手段が、応答遅れのオーダーがほ
ぼ等しい検知手段によって構成されているので、蒸発器
内の飽和蒸気の圧力と過熱度に対応する圧力が、ほぼ等
しい応答遅れで膨張弁内に作用するため、その圧力差に
応じて弁の開度が制御されるものである。
【0017】
【発明の効果】上記作用を奏する本発明の温度作動式膨
張弁は、蒸発圧力を熱的に感知する蒸発圧力検出手段の
検出圧力と過熱度検出手段の検出圧力との応答速度のオ
ーダーが揃っているため、圧縮機回転数が急変する過渡
時の冷媒流量制御が従来より適正に行われるため、蒸発
圧力が従来より低い圧力レベルで運転され、冷房能力の
増加と圧縮機の消費動力を減少させ、成績係数COPを
向上させる効果を奏する。
張弁は、蒸発圧力を熱的に感知する蒸発圧力検出手段の
検出圧力と過熱度検出手段の検出圧力との応答速度のオ
ーダーが揃っているため、圧縮機回転数が急変する過渡
時の冷媒流量制御が従来より適正に行われるため、蒸発
圧力が従来より低い圧力レベルで運転され、冷房能力の
増加と圧縮機の消費動力を減少させ、成績係数COPを
向上させる効果を奏する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。
図面を用いて説明する。
【0019】(実施形態)本実施形態の温度作動式膨張
弁は、図1ないし図4に示されるように蒸発器13の入
口に設置した第1の感温筒210より成る蒸発圧力感知
手段21と、前記蒸発器13から圧縮機10へ至る冷媒
管路に取り付けた過熱度感知用の第2の感温筒220よ
り成る過熱度検知手段22を有し、ほぼ等しいオーダー
の応答遅れで膨張弁内に作用する前記蒸発圧力感知手段
21の前記第1の感温筒210が感知した蒸発圧力と過
熱度感知用の前記第2の感温筒220の内部圧力との圧
力差を利用して、ニードル弁23の開度を決定するよう
に構成されている。
弁は、図1ないし図4に示されるように蒸発器13の入
口に設置した第1の感温筒210より成る蒸発圧力感知
手段21と、前記蒸発器13から圧縮機10へ至る冷媒
管路に取り付けた過熱度感知用の第2の感温筒220よ
り成る過熱度検知手段22を有し、ほぼ等しいオーダー
の応答遅れで膨張弁内に作用する前記蒸発圧力感知手段
21の前記第1の感温筒210が感知した蒸発圧力と過
熱度感知用の前記第2の感温筒220の内部圧力との圧
力差を利用して、ニードル弁23の開度を決定するよう
に構成されている。
【0020】本実施形態の温度作動式膨張弁が適用され
る冷凍サイクルは、図4に示されるように冷媒ガスを吸
入および圧縮して冷媒を循環させる圧縮機10と、該圧
縮機10に連通され高温・高圧のガスを冷却し液化する
凝縮器11と、該凝縮器11に連通されガスと液に分離
するレシーバタンク12と、該レシーバタンク12に連
通され高圧液冷媒を膨張し低温および低圧の霧状冷媒と
する膨張弁2と、該膨張弁2に連通され低温および低圧
の霧状冷媒を気化して前記圧縮機へ供袷する蒸発器13
とから成る。
る冷凍サイクルは、図4に示されるように冷媒ガスを吸
入および圧縮して冷媒を循環させる圧縮機10と、該圧
縮機10に連通され高温・高圧のガスを冷却し液化する
凝縮器11と、該凝縮器11に連通されガスと液に分離
するレシーバタンク12と、該レシーバタンク12に連
通され高圧液冷媒を膨張し低温および低圧の霧状冷媒と
する膨張弁2と、該膨張弁2に連通され低温および低圧
の霧状冷媒を気化して前記圧縮機へ供袷する蒸発器13
とから成る。
【0021】温度作動式膨張弁2は、図1に示されるよ
うに膨張弁内を2つの部屋201、202に区画するダ
イアフラム20と、該ダイアフラム20に連結して冷媒
の供給量を制御するニードル弁23と、該ニードル弁2
3を閉じる方向に付勢するプレッシャスプリング24
と、該プレッシャスプリング24の付勢力を調整するア
ジャスティングスクリュ25とから成る。
うに膨張弁内を2つの部屋201、202に区画するダ
イアフラム20と、該ダイアフラム20に連結して冷媒
の供給量を制御するニードル弁23と、該ニードル弁2
3を閉じる方向に付勢するプレッシャスプリング24
と、該プレッシャスプリング24の付勢力を調整するア
ジャスティングスクリュ25とから成る。
【0022】温度作動式膨張弁2は、前記蒸発器13の
入口部の管路131内に設けられた前記蒸発器13への
流入飽和蒸気の温度をそれに対応する飽和蒸気の圧力と
