JPH11230071A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

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JPH11230071A
JPH11230071A JP4901998A JP4901998A JPH11230071A JP H11230071 A JPH11230071 A JP H11230071A JP 4901998 A JP4901998 A JP 4901998A JP 4901998 A JP4901998 A JP 4901998A JP H11230071 A JPH11230071 A JP H11230071A
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JP
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compression
suction
compression mechanism
groove
rotary cylinder
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JP4901998A
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Noboru Iida
飯田  登
Kiyoshi Sawai
澤井  清
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相の異なる2組の圧縮機構部を備えた密閉
型圧縮機を採用する場合に高い吸入効率を実現すること
のできる密閉型圧縮機を提供する。 【解決手段】 上軸受け50aに形成された吸入ポート
51a及び吐出ポート52aは圧縮空間I及びIIが最
大又は最小の容積を形成するときの溝43aの一方の側
縁に沿って延びる内側の縁を備えた三日月形状を有し、
この吸入ポート52aは、シャフト33が0度及び36
0度のときには圧縮空間I及びIIの両者と連通しない
で、シャフト33がこれ以外の角度位置をとるときに圧
縮空間I又はIIと連続的に連通して冷媒ガスを吸い込
むように設定されている。吐出ポート52aは、圧縮空
間I及びIIが最小又は最大の容積となるときに圧縮空
間I及びIIの両者と連通しないように、溝43aの他
方の側縁に沿って間隔を隔て配置された一対の円形ポー
トで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍サイクル装置に
用いられる密閉型圧縮機に関する。
【0002】
【従来技術】過去において、溝を有する回転シリンダ
と、この溝の中を摺動するピストンとを有し、このピス
トンの動きに応じて回転シリンダが回転し、吸入・圧縮
を行う圧縮機構の原理が提案されている(例えば独特許
第863751号、英国特許第430830号)。
【0003】この過去において提案されている圧縮機構
の原理について、図5を用いて説明する。この圧縮機構
は、溝100を有する回転シリンダ101と、この溝1
00の中を摺動するピストン102とから構成されてい
る。回転シリンダ101は、A点を中心に回転自在に設
けられており、ピストン102は、B点を中心に回転駆
動される。ここでは、ピストン102の回転半径が、回
転シリンダ101の回転中心Aとピストン102の回転
中心Bとの距離に等しい場合についての動きを説明す
る。なお、ピストン102の回転半径が、回転シリンダ
101の回転中心Aとピストン102の回転中心Bとの
距離より大きい場合や小さい場合には異なる動作を行う
がここでは説明を省略する。図中破線Cはピストン10
2の軌跡を示している。同図aからiは、ピストン10
2をそれぞれ90度ずつ回転させた状態を示している。
【0004】まず、ピストン102の動きについて説明
する。同図aは、ピストンが回転中心Bに対して真上に
位置する状態を示している。同図bは、ピストン102
を同図aの状態から反時計方向に90度回転させた状態
を示している。同図cは、更にピストン102を同図a
の状態から反時計方向に180度回転させた状態、同図
dは、更にピストン102を同図aの状態から反時計方
向に270度回転させた状態を示している。そして同図
eは、ピストン102を同図aの状態から反時計方向に
360度回転させた状態を示し、同図aの状態に戻って
いる。
【0005】次に回転シリンダ101の動きについて説
明する。同図aの状態では、溝100が上下方向になる
ように回転シリンダ101は位置している。この状態か
