JPH11125192A - 密閉型圧縮機 - Google Patents

密閉型圧縮機

Info

Publication number
JPH11125192A
JPH11125192A JP30658497A JP30658497A JPH11125192A JP H11125192 A JPH11125192 A JP H11125192A JP 30658497 A JP30658497 A JP 30658497A JP 30658497 A JP30658497 A JP 30658497A JP H11125192 A JPH11125192 A JP H11125192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression mechanism
piston
shaft
diameter
compression
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30658497A
Other languages
English (en)
Inventor
Noboru Iida
飯田  登
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP30658497A priority Critical patent/JPH11125192A/ja
Priority to US09/174,419 priority patent/US6102677A/en
Priority to CN98121392A priority patent/CN1115485C/zh
Publication of JPH11125192A publication Critical patent/JPH11125192A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機構部を2組連結して同期させる構成を
密閉型圧縮機に採用する場合に、工業的に生産可能な圧
縮機構部の構成を提供することを第一の目的とし、ま
た、位相の異なるそれぞれの圧縮空間の連通を防止する
ことで圧縮効率の高い密閉型圧縮機を提供することを目
的とする。 【解決手段】 溝を有する回転シリンダーと前記溝内を
摺動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダーの中
心から距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径E
の軌跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行
程を行う圧縮機構部を2組設け、前記圧縮機構部のそれ
ぞれの回転シリンダーを仕切板を介在させて連結し、前
記仕切板にシャフトを貫通させる連通孔を設け、前記シ
ャフトにはそれぞれのピストンを装着可能なクランク部
を設け、前記圧縮機構部のそれぞれのピストンを同一シ
ャフトによって駆動するモーター機構部を設けた密閉型
圧縮機において、前記連通孔の直径をDh、シャフトの
直径をDs、クランク部の直径をDcとしたとき、Dh
≧Dc,Dh≧Ds+2Eとした密閉型圧縮機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍サイクル装置に
用いられる密閉型圧縮機に関する。
【0002】
【従来技術】過去において、溝を有する回転シリンダー
と、この溝の中を摺動するピストンとを有し、このピス
トンの動きに応じて回転シリンダーが回転し、吸入・圧
縮を行う圧縮機構の原理が提案されている(例えば独特
許第863751号、英国特許第430830号)。
【0003】この過去において提案されている圧縮機構
の原理について、図8を用いて説明する。この圧縮機構
は、溝100を有する回転シリンダー101と、この溝
100の中を摺動するピストン102とから構成されて
いる。回転シリンダー101は、A点を中心に回転自在
に設けられており、ピストン102は、B点を中心に回
転駆動される。ここでは、ピストン102の回転半径
が、回転シリンダー101の回転中心Aとピストン10
2の回転中心Bとの距離に等しい場合についての動きを
説明する。なお、ピストン102の回転半径が、回転シ
リンダー101の回転中心Aとピストン102の回転中
心Bとの距離より大きい場合や小さい場合には異なる動
作を行うがここでは説明を省略する。図中破線Cはピス
トン102の軌跡を示している。同図aからiは、ピス
トン102をそれぞれ90度ずつ回転させた状態を示し
ている。
【0004】まず、ピストン102の動きについて説明
する。同図aは、ピストンが回転中心Bに対して真上に
位置する状態を示している。同図bは、ピストン102
を同図aの状態から反時計方向に90度回転させた状態
を示している。同図cは、更にピストン102を同図a
の状態から反時計方向に180度回転させた状態、同図
dは、更にピストン102を同図aの状態から反時計方
向に270度回転させた状態を示している。そして同図
eは、ピストン102を同図aの状態から反時計方向に
360度回転させた状態を示し、同図aの状態に戻って
いる。