して検知する蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器13
の出口側の管路132に設けられ過熱度に対応する圧力
を感知する感温手段としての過熱度検知手段22とから
なり、前記蒸発器圧力検出手段21内の蒸気圧力と前記
過熱度検知手段22内の圧力との圧力差により前記膨張
弁2の開度を制御するようにしたものである。
入口部の管路131内に設けられた前記蒸発器13への
流入飽和蒸気の温度をそれに対応する飽和蒸気の圧力と
して検知する蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器13
の出口側の管路132に設けられ過熱度に対応する圧力
を感知する感温手段としての過熱度検知手段22とから
なり、前記蒸発器圧力検出手段21内の蒸気圧力と前記
過熱度検知手段22内の圧力との圧力差により前記膨張
弁2の開度を制御するようにしたものである。
【0023】すなわち本実施形態の温度作動式膨張弁2
は、前記蒸発器13内に設置した第1の感温筒210よ
り成る蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器13から前
記圧縮機10へ至る冷媒管路に取り付けた過熱度検出用
の第2の感温筒220より成る前記過熱度検知手段22
とを有し、管路211および221を介してほぼ等しい
応答遅れで前記膨張弁内の前記ダイアフラム20によっ
て区画された2つの部屋201、202に作用させ、前
記ダイアフラム20の両面に作用した前記蒸発圧力検出
手段21の感知した飽和蒸気の蒸発圧力と過熱度感知用
感温筒22の内部圧力との圧力差を利用して、ニードル
弁23の開度を決定制御するものである。
は、前記蒸発器13内に設置した第1の感温筒210よ
り成る蒸発圧力検出手段21と、前記蒸発器13から前
記圧縮機10へ至る冷媒管路に取り付けた過熱度検出用
の第2の感温筒220より成る前記過熱度検知手段22
とを有し、管路211および221を介してほぼ等しい
応答遅れで前記膨張弁内の前記ダイアフラム20によっ
て区画された2つの部屋201、202に作用させ、前
記ダイアフラム20の両面に作用した前記蒸発圧力検出
手段21の感知した飽和蒸気の蒸発圧力と過熱度感知用
感温筒22の内部圧力との圧力差を利用して、ニードル
弁23の開度を決定制御するものである。
【0024】本発明の具体例である本実施形態の温度作
動式膨張弁は、図1の概略図に示されるように蒸発器1
3の各部に配置した2つの感温筒210、220によっ
て蒸発器13内の飽和蒸気の蒸発圧力および過熱ガス温
度に対応する圧力を前記感温筒210、220によって
それぞれ感知するのである。
動式膨張弁は、図1の概略図に示されるように蒸発器1
3の各部に配置した2つの感温筒210、220によっ
て蒸発器13内の飽和蒸気の蒸発圧力および過熱ガス温
度に対応する圧力を前記感温筒210、220によって
それぞれ感知するのである。
【0025】従来の膨張弁において、回転数が急変した
場合などの過渡時に冷媒流量を適正に制御できない主要
因は、弁開度が、即応答で作用する蒸発器側圧力と応答
遅れを伴った感温筒内圧力との圧力差で決まるため、過
渡時の圧力応答速度に違いが生じるため、蒸発圧力が弁
開度を左右して、本来の過熱度制御が出来なくなること
であった。
場合などの過渡時に冷媒流量を適正に制御できない主要
因は、弁開度が、即応答で作用する蒸発器側圧力と応答
遅れを伴った感温筒内圧力との圧力差で決まるため、過
渡時の圧力応答速度に違いが生じるため、蒸発圧力が弁
開度を左右して、本来の過熱度制御が出来なくなること
であった。
【0026】そこで、本実施形態においては、弁開度を
決めている圧力応答速度のオーダーを揃えるため、従来
の温度作動式膨張弁2では前記蒸発器13側圧力を前記
膨張弁2内のダイアフラム20の一方の部屋201に直
接伝えているところを、図1に示されるように蒸発圧力
検出手段21として前記蒸発器13内に第1の感温筒2
10を設置するものである。
決めている圧力応答速度のオーダーを揃えるため、従来
の温度作動式膨張弁2では前記蒸発器13側圧力を前記
膨張弁2内のダイアフラム20の一方の部屋201に直
接伝えているところを、図1に示されるように蒸発圧力
検出手段21として前記蒸発器13内に第1の感温筒2
10を設置するものである。
【0027】該第1の感温筒210は、前記蒸発器13
内の飽和蒸気の温度をそれに対応する圧力として検出