らピストン102を反時計方向に90度回転させると、
同図bに示すように、回転シリンダ101は、反時計方
向に45度回転するために、溝100も同様に45度傾
いた状態になる。ピストン102を同図aの状態から反
時計方向に180度回転させると、同図cに示すよう
に、回転シリンダ101は、反時計方向に90度回転す
るために、溝100も同様に90度傾いた状態になる。
このようにピストン102の回転に伴って回転シリンダ
101も同一方向に回転するが、ピストン102が36
0度回転する間に回転シリンダ101は180度回転す
ることになる。
【0006】次に圧縮空間を形成する溝100の容積変
化について説明する。同図aの状態では、溝100に対
してピストン102が一端側に位置しているため空間1
00は一つしか存在しない。この空間100を今第一の
空間100aとする。同図bの状態では、第一の空間1
00aは狭くなるが、ピストン102の反対側に第二の
空間100bが生じる。同図cの状態では、第一の空間
100aは、同図aの状態の半分の大きさになるが、ピ
ストン102の反対側には同じ大きさの第二の空間10
0bが形成される。この第一の空間100aは、ピスト
ン102が360度回転した同図eの状態で0となる。
このように、溝100には、ピストン102によって2
つの空間100a、100bが形成されるが、それぞれ
の空間100a、100bは、ピストン102が360
度回転する毎に最小から最大、最大から最小の容積変化
を繰り返す。従って、圧縮室を構成するそれぞれの空間
は、ピストン102が720度回転することによって圧
縮から吸入の行程を行うことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の圧縮
原理を密閉型圧縮機に適用することを主たる目的とす
る。なお、上記の圧縮原理は、ピストン102が回転シ
リンダ101の回転中心Aに位置するとき、ピストン1
02の回転力による力の方向が溝100の方向と一致す
るため、回転シリンダ101を回転させる力とならな
い。従って、ピストン102が回転シリンダ101の回
転中心Aに位置するときに、回転シリンダ101に回転
力を与えなければ、現実は上記のような動作を連続的に
は行わないという問題を有している。上記の問題に対し
て、本発明は、互いに位相の異ならせて同期させた複数
の組の圧縮機構部を用いることによって、連続的な動作
を実現する。すなわち、典型的には、互いに位相を異な
らせた2組の圧縮機構部を用いることによって、一方の
回転シリンダの回転力を他方の回転シリンダに与えるこ
とができるため、たとえいずれか一方の回転シリンダが
ピストンから回転力を受けない状態になっても他方の回
転シリンダから回転力を与えるため、回転を連続的に維
持することが可能になる。しかし、位相の異なる2組の
圧縮機構部を用いる場合には、各圧縮機構部の圧縮室の
圧縮行程が互いに異なるものとなるため、隣接する圧縮
機構部同士を隔絶するための仕切板が必要となる。加え
て、円滑な回転を確かなものとするには、複数組の圧縮
機構部同士の同期性を確実なものとしなければならな
い。そこで、本発明は、位相の異なる複数組の圧縮機構
部を備えた密閉型圧縮機を採用する場合に、複数組の圧
縮機構部同士の同期性を確実なものとすることのできる
密閉型圧縮機を提供することを目的とする。また、本発
明は、更に、高い吸入効率を実現することのできる密閉
型圧縮機を提供することを目的とする。また、本発明
は、高い圧縮効率を実現することのできる密閉型圧縮機
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
密閉型圧縮機は、溝を有する回転シリンダと前記溝内を
摺動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダの中心
から距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径Eの
軌跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行程
を行う第一、第二の圧縮機構部を設け、すべての回転シ
リンダを連結し、また、すべてのピストンを同一のシャ
フトによって駆動するとともに第一の圧縮機構部と第二
の圧縮機構部の圧縮行程の位相が異なる密閉型圧縮機で
あって、第一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部とを上軸
受けと下軸受けとの間に設け、前記第一の圧縮機構部の
吸入ポートと吐出ポートとを上軸受けに設け、前記第二