【0005】次に回転シリンダー101の動きについて
説明する。同図aの状態では、溝100が上下方向にな
るように回転シリンダー101は位置している。この状
態からピストン102を反時計方向に90度回転させる
と、同図bに示すように、回転シリンダー101は、反
時計方向に45度回転するために、溝100も同様に4
5度傾いた状態になる。ピストン102を同図aの状態
から反時計方向に180度回転させると、同図cに示す
ように、回転シリンダー101は、反時計方向に90度
回転するために、溝100も同様に90度傾いた状態に
なる。このようにピストン102の回転に伴って回転シ
リンダー101も同一方向に回転するが、ピストン10
2が360度回転する間に回転シリンダー101は18
0度回転することになる。
【0006】次に圧縮空間を形成する溝100の容積変
化について説明する。同図aの状態では、溝100に対
してピストン102が一端側に位置しているため空間1
00は一つしか存在しない。この空間100を今第一の
空間100aとする。同図bの状態では、第一の空間1
00aは狭くなるが、ピストン102の反対側に第二の
空間100bが生じる。同図cの状態では、第一の空間
100aは、同図aの状態の半分の大きさになるが、ピ
ストン102の反対側には同じ大きさの第二の空間10
0bが形成される。この第一の空間100aは、ピスト
ン102が360度回転した同図eの状態で0となる。
このように、溝100には、ピストン102によって2
つの空間100a、100bが形成されるが、それぞれ
の空間100a、100bは、ピストン102が360
度回転する毎に最小から最大、最大から最小の容積変化
を繰り返す。従って、圧縮室を構成するそれぞれの空間
は、ピストン102が720度回転することによって圧
縮から吸入の行程を行うことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の圧縮
原理を密閉型圧縮機に適用するものである。なお、上記
の圧縮原理は、ピストン102が回転シリンダー101
の回転中心Aに位置するとき、ピストン102の回転力
による力の方向が溝100の方向と一致するため、回転
シリンダー101を回転させる力とならない。従って、
ピストン102が回転シリンダー101の回転中心Aに
位置するときに、回転シリンダー101に回転力を与え
なければ、現実は上記のような動作を連続的には行わな
いという問題を有している。
【0008】上記の問題に対して、本発明は互いに位相
を異ならせて同期させた2組の圧縮機構部を用いること
によって、連続的な動作を実現する。すなわち、互いに
位相を異ならせて同期させた2組の圧縮機構部を用いる
ことによって、一方の回転シリンダーの回転力を他方の
回転シリンダーに与えることができるため、例えいずれ
か一方の回転シリンダーがピストンから回転力を受けな
い状態になっても他方の回転シリンダーから回転力を与
えるため、回転を連続的に維持することが可能となる。
しかし、上記のように互いに位相を異ならせて同期させ
た2組の圧縮機構部を用いる場合には、2組の圧縮室は
圧縮行程が異なるためにそれぞれが独立していなければ
ならない。従って、2組の圧縮室を形成する回転シリン
ダー間には仕切板が必要となる。一方、それぞれの圧縮
室内のピストンを駆動するためのシャフトも必要であ
る。そこで、仕切板にはシャフトを通すための貫通孔が
必要となる。
【0009】このとき、シャフトは、強度上の問題と精
度上の問題から分割部材を連結して構成することは好ま
しくない。すなわち、ピストンを駆動するシャフトに
は、大きな圧縮力が加わるが、シャフトに大きなねじり
応力が加わることになる。また、上記の圧縮機構部は、
組立行程において、それぞれのピストンと回転シリンダ
ーとの位置関係だけでなく、2つの回転シリンダー間の
位置関係も精度良く調整しなければならない。従って、
例えばシャフトを分割部材としてねじ込み式ではめあう
構成を採用すると精度を確保することは困難となってし
まう。以上の理由から、シャフトは単体で構成しなけれ
ばならないが、単体で構成する場合には、シャフトを仕
切板の一方から挿入しなければならない。
【0010】そこで本発明は、このような圧縮機構部を
2組連結して同期させる構成を密閉型圧縮機に採用する
場合に、工業的に生産可能な圧縮機構部の構成を提供す
ることを第一の目的とする。また本発明は、位相の異な
るそれぞれの圧縮空間の連通を防止することで圧縮効率
の高い密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明の
密閉型圧縮機は、溝を有する回転シリンダーと前記溝内
を摺動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダーの
中心から距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径
Eの軌跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮
行程を行う圧縮機構部を2組設け、前記圧縮機構部のそ
れぞれの回転シリンダーを仕切板を介在させて連結し、
前記仕切板にシャフトを貫通させる連通孔を設け、前記