し、その圧力を管路211を介して温度作動式膨張弁内
の前記ダイアフラム20の下面に伝えることで、蒸発器
側の状態すなわち蒸発温度を熱的に感知し、蒸発圧力と
して前記膨張弁2へ伝える時に応答遅れを持たせた新し
い温度作動式膨張弁2が案出されたものである。
内の飽和蒸気の温度をそれに対応する圧力として検出
し、その圧力を管路211を介して温度作動式膨張弁内
の前記ダイアフラム20の下面に伝えることで、蒸発器
側の状態すなわち蒸発温度を熱的に感知し、蒸発圧力と
して前記膨張弁2へ伝える時に応答遅れを持たせた新し
い温度作動式膨張弁2が案出されたものである。
【0028】蒸発圧力感知用に前記蒸発器13内に設置
した前記第1の感温筒210は、図2および図3に示さ
れるように感温筒内部に充填した不活性ガスおよび活性
炭に冷凍サイクルの作動流体である冷媒(HFC−13
4a)と同じ冷媒を吸着させる吸着チャージ式の感温筒
を使用し、その両端を支持リング212によって支持す
るものである。これにより感温筒温度が蒸発器内の冷媒
温度と同じになった時、感温筒内の圧力は蒸発圧力と同
じになり、感温筒で蒸発圧力を感知できる。
した前記第1の感温筒210は、図2および図3に示さ
れるように感温筒内部に充填した不活性ガスおよび活性
炭に冷凍サイクルの作動流体である冷媒(HFC−13
4a)と同じ冷媒を吸着させる吸着チャージ式の感温筒
を使用し、その両端を支持リング212によって支持す
るものである。これにより感温筒温度が蒸発器内の冷媒
温度と同じになった時、感温筒内の圧力は蒸発圧力と同
じになり、感温筒で蒸発圧力を感知できる。
【0029】上記構成より成る本実施形態の温度作動式
膨張弁の作用について、上記従来の膨張弁と対比して、
図5および図6ならびに表1を用いて説明する。
膨張弁の作用について、上記従来の膨張弁と対比して、
図5および図6ならびに表1を用いて説明する。
【表1】
【0030】図5は、SC03モード走行と同時に空調
した時のエアコン性能について、従来の蒸発圧力を即応
答して伝える膨張弁2を使用した場合と、本実施形態の
蒸発器13内に配置された前記第1の感温筒210で蒸
発圧力を感知して冷媒流量を制御する膨張弁2を使用し
た場合の性能を比較した結果である。消費動力と冷房能
力及びCOPを時間経過に対して比較している。条件
は、温度35℃、湿度50%RH、ブロアMAXの外気
モードである。
した時のエアコン性能について、従来の蒸発圧力を即応
答して伝える膨張弁2を使用した場合と、本実施形態の
蒸発器13内に配置された前記第1の感温筒210で蒸
発圧力を感知して冷媒流量を制御する膨張弁2を使用し
た場合の性能を比較した結果である。消費動力と冷房能
力及びCOPを時間経過に対して比較している。条件
は、温度35℃、湿度50%RH、ブロアMAXの外気
モードである。
【0031】従来の膨張弁(図中実線で示される)を使
用した場合に比べ、蒸発圧力を感温筒で感知して冷媒流
量を制御する本実施形態の膨張弁(図中破線で示され
る)を使用した方が、冷房性能の小刻みな変動は増える
が冷房能力は高くなり、かつ消費動力も少なくなってい
る。このため、COPは、従来に比べ大幅に改善された
結果となった。
用した場合に比べ、蒸発圧力を感温筒で感知して冷媒流
量を制御する本実施形態の膨張弁(図中破線で示され
る)を使用した方が、冷房性能の小刻みな変動は増える
が冷房能力は高くなり、かつ消費動力も少なくなってい
る。このため、COPは、従来に比べ大幅に改善された
結果となった。
【0032】表1は、図5のSC03モードで運転した
起動後10分間の平均性能について、従来の膨張弁を使
用した場合と蒸発圧力を感温筒で感知する膨張弁を使用
した場合とで比較した結果である。蒸発圧力を感温筒で
感知する膨張弁を使用した場合の性能は、従来に比べ冷
房能力が約9%増加し、消費動力が約13%減少したた
め、COPは約26%も向上することが分かった。
起動後10分間の平均性能について、従来の膨張弁を使
用した場合と蒸発圧力を感温筒で感知する膨張弁を使用
した場合とで比較した結果である。蒸発圧力を感温筒で
感知する膨張弁を使用した場合の性能は、従来に比べ冷
房能力が約9%増加し、消費動力が約13%減少したた
め、COPは約26%も向上することが分かった。
【0033】図6は、図5で示したSC03モード走行
の空調時、回転数の急変する約5分近傍に着目し、回転
数、消費動力と冷房能力、弁開度、蒸発器流入流出冷媒