の圧縮機構部の吸入ポートと吐出ポートとを下軸受けに
設け、これら前記吸入ポートと前記吐出ポートが、前記
シャフトのすべての回転角度において前記回転シリンダ
と前記ピストンとで形成される圧縮空間を介して同時に
連通しないように設定されていることを特徴とする。請
求項2記載の本発明の密閉型圧縮機は、請求項1記載の
密閉型圧縮機において、前記吸入ポートが、前記圧縮空
間の容積が最小となる吸入開始点と前記圧縮空間が最大
となる吸入完了点とを除く全ての前記シャフトの回転角
度位置で、容積が増大する過程にある前記圧縮空間と連
通するように配置されていることを特徴とする。請求項
3記載の本発明の密閉型圧縮機は、請求項2記載の密閉
型圧縮機において、前記吸入ポートが、前記圧縮空間が
最小又は最大となるときの前記回転シリンダの回転角度
位置における前記溝の側縁に沿って延びる三日月形状を
有し、該三日月形状の外側の縁が、吸入開始点と吸入完
了点との間の中間行程において溝の端縁が通る移動軌跡
とほぼ一致してこれに沿って延びる円弧に設定されてい
ることを特徴とする。請求項4記載の本発明の密閉型圧
縮機は、請求項1ないし請求項3記載のいずれかの密閉
型圧縮機において、前記吐出ポートが、前記圧縮空間が
最小又は最大となるときの前記回転シリンダの回転角度
位置における前記溝の側縁に沿って離間した複数のポー
トで構成され、これら複数のポートは、夫々吐出弁を備
えるとともに前記圧縮空間の圧縮開始点及び圧縮完了点
においては前記圧縮空間と連通しない位置に配置されて
いることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態における密閉
型圧縮機は、溝を有する回転シリンダと、前記溝内を摺
動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダの中心か
ら距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径Eの軌
跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行程を
行う圧縮機構部を用いたものである。この圧縮機構部
は、ピストンが回転シリンダの中心から距離Eだけ離れ
た位置を回転中心として、半径Eの軌跡上を回転するこ
とによって、回転シリンダを回転させるとともに溝内を
摺動する。従って、溝内にピストンによって2つの空間
が形成され、これらの空間がピストンの摺動によってそ
の容積が変化するため圧縮、吸入を行うことができる。
このようにこの圧縮機構部は、回転シリンダとピストン
の回転動作だけで圧縮、吸入を行い、例えばロータリー
圧縮機に必要なベーンや、スクロール圧縮機に必要なオ
ルダムリング等のように径方向に動作する部材を必要と
しないため、圧縮機構部をシェル内に固定しても振動が
極めて少ない密閉型圧縮機を実現することができる。
【0010】また、本発明の実施の形態における密閉型
圧縮機は、このような圧縮機構部を2組設け、この第一
の圧縮機構部と第二の圧縮機構部を連結するとともにこ
れらの圧縮行程の位相を異ならせることによって、一方
の圧縮機構部において、ピストンが回転シリンダの中心
に位置したとしても、他方の圧縮機構部の回転力がある
ために、ピストンからの駆動力が回転シリンダの回転力
とならないような場合を回避することができる。
【0011】また、本発明の実施の形態における密閉型
圧縮機は、第一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部とを上
軸受けと下軸受けとの間に設け、前記第一の圧縮機構部
の吸入ポートと吐出ポートとを上軸受けに設け、前記第
二の圧縮機構部の吸入ポートと吐出ポートとを下軸受け
に設け、これら前記吸入ポートと前記吐出ポートが、前
記シャフトのすべての回転角度において前記回転シリン
ダと前記ピストンとで形成される圧縮空間を介して同時
に連通しないように設定したことによって、圧縮行程中
に高圧の冷媒ガスがこの圧縮空間を介して吸入側に漏れ
ることがないため高い吸入効率(体積効率)を実現する
ことができる。
【0012】本発明の第2の実施の形態による密閉型圧
縮機は、吸入ポートが吸入開始点及び吸入完了点では圧
縮空間に臨むことがないため、吸入ポートを圧縮空間の
圧縮行程から確実に切り離すことができ、これにより圧
縮行程中に冷媒ガスが吸入側に漏れることがないため高
い吸入効率を実現することができる。また、吸入開始点
と吸入完了点を除く全ての吸入行程で吸入ポートが圧縮
空間と連通するようになっているため、圧縮空間の容積
が増大するとき小さい圧力損失で冷媒ガスが吸入ポート