シャフトにはそれぞれのピストンを装着可能なクランク
部を設け、前記圧縮機構部のそれぞれのピストンを同一
シャフトによって駆動するモーター機構部を設けた密閉
型圧縮機において、前記連通孔の直径をDh、シャフト
の直径をDs、クランク部の直径をDcとしたとき、 Dh≧Dc Dh≧Ds+2E としたことを特徴とする。請求項2記載の本発明の密閉
型圧縮機は、請求項1記載の密閉型圧縮機において、前
記ピストンの直径をDpとしたとき、 Dh≦Dp−4E としたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態における密閉
型圧縮機は、溝を有する回転シリンダーと、前記溝内を
摺動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダーの中
心から距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径E
の軌跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行
程を行う圧縮機構部を用いたものである。この圧縮機構
部は、ピストンが回転シリンダーの中心から距離Eだけ
離れた位置を回転中心として、半径Eの軌跡上を回転す
ることによって、回転シリンダーを回転させるとともに
溝内を摺動する。従って、溝内にピストンによって2つ
の空間が形成され、これらの空間がピストンの摺動によ
ってその容積が変化するため圧縮、吸入を行うことがで
きる。このようにこの圧縮機構部は、回転シリンダーと
ピストンの回転動作だけで圧縮、吸入を行い、例えばロ
ータリー圧縮機に必要なベーンや、スクロール圧縮機に
必要なオルダムリング等のように径方向に動作する部材
を必要としないため、圧縮機構部をシェル内に固定して
も振動が極めて少ない密閉型圧縮機を実現することがで
きる。本発明の実施の形態による密閉型圧縮機は、この
ような圧縮機構部を2組設け、それぞれの回転シリンダ
ーを連結するとともに、それぞれのピストンを同一シャ
フトによって駆動し、第一の圧縮機構部と第二の圧縮機
構部との圧縮行程の位相を異ならせたものである。この
ように2つの圧縮機構部を設けてそれぞれを連結し、第
一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部との圧縮行程の位相
を異ならせることによって、一方の圧縮機構部におい
て、ピストンが回転シリンダーの中心に位置したとして
も、他方の圧縮機構部の回転力があるために、ピストン
からの駆動力が回転シリンダーの回転力とならないよう
な場合を回避することができる。
【0013】本発明の第1の実施の形態による密閉型圧
縮機は、連通孔の直径をDh、シャフトの直径をDs、
クランク部の直径をDcとしたとき、 Dh≧Dc Dh≧Ds+2E としたものである。連通孔の直径Dhを上記のように構
成することによって、シャフトを仕切板の一方から挿入
して、2組の圧縮機構部を構成することができる。
【0014】本発明の第2の実施の形態は、第1の実施
の形態における密閉型圧縮機において、ピストンの直径
をDpとしたとき、 Dh≦Dp−4E としたものである。連通孔の直径Dhを上記のように構
成することによって、連通孔はピストンによって常に塞
がれた状態になるため、2つの圧縮空間の圧縮行程が異
なっていても一方の圧縮ガスが他方の圧縮空間に漏れる
ことを防止することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面に基づい
て説明する。図1は本発明の一実施例による密閉型圧縮
機の縦断面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図
1のIII−III線断面図、図4は同実施例の圧縮機構部の
動作説明図である。図1に示すように、同実施例による
密閉型圧縮機は、密閉容器を構成するシェル10の内部
にモーター機構部30と圧縮機構部40とを有してい
る。シェル10は、その上部に吐出管11を、下部側面
に2つの吸入管12a、12bとを有している。モータ
機構部30は、シェル10に固定されたステータ31
と、回転駆動するロータ32とからなり、ロータ32の
回転は、シャフト33によって圧縮機構部40に伝達さ
れる。圧縮機構部40は、第一の回転シリンダー41a
と第一のピストン42aからなる第一の圧縮機構部40
aと、第二の回転シリンダー41bと第二のピストン4
2bからなる第二の圧縮機構部40bとを有している。
ここで第一の回転シリンダー41aは溝43aを、第二
の回転シリンダー41bは溝43bをそれぞれ有してい
る。そして、第一のピストン42aは溝43a内部に、
第二のピストン42bは溝43b内部に、それぞれ摺動
自在に設けられている。なお、第一の圧縮機構部40a
と第二の圧縮機構部40bとを構成するそれぞれの部材
の大きさ及び形状は同じである。
【0016】第一の圧縮機構部40aと第二の圧縮機構
部40bとの間は仕切板44によって仕切られている。
また仕切板44は貫通孔45を有している。ここで第一
の回転シリンダー41a、第二の回転シリンダー41
b、及び仕切板44は連結されており、同じ動きをす