の流量差(Gexv −Gcm)、蒸発圧力と感温筒内の圧力
及び過熱度変化を従来の膨張弁を使用した場合と蒸発器
13内の飽和蒸気の蒸発圧力を前記第1の感温筒210
により感知した場合とで比較した結果である。
の空調時、回転数の急変する約5分近傍に着目し、回転
数、消費動力と冷房能力、弁開度、蒸発器流入流出冷媒
の流量差(Gexv −Gcm)、蒸発圧力と感温筒内の圧力
及び過熱度変化を従来の膨張弁を使用した場合と蒸発器
13内の飽和蒸気の蒸発圧力を前記第1の感温筒210
により感知した場合とで比較した結果である。
【0034】従来の膨張弁を使用した場合は、回転数の
上昇により直ちに弁が開き、圧縮機が搬送する量より多
くの冷媒が蒸発器に流れ込むため蒸発圧力の大きな低下
を伴わずに、液バックを起こし、やがて蒸発器出口の感
温筒が冷やされて弁が絞られ、過熱度制御が働いて一定
流量に至っている。
上昇により直ちに弁が開き、圧縮機が搬送する量より多
くの冷媒が蒸発器に流れ込むため蒸発圧力の大きな低下
を伴わずに、液バックを起こし、やがて蒸発器出口の感
温筒が冷やされて弁が絞られ、過熱度制御が働いて一定
流量に至っている。
【0035】一方、蒸発圧力を前記第1の感温筒210
で感知した場合は、前記蒸発器13内の冷媒温度が変化
した後に応答遅れを伴って前記第1の感温筒210の温
度(圧力)が変化するため回転数が急変しても弁開度は
直ちに変化せず、回転数上昇により前記圧縮機10の搬
送する冷媒流量が増えるため前記蒸発器13へ流入する
冷媒流量が流出量を下回り、過熱度の上昇と共に蒸発圧
力が大きく低下(約0.05MPa)した。
で感知した場合は、前記蒸発器13内の冷媒温度が変化
した後に応答遅れを伴って前記第1の感温筒210の温
度(圧力)が変化するため回転数が急変しても弁開度は
直ちに変化せず、回転数上昇により前記圧縮機10の搬
送する冷媒流量が増えるため前記蒸発器13へ流入する
冷媒流量が流出量を下回り、過熱度の上昇と共に蒸発圧
力が大きく低下(約0.05MPa)した。
【0036】これにより蒸発器13内に配置された前記
第1の感温筒210の温度が低下するため、従来の膨張
弁より少し遅れて弁開度が急激に増加し(最大約56
%)、多量の冷媒が膨張弁2から蒸発器13に供給(蒸
発圧力低下により弁前後の圧力差増大も影響)されて液
バックを起こしている。
第1の感温筒210の温度が低下するため、従来の膨張
弁より少し遅れて弁開度が急激に増加し(最大約56
%)、多量の冷媒が膨張弁2から蒸発器13に供給(蒸
発圧力低下により弁前後の圧力差増大も影響)されて液
バックを起こしている。
【0037】液バックは、前記蒸発器13の出口に配設
された前記第2の感温筒220の温度を低下させると共
に蒸発圧力を回復すなわち上昇させるため(約4.8分
頃)、今度は蒸発器13内の感温筒温度すなわち圧力が
上昇して弁が急激に絞られ蒸発器13に流入する冷媒流
量が減少して、再び蒸発圧力の低下と過熱度の上昇を起
こし(約5.1分頃)、その後も液バックと蒸発圧力の
低下を交互に絞り返している。
された前記第2の感温筒220の温度を低下させると共
に蒸発圧力を回復すなわち上昇させるため(約4.8分
頃)、今度は蒸発器13内の感温筒温度すなわち圧力が
上昇して弁が急激に絞られ蒸発器13に流入する冷媒流
量が減少して、再び蒸発圧力の低下と過熱度の上昇を起
こし(約5.1分頃)、その後も液バックと蒸発圧力の
低下を交互に絞り返している。
【0038】低温冷媒による液バックの機会が増えたこ
とから蒸発器13の出口の前記第2の感温筒220の温
度すなわち圧力が従来より低めになり、膨張弁2が絞り
気味に作用したことから、蒸発圧力のレベルが従来より
低くなったのである。
とから蒸発器13の出口の前記第2の感温筒220の温
度すなわち圧力が従来より低めになり、膨張弁2が絞り
気味に作用したことから、蒸発圧力のレベルが従来より
低くなったのである。
【0039】以上の結果、前記蒸発器13内の飽和蒸気
の蒸発圧力を前記第1の感温筒210で感知した場合
は、蒸発圧力レベルが従来より低めになり、かつ蒸発圧
力が一旦大きく低下した後に液バックする機会が多くな
ったことで、従来のように蒸発圧力が低下せずに液バッ
クする場合と異なり、低温の二相冷媒が蒸発器内を満た
す時期が多く発生して冷房能力が向上したのである。
の蒸発圧力を前記第1の感温筒210で感知した場合
は、蒸発圧力レベルが従来より低めになり、かつ蒸発圧