から圧縮空間に吸い込まれることとなり、その結果、高
い吸入効率を実現することができる。
【0013】本発明の第3の実施の形態による密閉型圧
縮機は、吸入ポートが、圧縮空間が最小又は最大となる
ときの回転シリンダの回転角度位置における溝の側縁に
沿って延びる三日月形状を有し、この三日月形状の外側
の縁が、吸入開始点と吸入完了点との間の中間行程にお
いて溝の端縁が通る移動軌跡とほぼ一致してこれに沿っ
て延びる円弧に設定されていることから、吸入開始点及
び吸入完了点を除く吸入行程で機構上採用することので
きる過不足のない吸入口形状とすることができ、この結
果、高い吸入効率を実現することができる。
【0014】本発明の第4の実施の形態による密閉型圧
縮機は、吐出ポートが、圧縮空間が最小又は最大となる
ときの回転シリンダの回転角度位置における溝の側縁に
沿って離間した複数のポートで構成し、これら複数のポ
ートが夫々吐出弁を備えるとともに圧縮空間の圧縮開始
点及び圧縮完了点においては圧縮空間と連通しない位置
に配置したことから、高圧側の冷媒ガスが圧縮空間に漏
れる現象を回避することができる。また、圧縮空間が回
転しながら圧縮行程が進行することにともなった、圧縮
空間の冷媒ガスが順次複数の吐出ポートを経て高圧側に
吐出されるので、過圧縮現象を回避することができ、高
い圧縮効率を実現することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。図1は本発明の実施例による密閉型圧縮機の
縦断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図
1のIII−III線断面図、図4は同実施例の圧縮機
構部の動作説明図である。図1に示すように、同実施例
による密閉型圧縮機は、密閉容器を構成するシェル10
の内部にモーター30と圧縮機構部40とを有してい
る。シェル10は、その上部に吐出管11を、下部側面
に2つの吸入管12a、12bとを有している。モータ
ー30は、シェル10に固定されたステータ31と、回
転駆動するロータ32とからなり、ロータ32の回転
は、シャフト33によって圧縮機構部40に伝達され
る。圧縮機構部40は、第一の回転シリンダ41aと第
一のピストン42aからなる第一の圧縮機構部40a
と、第二の回転シリンダ41bと第二のピストン42b
からなる第二の圧縮機構部40bとを有している。ここ
で第一の回転シリンダ41aは長円状の溝43aを、第
二の回転シリンダ41bは長円状の溝43bをそれぞれ
有している。そして、第一のピストン42aは溝43a
内部に、第二のピストン42bは溝43b内部に、それ
ぞれ摺動自在に設けられている。なお、第一の圧縮機構
部40aと第二の圧縮機構部40bとを構成するそれぞ
れの部材の大きさ及び形状は同じである。
【0016】第一の圧縮機構部40aと第二の圧縮機構
部40bとの間は仕切板44によって仕切られている。
ここで、第一の回転シリンダ41a、第二の回転シリン
ダ41b、及び仕切板44は連結されており、一体的に
動作する。ただし、第一の回転シリンダ41aと第二の
回転シリンダ41bとは、圧縮行程の位相を180度異
なるようにそれぞれの溝43a、43bを90度ずらせ
て連結している。一方、第一のピストン42a及び第二
のピストン42bは、シャフト33に設けた第一のクラ
ンク33a及び第二のクランク33bにそれぞれはめ込
まれる。ここで、第一のクランク33aと第二のクラン
ク33bとは、それぞれの偏心方向が180度異なるよ
うに設けている。これら第一の圧縮機構部40a及び第
二の圧縮機構部40bは、上軸受け50aと下軸受け5
0bとによって上下から挟まれるとともに、筒状のケー
シング51によって周囲を囲まれている。上軸受け50
aには、第一の圧縮機構部40aの吸入ポート51aと
吐出ポート52aとが設けられ、下軸受け50bには、
第二の圧縮機構部40bの吸入ポート51bと吐出ポー
ト52bとが設けられている。吸入ポート51a、51
b及び吐出ポート52a、52bの配置位置については
後に説明する。なお、吐出ポート52a、52bには、
それぞれ所定圧力で解放するバルブ53a、53bと、
このバルブ53a、53bの解放動作を規制するバルブ
ストップ54a、54bが設けられ、これら要素53、
54によって吐出弁機構が構成されている。ここで、吸
入ポート51aは吸入管12aと、吸入ポート51bは
吸入管12bと連通している。また、吸入管12a、1
2bはアキュムレータ60と接続されている。
【0017】上記構成における密閉型圧縮機の冷媒の流
れを簡単に説明する。アキュムレータ60内のガス冷媒