る。ただし、第一の回転シリンダー41aと第二の回転
シリンダー41bとは、圧縮行程の位相を180度異な
るようにそれぞれの溝43a、43bを90度ずらせて
連結している。一方、第一のピストン42a及び第二の
ピストン42bは、シャフト33に設けた第一のクラン
ク33a及び第二のクランク33bにそれぞれはめ込ま
れる。ここで、第一のクランク33aと第二のクランク
33bとは、それぞれの偏心方向が180度異なるよう
に設けている。これら第一の圧縮機構部40a及び第二
の圧縮機構部40bは、上軸受け50aと下軸受け50
bとによって上下から挟まれるとともに、筒状のケーシ
ング51によって周囲を囲まれている。上軸受け50a
には、第一の圧縮機構部40aの吸入ポート51aと吐
出ポート52aとが設けられ、下軸受け50bには、第
二の圧縮機構部40bの吸入ポート51bと吐出ポート
52bとが設けられている。なお、吐出ポート52a、
52bには、それぞれ所定圧力で解放するバルブ53
a、53bと、このバルブ53a、53bの解放動作を
規制するバルブストップ54a、54bが設けられてい
る。ここで、吸入ポート51aは吸入管12aと、吸入
ポート51bは吸入管12bと連通している。また、吸
入管12a、12bはアキュムレータ60と接続されて
いる。
【0017】上記構成における密閉型圧縮機の冷媒の流
れを簡単に説明する。アキュムレータ60内のガス冷媒
は、吸入管12a、12bを通ってシェル10内に導入
され、吸入ポート51a、51bから第一の圧縮機構部
40a及び第二の圧縮機構部40bに吸入される。そし
て第一の圧縮機構部40a及び第二の圧縮機構部40b
で圧縮された冷媒は、所定圧力に達するとバルブ53
a、53bを押し上げて吐出ポート52a、52bから
シェル10内に吐出される。このとき、第一の圧縮機構
部40aと第二の圧縮機構部40bとは、位相を180
度異ならせているので吐出のタイミングは同じではな
い。そしてシェル10内に吐出された冷媒は、モーター
機構部20の周辺を通ってシェル10の上部に設けた吐
出管11からシェル10外に吐出される。
【0018】次に図2及び図3を用いて、第一の圧縮機
構部40aと第二の圧縮機構部40bにおけるシャフト
33、ピストン42a、42b、及び回転シリンダー4
1a、42bの関係について説明する。モーター機構部
20の回転を伝えるシャフト33は、B点を中心に回転
する。シャフト33に設けられたクランク33a、33
bの回転中心Cは、シャフト33の回転中心Bと距離E
だけ偏心して設けられている。なおクランク33a、3
3bの回転中心Cは、ピストン42a、42bの回転中
心でもある。一方、回転シリンダー41a、41bは、
シャフト33の回転中心Bから距離Eだけ離れた位置を
回転中心としている。従って、溝43aの空間は、クラ
ンク33a又はピストン42aの回転中心Cが回転シリ
ンダー41aの回転中心Aと最も離れるとき、図2に示
すように最大及び最小の空間を形成する。また、第二の
圧縮機構部40bは、第一の圧縮機構部40aと180
度の位相差を持っているので、第一の圧縮機構部40a
が図2の状態にあるとき、第二の圧縮機構部40bは、
図3に示すように、クランク33b又はピストン42b
の回転中心Cが回転シリンダー41bの回転中心Aと重
なる。従って、溝43bの空間は、同図に示すように均
等な2つの空間に分けられる。
【0019】次に図4から図6を用いて、仕切板44に
設ける貫通孔45の大きさについて説明する。図4はシ
ャフト33の要部側面図、図5は貫通孔45とシャフト
33との位置関係を説明する構成図、図6は貫通孔45
とピストン42との位置関係を説明する構成図である。
【0020】まず、図4を用いてシャフト33と貫通孔
45との関係について説明する。圧縮機構部を組み立て
る場合には、シャフト33の最大径を有するクランク3
3a、33bを貫通孔45に通さなければならない。従
って、貫通孔45は、クランク33a、33bの直径D
c以上の大きさの径を有しなければならない。
【0021】次に、図5を用いて圧縮駆動中のシャフト
33と貫通孔45との関係について説明する。前述のよ
うに、シャフト33は、回転シリンダーの回転中心Aか
ら距離Eだけ離れた位置Bを回転中心として回転する。
従って、貫通孔45は、このシャフト33が動作する範
囲を開口としていなければならない。すなわち、同図に
示す通り、貫通孔45の直径Dhは、以下の関係を満た
さなければならない。 Dh/2≧E+Ds/2 従って、Dh≧2E+Dsの関係が必要となる。
【0022】次に、図6を用いて圧縮駆動中のピストン
42と貫通孔45との関係について説明する。前述のよ
うに、ピストン42は、ピストン42の中心Cがシャフ
ト33の回転中心Bを中心として回転する。従って、貫
通孔45がピストン42によって常に塞がれているため
には、同図に示す通り、貫通孔45の直径Dhは、以下
の関係を満たさなければならない。 Dh/2≦2E+Dp/2 従って、Dh≧4E+Dsの関係が必要となる。
【0023】次に、図7を用いて冷媒ガスの吸入圧縮行
程について説明する。ここでは、第一の圧縮機構部40
aについて説明するが、第二の圧縮機構部40bは、同