力が一旦大きく低下した後に液バックする機会が多くな
ったことで、従来のように蒸発圧力が低下せずに液バッ
クする場合と異なり、低温の二相冷媒が蒸発器内を満た
す時期が多く発生して冷房能力が向上したのである。
【0040】また、低温冷媒による液バックの機会が増
えたため前記蒸発器13の出口の前記第2の感温筒22
0の過熱蒸気に基づく圧力が低くなり膨張弁2が絞り気
味に作用し、常に蒸発圧力のレベルが従来より低く維持
されたため、圧縮機10の吸入する冷媒密度が小さくな
り、冷媒循環量の低下を招き、消費動力が減少したので
ある。
えたため前記蒸発器13の出口の前記第2の感温筒22
0の過熱蒸気に基づく圧力が低くなり膨張弁2が絞り気
味に作用し、常に蒸発圧力のレベルが従来より低く維持
されたため、圧縮機10の吸入する冷媒密度が小さくな
り、冷媒循環量の低下を招き、消費動力が減少したので
ある。
【0041】以上より明らかなように本実施形態の温度
作動式膨張弁は、前記蒸発器13内に設置される前記蒸
発圧力検出手段21および前記蒸発器から前記圧縮機1
0へ至る冷媒管路に取り付けられた前記過熱度検知手段
22が、それぞれ第1の感温筒210および第2の感温
筒220によって構成され、ほぼ等しい応答遅れで飽和
蒸気および過熱蒸気の圧力がそれぞれ検出され、応答速
度のオーダーが揃えられ、ほぼ等しい応答遅れで膨張弁
2のダイアフラム29の上下面に作用するため、その圧
力差に応じて前記ニードル弁23の開度が制御されるの
で、圧縮機回転数が急変する過渡時の冷媒流量制御が従
来より適正に行われ、蒸発圧力が従来より低い圧力レベ
ルで運転されるため、冷房能力の増加と圧縮機の消費動
力を減少させ成績係数COPを向上させる効果を奏す
る。
作動式膨張弁は、前記蒸発器13内に設置される前記蒸
発圧力検出手段21および前記蒸発器から前記圧縮機1
0へ至る冷媒管路に取り付けられた前記過熱度検知手段
22が、それぞれ第1の感温筒210および第2の感温
筒220によって構成され、ほぼ等しい応答遅れで飽和
蒸気および過熱蒸気の圧力がそれぞれ検出され、応答速
度のオーダーが揃えられ、ほぼ等しい応答遅れで膨張弁
2のダイアフラム29の上下面に作用するため、その圧
力差に応じて前記ニードル弁23の開度が制御されるの
で、圧縮機回転数が急変する過渡時の冷媒流量制御が従
来より適正に行われ、蒸発圧力が従来より低い圧力レベ
ルで運転されるため、冷房能力の増加と圧縮機の消費動
力を減少させ成績係数COPを向上させる効果を奏す
る。
【0042】また本実施形態の温度作動式膨張弁は、前
記蒸発器13の出口の前記第2の第2の感温筒220の
圧力が低くなり、前記膨張弁2が絞り気味に作用し、常
に蒸気圧力レベルが従来より低く維持され、圧縮機の吸
入する冷媒密度が小さくなり、冷媒循環量が低下して、
消費電力の低減を図ることが出来るという効果を奏す
る。
記蒸発器13の出口の前記第2の第2の感温筒220の
圧力が低くなり、前記膨張弁2が絞り気味に作用し、常
に蒸気圧力レベルが従来より低く維持され、圧縮機の吸
入する冷媒密度が小さくなり、冷媒循環量が低下して、
消費電力の低減を図ることが出来るという効果を奏す
る。
【0043】さらに本実施形態の温度作動式膨張弁は、
冷房性能の小刻みな変動は増えるが冷房能力は高くな
り、かつ消費電力も少なくなっているため、成績係数C
OPは、従来に比べて大幅に改善するという効果を奏す
る。
冷房性能の小刻みな変動は増えるが冷房能力は高くな
り、かつ消費電力も少なくなっているため、成績係数C
OPは、従来に比べて大幅に改善するという効果を奏す
る。
【0044】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0045】上述の実施形態は、一例として前記第1お
よび第2感温筒を吸着チャージ方式のものを用いたが、
本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、図7
に示されるように被覆材の筒内に感温筒を螺旋状に配設
するガスチャージ方式のものを採用することが出来る。
よび第2感温筒を吸着チャージ方式のものを用いたが、
本発明としてはそれらに限定されるものでは無く、図7
に示されるように被覆材の筒内に感温筒を螺旋状に配設
するガスチャージ方式のものを採用することが出来る。