は、吸入管12a、12bを通ってシェル10内に導入
され、吸入ポート51a、51bから第一の圧縮機構部
40a及び第二の圧縮機構部40bに吸入される。そし
て第一の圧縮機構部40a及び第二の圧縮機構部40b
で圧縮された冷媒は、所定圧力に達するとバルブ53
a、53bを押し上げて吐出ポート52a、52bから
シェル10内に吐出される。このとき、第一の圧縮機構
部40aと第二の圧縮機構部40bとは、位相を180
度異ならせているので吐出のタイミングは同じではな
い。そしてシェル10内に吐出された冷媒は、モーター
20の周辺を通ってシェル10の上部に設けた吐出管1
1からシェル10外に吐出される。
【0018】次に図2及び図3を用いて、第一の圧縮機
構部40aと第二の圧縮機構部40bにおけるシャフト
33、ピストン42a、42b、及び回転シリンダ41
a、42bの関係について説明する。モーター20の回
転を伝えるシャフト33は、B点を中心に回転する。シ
ャフト33に設けられたクランク33a、33bの回転
中心Cは、シャフト33の回転中心Bと距離Eだけ偏心
して設けられている。なおクランク33a、33bの回
転中心Cは、ピストン42a、42bの回転中心でもあ
る。すなわち、ピストン42a、42bは、クランク3
3a、33bの回転中心を中心にした公転運動をする。
一方、回転シリンダ41a、41bは、シャフト33の
回転中心Bから距離Eだけ離れた位置を回転中心として
いる。従って、溝43aの空間は、クランク33a又は
ピストン42aの回転中心Cが回転シリンダ41aの回
転中心Aと最も離れるとき、図2に示すように、ピスト
ン42aによって最大及び最小の空間を形成する。ま
た、第二の圧縮機構部40bは、第一の圧縮機構部40
aと180度の位相差を持っているので、第一の圧縮機
構部40aが図2の状態にあるとき、第二の圧縮機構部
40bは、図3に示すように、クランク33b又はピス
トン42bの回転中心Cが回転シリンダ41bの回転中
心Aと重なる。従って、溝43bの空間は、同図に示す
ように、ピストン42bによって均等な2つの空間に分
けられる。以下、回転シリンダ41aの溝43a内にピ
ストン42aによって形成される空間および回転シリン
ダ41bの溝43b内にピストン42bによって形成さ
れる空間を圧縮空間と呼ぶ。
【0019】次に、図4を用いて冷媒ガスの吸入圧縮行
程について説明する。ここでは、第一の圧縮機構部40
aについて説明するが、第二の圧縮機構部40bは、同
図の位相を180度異ならせるだけで同じ行程となる。
同図aからhは、それぞれシャフト33を90度ずつ回
転させた状態を示している。まず、同図aに示すように
シャフト33が回転0の時には溝43a内は、一方の圧
縮空間Iが最大、他方の圧縮空間IIが最小の容積の状
態である。一方の圧縮空間Iは、シャフト33を90度
回転させた同図b、シャフト33を180度回転させた
同図c、及びシャフト33を270度回転させた同図d
にかけて徐々にその容積を小さくし、吐出ポート52a
から圧縮冷媒を吐出する。そして、この圧縮空間Iは、
シャフト33を360度回転させた同図eの状態で圧縮
行程を終了する。他方の圧縮空間IIは、シャフト33
を90度回転させた同図b、シャフト33を180度回
転させた同図c、及びシャフト33を270度回転させ
た同図dにかけて徐々にその容積を大きくし、吸入ポー
ト51aから圧縮冷媒を吸入する。そしてこの圧縮空間
IIは、シャフト33を360度回転させた同図eの状
態で吸入行程を終了する。同図Eの状態から同図hの状
態は、逆に一方の圧縮空間Iが吸入行程を行い、他方の
圧縮空間IIが圧縮行程を行っている。そして同図hの
状態からさらに90度回転すると同図aの状態となる。
このように、溝43a内に形成される二つの圧縮空間
I、IIは、シャフト33が720度回転する間に、そ
れぞれが圧縮と吸入の行程を行うことになる。
【0020】吸入ポート51a、51b及び吐出ポート
52a、52bの配置位置に関し、吸入ポート51aと
吸入ポート51b及び吐出ポート52aと吐出ポート5
2bは軸線方向に互いに対向して配置されており、図4
のaを参照して、上軸受け50aに形成された吸入ポー
ト51a、吐出ポート52aを代表して説明すると、こ
れら吸入ポート51a、吐出ポート52aは、溝43a
の端縁の回転軌跡の内側であって長円状の溝43aの側
方に位置するように位置決めされている。より具体的に
は、吸入ポート51aは、圧縮空間I及びIIが最大又
は最小の容積を形成するときの溝43aの一方の側縁に
沿って延びる内側の縁を備えた三日月形状を有する(シ
ャフト33の0度及び360度の状態を示す図4のa及