図の位相を180度異ならせるだけで同じ行程となる。
同図aからhは、それぞれシャフト33を90度ずつ回
転させた状態を示している。まず、同図aに示すように
シャフト33が回転0の時には溝43a内は、空間Iが
最大、空間IIが最小の容積の状態である。空間Iは、シ
ャフト33を90度回転させた同図b、シャフト33を
180度回転させた同図c、及びシャフト33を270
度回転させた同図dにかけて徐々にその容積を小さく
し、吐出ポート52aから圧縮冷媒を吐出する。そし
て、この空間Iは、シャフト33を360度回転させた
同図eの状態で圧縮行程を終了する。一方、空間IIは、
シャフト33を90度回転させた同図b、シャフト33
を180度回転させた同図c、及びシャフト33を27
0度回転させた同図dにかけて徐々にその容積を大きく
し、吸入ポート51aから圧縮冷媒を吸入する。そして
この空間IIは、シャフト33を360度回転させた同図
eの状態で吸入行程を終了する。同図Eの状態から同図
hの状態は、逆に空間Iが吸入行程を行い、空間IIが圧
縮行程を行っている。そして同図hの状態からさらに9
0度回転すると同図aの状態となる。このように、溝4
3a内に形成される二つの空間I、IIは、シャフト33
が720度回転する間に、それぞれが圧縮と吸入の行程
を行うことになる。
【0024】以上本実施例によれば、一方の圧縮機構部
において、ピストンが回転シリンダーの中心に位置した
としても、他方の圧縮機構部の回転力があるために、ピ
ストンからの駆動力が回転シリンダーの回転力とならな
いような場合を回避することができる。また、2つの圧
縮機構部の位相差を180度とすることによって、ピス
トンを対称に配置できるため製造が容易に行える。ま
た、吸入ポートと吐出ポートとを上下軸受けにそれぞれ
設けることによって、吸入ポートと吐出ポートとの位置
設定の自由度が増す。従って、この吸入ポートや吐出ポ
ートの位置によって圧縮比の調整や過圧縮の防止も可能
である。さらに、第一の圧縮機構部と第二の圧縮機構部
との位相を180度異ならせ、上軸受けに設けた前記吸
入ポートと下軸受けに設けた前記吸入ポートとを同一軸
線上に設けることによって吸入管の取り付け位置を同一
の側面とすることができ、アキュムレータ等との接続の
ために配管を引き回すことも生じない。
【0025】本実施例は、2つの圧縮機構部の位相差を
180度としたが、これに限られるものではなく、90
度や270度あるいはそれ以外の位相差であっても良
い。また、本実施例は、2つの圧縮機構部を設けたもの
で説明したが、3つ以上の圧縮機構部を設けたものでも
よい。
【0026】
【発明の効果】以上説明から明らかなように、本発明
は、溝を有する回転シリンダーと、前記溝内を摺動可能
なピストンとを有し、前記回転シリンダーの中心から距
離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径Eの軌跡上
を前記ピストンが回転することによって圧縮行程を行う
圧縮機構の原理を密閉型圧縮機に適用することができ
る。そしてこの圧縮機構部は、回転シリンダーとピスト
ンの回転動作だけで圧縮、吸入を行い、径方向に動作す
る部材を必要としないため、圧縮機構部をシェル内に固
定しても振動が極めて少ない密閉型圧縮機を実現するこ
とができる。また本発明は、連通孔の直径DhをDh≧
Dcとするとともに、Dh≦Dp−4Eとすることによ
って、シャフトを仕切板の一方から挿入して2組の圧縮
機構部を構成することができるため、工業的に生産可能
な圧縮機構部の構成を提供することができる。また本発
明は、連通孔の直径DhをDh≦Dp−4Eとすること
により、連通孔はピストンによって常に塞がれた状態に
なるため、2つの圧縮空間の圧縮行程が異なっていても
一方の圧縮ガスが他方の圧縮空間に漏れることを防止す
ることで圧縮効率の高い密閉型圧縮機を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による密閉型圧縮機の縦断面
【図2】図1のII−II線断面図
【図3】図1のIII−III線断面図
【図4】シャフト33の要部側面図
【図5】貫通孔45とシャフト33との位置関係を説明
する構成図
【図6】貫通孔45とピストン42との位置関係を説明
する構成図
【図7】同実施例の圧縮機構部の動作説明図
【図8】本圧縮機構の原理説明図
【符号の説明】
10 シェル 30 モーター機構部 40 圧縮機構部 40a 第一の圧縮機構部 40b 第二の圧縮機構部 41a 第一の回転シリンダー 41b 第二の回転シリンダー 42a 第一のピストン 42b 第二のピストン 43a 第一の溝 43b 第二の溝 44 仕切板 45 貫通孔 50a 上軸受け 50b 下軸受け 51a 吸入ポート 51b 吸入ポート 52a 吐出ポート 52b 吐出ポート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溝を有する回転シリンダーと前記溝内を
    摺動可能なピストンとを有し、前記回転シリンダーの中
    心から距離Eだけ離れた位置を回転中心として、半径E
    の軌跡上を前記ピストンが回転することによって圧縮行