【図1】本発明の実施形態の温度作動式膨張弁の概要を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図2】本実施形態の第1の感温筒の配設形態を示す斜
視図である。
視図である。
【図3】本実施形態の第1の感温筒を示す断面図であ
る。
る。
【図4】本実施形態の温度作動式膨張弁を適用した冷凍
サイクルを示すサイクル図である。
サイクルを示すサイクル図である。
【図5】本実施形態および従来の膨張弁の成績係数、冷
房能力、消費電力の推移を示す線図である。
房能力、消費電力の推移を示す線図である。
【図6】本実施形態および従来の膨張弁における回転数
が急変した時の冷凍サイクルの過渡的挙動を示す線図で
ある。
が急変した時の冷凍サイクルの過渡的挙動を示す線図で
ある。
【図7】本発明のその他の実施形態の感温筒を示す断面
図である。
図である。
【図8】従来の膨張弁の概要を示す概略図である。
【図9】従来の大小の感温筒を備えた膨張弁を示す断面
図である。
図である。
【図10】従来の金属管を装着した感温筒を備えた膨張
弁を説明する正面および側面説明図である。
弁を説明する正面および側面説明図である。
【図11】従来の金属板を装着した感温筒を備えた膨張
弁を説明する正面および側面説明図である。
弁を説明する正面および側面説明図である。
10 圧縮機 13 蒸発器 21 蒸発圧力検出手段 22 過熱度検知手段 23 ニードル弁 210 第1の感温筒 220 第2の感温筒
Claims (1)
- 【請求項1】 蒸発器内の飽和蒸気の圧力と過熱度に対
応する圧力との圧力差に応じて弁開度が制御される温度
作動式膨張弁において、 前記蒸発器内の飽和蒸気の圧力を検出する蒸発圧力検出
手段および過熱度に対応する圧力を検出する過熱度検知
手段が、応答遅れがほぼ等しい検知手段によって構成さ
れ、 過渡時における圧力応答速度の差を減少させるようにし
たことを特徴とする温度作動式膨張弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10052947A JPH11230643A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 温度作動式膨張弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10052947A JPH11230643A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 温度作動式膨張弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11230643A true JPH11230643A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12929080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10052947A Pending JPH11230643A (ja) | 1998-02-17 | 1998-02-17 | 温度作動式膨張弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11230643A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104279803A (zh) * | 2013-07-09 | 2015-01-14 | 广东海川科技有限公司 | 一种制冷系统及冰淇淋机 |
CN112944706A (zh) * | 2021-02-20 | 2021-06-11 | 冷王(上海)实业有限公司 | 运输冷冻机组及其控制方法 |
-
1998
- 1998-02-17 JP JP10052947A patent/JPH11230643A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104279803A (zh) * | 2013-07-09 | 2015-01-14 | 广东海川科技有限公司 | 一种制冷系统及冰淇淋机 |
CN112944706A (zh) * | 2021-02-20 | 2021-06-11 | 冷王(上海)实业有限公司 | 运输冷冻机组及其控制方法 |
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