びeを参照)。そして、この三日月形状の吸入ポート5
1aは、シャフト33が0度及び360度のときには圧
縮空間I及びIIの両者と連通しないで、シャフト33
がこれ以外の角度位置をとるときに圧縮空間I又はII
と連続的に連通して冷媒ガスを吸い込むように三日月形
状の吸入ポート51aの吸込開始点及び吸込完了点の端
縁が形成されている。すなわち、三日月形状の吸入ポー
ト51aの吸込開始点及び吸込完了点が、圧縮空間I又
はIIが最大容積又は最小容積をとるときに、溝43a
から僅かにオフセットした位置に設定されている。ま
た、三日月形状の吸入ポート51aの外側の縁は、吸入
開始点と吸入完了点の中間行程において、溝43aの端
縁が通る移動軌跡とほぼ一致してこれに沿って延びる円
弧に設定されている。同様に、吐出ポート52aは、圧
縮空間I及びIIが最小容積又は最大容積となるシャフ
ト33が0度及び360度のときには圧縮空間I及びI
Iの両者と連通しないように、溝43aの他方の側縁に
沿って間隔を隔て配置された一対の円形ポートで構成さ
れている。この一対の吐出ポート52aと三日月形状の
吸入ポート51aとは、シャフト33の全ての回転角度
位置において、圧縮空間I又は圧縮空間IIを通じて互
いに連通しないように配置されている。
【0021】以上実施例によれば、一方の圧縮機構部に
おいて、ピストンが回転シリンダの中心に位置したとし
ても、他方の圧縮機構部の回転力があるために、ピスト
ンからの駆動力が回転シリンダの回転力とならないよう
な場合を回避することができる。また、2つの圧縮機構
部の位相差を180度とすることによって、ピストンを
対称に配置できるため製造が容易に行える。また、吸入
ポートと吐出ポートとを上下軸受けにそれぞれ設けるこ
とによって、吸入ポートと吐出ポートとの位置設定の自
由度が増す。従って、この吸入ポートや吐出ポートの位
置によって圧縮比の調整や過圧縮の防止も可能である。
さらに、第一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部との位相
を180度異ならせ、上軸受けに設けた前記吸入ポート
と下軸受けに設けた前記吸入ポートとを同一軸線上に設
けてあるため吸入管の取り付け位置を同一の側面とする
ことができ、アキュムレータ等との接続のために配管を
引き回すことも生じない。
【0022】また、シャフト33のいずれの回転角度に
おいても、吸入ポート51a(51b)と吐出ポート5
2a(52b)とが一つの圧縮空間を介して同時に連通
しないようにその形状及び配置位置が設定されているの
で、圧縮中に高圧の冷媒ガスがこの圧縮空間を介して吸
入側に漏れることがないため、高い吸入効率(体積効
率)を実現することができる。更に、吸入ポート51a
(51b)の吸入開始点及び吸入完了点では圧縮空間に
臨まないポート形状に設定されているため、吸入ポート
51a(51b)が圧縮空間の圧縮行程から確実に切り
離された構成となり、その結果、圧縮中の冷媒ガスが吸
入側に漏れることなく、高い吸入効率を実現することが
できることに加えて、三日月形状の吸入ポート51a
(51b)の形状によって、吸入開始点及び吸入完了点
を除く全ての吸入行程で吸入ポート51a(51b)が
圧縮空間に連通するので、圧縮空間の容積が拡大すると
きに小さい圧力損出で冷媒ガスが吸入ポート51a(5
1b)から吸い込まれ、その結果、高い吸入効率を実現
することができる。
【0023】また、三日月形状の吸入ポート51a(5
1b)の外側縁が、吸入開始点と吸入完了点の中間領域
において、溝43a(43b)の端縁が通る移動軌跡と
ほぼ一致してこれに沿って延びる円弧に設定されている
ため、このような過不足のない三日月形状の吸入ポート
51a(51b)によって効率的な吸入効率を実現する
ことができる。また、圧縮開始点及び圧縮終了点におい
ては圧縮空間と連通しない位置に、吐出弁機構53、5
4を備えた一対の吐出ポート52a(52b)を設けて
いるので、高圧空間の冷媒ガスが圧縮空間に漏れる現象
が生じない。また、圧縮行程が圧縮空間が回転しながら
進行することに伴って、圧縮空間の冷媒ガスが順次複数
の吐出ポートを経て高圧空間へと吐出されるので、過圧
縮現象が生じるはなく、この結果、高い圧縮効率を実現
することができる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、位相の異なる2組の圧縮機構部の圧縮機構部
同士の同期性を確実なものとすることのできるととも
に、高い吸入効率又は高い圧縮効率を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による密閉型圧縮機の縦断面