    程を行う圧縮機構部を2組設け、前記圧縮機構部のそれ
    ぞれの回転シリンダーを仕切板を介在させて連結し、前
    記仕切板にシャフトを貫通させる連通孔を設け、前記シ
    ャフトにはそれぞれのピストンを装着可能なクランク部
    を設け、前記圧縮機構部のそれぞれのピストンを同一シ
    ャフトによって駆動するモーター機構部を設けた密閉型
    圧縮機において、前記連通孔の直径をDh、シャフトの
    直径をDs、クランク部の直径をDcとしたとき、 Dh≧Dc Dh≧Ds+2E としたことを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記ピストンの直径をDpとしたとき、 Dh≦Dp−4E としたことを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
JP30658497A 1997-10-21 1997-10-21 密閉型圧縮機 Pending JPH11125192A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30658497A JPH11125192A (ja) 1997-10-21 1997-10-21 密閉型圧縮機
US09/174,419 US6102677A (en) 1997-10-21 1998-10-19 Hermetic compressor
CN98121392A CN1115485C (zh) 1997-10-21 1998-10-21 密闭式压缩机

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30658497A JPH11125192A (ja) 1997-10-21 1997-10-21 密閉型圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11125192A true JPH11125192A (ja) 1999-05-11

Family

ID=17958832

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30658497A Pending JPH11125192A (ja) 1997-10-21 1997-10-21 密閉型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11125192A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104632628A (zh) * 2015-02-05 2015-05-20 浙江博阳压缩机有限公司 电动汽车直流供电空调压缩机

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104632628A (zh) * 2015-02-05 2015-05-20 浙江博阳压缩机有限公司 电动汽车直流供电空调压缩机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4726739A (en) Multiple cylinder rotary compressor
US6102677A (en) Hermetic compressor
JPH08200259A (ja) 多気筒回転圧縮機
KR20070009958A (ko) 로터리식 2단 압축기
US6231319B1 (en) Hermetic compressor
US8323009B2 (en) Rotary-type fluid machine
KR20040079183A (ko) 능력가변 회전압축기
JP6682616B2 (ja) 流体機械、熱交換装置及び流体機械の運転方法
JP2000027772A (ja) 密閉型圧縮機
JPH06272671A (ja) 回転ピストン機械
WO2023103874A1 (zh) 流体机械、换热设备、流体机械的运行方法
US8753100B2 (en) Multiple rotor fluid transfer engine
JPH11125191A (ja) 密閉型圧縮機
JPH11125192A (ja) 密閉型圧縮機
KR20040097822A (ko) 로터리 압축기
JPH11230069A (ja) 密閉型圧縮機
JPH11230071A (ja) 密閉型圧縮機
WO2023103863A1 (zh) 流体机械、换热设备和流体机械的运行方法
JPH1054363A (ja) ポンプ
JPH0821390A (ja) 2気筒回転式圧縮機
WO2023103876A1 (zh) 流体机械和换热设备
KR20040097740A (ko) 로터리 압축기
JPH11324908A (ja) 圧縮機
KR100844154B1 (ko) 로터리 압축기
JPH06257580A (ja) 2気筒回転圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20041020

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071204