【図2】図1のII−II線断面図
【図3】図1のIII−III線断面図
【図4】同実施例の圧縮機構部の動作説明図
【図5】本圧縮機構の原理説明図
【符号の説明】
10 シェル 30 モーター 40 圧縮機構部 40a 第一の圧縮機構部 40b 第二の圧縮機構部 41a 第一の回転シリンダ 41b 第二の回転シリンダ 42a 第一のピストン 42b 第二のピストン 43a 第一の溝 43b 第二の溝 44 仕切板 51a 吸入ポート 51b 吸入ポート 52a 吐出ポート 52b 吐出ポート 53a 吐出バルブ 53b 吐出バルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝を有する回転シリンダと前記溝内を摺
    動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダの中心か
    ら距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径Eの軌
    跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行程を
    行う第一、第二の圧縮機構部を設け、すべての回転シリ
    ンダを連結し、また、すべてのピストンを同一のシャフ
    トによって駆動するとともに第一の圧縮機構部と第二の
    圧縮機構部の圧縮行程の位相が異なる密閉型圧縮機であ
    って、 第一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部とを上軸受けと下
    軸受けとの間に設け、前記第一の圧縮機構部の吸入ポー
    トと吐出ポートとを上軸受けに設け、前記第二の圧縮機
    構部の吸入ポートと吐出ポートとを下軸受けに設け、こ
    れら前記吸入ポートと前記吐出ポートが、前記シャフト
    のすべての回転角度において前記回転シリンダと前記ピ
    ストンとで形成される圧縮空間を介して同時に連通しな
    いように設定されていることを特徴とする密閉型圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 前記吸入ポートが、前記圧縮空間の容積
    が最小となる吸入開始点と前記圧縮空間が最大となる吸
    入完了点とを除く全ての前記シャフトの回転角度位置
    で、容積が増大する過程にある前記圧縮空間と連通する
    ように配置されていることを特徴とする請求項1記載の
    密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記吸入ポートが、前記圧縮空間が最小
    又は最大となるときの前記回転シリンダの回転角度位置
    における前記溝の側縁に沿って延びる三日月形状を有
    し、該三日月形状の外側の縁が、吸入開始点と吸入完了
    点との間の中間行程において溝の端縁が通る移動軌跡と
    ほぼ一致してこれに沿って延びる円弧に設定されている
    ことを特徴とする請求項2記載の密閉型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記吐出ポートが、前記圧縮空間が最小
    又は最大となるときの前記回転シリンダの回転角度位置
    における前記溝の側縁に沿って離間した複数のポートで
    構成され、これら複数のポートは、夫々吐出弁を備える
    とともに前記圧縮空間の圧縮開始点及び圧縮完了点にお
    いては前記圧縮空間と連通しない位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載の密閉型圧縮機。
JP4901998A 1998-02-13 1998-02-13 密閉型圧縮機 Withdrawn JPH11230071A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4901998A JPH11230071A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 密閉型圧縮機
US09/249,114 US6231319B1 (en) 1998-02-13 1999-02-12 Hermetic compressor
CNB991021452A CN1324240C (zh) 1998-02-13 1999-02-12 气密压缩机

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